JP7000121B2 - 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7000121B2 JP7000121B2 JP2017212224A JP2017212224A JP7000121B2 JP 7000121 B2 JP7000121 B2 JP 7000121B2 JP 2017212224 A JP2017212224 A JP 2017212224A JP 2017212224 A JP2017212224 A JP 2017212224A JP 7000121 B2 JP7000121 B2 JP 7000121B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foil
- rolling
- aluminum foil
- based particles
- bare
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
Description
箔表面に、Pbを含有するPb系粒子を0.50個/μm2以上有しており、
前記箔表面上の任意の位置に、圧延方向の長さが3μmであり、圧延直角方向の長さが5μmである長方形状の単位領域を圧延直角方向に互いに隣接するようにして30か所設定した場合に、前記各単位領域内に1個以上の前記Pb系粒子が含まれている、
電解コンデンサ用アルミニウム箔にある。
0.50~1.80質量ppmのPbを含有し、Alの純度が99.96質量%以上である高純度アルミニウムからなる板材を準備し、
前記板材に1パス以上の冷間圧延を施し、前記冷間圧延の最終パスにおいて、表面の算術平均粗さRaが0.05~0.3μmである圧延ロールを使用することにより素箔を作製し、
前記素箔を200~350℃の温度で加熱して中間焼鈍を施し、
前記中間焼鈍を施した後の前記素箔に圧下率10~20%の付加圧延を施し、
前記付加圧延を施した後の前記素箔を250~400℃の温度で加熱して予備焼鈍を施すことにより、前記素箔を再結晶させ、
前記予備焼鈍を施した後の前記素箔の表面に1~5%の歪を付与する弱加工を施し、
前記弱加工を施した後の前記素箔を加熱して最終焼鈍を施すことにより、箔表面に前記Pb系粒子を形成する、
電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法にある。
電界放出形走査電子顕微鏡(Carl Zeiss社製「Ultra Plus」)を用い、箔表面の反射電子組成像を取得した。反射電子組成像においては、例えば図1に示すように、アルミニウム箔1の箔表面上に点在する複数のPb系粒子2が観察された。この反射電子組成像内から無作為に選択した位置に、圧延方向の長さが3μmであり、圧延直角方向の長さが5μmである長方形状の単位領域U(U1~U30)を圧延直角方向に30か所隣接して設定した。そして、これら30か所の単位領域U1~U30内に存在するPb系粒子2の合計を、単位領域U1~U30の面積の合計で除した値をPb系粒子2の数密度とした。各試験材におけるPb系粒子の数密度は、表2に示した通りであった。
前記の方法において、各単位領域U1~U30内に存在するPb系粒子2の数を数えた。その結果は、表3に示した通りであった。また、各単位領域U1~U30内に存在するPb系粒子2の数を数えた結果、30か所の単位領域U1~U30全てに1個以上のPb系粒子2が存在していた場合には、表2の「分布状態」欄に記号「A」を記載し、1個所以上の単位領域U1~U30においてPb系粒子2の数が0となった場合には、同欄に記号「B」を記載した。
試験材の電解エッチング処理は、1次電解処理と、2次電解処理との2段階に分けて実施した。1次電解処理においては、電解液の温度を83℃とし、電流密度20A/dm2の直流電流を100秒間通電させた。また、1次電解処理における電解液としては、1.0mol/Lの塩酸と3.0mol/Lの硫酸との混合水溶液を使用した。2次電解処理においては、電解液の温度を74℃とし、電流密度10A/dm2の直流電流を300秒間通電させた。また、2次電解処理における電解液としては、1.5mol/Lの硝酸水溶液を使用した。
試験材A9は、表2に示すように、Pbの含有量が前記特定の範囲よりも多かった。そのため、電解エッチング処理中の試験材の表面の溶解量が多くなり、ピットの形成に遅れが発生した。その結果、電解エッチング処理後の拡面率が試験材A1~A3に比べて低くなり、静電容量の低下を招いた。
2 Pb系粒子
U 単位領域
Claims (4)
- Pb:0.50~1.8質量ppm、Cu:15~200質量ppmを含有し、Alの純度が99.96質量%以上である高純度アルミニウムからなり、
箔表面に、Pbを含有するPb系粒子を0.50個/μm2以上有しており、
前記箔表面上の任意の位置に、圧延方向の長さが3μmであり、圧延直角方向の長さが5μmである長方形状の単位領域を圧延直角方向に30か所隣接して設定した場合に、前記各単位領域内に1個以上の前記Pb系粒子が含まれている、
電解コンデンサ用アルミニウム箔。 - 圧延直角方向における箔表面の算術平均粗さRaが0.05~0.3μmである、請求項1に記載の電解コンデンサ用アルミニウム箔。
- 請求項1または2に記載の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法であって、
Pb:0.50~1.8質量ppm、Cu:15~200質量ppmを含有し、Alの純度が99.96質量%以上である高純度アルミニウムからなる板材を準備し、
前記板材に1パス以上の冷間圧延を施し、前記冷間圧延の最終パスにおいて、表面の算術平均粗さRaが0.05~0.3μmである圧延ロールを使用することにより素箔を作製し、
前記素箔を200~350℃の温度で加熱して中間焼鈍を施し、
前記中間焼鈍を施した後の前記素箔に圧下率10~20%の付加圧延を施し、
前記付加圧延を施した後の前記素箔を250~400℃の温度で加熱して予備焼鈍を施すことにより、前記素箔を再結晶させ、
前記予備焼鈍を施した後の前記素箔の表面に1~5%の歪を付与する弱加工を施し、
前記弱加工を施した後の前記素箔を加熱して最終焼鈍を施すことにより、箔表面に前記Pb系粒子を形成する、
電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。 - 前記弱加工において、張力を加えることにより前記素箔の表面に1~5%の歪を付与する、請求項3に記載の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017212224A JP7000121B2 (ja) | 2017-11-01 | 2017-11-01 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017212224A JP7000121B2 (ja) | 2017-11-01 | 2017-11-01 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019085596A JP2019085596A (ja) | 2019-06-06 |
JP7000121B2 true JP7000121B2 (ja) | 2022-02-04 |
Family
ID=66763939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017212224A Active JP7000121B2 (ja) | 2017-11-01 | 2017-11-01 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7000121B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000216064A (ja) | 1999-01-25 | 2000-08-04 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 点状光沢の少ない電解コンデンサ用電極箔及びその製造方法 |
JP2000239773A (ja) | 1999-02-24 | 2000-09-05 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及びその製造方法 |
JP2002043185A (ja) | 2000-07-24 | 2002-02-08 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔 |
JP2002173748A (ja) | 2000-12-04 | 2002-06-21 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 高純度アルミニウム箔の製造方法 |
JP2005206941A (ja) | 2003-12-26 | 2005-08-04 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材およびその製造方法、電解コンデンサ用電極材およびその製造方法、ならびにアルミニウム電解コンデンサ |
JP2007039733A (ja) | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ |
CN101719423A (zh) | 2009-12-17 | 2010-06-02 | 内蒙古中拓铝业有限责任公司 | 高压电解电容器阳极用铝箔及生产方法 |
JP2014124659A (ja) | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム箔およびその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62228456A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-10-07 | Kobe Steel Ltd | 電解コンデンサ陽極高圧用アルミニウム箔の製造方法 |
JPH06145923A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-05-27 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造方法 |
JP3427902B2 (ja) * | 1993-04-22 | 2003-07-22 | 日本製箔株式会社 | 電解エッチング性に優れた電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔 |
-
2017
- 2017-11-01 JP JP2017212224A patent/JP7000121B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000216064A (ja) | 1999-01-25 | 2000-08-04 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 点状光沢の少ない電解コンデンサ用電極箔及びその製造方法 |
JP2000239773A (ja) | 1999-02-24 | 2000-09-05 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及びその製造方法 |
JP2002043185A (ja) | 2000-07-24 | 2002-02-08 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔 |
JP2002173748A (ja) | 2000-12-04 | 2002-06-21 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 高純度アルミニウム箔の製造方法 |
JP2005206941A (ja) | 2003-12-26 | 2005-08-04 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材およびその製造方法、電解コンデンサ用電極材およびその製造方法、ならびにアルミニウム電解コンデンサ |
JP2007039733A (ja) | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ |
CN101719423A (zh) | 2009-12-17 | 2010-06-02 | 内蒙古中拓铝业有限责任公司 | 高压电解电容器阳极用铝箔及生产方法 |
JP2014124659A (ja) | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム箔およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019085596A (ja) | 2019-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6154565B1 (ja) | Cu−Ni−Si系銅合金板材および製造法 | |
TWI518192B (zh) | Titanium parts for electronic parts | |
JP6909412B2 (ja) | メタルマスク用素材およびその製造方法 | |
KR101690394B1 (ko) | 탄탈 스퍼터링 타깃의 제조 방법 | |
JP2013124402A (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔およびその製造方法 | |
JP4663031B1 (ja) | チタン銅、伸銅品、電子部品及びコネクタ | |
JP7000121B2 (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 | |
JP2017150015A (ja) | スパッタリングターゲット、およびスパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP2012167319A (ja) | Cu−Co−Si系合金、伸銅品、電子部品、コネクタ及びCu−Co−Si系合金の製造方法 | |
CN109767919A (zh) | 一种改善高压电子铝箔留边区域韧性的方法 | |
JP2011132557A (ja) | 純銅板の製造方法及び純銅板 | |
JP5393629B2 (ja) | チタン銅及びこれを用いた伸銅品、電子部品及びコネクタ | |
JP4102408B2 (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JP2012007215A (ja) | チタン銅、伸銅品、電子部品、コネクタ及びそのチタン銅の製造方法 | |
JP5378286B2 (ja) | チタン銅及びその製造方法 | |
JPH02240245A (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JP6775335B2 (ja) | 電極集電体用アルミニウム合金箔および電極集電体用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JP6619173B2 (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔 | |
JP2009019248A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔材 | |
JP2006351704A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材 | |
JP6752110B2 (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔、電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法および電解コンデンサ用電極 | |
JP5523731B2 (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔及びその製造方法 | |
JP4792115B2 (ja) | 純銅板の製造方法及び純銅板 | |
JP6309331B2 (ja) | ハーフエッチング特性に優れたCu−Fe−P系銅合金板及びその製造方法 | |
JP4539911B2 (ja) | 電極コンデンサ陽極用アルミニウム箔およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200930 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210714 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7000121 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |