JP7013002B2 - 包装用容器 - Google Patents
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Description
弁当、惣菜などを温める際、食料品から湯気が発生し、発生した湯気が蓋体により冷やされ、結露して水滴になり、この水滴が蓋体の壁面を伝い、容器本体側に流れ落ちて底面に貯まり、食料品をふやかし、食感を悪くしてしまうことなどがあった。
特に、容器本体の壁面部の一部箇所の高さを低くして側面を開放させた容器において、周囲に水滴を貯めるための凹部が設けてあると、側方から中身が見やすくなる反面、凹部に貯まった水滴もより見えやすくなり、購買意欲を削ぐことになるおそれがある。
このような構成にすることにより、貯水部に貯留した水分は、陳列時に凸曲状の高壁部に隠されて視認されにくくなる。そのため、消費者の購買意欲を削ぐことなどを防ぐことができる。
このような構成にすることにより、低壁部付近が側方に開放されて、収容物が見えやすくなり、購買意欲を高めることができる。
このような構成にすることにより、蓋体の被覆面部内側に結露などにより生じた水滴が案内部を介して溝部に滴下しやすくなり、より的確に水滴を貯水部に誘導することができる。
なお、図2~図7は、包装用容器1を説明するために一部構成を省略乃至簡略して示してある。
包装用容器1は、本実施形態では、平面視正方形状としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、平面視長方形状などの平面視四角形状、平面視円形乃至長円形状、平面視五角形状、平面視六角形状又は八角形状などの平面視多角形状などにすることもできる。
また、合成樹脂シートとして積層シートを用いることもでき、積層シートとしては、例えば、合成樹脂シートにフィルムを熱ラミネートした積層シート、共押出法による積層シート、押出ラミネート法による積層シートなどを挙げることができる。
また、底面部21面上に仕切りやリブなどの凹凸を設けてもよく、本実施形態では、底面部21をほぼ四等分するように十字方向に配列した4本の棒状凸部21aと、棒状凸部21aで区画された面内に斜め並行状に複数配した筋状凸部21bとが設けてある。
本実施形態では、壁面部22の上縁部を、側面視において、図3に示すように、各隅部付近を頂部とし、中央付近を低部とした凹曲面状にしてあり、各隅部付近を高壁部22a、各辺部の中央付近を低壁部22b,22cとしてある。また、正面側及び背面側(図2の上下側)の低壁部22bは左右面側(図2の左右側)の低壁部22cよりも高さが低くなるように形成してある。
また、低壁部22b付近の断面(図2のB-B´線断面)を、図4(B)に示すように、底面部21の縁部に、上方に向かい外方に拡がる緩やかな傾斜面状にした溝部23を設けてあり、その端部から上方に若干の高さで立ち上がり、その上端部において外方に水平状に張り出すようにしてあり、その外端部を下方に折り曲げた若干高さのスカート部26としてある。
低壁部22b,22c付近を底面部21と緩やかに連なるようにすることにより、低壁部22b,22c付近が側方に開放され、収容した収容物が視認されやすくなる。
貯水部24は、水滴などの水分を貯めることができる凹部であり、本実施形態では、底面部21の各隅部付近、つまり、高壁部22aの内側付近に平面視L字状に凹ませて形成してある。貯水部24は、図3に示すように、容器本体2の脚部も兼ねており、各貯水部24を略同一幅で下方に突出させて容器本体2が水平を保つことができるようにしてある。
貯水部24は、外部から視認されにくくするため、本実施形態のように高壁部22aの内側付近に設けることが好ましいが、これに限定されるものではなく、容器1辺部の中央付近に設けるなどしてもよい。特に、平面視長方形状など辺部を長くした容器には、容器1辺部の中央付近に設けるのが好ましい。
また、凸条部25を設けることにより、底面部21に対する堰のような働きをし、つまり、容器内外方向に溝部23中の水分が流れにくくなり、底面部21に水分が流れ込むことを防ぐことができる。さらに、食料品などの収容物がはみ出して容器縁部に載ることを防ぐことができるため、蓋体3を嵌合する際に収容物が挟み込まれて閉蓋しにくくなることを防ぐこともできる。
また、本実施形態では、凸条部25を、平面視直線状に形成してあるが、容器本体2を補強する観点から、図5(A)に示すように、平面視への字状、図5(B)に示すように、平面視湾曲状乃至円弧状、図5(C)に示すように、両端を鈍角に屈曲させた平面視折れ線状などにしてもよい。
天面部31aは、略水平面状としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、傾斜面状、山形状などにしてもよい。
案内部33は、蓋体3を容器本体2に嵌合した際に溝部23の上方に位置させるのが好ましい。
包装用容器1は、温かい食料品を収容したり、食料品を包装用容器1に収容したまま電子レンジで温めたりした場合、食料品から湯気が昇り、天面部31aで結露し、水滴が付着することがある。天面部31aに付着した水滴は、天面部31aを伝い側面部31bに達し、側面部31bを流れ落ちて、側面部31bと張出部32との境界付近に集まることになる。張出部32は上下に褶曲する高低のある形状としてあるため、水滴は下方に突出した低位の部分、低壁部22b,22c付近上方に集まることになる。本実施形態では、蓋体3の各縁部の中央付近に集まることになる。ここに集まった水滴は案内部33の下端から滴下し、下方の溝部23に落下する。溝部23は貯水部24に連なるため、水滴は溝部23を流れて貯水部24に貯まることになる。
なお、上記包装用容器1と同一構成の部分についての詳しい説明は省略する。
壁面部52は、側面視において、各隅部付近を高壁部52aとし、辺部の中央付近を低壁部52b,52cとした凹曲面状にしてある。また、長辺側の低壁部52bは短辺側の低壁部52cよりも高さが低いように形成してある。
図9には包装用容器4の一変形例が示されており、低壁部52bの内側に設けた凸条部55を中間付近で分断した形状にしてある。分断した個所の内側に貯水部54bが設けてあるため、この貯水部54bに水滴などが流れ込みやすくなる。
2容器本体
21底面部
21a棒状凸部
21b筋状凸部
22壁面部
22a高壁部
22b,22c低壁部
23溝部
24貯水部
25凸条部
26スカート部
27堤部
3蓋体
31被覆面部
31a天面部
31b側面部
32張出部
33案内部
34スカート部
35係止部
Claims (5)
- 底面部の周囲に壁面部を有する容器本体と、容器本体に嵌合する蓋体と、を備えた包装用容器であって、
底面部は、周囲に溝部を設け、溝部の一部に凹状の貯水部を形成してあり、
壁面部は、上縁部を上下に褶曲する形状とし、上縁部が凹曲状になる部分を低壁部、凸曲状になる部分を高壁部としてあり、
低壁部付近の溝部内に、壁面部に沿う凸条部を設けてあり、
蓋体は、容器本体を覆う被覆面部の下端から外方に張り出す張出部を備え、
張出部は、壁面部の上縁部に沿い褶曲する形状とし、容器本体を蓋体で覆った際に被覆面部と張出部との境界が溝部の上方に位置する、包装用容器。 - 貯水部は、高壁部の内側付近に設けた請求項1に記載の包装用容器。
- 包装用容器を平面視四角形状にし、各隅部付近を高壁部とし、各辺の中央付近を低壁部とした請求項1又は2に記載の包装用容器。
- 前記凸条部は、平面視において、直線状、湾曲状又は折れ線状である請求項1~3のいずれかに記載の包装用容器。
- 蓋体は、被覆面部と張出部との境界に下方に突き出る案内部を設けてある請求項1~4のいずれかに記載の包装用容器。
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