JP6840825B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンに関する。
特許文献1には、走行車体及び旋回体を備えるクレーンが開示されている。このクレーンでは、旋回体にブームの後方部が取付けられ、ブームは、旋回体に対して起伏可能である。また、このクレーンには、寸法が長いジブが設けられ、ジブは、ブームにおいてブームの長手方向に沿って延設される状態で格納される。ジブの使用時には、ブームの前方部のブームヘッドに、ジブを回動可能に取付ける。そして、ブームヘッドへの取付け位置を中心としてジブをブームに対して回動することにより、ジブがブームに対して起きる又は伏せる。
特許文献2では、特許文献1と同様に、走行車体及び旋回体を備え、旋回体に対して起伏可能にブームが旋回体に取付けられるクレーンが開示されている。このクレーンでは、ブームの前方部のブームヘッドに、特許文献1のジブに比べて寸法が短いジブが、アタッチメントとして着脱可能に取付けられる。アタッチメント(短いジブ)の使用時には、ブームヘッドへの取付け位置を中心としてアタッチメントをブームに対して回動することにより、アタッチメントがブームに対して起きる又は伏せる。
特許第4204907号公報 特許第5531769号公報
前記特許文献1のような寸法が長いジブ、及び、サーチャフック又は前記特許文献2のような寸法が短いジブ等のアタッチメントの両方を、1つのクレーンで使用可能にする要望がある。ここで、ジブ及びアタッチメントの両方を1つのクレーンで使用可能な構成では、ブームにおいてジブがブームの長手方向に沿って格納された状態で、ブームヘッドにアタッチメントを取付け、アタッチメントを使用する必要がある。この場合、ブームに沿ってジブが格納された状態において、アタッチメントがブームヘッドに容易に取付けられることが求められる。また、アタッチメントのブームへの取付け、及び、アタッチメントの使用において、ブームに沿って格納されるジブへのアタッチメントの干渉が防止されることが求められる。
本発明は前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ブームに沿ってジブが格納された状態において、アタッチメントがブームへ容易に取付けられ、格納されるジブへのアタッチメントの干渉が有効に防止されるクレーンを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明のある態様のクレーンは、後方側から前方側へ長手方向に沿って延設され、起伏可能なブームであって、前方部にブームヘッドを備えるブームと、前記ブームにおいて前記長手方向に沿って延設される状態で格納されるとともに、第1の取付け位置で前記ブームヘッドに取付け可能であり、前記第1の取付け位置で前記ブームヘッドに取付けられた状態において前記第1の取付け位置を中心として前記ブームに対して回動することにより、前記ブームに対して起きる又は伏せるジブと、前記ブームヘッドに着脱可能に取付けられるとともに、前記第1の取付け位置に対して前記前方側に離れる、又は、前記ブームの起伏方向について前記第1の取付け位置から離れる第2の取付け位置で、前記ブームヘッドに対して回動可能に取付けられ、前記第2の取付け位置を中心として回動することにより、前記ブームに対して起きる又は伏せるアタッチメントと、前記ブームヘッドへの前記アタッチメントの前記第2の取付け位置を形成する第1のシャフトと、前記第1のシャフトを介して前記ブームヘッドに取付けられる第1のシーブと、
を備え、前記第2の取付け位置での前記ブームの幅方向についての前記ブームヘッドの寸法は、前記第1の取付け位置での前記ブームの前記幅方向についての前記ブームヘッドの寸法に比べて、小さい
本発明によれば、ブームに沿ってジブが格納された状態において、アタッチメントがブームへ容易に取付けられ、格納されるジブへのアタッチメントの干渉が有効に防止されるクレーンを提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係るクレーンを示す概略図である。 図2は、第1の実施形態に係るブームヘッドにサーチャフックが取付けられた状態でのブームヘッド及びその近傍を概略的に示すとともに、サーチャフックをテンションリンクが張られた状態での最起位置で示す斜視図である。 図3は、第1の実施形態に係るブームヘッドにサーチャフックが取付けられた状態でのブームヘッド及びその近傍を概略的に示すとともに、サーチャフックをテンションリンクが張られた状態での最伏位置で示す斜視図である。 図4は、第1の実施形態に係るブームヘッドにサーチャフックが取付けられた状態でのブームヘッド及びその近傍を、テンションリンクを省略し、かつ、サーチャフックが起きる側から視た状態で示す概略図である。 図5は、第1の実施形態に係るブームヘッドにおいて、ブームが伏せる側の部位を概略的に示す斜視図である。 図6は、第1の実施形態に係るテンションリンクを、最も収縮した状態で示す概略図である。 図7は、第1の実施形態に係るテンションリンクを、最も伸長した状態で示す概略図である。 図8は、第1の実施形態に係るサーチャフックにおいて、テンションリンクが張られていない状態を概略的に示す斜視図である。 図9は、第1の実施形態に係るサーチャフックにおいて、テンションリンクが張られていない状態を、アームの幅方向の一方側から視た概略図である。 図10は、第1の実施形態に係るアームの先端部の構成を概略的に示す斜視図である。 図11は、第1の実施形態に係るサーチャフックのブームヘッドへの取付けにおいて、アームをブームの前方部の近傍まで運搬した状態を示す概略図である。 図12は、図11の状態から、アームをブームヘッドに取付け、かつ、テンションリンクをブームヘッドに接続した状態を示す概略図である。 図13は、図12の状態から、テンションリンクをアームの先端部に接続し、かつ、ブームヘッドとアームの先端部との間でテンションリンクが張られた状態を示す概略図である。 図14は、図13の状態から、アームのブームに対する角度を変更した状態を示す概略図である。 図15は、第1の実施形態に係るブームヘッドから補フックが吊下げられた状態でのサーチャフックのブームヘッドへの取付け作業について説明する概略図である。 図16は、第1の実施形態に係るブームヘッドから補フックが吊下げられ、かつ、ブームヘッドにサーチャフックが取付けられた状態を示す概略図である。 図17は、第1の変形例に係るブームヘッドにサーチャフックが取付けられた状態でのブームヘッド及びその近傍を示す概略図である。 図18は、第1の変形例に係るサーチャフックのアームがブームヘッドに対して固定された状態でのクレーンの移動を説明する概略図である。 図19は、第2の変形例に係るブームヘッドの構成を示す概略図である。 図20は、第3の変形例に係るブームヘッドの構成を示す概略図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図16を参照して説明する。
図1は、本実施形態のクレーン1を示す図である。図1に示すように、クレーン1は、走行車体2と、走行車体2上に走行車体2に対して旋回可能に配置される旋回体3と、を備える。走行車体2は、前方部に一対及び後方部に一対の合計二対のアウトリガ4を備える。クレーン1での作業時には、アウトリガ4のそれぞれを地盤に接地させ、走行車体2を支持する。旋回体3は、クレーン1の操作等が行われる運転室5を備える。
クレーン1は、後方側から前方側へ長手方向に沿って延設されるブーム6を備える。旋回体3には、ブーム6の後方部(基端部)が取付けられる。ブーム6は、旋回体3と一緒に走行車体2に対して旋回するとともに、旋回体3に対して起伏可能である。ブーム6の起伏方向は、ブーム6の長手方向に対して交差する(垂直又は略垂直である)。また、ブーム6の前方部(先端部)には、ブームヘッド7が設けられる。本実施形態では、ブーム6は、多段ブームであり、長手方向について伸縮可能である。また、本実施形態では、ブームヘッド7は、ブーム6においてブーム6が伏せる側に突出する。なお、図1は、ブームの起伏状態、すなわち、ブーム6の水平方向に対する角度(起伏角)が互いに対して異なる、2つの状態を示す。そして、ブーム6が水平方向に対して角度θ1になる状態を、破線で示し、ブーム6が水平方向に対して角度θ1より大きい角度θ2になる状態を実線で示す。
クレーン1は、ジブ10を備える。ジブ10は、基端(一端)から先端(他端)まで長手方向へ沿って延設され、長手方向の寸法が長い。ジブ10は、ブーム6において、ジブ10の長手方向がブーム6の長手方向に対して平行又は略平行になる状態で、格納される。すなわち、ジブ10は、ブーム6において、ブーム6の長手方向に沿って延設される状態で、格納される。本実施形態では、ジブ10は、格納された状態において、ブーム6の伏せる側を向く面11に配置され、面11上にブーム6に沿って延設される。すなわち、ジブ10は、ブーム6に対して下抱きされた状態で、格納される。また、本実施形態では、ジブ10の先端側がブーム6の後方側と一致又は略一致し、かつ、ジブ10の基端側がブーム6の前方側と一致又は略一致する状態で、ジブ10が格納される。
また、クレーン1には、一対のテンションロッド8A,8Bが設けられる。テンションロッド8A,8Bのそれぞれの一端は、ジブ10の先端部に接続可能である。ジブ10が格納された状態では、テンションロッド8A,8Bも、ジブ10と一緒に、ブーム6の長手方向に沿って格納される。また、クレーン1では、ジブ10とは別体のアタッチメントとして、サーチャフック13が、ブームヘッド7に着脱可能に取付けられる。本実施形態では、ジブ10がブーム6に沿って格納された状態において、サーチャフック13をブームヘッド7に取付け可能である。
図2乃至図4は、ブームヘッド7にサーチャフック13が取付けられた状態でのブームヘッド7及びその近傍を示す。ここで、ブーム6の長手方向に対して交差し(垂直又は略垂直で)、かつ、ブーム6の起伏方向に交差する(垂直又は略垂直な)方向を、ブーム6の幅方向とする。図2乃至図4に示すように、ブームヘッド7においてブーム6が起きる側の部位には、ガイドシーブ15,16が配置される。本実施形態では、ガイドシーブ16(補巻ロープ用ガイドシーブ)は、ガイドシーブ(主巻ロープ用ガイドシーブ)15に対して前方側に設けられる。ガイドシーブ15は、シャフト(ガイドシーブ用シャフト)17を介してブームヘッド7に取付けられ、ガイドシーブ16は、シャフト(ガイドシーブ用シャフト)18を介してブームヘッド7に取付けられる。シャフト17,18のそれぞれは、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設され、ガイドシーブ15,16のそれぞれは、対応するシャフト(17,18の対応する一方)を中心としてブームヘッド7に対して回動可能である。
ブームヘッド7は、ブーム6の幅方向について外側を向く一対の側面21A,21Bを有する。側面21A,21Bのそれぞれでは、シャフト18がブーム6の幅方向について外側に突出する。また、ブームヘッド7には、一対のブーム側リンク(常設リンク)22A,22Bが取付けられる。ブームヘッド7の側面21A,21Bのそれぞれでは、シャフト18の突出部分に、対応するブーム側リンク(21A,21Bの対応する一方)の一端が接続される。
図5は、ブームヘッド7においてブーム6が伏せる側の部位を示す。図2乃至図5に示すように、ブームヘッド7においてブーム6が伏せる側の部位には、トップシーブ23が配置される。トップシーブ23は、シャフト(トップシーブ用シャフト)25を介して、ブームヘッド7に取付けられる。シャフト25は、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設され、トップシーブ23は、シャフト25を中心としてブームヘッド7に対して回動可能である。また、本実施形態では、側面21A,21Bのそれぞれにおいて、シャフト25がブーム6の幅方向について外側に突出する。
また、ブームヘッド7においてブーム6が伏せる側の部位には、フックインブラケット(主フック収容ブラケット)26が取付けられる。フックインブラケット26は、シャフト(ブラケット用シャフト)27を介して、ブームヘッド7に取付けられる。シャフト27は、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設され、フックインブラケット26は、シャフト27を中心としてブームヘッド7に対して回動可能である。フックインブラケット26のシャフト27は、トップシーブ23のシャフト25に対して、前方側(先端側)に離れて配置される。本実施形態では、側面21A,21Bのそれぞれにおいて、シャフト27がブーム6の幅方向について外側に突出する。なお、図2及び図3では、フックインブラケット26及びシャフト27を省略する。
また、ブームヘッド7においてブーム6が伏せる側の部位には、ブーム6の前方側へ突出するルースター28が設けられる。ルースター28は、シャフト27に対して前方側に設けられる。したがって、シャフト25,27は、ルースター28に対して後方側(基端側)に配置される。ルースター28には、ルースターシーブ31が配置される。ルースターシーブ31は、トップシーブ23に対してブーム6の前方側に設けられる。ルースターシーブ31は、シャフト(ルースターシーブ用シャフト)32を介して、ルースター28(ブームヘッド7)に取付けられる。シャフト32は、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設され、ルースターシーブ31は、シャフト32を中心としてルースター28に対して回動可能である。また、本実施形態では、側面21A,21Bのそれぞれにおいて、シャフト32がブーム6の幅方向について外側に突出する。ルースターシーブ31のシャフト32は、フックインブラケット26のシャフト27に対して前方側に離れて配置され、トップシーブ23のシャフト25に対して前方側に離れて配置される。
また、ルースター28には、フックインブラケット(補フック収容ブラケット)33が取付けられる。フックインブラケット33は、シャフト(ブラケット用シャフト)35を介して、ルースター28(ブームヘッド7)に取付けられる。シャフト35は、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設され、フックインブラケット33は、シャフト35を中心としてルースター28に対して回動可能である。フックインブラケット33のシャフト35は、ルースターシーブ31のシャフト32に対して、前方側に離れて配置される。なお、図2及び図3では、フックインブラケット33及びシャフト35を省略する。
クレーン1の作業では、主フック36を用いて比較的に重量の吊荷を吊上げることがある。この場合、旋回体3の主ウィンチ(図示しない)から主巻ロープ37が延出され、主巻ロープ37は、ブーム6の起きる側を向く面12において後方側から前方側に向かって延設される。そして、主巻ロープ37は、ガイドシーブ15及びトップシーブ23に掛けられ、主フック36は、トップシーブ23から主巻ロープ37を介して吊下げられる。また、主フック36は、フックインブラケット26の内側に収容可能である。
また、クレーン1の作業では、補フック(図示しない)を用いて比較的に軽量の吊荷を吊上げることがある。この場合、旋回体3の補ウィンチ(図示しない)から補巻ロープ38(図15及び図16参照)が延出され、補巻ロープ38は、ブーム6の起きる側を向く面12において後方側から前方側に向かって延設される。そして、補巻ロープ38は、ガイドシーブ16及びルースターシーブ31に掛けられ、補フックは、ルースターシーブ31から補巻ロープ38を介して吊下げられる。また、補フックは、フックインブラケット33の内側に収容可能である。
長手方向についてジブ10の基端部には、一対のジブフート(ジブ係合部)41A,41Bが形成される。ブームヘッド7の側面21A,21Bのそれぞれでは、対応するジブフート(41A,41Bの対応する一方)がシャフト(トップシーブ用シャフト)25の突出部分に係合可能である。このため、ジブ10は、トップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25において、ブームヘッド7に取付け可能である。面11においてジブ10がブーム6の長手方向に沿って格納された状態(下抱きされた状態)では、ジブ10は、シャフト25に対して後方側の1以上の箇所でブーム6に固定される。また、ジブ10がブーム6に沿って格納された状態では、ジブフート41A,41Bは、シャフト25に連結されない。このため、ジブ10が格納された状態では、ブーム6を長手方向について伸長することにより、シャフト25は、ジブフート41A,41Bに対して前方側へ移動し、ジブフート41A,41Bから前方側に離れる。ただし、ジブ10が格納された状態でも、最も収縮した状態又はそれに近い状態までブーム6が長手方向について収縮することにより、ジブフート41A,41Bがシャフト25と係合し、ブームヘッド7においてジブフート41A,41Bがシャフト25に干渉する(当接する)。
ジブ10の使用時には、ブーム6に下抱きされた状態から、ジブフート41A,41Bをトップシーブ23のシャフト25に係合させ、シャフト(第1の取付け位置)25でジブ10をブームヘッド7に取付ける。そして、シャフト25以外の箇所でのジブ10のブーム6への固定を解除する。これにより、ジブ10は、シャフト(第1の取付け位置)25を中心としてブーム6に対して回動可能になる。また、ジブ10の使用時には、テンションロッド8A,8Bのそれぞれの一端を、ジブ10の先端部に接続する。そして、テンションロッド8A,8Bのそれぞれの他端を、対応するブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)を介して、ブームヘッド7に接続する。これにより、ブームヘッド7とジブ10の先端部との間に、テンションロッド8A,8Bが張られる。テンションロッド8A,8Bが張られた状態においてジブ10がシャフト25を中心として回動することにより、ジブ10はブーム6に対して起きる又は伏せる。
なお、ある実施例では、ジブ10のブーム6に対する起伏に対応して、ジブ10が長手方向について伸長又は収縮し、ジブ10の長手方向についての長さが変化する。別のある実施例では、ジブ10のブーム6に対する起伏に対応して、ブームヘッド7とジブ10との間に張られるテンションロッド8A,8Bが伸長又は収縮し、テンションロッド8A,8Bの長さが変化する。また、ある実施例では、ブーム側リンク22A,22Bが設けられない。この場合、テンションロッド8A,8Bのそれぞれが、ガイドシーブ16のシャフト18に直接的に接続され、ブームヘッド7に直接的に接続される。
アタッチメントであるサーチャフック13は、アーム43、一対のテンションリンク45A,45B及びフック46を備える。アーム43は、基端(一端)から先端(他端)まで長手方向へ沿って延設される。アーム43の長手方向についての寸法は、ジブ10の長手方向についての寸法に比べて、短く、本実施形態では、ジブ10の長手方向についての寸法の半分より小さい。また、サーチャフック13では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの一端は、アーム43の先端部に接続可能である。サーチャフック13は、ブームヘッド7に着脱可能に取付けられる。
アーム43は、一対の柱47A,47Bを備え、柱47A,47Bのそれぞれは、アーム43の基端部から先端部に渡って連続して延設される。ここで、アーム43の長手方向に交差する(垂直又は略垂直な)アーム43の幅方向を規定すると、柱47A,47Bは、アーム43の幅方向について互いに対して離れて配置される。アーム43の長手方向について柱47Aの基端部には、アーム係合部48Aが形成され、アーム43の長手方向について柱47Bの基端部には、アーム係合部48Bが形成される。ブームヘッド7の側面21A,21Bのそれぞれでは、対応するアーム係合部(48A,48Bの対応する一方)がシャフト(ルースターシーブ用シャフト)32の突出部分に係合可能である。このため、アーム43を含むサーチャフック13は、ルースターシーブ31のシャフト(第2の取付け位置)32において、ブームヘッド7(ルースター28)に取付け可能である。
サーチャフック13の使用時には、アーム係合部48A,48Bをルースターシーブ31のシャフト32に係合させ、シャフト(第2の取付け位置)32でアーム43(サーチャフック13)をブームヘッド7に着脱可能に取付ける。したがって、本実施形態では、サーチャフック13がブームヘッド7へ取付けられるルースターシーブ31のシャフト(第2の取付け位置)32は、ジブ10がブームヘッド7へ取付けられるトップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25に対して、前方側へ離れる。アーム43がシャフト32でブームヘッド7に取付けられることにより、サーチャフック13は、シャフト(第2の取付け位置)32を中心としてブーム6に対して回動可能になる。
また、サーチャフック13の使用時には、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの一端を、アーム43の先端部に接続する。そして、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの他端を、対応するブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)を介して、ブームヘッド7に接続する。これにより、ブームヘッド7とアーム43の先端部との間に、テンションリンク45A,45Bが張られる。サーチャフック13がシャフト32を中心として回動することにより、サーチャフック13はブーム6に対して起きる又は伏せる。この際、サーチャフック13(アーム43)の起伏方向は、アーム43の長手方向に対して交差し(垂直又は略垂直で)、かつ、アーム43の幅方向に対して交差する(垂直又は略垂直である)。
ここで、図2では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態においてサーチャフック13が最も起きる最起位置で、サーチャフック13が示され、図3では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態においてサーチャフック13が最も伏せる最伏位置で、サーチャフック13が示される。また、図4は、サーチャフック13が起きる側から、すなわち、ブーム6が起きる側から視た状態を示し、テンションリンク45A,45Bを省略して示す。本実施形態では、サーチャフック13のブーム6に対する起伏に対応して、ブームヘッド7とアーム43との間に張られるテンションリンク45A,45Bが伸長又は収縮し、テンションリンク45A,45Bの長さが変化する。
図6及び図7は、テンションリンク45Aの構成を示す。ここで、図6は、テンションリンク45Aが最も収縮した状態を示し、図7は、テンションリンク45Aが最も伸長した状態を示す。図6及び図7に示すように、テンションリンク45Aは、テンションリンク45Aの伸縮方向に沿って延設されるプレート51A,52Aを備える。本実施形態では、プレート51Aは、伸縮方向についてテンションリンク45Aの一端を形成する。また、プレート52Aは、伸縮方向についてテンションリンク45Aの他端を形成する。プレート52Aは、ピン53Aを介してプレート51Aに連結され、テンションリンク45Aの伸縮方向について、プレート51Aに対して移動可能である。本実施形態では、プレート52Aのプレート51Aに対する移動によって、テンションリンク45Aが伸長又は収縮する。本実施形態では、プレート51Aがピン55Aを介してアーム43の先端部に接続されることにより、テンションリンク45Aの一端部がアーム43の先端部に接続される。また、プレート52Aがピン56Aを介してブーム側リンク22Aに接続されることにより、テンションリンク45Aの他端部が、ブーム側リンク22Aを介してブームヘッド7に接続される。
また、本実施形態では、テンションリンク45Aが最も収縮した状態、及び、テンションリンク45Aが最も伸長した状態のそれぞれにおいて、ピン57Aによって、プレート52Aのプレート51Aに対する移動を規制可能である。テンションリンク45Aが最も収縮した状態においてピン57Aがプレート52Aの移動を規制することにより、テンションリンク45Aの伸長が規制される。これにより、テンションリンク45Aは、最も収縮した状態で、伸縮方向についての長さが維持される。同様に、テンションリンク45Aが最も伸長した状態においてピン57Aがプレート52Aの移動を規制することにより、テンションリンク45Aの収縮が規制される。これにより、テンションリンク45Aは、最も伸長した状態で、伸縮方向についての長さが維持される。
なお、テンションリンク45Bは、テンションリンク45Aと同様の構成である。したがって、テンションリンク45Bは、プレート51A,52Aと同様のプレート51B,52B、及び、ピン53A,55A,56A,57Aと同様のピン53B,55B,56B,57Bを備える。また、ある実施例では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、最も収縮した状態及び最も伸長した状態以外の1つ以上の状態において、伸縮方向についての長さを維持可能である。この場合、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、伸縮状態が互いに対して異なる3つ以上の状態において、伸縮方向についての長さを維持可能になる。また、ブーム側リンク22A,22Bが設けられない実施例では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれが、ガイドシーブ16のシャフト18に直接的に接続され、ブームヘッド7に直接的に接続される。
テンションリンク45A,45Bが張られた状態では、図2に示すサーチャフック13の最起位置において、テンションリンク45A,45Bは、最も収縮した状態になる。前述のように、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、最も収縮した状態で、伸縮方向についての長さを維持可能である。テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最起位置において、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの伸長が規制されることにより、最起位置からのブーム6に対するサーチャフック13の伏せる動作(回動)が規制される。これにより、アーム43は、ブーム6(ブーム6の長手方向)に対して、サーチャフック13の最起位置における角度(オフセット角)で維持される。
また、テンションリンク45A,45Bが張られた状態では、図3に示すサーチャフック13の最伏位置において、テンションリンク45A,45Bは、最も伸長した状態になる。前述のように、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、最も伸長した状態で、伸縮方向についての長さを維持可能である。テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最伏位置において、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの収縮が規制されることにより、最伏位置からのブーム6に対するサーチャフック13の起きる動作(回動)が規制される。これにより、アーム43は、ブーム6(ブーム6の長手方向)に対して、サーチャフック13の最伏位置における角度(オフセット角)で維持される。
なお、前述したある実施例では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、最も収縮した状態及び最も伸長した状態以外の1つ以上の状態において、伸縮方向についての長さを維持可能である。この場合、テンションリンク45A,45Bが張られた状態において、サーチャフック13の最起位置及び最伏位置に加えて、最起位置と最伏位置との間の1つ以上の位置において、アーム43のブーム6に対する角度を維持可能である。すなわち、テンションリンク45A,45Bが張られた状態において、ブーム6に対するサーチャフック13の起伏状態が互いに対して異なる3つ以上の位置で、ブーム6(ブーム6の長手方向)に対するアーム43の角度を維持可能になる。
本実施形態では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最起位置において、ブーム6の長手方向に対してアーム43が平行になる位置に比べて、サーチャフック13は起きる。また、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最伏位置では、ブーム6の長手方向に対してアーム43が平行になる位置に比べて、サーチャフック13は伏せる。したがって、本実施形態では、ブーム6の長手方向に対してアーム43が平行になる位置を超えてサーチャフック13がブーム6に対して起きることにより、サーチャフック13が最起位置まで起きる。なお、ある実施例では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最伏位置において、ブーム6の長手方向に対してアーム43が平行又は略平行になる。また、別のある実施例では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最伏位置において、ブーム6の長手方向に対してアーム43が平行になる位置に比べて、サーチャフック13は起きる。
また、ある実施例では、サーチャフック13を用いた作業において、クレーン1に設けられるプロセッサ(図示しない)が、水平方向に対するブーム6の角度(起伏角)の上限値を設定する。本実施例では、プロセッサは、アーム43のブーム6の長手方向に対する角度(オフセット角)、すなわち、サーチャフック13のブーム6に対する起伏状態に基づいて、ブーム6の角度の上限値を設定する。例えば、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最起位置では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのサーチャフック13の最伏位置に比べて、ブーム6の角度の上限値を小さく設定する。ブーム6が設定された上限値を超えて起きた場合は、プロセッサは、音又は画面表示等による警告、及び、ブーム6が起きる動作の自動停止の少なくとも一方を行う。なお、アーム43のブーム6の長手方向に対する角度(オフセット角)を含むサーチャフック13の起伏状態は、センサ等によって検知されてもよく、クレーン1に設けられる又はクレーン1とは別体の操作装置(図示しない)等で作業者によって入力されてもよい。
図8及び図9は、テンションリンク45A,45Bが張られていない状態でのサーチャフック13を示す。図9は、サーチャフック13をアーム43の幅方向の一方側から視た状態を示す。図8及び図9に示すように、アーム43とブームヘッド7との間に張られていない状態では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、アーム43において格納可能である。本実施形態では、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、テンションリンク45A,45Bの伸縮方向がアーム43の長手方向に対して平行又は略平行になる状態で、格納される。すなわち、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、アーム43においてアーム43の長手方向に沿って延設される状態で、格納される。また、本実施形態では、格納されたテンションリンク45A,45Bのそれぞれは、ピン(57A,57Bの対応する一方)によって、最も収縮した状態で維持される。
本実施形態では、テンションリンク45A,45Bが格納された状態においても、テンションリンク45A,45Bがアーム43とブームヘッド7との間に張られた状態と同様に、テンションリンク45A,45Bのそれぞれのプレート(51A,51Bの対応する一方)が、ピン(55A,55Bの対応する一方)を介してアーム43の先端部に接続される。すなわち、テンションリンク45A,45Bが格納された状態においても、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの一端部は、アーム43の先端部に接続される。また、格納されたテンションリンク45A,45Bのそれぞれは、アーム43において、サーチャフック13が起きる側を向く面61に配置され、面61上にアーム43に沿って延設される。
また、本実施形態では、アーム43の面61に、係合凹部62A,62Bが形成される。係合凹部62Aは、柱47Aに形成され、係合凹部62Bは、柱47Bに形成される。また、係合凹部62A,62Bのそれぞれは、ピン(55A,55Bの対応する一方)によるテンションリンク45A,45Bのそれぞれの接続位置に対して、基端側に配置される。そして、係合凹部62A,62Bのそれぞれは、アーム係合部48A,48Bのそれぞれに対して先端側に配置される。テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、格納された状態において、対応する係合凹部(62A,62Bの対応する一方)にプレート(52A,52Bの対応する一方)が係合する。本実施形態では、係合凹部62Aにおいて、係合凹部62Aと係合したテンションリンク45Aが、ピン56Aを介してアーム43に接続される。同様に、係合凹部62Bにおいて、係合凹部62Bと係合したテンションリンク45Bが、ピン56Bを介してアーム43に接続される。なお、前述のように、ピン56A,56Bそれぞれは、対応するテンションリンク(45A,45Bの対応する一方)を張る際において、テンションリンク(45A,45Bの対応する一方)のブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)への接続に、用いられる。
図10は、アーム43の先端部の構成を示す。図2、図3及び図8乃至図10に示すように、アーム43の先端部には、柱47A,47Bの間にシャフト63が連続して延設される。本実施形態では、シャフト63は、アーム43の幅方向に対して平行又は略平行に延設される。シャフト63は、ピン(55A,55Bの対応する一方)によるテンションリンク45A,45Bのそれぞれの接続位置に対して、先端側に配置される。また、シャフト63は、柱47A,47Bのそれぞれに対して、アーム43の幅方向について外側へ突出する。シャフト63には、リンク65が取付けられる。また、リンク65には、ピン66を介してフック46が着脱可能に取付けられる。フック46がリンク65に取付けられた状態では、フック46は、リンク65と一緒にシャフト63を中心として回動可能である。なお、フック46は、ピン66を中心として、リンク65に対して回動可能である。
サーチャフック13の使用時には、フック46は、シャフト63からリンク65を介して吊下げられる。また、アーム43には、柱47A,47Bの間にバー部材67が、延設される。バー部材67は、アーム43の幅方向に対して平行又は略平行に延設される。また、バー部材67は、ピン(55A,55Bの対応する一方)によるテンションリンク45A,45Bのそれぞれの接続位置に対して、基端側に配置され、係合凹部62A,62Bのそれぞれに対して先端側に配置される。バー部材67には、サーチャフック13が起きる側へ突出する突出片68が形成される。フック46は、突出片68に引掛かり可能である。本実施形態では、フック46は、アーム43において、突出片68に引掛かった状態で、格納される。フック46は、格納された状態では、アーム43の幅方向について柱47A,47Bの間に配置される。また、アーム43においてフック46及びテンションリンク45A,45Bが格納された状態では、テンションリンク45A,45Bの間に、フック46が配置される。
シャフト63には、一対のローラ69A,69Bが取付けられる。ローラ69Aは、幅方向について外側への柱47Aからの突出部分でシャフト63に取付けられ、ローラ69Bは、幅方向について外側への柱47Bからの突出部分でシャフト63に取付けられる。ローラ69A,69Bのそれぞれは、シャフト63を中心として回動可能である。また、アーム43の基端部には、グリップ71が設けられる。グリップ71は、柱47A,47Bの間に架けられ、柱47A,47Bの間に幅方向に対して平行又は略平行に形成される。また、グリップ71は、サーチャフック13が伏せる側に開口する略U字形状に形成され、アーム43の面61からサーチャフック13が起きる側に突出する。グリップ71は、係合凹部62A,62Bのそれぞれに対して基端側に配置され、アーム係合部48A,48Bのそれぞれに対して先端側に配置される。また、アーム43においてテンションリンク45A,45Bが格納された状態では、グリップ71は、テンションリンク45A,45Bのそれぞれに対して基端側に配置される。
本実施形態では、アーム43においてテンションリンク45A,45B及びフック46が前述のように格納された状態において、キャリーバックと同様にして、サーチャフック13全体を一体に移動させることが可能である。この際、作業者は、ローラ69A,69Bを地盤に接触させ、グリップ71を把持する。そして、地盤上においてローラ69A,69Bを回動させることにより、サーチャフック13を一体に移動させる。
次に、本実施形態のサーチャフック13及びクレーン1の作用及び効果について説明する。サーチャフック13を使用する際には、ブームヘッド7にサーチャフック13を着脱可能に取付ける。図11に示すように、ブームヘッド7へのサーチャフック13の取付けは、アウトリガ4のそれぞれを地盤に接地させ、かつ、ブーム6を水平方向に対して伏せた状態で行われる。このため、ブームヘッド7へのサーチャフック13の取付け作業においては、ブーム6は、前方側に向かうほど鉛直下側に向かう状態に、水平方向に対して傾斜する。また、サーチャフック13の取付けは、ジブ10がブーム6の長手方向に沿って格納され(下抱きされ)、かつ、長手方向についてブーム6が最も収縮した状態で行われる。このため、サーチャフック13の取付け作業は、ジブフート41A,41Bがトップシーブ23のシャフト25と係合し、かつ、ブームヘッド7においてジブフート41A,41Bがシャフト25に干渉する(当接する)状態で、行われる。
また、サーチャフック13のブームヘッド7への取付けにおいては、サーチャフック13を、ブーム6の前方部の近傍まで運搬する。本実施形態では、前述のように、アーム43においてテンションリンク45A,45B及びフック46が格納された状態で、キャリーバックと同様にして、サーチャフック13全体を一体に移動可能である。このため、ブーム6の前方部の近傍まで、サーチャフック13を運搬し易い。また、サーチャフック13を形成する部品を一体に移動させることにより、サーチャフック13を形成する部品の紛失等が有効に防止される。また、本実施形態では、地盤上においてローラ69A,69Bを回動させることにより、サーチャフック13を移動させるとともに、アーム43においてフック46が格納された状態で、サーチャフック13が移動される。このため、サーチャフック13の移動において、フック46等の地盤との接触が防止され、フック46等の損傷が有効に防止される。ブーム6の前方部の近傍まで、サーチャフック13を移動させ、地盤上にアーム43を配置する。
そして、図12に示すように、ローラ69A,69Bを地盤に接触させた状態で、ルースターシーブ31のシャフト32に、アーム43のアーム係合部48A,48Bを係合させる。そして、アーム43を、シャフト(第2の取付け位置)32で、ブームヘッド7に取付ける。ここで、アーム43が取付けられるルースターシーブ31のシャフト32は、ジブ10のジブフート41A,41Bが当接する部分、すなわち、トップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25に対して、前方側に離れて配置される。このため、アーム43のブームヘッド7への取付けにおいて、格納されるジブ10へのサーチャフック13のアーム43の干渉が有効に防止され、アーム43がブームヘッド7へ容易に取付けられる。また、前述のように、サーチャフック13の取付け作業は、ブーム6を水平方向に対して伏せた状態で、行われる。このため、アーム43をブームヘッド7に取付ける際には、ルースターシーブ31のシャフト32は、トップシーブ23のシャフト25に比べて鉛直下側に位置し、地盤からシャフト32までの距離は小さい。このため、アーム43をブームヘッド7に、さらに取付け易くなる。
そして、テンションリンク45A,45Bのそれぞれからピン(57A,57Bの対応する一方)を取外し、テンションリンク45A,45Bのそれぞれを伸縮可能にする。そして、伸縮可能な状態で、テンションリンク45A,45Bのそれぞれを、ピン(56A,56Bの対応する一方)を介して対応するブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)に接続する。これにより、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、対応するブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)を介してブームヘッド7(ガイドシーブ16のシャフト18)に接続される。
そして、図13に示すように、シャフト32を中心として、アーム43を回動させ、ローラ69A,69Bを地盤から離す。そして、テンションリンク45A,45Bのそれぞれを、ピン(55A,55Bの対応する一方)を介してアーム43の先端部に接続する。これにより、ブームヘッド7とアーム43の先端部との間で、テンションリンク45A,45Bが張られる。
そして、シャフト32を中心としてアーム43を回動させることにより、サーチャフック13のブーム6に対する起伏状態、すなわち、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)を調整する。この際、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)の変化に対応して、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは伸長又は収縮する。そして、アーム43のブーム6に対する角度が調整されると、テンションリンク45A,45Bのそれぞれに、ピン(57A,57Bの対応する一方)を取付ける。これにより、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの伸長及び収縮が規制され、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの伸縮方向についての長さが維持される。したがって、アーム43のブーム6に対する角度が、調整された角度で維持される。そして、アーム43のブーム6に対する角度が調整された角度で維持される状態で、アーム43にフック46を取付ける。なお、ブームヘッド7からのサーチャフック13の取外しは、ブームヘッド7へのサーチャフック13の取付けと逆の手順で行われる。
また、図14に示すように、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)を変更する場合は、アーム43からフック46を取外す。そして、テンションリンク45A,45Bのそれぞれからピン(57A,57Bの対応する一方)を取外し、テンションリンク45A,45Bのそれぞれを伸縮可能にする。この状態で、シャフト32を中心としてアーム43を回動させることにより、サーチャフック13のブーム6に対する起伏状態、すなわち、アーム43のブーム6に対する角度を変更する。この際、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)の変化に対応して、テンションリンク45A,45Bのそれぞれは伸長又は収縮する。そして、アーム43のブーム6に対する角度が適宜の角度に変更されると、テンションリンク45A,45Bのそれぞれに、ピン(57A,57Bの対応する一方)を取付ける。これにより、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの伸長及び収縮が規制され、テンションリンク45A,45Bのそれぞれの伸縮方向についての長さが維持される。したがって、アーム43のブーム6に対する角度が、変更された角度で維持される。そして、アーム43のブーム6に対する角度が変更された角度で維持される状態で、アーム43にフック46を取付ける。
前述のように、アーム43が取付けられるシャフト(第2の取付け位置)32は、トップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25に対して、前方側に離れて配置される。このため、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)の調整及び変更においてシャフト32を中心としてアーム43を回動させても、格納されるジブ10へのサーチャフック13のアーム43の干渉が有効に防止される。また、アーム43が取付けられるシャフト(第2の取付け位置)32が、トップシーブ23のシャフト25及びフックインブラケット26のシャフト27に対して前方側に離れて配置されるため、シャフト32を中心とするアーム43の回動において、ブームヘッド7の側面21A,21B及び側面21A,21Bへ取付けられる部品等へのアーム43の干渉が、有効に防止される。このため、ブーム6に対してサーチャフック13を回動させ易い。
また、アーム43が取付けられるシャフト32がシャフト25,27に対して前方側に離れて配置されることにより、アーム43の長手方向についての寸法を小さくすることが可能になる。また、ルースターシーブ31のシャフト32が設けられるルースター28では、トップシーブ23のシャフト25が設けられる部位に比べて、ブーム6の幅方向についての寸法が小さい(図4参照)。このため、アーム43がシャフト32でブームヘッド7に取付けられることにより、アーム43の幅方向についての寸法を小さくすることが可能になる。アーム43の長手方向についての寸法、及び、アーム43の幅方向についての寸法が小さくなることにより、アーム43を含むサーチャフック13が小型化及び軽量化する。これにより、アーム43を含むサーチャフック13のブームヘッド7への取付けがさらに容易になるとともに、サーチャフック13をさらに容易に移動可能になる。
また、本実施形態では、ブーム6が伏せる側を向く面11にジブ10が格納されても、すなわち、ジブ10がブーム6に対して下抱きされた状態で格納されても、格納されたジブ10とサーチャフック(アタッチメント)13の干渉が有効に防止される。このため、ブーム6において幅方向の外側を向く面(14A,14Bの一方)にジブ10が配置される状態、すなわち、ジブ10がブーム6に対して横抱きされた状態で、ジブ10を格納する必要はない。したがって、ジブ10の使用時において、下抱きされた状態からトップシーブ23のシャフト25等にジブ10を接続する前に、ジブ10を横抱きされた状態から下抱きされた状態にする必要はない。このため、ブームヘッド7にジブ10が容易に取付けられる。同様に、ジブ10を格納する際において、ジブ10を下抱きされた状態にした後、下抱きされた状態から横抱きされた状態にする必要はない。このため、ジブ10が容易に格納される。
前述のようにサーチャフック13がブームヘッド7に取付けられ、かつ、アーム43のブーム6に対する角度が調整されると、図1に示すように、フック46に吊荷(W1又はW2等)を引掛け、ブーム6を旋回体3に対して起こす。これにより、サーチャフック13によって吊荷(W1又はW2等)が吊上げられる。サーチャフック13は、屋内等の上空制限がある作業環境において、吊荷の吊上げに用いられる。ここで、サーチャフック13では、フック46は、アーム43のシャフト63からリンク65のみを介して吊下げられ、フック46の吊下げには、ロープ等は用いられない。このため、上空制限がある作業環境において吊荷を吊上げる際にも、アーム43の先端部からフック46の下端までの距離が小さくなることにより、クレーン1の揚程(地盤からフック46の下端までの距離)が大きく確保される。
なお、サーチャフック13を使用する際には、天井(T1又はT2等)までの高さ(H1又はH2等)等の作業環境、及び、ブーム6の起伏状態等に対応させて、アーム43のブーム6に対する角度(オフセット角)、すなわち、サーチャフック13の起伏状態が調整される。この際、作業環境及びブーム6の起伏状態等に対応させて、クレーン1の揚程が最大限に確保される状態に、アーム43のブーム6に対する角度が調整される。例えば、天井まで高さH1で、かつ、ブーム6が水平方向に対して角度θ1になる場合は、アーム43は、ブーム6に対して、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置に調整される。また、天井まで高さH1より高い高さH2で、かつ、ブーム6が水平方向に対して角度θ1より大きい角度θ2になる場合は、アーム43は、ブーム6に対して、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最伏位置に調整される。
また、前述したある実施例では、プロセッサは、サーチャフック13のブーム6に対する起伏状態に基づいて、ブーム6の角度の上限値を設定する。そして、設定された上限値を超えてブーム6が起きた場合は、プロセッサは、警告、及び、ブーム6が起きる動作の自動停止の少なくとも一方を行う。この場合、サーチャフック13のブーム6に対する起伏状態に基づいて、ブーム6の角度(起伏角)を適切な範囲に調整可能となり、ブーム6が適切な角度に調整された状態で作業が行われる。
また、サーチャフック13をブームヘッド7に取付けて作業を行う場合において、ルースターシーブ31から補巻ロープ38を介して補フック(図示しない)が吊下げられていると、サーチャフック13の近傍に補フックが位置するため、補フックがサーチャフック13に干渉する可能性がある。このため、サーチャフック13をブームヘッド7に取付ける前に、補フックをブームヘッド7から取外す必要がある。本実施形態では、図15に示すように、補フックが吊下げられた状態、すなわち、補フックがブームヘッド7に取付けられた状態では、アーム43をルースターシーブ31のシャフト(第2の取付け位置)32に取付けると、サーチャフック13のグリップ71が、ブーム6の前方側から補巻ロープ38に干渉する。この際、ガイドシーブ16とルースターシーブ31との間で、グリップ71が補巻ロープ38に干渉する。グリップ71が補巻ロープ38に干渉することにより、アーム43の回動が規制される。これにより、テンションリンク45A,45Bをアーム43の先端部に接続できず、サーチャフック13がブームヘッド7に適切に取付けられない。
なお、補フックが地盤に配置され、かつ、補巻ロープ38が緩んでいる状態では、グリップ71が補巻ロープ38と干渉しない可能性があり、サーチャフック13がブームヘッド7に取付けられる可能性がある。ただし、この場合、ブーム6を起こし、補フックが地盤から離れると、補巻ロープ38が張った状態になる。これにより、図16に示すように、補巻ロープ38にブーム6の前方側からグリップ71が干渉する。このため、補巻ロープ38が適切に繰出し及び巻取りできず、作業者は、補フック及びサーチャフック13の両方がブームヘッド7に取付けられていることを認識する。なお、図16では、サーチャフック13は、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置、及び、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最伏位置で示され、最起位置を実線で、最伏位置を破線で示す。
前述のように、本実施形態では、補フックが吊下げられている状態でサーチャフック13がブームヘッドに7に取付けられると、グリップ71が補巻ロープ38に干渉する。これにより、作業者は、サーチャフック13及び補フックの両方がブームヘッド7に取付けられていることを認識する。したがって、補フックが吊下げられた状態において、サーチャフック13を用いた作業が継続されることが、有効に防止される。
(変形例)
なお、図17及び図18に示す第1の変形例では、サーチャフック13にグリップ71が設けられない。そして、本変形例では、テンションリンク45A,45Bが張られていない状態において、アーム43は、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置(X1)に比べて、さらに起きることが可能である。本変形例でも、前述の実施形態等と同様にして、アーム43においてテンションリンク45A,45B及びフック46が格納される。そして、テンションリンク45A,45Bが格納された状態で、アーム43は、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置(X1)に比べて、ブーム6に対してさらに起きることが可能である。なお、図17では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態でのアーム43の最起位置(X1)及び最伏位置(X2)を破線で示す。
また、本変形例では、テンションリンク45A,45Bが格納された状態においてアーム43がブーム6に対して起きることにより、テンションリンク45A,45Bのそれぞれが、対応する中継リンク(72A,72Bの対応する一方)を介して対応するブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)に接続可能になる。テンションリンク45A,45Bのそれぞれは、ピン(56A,56Bの対応する一方)を介して、対応する中継リンク(72A,72Bの対応する一方)に接続される。アーム43に格納されたテンションリンク45A,45Bのそれぞれが中継リンク(72A,72Bの対応する一方)及びブーム側リンク(22A,22Bの対応する一方)を介してブームヘッド7のシャフト18に接続されることにより、アーム43は、ブームヘッド7に対して固定される。この際、アーム43は、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置(X1)からさらに起きた位置で、アーム43がブームヘッド7に対して固定される。すなわち、テンションリンク45A,45Bが張られていない状態において、アーム43は、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置(X1)からさらに起きた位置で、ブームヘッド7に対して固定可能である。
なお、図17は、アーム43がブームヘッド7に対して固定された状態を実線で示す。また、テンションリンク45A,45Bが張られた状態では、中継リンク72A,72Bは、例えばアーム43に格納される。また、ブーム側リンク22A,22Bが設けられず、アーム43に格納されたテンションリンク45A,45Bのそれぞれが、中継リンク(72A,72Bの対応する一方)のみを介して、ブームヘッド7に接続されてもよい。
前述のような構成であるため、本変形例では図18に示すように、テンションリンク45A,45B及びフック46がアーム43に格納され、かつ、アーム43がブームヘッド7に対して固定された状態で、クレーン1を移動させることが可能になる。例えば、作業現場内で作業地点から次の作業地点へ移動する際に、テンションリンク45A,45B及びフック46がアーム43に格納され、かつ、アーム43がブームヘッド7に対して固定された状態で、クレーン1を移動させる。この際、アウトリガ4のそれぞれを地盤から離し、かつ、ブーム6を水平方向に対して伏せた状態で、クレーン1を移動させる。テンションリンク45A,45B及びフック46がアーム43に格納され、かつ、アーム43がブームヘッド7に固定された状態でクレーン1を移動可能になることにより、作業現場内のクレーン1の移動において、サーチャフック13をブームヘッド7から取外す必要がなく、サーチャフック13をクレーン1とは別に輸送する必要がない。このため、サーチャフック13を用いた作業における作業性が向上する。
また、本変形例では、アーム43がブームヘッド7に固定された状態では、テンションリンク45A,45Bが張られた状態での最起位置に比べて、アーム43がさらに起きる。このため、テンションリンク45A,45B及びフック46がアーム43に格納され、かつ、アーム43がブームヘッド7に対して固定された状態で、クレーン1を移動する際に、ブーム6からのアーム43の前方側への突出量を小さくすることが可能になる。
また、本変形例でも、アーム43が取付けられるシャフト32がシャフト25,27に対して前方側に離れて配置されるため、アーム43の長手方向についての寸法を小さくすることが可能になる。このため、アーム43がブームヘッド7に固定された状態において、アーム43のブームヘッド7からの鉛直上側(ブーム6が起きる側)への突出量を小さく抑えることが可能になる。このため、テンションリンク45A,45B及びフック46がアーム43に格納され、かつ、アーム43がブームヘッド7に対して固定された状態で、クレーン1を移動する際に、運転室5からの視界がアーム43によって遮られることが防止され、クレーン1の周囲の障害物とのアーム43の接触も有効に防止される。
なお、ある変形例では、サーチャフック13のアーム43は、ルースターシーブ31のシャフト32の代わりに、フックインブラケット26のシャフト(第2の取付け位置)27で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。この場合も、アーム43が取付けられるシャフト27は、ジブ10と係合可能なトップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25に対して、前方側に離れて配置される。このため、本変形例でも、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
また、別のある変形例では、ジブ10の使用時において、ジブ10は、トップシーブ23のシャフト25の代わりに、フックインブラケット26のシャフト(第1の取付け位置)27で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。ただし、本変形例では、第1の実施形態と同様に、サーチャフック13のアーム43は、ルースターシーブ31のシャフト32で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。この場合も、アーム43が取付けられるシャフト32は、ジブ10と係合可能なシャフト(第1の取付け位置)27に対して、前方側に離れて配置される。このため、本変形例でも、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
また、図19に示す第2の変形例では、ブームヘッド7において、シャフト73が、ブーム6の幅方向に対して平行又は略平行に延設される。側面21A,21Bのそれぞれでは、シャフト73がブーム6の幅方向について外側に突出する。シャフト73は、ガイドシーブ15のシャフト17及びガイドシーブ16のシャフト18のそれぞれに対して、ブーム6が伏せる側に離れて配置される。また、シャフト73は、トップシーブ23のシャフト25、フックインブラケット26のシャフト27及びルースターシーブ31のシャフト32のそれぞれに対して、ブーム6が起きる側に離れて配置される。したがって、シャフト73は、ブーム6の起伏方向についてシャフト25,27,32のそれぞれから離れて配置される。
本変形例では、ジブ10の使用時において、ジブ10は、シャフト(第1の取付け位置)73で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。また、サーチャフック13のアーム43は、トップシーブ23のシャフト25、フックインブラケット26のシャフト27及びルースターシーブ31のシャフト32のいずれか1つ(第2の取付け位置)で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。本変形例では、アーム43が取付けられるシャフト(25,27,32のいずれか1つ)は、ジブ10と係合可能なシャフト(第1の取付け位置)73に対して、ブーム6の起伏方向について離れて配置される。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
なお、ある変形例では、ジブ10の使用時において、ジブ10は、トップシーブ23のシャフト25、フックインブラケット26のシャフト27及びルースターシーブ31のシャフト32のいずれか1つ(第1の取付け位置)で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。そして、サーチャフック13のアーム43は、シャフト(第2の取付け位置)73で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。この場合も、アーム43が取付けられるシャフト73は、ジブ10と係合可能なシャフト(25,27,32のいずれか1つ)に対して、ブーム6の起伏方向について離れて配置される。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
また、図20に示す第3の変形例では、第2の変形例と同様に、ブームヘッド7にシャフト73が設けられる。ただし、本変形例では、ルースター28がブームヘッド7に対して着脱可能である。ルースター28は、ルースター接続部75で、ブームヘッド7に対して取付けられる。本変形例では、ルースター接続部75は、ブームヘッド7においてブーム6が伏せる側の部位に設けられ、ブーム6の前端面の一部を形成する。なお、ブームヘッド7から取外されたルースター28は、ブームヘッド7の側面21A,21Bの一方に格納可能であってもよい。
本変形例では、ジブ10の使用時において、ジブ10は、シャフト(第1の取付け位置)73で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。また、サーチャフック13のアーム43は、トップシーブ23のシャフト(第2の取付け位置)25で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。本変形例では、アーム43が取付けられるシャフト25は、ジブ10と係合可能なシャフト(第1の取付け位置)73に対して、ブーム6の起伏方向について離れて配置される。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
なお、ある変形例では、ルースター28がブームヘッド7に対して着脱可能であり、ジブ10の使用時において、ジブ10は、トップシーブ23のシャフト(第1の取付け位置)25で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。そして、サーチャフック13のアーム43は、シャフト(第2の取付け位置)73で、ブームヘッド7に回動可能に取付けられる。この場合も、アーム43が取付けられるシャフト73は、ジブ10と係合可能なシャフト25に対して、ブーム6の起伏方向について離れて配置される。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様に、アーム43を含むサーチャフック13の格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
また、ある変形例では、サーチャフック13の代わりに、ジブ10に比べて長手方向の寸法が短いジブが、アタッチメントとしてブームヘッド7に着脱可能に取付けられる。この場合、短尺ジブがブームヘッド7に取付けられた状態において、例えば、短尺ジブの先端部から補巻ロープ38を介して補フックが吊下げられる。本変形例では、ジブ10のブームヘッド7への取付け位置に対する短尺ジブのブームヘッド7への取付け位置が、前述したジブ10のブームヘッド7への取付け位置に対するサーチャフック13のブームヘッド7への取付け位置のいずれかと、同様になる。このため、アタッチメントである短尺ジブの格納されるジブ10への干渉が、有効に防止される。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
1…クレーン、2…走行車体、6…ブーム、7…ブームヘッド、10…ジブ、13…サーチャフック、23…トップシーブ、25,27,32,73…シャフト、26…フックインブラケット、31…ルースターシーブ、43…アーム、45A,45B…テンションリンク、46…フック。

Claims (5)

  1. 後方側から前方側へ長手方向に沿って延設され、起伏可能なブームであって、前方部にブームヘッドを備えるブームと、
    前記ブームにおいて前記長手方向に沿って延設される状態で格納されるとともに、第1の取付け位置で前記ブームヘッドに取付け可能であり、前記第1の取付け位置で前記ブームヘッドに取付けられた状態において前記第1の取付け位置を中心として前記ブームに対して回動することにより、前記ブームに対して起きる又は伏せるジブと、
    前記ブームヘッドに着脱可能に取付けられるとともに、前記第1の取付け位置に対して前記前方側に離れる、又は、前記ブームの起伏方向について前記第1の取付け位置から離れる第2の取付け位置で、前記ブームヘッドに対して回動可能に取付けられ、前記第2の取付け位置を中心として回動することにより、前記ブームに対して起きる又は伏せるアタッチメントと、
    前記ブームヘッドへの前記アタッチメントの前記第2の取付け位置を形成する第1のシャフトと、
    前記第1のシャフトを介して前記ブームヘッドに取付けられる第1のシーブと、
    を具備し
    前記第2の取付け位置での前記ブームの幅方向についての前記ブームヘッドの寸法は、前記第1の取付け位置での前記ブームの前記幅方向についての前記ブームヘッドの寸法に比べて、小さい、クレーン。
  2. 前記ブームヘッドの前記ブームが伏せる側の部位において前記ブームの前方側へ突出し、前記第1の取付け位置に対して前記ブームの前記前方側に位置するルースターをさらに具備し、
    前記第2の取付け位置を形成する前記第1のシャフト、及び、前記第1のシーブは、前記ルースターに取付けられる、
    請求項1のクレーン。
  3. 前記ブームヘッドへの前記ジブの前記第1の取付け位置を形成する第2のシャフトと、
    前記第2のシャフトを介して前記ブームヘッドに取付けられる第2のシーブと、
    をさらに具備する請求項1又は2のクレーン。
  4. 前記アタッチメントは、
    前記第2の取付け位置で前記ブームヘッドに対して回動可能に取付けられるアームと、
    前記アームに一端が接続され、前記第1の取付け位置及び前記第2の取付け位置から離れた位置で前記ブームヘッドに直接的又は間に別部材を介して接続されることにより、前記ブームヘッドと前記アームとの間に張られるテンションリンクと、
    を備え、
    前記クレーンは、
    前記ブームヘッドへの前記テンションリンクの取付け位置を形成する第3のシャフトと、
    前記第3のシャフトを介して前記ブームヘッドに取付けられる第3のシーブと、
    をさらに備える請求項1乃至3のいずれか1項のクレーン。
  5. 前記第3のシャフト及び前記第3のシーブは、前記ブームヘッドにおいて、前記第1の取付け位置及び前記第2の取付け位置に対して、前記ブームが起きる側に配置され、
    前記クレーンは、前記第1の取付け位置及び前記第2の取付け位置に対して前記ブームが起きる側の位置で前記ブームヘッドに取付けられる第4のシーブをさらに備え、
    前記第3のシーブは、前記第4のシーブに対して、前記ブームの前記前方側に位置する、
    請求項4のクレーン。
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