JP2014172320A - マーキングフィルム及びオーバーラミネートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】除去性に優れたマーキングフィルムの提供。
【解決手段】マーキングフィルム100は、着色剤受容可能な第1面及び第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルム12と、(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層14とを備えるレセプターフィルム10を含み、(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとのポリマーブレンドを含み、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、ポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー又はそれらの組み合わせを含む。
【選択図】図1

Description

本開示は、除去性に優れる比較的薄いマーキングフィルム、及びそのようなマーキングフィルムに使用可能なオーバーラミネートフィルムに関する。
看板、壁装材、床材、建築物、車両などの分野では、フィルム基材に接着層を設けたマーキングフィルムが用いられている。このようなマーキングフィルムのフィルム基材として、耐候性の良好な(メタ)アクリル系ポリマーが使用されている。
(メタ)アクリル系ポリマーを使用したマーキングフィルムはポリ塩化ビニル(PVC)代替装飾フィルムとして、室内及び/又は屋外のマーキング用途に非常に有用である。内壁及び/又は外壁の装飾に使用されるマーキングフィルムは不燃性を備えていることが望ましい。
特許文献1(特許第4923622号)は、「ポリオレフィン系樹脂からなるシート基材に、粘着剤層が積層されてなる化粧タックシートであって、該シート基材の厚さが0.10〜0.16mm、該粘着剤層の厚さが0.025〜0.045mmであり、かつ該粘着剤層がアクリル系粘着基剤と組成物基準で25〜60質量%の水酸化アルミニウムとを含有する組成物からなり、難燃剤をシート基材に配合しないことを特徴とする化粧タックシート」を記載している。
特許文献2(特開2010−229327号公報)は、「熱可塑性樹脂シート(ア)の下面に粘着剤層(イ)を有する不燃性化粧シートであって、前記粘着剤層(イ)が、質量平均分子量が20万〜150万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、臭素系難燃剤(B)15〜60質量部、三酸化アンチモン(C)5〜20質量部、タッキファイヤー(D)5〜30質量部およびポリイソシアネート系硬化剤(E)0.5〜5質量部を配合してなり、かつ建築基準法第2条第9号および建築基準法施行令第108条の2に基づく防耐火試験方法と性能評価規格に従うコーンカロリーメーター試験機による発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、総発熱量が8MJ/m以下であることを特徴とする不燃性化粧シート」を記載している。
特許文献3(特開2009−282471号公報)は、「レセプター層、前記レセプター層に印刷を施すことにより作成した印刷層、及びアクリル系白色粘着剤からなるアクリル系白色粘着剤層をこの順で含み、前記アクリル系白色粘着剤が、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して8〜150質量部の白色顔料、及び芳香族ビニルモノマーを含まないアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むグラフィックス構造体」を記載している。
特許第4923622号公報 特開2010−229327号公報 特開2009−282471号公報
マーキングフィルムの単位面積あたりの有機分を低減する、すなわちマーキングフィルムの総厚を例えば100μm以下と薄くすると、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤などを使用せずにマーキングフィルムを不燃性とすることができる。しかし、マーキングフィルムを薄くすると十分な強度を維持することができない。特に、一時的な広告用途などに使用されるマーキングフィルムは、その除去時に手で引き剥がされることが多い。手による引き剥がしは一般に高速剥離条件に相当し、このときマーキングフィルムを構成するポリマーは、低温側の粘弾性特性、すなわちガラス状態に近い特性を示す。そのため、除去時の振動、衝撃などによりマーキングフィルムが破損又は切断しフィルム残りとなって、除去時の作業性などに問題が生じる。
本開示の目的は、除去性に優れる比較的薄いマーキングフィルム、及びそのようなマーキングフィルムに使用可能なオーバーラミネートフィルムを提供することにある。
本開示の一実施態様によれば、着色剤を受容可能な第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるレセプターフィルムを含むマーキングフィルムであって、
前記(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを含み、
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
前記ポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、マーキングフィルムが提供される。
本開示の別の実施態様によれば、レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムであって、
前記レセプターフィルムが、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第1の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に受容された着色剤と、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層と
を備え、
前記オーバーラミネートフィルムが、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第2の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備え、
前記オーバーラミネートフィルムが前記オーバーラミネートフィルムの接着層によって前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に接着されており、
前記第1及び第2の(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの第1及び第2のポリマーブレンドをそれぞれ含み、
前記第1のポリマーブレンドに含まれる前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
前記第2のポリマーブレンドに含まれる前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
前記第1及び第2のポリマーブレンドの少なくとも一方が、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、マーキングフィルムが提供される。
本開示のさらに別の実施態様によれば、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるオーバーラミネートフィルムであって、
前記(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを含み、
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
前記ポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、オーバーラミネートフィルムが提供される。
本開示のマーキングフィルム及びオーバーラミネートフィルムにおいて、(メタ)アクリル系フィルムは80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び/又はアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む。いかなる理論に拘束されることを望む訳ではないが、このような非常に分子量の大きいポリマーは、分子鎖の絡み合い(entanglement)によって(メタ)アクリル系フィルム中のポリマー鎖同士を緩く結びつけ、その結果、高速剥離条件下であっても柔軟でありかつ十分な強度を有する、比較的薄いマーキングフィルムを形成することができると考えられる。本開示のマーキングフィルム及びオーバーラミネートフィルムのこのような特性は、ポリマーの架橋、ポリマーの有する極性基間の相互作用(例えばカルボキシル基とアミノ基との相互作用)などでは得られない独特のものである。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
本開示の一実施態様のマーキングフィルムの断面図である。 レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを有する、本開示の別の実施態様のマーキングフィルムの断面図である。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的でより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。
本明細書において「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
る。
本開示の一実施態様のマーキングフィルムは、着色剤を受容可能な第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるレセプターフィルムを含む。
図1に、本開示の一実施態様によるマーキングフィルム100の断面図を示す。マーキングフィルム100は、着色剤を受容可能な第1面(図1中、上面)及び前記第1面に対向する第2面(図1中、下面)を有する(メタ)アクリル系フィルム12と、(メタ)アクリル系フィルム12の第2面に配置された接着層14とを備えるレセプターフィルム10を含む。マーキングフィルム100は、任意の要素として、(メタ)アクリル系フィルム12の第1面に受容された着色剤、着色剤と(メタ)アクリル系フィルム12の第1面との間に配置され、着色剤と(メタ)アクリル系フィルム12との密着性を高めるレセプター層、着色剤の脱落を防止するなどの目的で(メタ)アクリル系フィルム12の第1面の上に配置された表面保護フィルム、接着層14及び/又は表面保護フィルムを覆うライナーなどをさらに含んでもよい。
(メタ)アクリル系フィルムは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを含む。カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーとカルボキシル基を含有する不飽和モノマーとを共重合することにより得られる。アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーとアミノ基を含有する不飽和モノマーとを共重合することにより得られる。
共重合は、ラジカル重合により行なうことが好ましく、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合などの公知の重合方法を用いることができる。開始剤として過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどの有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AVN)などのアゾ系重合開始剤などを用いることができる。開始剤の使用量は、一般に、モノマー混合物100質量部あたり、約0.01質量部以上、又は約0.05質量部以上、約5質量部以下、又は約3質量部以下である。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)は0℃以上であり、かつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である。言い換えると、(メタ)アクリル系フィルムにおいて、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上とした場合には、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgは0℃以下であり、前者のTgを0℃以下とした場合には後者のTgを0℃以上である。いかなる理論に拘束されることを望む訳ではないが、高いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムの高い引張強さを発揮させ、低いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムの低温での伸び特性を良好にすると考えられている。いくつかの実施態様では、高いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーのTgは約5℃以上、約20℃以上、又は約40℃以上であり、低いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーのTgは約−5℃以下、約−20℃以下、又は約−40℃以下である。
(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノエチレン性不飽和モノマーは、上記ポリマーの主成分となるものであって、一般には式CH=CRCOOR(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基、フェニル基、アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基などである)で表されるものに加えて、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類も含まれる。式CH=CRCOORで表されるモノエチレン性不飽和モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート;メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、所望のガラス転移温度、引張強さ、伸び特性などを得る目的で、1種又は2種以上を使用することができる。
例えば、メチルメタクリレート(MMA)、n−ブチルメタクリレート(BMA)など、単体で重合したホモポリマーが0℃以上のTgを有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分として共重合させることにより、容易にTgが0℃以上の(メタ)アクリル系ポリマーを得ることができる。
また、エチルアクリレート(EA)、n−ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)など、単体で重合したホモポリマーが0℃以下のTgを有する成分を主成分として共重合させることにより、容易にTgが0℃以下の(メタ)アクリル系ポリマーを得ることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めることができる。
1/Tg=X/(Tg+273.15)+X/(Tg+273.15)+・・・+X/(Tg+273.15)
(Tg:成分1のホモポリマーのガラス転移温度
Tg:成分2のホモポリマーのガラス転移温度
・・・
Tg:成分nのホモポリマーのガラス転移温度
:重合の際に添加した成分1のモノマーの質量分率
:重合の際に添加した成分2のモノマーの質量分率
・・・
:重合の際に添加した成分nのモノマーの質量分率
+X+・・・+X=1)
上記モノエチレン性不飽和モノマーと共重合してカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーを構成する、カルボキシル基を含有する不飽和モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などが挙げられる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、具体的には約80質量部以上、約99.5質量部以下の範囲で、及びカルボキシル基を含有する不飽和モノマーを約0.5質量部以上、約20質量部以下の範囲で共重合したものが好ましい。
上記モノエチレン性不飽和モノマーと共重合してアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを構成する、アミノ基を含有する不飽和モノマーとして、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)などのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、及びビニルイミダゾールなどの含窒素複素環を有するビニルモノマーに代表される3級アミノ基を有するモノマーなどが挙げられる。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、具体的には約80質量部以上、約99.5質量部以下の範囲で、及びアミノ基を含有する不飽和モノマーを約0.5質量部以上、約20質量部以下の範囲で共重合したものが好ましい。
本開示において、(メタ)アクリル系フィルムを構成するポリマーブレンドには、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する、上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせが含まれる。本開示における重量平均分子量は、GPC法によるスチレン換算分子量を意味する。
ポリマーブレンド中のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーが、上記のように共重合して得られる約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーであってもよい。また、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとして、1種又は2種以上の、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、1種又は2種以上の、約1万以上、約5万以上、約10万以上、約80万未満、約50万以下、又は約30万以下の重量平均分子量を有する上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドを用いることもできる。このようなブレンドは、二峰性又は多峰性の分子量分布を有する場合がある。例えば、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーの配合量は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドの質量に基づいて、約1質量%以上、約3質量%以上、又は約5質量%以上、100質量%未満、約90質量%以下、又は約80質量%以下とすることができる。
ポリマーブレンド中のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーが、上記のように共重合して得られる約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーであってもよい。また、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとして、1種又は2種以上の、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、1種又は2種以上の、約1万以上、約5万以上、約10万以上、約80万未満、約50万以下、又は約30万以下の重量平均分子量を有する上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドを用いることもできる。このようなブレンドは、二峰性又は多峰性の分子量分布を有する場合がある。例えば、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの配合量は、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドの質量に基づいて、約1質量%以上、約3質量%以上、又は約5質量%以上、100質量%未満、約90質量%以下、又は約80質量%以下とすることができる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーが、重量平均分子量の異なる2種類以上のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドである場合、ブレンドのTgは動的粘弾性測定によって決定することができる。具体的には、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドの溶液を剥離紙の上に塗布、乾燥して得られたフィルム(厚さ約50μm)を試験片として、動的粘弾性スペクトルメータ(TA Instruments社製、型番:RSAIII)を用いて、−20〜160℃の温度範囲、Temp ramp mode、周波数10Hzの条件で、弾性損失(tanδ)を測定し、この弾性損失の測定値からブレンドのTgを求めることができる。アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーが、重量平均分子量の異なる2種類以上のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのブレンドである場合も同様にしてブレンドのTgを決定することができる。
上記のようにカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとをそれぞれ別々に重合した後、通常のフィルム成形方法により、(メタ)アクリル系フィルムを形成することができる。具体的には、例えば、これらのポリマーの溶液を混合し、ライナーの剥離面上に塗布し、乾燥・固化させることによりフィルムを形成することができる。塗布装置として、通常のコータ、例えば、バーコータ、ナイフコータ、ロールコータ、ダイコータなどを用いることができる。乾燥・固化は、揮発性溶媒を含む塗料の乾燥、溶融した樹脂成分の冷却などによって行うことができる。フィルムは、溶融押出成形法によっても形成することができる。
フィルムの形成において、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとの配合比を変化することにより、所望の引張強さ及び伸び特性を有するフィルムを得ることができる。カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのうちTgが高いポリマーとTgが低いポリマーの配合比は、一般に、Tgの高いポリマーを100質量部としたときに、Tgの低いポリマーを約10質量部以上、約20質量部以上、約50質量部以上、又は約80質量部以上、約900質量部以下、約500質量部以下、約200質量部以下、又は約150質量部以下とすることができる。
フィルムの形成において、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー同士、又はカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとを架橋させることが好ましい。架橋させることにより網目構造が形成され、低温における伸び特性がさらに向上する。架橋成分として、カルボキシル基と反応することのできる官能基を有する架橋剤を用いることができ、例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン)などのビスアミド系架橋剤(例えば、スリーエム社製RD1054)、アジリジン系架橋剤(例えば、株式会社日本触媒製ケミタイトPZ33、DSM NeoResins社製NeoCryl CX−100)、カルボジイミド系架橋剤(例えば、日清紡ケミカル株式会社製カルボジライトV−03、V−05、V−07)、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学株式会社製E−AX、E−5XM、E−5C)などを用いることができる。架橋剤の添加量は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して約0.01質量部以上、約0.05質量部以上、又は約0.1質量部以上、約5質量部以下、約3質量部以下、又は約2質量部以下とすることができる。本開示の(メタ)アクリル系フィルムは、約80万以上の重量平均分子量を有する、上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含むポリマーブレンドから形成されるため、これらの非常に分子量の大きい(メタ)アクリル系ポリマーの分子鎖の絡み合いがフィルムの強度向上に寄与し、その結果、架橋剤の添加量を従来の(メタ)アクリル系フィルムよりも少なくすることができる。架橋剤による架橋と分子鎖の絡み合いの組み合わせによって、本開示の(メタ)アクリル系フィルムは高速剥離条件に好適な粘弾性特性を備えることができる。
(メタ)アクリル系フィルムの厚さは特に制限はなく、用途によっても異なるが、一般に約1μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約1000μm以下、約500μm以下、又は約100μm以下とすることができる。マーキングフィルムに不燃性が要求される用途では、(メタ)アクリル系フィルムの厚さを約80μm以下、約70μm以下、又は約50μm以下とすることが有利である。
(メタ)アクリル系フィルムは、装飾目的又は隠蔽目的で、着色剤(例えば、顔料又は染料)を含むこともできる。顔料又は染料の例として、酸化チタン、カーボンブラック、亜鉛華、鉛白、沈降性硫酸バリウム、鉛丹、弁柄、黄鉛(クロムイエロー)、亜鉛黄(ジンククロメート、ジンクイエロー)、群青(ウルトラマリン)、紺青(プルシアンブルー)、アゾ系顔料、キノフタロン、イソインドリン、イソインドリノン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ペリノン、アンタンスロン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジオキサジン、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、フタロシアニングリーン、レーキ顔料、ジルコングレー、プラセオジムイエロー、クロムチタンイエロー、クロムグリーン、ビクトリアグリーン、ターコイズブルー、クロムスズピンク、サーモンピンクなどが挙げられる。
その他、マーキングフィルムの用途に応じて、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑材、帯電防止剤、難燃剤、充填剤などの従来公知の添加剤の1種以上を(メタ)アクリル系フィルムに添加することもできる。
本開示の一実施態様では、(メタ)アクリル系フィルムは難燃剤を含まない。本開示の別の実施態様では、(メタ)アクリル系フィルムは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーからなる。これらの実施態様では、マーキングフィルムの総厚を薄く(例えば約100μm以下)することにより難燃剤を使用せずにマーキングフィルムを不燃性とすることができる。
接着層の接着剤として、粘着性ポリマーを含有する感圧接着剤を使用することができる。このような感圧接着性の接着層として、例えば、粘着性ポリマーを含有する単層フィルム状の感圧接着フィルム、2つの感圧接着層を有する両面接着シートなどが有利に使用される。
接着層は、例えば、粘着性ポリマーを含有する接着剤の塗膜から形成できる。好ましい接着剤は、粘着性ポリマーと粘着性ポリマーを架橋する架橋剤とを含有する。本開示における「粘着性ポリマー」とは、常温(約25℃)で粘着性を示すポリマーである。粘着性ポリマーとして、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステルなどが使用できる。
粘着性ポリマーの合成について、アクリル系ポリマーを例として説明する。まず、第1モノマーとして、(メタ)アクリル性不飽和酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸など)、アクリロニトリルなどの極性(メタ)アクリルモノマーなどを用意する。この第1モノマーと、第2モノマーとしてのアクリルモノマーとを混合し、モノマー混合物を調製する。第2モノマーとして、アルキルアクリレート、例えば、イソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレートなどを使用することができる。このようにして調製したモノマー混合物を、通常の重合方法、例えば、溶液重合、乳化重合、塊状重合などを用い、所定の分子量の粘着性ポリマーを合成する。
粘着性ポリマーの架橋に架橋剤を用いる場合、架橋剤の添加量は、架橋剤の種類にもよるが、粘着性ポリマー100質量部に対して、通常約0.02質量部以上、約2質量部以下、好ましくは約0.03質量部以上、約1質量部以下である。架橋剤として、イソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、アミド化合物、ビスアミド化合物、例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン)などの二塩基酸のビスアジリジン誘導体などが使用できる。
接着層のガラス転移温度(Tg)は、好適には−50〜0℃、特に好適には−45〜−5℃である。接着層のTgが高すぎると、被着体とマーキングフィルムとの密着性が低下するおそれがあり、反対にTgが低すぎると、マーキングフィルムをロール状に巻いて保管した場合に、接着剤がロールの脇の部分(側面部分)からしみ出し、互いに重なったマーキングフィルムが貼りつくおそれがある。接着層のTgは、動的粘弾性測定装置(Rheometrics Scientific Inc.社製、RDA−II)を用いて測定された弾性損失(tanδ)から決定することができる。測定条件は、シェアレート=1ラジアン/秒のねじれモード、温度範囲は−60〜100℃、昇温速度は5℃/秒であり、試料の厚さは通常1〜2mmである。
接着層の厚さは、通常約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約200μm以下、約100μm以下、又は約80μm以下である。接着層は、本発明の効果を損なわない限り、粘着付与剤、弾性微小球、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤などの添加剤を含有していてもよい。
接着層は、一般に平坦な接着面を形成するが、凹凸接着面を形成してもよい。この凹凸接着面には、接着層の接着面に、接着剤を含む凸部と、その凸部の周りを取り囲んだ凹部とが形成され、被着体に接着された状態で被着体表面と接着面との間に凹部が画する外部と連通した連通路が形成される接着面を含む。凹凸接着面を形成する方法の一例を以下説明する。
所定の凹凸構造を有する剥離面を持つライナーを用意する。このライナーの剥離面に、粘着性ポリマーを含む塗料(接着シートの接着層形成用の接着剤塗料)を塗布、乾燥して接着層を形成する。これにより、接着層のライナーと接する面(これが接着シートにおける接着面となる。)に、ライナーの凹凸構造(ネガ構造)を転写し、接着面に所定の構造(ポジ構造)を有する凹凸接着面を形成する。接着面の凹凸は、前述したように、被着体に凸部が接着した際に連通路が形成可能な溝を含んでなるように予め設計される。
このような接着層の溝は、マーキングフィルムを施工する際に気泡残りを防止できる限り、一定形状の溝を規則的パターンに沿って接着面に配置して規則的パターンの溝を形成してもよく、不定形の溝を配置し不規則なパターンの溝を形成してもよい。複数の溝が互いに略平行に配置される様に形成される場合、溝の配置間隔は10〜2000μmであるのが好ましい。溝の深さ(接着面からレセプターフィルムの方向に向かって測定した溝の底までの距離)は、通常約10μm以上、約100μm以下である。溝の形状も、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。例えば、溝の形状を、接着面に垂直な方向の溝の断面において、略矩形(台形を含む)、略半円形、又は略半楕円形とすることができる。
接着層は、マーキングフィルムの隠蔽性を高める目的で白色顔料を含んでもよい。白色顔料として、従来公知の白色顔料、例えば、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン(二酸化チタン)などを使用できる。添加剤としてタルク、カオリン、炭酸カルシウムを含んでもよい。白色顔料は単体で又は2種以上を混合して用いることができる。白色顔料はいずれの形態でもよく、従来公知の方法によって各種の分散処理が施されたものであってもよい。白色顔料は、粘着性ポリマー100質量部に対して、約8質量部以上、約15質量部以上、又は約25質量部以上、約150質量部以下、約100質量部以下、又は約60質量部以下とすることができる。
(メタ)アクリル系フィルムの第1面に受容させることができる着色剤は、通常トナー又はインクである。トナー又はインクはバインダ樹脂と、そのバインダ樹脂中に分散された顔料を含んでなる。バインダ樹脂は、例えば、塩化ビニル/酢酸ビニル系コポリマー、アクリル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上を含む混合物から形成される。
着色剤と(メタ)アクリル系フィルムの第1面との間に配置することができるレセプター層を形成する樹脂として、特に限定されないが、アクリル系ポリマー、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、フェノキシ樹脂などが使用できる。レセプター層を形成する樹脂のガラス転移温度は、通常0〜100℃の範囲である。レセプター層のガラス転移温度が高すぎるとトナー転写性能が低下し、鮮明な画像が得られないおそれがある。また、レセプター層のガラス転移温度が高すぎると、マーキングフィルム全体の柔軟性が低下するおそれがある。レセプター層のガラス転移温度を0℃以上とすれば、着色剤受容面の常温タックを効果的に低下させることができ、保護フィルムで被覆する前のマーキングフィルム同士や、レセプターシート同士が貼りつくことを効果的に防止できる。レセプター層の厚さは、通常約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、又は約40μm以下である。
(メタ)アクリル系フィルムの第1面の上に配置することができる表面保護フィルムは、全体として光透過性を有する。光透過率は通常60%以上で、好適には70%以上、特に好適には80%以上である。本明細書における「光透過率」は、分光光度計、又は光度計の機能も備えるカラーメーターを使用し、550nmの光を用いて測定された全光線透過率を意味する。
表面保護フィルムとして、透明性の高い樹脂を含む樹脂フィルムを用いることが有利である。樹脂フィルムの樹脂は、例えば、フッ素系樹脂、フタレート系ポリエステル(PET、PENなど)、アクリル樹脂、耐石油性樹脂などである。フッ素系樹脂は、フッ素系モノマーを重合して得たポリマーである。フッ素系モノマーは、例えば、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレンなどのフッ素系エチレンモノマーである。フッ素系モノマーに加えて、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどのメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリレートなどの1種又は2種以上の共重合可能なモノマーを混合してもよい。フッ素系樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした樹脂組成物から表面保護フィルムを形成することもできる。表面保護フィルムの厚さは、一般に、約5μm以上、又は約10μm以上、約120μm以下、又は約100μm以下である。
表面保護フィルムを(メタ)アクリル系フィルムの第1面の上に配置する場合、通常、表面保護フィルム用接着層を使用する。表面保護フィルム用接着層の接着剤は、上記接着層と同様のものが使用できる。保護フィルム用接着層の厚さは、通常約5μm以上、又は約10μm以上、約100μm以下、又は約80μm以下である。
本開示の別の実施態様では、レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムが提供される。レセプターフィルムは、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第1の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に受容された着色剤と、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層と備える。オーバーラミネートフィルムは、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第2の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えており、この接着層によってオーバーラミネートフィルムがレセプターフィルムの第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に接着されている。
図2に、本開示の一実施態様によるマーキングフィルム200の断面図を示す。マーキングフィルム200は、着色剤16を受容した第1面(図2中、上面)及び前記第1面に対向する第2面(図2中、下面)を有する第1の(メタ)アクリル系フィルム12、並びに第1の(メタ)アクリル系フィルム12の第2面に配置された接着層14を備えるレセプターフィルム10と、第1面(図2中、上面)及び前記第1面に対向する第2面(図2中、下面)を有する第2の(メタ)アクリル系フィルム22、第2の(メタ)アクリル系フィルム22の第1面に配置された表面保護クリア層26、並びに第2の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層24を備えるオーバーラミネートフィルム20との積層体である。マーキングフィルムは、任意の要素として、着色剤16と第1の(メタ)アクリル系フィルム12の第1面との間に配置され、着色剤16と第1の(メタ)アクリル系フィルム12との密着性を高めるレセプター層、接着層14及び/又は表面保護クリア層26を覆うライナーなどをさらに含んでもよい。
第1及び第2の(メタ)アクリル系フィルムは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの第1及び第2のポリマーブレンドをそれぞれ含む。第1のポリマーブレンドに含まれるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である。第2のポリマーブレンドに含まれるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である。第1のポリマーブレンドの(メタ)アクリル系ポリマーのTgの組み合わせは、第2のポリマーブレンドの(メタ)アクリル系ポリマーのTgの組み合わせとは独立して決定することができる。すなわち、第1のポリマーブレンドのカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以下としたときに、第2のポリマーブレンドのカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以下としてもよく、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以下、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上としてもよい。その逆も同様である。いくつかの実施態様では、高いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーのTgは約5℃以上、約20℃以上、又は約40℃以上であり、低いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーのTgは約−5℃以下、約−20℃以下、又は約−40℃以下である。
この実施態様のマーキングフィルムにおいて、レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムの少なくとも一方は、前述した(メタ)アクリル系フィルムを含む。言い換えると、第1及び第2のポリマーブレンドの少なくとも一方は、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する、上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む。ある実施形態では、オーバーラミネートフィルムの第2の(メタ)アクリル系フィルムに含まれる第2のポリマーブレンドが、約80万以上、約100万以上、又は約150万以上の重量平均分子量を有する、上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む。レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムのいずれか一方が、約1万以上、約5万以上、約10万以上、約80万未満、約50万以下、又は約30万以下の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含むポリマーブレンドから形成される(メタ)アクリル系フィルムを含んでもよい。この(メタ)アクリル系フィルムは、重量平均分子量以外については上述したとおり形成することができる。
オーバーラミネートフィルムの表面保護クリア層を形成するための組成物として、イソシアネート反応樹脂成分(例えば、ヒドロキシル基含有化合物)及びイソシアネート系架橋剤を含む組成物を使用することができる。樹脂成分として、透明性の高い樹脂を含むことが好ましい。このような樹脂は、例えば、フッ素系樹脂、フタレート系ポリエステル(PET、PENなど)、アクリル樹脂、耐石油性樹脂などであって、ヒドロキシル基などのイソシアネート反応性官能基を有するものである。フッ素系樹脂は、フッ素系モノマーを重合して得たポリマーである。フッ素系モノマーは、例えば、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレンなどのフッ素系エチレンモノマーである。フッ素系モノマーに加えて、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどのメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリレートなどの1種又は2種以上の共重合可能なモノマーを混合してもよい。フッ素系樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした樹脂組成物を用いてもよい。例えば、アクリルポリオール樹脂は、ポリマー樹脂内のヒドロキシル基と(メタ)アクリル系ポリマー中のヒドロキシル基とが、それぞれ、イソシアネート系架橋剤と反応し、それによりウレタン結合を生じることによって架橋される。
イソシアネート系架橋剤は、ヒドロキシル基などと反応するポリイソシアネートであり、例えば、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート、トリレンジイソシアネートの多量体、コロネートL、ポリメチレンポリイソシアネートなどのポリイソシアネートなどが挙げられる。このポリイソシアネートの配合量は、ポリイソシアネートとヒドロキシル基(NCO/OH)が0.3〜1.2となるようにすることが好ましい。ヒドロキシル基(OH)は、表面保護クリア層を形成するイソシアネート反応性樹脂中のヒドロキシル基(OH)を意味し、イソシアネート基(NCO)の一部は(メタ)アクリル系ポリマー中のヒドロキシル基(OH)との反応に用いられる。
表面保護クリア層は、第2の(メタ)アクリル系フィルム又はライナーの上に前記組成物を塗布して形成することができる。表面保護クリア層の厚さは、約1μm以上、約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約30μm以下、又は約20μm以下とすることができる。
着色剤、接着層、レセプター層などについては前述したとおりである。
レセプターフィルムの厚さは特に制限はなく、用途によっても異なるが、一般に約10μm以上、約20μm以上、又は約30μm以上、約1000μm以下、約500μm以下、又は約200μm以下とすることができる。マーキングフィルムに不燃性が要求される用途では、レセプターフィルムの厚さを約100μm以下、約80μm以下、又は約70μm以下とすることが有利である。
オーバーラミネートフィルムの厚さは特に制限はなく、用途によっても異なるが、一般に約5μm以上、約10μm以上、又は約20μm以上、約1000μm以下、約500μm以下、又は約200μm以下とすることができる。マーキングフィルムに不燃性が要求される用途では、オーバーラミネートフィルムの厚さを約70μm以下、約50μm以下、又は約30μm以下とすることが有利である。
オーバーラミネートフィルムは、全体として光透過性を有する。光透過率は通常60%以上で、好適には70%以上、特に好適には80%以上である。
レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムは、例えば以下のようにして製造することができる。まず、上記の(メタ)アクリル系フィルムを準備する。マーキングフィルムがレセプター層を含む場合、レセプター層をライナー上に形成し、このライナー付きレセプター層上に(メタ)アクリル系フィルムを形成する。本発明の効果を損なわない限り、(メタ)アクリル系フィルムとレセプター層の間に他の層、例えばプライマー層、接着層などを配置してもよい。
次に、(メタ)アクリル系フィルムの第2面に接着層を形成する。接着層は、ライナーの剥離面に、接着剤組成物を塗布、乾燥してライナー付き接着層を形成した後、このライナー付き接着層を(メタ)アクリル系フィルムの第2面に積層して密着させる。このようにして、(メタ)アクリル系フィルム及び接着層を備えるレセプターフィルムを形成することができる。このレセプターフィルムをマーキングフィルムとして使用することもできる。
その後、レセプターフィルムの(メタ)アクリル系フィルムの第1面に、インクジェット印刷により画像を形成する。トナーを(メタ)アクリル系フィルムの第1面に転写して画像を形成することもできる。その場合は、通常の印刷法を用いてトナーを転写する。静電トナー印刷を用いる場合は、一時的にトランスファーメディアとよばれる仮担持体上へ画像を形成し、その画像を(メタ)アクリル系フィルムの第1面に加熱・加圧により転写する。
レセプターフィルムとは別に、ライナーの上に表面保護クリア層の組成物を塗布して、表面保護クリア層を形成する。その後、表面保護クリア層の上に(メタ)アクリル系フィルムを形成し、その上に接着層を同様に形成して、オーバーラミネートフィルムを形成することができる。オーバーラミネートフィルムの接着層をレセプターフィルムの(メタ)アクリル系フィルムの第1面に接触させて、レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムを形成することができる。
マーキングフィルムの総厚は、通常約20μm以上、約30μm以上、又は約50μm以上、約1500μm以下、約1000μm以下、又は約500μm以下である。マーキングフィルムに不燃性が要求される用途では、マーキングフィルムの総厚を約100μm以下、約90μm以下、又は約80μm以下とすることが有利である。ある実施態様のマーキングフィルムは、ISO5660−1コーンカロリーメーター試験で不燃性である。
ある実施態様では、マーキングフィルムの引裂強さは、JIS K 7128−3に準拠して、20℃、引張速度200mm/分の条件で測定したときに約35N/mm以上、約45N/mm以上、又は約55N/mm以上である。
ある実施態様では、マーキングフィルムの伸び率は、JIS K 6251に準拠して、20℃、初期つかみ間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で測定したときに約50%以上、約100%以上、又は約150%以上である。伸び率は測定した試料が切断したときの標線間距離L1(mm)を測定し、初期つかみ間隔100mmを用いて以下の式から求めることができる。
伸び率(%)={(L1−100)/100}×100
本開示の別の実施態様では、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるオーバーラミネートフィルムが提供される。(メタ)アクリル系フィルム、表面保護クリア層、及び接着層の材料、形成方法などについては、レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムについて上述したとおりである。
本開示のマーキングフィルムは様々な用途に使用することができ、例えば、一時的な貼り付け用途である、自動車、電車などの広告用非PVC系グラフィックフィルム、不燃性が求められる内壁装飾フィルムなどに好適に使用することができる。
本明細書においては、表1に示す以下の略称を使用することがある。
Figure 2014172320
以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
<高Tg(メタ)アクリル系ポリマー1(HAP1)の製造>
MMA60質量部、BMA34質量部、及びDMAEMA6質量部をEtOAc150質量部に溶解させ、重合開始剤としてジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(商品名V−601、和光純薬工業株式会社製)0.6質量部を加えた後、窒素雰囲気下65℃で24時間反応させ、アミノ基を含有する高Tg(メタ)アクリル系ポリマー1(HAP1)のEtOAc溶液(固形分40%)を調製した。HAP1の重量平均分子量(Mw)は68,000、ガラス転移温度(Tg)は63℃であった。Tgは、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めた。
1/Tg=X/(Tg+273.15)+X/(Tg+273.15)+・・・+X/(Tg+273.15)
(Tg:成分1のホモポリマーのガラス転移温度
Tg:成分2のホモポリマーのガラス転移温度
・・・
Tg:成分nのホモポリマーのガラス転移温度
:重合の際に添加した成分1のモノマーの質量分率
:重合の際に添加した成分2のモノマーの質量分率
・・・
:重合の際に添加した成分nのモノマーの質量分率
+X+・・・+X=1)
<低Tg(メタ)アクリル系ポリマー1(LAP1)の製造>
BA87質量部、AN10質量部及びMAA3質量部を、EtOAc400質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−65、和光純薬工業株式会社製)0.1質量部を加えた後、窒素雰囲気下50℃で24時間反応させ、カルボキシル基を含有する低Tg(メタ)アクリル系ポリマー1(LAP1)のEtOAc溶液(固形分20%)を調製した。LAP1の重量平均分子量(Mw)は2,300,000、ガラス転移温度(Tg)は−41℃であった。
<低Tg(メタ)アクリル系ポリマー2(LAP2)の製造>
BA94質量部、及びAA6質量部を、トルエン100質量部及びEtOAc100質量部の混合溶液に溶解させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を加えた後、窒素雰囲気下50℃で24時間反応させ、カルボキシル基を含有する低Tg(メタ)アクリル系ポリマー2(LAP2)のトルエン/EtOAc混合溶液(固形分33%)を調製した。LAP2の重量平均分子量(Mw)は760,000、ガラス転移温度(Tg)は−48℃であった。
<低Tg(メタ)アクリル系ポリマー3(LAP3)の製造>
BA94質量部、及びAA6質量部を、EtOAc620質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−65、和光純薬工業株式会社製)0.1質量部を加えた後、窒素雰囲気下50℃で24時間反応させ、カルボキシル基を含有する低Tg(メタ)アクリル系ポリマー3(LAP3)のEtOAc溶液(固形分14%)を調製した。LAP3の重量平均分子量(Mw)は2,100,000、ガラス転移温度(Tg)は−48℃であった。
<低Tg(メタ)アクリル系ポリマー4(LAP4)の製造>
EA65質量部、BA25質量部、AN8質量部、HEMA1質量部、及びAA1質量部を、トルエン366質量部及びMEK366質量部の混合溶液に溶解させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−65、和光純薬工業株式会社製)0.1質量部を加えた後、窒素雰囲気下50℃で24時間反応させ、カルボキシル基を含有する低Tg(メタ)アクリル系ポリマー4(LAP4)のトルエン/MEK混合溶液(固形分12%)を調製した。LAP4の重量平均分子量(Mw)は1,100,000、ガラス転移温度(Tg)は−23℃であった。
<粘着性ポリマー1(ADH1)の製造>
BA58質量部、2EHA36質量部、AN2部、及びAA4質量部を、EtOAc200質量部に溶解させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を加えた後、窒素雰囲気下50℃で24時間反応させ、粘着性ポリマー1(ADH1)のEtOAc溶液(固形分33%)を調製した。ADH1の重量平均分子量(Mw)は500,000、ガラス転移温度(Tg)は−53℃であった。
本実施例においてマーキングフィルムの作製に使用したポリマーの組成及び架橋剤を表2に示す。
Figure 2014172320
<評価方法>
マーキングフィルムの特性を以下の方法にしたがって評価した。
1.引張強さ(降伏点、破断点)及び伸び率
JIS K 6251に準拠して引張強さ及び伸び率を測定する。マーキングフィルムを長さ150mm×幅25mmに切断して試料とする。引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製テンシロン万能試験機、型番:RTC−1210A)を用い、20℃、初期つかみ間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で降伏点(N/25mm)、破断点(N/25mm)及び伸び率(%)を測定する。伸び率は測定した試料が切断したときの標線間距離L1(mm)を測定し、初期つかみ間隔100mmを用いて以下の式から求める。
伸び率(%)={(L1−100)/100}×100
2.引裂強さ
試料をJIS K7128−3に準拠して用意する。引張試験機を用い、20℃、引張速度200mm/分の条件で引裂強さを測定する。5回試験を行った平均値を引裂強さ(N/mm)とする。
3.不燃性
マーキングフィルムの接着性を高める目的で、プライマー溶液DP900N2(住友スリーエム株式会社製)をカルシウムシリケート板(厚さ6mm)にコーティングし、その上にマーキングフィルムを貼り付ける。ISO5660−1コーンカロリーメーター試験に準拠して試験を行う。パラメータとして発熱速度(kW/m)及び総発熱量(MJ/m)をコーンカロリーメーター(株式会社東洋精機製作所製)を用いて測定する。加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下でありかつ200kW/mを超える発熱速度を示した時間が合計で10秒以下である場合を合格、それ以外の場合を不合格と判定する。
4.除去性
マーキングフィルムを長さ150mm×幅150mmに切断して試料とする。スキージを用いて試料をスタッコ塗装板(エスケー化研株式会社製)の上に23℃で貼り付ける。試料が貼り付けられたスタッコ塗装板を熱サイクル条件(80℃〜−30℃)にて7日間エージングする。その後、試料を手で素早く引っ張って剥がす。フィルムが破断せずに試料を除去できた場合を良好、フィルムが破断した場合を不良とする。
5.凹凸面を有する基材への追従性
マーキングフィルムを長さ150mm×幅70mmに切断して試料とする。試料をプレマスク(LD−K1010、日立化成株式会社製)と一緒にスタッコ塗装板(最大表面粗さ約1.5mm(頂部−底部間)、株式会社テストマテリアルズ製)に貼り付けて、プレマスクを取り除く。試料をスタッコ塗装板に対してリベットブラシ(スリーエム社製)を用いて往復3回押しつける。その後、凹凸面に対する追従性を目視で確認する。フィルムが凹凸面に十分追従していれば良好、外観上浮き上がっている部分があれば不良とする。
例1
<レセプターフィルムの作製>
HAP1、LAP2及びCL1を、ミキサー(T.K.オートホモミキサー、特殊機化工業株式会社製)を用いて混合して、透明な(メタ)アクリル系フィルムの前駆体組成物を調製した。HAP1、LAP2及びCL1の比率は不揮発分基準で100:90:0.9であった。この前駆体組成物を、ナイフコータを用いて50μm厚の剥離処理ポリエステルフィルムに塗布し、95℃で5分間、155℃で2分間乾燥して、40μm厚の(メタ)アクリル系フィルムを作製した。
白色顔料の予備混合物を調製した。混合物は酸化チタン(TiO、TiPureR960、デュポン社製)、HAP1及びMIBKを含んでおり、TiOとHAP1の比率は不揮発分基準で5:1であった。予備混合物の不揮発分は約60質量%であった。次に、この予備混合物とADH1を混合して接着剤組成物を調製した。ADH1、TiO及びHAP1の比率は不揮発分基準で100:50:10であった。次にCL2を接着剤組成物に混合した。ADH1とCL2の比率は不揮発分基準で100:0.2であった。このようにして得られた接着剤組成物を、ナイフコータを用いてシリコーン被覆ポリエチレンラミネート紙に塗布し、95℃で5分間乾燥して、25μm厚の白色接着層を作製した。この接着層に(メタ)アクリル系フィルムを積層し、50μm厚の剥離処理ポリエステルフィルムを剥がして、着色剤受容面を露出させた。
<オーバーラミネートフィルムの作製>
フッ素/アクリル系クリア樹脂溶液(住友スリーエム株式会社製)を、グラビアコータを用いて50μm厚の剥離ポリエステルフィルムに塗布し、155℃で2分間乾燥して、5μm厚の表面保護クリア層を作製した。次に、HAP1、LAP1及びCL1を、ミキサー(T.K.オートホモミキサー、特殊機化工業株式会社製)を用いて混合して、透明な(メタ)アクリル系フィルムの前駆体組成物を調製した。HAP1、LAP1及びCL1の比率は不揮発分基準で100:110:0.22であった。この前駆体組成物を、ナイフコータを用いて表面保護クリア層の表面に塗布し、95℃で5分間、155℃で2分間乾燥して、15μm厚の(メタ)アクリル系フィルムの層を表面保護クリア層の上に積層した。
次に、ADH1及びCL2を含む透明接着剤組成物を調製した。ADH1とCL2の比率は不揮発分基準で100:0.2であった。この透明接着剤組成物を、ナイフコータを用いて(メタ)アクリル系フィルムの層の表面に塗布し、95℃で5分間乾燥して、10μm厚の透明接着層を作製した。この透明接着層の上にシリコーン被覆剥離紙を積層した。
<インクジェット印刷及び積層>
インクジェットインクを、溶剤型インクジェットプリンター(XC540、ローランド株式会社製)を用いてレセプターフィルムの上に印刷した。インクとしてECO−SOL MAXインク(ローランド株式会社製)を用いた。印刷条件はシアン66%、マゼンタ66%、イエロー66%、及びブラック100%であった。次に、オーバーラミネートフィルムのシリコーン被覆剥離紙を取り除いて、レセプターフィルムの印刷面にオーバーラミネートフィルムを積層して、例1のマーキングフィルムを作製した。
例2〜例8及び比較例2
レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムに使用した低Tg(メタ)アクリル系ポリマー及びHAP1に対する配合比を表3に示したとおりとした以外は、例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
比較例1
レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムに使用した低Tg(メタ)アクリル系ポリマー及びHAP1に対する配合比を表3に示したとおりとし、レセプターフィルムの(メタ)アクリル系フィルムの層の厚さを50μm、接着層の厚さを30μm、オーバーラミネートフィルムの(メタ)アクリル系フィルムの層の厚さを50μm、接着層の厚さを30μmとした以外は、例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。得られたマーキングフィルムの総厚は185μmであった。
例1〜8並びに比較例1及び2のマーキングフィルムの評価結果を表3に示す。
Figure 2014172320
100、200 マーキングフィルム
10 レセプターフィルム
20 オーバーラミネートフィルム
12、22 (メタ)アクリル系フィルム
14、24 接着層
16 着色剤
26 表面保護クリア層

Claims (11)

  1. 着色剤を受容可能な第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるレセプターフィルムを含むマーキングフィルムであって、
    前記(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを含み、
    前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
    前記ポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、マーキングフィルム。
  2. 前記(メタ)アクリル系フィルムの第1面に着色剤が受容されている、請求項1に記載のマーキングフィルム。
  3. レセプターフィルム及びオーバーラミネートフィルムを含むマーキングフィルムであって、
    前記レセプターフィルムが、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第1の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に受容された着色剤と、前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層と
    を備え、
    前記オーバーラミネートフィルムが、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する第2の(メタ)アクリル系フィルムと、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記第2の(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備え、
    前記オーバーラミネートフィルムが前記オーバーラミネートフィルムの接着層によって前記第1の(メタ)アクリル系フィルムの第1面に接着されており、
    前記第1及び第2の(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの第1及び第2のポリマーブレンドをそれぞれ含み、
    前記第1のポリマーブレンドに含まれる前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
    前記第2のポリマーブレンドに含まれる前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
    前記第1及び第2のポリマーブレンドの少なくとも一方が、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、マーキングフィルム。
  4. 前記第2のポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、請求項3に記載のマーキングフィルム。
  5. 前記マーキングフィルムの総厚が100μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマーキングフィルム。
  6. 前記(メタ)アクリル系フィルムが難燃剤を含まない、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマーキングフィルム。
  7. ISO5660−1コーンカロリーメーター試験で不燃性である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマーキングフィルム。
  8. JIS K 7128−3に準拠して測定したときの20℃での引裂強さが35N/mm以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマーキングフィルム。
  9. JIS K 6251に準拠して測定したときの20℃での伸び率が50%以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のマーキングフィルム。
  10. 第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する(メタ)アクリル系フィルムと、前記(メタ)アクリル系フィルムの第1面に配置された表面保護クリア層と、前記(メタ)アクリル系フィルムの第2面に配置された接着層とを備えるオーバーラミネートフィルムであって、
    前記(メタ)アクリル系フィルムが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドを含み、
    前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方のガラス転移温度(Tg)が0℃以上でありかつ他方のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、
    前記ポリマーブレンドが、80万以上の重量平均分子量を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、80万以上の重量平均分子量を有するアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、オーバーラミネートフィルム。
  11. 前記(メタ)アクリル系フィルムが難燃剤を含まない、請求項10に記載のオーバーラミネートフィルム。
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