JP5596291B2 - グラフィックス受容性物品及びグラフィックス構造体 - Google Patents
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Description
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して約5〜約150質量部の白色顔料、及び
芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むアクリル系白色粘着剤を使用することができる。
「カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー」とは「カルボキシル基含有ポリマー」を、及び
「芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー」とは「アミノ基含有ポリマー」をそれぞれ意味することがある。
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分とするポリマーであって、その一部にカルボキシル基を含有するモノエチレン性不飽和モノマー(カルボキシル基含有モノエチレン性不飽和モノマー)を含有するものである。前記モノエチレン性不飽和モノマーは、ポリマーの主成分となるものであって、一般には式CH2=CR1COOR2(式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は直鎖、環状又は分岐状のアルキル基やフェニル基、アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、環状エーテル基である)で表される。このようなモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、またはドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル含有(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。必要に応じ、1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを使用することができる。
前記芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分とするポリマーであって、その一部にアミノ基含有不飽和モノマーを含有し、かつ芳香族ビニルモノマーをポリマーの構成成分として含まないものである。かかるモノエチレン性不飽和モノマーは、前記カルボキシル基含有(メタ)剤中アクリル系ポリマーの場合と同様であり、前記芳香族ビニルモノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルアントラキノン、芳香族アミンの(メタ)アクリルアミド、または水酸基含有芳香族化合物の(メタ)アクリレート等を含む。前記芳香族アミンとしてはアニリン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、アミノアントラセン、アミノアントラキノン又はこれらの誘導体が挙げられる。また前記水酸基含有芳香族化合物は前記芳香族アミンに対応する水酸基含有化合物が挙げられる。前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを得る方法として、モノエチレン性不飽和モノマーとアミノ基を含有する不飽和モノマーとを共重合することが挙げられる。
前記白色顔料として、従来公知の白色顔料、例えば、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、または酸化チタン(二酸化チタン)を挙げることができる。また、添加剤としてタルク、カオリン、炭酸カルシウムを含んでもよい。これら白色顔料は単体で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。また、これらの白色顔料はいずれの形態でもよく、あるいは従来公知の方法によって各種の分散処理が施されたものであってもよい。
前記着色剤は、白色顔料と芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとを含有する。ここで、前記白色顔料、及び前記芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーはそれぞれ上述のとおりである。
前記白色粘着剤は、架橋剤を含んでも良い。かかる架橋剤として、例えば、ビスアミド系架橋剤(例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン))、アジリジン系架橋剤(例えば、日本触媒製ケミタイトPZ33、アビシア製NeoCryl CX−100)、カルボジイミド系架橋剤(例えば、日清紡製カルボジライトV−03,V−05,V−07)、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学製E−AX,E−5XM,E5C)、イソシアネート系架橋剤(例えば、日本ポリウレタン製コロネートL、コロネートHK、バイエル社製デスモジュールH、デスモジュールW、デスモジュールI)等を用いることができる。
剥離処理をしたライナー上に第二の粘着剤層を積層する。得られた積層体の粘着面を、本発明のグラフィックス受容性物品のレセプター層に形成した印刷層の印刷面に貼り付けてグラフィックス構造体を得る。
まず、剥離処理をしたライナー上に第二の粘着剤層を設け、さらにアルミ箔などの金属層を積層した後、前記粘着剤層、剥離処理済みライナーを順に積層してマウント用フィルムを製造する。つづいて、本発明のグラフィックス受容性物品のレセプター層に形成した印刷層の印刷面に、前記マウント用フィルムの粘着剤層側のライナーを剥がして積層する。
BA :ブチルアクリレ−ト
2EHA :2−エチルへキシルアクリレート
AA :アクリル酸
MMA :メチルメタクリレート
BMA :ブチルメタクリルレート
DMAEMA :ジメチルアミノエチルメタクリレート
VAc :酢酸ビニル
EtAc :酢酸エチル
MIBK :メチルイソブチルケトン
Mw :重量平均分子量
Dv :体積平均粒径(volume average diameter)
グラフィックス受容性物品の製造
100質量部のハードポリマー1と、50質量部のソフトポリマー1を混合した。さらに、ソフトポリマー1が100質量部に対して架橋剤2を3質量部(固形分比)添加してポリマー組成物を得た。ポリマー同士の相溶性は良好であった。厚さ50μmの剥離処理ポリエステルフィルム(支持体)の剥離処理面に前記組成物をナイフコートにより塗布し、95℃で3分間及び155℃で2分間乾燥及び架橋し、厚さ50μmの透明レセプター層を得た。
実施例1と同様に表2に従いサンプルを作製した。
ハードポリマー1が10質量部、酸化チタン1が50質量部に対してメチルイソブチルケトン(MIBK)を40質量部添加しペイントシェイカー(株式会社シンキー(Thinky)製ARE250)で10分間攪拌し顔料プレミックス溶液を得た。
実施例1と同様に表2に従いサンプル作製した。
マウント用フィルムの作製
粘着ポリマー1が100質量部に対して、架橋剤1を0.2質量部(固形分比)添加した。前記粘着剤組成物溶液を、ナイフコートにより紙ベース両面ポリエチレンラミネート剥離紙上に乾燥後の厚さが45μmになるように塗布、90℃で5分間加熱、乾燥及び架橋して粘着剤層を得た。前記粘着剤層のエアサイドに50μmのアルミ箔をラミネートしアルミ層を形成した。さらに、前記アルミ層上に実施例10と同様にして白色粘着剤層を形成した。白色粘着剤層の厚さは30μmであった。その後、白色粘着剤層にシリコーン剥離処理済み25μmポリエステルフィルムをラミネートし、マウント用フィルムを得た。
実施例10と同様に、実施例1で作製したグラフィックス受容性物品に溶剤系インクジェットプリンター(Roland製XC540)で印刷画像(印刷層)を形成した。上記で得られたマウント用フィルムからシリコーン剥離処理済みポリエステルフィルムを除去し、白色粘着剤層と前記印刷層をドライラミネートすることによりグラフィックス構造体サンプルを得た。
微小球6(スリーエム製グラスバブルS60HS)を使用した以外は実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
実施例1〜9、12、及び比較例1〜14で得られたサンプルのレセプター層に、溶剤系インクジェットプリンター(Roland製XC540)で印刷画像(印刷層)を形成した。インクはRoland製ECO−SOL MAXを使用した。作画条件は6色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ)、双方向作画、高画質モード(720dpi×1440dpi)、バリアブルドット、300%インク濃度にてベタ印刷を実施した。送り速度は約3m/時間、プラテン温度は約40℃であった。
前記インク転写試験後のサンプルの印刷層表面を目視で観察した。表面インプレッション及びグロス斑が見られた場合は“Bad”、軽微な表面インプレッション及びグロス斑が見られた場合は”Poor“、表面インプレッション及びグロス斑が見られなかった場合は”Good“と判断した。結果を表3に示した。
前記インク転写試験後のサンプルの印刷層表面の60°グロス値を測定した。ポータブルグロスメーター(村上色彩技術研究所製GMX−202)にて60°表面光沢度を測定した。表面光沢保持率の計算式は以下のとおりである。
[表面光沢保持率(%)]={[照射後表面光沢度]/[照射前表面光沢度]}×100
測定はN=3で行い平均値を代表値とした。結果を表3に示した。
[1]
支持体層、
前記支持体層の第一の面に積層され、体積平均粒径が18μm〜40μmの微小球と樹脂とを含み、前記微小球と前記樹脂との質量比が45〜180:100である背面樹脂層、及び
前記支持体層の第二の面に積層されるレセプター層を含むグラフィックス受容性物品。
[2]
前記背面層の塗布重量が、10〜30g/m 2 である項目1に記載のグラフィックス受容性物品。
[3]
前記微小球の形状が、真球状である項目1または2に記載のグラフィックス受容性物品。
[4]
項目1〜3のいずれか一項に記載のグラフィックス受容性物品のレセプター層に、さらに印刷層、及び粘着剤層をこの順で含むグラフィックス構造体。
[5]
前記粘着剤層が、
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して、5〜150質量部の白色顔料、及び
芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むアクリル系白色粘着剤からなる項目4に記載のグラフィックス構造体。
2 グラフィックス構造体
100,200 支持体層
102,202 レセプター層
104,204 背面樹脂層
106,206 微小球
208 印刷層
210 粘着剤層
212 ライナー
D 微小球の体積平均粒径
H 背面樹脂層の樹脂部分のみの厚さ
T 背面樹脂層の厚さ
Claims (4)
- 支持体層、
前記支持体層の第一の面に積層され、体積平均粒径が18μm〜40μmの微小球と、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、及びアルキド・メラミン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂とを含み、前記微小球と前記樹脂との質量比が45〜180:100である背面樹脂層、及び
前記支持体層の第二の面に積層されるレセプター層を含み、
前記背面樹脂層の塗布重量が、10〜30g/m 2 である、
グラフィックス受容性物品。 - 前記微小球の形状が、真球状である請求項1に記載のグラフィックス受容性物品。
- 請求項1又は2のいずれかに記載のグラフィックス受容性物品のレセプター層に、さらに印刷層、及び粘着剤層をこの順で含むグラフィックス構造体。
- 前記粘着剤層が、
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して、5〜150質量部の白色顔料、及び
芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むアクリル系白色粘着剤からなる請求項3に記載のグラフィックス構造体。
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