JP7028847B2 - 支持装置 - Google Patents
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Description
上記のようにして固定された複数本の棚柱の各々において、棚受が所望の高さの掛孔に着脱可能に取り付けられ、これら棚受に棚板が載置されるようになっている。
最初に、取付部材を石膏ボードに上下に間隔をおいて複数固定する。すなわち、取付部材のガイド孔に細い釘を通して石膏ボードに打ち付けることにより、取付部材を固定する。
次に、石膏ボードに固定された複数の取付部材に棚柱をあてがい、棚柱の内部空間に取付部材を収容した状態で、ねじ部材を棚柱の皿孔に通して取付部材のねじ孔にねじ込むことにより、棚柱を取付部材に連結する。このようにして棚柱を取付部材を介して石膏ボードに取り付けることができる。
上記取付部材はその表側に、上記サポートの上記挿通窓に入り込む隆起部を有し、上記ガイド孔が上記隆起部の表側の面から上記取付部材の裏側の面まで貫通していることを特徴とする。
上記構成によれば、隆起部の表側の面に開口するガイド孔の一端をサポートの表側の面に近づけることができ、取付部材を固定対象に固定するために固定釘を打ちこむ作業を楽に行なうことができる。
上記構成によれば、ガイド孔を長くすることができ、固定釘を意図した方向に確実に打ち込むことができる。
上記構成によれば、固定釘が金属製の裏側部材の裏側ガイド孔部を通ることにより、取付部材の固定対象への固定強度を高めることができる。
上記構成によれば、裏側部材を安価な金属板を加工することにより構成することができる。
上記構成によれば、隆起部を取付部材の位置決め手段として用いることができ、連結手段による取付部材のサポートへの連結作業を効率良く行うことができる。
上記構成によれば、取付部材を直交する二方向で位置決めを行なえるので、取付部材のサポートへの連結作業をより一層効率良くに行なうことができる。
棚柱10の基部11には、多数の掛孔15が、上下方向(棚柱10の長手方向)に等ピッチで形成されている。
図5に示すように、皿孔16の周縁部の表側の面は円錐面をなして凹んでおり、これに対応して周縁部は棚柱10の基部11の平坦な裏面から環状をなして突出している。この環状の突出部に符号16aを付す。
本実施形態の隆起部25は、左右側縁に幅の狭い張出部25cを有している。張出部25cの表側の面は、本体21の表側の面と平行をなす平坦面となっている。
連結具30は、頭部31と、この頭部31の裏側から突出する係合部32(第2連結部)とを有している。頭部31は、棚柱10の皿孔16の円錐面に対応する円錐面を有している。頭部31は、連結具30の中心軸線上に形成された貫通孔35を有している。
一対の弾性片33の対向面間の距離は、貫通孔35および後述する補助釘51の径とほぼ等しい。一対の弾性片33の外周面は、取付部材20の挿通孔22の表側の孔部22aと同径の仮想円筒面上にある。
弾性片33の先端には、外周面から径方向外側に突出するとともに半円を描いて周方向に延びる爪部33aが形成されている。
棚柱10への取付部材20の連結
最初に、棚柱10の上端部と下端部と中間部のそれぞれに、取付部材20を連結する。連結の順序の制約はないが、棚柱10の中間部への取付部材20の連結工程について最初に説明する。
図2(A)、図5に示すように、取付部材20を棚柱10の中間部の裏側から基部11と一対の脚部12で囲われた内部空間13に差し込む。この差し込み状態で取付部材20の本体21の左右側面が一対の脚部12の内面に接することにより、取付部材20は棚柱10に対して幅方向に位置決めされる。この差し込み状態で、取付部材20の中央の挿通孔22の中心軸線を棚柱10の中間部の皿孔16の中心軸線と略一致させることにより、取付部材20を棚柱10に対して長手方向にも位置決めする。
上述した棚柱10の中間部では、取付部材20の上端部と下端部に形成された挿通孔22は、棚柱10の基部11で塞がれており、何の役割を担わない。
棚柱10の上端部では、図8に示すように、取付部材20の上端部の挿通孔22が棚柱10の上端部の皿孔16と位置決めされ、上述と同様にして皿孔16から押し込まれた連結具30の弾性片33の爪部33aが挿通孔22の段差23に係止される。これにより、取付部材20が棚柱10の上端部に連結される。この連結状態で、上下2つの隆起部25が上端部の皿孔16の下方に位置する2つの掛孔15に入り込む。中央と下端部の挿通孔22は、棚柱10の基部11に塞がれている。
棚柱10の下端部では、図9に示すように、取付部材20の下端部の挿通孔22が棚柱10の下端部の皿孔16と位置決めされ、上述と同様にして皿孔16から押し込まれた連結具30の弾性片33の爪部33aが挿通孔22の段差23に係止される。これにより、取付部材20が棚柱10の下端部に連結される。この連結状態で、上下2つの隆起部25が下端部の皿孔16の上方に位置する2つの掛孔15に入り込む。中央と上端部の挿通孔22は、棚柱10の基部11に塞がれている。
取付部材20は連結具30により一箇所だけで棚柱10に連結されているが、その両側面が棚柱10の脚部12に当たっているため、位置決め状態を安定して維持することができる。
棚柱10への全ての取付部材20の組み付けが完了した後、棚柱10を垂直に立てて石膏ボード1における設置予定箇所にあてがった状態で、図1、図2(B)、図2(C)、図7~図9に示すように、釘打ちを行なう。釘打ちの順序に特に制約はないが、好ましくは、最初に釘51(補助釘)をそれぞれの連結具30の貫通孔35から石膏ボード1に向けて水平に打ち込むことにより、棚柱10を仮固定する。次に、釘52(固定釘)をそれぞれの隆起部25からガイド孔26に通し石膏ボード1に向けて打ち込むことにより、取付部材20を石膏ボード1に固定する。
上述したように、取付部材20は予め棚柱10に連結されているので、石膏ボード1に対して取付部材20を位置決めする作業を省略することができる。
一対の石膏ボード1に合計4本の棚柱10を設置した後、所望高さの掛孔15に、棚受(掛部材;図示せず)を着脱可能にセットする。棚受は、下向きの掛部を有しており、この掛部を掛孔15の下端に引っ掛けることにより、セットされる。この構造は周知であるので詳細な説明を省略する。
上記のようにして4本の棚柱10に所望高さでセットされた棚受に、棚板が載せられる。
上述の実施形態では、汎用のアルミ合金製の棚柱10を用いたが、図10に示す第2実施形態のように、汎用のスチール製の棚柱10Aを用いる場合にも、同じ取付部材20を用いることができる。汎用のスチール製棚柱10Aは、アルミ合金製の棚柱10より薄く幅が広い。スチール製棚柱10Aの場合、一対の脚部12では取付部材20の位置決めを行なえないが、矩形の掛孔15Aにおいて対角線上の2つの隅部の縁に取付部材20の隆起部25の2つの位置決め凸部25bが当たることにより、取付部材20を直交する二方向において位置決めすることができる。なお、この位置決め状態で、隆起部25の張出部25cの表側の面が棚柱10Aの基部11の裏面に当たることにより、取付部材20の裏面がサポート10Aの脚部12の先端面と同一平面上に配置される。
取付部材20Aは、樹脂成形品からなる表側部材60と、金属板からなる裏側部材70とを重ねることにより構成されている。
表側部材60の本体61の上下縁には裏側に突出する位置決め突条68が形成されている。表側部材60の裏面には左右両縁に沿って延びる細長い3つの嵌込突部69が上下方向に離れて形成されている。
次に、第1実施形態と同様に釘52(固定釘)をそれぞれの隆起部65からガイド孔Gに通し石膏ボード1に向けて打ち込むことにより、取付部材20を石膏ボード1に固定する。座面65aが棚柱10の基部11の表側の面に近いので、釘52の打ち込み作業を楽に行なえる点は第1実施形態と同様である。
上記実施形態では、汎用の棚柱を用いており、棚柱の略全長にわたって等ピッチで掛孔が形成され、皿孔に隣接する掛孔が固定釘を挿通させるための挿通窓として提供されるが、石膏ボード専用の棚柱を用いてもよい。この場合、棚柱において掛孔を形成しない領域が複数箇所に配され、これら領域に皿孔と挿通窓が形成されるようにしてもよい。挿通窓は掛孔と異なる形状であってもよい。
固定対象は、石膏ボードのような脆弱材料のボードのみならず、コルクボードのような軟質材料のボードであってもよい。また、固定対象は通常の木製の壁等であってもよい。
5 支持装置
10,10A 棚柱(サポート)
11 基部
12 脚部
13 内部空間
15,15A 掛孔(挿通窓)
16 皿孔(支持孔)
20,20A 取付部材
21 本体
23 段差(第1連結部)
25 隆起部
25a 座面
25b 位置決め凸部
26 ガイド孔
30,30A 連結具
31,37 頭部
32 係合部(第2連結部)
38 雄ねじ部(第2連結部)
52 釘(固定釘)
60 表側部材
65 隆起部
65a 座面
65b 位置決め凸部
66 ガイド孔部(表側ガイド孔部)
67 嵌合凹部
70 裏側部材
72 雌ねじ部(第1連結部)
75 嵌合凸部
75a 平板部
76 ガイド孔部(裏側ガイド孔部)
G ガイド孔
R,R’ 連結手段
Claims (5)
- 挿通窓を有するサポートと、
固定釘を案内するためのガイド孔を有する取付部材と、
上記取付部材を、上記ガイド孔が上記挿通窓に対応した位置にある状態で、上記サポートの裏側に連結する連結手段と、
を備えた支持装置において、
上記取付部材はその表側に、上記サポートの上記挿通窓に入り込む隆起部を有し、上記ガイド孔が上記隆起部の表側の面から上記取付部材の裏側の面まで貫通しており、
上記取付部材は、樹脂製の表側部材と金属製の裏側部材とを有し、上記表側部材に上記隆起部が形成され、
上記ガイド孔は、上記表側部材に形成された表側ガイド孔部と、上記裏側部材に形成され上記表側ガイド孔部と同軸をなして連なる裏側ガイド孔部により、構成されていることを特徴とする支持装置。 - 上記サポートが平板形状の基部を有し、この基部に上記挿通窓が形成され、
上記ガイド孔は上記サポートの上記基部に対して傾斜しており、
上記表側部材の裏側の面には上記隆起部に対応した位置に嵌合凹部が形成され、
上記裏側部材は金属板からなり、上記嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部を有し、この嵌合凸部は、上記裏側ガイド孔部が形成された平板部を有し、この平板部が上記ガイド孔と直交し上記サポートの基部に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の支持装置。 - 挿通窓を有するサポートと、
固定釘を案内するためのガイド孔を有する取付部材と、
上記取付部材を、上記ガイド孔が上記挿通窓に対応した位置にある状態で、上記サポートの裏側に連結する連結手段と、
を備えた支持装置において、
上記取付部材はその表側に、上記サポートの上記挿通窓に入り込む隆起部を有し、上記ガイド孔が上記隆起部の表側の面から上記取付部材の裏側の面まで貫通しており、
上記隆起部は正面から見て矩形をなし、一方の対角線上で対峙する2つの隅部またはその近傍に上記ガイド孔の一端が開口する座面が形成され、他方の対角線上で対峙する2つの隅部またはその近傍に位置決め凸部が形成されており、
上記位置決め凸部が、正面から見て矩形をなす上記挿通窓の対角線上の2つの隅部の縁に当たることにより、上記隆起部が直交する二方向への移動を禁じられ、これにより上記取付部材の上記サポートに対する位置決めがなされることを特徴とする支持装置。 - 上記サポートは、直線状に延びるとともに、基部とこの基部の両側の脚部とを有して断面コ字形をなし、上記基部と一対の脚部で囲われた内部空間を有しており、上記基部に長手方向に等間隔をおいて複数の掛孔が形成されており、
上記基部の長手方向に離間した複数の領域において、上記掛孔が上記挿通窓として提供され、上記複数の領域のそれぞれに上記取付部材が上記内部空間に収容された状態で上記サポートに連結されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の支持装置。 - 直線状に延びるとともに、平板形状の基部とこの基部の両側の脚部とを有して断面コ字形をなし、上記基部と一対の脚部で囲われた内部空間を有するサポートと、
上記サポートの長手方向に離間した複数の領域において、上記内部空間に収容された複数の取付部材と、
上記取付部材を上記サポートの上記基部に連結する連結手段と、
を備え、
上記サポートの上記複数領域における上記基部には、それぞれ挿通窓が形成され、
上記取付部材は、上記サポートの上記基部に沿う平板形状の本体を有するとともに、この本体の表側に、上記サポートの上記挿通窓に入り込む隆起部を有し、固定釘を案内するためのガイド孔が、上記隆起部の表側の面から上記本体の裏側の面まで貫通して形成され、
上記隆起部の表側の面の全域が外部に露出し、上記隆起部の表側の面の一部は、上記ガイド孔の一端が開口し上記固定釘の頭部を受ける座面として提供されることを特徴とする支持装置。
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