JP7022496B2 - グラフィックス構造体及びその製造方法、並びに照明システム - Google Patents

グラフィックス構造体及びその製造方法、並びに照明システム Download PDF

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Description

本開示は、内照看板などに使用可能なグラフィックス構造体及びその製造方法、並びに照明システムに関する。
照明ユニット上にグラフィックスフィルムなどを取り付けた種々の製品が上市され、広告、案内表示、社名表示などに使用されている。これらの製品は、一般に内照看板と呼ばれており、照明ユニットの照明を点灯して(内照)、あるいは照明ユニットの照明を点灯せずに自然光を照射又は他の照明を点灯して(外照)使用される。このような用途では、内照を使用したときと外照を使用したときを比較して、画像の色濃度差が少ない又は色濃度差のない製品が望まれている。
従来の内外照用グラフィックスフィルムは、内照用画像を印刷した透明フィルムと、外照用画像を印刷した透過性白色フィルムとが、感圧接着剤などを含む接合層を介して積層された構造を有しており、剥離ライナー以外にオーバーラミネート層などの透明保護層、照明ユニットなどにグラフィックスフィルムを取り付けるための透明接着層などを含めて6層以上の多数の層で構成されている。
このような内外照用グラフィックス構造体の代表例の断面図を図5に示す。グラフィックス構造体200では、外照用画像である第1画像222が透過性白色フィルム202の上に印刷されており、内照用画像である第2画像224が透明フィルム203の上に印刷されている。透明保護層204、透過性白色フィルム202、及び透明フィルム203は、透明接合層207を介して積層されており、透明フィルム203の下面には、表面が剥離ライナー208で覆われた透明接着層206がさらに積層されている。
特許文献1(特開2002-366040号公報)は、「離型性担体に積層されたアクリル系樹脂フィルムからなる印刷基材(A)と、前記アクリル系樹脂フィルムに印刷を施して形成される印刷面に一面を積層し他面を被着体に積層するための、白色顔料が分散された粘着剤層を本質的構成材料とする粘着基材(B)とを備え、粘着剤層が形態保持性を有するとともにその両面もしくは片面に離型性フィルムが積層されてなることを特徴とする印刷用記録材料」を記載している。
特許文献2(特開2009-282471号公報)は、「レセプター層、前記レセプター層に印刷を施すことにより作成した印刷層、及びアクリル系白色粘着剤からなるアクリル系白色粘着剤層をこの順で含み、前記アクリル系白色粘着剤が、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して8~150質量部の白色顔料、及び芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むグラフィックス構造体」を記載している。
特開2002-366040号公報 特開2009-282471号公報
内照看板などの物品を防火地域内に設置する場合、かかる物品が不燃性であることが求められる。所望の不燃性を達成する手段の一つとしてグラフィックス構造体を薄くすることが挙げられる。薄いグラフィックス構造体は、平坦でない被着体に取り付ける際の形状追従性においても有利である。しかしながら、グラフィックス構造体を構成する個々の層を薄くすることには限界があり、グラフィック構造体を構成する層数を低減することが望まれている。
本開示の目的は、不燃性に優れ被着体への形状追従性が良好であり、内照時と外照時の色濃度差が少なく、内外照いずれの場合も鮮明な画像を提供できるグラフィックス構造体を提供することである。
本開示の別の目的は、そのようなグラフィックス構造体の製造方法を提供することである。
本開示のさらに別の目的は、上記グラフィックス構造体を含む照明システムを提供することである。
本開示の一実施態様によれば、
第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する透過性白色フィルムと、
前記透過性白色フィルムの第1面上に配置された第1画像と、
前記透過性白色フィルムの第2面上に配置された第2画像と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆う透明保護層と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆う透明接着層と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体が提供される。
本開示の別の実施態様によれば、
支持層と、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有し、前記支持層に前記第1面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と、
前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第1面を露出させる工程と、
前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法が提供される。
本開示のさらに別の実施態様によれば、
支持層と、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有し、前記支持層に前記第2面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と、
前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第2面を露出させる工程と、
前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法が提供される。
本開示のさらに別の実施態様によれば、照明ユニットと、上記グラフィックス構造体とを備える照明システムであって、前記グラフィックス構造体が前記透明接着層を介して前記照明ユニットに取り付けられている、照明システムが提供される。
本開示のグラフィックス構造体は、内外照時いずれにおいても色濃度差の少ない画像を提供することができ、当該構造体を構成する層数を低減して薄くすることができるため、不燃性及び形状追従性に優れている。また、本開示のグラフィックス構造体の製造方法によれば、より少ない材料を用いて簡便な工程でグラフィックス構造体を製造することができるため、グラフィックス構造体の製造コストを材料及び工数の両方の側面において低減することができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法で使用される、グラフィックス受容性物品の断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法を説明する断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法を説明する断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法を説明する断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法を説明する断面図である。 本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の製造方法を説明する断面図である。 内照ボックスに取り付けられた例3のグラフィックス構造体の外照時の外観写真である。 内照ボックスに取り付けられた例3のグラフィックス構造体の内照時の外観写真である。 従来の内外照用グラフィックス構造体の代表例の断面図である。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的で、図面を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。
本開示において「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
本開示において「感圧接着」とは、使用温度範囲で、例えば0℃以上、50℃以下の範囲で恒久的に粘着性であり、軽い圧力で様々な表面に接着し、相変化(液体から固体へ)を呈さない材料又は組成物の特性を意味する。
本開示において「透明」とは、可視光領域(400~800nm)の平均透過率が、約60%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上であることを意味する。
本開示において「全光線透過率」及び「ヘーズ」とは、JIS K 7361-1:1997(ISO 13468-1:1996)及びJIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)にそれぞれ準拠して測定された値であり、例えばヘーズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製ヘーズメーターHM-150)を用いて測定することができる。
本開示の一実施態様のグラフィックス構造体は、第1面及び第1面に対向する第2面を有する透過性白色フィルムと、透過性白色フィルムの第1面上に配置された第1画像と、透過性白色フィルムの第2面上に配置された第2画像と、第1画像を含む透過性白色フィルムの第1面を覆う透明保護層と、第2画像を含む透過性白色フィルムの第2面を覆う透明接着層とを含む。透過性白色フィルムの第2面から見た第2画像が、透過性白色フィルムの第1面から見た第1画像の鏡像であり、内照及び外照の両方により画像を提供することができる。
本開示の一実施態様のグラフィックス構造体の断面図を図1に示す。グラフィックス構造体10は、透過性白色フィルム12と、透過性白色フィルム12の第1面上に配置された第1画像122と、第2面上に配置された第2画像124とを有する。透過性白色フィルム12の第2面から見た第2画像124は、透過性白色フィルムの第1面から見た第1画像122の鏡像である。透明保護層14は透過性白色フィルム12の第1面を覆い、透明接着層16は透過性白色フィルム12の第2面を覆う。図1では、任意の構成要素として、透明接着層16の上に剥離ライナー18が配置されている。図1に示すように透過性白色フィルム12と透明保護層14及び透明接着層16は直接接触していてもよく、内照及び外照の両方により提供される画像を損なわない限り、透過性白色フィルムとこれらの層との間に他の透明層、例えば他の透明接着層、バルクフィルム層などをさらに有してもよい。透過性白色フィルム、透明保護層及び透明接着層は、その表面にプライマー処理、コロナ処理などの表面処理を有してもよい。
一実施態様では、グラフィックス構造体は、第1画像及び第2画像を有する透過性白色フィルム、透明保護層、及び透明接着層からなり、グラフィックス構造体として被着体に適用されたときにこれらの層以外の層又はフィルムを含まない。したがって、被着体に適用する際に除去される剥離ライナーはグラフィックス構造体に含まれてもよい。この実施態様では、グラフィックス構造体の構造が簡単であるためその製造が特に容易であり、グラフィックス構造体の総厚も大幅に低減することができる。
透過性白色フィルムは、例えば各種印刷を用いて形成することができる第1画像及び第2画像のレセプターとして、従来から使用されている、白色顔料を含有する樹脂組成物から形成することができる。一実施態様では樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含み、使用される熱可塑性樹脂は、例えば第1及び第2画像の印刷方法、使用するインクなどにより適宜選択することができる。
このような樹脂組成物に含まれる樹脂として、例えばアクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂などが挙げられる。
白色顔料として、従来公知の白色顔料、例えば炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、及び酸化チタン(二酸化チタン)が挙げられる。白色顔料は単体で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの白色顔料は、球状、針状、平板状又はフレーク状などの様々な形状の粒子であってよく、分散性が良好であることから球状粒子であることが望ましい。白色顔料は、分散性をより高めるために、シラン、チタネートなどのカップリング剤で表面処理されていてもよい。
白色顔料の平均一次粒径は、一般に約0.10μm以上、約0.12μm以上、又は約0.15μm以上、約0.50μm以下、約0.40μm以下、又は約0.30μm以下である。白色顔料の平均一次粒径を上記範囲とすることにより、白色顔料をより均一に透過性白色フィルムに分散することができる。白色顔料の平均一次粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定を用いて決定することができる体積累積粒径D50である。
白色顔料の配合量は、樹脂組成物中の樹脂成分の合計100質量部に対して、約8質量部以上、約15質量部以上、又は約25質量部以上、約150質量部以下、約100質量部以下、又は約60質量部以下とすることができる。
一実施態様では、透過性白色フィルムとして、アクリル系樹脂を含む(メタ)アクリル系フィルムを使用することができる。(メタ)アクリル系フィルムは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドと、上記白色顔料とを含むことが好ましい。このようなポリマーブレンドを含む(メタ)アクリル系フィルムは、高い引張強さ及び優れた伸び特性を有する。また、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとをブレンドすることにより、白色顔料の分散性を高めて、多量の白色顔料を含む透過性白色フィルムを形成することができる。その結果、隠蔽性を低下させずに透過性白色フィルムの厚さを効果的に低減することができる。ポリマーブレンドは、必要に応じて、1種又は2種以上のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、1種又は2種以上のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとを混合して形成することもできる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、これとカルボキシル基を含有するモノエチレン性不飽和モノマー(カルボキシル基含有モノエチレン性不飽和モノマー)とを共重合することにより得ることができる。モノエチレン性不飽和モノマーは、ポリマーの主成分となるものであって、一般には式CH=CRCOOR(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは直鎖、環状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又は環状エーテル基である。)で表されるものに加えて、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類も含まれる。式CH=CRCOORで表されるモノエチレン性不飽和モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどの環状エーテル含有(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。モノエチレン性不飽和モノマーは、必要に応じて、1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを使用することができる。
カルボキシル基含有モノエチレン性不飽和モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸;ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチルアクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などを挙げることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えばモノエチレン性不飽和モノマーを約80質量部以上、約85質量部以上、又は約90質量部以上、約99.5質量部以下、約99質量部以下、又は約95質量部以下と、カルボキシル基含有モノエチレン性不飽和モノマーを約0.5質量部以上、約1質量部以上、又は約5質量部以上、約20質量部以下、約15質量部以下、又は約10質量部以下の割合で共重合することにより得ることができる。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分とし、これとアミノ基含有不飽和モノマーとを共重合することにより得ることができる。アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、白色顔料の分散剤として作用するだけではなく、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと相互作用して、透過性白色フィルムの強度向上に寄与していると考えられている。モノエチレン性不飽和モノマーは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様であり、必要に応じて、1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを使用することができる。
アミノ基含有不飽和モノマーとして、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)などのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;N,N-ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N,N-ジエチルアミノエチルビニルエーテルなどのジアルキルアミノアルキルビニルエーテルなどが挙げられる。他のアミノ基含有不飽和モノマーとして、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールなどの含窒素複素環を有するビニルモノマーに代表される3級アミノ基を有するモノマー、3級アミノ基を含有するスチレン(例えば、4-(N,N-ジメチルアミノ)-スチレン、4-(N,N-ジエチルアミノ)-スチレンなど)が挙げられる。アミノ基含有不飽和モノマーは、3級アミノ基を含有する不飽和モノマーであることが好ましい。必要に応じて、1種又は2種以上のアミノ基含有不飽和モノマーを使用することができる。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えばモノエチレン性不飽和モノマーを約80質量部以上、約85質量部以上、又は約90質量部以上、約99.5質量部以下、約99質量部以下、又は約95質量部以下と、アミノ基含有不飽和モノマーを約0.5質量部以上、約1質量部以上、又は約5質量部以上、約30質量部以下、約20質量部以下、又は約10質量部以下の割合で共重合することにより得ることができる。アミノ基含有不飽和モノマーの量を上記範囲とすることにより、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとの良好な相溶性を得ることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーの配合量は、透過性白色フィルム全体を100質量部としたときに、約10質量部以上、約20質量部以上、又は約30質量部以上、約90質量部以下、約80質量部以下、又は約70質量部以下とすることができる。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの配合量は、透過性白色フィルム全体を100質量部としたときに、約10質量部以上、約20質量部以上、又は約30質量部以上、約90質量部以下、約80質量部以下、又は約70質量部以下とすることができる。
いくつかの実施態様では、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、約-60℃以上、約-50℃以上、又は約-40℃以上、約120℃以下、約100℃以下、又は約80℃以下である。
いくつかの実施態様では、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は約-60℃以上、約-50℃以上、又は約-40℃以上、約120以下、約100℃以下、又は約80℃以下である。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとのポリマーブレンドにおいて、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上とした場合には、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgは0℃以下とし、前者のTgを0℃以下とした場合には後者のTgを0℃以上にすることが好ましい。いかなる理論に拘束されることを望むわけではないが、高いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムに高い引張強さを付与し、低いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムの低温での伸び特性を良好にするため、強靭性に優れ、引張強さと伸び特性とのバランスに優れた(メタ)アクリル系フィルムを提供することができると考えられている。
Tgが0℃以上の(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、メチルメタクリレート(MMA)、n-ブチルメタクリレート(BMA)などの、単体で重合したホモポリマーが0℃以上のTgを有するモノエチレン性不飽和モノマーを主成分として共重合させることにより得ることができる。
Tgが0℃以下の(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、エチルアクリレート(EA)、n-ブチルアクリレート(BA)、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)などの、単体で重合したホモポリマーが0℃以下のTgを有するモノエチレン性不飽和モノマーを主成分として共重合させることにより得ることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めることができる。
Figure 0007022496000001
(メタ)アクリル系フィルムの形成において、各(メタ)アクリル系ポリマーの配合比を変化させることにより、所望の引張強さ及び伸び特性を有するフィルムを得ることができる。具体的には、Tgが0℃以上の(メタ)アクリル系ポリマーとTgが0℃以下の(メタ)アクリル系ポリマーの配合比は10:90~90:10、20:80~90:10、30:70~90:10、又は50:50~90:10とすることができる。フィルムのブロッキングが生じにくいため、Tgが0℃以上の(メタ)アクリル系ポリマーを多くすることが好ましい。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、それぞれ、一般に約1万以上、約2万以上、又は約3万以上、約200万以下、約150万以下、又は約100万以下とすることができる。本開示における重量平均分子量は、GPC法による標準ポリスチレンで換算した分子量を意味する。
白色顔料の分散性及びフィルムの強靱性のバランスが良好であることから、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのいずれか一方の重量平均分子量が、約20万以上、約30万以上、又は約40万以上、約200万以下、約140万以下、又は約80万以下、他方の重量平均分子量が、約4万以上、約5万以上、又は約6万以上、約100万以下、約80万以下、又は約60万以下であることが有利である。一実施態様では、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのいずれか一方の重量平均分子量が約80万以上、約100万以上、又は約120万以上である。この実施態様の透過性白色フィルムは強靭性に特に優れている。
これらのポリマーの共重合は、ラジカル重合により行なうことが好ましく、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合などの公知の重合方法を用いることができる。開始剤として、過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、ビス(4-tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートなどの有機過酸化物、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、ジメチル-2,2-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、4,4’-アゾビス(4-シアノバレリアン酸)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(AVN)などのアゾ系重合開始剤を用いることができる。開始剤の使用量は、モノマー混合物100質量部に対して、一般に約0.01質量部以上、又は約0.05質量部以上、約5質量部以下、又は約3質量部以下である。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを用いる実施態様において、白色顔料の配合量は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの合計100質量部に対して、約8質量部以上、約15質量部以上、又は約25質量部以上、約150質量部以下、約100質量部以下、又は約60質量部以下とすることができる。
白色顔料として二酸化チタンを用いる実施態様では、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとして、芳香族ビニルモノマーに由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを好適に用いることができる。このようなアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、上述したアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのうち、芳香族ビニルモノマーをポリマーの構成成分として含まないものである。芳香族ビニルモノマーには、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルアントラキノン、芳香族アミンの(メタ)アクリルアミド、水酸基含有芳香族化合物の(メタ)アクリレートなどが包含される。芳香族アミンとして、アニリン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、アミノアントラセン、アミノアントラキノン又はこれらの誘導体が挙げられる。水酸基含有芳香族化合物として、上記芳香族アミンに対応する水酸基含有化合物が挙げられる。芳香族ビニルモノマーに由来するモノマー単位を含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、二酸化チタンの分散性を向上させるのに特に有利である。
白色顔料は、上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのいずれかからなる分散剤に分散させた着色剤の形態で、透過性白色フィルムの製造時に添加されてもよい。着色剤を調製することにより、白色顔料を透過性白色フィルム中により均一かつ容易に分散させることができる。
分散剤としてアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを使用する場合、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、約2,000以上、約5,000以上、又は約10,000以上、約200,000以下、約150,000以下、又は約100,000以下であることが望ましい。分散剤のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、ポリマーブレンドのアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーと同一であってもよく、異なっていてもよい。ポリマーブレンドのアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを分散剤としてもよい。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分とし、これとヒドロキシル基含有不飽和モノマーとを共重合することにより得ることができる。モノエチレン性不飽和モノマーは、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート以外について、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様であり、必要に応じて、1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを使用することができる。
ヒドロキシル基含有不飽和モノマーとして、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなど)、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのポリカプロラクトン変性物である「プラクセルF」シリーズ(ダイセル化学工業製)などが挙げられる。必要に応じて、1種又は2種以上のヒドロキシル基含有不飽和モノマーを使用することができる。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えばモノエチレン性不飽和モノマーを約80質量部以上、約85質量部以上、又は約90質量部以上、約99.5質量部以下、約99質量部以下、又は約95質量部以下と、ヒドロキシル基含有不飽和モノマーを約0.5質量部以上、約1質量部以上、又は約5質量部以上、約30質量部以下、約20質量部以下、又は約10質量部以下の割合で共重合することにより得ることができる。
着色剤は、分散剤と白色顔料とを公知の方法で混合することにより得ることができる。混合には、例えば、ペイントシェイカー(株式会社シンキー製)、サンドグラインドミル、ボールミル、アトライターミル、三本ロールミルなどを用いることができる。必要に応じて、水系溶媒又は有機溶媒を混合時に使用してもよい。着色剤は、調製後長時間(例えば約1ヶ月)経過後も、調製直後と同様に、白色顔料の粒子が凝集せずに良好に分散した状態を維持することができる。
着色剤において、白色顔料の配合量を、分散剤100質量部に対して、約100質量部以上、約500質量部以上、又は約1000質量部以上、約10000質量部以下、約5000質量部以下、又は約2000質量部以下とすることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び/又はアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは架橋剤により架橋されていてもよい。架橋剤を用いた架橋により耐溶剤性が改善される。架橋剤として、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーに対しては、例えばビスアミド系架橋剤(例えば、1,1’-イソフタロイル-ビス(2-メチルアジリジン))、アジリジン系架橋剤(例えば、株式会社日本触媒製ケミタイトPZ33、アビシア社製NeoCryl CX-100)、カルボジイミド系架橋剤(例えば、日清紡ケミカル株式会社製カルボジライトV-03、V-05、V-07)、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学株式会社製E-AX、E-5XM、E5C)、イソシアネート系架橋剤(例えば、日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートL、コロネートHK、バイエル社製デスモジュールH、デスモジュールW、デスモジュールI)などを用いることができる。アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーに対しては、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学株式会社製E-AX、E-5XM、E5C)、イソシアネート系架橋剤(例えば、日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートL、コロネートHK、バイエル社製デスモジュールH、デスモジュールW、デスモジュールI)などを用いることができる。
架橋剤の添加量は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー中のカルボキシル基、又はアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー中のアミノ基に対して、約0.01当量以上、約0.02当量以上、又は約0.05当量以上、約0.5当量以下、約0.3当量以下、又は約0.2当量以下とすることができる。
透過性白色フィルムは、その他の成分として、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、アルミニウムフレーク、フュームドシリカ、アルミナ、ナノ粒子などの充填剤、酸化防止剤、UV吸収剤、UV安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤などを含んでもよい。
透過性白色フィルムは、例えば上記樹脂組成物を剥離ライナーに塗布及び乾燥することにより、あるいは溶融押出成形により形成することができる。例えば、上記(メタ)アクリル系フィルムを使用する実施態様では、ポリマーブレンドと、白色顔料又は着色剤と、その他の任意成分とを、必要に応じてトルエン、酢酸エチルなどの揮発性溶媒を用いて適切な粘度となるように混合し、ナイフコート、バーコートなどにより剥離ライナーの剥離面上に混合物を塗布し、乾燥することにより、透過性白色フィルムを形成することができる。
透過性白色フィルムの厚さは特に限定されないが、例えば、約10μm以上、約20μ以上、又は約30μm以上、約300μm以下、約200μm以下、又は約100μm以下とすることができる。グラフィックス構造体に不燃性が要求される場合、透過性白色フィルムの厚さを約10μm以上、約20μ以上、又は約30μm以上、約80μm以下、約70μm以下、又は約60μm以下とすることが有利である。透過性白色フィルムの厚さは、グラフィックス構造体の使用態様、第1画像及び第2画像の形成方法などに合わせて適宜調整することができる。
透過性白色フィルムの引裂強さは、JIS K 7128-3に準拠して、20℃、引張速度200mm/分の条件で測定したときに、約0.1N/mm以上であることが好ましく、約0.4N/mm以上であることがより好ましい。透過性白色フィルムの伸び率は、JIS K 6251に準拠して、20℃、初期つかみ間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で測定したときに、約20%以上であることが好ましく、約50%以上であることがより好ましい。上記範囲の引裂強さ及び/又は伸びを有する透過性白色フィルムは、グラフィックス構造体の製造時の作業性、及びグラフィックス構造体の施工性に優れている。
透過性白色フィルムの全光線透過率は、一般に約20%以上、約25%以上、又は約30%以上、約50%以下、約45%以下、又は約40%以下とすることができる。透過性白色フィルムのヘーズは、一般に約80%以上、約85%以上、又は約90%以上、100%以下、約95%以下、又は約90%以下とすることができる。全光線透過率及びヘーズは白色顔料の種類、形状、含量、フィルム厚さなどを調整することにより変化させることができる。
情報提供、装飾などの目的に使用される第1画像及び第2画像は、各種印刷を含む様々な方法で透過性白色フィルム上に形成することができる。例えば、有機溶剤系インク又はUV系インクを用いたスクリーン印刷又はインクジェット印刷、トナーを用いた静電印刷などを用いることができる。
透過性白色フィルムの第2面から見た第2画像は、透過性白色フィルムの第1面から見た第1画像と鏡像の関係にある。本開示において「鏡像」とは第1画像及び第2画像の形状に関して使用される。言い換えると、第1画像と第2画像の色彩は同じであってもよく、異なっていてもよい。後者の場合、外照時と内照時で異なる色調で同一形状の画像を提供することができる。
グラフィックス構造体は、第1画像を含む透過性白色フィルムの第1面を覆う透明保護層を有する。透明保護層は、第1画像を遮ることなく、第1画像及び透過性白色フィルムの損傷、第1画像の脱落などを防止する。透明保護層が透過性白色フィルムの支持材としても機能してもよい。透明保護層は、透明フィルムを透過性白色フィルム上に直接又は透明接着剤を介して積層することによって、あるいは透明樹脂組成物を透過性白色フィルム表面に塗布して乾燥することによって形成することができる。
透明フィルムとして、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、又はフッ素系ポリマーのフィルムを使用することができる。透明樹脂組成物として、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、又はフッ素系ポリマーなどの樹脂と、必要に応じて溶媒、硬化剤、架橋剤などを含む組成物を使用することができる。
表面保護層の厚さは、グラフィックス構造体の使用態様により適宜決定することができ、特に限定されないが、例えば、約1μm以上、約2μ以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約30μm以下、又は約20μm以下とすることができる。
グラフィックス構造体は、第2画像を含む透過性白色フィルムの第2面を覆う透明接着層を有する。透明接着層は、第2画像を遮ることなく、第2画像及び透過性白色フィルムの損傷、第2画像の脱落などを防止するとともに、グラフィックス構造体の照明ユニットなどの被着体への取付けを可能にする。
透明接着層は、一般に平坦な接着面を有するが、凹凸接着面を有してもよい。凹凸接着面は、透明接着剤を含む凸部と、その凸部の周りを取り囲む凹部とが形成され、被着体に接着された状態で被着体表面と接着面との間に凹部が画定する外部と連通した連通路が形成される接着面を含む。凹凸接着面は、当該凹凸接着面のネガ構造となる凹凸構造を剥離面に有するライナーを用いて形成することができる。
透明接着層の接着剤として、粘着性ポリマーを含有する感圧接着剤を使用することができる。このような感圧接着性の透明接着層として、例えば、粘着性ポリマーを含有する単層フィルム状の感圧接着フィルム、2つの感圧接着層を有する両面接着シートなどが有利に使用される。
透明接着層は、例えば、粘着性ポリマーを含有する接着剤の塗膜から形成できる。好ましい接着剤は、粘着性ポリマーと粘着性ポリマーを架橋する架橋剤とを含有する。粘着性ポリマーとして、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステルなどが使用できる。
透明接着層の厚さは、一般に約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約200μm以下、約100μm以下、又は約80μm以下である。透明接着層は、本発明の効果を損なわない限り、粘着付与剤、弾性微小球、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤などの添加剤を含有していてもよい。
グラフィックス構造体の任意の構成要素である剥離ライナーとして、例えば、グラシン紙などの紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、酢酸セルロースなどのプラスチック材料、このようなプラスチック材料で被覆されたコート紙などを挙げることができる。これらの剥離ライナーは、シリコーンなどにより剥離処理した表面を有してもよい。
グラフィックス構造体は様々な方法によって製造することができる。例示的な実施態様を、図2及び図3A~図3Eを参照しながら以下説明する。最初に、支持層と、第1面及び第1面に対向する第2面を有し、支持層に第1面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を用意する。
本開示において好適に使用されるグラフィックス受容性物品を図2に示す。図2のグラフィックス受容性物品20は、支持層22と、支持層22に隣接するように積層された透過性白色フィルム12を有する。
グラフィックス受容性物品20の支持層22は、グラフィックス構造体の製造中に透過性白色フィルム12の形状を保持し、透過性白色フィルム12の表面を保護する。支持層22として、透過性白色フィルムの形状保持及び表面保護に十分な強度及び剛性を有するフィルム、又は樹脂組成物を透過性白色フィルム12の表面に塗布して乾燥することによって形成された樹脂層を使用することができる。上記フィルムに透過性白色フィルムの前駆体である樹脂組成物を塗布及び乾燥することにより、あるいはフィルム上に樹脂組成物を溶融押出成形することにより、透過性白色フィルムを支持層上に形成してもよい。
フィルムとして、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、又はフッ素系ポリマーのフィルムを使用することができる。樹脂組成物として、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、又はフッ素系ポリマーなどの樹脂と、必要に応じて溶媒、硬化剤、架橋剤などを含む組成物を使用することができる。フィルム及び樹脂組成物は、無色でもよく、着色していてもよい。フィルム及び樹脂組成物は、透明であってもよく、不透明であってもよい。
支持層22の厚さは、一般に約25μm以上、約38μ以上、又は約50μm以上、約300μm以下、約200μm以下、又は約100μm以下とすることができる。
支持層22の透過性白色フィルム12と隣接する面には、必要に応じて、オレフィン系樹脂、アルキド系樹脂、シリコーン樹脂などを用いた剥離処理が施されていてもよい。
グラフィックス受容性物品20は、支持層22の透過性白色フィルム12が積層された面と対向する面に、ブロッキング、印刷インク移りなどを防止する目的で、背面処理又は積層された背面層をさらに有してもよい。
図2に、支持層22の透過性白色フィルム12が積層された面と対向する面に積層された背面層24の一例を示す。この例の背面層24は微小球26とバインダー樹脂28を含む。
微小球26は、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマーなどの有機材料、又はシリカ、ガラスなどの無機材料の球状微粒子である。ブロッキング及びインク移り防止の点で、微小球は真球状であることが有利である。微小球の体積累積粒径D50は、一般に約15μm以上、又は約20μm以上、約40μm以下、又は約30μm以下である。微小球の体積累積粒径D50はレーザー回折/散乱式粒度分布測定を用いて決定することができる。
バインダー樹脂28は非粘着性樹脂であり、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アルキド・メラミン樹脂、ブチルエーテル化尿素・ホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。
背面層24の厚さは特に限定されないが、支持体との界面から背面層の最も厚い部分の厚さを約10μm以上、約50μm以下、支持体との界面から背面層の最も薄い部分の厚さを約5μm以上、約40μm以下とすることができる。
図3Aに示すように、グラフィックス受容性物品20に含まれる透過性白色フィルム12の第2面(下面)に第2画像124をスクリーン印刷、インクジェット印刷、静電印刷などにより形成する。
図3Bに示すように、透明接着層16を、第2画像124を含む透過性白色フィルム12の第2面を覆うように形成する。透明接着層16は、剥離ライナー18上に予め形成された透明接着層16を積層すること、又は透明接着層の前駆体組成物を透過性白色フィルムへ塗布及び乾燥することによって形成することができる。
図3Cに示すように、得られた積層物から背面層24と一緒に支持層22を除去して、透過性白色フィルム12の第1面を露出させる。
図3Dに示すように、透過性白色フィルム12の第1面(上面)に第1画像122をスクリーン印刷、インクジェット印刷、静電印刷などにより形成する。スクリーン印刷であればレジスターマークを用い、インクジェット印刷、静電印刷であれば画像認識を用いて、第1画像と第2画像が鏡像の関係であるように第1画像を位置合わせして印刷を行うことができる。
図3Eに示すように、透明保護層14を、第1画像122を含む透過性白色フィルム12の第1面を覆うように形成して、グラフィックス構造体10を得ることができる。透明保護層14は、透明フィルムを積層すること、又は透明樹脂組成物を透過性白色フィルム上に塗布及び乾燥によって形成することができる。透明フィルムの積層に感圧接着剤を含む接合層を用いてもよい。接合層は透明フィルムの上に予め積層されていてもよい。
第1画像と第2画像の形成順序を逆にしてもよい。すなわち、グラフィックス受容性物品の支持層に透過性白色フィルムの第2面を隣接させて積層させておき、露出している第1面に第1画像を付与する。次に、第1画像を含む透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を透過性白色フィルムの第1面に形成し、支持層を除去して透過性白色フィルムの第2面を露出させる。透明保護層はライナーなどによって工程中保護されてもよい。その後、透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与し、第2画像を含む透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を形成して、グラフィックス構造体を得ることができる。
剥離ライナーを除くグラフィックス構造体の総厚は、一般に約20μm以上、約30μm以上、又は約50μm以上、約1500μm以下、約1000μm以下、又は約500μm以下である。
図1及び図3Eに示す一実施形態のグラフィックス構造体は、図5に示す従来のグラフィックス構造体に比べて大幅に層数を削減できる。したがって、グラフィックス構造体の総厚をより薄くすることも可能になる。これにより、グラフィックス構造体に不燃性が要求される用途では、剥離ライナーを除くグラフィックス構造体の総厚を約200μm以下、160μm以下、約120μm以下、又は約100μm以下とすることができ、一実施態様のグラフィックス構造体は、ISO5660-1コーンカロリーメーター試験で不燃性を示すものを得ることができる。
一実施態様では、グラフィックス構造体の引裂強さは、JIS K 7128-3に準拠して、20℃、引張速度200mm/分の条件で測定したときに約35N/mm以上、約45N/mm以上、又は約55N/mm以上である。
一実施態様では、グラフィックス構造体の伸び率は、JIS K 6251に準拠して、20℃、初期つかみ間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で測定したときに約20%以上、約50%以上、又は約100%以上である。伸び率は測定した試料が切断したときの標線間距離L(mm)を測定し、初期つかみ間隔100mmを用いて以下の式:伸び率(%)={(L-100)/100}×100から求めることができる。
本発明のグラフィックス構造体は、内照看板表面に取り付けることにより、内照グラフィックス又は内外照グラフィックスとして特に好適に使用することができる。
本開示の一実施態様によれば、蛍光灯、ネオン管、LEDなどの光源を内部に有する照明ユニットと、上記グラフィックス構造体とを備え、グラフィックス構造体が透明接着層を介して照明ユニットに取り付けられている照明システムが提供される。
本明細書においては、表1に示す以下の略称を使用することがある。
Figure 0007022496000002
以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
<高Tgアクリル系ポリマー1(HAP1)(アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー)の製造>
MMA60質量部、BMA34質量部、及びDMAEMA6質量部をEtOAc150質量部に溶解させ、重合開始剤としてジメチル-2,2-アゾビス(2-メチルプロピオネート)(商品名V-601、和光純薬工業株式会社製)0.6質量部を加えた後、窒素雰囲気下65℃で24時間反応させ、高Tgアクリル系ポリマー1(HAP1)のEtOAc溶液(固形分40%)を調製した。HAP1の重量平均分子量(Mw)は68,000、ガラス転移温度(Tg)は63℃であった。Tgは、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めた。
Figure 0007022496000003
<低Tgアクリル系ポリマー1(LAP1)(カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー)の製造>
BA94質量部、及びAA6質量部を、トルエン/EtOAc(質量比50:50)の混合溶媒203質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(商品名V-65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を加えた後、窒素雰囲気下65℃で24時間反応させ、低Tgアクリル系ポリマー1(LAP1)のトルエン/EtOAc溶液(固形分33%)を調製した。LAP1の重量平均分子量(Mw)は760,000、ガラス転移温度(Tg)は-48℃であった。
<低Tgアクリル系ポリマー2(LAP2)(カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー)の製造>
BA87質量部、AN10質量部、及びMAA3質量部を、EtOAc400質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(商品名V-65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を加えた後、窒素雰囲気下65℃で24時間反応させ、低Tgアクリル系ポリマー2(LAP2)のEtOAc溶液(固形分20%)を調製した。LAP2の重量平均分子量(Mw)は2,300,000、ガラス転移温度(Tg)は-41℃であった。
<粘着性ポリマー1(ADH1)の製造>
BA58質量部、2EHA36質量部、AN2部、及びAA4質量部を、EtOAc200質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(商品名V-65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を加えた後、窒素雰囲気下65℃で24時間反応させ、粘着性ポリマー1(ADH1)のEtOAc溶液(固形分33%)を調製した。ADH1の重量平均分子量(Mw)は500,000、ガラス転移温度(Tg)は-53℃であった。
本実施例において使用したポリマーの組成、架橋剤、白色顔料、背面層用樹脂、及び非粘着性微小球を表2に示す。
Figure 0007022496000004
<評価方法>
グラフィックス構造体の特性を以下の方法に従って評価した。
1.光学特性
第1画像及び第2画像を印刷せずに、透過性白色フィルムに透明接着層及び透明保護層を積層したものを試験片として準備する。使用した透明接着層及び透明保護層は、透過性白色フィルムの可視光領域(400~800nm)における光学特性に影響を与えないため、測定された光学特性は透過性白色フィルムに関する値であるとみなすことができる。試験片を30mm角に切断する。全光線透過率、ヘーズ、拡散光線透過率及び平行光線透過率を、JIS K 7361-1:1997(ISO 13468-1:1996)及びJIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に準拠して、ヘーズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製ヘーズメーターHM-150)を用いて測定する。3回測定し平均値を代表値とする。
2.外観
第1画像及び第2画像を印刷した透過性白色フィルムに透明接着層及び透明保護層を積層したものを長さ150mm、幅70mmに切断して試験片を作製する。試験片を23℃の環境下で透明アクリル板(三菱レイヨン株式会社製、厚さ1mm)にスキージで貼り付ける。試験片を内照ボックス(Eye Light Table CT1201RC、アイグラフィックス株式会社)上に設置する。画像外観を目視で確認する。内照光ありと内照光なしの画像外観が同等であった場合、「良好」と判断する。内照光ありと内照光なしの画像外観に差異があった場合、「不良」と判断する。
3.不燃性試験
グラフィックス構造体から100mm角のフィルム試料を切り出して準備する。フィルムの接着性を高める目的で、プライマー溶液DP900N3(スリーエムジャパン株式会社製)をカルシウムシリケート板(厚さ6mm)にコーティングし、その上にフィルム試料を貼り付ける。ISO5660-1に準拠しコーンカロリーメーター試験機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて不燃性を試験する。判定は、加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下、さらに最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えなかった場合は「合格」(不燃性あり)と判断する。一方、どちらかの基準をクリアできなかった場合は「不合格」と判断する。
4.引張強さ(降伏点、破断点)及び伸び率
透過性白色フィルムから長さ150mm×幅25mmの短冊状の試料を切り出して準備し、引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製引張万能試験機、型番RTC-1210A)を用い初期つかみ間隔が100mmの状態から測定を開始する。測定温度は20℃である。引張速度300mm/分の条件で降伏点(N/25mm)、破断点(N/25mm)及び伸び率(%)を測定する。伸び率の定義は以下のとおりである。
伸び率(%):測定試料の切断時の標線間距離L(単位mm)を測定し、引張試験機の初期つかみ間隔100mmを用い、以下の式:伸び率(%)={(L-100)/100}×100から求める。
5.引裂強さ
4.と同様の試料をJIS K7128-3に準拠して用意する。引張試験機を用い、20℃、引張速度200mm/分の条件で引裂強さを測定する。3回試験を行った平均値を引裂強さ(N/mm)とする。
<例1>
<グラフィックス受容性物品の作製>
非粘着性微小球を含む背面層が積層された支持層を次のようにして作製した。固形分で100質量部の背面層用樹脂1及び35質量部の背面層用樹脂2を混合して背面層用樹脂溶液を調製した。得られた背面層用樹脂溶液100質量部に対して50質量部の非粘着性微小球1を添加及び混合して非粘着微小球含有溶液を得た。片面に剥離処理を施したポリエステルフィルムG2(厚さ50μm、帝人株式会社製)を支持層として、その非処理面に非粘着微小球含有溶液をナイフコーターで塗布し、95℃で3分間及び155℃で3分間乾燥及び架橋した。乾燥後塗布質量15g/mの非粘着微小球含有背面層が積層された支持層を得た。微小球は単層で離散的に塗布されていた。
高Tgアクリル系ポリマー1(HAP1)、低Tgアクリル系ポリマー1(LAP1)、白色顔料1及び架橋剤1(CL1)からなる透過性白色フィルム用溶液を準備した。100質量部のHAP1に対して、固形分換算で、LAP1を75質量部、白色顔料1を5.7質量部、CL1を2.25質量部添加した。溶液の固形分は約28%であった。
透過性白色フィルム用溶液を支持層の剥離処理面にナイフコーターで塗布した。得られた透過性白色フィルム層を95℃で5分間及び155℃で3分間乾燥した。乾燥後、厚さ52μmの透過性白色フィルムが支持層に担持された状態のグラフィックス受容性物品が得られた。
<透明接着層の作製>
粘着性ポリマー1(ADH1)及び架橋剤2(CL2)からなる透明接着剤溶液を準備した。100質量部のADH1に対して、固形分換算でCL2を0.2質量部添加した。透明接着剤溶液を片面シリコーン処理両面ポリエチレンラミネート剥離紙にナイフコーターで塗布した。得られた透明接着層を95℃で5分間乾燥した。乾燥後、厚さ30μmの透明接着層が得られた。
<第2画像の形成>
溶剤系スクリーン印刷用インク(スリーエムジャパン株式会社製FLインク、オレンジ)を用いて、文字列「GFX」の鏡像を透過性白色フィルムの第2面(露出面)にスクリーン印刷で印刷した。印刷されたインクを85℃で30分間乾燥して第2画像を形成した。
<透明接着層の積層及び支持層の除去>
第2画像を含む透過性白色フィルムの第2面に透明接着層を貼り合わせた後、支持層を除去して、透過性白色フィルムの第1面を露出させた。
<第1画像の形成>
溶剤系スクリーン印刷用インク(スリーエムジャパン株式会社製FLインク、オレンジ)を用いて、文字列「GFX」を透過性白色フィルムの第1面にスクリーン印刷で塗布した。印刷されたインクを85℃で30分間乾燥して第1画像を形成した。第1画像と第2画像の文字列は完全に重なるようにレジスターマークを用いて位置合わせされた。
<透明保護層の形成>
溶剤系透明保護層溶液(スリーエムジャパン株式会社製2液ウレタン系クリアGA3K)を、第1画像を含む透過性白色フィルムの第1面にスクリーン印刷で塗布した。透明保護層を85℃で90分間乾燥してグラフィックス構造体を作製した。透明保護層の厚さは約20μmであり、グラフィックス構造体の総厚は約100μmであった。
<例2>
LAP1をLAP2に変更し、配合比を変更した以外は例1と同様に例2を実施した。100質量部のHAP1に対して、固形分換算で、LAP2を95質量部、白色顔料1を5.1質量部、CL1を0.19質量部添加した。溶液の固形分は約24%であった。乾燥後の透過性白色フィルムの厚さは約54μmであり、グラフィックス構造体の総厚は約100μmであった。
<例3>
HAP1とLAP2の配合比を変更した以外は例2と同様に例3を実施した。100質量部のHAP1に対して、固形分換算で、LAP2を85質量部、白色顔料1を5.4質量部、CL1を0.17質量部添加した。乾燥後の透過性白色フィルムの厚さは約49μmであり、グラフィックス構造体の総厚は約100μmであった。例3のグラフィックス構造体の外照時の外観を図4Aに、内照時の外観を図4Bにそれぞれ示す。
<比較例1>
透明保護層、透明フィルム層、及び感圧接着層からなるスコッチカル(登録商標)グラフィックスフィルムAF1964と、透明フィルム層及び乳白色感圧接着層からなるスコッチカル(登録商標)グラフィックスフィルムAF1010と、透明フィルム層及び透明感圧接着層からなるスコッチカル(登録商標)グラフィックスフィルムAF1900(いずれのフィルムもスリーエムジャパン株式会社製)とを積層した。これら3製品を積層して得られた積層体の総厚は約243μmであった。
Figure 0007022496000005
本発明の基本的な原理から逸脱することなく、上記の実施態様及び実施例が様々に変更可能であることは当業者に明らかである。また、本発明の様々な改良及び変更が本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに実施できることは当業者には明らかである。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]~[10]に記載する。
[1]
第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する透過性白色フィルムと、
前記透過性白色フィルムの第1面上に配置された第1画像と、
前記透過性白色フィルムの第2面上に配置された第2画像と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆う透明保護層と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆う透明接着層と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体。
[2]
前記グラフィックス構造体の総厚が200μm以下である、項目1に記載のグラフィックス構造体。
[3]
前記透過性白色フィルムの全光線透過率が20~50%であり、ヘーズが80%以上である、項目1又2のいずれかに記載のグラフィックス構造体。
[4]
前記透過性白色フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドと、白色顔料とを含む(メタ)アクリル系フィルムである、項目1~3のいずれか一項に記載のグラフィックス構造体。
[5]
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのいずれか一方の重量平均分子量が80万以上である、項目4に記載のグラフィックス構造体。
[6]
ISO5660-1コーンカロリーメーター試験で不燃性である、項目1~5のいずれか一項に記載のグラフィックス構造体。
[7]
支持層と、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有し、前記支持層に前記第1面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と、
前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第1面を露出させる工程と、
前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法。
[8]
支持層と、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有し、前記支持層に前記第2面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と、
前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第2面を露出させる工程と、
前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と
を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法。
[9]
前記グラフィックス受容性物品が、前記支持層の前記透過性白色フィルムが積層された面と対向する面に積層された背面層をさらに含み、前記背面層が微小球とバインダー樹脂を含む、項目7又は8のいずれかに記載のグラフィックス構造体の製造方法。
[10]
照明ユニットと、項目1~6のいずれか一項に記載のグラフィックス構造体とを備える照明システムであって、前記グラフィックス構造体が前記透明接着層を介して前記照明ユニットに取り付けられている、照明システム。
10、200 グラフィックス構造体
12、202 透過性白色フィルム
122、222 第1画像
124、224 第2画像
14、204 透明保護層
16、206 透明接着層
18、208 剥離ライナー
20 グラフィックス受容性物品
22 支持層
24 背面層
26 微小球
28 バインダー樹脂
203 透明フィルム
207 透明接合層

Claims (3)

  1. 支持層と、第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、前記支持層に前記第1面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
    前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
    前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と、
    前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第1面を露出させる工程と、
    前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
    前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と
    を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法。
  2. 支持層と、第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、前記支持層に前記第2面が隣接するように積層された透過性白色フィルムとを含むグラフィックス受容性物品を提供する工程と、
    前記透過性白色フィルムの第1面に第1画像を付与する工程と、
    前記第1画像を含む前記透過性白色フィルムの第1面を覆うように透明保護層を前記透過性白色フィルムの第1面に形成する工程と、
    前記支持層を除去して前記透過性白色フィルムの第2面を露出させる工程と、
    前記透過性白色フィルムの第2面に第2画像を付与する工程と、
    前記第2画像を含む前記透過性白色フィルムの第2面を覆うように透明接着層を前記透過性白色フィルムの第2面に形成する工程と
    を含み、前記透過性白色フィルムの第2面から見た前記第2画像が、前記透過性白色フィルムの第1面から見た前記第1画像の鏡像である、内照及び外照の両方により画像を提供するグラフィックス構造体の製造方法。
  3. 前記グラフィックス受容性物品が、前記支持層の前記透過性白色フィルムが積層された面と反対側の面に積層された背面層をさらに含み、前記背面層が微小球とバインダー樹脂を含む、請求項又はのいずれかに記載のグラフィックス構造体の製造方法
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