JP7018478B2 - 耐摩耗添加剤、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物 - Google Patents

耐摩耗添加剤、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物 Download PDF

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Description

本発明は、耐摩耗添加剤、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物に関する。
冷蔵庫、カーエアコン、ルームエアコン、自動販売機などの冷凍機は、冷媒を冷凍サイクル内に循環させるためのコンプレッサを備える。そして、コンプレッサには、摺動部材を潤滑するための冷凍機油が充填される。一般的に、冷凍機油は、所望の特性に応じて配合される基油及び添加剤を含有する。添加剤としては、例えば冷凍機における摺動部材の耐摩耗性を向上させるために添加される、硫黄系摩耗防止剤、リン系摩耗防止剤、アルコール系摩耗防止剤、多価アルコール部分エステル系摩耗防止剤、多価アルコール部分エーテル系摩耗防止剤などが知られている(特許文献1~3参照)。
特開平3-243697号公報 特開2001-200285号公報 特開2011-178990号公報
本発明は、摺動部材の耐摩耗性を向上させることが可能な耐摩耗添加剤、並びにそれを含有する冷凍機油及び冷凍機作動流体組成物を提供することを目的とする。
本発明は、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する耐摩耗添加剤を提供する。
また、本発明は、基油と、上記の耐摩耗添加剤と、を含有する冷凍機油を提供する。
耐摩耗添加剤の含有量は、冷凍機油全量基準で0.1質量ppm以上500質量ppm以下であることが好ましい。
基油は、脂肪酸と多価アルコールを含むアルコールとのエステルを含有することが好ましい。
エステルは、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールから選ばれる少なくとも1種と、炭素数6~12の多塩基酸から選ばれる少なくとも1種と、炭素数4~18の一価アルコール及び炭素数2~12の一価脂肪酸から選ばれる少なくとも1種とから合成されるエステルを含有することが好ましい。
また、本発明は、上記の冷凍機油と、冷媒と、を含有する冷凍機用作動流体組成物を提供する。
本発明によれば、摺動部材の耐摩耗性を向上させることが可能な耐摩耗添加剤、並びにそれを含有する冷凍機油及び冷凍機作動流体組成物を提供することができる。
本実施形態に係る耐摩耗添加剤は、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種(以下、「所定のシリコーン油」ともいう。)を含有する。
すなわち、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する組成物は、耐摩耗添加剤として好適に用いられる。また、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する組成物は、耐摩耗添加剤の製造のために好適に用いられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサンが例示され、これらの中では、汎用性が高く入手しやすいことから、ジメチルポリシロキサンが特に好ましい。
シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサンの主鎖の末端をポリプロピレングリコールで変性した変性シリコーン油、ジメチルポリシロキサンの主鎖の末端をポリエチレングリコールで変性した変性シリコーン油が例示される。
フッ素化シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサンの側鎖をフルオロアルキル基に変性したフッ素化シリコーン油、ジメチルポリシロキサンの側鎖をフルオロポリエーテル基に変性したフッ素化シリコーン油が例示される。
所定のシリコーン油の動粘度は、特に制限されない。所定のシリコーン油の25℃における動粘度は、一態様として、耐摩耗性により優れる観点から、好ましくは50mm/s以上、より好ましくは100mm/s以上、更に好ましくは300mm/s以上であり、また、好ましくは100000mm/s以下、より好ましくは40000mm/s以下、更に好ましくは10000mm/s以下である。
所定のシリコーン油の25℃における動粘度は、他の態様として、添加量あたりの耐摩耗効果が高く、長期間にわたる潤滑油中への分散性や貯蔵安定性に優れることから、好ましくは100mm/s以上、より好ましくは500mm/s以上、更に好ましくは5000mm/s以上、特に好ましくは20000mm/s以上であり、また、好ましくは100000mm/s以下、より好ましくは80000mm/s以下、更に好ましくは60000mm/s以下である。
耐摩耗添加剤は、所定のシリコーン油からなっていてもよく、所定のシリコーン油に加えて他の成分を更に含有していてもよい。
本実施形態に係る耐摩耗添加剤は、耐摩耗性の向上を必要とする潤滑油に好適に用いられ、特に冷凍機油に好適に用いられる。
本実施形態に係る冷凍機油は、基油と、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する耐摩耗添加剤とを含有する。本実施形態に係る冷凍機油には、基油と、本実施形態に係る耐摩耗添加剤とを含有する態様が包含される。
基油としては、炭化水素油、含酸素油などを用いることができる。炭化水素油としては、鉱油系炭化水素油、合成系炭化水素油が例示される。含酸素油としては、エステル、ポリビニルエーテル、ポリアルキレングリコール、カーボネート、ケトン、ポリフェニルエーテル、シリコーン、ポリシロキサン、パーフルオロエーテルが例示される。基油は、含酸素油を含有することが好ましく、エステルを含有することがより好ましい。
鉱油系炭化水素油は、パラフィン系、ナフテン系などの原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤精製、水素化精製、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化脱ろう、白土処理、硫酸洗浄などの方法で精製することによって得ることができる。これらの精製方法は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
合成系炭化水素油としては、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリα-オレフィン(PAO)、ポリブテン、エチレン-α-オレフィン共重合体などが挙げられる。
エステルとしては、芳香族エステル、二塩基酸エステル、ポリオールエステル、コンプレックスエステル、炭酸エステル及びこれらの混合物などが例示される。エステルとしては、本実施形態に係る耐摩耗剤の耐摩耗性をより効果的に発揮させられる観点から、脂肪酸と多価アルコールを含むアルコールとのエステル(ポリオールエステル、コンプレックスエステル)が好ましく、コンプレックスエステルがより好ましい。
基油の含有量は、冷凍機油基油全量基準で、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。脂肪酸と多価アルコールを含むアルコールとのエステルの含有量は、冷凍機油全量基準で、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上である。コンプレックスエステルの含有量は、冷凍機油全量基準で、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。
ポリオールエステルは、多価アルコールと脂肪酸とから合成されるエステルである。脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましく用いられる。脂肪酸の炭素数は、4~20であることが好ましく、4~18であることがより好ましく、4~9であることが更に好ましく、5~9であることが特に好ましい。ポリオールエステルは、多価アルコールの水酸基の一部がエステル化されずに水酸基のまま残っている部分エステルであってもよく、全ての水酸基がエステル化された完全エステルであってもよく、また部分エステルと完全エステルとの混合物であってもよい。ポリオールエステルの水酸基価は、好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以下、更に好ましくは3mgKOH/g以下である。
ポリオールエステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数4~20の脂肪酸の割合が20~100モル%であることが好ましく、50~100モル%であることがより好ましく、70~100モル%であることが更に好ましく、90~100モル%であることが特に好ましい。
炭素数4~20の脂肪酸としては、具体的には、直鎖状又は分岐状のブタン酸、直鎖状又は分岐状のペンタン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン酸、直鎖状又は分岐状のヘプタン酸、直鎖状又は分岐状のオクタン酸、直鎖状又は分岐状のノナン酸、直鎖状又は分岐状のデカン酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状又は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデカン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のイコサン酸が挙げられる。さらに具体的には、α位及び/又はβ位に分岐を有する脂肪酸が好ましく、2-メチルプロパン酸、2-メチルブタン酸、2-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、2-エチルペンタン酸、2-メチルヘプタン酸、2-エチルヘキサン酸、3,5,5-トリメチルヘキサン酸、2-エチルヘキサデカン酸などがより好ましく、中でも2-エチルヘキサン酸、3,5,5-トリメチルヘキサン酸が更に好ましい。
脂肪酸は、炭素数4~20の脂肪酸以外の脂肪酸を含んでいてもよい。炭素数4~20の脂肪酸以外の脂肪酸としては、例えば炭素数21~24の脂肪酸を含んでいてもよい。具体的には、直鎖状又は分岐状のヘンイコ酸、直鎖状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分岐状のトリコサン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコサン酸等が挙げられる。
ポリオールエステルを構成する多価アルコールとしては、水酸基を2~6個有する多価アルコールが好ましく用いられる。多価アルコールの炭素数としては、4~12が好ましく、5~10がより好ましい。具体的には、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ-(トリメチロールプロパン)、トリ-(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのヒンダードアルコールが好ましい。冷媒との相溶性及び加水分解安定性に特に優れることから、ペンタエリスリトール、又はペンタエリスリトールとジペンタエリスリトール)との混合エステルがより好ましい。
コンプレックスエステルとは、例えば以下の(a)又は(b)の方法で合成されるエステルである。
(a)多価アルコールと多塩基酸とのモル比を調整して、多塩基酸のカルボキシル基の一部がエステル化されずに残存するエステル中間体を合成し、次いでその残存するカルボキシル基を一価アルコールでエステル化する方法
(b)多価アルコールと多塩基酸とのモル比を調整して、多価アルコールの水酸基の一部がエステル化されずに残存するエステル中間体を合成し、次いでその残存する水酸基を一価脂肪酸でエステル化する方法
上記(b)の方法により得られるコンプレックスエステルは、冷凍機油としての使用時に加水分解すると比較的強い酸が生成するため、上記(a)の方法により得られるコンプレックスエステルに比べて安定性が若干劣る傾向にある。本実施形態におけるコンプレックスエステルとしては、安定性のより高い、上記(a)の方法により得られるコンプレックスエステルが好ましい。
コンプレックスエステルとしては、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールから選ばれる少なくとも1種と、炭素数6~12の多塩基酸から選ばれる少なくとも1種と、炭素数4~18の一価アルコール及び炭素数2~12の一価脂肪酸から選ばれる少なくとも1種とから合成されるエステルであることが好ましい。
2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールとしては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールとしては、コンプレックスエステルを基油として用いたときに好適な粘度を確保し、良好な低温特性を得られる観点から、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパンが好ましく、幅広く粘度調整のできる観点から、ネオペンチルグリコールがより好ましい。
更なる潤滑性の向上を図ることができる観点から、コンプレックスエステルを構成する多価アルコールが、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールに加えて、ネオペンチルグリコール以外の炭素数2~10の二価アルコールを更に含有することが好ましい。ネオペンチルグリコール以外の炭素数2~10の二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジエチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられ、合成された基油の特性のバランスの良いブタンジオールが好ましい。ブタンジオールとしては、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオールなどがあるが、良好な特性が得られる点から、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオールがより好ましい。ネオペンチルグリコール以外の炭素数2~10の二価アルコールは、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコール1モルに対して、1.2モル以下であることが好ましく、0.8モル以下であることがより好ましく、0.4モル以下であることが更に好ましい。
炭素数6~12の多塩基酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、トリメリット酸などが挙げられる。これらの中でも、合成されたエステルの特性のバランスに優れ、入手が容易である観点から、アジピン酸、セバシン酸が好ましく、アジピン酸がより好ましい。炭素数6~12の多塩基酸は、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコール1モルに対して、0.4モル~4モルであることが好ましく、0.5モル~3モルであることがより好ましく、0.6モル~2.5モルであることが更に好ましい。
炭素数4~18の一価アルコールとしては、直鎖又は分岐のブタノール、直鎖又は分岐のペンタノール、直鎖又は分岐のヘキサノール、直鎖又は分岐のヘプタノール、直鎖又は分岐のオクタノール、直鎖又は分岐のノナノール、直鎖又は分岐のデカノール、直鎖又は分岐のドデカノール、オレイルアルコールなどの脂肪族アルコールが挙げられる。炭素数4~18の一価アルコールは、特性のバランスの点から、好ましくは炭素数6~10の一価アルコールであり、より好ましくは炭素数8~10の一価アルコールである。これらの中でも、合成されたコンプレックスエステルの低温特性が良好になる観点から、2-エチルヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノールが更に好ましい。
炭素数2~12の一価脂肪酸としては、直鎖又は分岐のエタン酸、直鎖又は分岐のプロパン酸、直鎖又は分岐のブタン酸、直鎖又は分岐のペンタン酸、直鎖又は分岐のヘキサン酸、直鎖又は分岐のヘプタン酸、直鎖又は分岐のオクタン酸、直鎖又は分岐のノナン酸、直鎖又は分岐のデカン酸、直鎖又は分岐のドデカン酸などが挙げられる。炭素数2~12の一価脂肪酸は、好ましくは炭素数8~10の一価脂肪酸であり、これらの中でも低温特性の観点から、より好ましくは2-エチルヘキサン酸、3,5,5-トリメチルヘキサン酸である。
耐摩耗添加剤の含有量は、冷媒雰囲気下での潤滑性の向上の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは0.1質量ppm以上、より好ましくは1質量ppm以上、更に好ましくは3質量ppm以上、特に好ましくは5質量ppm以上である。耐摩耗添加剤の含有量は、冷媒雰囲気下での析出性の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは500質量ppm以下、より好ましくは100質量ppm以下、更に好ましくは50質量ppm以下である。所定のシリコーン油を含有する耐摩耗添加剤は、従来の耐摩耗添加剤(例えば特許文献1~3に記載の摩耗防止剤)に比べて、少ない含有量で優れた耐摩耗性を発揮する。
冷凍機油は、本実施形態に係る耐摩耗添加剤に加えて、他の添加剤を更に含有していてもよい。他の添加剤としては、酸化防止剤、摩擦調整剤、本実施形態に係る耐摩耗添加剤以外の摩耗防止剤、極圧剤、防錆剤、金属不活性化剤などが例示される。
冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは3mm/s以上、より好ましくは4mm/s以上、更に好ましくは5mm/s以上であり、また、好ましくは1000mm/s以下、より好ましくは500mm/s以下、更に好ましくは400mm/s以下とすることができる。冷凍機油の100℃における動粘度は、好ましくは1mm/s以上、より好ましくは2mm/s以上であり、また、好ましくは100mm/s以下、より好ましくは50mm/s以下とすることができる。
冷凍機油の流動点は、好ましくは-10℃以下、より好ましくは-20℃以下とすることができる。
冷凍機油の体積抵抗率は、好ましくは1.0×10Ω・m以上、より好ましくは1.0×1010Ω・m以上、更に好ましくは1.0×1011Ω・m以上とすることができる。特に、密閉型の冷凍機用に用いる場合には高い電気絶縁性であると好ましい。本発明における体積抵抗率は、JIS C2101:1999「電気絶縁油試験方法」に準拠して測定した25℃での値を意味する。
冷凍機油の水分含有量は、冷凍機油全量基準で、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50ppm以下とすることができる。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、冷凍機油の熱・化学的安定性や電気絶縁性への影響の観点から、水分含有量が少ないことが好ましい。
冷凍機油の酸価は、冷凍機又は配管に用いられている金属への腐食を防止する観点から、好ましくは1.0mgKOH/g以下、より好ましくは0.1mgKOH/g以下とすることができる。本発明における酸価は、JIS K2501:2003「石油製品及び潤滑油-中和価試験方法」に準拠して測定した酸価を意味する。
冷凍機油の灰分は、冷凍機油の熱・化学的安定性を高めスラッジ等の発生を抑制する観点から、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下とすることができる。本発明における灰分は、JIS K2272:1998「原油及び石油製品-灰分及び硫酸灰分試験方法」に準拠して測定した灰分の値を意味する。
本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物は、基油と、シリコーン油、シリコーン油の主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する摩耗添加剤とを含有する冷凍機油と、冷媒とを含有する。本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物には、本実施形態に係る冷凍機油と、冷媒とを含有する態様が包含される。
冷媒としては、飽和フッ化炭化水素冷媒、不飽和フッ化炭化水素冷媒、炭化水素冷媒、パーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、ビス(トリフルオロメチル)サルファイド冷媒、3フッ化ヨウ化メタン冷媒、及び、アンモニア、二酸化炭素等の自然系冷媒が例示される。
飽和フッ化炭化水素冷媒としては、好ましくは炭素数1~3、より好ましくは1~2の飽和フッ化炭化水素が挙げられる。具体的には、ジフルオロメタン(R32)、トリフルオロメタン(R23)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(R134)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)、1,1,1-トリフルオロエタン(R143a)、1,1-ジフルオロエタン(R152a)、フルオロエタン(R161)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(R227ea)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(R236ea)、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(R236fa)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(R245fa)、および1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(R365mfc)、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
飽和フッ化炭化水素冷媒としては、上記の中から用途や要求性能に応じて適宜選択されるが、例えばR32単独;R23単独;R134a単独;R125単独;R134a/R32=60~80質量%/40~20質量%の混合物;R32/R125=40~70質量%/60~30質量%の混合物;R125/R143a=40~60質量%/60~40質量%の混合物;R134a/R32/R125=60質量%/30質量%/10質量%の混合物;R134a/R32/R125=40~70質量%/15~35質量%/5~40質量%の混合物;R125/R134a/R143a=35~55質量%/1~15質量%/40~60質量%の混合物などが好ましい例として挙げられる。さらに具体的には、R134a/R32=70/30質量%の混合物;R32/R125=60/40質量%の混合物;R32/R125=50/50質量%の混合物(R410A);R32/R125=45/55質量%の混合物(R410B);R125/R143a=50/50質量%の混合物(R507C);R32/R125/R134a=30/10/60質量%の混合物;R32/R125/R134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);R32/R125/R134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);R125/R134a/R143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)などを用いることができる。
不飽和フッ化炭化水素(HFO)冷媒としては、フッ素数が3~5のフルオロプロペンが好ましく、1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225ye)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)、1,2,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ye)、及び3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)のいずれかの1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。冷媒物性の観点からは、HFO-1225ye、HFO-1234ze及びHFO-1234yfから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
炭化水素冷媒としては、炭素数1~5の炭化水素が好ましく、具体的には例えば、メタン、エチレン、エタン、プロピレン、プロパン(R290)、シクロプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、2-メチルブタン、ノルマルペンタンまたはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、25℃、1気圧で気体のものが好ましく用いられ、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2-メチルブタン又はこれらの混合物が好ましい。
本実施形態に係る冷凍機油は、通常、冷凍機において、冷媒と混合された冷凍機用作動流体組成物の形で存在している。本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物における冷凍機油の含有量は、特に制限されないが、冷媒100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは500質量部以下、より好ましくは400質量部以下である。
本実施形態に係る冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物は、往復動式や回転式の密閉型圧縮機を有するエアコン、冷蔵庫、開放型又は密閉型のカーエアコン、除湿機、給湯器、冷凍庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショーケース、化学プラント等の冷却装置、遠心式の圧縮機を有するもの等に好適に用いられる。
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
基油として、以下に示す手順で製造したエステル(A-1)~(A-5)を用いた。
[エステル(A-1)の製造]
ネオペンチルグリコールと1,4-ブタンジオールとアジピン酸とを、ネオペンチルグリコール/1,4-ブタンジオール/アジピン酸=1/0.3/2.4(モル比)で反応させてエステル中間体を得た。このエステル中間体に、さらに3,5,5-トリメチルヘキサノールを、ネオペンチルグリコール/3,5,5-トリメチルヘキサノール=1/2.5(モル比)で、触媒、溶媒を使用せずに反応させ、残存した未反応物を蒸留で除去した。そして、最終工程で吸着処理(白土処理)を行って微量の不純物を除去し、エステル(40℃における動粘度67.8mm/s、粘度指数145、流動点-50℃)を得た。
[エステル(A-2)の製造]
トリメチロールプロパンとアジピン酸とを、トリメチロールプロパン/アジピン酸=1/2.4(モル比)で反応させて、エステル中間体を得た。このエステル中間体に、さらに2-エチルヘキサノールを、トリメチロールプロパン/2-エチルヘキサノール=1/1.9(モル比)となるように反応させ、残存した未反応物を蒸留で除去した。そして、最終工程で吸着処理(白土処理)を行って微量の不純物を除去し、エステル(40℃における動粘度68.8mm/s、粘度指数120、流動点-55℃)を得た。
[実施例3:エステル(A-3)の製造]
ネオペンチルグリコールとアジピン酸とを、ネオペンチルグリコール/アジピン酸=1/0.8(モル比)で反応させて、エステル中間体を得た。このエステル中間体に、さらに3,5,5-トリメチルヘキサン酸を、ネオペンチルグリコール/3,5,5-トリメチルヘキサン酸=1/0.5(モル比)となるように反応させ、残存した未反応物を蒸留で除去した。そして、最終工程で吸着処理(白土処理)を行って微量の不純物を除去し、エステル(動粘度71.5mm/s、粘度指数114、流動点-55℃)を得た。
[実施例4:エステル(A-4)の製造]
ネオペンチルグリコールと1,4-ブタンジオールとアジピン酸とを、ネオペンチルグリコール/1,4-ブタンジオール/アジピン酸=1/0.1/1.2(モル比)で反応させてエステル中間体を得た。このエステル中間体に、さらに3,5,5-トリメチルヘキサノールを、ネオペンチルグリコール/3,5,5-トリメチルヘキサノール=1/0.3(モル比)で、触媒、溶媒を使用せずに反応させ、残存した未反応物を蒸留で除去した。そして、最終工程で吸着処理(白土処理)を行って微量の不純物を除去し、エステル(40℃における動粘度275.9mm/s、粘度指数117、流動点-35℃)を得た。
[実施例5:エステル(A-5)の製造]
ネオペンチルグリコールとアジピン酸とを、ネオペンチルグリコール/アジピン酸=1/0.8(モル比)で反応させてエステル中間体を得た。このエステル中間体に、さらに3,5,5-トリメチルヘキサン酸を、ネオペンチルグリコール/3,5,5-トリメチルヘキサン酸=1/0.3(モル比)で、触媒、溶媒を使用せずに反応させ、残存した未反応物を蒸留で除去した。そして、最終工程で吸着処理(白土処理)を行って微量の不純物を除去し、エステル(40℃における動粘度300mm/s、粘度指数114、流動点-35℃)を得た。
また、基油として以下のエステル(b-1)~(b-5)を用いた。
(b-1)ペンタエリスリトールと、2-メチルプロパン酸及び3,5,5-トリメチルヘキサン酸の混合酸(2-メチルプロパン酸:3,5,5-トリメチルヘキサン酸=1:1(質量比))の混合酸とのエステル(40℃における動粘度69.4mm/s、粘度指数95、流動点-45℃)
(b-2)ジペンタエリスリトールと、ノルマルブタン酸及び3,5,5-トリメチルヘキサン酸の混合酸(ノルマルブタン酸:3,5,5-トリメチルヘキサン酸=7:3(質量比))の混合酸とのエステル(40℃における動粘度68.1mm/s、粘度指数90、流動点-45℃)
(b-3)トリメチロールプロパンとオレイン酸とのエステル(40℃における動粘度50.3mm/s、粘度指数176)
(b-4)ペンタエリスリトールとペンタン酸と3,5,5-トリメチルヘキサン酸とのエステル(40℃における動粘度31.4mm/s、粘度指数118、流動点-55℃未満)
(b-5)ペンタエリスリトールと2-エチルヘキサン酸と3,5,5-トリメチルヘキサン酸とのエステル(40℃における動粘度68.3mm/s、粘度指数87、流動点-45℃)
エステル(A-1)~(A-5)、(b-1)~(b-5)の動粘度及び粘度指数は、JIS K2283:2000に準拠して測定した。流動点は、JIS K2269:1987に準拠して測定した。また、エステル(b-1)~(b-5)についても、製造の最終工程で吸着処理(白土処理)を行い、微量の不純物を除去した。
耐摩耗添加剤として、以下の添加剤1~4を用いた。なお、添加剤1~4の25℃における動粘度は、それぞれ100mm/s~50000mm/sの範囲内であった。
添加剤1:ジメチルポリシロキサン(25℃における動粘度:30000mm/s)
添加剤2:ジメチルポリシロキサンの主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油
添加剤3:ジメチルポリシロキサンの主鎖の末端をエステルで変性した変性シリコーン油
添加剤4:ジメチルポリシロキサンの側鎖をフルオロポリエーテル基に変性したフッ素化シリコーン油
上記の基油及び添加剤を表1~6に示す配合比で配合して供試油を調製した。各供試油について、以下の耐摩耗性試験を行った。結果を表1~6に示す。なお、25℃における動粘度が100mm/s、1000mm/s、50000mm/sのジメチルポリシロキサンについても、それぞれ含有量1~50質量ppm(供試油全量基準)の範囲において、添加剤1を使用した場合と同様の結果を得ることができる。
(耐摩耗性試験)
実コンプレッサと類似の冷媒雰囲気にできる、神鋼造機(株)製の高圧雰囲気摩擦試験機(回転ベーン材と固定ディスク材との回転しゅう動方式)を用いて、冷媒圧力変動耐摩耗性試験を行った。試験条件は、評価冷媒の種類ごとに下記の耐摩耗性試験-(1)~(6)の条件のいずれかとした。
耐摩耗性試験-(1):冷媒にR134aを使用し、試験容器内圧力は1.6MPa。
耐摩耗性試験-(2):冷媒にR410Aを使用し、試験容器内圧力は1.6MPa。
耐摩耗性試験-(3):冷媒にR32を使用し、試験容器内圧力は1.6MPa。
耐摩耗性試験-(4):冷媒にHFO-1234yfを使用し、試験容器内圧力は1.6MPa。
耐摩耗性試験-(5):n-ヘキサン(冷凍機油に対して容積で20%配合。R290等の炭化水素冷媒は安全面での不安があるため代替として使用。)、試験容器内圧力は常圧より若干高い圧力。
耐摩耗性試験-(6):冷媒にCOを使用し、試験容器内圧力は1.6MPa。
耐摩耗性試験-(1)~(6)のいずれについても、油量600ml、試験温度100℃、回転数650rpm、負荷荷重70kgfとし、試験容器内圧力を、試験開始30分後に100L/minで大気圧まで下げ、その状態で更に30分間試験を続行することとした。また、ベーン材としてはSKH-51、ディスク材としてはFC250を用いた点も共通である。なお、耐摩耗性の評価は、ディスク材の摩耗量が極めて少ないことから、ベーン材の摩耗深さによって行った。結果を表1~6に示す。
Figure 0007018478000001
Figure 0007018478000002
Figure 0007018478000003
Figure 0007018478000004
Figure 0007018478000005
Figure 0007018478000006

Claims (8)

  1. ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ-(トリメチロールプロパン)、トリ-(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価アルコールと炭素数4~20の脂肪酸とからなるポリオールエステル、及びコンプレックスエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のみからなる基油と、
    ジメチルポリシロキサンであるシリコーン油、ジメチルポリシロキサンの主鎖の末端をポリアルキレングリコールで変性した変性シリコーン油、及びジメチルポリシロキサンの側鎖をフルオロポリエーテル基に変性したフッ素化シリコーン油からなる群より選ばれる少なくとも1種である耐摩耗添加剤と、を含有し、
    前記基油の含有量が冷凍機油全量基準で95質量%以上であり、かつ、
    前記耐摩耗添加剤の含有量が冷凍機油全量基準で0.1質量ppm以上500質量ppm以下である、冷凍機油。
  2. ジフルオロメタンを含有する冷媒と共に用いられる、請求項1に記載の冷凍機油。
  3. 不飽和フッ化炭化水素冷媒を含有する冷媒と共に用いられる、請求項1又は2に記載の冷凍機油。
  4. 前記基油が前記ポリオールエステルを含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の冷凍機油。
  5. 前記基油が、前記コンプレックスエステルとして、2~4個のヒドロキシル基を有する多価アルコールから選ばれる少なくとも1種と、炭素数6~12の多塩基酸から選ばれる少なくとも1種と、炭素数4~18の一価アルコール及び炭素数2~12の一価脂肪酸から選ばれる少なくとも1種とから合成されるコンプレックスエステルを含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の冷凍機油。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の冷凍機油と、冷媒と、を含有する冷凍機用作動流体組成物。
  7. 前記冷媒がジフルオロメタンを含有する、請求項6に記載の冷凍機用作動流体組成物。
  8. 前記冷媒が不飽和フッ化炭化水素冷媒を含有する、請求項6又は7に記載の冷凍機用作動流体組成物。
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