JP6992658B2 - ラジカル重合性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなるラジカル重合性組成物に関する。
(メタ)アクリレート化合物等の反応性化合物を含む組成物は、開始剤から発生した活性種により容易にラジカル重合を起こし、硬化物を形成することが知られている。これらの組成物は様々な分野で使用されており、例えば、印刷インキ、オーバーコートワニス、塗料、接着剤、フォトレジスト、3D造形物等を挙げることができる。
近年、反応性化合物を含む組成物は歯科用途や、医療品および食料品のパッケージ用途等にも使用されつつあり、組成物には毒性が低い材料を使用することが望ましい。組成物中における、ラジカル重合を引き起こす活性種を発生する開始剤は低分子化合物であるため、ラジカル重合に関与しなかったものは硬化物中に取り残されてしまう。硬化物中に残留する開始剤は、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある。したがって、組成物に含まれる材料の中でも、とりわけ開始剤は可能な限り使用量を減らすか、潜在的な毒性が低い材料を使うことが求められている。
開始剤の種類として、レドックス開始剤、熱重合開始剤、光重合開始剤が知られている。レドックス開始剤は、過酸化物と還元剤を組み合わることで温和な条件下の酸化還元反応によって機能する。また、熱重合開始剤または光重合開始剤は、それぞれ、加熱または活性エネルギー線を照射することで機能する。開始剤は、用途、目的に即して選択されるが、潜在的な毒性が高い熱重合開始剤および光重合開始剤よりも比較的毒性が低いレドックス開始剤は、医療用途、歯科用途で使用されている。
レドックス開始剤の代表例として、フェントン反応として知られる過酸化水素と硫酸鉄(II)の組み合わせがあり、ラジカル重合開始可能な活性種であるヒドロキシラジカルを生成する。
また、ヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素は、酵素反応を利用することで生成することができる。具体的には、特定のグルコースオキシダーゼに代表されるオキシダーゼ酵素と、グルコースに代表されるオキシダーゼ基質との組み合わせによって、過酸化水素が発生する。
すなわち、酵素反応とフェントン反応を併用することで、ラジカル重合開始反応が可能となり、反応性化合物であるメタクリレート化合物をラジカル重合した報告がある。酵素反応とフェントン反応では、食品添加剤として認められている材料を使用しているため、従来のレドックス開始剤よりも安全な開始系として提案されている。(非特許文献1)
しかしながら、熱重合開始剤および光重合開始剤を用いた場合に比べて初期のラジカル重合性(転換率)が低い上、還元剤に硫酸鉄(II)を使用した場合は、金属イオン由来の黄色着色が課題となる。
着色の課題を解決するため、還元剤を硫酸鉄(II)から有機還元剤に変更した開始系が検討されている(特許文献1)。有機還元剤としてアスコルビン酸を使用することにより、黄色着色のない硬化物が得られるとしている。
しかしながら、還元剤を有機還元剤に変更した場合、金属塩系還元剤に比べて還元能が低下することにより活性ラジカルの発生効率が低下し、その結果、初期のラジカル重合性(転換率)がさらに低下する課題がある。
したがって、酵素反応を引き起こすオキシダーゼ酵素と、オキシダーゼ基質とを利用して、黄色着色なく、初期のラジカル重合性(転換率)が高いラジカル重合を引き起こすラジカル重合性組成物は未だないのが現状である。
特表2006-514707号公報
J.Polym.Sci.Part A,Polym.Chem.、1991年、29巻、p.1217-1218
本発明は、安全性の高いオキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ基質としてL-グルタミン酸オキシダーゼおよびL-グルタミン酸を使用することで、潜在的な毒性が高い熱重合開始剤および光重合開始剤開始剤を使用しなくても初期のラジカル重合性(転換率)が高く、かつ着色のない重合物を与えるラジカル重合性組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなるラジカル重合性組成物に関する。
また、本発明は、更に、還元剤(D)を含んでなる上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
また、本発明は、ラジカル重合性化合物(C)が、少なくとも一種の親水性ラジカル重合性化合物を含むことを特徴とする上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
また、本発明は、上記記載のラジカル重合性組成物の重合物に関する。
また、本発明は、L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)とL-グルタミン酸(B)との酵素反応で発生する過酸化水素に対して、活性エネルギー線照射による光分解および/又は還元剤による還元反応によって活性ラジカルを発生させることで、ラジカル重合性化合物を重合・架橋させる上記記載の重合物の製造方法に関する。
本発明により、安全性の高いオキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ基質としてL-グルタミン酸オキシダーゼおよびL-グルタミン酸を使用することで、開始剤不使用にもかかわらず初期のラジカル重合性(転換率)が高く、かつ着色のない重合物を与えるラジカル重合性組成物を提供することができた。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)は、L-グルタミン酸の酸化的脱アミノ反応を触媒する酵素であり、通常のL-アミノ酸オキシダーゼとは異なり基質特異性が非常に高く、温度やpHに対して安定である。
本発明におけるL-グルタミン酸オキシダーゼ(A)は、ラジカル重合性化合物(C)の1質量部に対する酵素が少なくとも25U(ユニット)~1000U(ユニット)、より好ましくは50U(ユニット)~500U(ユニット)の範囲で含有される。
前記の酵素含有単位のU(ユニット)とは、25℃1分間に1μmolの過酸化水素を生成する酵素量を表す。
L-グルタミン酸(B)はL-グルタミン酸オキシダーゼ(A)によって、酸素と水と反応し、2-オキソグルタル酸とアミンおよび過酸化水素に変換される(化学式1)。
(化学式1)
L-グルタミン酸+O+HO⇒2-オキソグルタル酸+NH+H
本発明におけるL-グルタミン酸(B)の使用量は、ラジカル重合性化合物(C)1質量部に対してL-グルタミン酸(B)は0.001~0.1質量部の範囲で含有され、0.001~0.05質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
本発明のラジカル重合組成物で用いられるラジカル重合性化合物(C)について説明する。
ラジカル重合性化合物(C)は分子中にラジカル重合可能な骨格を少なくとも一つ以上有する化合物であれば、特に限定されない。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態を持つものである。
このようなラジカル重合性化合物(C)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、酸アミドや酸無水物が挙げられ、さらには、ウレタンアクリレート、アクリロニトリル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタン等のアクリレート類、メタクリレート類、アリレート類、酸アミド類、スチレン類、他のビニル化合物類、ラジカル重合性環状化合物類、オリゴマー類、及びプレポリマー類等があげられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に、本発明におけるラジカル重合性化合物(C)の具体例を挙げる。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、アクリレート類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
単官能アルキルアクリレート類の例:
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート。
単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルアクリレート、1H-ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,6-ジブロモ-4-ブチルフェニルアクリレート、2,4,6-トリブロモフェノキシエチルアクリレート、2,4,6-トリブロモフェノール3EO付加アクリレート。
単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2-メトキシエチルアクリレート、1,3-ブチレングリコールメチルエーテルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリエチレングリコールアクリレート、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、p-ノニルフェノキシエチルアクリレート、p-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、グリシジルアクリレート。
単官能含カルボキシルアクリレート類の例:
β-カルボキシエチルアクリレート、コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、2-アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能アクリレート類の例:
N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルアクリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、ジフェニル-2-アクリロイルオキシエチルホスフェート、2-アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性-2-アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2-ヒドロキシ-1-アクリロキシ-3-メタクリロキシプロパン。
二官能アクリレート類の例:
1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールビス(2-ヒドロキシ-3-アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ビス(4-アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、1,9-ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジアクリロキシプロパン。
ビニルエーテル基含有アクリル酸エステル類の例:
アクリル酸-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-2-ビニロキシプロピル、アクリル酸-4-ビニロキシブチル、アクリル酸-1-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1-ビニロキシメチルプロピル、アクリル酸-2-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-3-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1,1-ジメチル-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-3-ビニロキシブチル、アクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシプロピル、アクリル酸-2-ビニロキシブチル、アクリル酸-4-ビニロキシシクロヘキシル、アクリル酸-5-ビニロキシペンチル、アクリル酸-6-ビニロキシヘキシル、アクリル酸-4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-3-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-2-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-p-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-m-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-o-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)プロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル。
三官能アクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε-カプロラクトン変性トリアクリレート、1,3,5-トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のアクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラアクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、メタクリレート類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
単官能アルキルメタクリレート類の例:
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2-ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、2,6-ジブロモ-4-ブチルフェニルメタクリレート、2,4,6-トリブロモフェノキシエチルメタクリレート、2,4,6-トリブロモフェノール3EO付加メタクリレート。
単官能含エーテル基メタクリレート類の例:
2-メトキシエチルメタクリレート、1,3-ブチレングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400メタクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコールメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート、メタクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコールメタクリレート、p-ノニルフェノキシエチルメタクリレート、p-ノニルフェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、グリシジルメタクリレート。
単官能含カルボキシルメタクリレート類の例:
β-カルボキシエチルメタクリレート、コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート、2-メタクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能メタクリレート類の例:
ジメチルアミノメチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、ジフェニル-2-メタクリロイルオキシエチルホスフェート、2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性-2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等。
二官能メタクリレート類の例:
1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールビス(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,9-ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノベンゾエート、2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタクリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジメタクリロキシプロパン。
ビニルエーテル基含有メタクリル酸エステル類の例:
メタアクリル酸-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-2-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-4-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-1-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1-ビニロキシメチルプロピル、メタアクリル酸-2-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-3-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1,1-ジメチル-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-2-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-4-ビニロキシシクロヘキシル、メタアクリル酸-5-ビニロキシペンチル、メタアクリル酸-6-ビニロキシヘキシル、メタアクリル酸-4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-2-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-p-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-m-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-o-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)プロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル。
三官能メタクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε-カプロラクトン変性トリメタクリレート、1,3,5-トリメタクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のメタクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキシ)ホスフェート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、アリレートとしては、以下に示す様な化合物が例示できる。
アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、イソシアヌル酸トリアリレート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、酸アミド類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N-アクリロイルピロリジン、N-アクリロイルピペリジン、N-アクリロイルメチルホモピペラジン、N-アクリロイルメチルピペラジン。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、スチレン類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
スチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-クロロスチレン、p-ブロモスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-t-ブトキシスチレン、p-t-ブトキシカルボニルスチレン、p-t-ブトキシカルボニルオキシスチレン、2,4-ジフェニル-4-メチル-1-ペンテン。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、他のビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、N-ビニルカルバゾール、等。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、単官能N-ビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド。
上記のラジカル重合性化合物(C)は、以下に示すメーカーの市販品として、容易に入手することができる。例えば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、「ウレタンアクリレート」及び「高機能性オリゴマー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステル」及び「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリーズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」及び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬(株)社製の「カヤラッド」及び「カヤマー」シリーズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)社製の「NICHIGO-UV紫光ウレタンアクリレートオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等が挙げられる。
また以下に示す、ビニルシクロプロパン類やビニルオキシラン類の三員環化合物類、及び環状ケテンアセタール類等のラジカル重合性環状化合物類もラジカル重合性化合物(C)として挙げられる。
三員環化合物類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・ラピッド・コミュニケーション(Makromol.Chem.Rapid Commun.)、第5巻、63頁(1984年)記載の1-フェニル-2-ビニルシクロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第23巻、1931頁(1985年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)記載の2-フェニル-3-ビニルオキシラン類、日本化学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985年)記載の2,3-ジビニルオキシラン類。
環状ケテンアセタール類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(1982年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、373頁(1983年)記載の2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、152頁(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第183巻、1913頁(1982年)及びマクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第186巻、1543頁(1985年)記載の2-メチレン-4-フェニル-1,3-ジオキセパン、マクロモレキュルズ(Macromolecules)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,7-ジメチル-2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、154頁(1985年)記載の5,6-ベンゾ-2-メチレン-1,3-ジオセパン。
さらに、ラジカル重合性化合物(C)は、以下に示す文献に記載のものも挙げることができる。例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、(2002年、シーエムシー)が挙げられる。
本発明のラジカル重合性化合物(C)としては、上記モノマー以外にオリゴマー類、プレポリマー類と呼ばれるものを使用できる。具体的には、ダイセルUCB社製「Ebecry」シリーズ、「KRM」シリーズ、「KRM」シリーズ、「IRR」シリーズ、「RDX」シリーズ、サートマー社製「CN」シリーズ、BASF社製「Laromer」シリーズ、コグニス社製「フォトマー」シリーズ、根上工業社製「アートレジン」シリーズ、日本合成化学社製「紫光」シリーズ、日本化薬社製「カヤラッド」シリーズ等が挙げられる。
本発明のラジカル重合性化合物(C)は、ただ一種のみ用いても、所望とする特性を向上するために任意の比率で二種以上混合したものを用いても構わない。
本発明においては、L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)およびL-グルタミン酸(B)からなる酵素反応系が水系であることから、相溶性の点でラジカル重合性化合物(C)が、少なくとも一種の親水性ラジカル重合性化合物を含むことが好ましい。
親水性ラジカル重合性化合物は水と任意の割合で混和することができれば、特に限定されない。
単官能の親水性ラジカル重合化合物としては、水酸基を含有するヒドロキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能ヒドロキシ(メタ)アクリレート類の具体例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル-α-(ヒドロキシメチル)、等が挙げられる。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物としては、2価のエチレンオキサイド鎖と、2官能以上の重合性官能基とを有する化合物が好ましい。この基本構造を有することにより、親水性と硬化性に優れる。
また、2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物として前記構造が好ましい理由としては、親水性ラジカル重合性化合物を得るための反応が容易である事も挙げる事ができる。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物は、容易に合成、あるいは入手可能な、2価以上のアルコールやフェノール誘導体等が有する水酸基に、エチレンオキサイドを付加させ、さらにその末端の水酸基に(メタ)アクリロイル基を付加することで得られる。
2価のアルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3'-ジメチロールヘプタン、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
3価以上の多価アルコールの例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール、スクロース、クオドロール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール誘導体の例としては、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'-メチレンジフェノール、4,4'-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-及びp-ジヒドロキシベンゼン、4,4'-イソプロピリデンフェノール、4,4'-スルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物に該当する市販品としては、ブレンマーADE-200、ブレンマーADE-400、ブレンマーADE-600 (日油化学社製)、ニューフロンティアPE-200、ニューフロンティアPE-300、ニューフロンティアPE-400、ニューフロンティアPE-600、ニューフロンティアBPE-10、ニューフロンティアBPE-20、ニューフロンティアTMP-15(第一工業製薬社製)、Miramer WS2100、Miramer WS2110、Miramer WS2600、Miramer WS4000、Miramer WB2100、Miramer WB2200、Miramer WB2097(MIWON社製)SR-502、SR-9035、SR-415(サートマー社製)、アロニックスM-260、アロニックスM-270(東亞合成社製)、NKエステルA-200、NKエステルA-400、NKエステルA-600、NKエステルA-1000、NKエステル A-BPE-4、NKエステル A-BPE-10、NKエステル A-BPE-20、NKエステル A-BPE-30、NKエステル A-TMPT-9E、NKエステル AT-20E、NKエステル AT-30E、NKエステル A-BPE-4、NKエステル A-GLY-9E、NKエステル A-GLY-20E、NKエステルATM-35E、NKエステルATM-120E、NKエステルA-DPH-48E、NKエステルA-DPH-96E、NKエコノマーA-PG5024E、NKエコノマーA-PG5054E、NKエステルTMPT-9EO、NKエステルGLY-9E、NKエステルGLY-20E、NKエステルTM-35E、NK(新中村化学社製)等が挙げあられるが、これらに限定されるものではない。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であり、重合物に求める特性に応じて、任意に混合使用が可能である。
本発明のラジカル重合性組成物は、上記のL-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)の酵素反応によって過酸化水素を生成させるための反応基質として、水を含有する。水は超純水、純水、蒸留水、脱イオン水、水道水を使用することができる。ラジカル重合性化合物(C)の総量100質量部に対して1~2000質量部の範囲で含有され、5~500質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
次に、酵素反応によって生成した過酸化水素から活性ラジカルを発生させる方法について説明する。
過酸化水素から活性ラジカルを発生させる方法としては、還元剤(D)を利用する方法、活性エネルギー線を照射する方法、および、これらを組み合わせる方法が挙げられる。
まず、還元剤(D)を利用する方法について説明する。本発明においては、過酸化水素からヒドロキシラジカルを発生可能な還元剤であれば特に限定しない。還元剤(D)の例としては、アスコルビン酸及びその誘導体、バルビツル酸及びその誘導体、亜ジチオン酸アニオン又は亜硫酸アニオンの塩、スルフィン酸、およびスルフィン酸塩が挙げられる。また、低原子価金属塩として、例えば、銅(I)、鉄(II)、コバルト(II)を挙げても良い。このうち、還元能の高さの点で低原子価金属塩が好ましいが、必要に応じて、様々な還元剤の混合物を使用することができる。
本発明における還元剤(D)の使用量は、ラジカル重合性化合物(C)1質量部に対して0.0005~0.05質量部の範囲で含有され、さらに好ましくは0.001~0.01質量部の範囲で含有される。
次に、活性エネルギー線を照射する方法について説明する。活性エネルギー線を照射する方法に用いる光源は、波長400nm以下に発光分布を有し、過酸化水素の吸収領域の光を発するものであれば特に限定されない。たとえば、水銀ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起ランプ、メタルハライドランプ、LEDランプなどが挙げられる。
また、本発明においては、還元剤(D)を利用する方法と活性エネルギー線を照射する方法を組み合わせることも可能である。単独の方法で過酸化水素から活性ラジカルを発生させる場合は、活性ラジカルの発生効率の点で還元剤(D)を利用する方法の方が好ましい。ただし、活性エネルギー線を照射する方法の場合は、活性エネルギー線を照射した部位のみでラジカル重合を引き起こすことが可能であるため、過酸化水素から活性ラジカルを発生させる方法は用途によって選択することができる。
また、本発明のラジカル重合性組成物には各種緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤は、ラジカル重合性組成物のpHを調整する目的で使用される。pH5.0~9.0に設定可能で緩衝能を有する物質であればよい。具体的には、例えば、リン酸塩;フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸;MOPS、PIPES、HEPES、MES、TES等のグッドバッファーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるものではない。
<ラジカル重合性組成物の重合物製造法の実施例>
<実施例1~12、比較例1~4>ラジカル重合性組成物の調製
表1記載の配合にてラジカル重合性組成物を得た。ただし、還元剤使用処方(実施例1~9、12および比較例2~4)では、オキシダーゼ酵素を添加するとすぐにラジカル重合が進行するため、オキシダーゼ酵素は評価開始直前に添加した。得られたラジカル重合性組成物を用いて、以下の方法でラジカル重合性(転換率)、重合物の外観の評価を実施した。
<ラジカル重合性試験:還元剤使用処方:実施例1~9および比較例2~4>
調製したラジカル重合性組成物を、室温下で10秒間撹拌し、静置した。1分後に試料溶液を少量取り出し、密閉した容器に入ったメタノール10mLに3日間60℃で浸漬することにより、重合物中の低分子残留物を抽出した。抽出した成分のガスクロマトグラフィー(島津製作所社製:GC-2010Plus)分析を行ない、残存モノマー量を定量した。なお、表1には記載していないが、残存モノマー量を定量するため、内標準物質としてフェノキシエタノールを添加した。定量した残存モノマー量から転換率を算出した。
<転換率>
転換率は以下の方法で算出した。
転換率(%)={(酵素添加前のモノマー量-酵素添加1分後の残存モノマー量)/酵素添加前のモノマー量}×100
1分後の転換率が高いほど反応性が良いと判断した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :90%以上(極めて良好)
○ :80%以上90%未満(良好)
△ :70%以上80%未満(やや不良)
× :70%未満(不良)
<ラジカル重合性試験:還元剤不使用処方:実施例10~12および比較例1>
調製したラジカル重合性組成物をマイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、アルミ板上に、ウェット膜厚が1000μmとなるように塗布し、塗布膜を作成した。活性エネルギー線として高圧UVランプUSH-500SC(ウシオ電機)を用いて500mW/cmの照射強度(365nm換算)で紫外線照射を30秒間行ない、重合物を得た。得られた重合物を基材ごと1cm四方に切り出し、密閉した容器に入ったメタノール10mLに3日間60℃で浸漬することにより、重合物中の低分子残留物を抽出した。抽出した成分のガスクロマトグラフィー(島津製作所社製:GC-2010Plus)分析を行ない、残存モノマー量を定量した。なお、表1には記載していないが、残存モノマー量を定量するため、内標準物質としてフェノキシエタノールを添加した。定量した残存モノマー量から転換率を算出した。
<転換率>
転換率は以下の方法で算出した。
転換率(%)={(活性エネルギー線照射前のモノマー量-活性エネルギー線照射後の残存モノマー量)/活性エネルギー線照射前のモノマー量}×100
転換率が高いほど反応性が良いと判断した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :90%以上(極めて良好)
○ :80%以上90%未満(良好)
△ :70%以上80%未満(やや不良)
× :70%未満(不良)
<重合物の外観評価試験>
ラジカル重合性組成物のラジカル重合性試験に使用した重合物を目視で観察し、重合物の外観の判定を実施した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :黄色着色なし(極めて良好)
× :黄色着色あり(不良)

Figure 0006992658000001
表1における原料を下記に示す。
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社)
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社)
ACMO:モルホリンアクリレート(KJケミカルズ株式会社)
PEG9DA(ポリエチレングリコール(分子量400)ジアクリレート):NKエステルA-400(新中村工業株式会社)
GLOx:L-グルタミン酸オキシダーゼ 25U(和光純薬工業株式会社)
L-Gl:L-グルタミン酸(東京化成工業株式会社)
GOx:グルコースオキシダーゼ 活性190U/mg(和光純薬工業株式会社)
Gl:β-D-グルコース(東京化成工業株式会社)
水:脱イオン水
FeSO:硫酸鉄(II)七水和物(シグマアルドリッチ社)
NaTS:トルエンスルフィン酸ナトリウム(シグマアルドリッチ社)
AA:アスコルビン酸(シグマアルドリッチ社)
本発明のL-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなるラジカル重合性組成物は、開始剤不使用にもかかわらず初期のラジカル重合性(転換率)が高く、かつ黄色着色のない重合物を与えることが明らかとなった(実施例1~12)。
オキシダーゼ酵素としてグルコースオキシダーゼを、オキシダーゼ基質としてグルコースを用いた場合は、初期のラジカル重合性(転換率)が低く酵素反応開始直後のラジカル重合性が劣る結果となった(比較例1~4)。L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)およびL-グルタミン酸(B)の酵素反応で副生するアミンは、ラジカル重合の連鎖移動剤として寄与するため、アミンを発生しないグルコースオキシダーゼとグルコースの酵素反応の系よりも初期のラジカル重合性(転換率)が高くなったと考えられる。
また、オキシダーゼ酵素としてグルコースオキシダーゼを、オキシダーゼ基質としてグルコースを用いた場合は、黄色着色の程度に差はあるものの、還元剤使用の有無および還元剤の有機/無機に関係なく重合物は黄色く着色した(比較例1~4)。黄色着色は無機系還元剤の金属イオンの影響ではなく、他に原因があると思われる。L-グルタミン酸オキシダーゼは無色だが、グルコースオキシダーゼは黄色であることが要因と考えられる。
以上より、本発明のL-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなるラジカル重合性組成物は、開始剤不使用にもかかわらず初期のラジカル重合性(転換率)が高く、かつ黄色着色のない重合物を提供することが出来た。

Claims (5)

  1. L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、L-グルタミン酸(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなるラジカル重合性組成物。
  2. 更に、還元剤(D)を含んでなる請求項1記載のラジカル重合性組成物。
  3. ラジカル重合性化合物(C)が、少なくとも一種の親水性ラジカル重合性化合物を含むことを特徴とする請求項1または2記載のラジカル重合性組成物。
  4. 請求項1~3いずれか記載のラジカル重合性組成物の重合物。
  5. L-グルタミン酸オキシダーゼ(A)とL-グルタミン酸(B)との酵素反応で発生する過酸化水素に対して、活性エネルギー線照射による光分解および/又は還元剤による還元反応によって活性ラジカルを発生させることで、ラジカル重合性化合物を重合・架橋させる請求項4記載の重合物の製造方法。
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