JP7025691B2 - フック格納容器及びワイヤ掛け替え方法 - Google Patents

フック格納容器及びワイヤ掛け替え方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 平成29年10月11日に株式会社タダノ発行の資料「CREVO mini G4」に掲載 平成29年10月11日に株式会社タダノ発行の資料「タダノ ラフテレーンクレーンGR-130NL型/GR-130N型(パワーチルトジブ)仕様書(暫定版)」に掲載 平成29年12月18日に株式会社タダノのホームページにて掲載(http://www.tadano.co.jp/ir/newsrelease/2017/171218.html)
本発明は、移動式クレーンのフックを格納するためのフック格納容器及びワイヤ掛け替え方法に関するものである。
従来から、走行時に邪魔にならないように、移動式クレーンのフックを格納するフック格納装置が知られている。このフック格納装置としては、車体フレームに取り付けられた係留部材にフックを掛けて引っ張った状態で固定する構造が多く採用されている。しかし、このような構造では、フックと係留部材とを手作業で連繋させる必要があるうえ、走行時にフックが揺動するという問題があった。
そこで、例えば特許文献1には、ワイヤロープを巻き上げることでブラケットが回動してブーム側に折りたたまれるようにフックが格納された状態において、車体フレームの先端部に設置されたフック格納穴にフック(の本体)が入り込むようにされた構成が開示されている。このような構成によれば、手作業によってフックを固定する必要がないうえ、フックの搖動を防止することができる。
実開平5-69070号公報
ところで、近年、初心者からベテランまで、幅広い層が簡単に効率よく使用できる移動式クレーンが要望されている。その一例として、ウインチを1つのみ搭載した(1ウインチ化)移動式クレーンが開発されている。その場合、メインフックとサブフックとを使い分けるため、ワイヤロープを掛け替える必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載されたフック格納装置は、フックにワイヤが取り付けられた状態で、フックを格納する構造となっている。そのため、ワイヤが取り外された状態のフックを収容できるものではなく、さらにフックを収容した状態でワイヤを掛け替えることができるものでもなかった。
そこで、本発明は、ワイヤが取り外された状態のフックを収容できるとともに、フックを収容した状態でワイヤを掛け替えることができるフック格納構造と、このフック格納構造を使用するワイヤ掛け替え方法と、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のフック格納構造は、左右に配置される一対の側板部材と、下方に配置される底板部材と、前方に配置される前板部材と、後方に配置されて、ワイヤに吊られた状態の前記フックの側面を受け止めることで前記フックの方向を揃えるための、サポート部材と、を備え、前記前板部材には、前記フックにワイヤを掛け替える際に、前記ワイヤが通される切欠部が設けられている。
あるいは、本発明のフック格納構造は、左右に配置される一対の側板部材と、下方に配置される底板部材と、前方に配置される前板部材と、後方に配置されて、ワイヤに吊られた状態の前記フックの側面を受け止めることで前記フックの方向を揃えるための、サポート部材と、を備え、前記側板部材には、前記フックのワイヤ外れ防止ピンを取り付け/取り外すための孔が設けられている。
また、本発明のフック格納方法は、上述したフック格納構造を使用したワイヤ掛け替え方法であって、前記フック格納容器に前記フックを格納するステップと、前記フック格納容器に前記フックが格納された状態で、前記フック格納容器の前方から前記ワイヤを掛け替えるステップと、を備えている。
ここにおいて、本発明における「ワイヤが取り外された状態のフックを収容できる」フック格納容器とは、ワイヤが取り外されていない状態(すなわちワイヤが取り付けられた状態)のフックを収容できることを除外するものではない。本発明の移動式クレーンは、ワイヤが取り付けられた状態のフックをフック格納容器に収容した状態で走行することも、もちろん可能である。
このように、本発明のフック格納構造は、移動式クレーンのフックを格納するためのフック格納容器であって、左右に配置される一対の側板部材と、下方に配置される底板部材と、前方に配置される前板部材と、後方に配置されて、ワイヤに吊られた状態のフックの側面を受け止めることでフックの方向を揃えるための、サポート部材と、を備えている。このような構成であれば、ワイヤが取り外された状態のフックを収容できるとともに、フックを収容した状態でワイヤを掛け替えることができる。
また、本発明のワイヤ掛け替え方法は、上述したフック格納構造を使用したワイヤ掛け替え方法であって、フック格納容器にフックを格納するステップと、フック格納容器にフックが格納された状態で、フック格納容器の前方からワイヤを掛け替えるステップと、を備えている。このような構成であれば、ワイヤが取り外された状態のフックを収容できるとともに、フックを収容した状態でワイヤを掛け替えることができる。
ラフテレーンクレーンの側面図である。 フック格納容器の配置について説明する斜視図である。 フックを収容していない状態のフック格納容器の斜視図である。 フックを収容していない状態のフック格納容器の平面図である。 フックを収容していない状態のフック格納容器の正面図である。 誘導部材を拡大して示す斜視図である。 フックを収容した状態のフック格納容器の斜視図である。 フックを収容した状態のフック格納容器の平面図である。 フックを収容した状態のフック格納容器の正面図である。 フックを格納する際のサポート部材の作用について説明する説明図である。 フックを格納する際の誘導部材の作用について説明する説明図である。 サブフックの格納について説明する説明図である。 ワイヤ掛け替え方法について説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(構成)
まず、図1を用いて本実施例のフック格納構造Sを備える移動式クレーンとしてのラフテレーンクレーン1の全体構成について説明する。以下の実施例では、移動式クレーンとしてラフテレーンクレーン1を例にして説明するが、これに限定されるものではなく、カーゴクレーン、トラッククレーン、オールテレーンクレーンなどの他の移動式クレーンにも広く本発明を適用できる。
(クレーンの全体構成)
本実施例のラフテレーンクレーン1は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる車体フレーム10と、車体フレーム10の四隅に設けられたアウトリガ11,・・・と、車体フレーム10に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、旋回台12の旋回フレーム上部13に取り付けられたブーム14と、を備えている。そして、本実施例のラフテレーンクレーン1は、車体フレーム10の前端、かつ、走行姿勢のブーム14の下方に、フック格納容器20が配置されている。フック格納容器20の構成については、後述する。
アウトリガ11は、スライドシリンダを伸縮することで車体フレーム10から幅方向外側にスライド張出/スライド格納可能であるとともに、ジャッキシリンダを伸縮することで車体フレーム10から上下方向にジャッキ張出/ジャッキ格納可能である。
旋回台12は、旋回用モータの動力を伝達されるピニオンギヤを有しており、このピニオンギヤが車体フレーム10に設けた円形状のギヤに噛み合うことで旋回軸を中心に回動する。旋回台12は、前方右側に配置された運転室18と、後方中央に配置された旋回フレーム上部13と、後方下部に配置されたカウンタウェイト19と、を有している。
ブーム14は、複数段のブーム構成要素である、基端ブーム141、1乃至複数の中間ブーム142、先端ブーム143などによって入れ子式に構成されており、内部に配置された伸縮シリンダによって伸縮できるようになっている。先端ブーム143の最先端のブームヘッド144にはシーブ(滑車)が配置され、シーブにワイヤロープ16(以下、ワイヤ16と称する)が掛け回されてメインフック17Mが吊下げられている。さらに、図示しないが、車体フレーム10上には、所定の位置にサブフック(17S)も搭載されている。
ワイヤ16の末端は、ウインチ(不図示)に巻き回されている。ここにおいて、本実施例のラフテレーンクレーン1は、ウインチ(不図示)を1つだけ搭載している。すなわち、本実施例では、従来と異なり、ワイヤ16は、サブフック(17S)とメインフック17Mに共通して使用される。したがって、作業の状況に応じて、サブフック(17S)又はメインフック17Mのいずれかが、交換されて使用されることになる。
最も外側の基端ブーム141は、その一端が旋回フレーム上部13に水平に設置された支持軸に回動自在に取り付けられており、支持軸を回転中心として上下に起伏できるようになっている。さらに、旋回フレーム上部13と基端ブーム141の下面との間には、起伏シリンダ15が架け渡されており、起伏シリンダ15を伸縮することでブーム14全体を起伏することができるようになっている。
(フック格納構造の構成)
次に、フック格納構造Sの構成について説明する。フック格納構造Sは、図2の走行姿勢の斜視図に示すように、上述した車体フレーム10と、ブーム14と、メインフック17Mと、車体フレーム10の前端かつ走行姿勢のブーム14の下方に配置されるフック格納容器20と、によって構成されている。フック格納容器20は、車体フレーム10の前方に向いた側面(前面、前端面)から前方に向かって突出するように取り付けられている。さらに、フック格納容器20は、車幅方向には、走行姿勢のブーム14の下方、すなわち車幅方向の略中央からやや左寄りの位置に配置されている。
フック格納容器20は、ワイヤ16が取り外された状態のメインフック17Mを収容するように構成されている。すなわち、本実施例のラフテレーンクレーン1は、フックとしてサブフック(17S、不図示)とメインフック17Mを搭載している。サブフック(17S)は、小型のものであり、吊荷の重さが軽いときに使用される。メインフック17Mは、大型のものであり、吊荷の重さが重い時に使用される。本実施例のフック格納容器20は、このうち大型のメインフック17Mを収容するために使用され、メインフック17Mをちょうど収容できる程度の大きさに形成された容器である。
フック格納容器20は、図3~図5に示すように、全体として上方が開いた容器状乃至箱状に形成されるものである。さらに、フック格納容器20は、上部の断面積(間口)が広く、下部の断面積が狭く形成されている。これにより、メインフック17Mを上方から受け入れやすく、かつ、メインフック17Mを完全に収容した状態でのガタつきが少なくなっている。
具体的に言うと、本実施例のフック格納容器20は、左右に配置される一対の側板部材21、22と、下方に配置される底板部材23と、前方に配置される前板部材24と、後方に配置されてワイヤ16に吊られた状態のメインフック17Mの側面を受け止めることでメインフック17Mの方向を揃えるための、サポート部材25と、を備えている。
側板部材21、22は、図3~図5に示すように、対向して配置される2枚の金属板から構成されるものであり、その上部は、上方に向かって幅が広がるように傾斜している。そして、それぞれの側板部材21(22)には、ワイヤ16の掛け替えが容易になるように、メインフック17Mのワイヤ外れ防止ピン31~33(ワイヤ16がシーブから外れることを防止する)を取外し/取付けしやすくするために、メインフック17Mを完全に収納した状態でワイヤ外れ防止ピン31~33の位置に対応する位置に孔21a、21b(22a、22b)が設けられている。なお、本実施例では、ワイヤ外れ防止ピン31~33に対応する位置に「孔」(「穴」又は「開口部」)を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、スリット部や切欠き部などであってもよい。
底板部材23は、図3~図5に示すように、フック格納容器20の底部を覆うように配置される四角形状の金属板等によって構成され、中央近傍にメインフック17Mのハッカ部が倒れるように誘導するための傾斜面を有する誘導部材26が配置されている(図4参照)。ここにおいて、メインフック17Mの下部のハッカ部は、鉤針状に形成された部分であり、メインフック17Mの側板に対して平行な軸線回りと垂直な軸線回りの2軸回りに回動できるようになっている。
誘導部材26は、メインフック17Mをフック格納容器20内に格納する際に、メインフック17Mの下部のハッカ部が接触することで、ハッカ部を方向づけて倒れやすくする作用を有する(図11参照)。誘導部材26は、具体的には、図4、図6に示すように、ハッカ部が(メインフック17Mの側板に垂直な軸線回りに)後方に折れ曲がるように誘導する第1の誘導部材26aと、ハッカ部が(メインフック17Mの側板に平行な軸線回りに)捩れて倒れるように(寝るように、又は、底板部材23の面に沿うように)誘導する第2の誘導部材26bと、から構成される。
第1の誘導部材26aは、四角形状の金属板等を2つに折り曲げて形成されるものであり、後方に向いた傾斜面(図6の白抜き矢印参照)を有している。第1の誘導部材26aは、傾斜面の傾斜方向が車両前後方向と一致するようにして、底板部材23の車幅方向の中心線に沿って配置されている。他方、第2の誘導部材26bは、台形状の金属板を2つに折り曲げて形成されるものであり、側方(図6では車幅方向の右側)に向いた傾斜面(図6の黒矢印参照)を有している。第2の誘導部材26bは、傾斜面が車幅方向の中心側となるようにして、車幅方向のやや左寄りに配置されている。なお、ここでは、第2の誘導部材26bが車幅方向の左寄りに配置されて傾斜面が右側に向いている場合について説明したが、第2の誘導部材26bが右寄りに配置されて傾斜面が左側に向くように構成してもよい。
前板部材24は、図3~図5に示すように、U字状の金属板等によって形成されるものであり、U字の間に切欠部24aが形成されている。前述したように、メインフック17Mのハッカ部が倒れることで、ハッカ部の上方かつシーブの下方に隙間ができるため、フック格納容器20の前方から、この切欠部24aを通じて索端を通すことが容易になっており、ワイヤ16の掛け替え等の作業がしやすくなっている。
サポート部材25は、図3~図5に示すように、金属板等を台形断面となるように折り曲げて形成されるものである。サポート部材25は、車体フレーム10の上部の前端縁に沿って平行に配置されている。すなわち、メインフック17Mを格納する際に、上方から徐々に降りてきたメインフック17Mの2枚の側板が、車体フレーム10の隅角部と平行に配置されたサポート部材25に接触するようになっている。結果として、メインフック17Mの側板が車両前後方向に沿った向きとなるように、メインフック17Mの向きが修正されるようになっている(図10参照)。
次に、図7~図9を用いて、メインフック17Mを収納した状態の構成について説明する。フック格納容器20に収納された状態において、メインフック17Mは、ワイヤ16によって吊り下げられた状態と同様に、直立した状態のまま保持されている。さらに、メインフック17Mは、フック格納容器20にほぼ隙間なく収納されていることで、走行時の振動等による脱落や損傷を防止できるようになっている。加えて、メインフック17Mのハッカ部は、後方に回動しつつ捩れて横向きに倒れているため、図9に示すように、ハッカ部の上方かつシーブの下方には、前方からアクセス可能となる空間27が形成されている。
(フック格納方法)
次に、図10及び図11を用いて、フック格納構造Sを使用したメインフック17Mの格納方法について説明する。まず、図10(a)、(b)を用いて、サポート部材25の作用について説明する。はじめに、メインフック17Mにワイヤ16が取り付けられた状態で、ブーム14を旋回及び/又は起伏及び/又は伸縮させて、メインフック17Mをフック格納容器20の上方に移動する。例えば、作業終了時の場合には、ブーム14を走行姿勢の回転位置まで旋回させ、ブーム14を縮小し、さらに、ブーム14を起伏させることで、メインフック17Mをフック格納容器20の上方に位置させる。作業開始時の場合には、ウインチ巻き下げ操作を併用しながら、走行姿勢からブーム14を起こすことで、メインフック17Mをフック格納容器20の上方に位置させる。
次に、ウインチ(不図示)からワイヤ16をさらに繰り出して、メインフック17Mをフック格納容器20の内部に収容する。この際に、図10(a)、(b)に示すように、サポート部材25によって、メインフック17Mの回転が補正される。すなわち、ワイヤ16が繰り出されてメインフック17Mがフック格納容器20と同程度の高さになると、メインフック17Mの側板の一方がサポート部材25に接触する(図10(a)参照)。この状態で、微量だけブーム14を起こしてメインフック17Mを車体フレーム10側に引き寄せると、メインフック17Mが自重で回動して両方の側板がサポート部材25に接触する(図10(b)参照)。このようにして、メインフック17Mの回転が補正される。
そして、さらにワイヤ16を繰り出すと、メインフック17Mの下部のハッカ部がフック格納容器20の底板部材23に接触する。ここで、図11(a)、(b)、(c)を用いて、誘導部材26の作用について説明する。すなわち、ハッカ部の最下部は、底板部材23上に設置された第1の誘導部材26aに接触する。そうすると、第1の誘導部材26aの後方に向けられた傾斜面によって、ハッカ部は、メインフック17Mの側板に垂直な軸線回りに、後方に折れ曲がるように回動する(図11(a)~(c)参照)。
同時に、ハッカ部の最下部は、底板部材23上に設置された第2誘導部材26b接触する。そうすると、第2誘導部材26bの右方に向けられた傾斜面によって、ハッカ部は、メインフック17Mの側板に平行な軸線回りに、捩れて倒れるように(寝るように、又は、底板部材23の面に沿うように)回動する(図11(a)~(c)参照)。そうすると、図9に示すように、メインフック17Mのハッカ部の上方かつシーブの下方に、空間27が形成されるようになる。そして、この空間27を通じて、ワイヤ16の索端を通すことができるようになる。
次に、メインフック17Mにワイヤ16が取り付けられた状態で、ワイヤ16を巻き取りつつ、ブーム14を倒伏させて走行姿勢とする。そうすると、ブームヘッド144とメインフック17Mの距離が近づくうえ、ブームヘッド144の位置が低くなるため、地上に立っている作業員にとってワイヤの掛け替え等の作業がしやすくなる。最後に、メインフック17Mがフック格納容器20から脱落しないように、メインフック固定用チェーン(不図示)を掛けて、フック格納作業が終了する。この後、必要な場合には、ワイヤ16をメインフック17Mから取り外してサブフック(17S)に取り付ける。
(ワイヤ掛け替え方法)
次に、図12及び図13を用いて、フック格納構造Sを使用したワイヤ掛け替え方法について説明する。以下では、サブフック17Sからメインフック17Mへの掛け替え手順について説明する。なお、メインフック17Mからサブフック17Sへの掛け替え手順については、概ね以下の手順の逆であるから説明を省略する。
あらかじめ、例えば前述したフック格納方法によって、フック格納容器20にメインフック17Mを格納しておく。その後、以下に説明するように、ワイヤ16をサブフック17Sから取り外して、メインフック17Mへと掛け替える。
すなわち、はじめにブーム14を旋回及び/又は起伏及び/又は伸縮させて、ワイヤ16に吊られた状態のサブフック17Sを、車体フレーム10上に配置されたサブフック格納凹部42の上方に移動させる。そして、オペレータ又は補助者が、図12(a)に示すように、サブフック17S(のハッカ部)を手で持ってサブフック掛止金具41に掛ける。次に、ブーム14を前方に倒すことで、図12(b)に示すように、サブフック17Sをサブフック格納凹部42に収納する。その後、サブフック17Sの上にバンド43、43を掛けて固定したうえで、サブフック17Sからロープソケットを外して、サブフック17Sの格納が完了する。
次に、メインフック17Mに掛けられているメインフック固定用チェーンを外す。さらに、側板部材21、22に設けた孔21a、21b、22a、22bを通じて、メインフック17Mからワイヤ外れ防止ピン31~33を取り外す。その後、図13に示すように、作業者が地上に立った状態で、メインフック17Mにワイヤ16を通す。すなわち、ブームヘッド144のシーブとメインフック17Mのシーブの間にワイヤ16を掛け回す。そして、本実施例のワイヤ掛け替え方法では、この際にフック格納容器20の前板部材24の切欠部24aを通じて、メインフック17Mの前方からワイヤ16をシーブに掛け回すことができるようになっている。
ワイヤ16を掛け終わると、側板部材21、22に設けた孔21a、21b、22a、22bを通じて、メインフック17Mにワイヤ外れ防止ピン31~33を取り付ける。その後、ブーム14を起こしつつ、同時にウインチ巻き下げ操作を併用しながら、メインフック17Mを真上に巻き上げられる位置までブーム14を起こす。すなわち、ワイヤ16を繰り出しながら、ブームヘッド144をフック格納容器20の直上に移動させる。最後に、ウインチ巻き上げ操作によって、メインフック17Mをフック格納容器20(格納位置)から真上に引き上げて、ワイヤ掛け替え作業が終了する。
(効果)
次に、本実施例のフック格納構造Sの奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、本実施例のフック格納構造Sは、移動式クレーンとしてのラフテレーンクレーン1のフックとしてのメインフック17Mを格納するためのフック格納構造Sであって、左右に配置される一対の側板部材21、22と、下方に配置される底板部材23と、前方に配置される前板部材24と、後方に配置されて、ワイヤ16に吊られた状態のメインフック17Mの側面を受け止めることでメインフック17Mの方向を揃えるための、サポート部材25と、を備えている。このような構成であれば、ワイヤ16が取り外された状態のメインフック17Mを収容できるとともに、メインフック17Mをフック格納容器20内に収容した状態でワイヤ16を掛け替えることができる。さらに、サポート部材25を備えるため、補助者が手で押すなどしてメインフック17Mを回転させなくても、自動的にメインフック17Mの向きが補正される。そうすると、オペレータは、運転室18に居て作業機を操作することによって、半自動的にメインフック17Mをフック格納容器20に格納することができる。
(2)また、底板部材23は、メインフック17Mのハッカ部が倒れるように誘導するための傾斜面を備える誘導部材26を有するため、ワイヤ16の取外しや掛け替えの作業が容易になる。すなわち、フック格納容器20に収納された状態において、メインフック17Mのハッカ部が倒れた状態となるため、ハッカ部の上方かつシーブの下方に空間27が形成される。したがって、この空間27を利用することで索端の取付け/取り外し作業やワイヤ16の掛け回し作業がしやすくなる。
さらに、このようにハッカ部が倒れることで、メインフック17Mを収容したフック格納容器20全体の高さを抑えることができるため、フック格納容器20を搭載することによる車両の最低地上高やアプローチアングルに及ぼす影響を最小限にすることができる。特に、ブーム先端側が下がるスラントブームを備える移動式クレーンでは、ブーム14と車体フレーム10とアプローチアングルの制約があるところ、ハッカ部を倒すことでコンパクトにメインフック17Mを収容できる利点は大きい。
(3)さらに、前板部材24には、メインフック17Mにワイヤ16を掛け替える際に、ワイヤ16が通される切欠部24aが設けられている。このため、切欠部24aを通じて前方から空間27にアクセスできることで、索端の取付け/取り外し作業やワイヤ16の掛け回し作業がしやすくなる。
(4)そして、側板部材21、22には、メインフック17Mのワイヤ外れ防止ピン31~33を取り付け/取り外すための孔21a、21b、22a、22bが設けられている。このため、フック格納容器20にメインフック17Mを収容した状態で、ワイヤ外れ防止ピン31~33を取り外すことができる。
(5)また、フック格納容器20は、車体フレーム10の前端、かつ、走行姿勢のブーム14の下方に配置される。このような構成によれば、最少のブーム14の旋回・起伏・伸縮操作によって、ワイヤ16が取り外された状態のメインフック17Mを格納することができる。
(6)そして、本実施例のワイヤ掛け替え方法は、上述したいずれかのフック格納容器20を使用したワイヤ掛け替え方法であって、フック格納容器20にメインフック17Mを格納するステップと、フック格納容器20にメインフック17Mが格納された状態で、フック格納容器20の前方からワイヤ16を掛け替えるステップと、を備えている。このような構成であれば、ワイヤ16が取り外された状態のメインフック17Mを収容できるとともに、メインフック17Mをフック格納容器20内に収容した状態でワイヤ16を掛け替えることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、フックとしてメインフック17Mをフック格納容器20に収容する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、フックとしてメインフック17Mだけでなく、他の形式のフックを収容することもできる。例えば、フックとして1種類のフックのみを搭載する車両において、当該フックを収容することなども可能である。
1:ラフテレーンクレーン(移動式クレーン);
10:車体フレーム; 14:ブーム; 144:ブームヘッド;
16:ワイヤ; 17M:メインフック;
20:フック格納容器;
21、22:側板部材; 23:底板部材; 24:前板部材;
25:サポート部材;
26:誘導部材: 26a:第1の誘導部材; 26b:第2の誘導部材;
27:空間

Claims (5)

  1. 移動式クレーンのフックを格納するためのフック格納容器であって、
    左右に配置される一対の側板部材と、
    下方に配置される底板部材と、
    前方に配置される前板部材と、
    後方に配置されて、ワイヤに吊られた状態の前記フックの側面を受け止めることで前記フックの方向を揃えるための、サポート部材と、を備え、
    前記前板部材には、前記フックにワイヤを掛け替える際に、前記ワイヤが通される切欠部が設けられている、フック格納容器。
  2. 移動式クレーンのフックを格納するためのフック格納容器であって、
    左右に配置される一対の側板部材と、
    下方に配置される底板部材と、
    前方に配置される前板部材と、
    後方に配置されて、ワイヤに吊られた状態の前記フックの側面を受け止めることで前記フックの方向を揃えるための、サポート部材と、を備え、
    前記側板部材には、前記フックのワイヤ外れ防止ピンを取り付け/取り外すための孔が設けられている、フック格納容器。
  3. 前記底板部材は、前記フックのハッカ部が倒れるように誘導するための傾斜面を備える誘導部材を有する、請求項1又は請求項2に記載されたフック格納容器。
  4. 前記フック格納容器は、車体フレームの前端、かつ、走行姿勢のブームの下方に配置される、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載されたフック格納容器。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載されたフック格納容器を使用したワイヤ掛け替え方法であって、
    前記フック格納容器に前記フックを格納するステップと、
    前記フック格納容器に前記フックが格納された状態で、前記フック格納容器の前方から前記ワイヤを掛け替えるステップと、を備える、ワイヤ掛け替え方法。
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