JP7011894B2 - アルコール飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
シトロネラール又は特定量のβフェランドレンを含んでなる、アルコール飲料を提案することができる。
また、別の態様によれば、アルコール飲料の製造方法であって、食用エタノールと、シトロネラール又は特定量のβフェランドレンとを混合することを含んでなる、製造方法を提案することができる。
本発明の態様は以下の通りである。
〔1〕 アルコール飲料であって、
シトロネラールを含んでなる、アルコール飲料。
〔2〕 前記シトロネラールの含有量が純アルコール換算で0.01ppm以上である、上記〔1〕に記載のアルコール飲料。
〔3〕 βフェランドレンをさらに含んでなる、上記〔1〕又は〔2〕に記載のアルコール飲料。
〔4〕 前記βフェランドレンの含有量が純アルコール換算で2ppm以上であることを特徴とする、上記〔3〕に記載のアルコール飲料。
〔5〕 アルコール飲料であって、
βフェランドレンを含んでなり、
前記βフェランドレンの含有量が純アルコール換算で2ppm以上であることを特徴とする、アルコール飲料。
〔6〕 前記シトロネラールが山椒から抽出されたものである、上記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔7〕 前記βフェランドレンが山椒から抽出されたものである、上記〔3〕~〔5〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔8〕 前記山椒が、朝倉山椒、山朝倉山椒、葡萄山椒、高原山椒、及び竜神山椒からなる群から選択される一種又は二種以上の混合物である、上記〔6〕又は〔7〕に記載のアルコール飲料。
〔9〕 前記山椒が、果実、果皮、新芽、茎、棘、又は葉のものである、上記〔6〕~〔8〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔10〕 前記山椒が、破砕又は粉砕されていないものである、上記〔9〕に記載のアルコール飲料。
〔11〕 アルコール度数が10度以上である、上記〔1〕~〔10〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔12〕 前記アルコール飲料が蒸留酒である、上記〔1〕~〔11〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔13〕 前記アルコール飲料がスピリッツ又は焼酎である、上記〔1〕~〔11〕の何れか一項に記載のアルコール飲料。
〔14〕 前記スピリッツがジンである、上記〔13〕に記載のアルコール飲料。
〔15〕 アルコール飲料を製造する方法であって、
食用エタノールと、シトロネラールとを用意し、
前記食用エタノールに、シトロネラールを混合することを含んでなる、アルコール飲料の製造方法。
〔16〕 アルコール飲料を製造する方法であって、
食用エタノールと、βフェランドレンとを用意し、
前記食用エタノールに、βフェランドレンを混合し、
前記βフェランドレンの含有量を純アルコール換算で2ppm以上としてなることを含んでなる、アルコール飲料の製造方法。
(山椒)
〈品種〉
山椒は、ミカン科サンショウ属の落葉低木に属するものであって、その学名は「Zanthoxylum piperitum」であり、英名は「Japanese pepper(日本胡椒)」である。山椒の実は、房椒(ふさはじかみ)ともいわれている。
山椒は、その果実、果皮、新芽、茎、葉又は棘等に、香気成分及び風味成分として、シトロネラール、βフェランドレン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ミルセン、リモネン等を包含してなり、また、辛み成分として、サンショオール、サンショアミド等を包含している。
シトロネラール(3,7-dimethyloct-6-en-1-al:C10H18O)は、下記化学式(1)で表される有機化合物である。シトロネラールは、3位の炭素原子が不斉炭素であるため、d-体とl-体の光学活性体を有するが、香気成分としては相違がない。香草であるシトロネラ精油、レモンバーム精油、山椒の精油等に多く存在し、これらの精油を減圧分留し、精製工程等を経て得ることができる。シトロネラールの香気性は、グリーンで甘い香気と表現され、爽快感及び新鮮感を有するとされている。本発明にあっては、山椒(様)香気成分及び風味成分として使用する。
βフェランドレン(p-mentha-1(7),2-diene:C10H16)は、下記化学式(2)で表される有機化合物であり、環状モノテルペンに分類される。βフェランドレンは、二重結合の位置が異なる性質のよく似た二種の異性体(α型とβ型)のうちの一種である。βフェランドレンは、フェンネル、カナダバルサム、山椒から単離される。βフェランドレンの香気性は、ペパーミント様の爽快感及び新鮮感、僅かながらの青い柑橘系香気を有するとされている。本発明にあっては、山椒(様)香気成分及び風味成分として使用する。
「アルコール飲料」は、酒税法で「アルコール分一度以上の飲料」と定義されており、食品衛生法でも食品として扱われ、当該法律の適用を受けるものである。「アルコール飲料」としては、醸造酒、蒸留酒、その他の酒類、又はこれらの一種又は二種以上の混合酒が含まれる。なお、酒税法に定義されている通り、「アルコール分」とは、温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。「アルコール度数」とは、アルコール飲料に対するエタノールの体積濃度を百分率(%)で表した割合である。また、「エキス分」とは、温度十五度の時において原容量百立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数をいう。
醸造酒は、原料を酵母によりアルコール発酵のみで作られ、蒸留等を行わず製造される酒類の総称である。酒税法では、醸造酒類として、イ)清酒、ロ)果実酒、ハ)その他の醸造酒と定義されている。そのほかに、酒税法では発泡性酒類として分類されているが、ビール及び発泡酒等もまた醸造によって作られる醸造酒である。醸造酒には、糖類をそのまま発酵させて酒類を得る単発酵酒〔例えば、ワイン(ブドウ酒)、シードル(リンゴ酒)、馬乳酒等〕と、でんぷんを糖化し、その糖類を発酵させて酒類を得る複発酵酒〔例えば、ビール(単行複発酵酒)、日本酒(並行複発酵酒)〕とがある。醸造酒は、酵母によるアルコール発酵のみによるものであることから、アルコール度数は高くとも約22%程度である。
蒸留酒は、醸造酒を蒸留して作った酒であり、基本的に、アルコール度数が高いアルコール飲料である。酒税法では、蒸留酒類として、次に掲げる酒類(その他の発泡性酒類を除く。):イ)連続式蒸留しようちゆう、ロ)単式蒸留しようちゆう、ハ)ウイスキー、ニ)ブランデー、ホ)原料用アルコール、ヘ)スピリッツと定義されている。蒸留酒には、蒸留したアルコールに加水をしたもの、或いは、木製の樽等で熟成したもの等も含まれる。
「ジン」は、穀類(大麦、ライ麦、ジャガイモ等)を原料とし、麦芽及び酵素剤を利用して、糖化、発酵、蒸溜して得られたスピリッツに、ジュニパーベリー(杜松の実)などの草根木皮を浸すなどして、香りをつけ、再度蒸溜した無色透明の酒をいい、草根木皮の香気成分固有の香味及び風味を有する酒(スピリッツ)である。
「ウォッカ」は、穀類(ライ麦、グレーン、甜菜、フルーツ、ジャガイモ、トウモロコシ、小麦、大麦等)を原料として、糖化、発酵、蒸溜し、得られたスピリッツを白樺炭で濾過した酒(スピリッツ)をいい、スピリッツの中でも最もクセのない香味及び風味を有し、まろやかな爽快感を特徴とするものである。
「ラム」はサトウキビの搾り汁を煮つめて、砂糖を結晶させたあとの糖蜜を原料とし、発酵、蒸溜、熟成の工程を経てつくられる酒(スピリッツ)である。
「純アルコール換算」とは、アルコール飲料(1L)に含まれる特定成分(mg)の濃度(mg/L=ppm)を、このアルコール飲料のアルコール度数割合(v/v)で割って、アルコール度数100(v/v%)当たりの数値に換算したものをいう。
例えば、特定のアルコール飲料〔アルコール度数(v/v%)が50度(%)〕に、特定の香気成分が50ppmで含まれていた場合、特定の香気成分の含有量は、純アルコール換算で、〔50ppm÷(50度÷100)〕=100ppmとなる。
本発明にあっては、含有量は、本明細書において特にことわりがない限り、基本的に、ppm、即ち、mg/L(質量/体積)にて表す。
(シトロネラール)
本発明の一の態様は、必須成分として、シトロネラールを含んでなるアルコール飲料を提案する。
好ましくは、アルコール飲料中、シトロネラールの含有量は、純アルコール換算で、0.01ppm以上であり、好ましくは、0.5ppm以上であり、より好ましくは、1ppm以上である。本発明にあっては、アルコール飲料中、シトロネラールの含有量の上限値は、純アルコール換算で、アルコール飲料に含有可能な最大値であり、好ましくは、500ppm以下であり、より好ましくは50ppm以下である。
本発明の別の態様は、必須成分として、特定量のβフェランドレンを含んでなるアルコール飲料を提案する。
好ましくは、アルコール飲料中、βフェランドレンの含有量は、純アルコール換算で、2ppm以上であり、好ましくは、3ppm以上であり、より好ましくは、4ppm以上である。本発明にあっては、アルコール飲料中、シトロネラールの含有量の上限値は、純アルコール換算で、アルコール飲料に含有可能な最大値であり、好ましくは、200ppm以下であり、より好ましくは100ppm以下である。
好ましい態様によれば、本発明の一態様である、シトロネラールを含んでなるアルコール飲料に、βフェランドレンを含有させることができる。より好ましくは、βフェランドレンを、上記した含有量で含有させてなることが好ましい。
山椒は、様々なものが使用できるが、日本古来の在来品種である、朝倉山椒、山朝倉山椒、葡萄山椒、高原山椒、及び竜神山椒からなる群から選択される一種又は二種以上の混合物が好ましくは用いられる。また、山椒は、その果皮、果実、新芽、葉、茎又は棘を使用することができ、好ましくは、果皮、果実、新芽、又は葉であり、より好ましくは、果実、果皮(特に好ましい)を用いることができる。また、山椒は、破砕、粉砕等をしてもよいが、本来の香味及び風味等を維持するためには、破砕、粉砕等されていないもの、即ち、採取状態(ホール)のままのものを原料として使用することが好ましい。さらに好ましくは、採取状態(ホール)のままで冷凍または乾燥されたものを原料として使用することが好ましい。
本発明によるアルコール飲料は、好ましくは、アルコール度数が10度(%)以上であり、より好ましくは下限値が30度(%)以上であり、上限値が約100度(%)以下であるものである。アルコール度数が上記範囲内にあることにより、シトロネラール及び/又は(特定量の)βフェランドレンを添加することによる効果をより発揮させることが可能となる。
アルコール飲料は、任意成分として、色素、香料、甘味料、酸味料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、ビタミン類、旨み成分、食物繊維、安定化剤、乳化剤を含有することが可能である。これらは、厚生労働省、消費者庁等において定められたガイドライン及び関連法規(食品衛生法等)に規定されたものを用いる。
アルコール飲料は、シトロネラール及び/又は(特定量の)βフェランドレンを必須成分として包含するものであれば、いずれのものであってよく、例えば、食用エタノールに、シトロネラール及び/又は(特定量の)βフェランドレンを添加したものであってよい。好ましくは、醸造酒、蒸留酒及びこれらの混合酒の一種、或いはこれらの二種以上の混合酒としてもよい。より好ましくは、一種又は二種以上の醸造酒と、一種又は二種以上の蒸留酒との混合酒であり、好ましいものは、一種又は二種以上の蒸留酒である。本発明にあっては、アルコール飲料は、蒸留酒、好ましくはスピリッツまたは焼酎である。
「醸造酒」は、清酒、果実酒、又はその他の醸造酒であり、例えば、ワイン(ブドウ酒)、シードル(リンゴ酒)、馬乳酒、ビール、日本酒が挙げられ、好ましくは、高濃度のワイン、シードル、日本酒が使用される。
「蒸留酒」は、酒税法上、連続式蒸留しようちゆう、単式蒸留しようちゆう、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール、スピリッツに含まれるものが挙げられ、好ましくは、連続式蒸留しようちゆう、単式蒸留しようちゆう、ブランデー、又はスピリッツである。
「蒸留酒」としては、一般に、ジン、ウォッカ、スピリタス、焼酎、ソジュ、白酒、メスカル、テキーラ、ウイスキー、ブランデー(アルマニャック、カルヴァドス、グラッパ、コニャック、シンガニ、ピスコ等)、カシャッサ、ピンガ、ラム酒、アラック、コルン、キルシュヴァッサー等が挙げられ、好ましくは、ジン、ウォッカ、スピリタス、焼酎、ソジュ、白酒、メスカル、テキーラ、ブランデー、アラックが挙げられ、より好ましくは、ジン、焼酎、ウォッカ、スピリタスであり、最も好ましくはジン又は焼酎が挙げられる。
本発明の一の態様は、アルコール飲料を製造する方法であって、
食用エタノールと、シトロネラールとを用意し、
前記食用エタノールに、シトロネラールを混合すること(好ましくは、常温、大気圧下)を含んでなる、アルコール飲料の製造方法を提案する。
食用エタノールと、βフェランドレンとを用意し、
前記食用エタノールに、βフェランドレンを混合し(好ましくは、常温、大気圧下)、
前記βフェランドレンの含有量が純アルコール換算で2ppm以上としてなることを含んでなる、アルコール飲料の製造方法を提案する。
別の好ましい態様によれば、アルコール飲料を容器に詰めた容器詰アルコール飲料を提案することができる。容器詰アルコール飲料とすることにより、アルコール由来の苦味及び刺激味の低減維持と、爽快感及び厚み付与を保持し、伝統的な香気及び風味の抑制維持、並びに、高い次元において山椒(様)香気及び風味を保持し続けると伴に、アルコール飲料の提供利便性、流通利便性、保存性、品質劣化防止を図ることが可能となる。
下記実施例1、比較例1~3のアルコール飲料について、シトロネラール及びβフェランドレンの定量を行った。
〈実施例1〉
山椒を45%アルコールに一昼夜浸漬し、減圧蒸留することで、山椒の蒸留酒を得た。
比較例1は、「季の美」(アルコール45%、ジン、京都蒸留所社製)を用いた。
比較例2は、「WILKINSON GIN 47.5°」(アルコール47%、ジン、アサヒビール社製)を用いた。
比較例3は、「WILKINSON GIN 37°」(アルコール37%、ジン、アサヒビール社製)を用いた。
実施例1は超純水で15倍希釈したもの、比較例1~3は超純水で5倍希釈したものをそれぞれ試料とした。1mLの試料に200μLの内部標準(10ppm リナロール-d5)を添加した後に、超純水で50倍希釈した。希釈した試料の香気成分をTwisterに吸着(40℃、2時間)させ、GC-MS分析を行い、内部標準法により定量を行った。
・装置:昇温気化型注入口(CIS4,Gerstel社製)、加熱脱着ユニット(TDU,Gerstel社製)、GC Systerm(7890B,Agilent Technologies社製)、Mass Selective Detector(5977,Agilent Technologies社製)
・LTMカラム(1st:DB-WAX,20m×0.18mm;0.3μm、2nd:DB-5,10m×0.18mm;0.4μm,Agilent Technologies社製)
・TDU:20℃(1min)-(720℃/min)-250℃(3min)
・CIS4:-50℃(1.5min)-(12℃/sec)-240℃(45min)
・スプリット比:30:1
・注入口圧:508.28kPa
・ベント圧:314.11kPa
・1stカラム温度:40℃(3min)-(5℃/min)-180℃(0min)
・2ndカラム温度:40℃(31min)-(5℃/min)-180℃(0min)
・MSD:SCAN mode,m/z 29-230,20Hz,EI
・定量イオン:リナロール-d5(m/z 98),シトロネラール(m/z 154),βフェランドレン(m/z 136)
実施例と比較例における、シトロネラール含有量と、βフェランドレン含有量を下記表1に記載した。
実施例1(本発明)は、高い含有量でシトロネラール及びβフェランドレンを包含した高アルコール飲料であったことが理解された。また、山椒を原料とした蒸留酒(比較例1)は、シトロネラールが全く包含されておらず、かつ、βフェランドレンの含有量も極めた僅かであったことが理解された。
(アルコール飲料の調製)
下記表2、3に記載した通り、シトロネラール含有量と、βフェランドレン含有量を調製した実施例及び比較例を調製した。
比較例4は、比較例2にβフェランドレンを表2の濃度になるように添加したものである。
実施例2~7は、比較例2にシトロネラールまたはβフェランドレンを表2の濃度になるように添加したものである。
実施例8は、比較例2に実施例1で製造した山椒の蒸留酒及び水を表2の濃度になるように添加したものである。
実施例9~10は、比較例3にシトロネラール又はβフェランドレンを表3の濃度になるように添加したものである。
本出願人会社内の品質管理試験を通った食品官能評価能力のある6名(20歳から65歳までの男女)のパネルにより、実施例及び比較例のアルコール飲料を以下の基準で評価し、その平均値を得て、その結果を、下記表2、3に記載した。
(1) 松脂臭、苦味、刺激、爽快感、厚みの評価基準は以下の通りであった。また、「飲みやすさ」は大変飲みやすいを「5点」、大変飲みにくいを「1点」とした、5段階評価で行った。
評価点 1:感じられない。
評価点 2:弱い。
評価点 3:やや弱い。
評価点 4:やや強い。
評価点 5:強い。
パネル6名の平均点を算出し、比較例2と比較して、平均点が0.5点以上差があった際に効果があると判断した。
実施例2~8は、比較例2と比較して、爽快感や厚みが付与されたことで、松脂臭、苦味、刺激が低減され、飲みやすさが改善されていることがわかった。
実施例9、10は、比較例3と比較して、爽快感や厚みが付与されたことで、松脂臭、苦味、刺激が低減され、飲みやすさが改善されていることがわかった。
比較例2~4は、松脂臭、苦味、刺激が強く、爽快感、厚みが弱いことから、飲みにくいものであった。
実施例は、比較例との対比において、シトロネラール及び/又は(特定量の)βフェランドレンをアルコール飲料に含有させることで、アルコール飲料に、山椒(様)香気及び風味を高いレベルで付与し、爽快感や厚みを付与し、松脂臭、苦味、刺激を低減させ、飲みやすさを改善することが明からとなった。
Claims (7)
- スピリッツを製造する方法であって、
食用エタノールと、シトロネラールと、βフェランドレンと、を用意し、
前記食用エタノールに、シトロネラールと、βフェランドレンと、を混合し、
混合した物を減圧蒸留し、
前記シトロネラールの含有量を純アルコール換算で1ppm以上に調整し、
前記βフェランドレンの含有量を純アルコール換算で2ppm以上に調整し、
アルコール度数を10度以上に調整することを含んでなる、スピリッツの製造方法。 - 前記シトロネラールが山椒から抽出されたものである、請求項1に記載のスピリッツの製造方法。
- 前記βフェランドレンが山椒から抽出されたものである、請求項1又は2に記載のスピリッツの製造方法。
- 前記山椒が、朝倉山椒、山朝倉山椒、葡萄山椒、高原山椒、及び竜神山椒からなる群から選択される一種又は二種以上の混合物である、請求項2又は3に記載のスピリッツの製造方法。
- 前記山椒が、果実、果皮、新芽、茎、棘、又は葉のものである、請求項2~4の何れか一項に記載のスピリッツの製造方法。
- 前記山椒が破砕又は粉砕されていないものである、請求項5に記載のスピリッツの製造方法。
- 前記スピリッツがジンである、請求項1~6の何れか一項に記載のスピリッツの製造方法。
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