JP7011463B2 - 異物検知システムと方法 - Google Patents
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以下、装置作動時に入出庫室内に存在する人、動物、荷物等を単に「異物」と呼ぶ。
また、人(運転者)が駐車後に入出庫室から退室した後、入出庫室内に人や物等が残っていないこと(例えば無人であること)を確認し、開閉扉の全閉を指示する運用が通常行なわれている。
しかし、人による確認は不完全であり、誤って人や物等が入出庫室内に残ったまま、開閉扉を全閉してしまうおそれがあった。
(1)入出庫室内に車両が存在するとき(例えば入庫時)、車両の前後に死角が発生する。
(2)入出庫室全体が空でないと適用できない。例えば、入出庫室内に装置の一部(例えば、搬器の昇降ガイドや搬器吊り具)があると、それをセンサが検知して誤作動する。
(3)車両の出庫後でないと適用できない。例えば、入出庫室内に車両が存在するとき(例えば入庫時)、車両を検知して誤作動する。
しかしこの場合、監視カメラを車両の入出庫動作に影響がない箇所に設置する必要があり、監視カメラは、車両が入出庫する搬器から離れた位置に設置される。
そのため、入出庫室内に車両が存在するとき(例えば入庫時)、車両の背後に死角が発生する。また、監視カメラの画角が広く異物(人や物等)が小さく写るので、車両色に紛れて異物を見落とす可能性がある。
前記車両検知データから入出庫室内の前記異物を検知する異物検知装置と、を備える、異物検知システムが提供される。
前記車両が前記入出庫室内に駐車した後、前記車両から前記車載センサによる前記車両検知データを受信し、
前記車両検知データから前記入出庫室内の前記異物を検知する、異物検知方法が提供される。
この例において、機械式駐車装置10は、エレベータパーキングである。
またこの図において、1は車両(例えば乗用車)、2は車両1を載せる搬器、3は昇降路、4は格納棚、5は昇降路3を移動するケージ、6は本体フレーム、7は本体フレーム6の上部に設置されたトラクション方式(摩擦駆動式)の巻上機である。
また、搬器2は、この例ではパレット(例えば、折曲げパレット)であるが、本発明はこれに限定されず、フラットパレット、串型ケージ、或いはコンベア装置であってもよい。
この図において、機械式駐車装置10は、車両1が入出庫する入出庫室8と、入出庫室8の入出庫口8aに設けられた電動の開閉扉9とを有する。
入出庫室8は、装置作動時に異物の発生を防止するため(例えば無人であるため)、入出庫口8aを有する閉鎖空間として構成されている。
異物とは、入出庫室内の人、動物、荷物等を意味する。
またこの例で、入出庫室8の内部は、搬器2を除き全体が平面に構成され、車両1の走行に支障がないように構成されている。なお、この構成は必須ではなく、入出庫室内に装置の一部(例えば、搬器2の昇降ガイド、搬器吊り具、後述する駐車位置センサ12、室内センサ13、等)があってもよい。
駐車位置センサ12は、例えば駐車位置Pに位置する車両1の前後位置と幅方向位置を検知する複数の光電管センサである。
この画像は、例えば監視員による監視に用いる。またこの画像を画像処理して入出庫室内の異物を検知してもよい。
なお、室内センサ13は、カメラに限定されず、超音波センサ、カメラ、レーダー、レーザースキャナ、赤外線カメラ、又はこれらの組合せであってもよい。
検知送受信装置22は、車両1と狭域通信(DSRC)するアンテナ23を有し、車載センサSによる車両検知データDを送受信する。
検知送受信装置22と車載送受信装置18との送受信は、狭域通信(DSRC)による。DSRCは、車両1との無線通信に特化して設計された双方向の無線通信技術である。
車両1は、車両周囲に位置する異物(人又は物)を検知する車載センサSと、車両検知データDを狭域通信により送受信する車載送受信装置18とを有する。
車載センサSは、超音波センサ、カメラ、レーダー、レーザースキャナ、赤外線カメラ、又はこれらの組合せであるのがよい。
かかるサラウンドビューカメラにより、車両周囲(前後左右)を画像表示して、車両周囲に位置する異物の上面画像を検知することができる。
かかる超音波センサにより、車両周囲の近傍に位置する異物の位置(方向と距離)を検知することができる。
さらに、車載センサSとして赤外線カメラを用いることにより、車両周囲が暗い場合でも、異物の位置を検知することができる。
この構成により、車両1が入出庫室内に駐車し、車両1からユーザ(例えば運転者)が入出庫室の外部へ退出した後でも、車載センサSを起動して車両検知データDを検知送受信装置22に送信することができる。
この図において、車載センサSは、図3(B)に示した超音波センサのみを例示している。
この図において、異物検知装置24は、例えばコンピュータ(PC)であり、記憶装置25aと演算処理装置25bを有する。なお、異物検知装置24は、機械制御装置14と一体に構成してもよい。
また、記憶装置25aは、複数の車両1の仕様(車種や外形寸法)、各車両1に搭載される車載センサSの仕様(種類、位置、性能、等)を予め記憶することが好ましい。
例えば、入出庫室内に位置する装置の一部(搬器2の昇降ガイドや搬器吊り具)は常に車両検知データDで異物として検知される。
この場合、検知した異物の位置と記憶した装置の一部の位置とが合致する場合には、それを異物ではないと判断することで、異物の誤検知を低減することができる。
異物検知装置24は、床面を背景色として異物を画像処理で検知することが好ましい。また、複数の画像を比較してその相違から人又は動物を検知してもよい。
また、上述したように記憶装置25aは、複数の車両1の仕様(種別や外形寸法)、各車両1に搭載される車載センサSの仕様(種類、位置、性能、等)を予め記憶している。従って、検知送受信装置22で受信した車両1の仕様に基づき、適用する車載センサSを選択してもよい。
また、室内センサ13としてレーダー又はレーザースキャナを備える場合には、車両1の外面位置を検出し、異物検知に用いてもよい。
この図において、本発明の方法は、上述した異物検知システム20を用いた異物検知方法であり、S1~S14の各ステップ(工程)を有する。
機械制御装置14は、並行して室内センサ13で入出庫室内の異物をチェックし、室内センサ13による装置検知データEを異物検知システム20に送信する。
機械制御装置14は、扉閉指示信号bを受信(ステップS4)すると、開閉扉9を全閉し(ステップS8)、次いで通常の機械動作を開始し(ステップS9)、本発明による異物検知は終了する。
なお、開閉扉9の全閉(ステップS8)は、扉閉許可信号F2と扉閉指示信号bの両方を条件としてもよい。
(1)入出庫室8にセンサを追加することなく、異物検知精度を高めることができる。
(2)車載センサSを搭載した車両1の普及に伴い、入出庫室8の室内センサ13を削減し装置全体をコストダウンすることができる。
D 車両検知データ、E 装置検知データ、P 駐車位置、S 車載センサ、
X 装置位置情報、1 車両(乗用車)、2 搬器(パレット)、3 昇降路、
4 格納棚、5 ケージ、6 本体フレーム、7 巻上機、8 入出庫室、
8a 入出庫口、9 開閉扉、10 機械式駐車装置、11 前面空地、
12 駐車位置センサ、13 室内センサ、14 機械制御装置、
15a 入庫指示釦、15b 扉閉指示釦、18 車載送受信装置、
20 異物検知システム、22 検知送受信装置、23 アンテナ、
24 異物検知装置、25a 記憶装置、25b 演算処理装置
Claims (6)
- 車両が入出庫する入出庫室を有する機械式駐車装置との間で制御信号を送受信し、かつ車両周囲に位置する異物を検知する車載センサを搭載した前記車両に指令信号を出力し前記車両から前記車載センサによる車両検知データを受信する検知送受信装置と、
前記車両検知データから入出庫室内の前記異物を検知する異物検知装置と、を備え、
前記異物検知装置は、前記入出庫室内の装置位置情報を記憶する記憶装置と、
前記検知送受信装置で受信した前記車両検知データと前記装置位置情報から前記異物を検知する演算処理装置と、を有する、異物検知システム。 - 車両が入出庫する入出庫室を有する機械式駐車装置との間で制御信号を送受信し、かつ車両周囲に位置する異物を検知する車載センサを搭載した前記車両に指令信号を出力し前記車両から前記車載センサによる車両検知データを受信する検知送受信装置と、
前記車両検知データから入出庫室内の前記異物を検知する異物検知装置と、を備え、
前記機械式駐車装置は、前記入出庫室内の前記異物を検知する室内センサを有し、
前記異物検知装置は、前記車両検知データと前記室内センサによる装置検知データを統合して前記異物を検知する統合チェックを実施する、異物検知システム。 - 前記車両は、前記車両検知データを狭域通信により送受信する車載送受信装置を有し、
前記車載送受信装置は、前記検知送受信装置から前記指令信号を受信したときに、前記車載センサを起動する、請求項1又は2に記載の異物検知システム。 - 前記車載センサは、超音波センサ、カメラ、レーダー、レーザースキャナ、赤外線カメラ、又はこれらの組合せである、請求項1又は2に記載の異物検知システム。
- 車両が入出庫する入出庫室を有する機械式駐車装置との間で制御信号を送受信し、かつ車両周囲に位置する異物を検知する車載センサを搭載した前記車両に指令信号を出力し前記車両から前記車載センサによる車両検知データを受信する検知送受信装置と、
前記車両検知データから入出庫室内の前記異物を検知する異物検知装置と、を備える異物検知システムを用いた異物検知方法であって、
前記車両が前記入出庫室内に駐車した後、前記車両から前記車載センサによる前記車両検知データを受信し、
前記車両検知データから前記入出庫室内の前記異物を検知し、
前記入出庫室内の装置位置情報を記憶し、
前記車両検知データと前記装置位置情報から前記入出庫室内の前記異物を検知する、異物検知方法。 - 車両が入出庫する入出庫室を有する機械式駐車装置との間で制御信号を送受信し、かつ車両周囲に位置する異物を検知する車載センサを搭載した前記車両に指令信号を出力し前記車両から前記車載センサによる車両検知データを受信する検知送受信装置と、
前記車両検知データから入出庫室内の前記異物を検知する異物検知装置と、を備える異物検知システムを用いた異物検知方法であって、
前記車両が前記入出庫室内に駐車した後、前記車両から前記車載センサによる前記車両検知データを受信し、
前記車両検知データから前記入出庫室内の前記異物を検知し、
前記機械式駐車装置に前記入出庫室内の前記異物を検知する室内センサを設け、
前記車両検知データと前記室内センサによる装置検知データを統合して前記異物を検知する統合チェックを実施する、異物検知方法。
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