JP6919255B2 - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、オキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ基質を含む活性エネルギー線硬化型組成物並びにそれを用いた硬化物に関する。
(メタ)アクリレート化合物等の反応性化合物を含む組成物は、開始剤から発生した活性種により容易にラジカル重合を起こし、硬化物を形成することが知られている。これらの組成物は様々な分野で使用されており、例えば、印刷インキ、オーバーコートワニス、塗料、接着剤、フォトレジスト、3D造形物等が挙げられる。
近年、反応性化合物を含む組成物は歯科用途や、医療品および食料品のパッケージ用途等にも使用されつつあり、組成物には毒性が低い材料を使用することが望ましい。組成物中における、ラジカル重合を引き起こす活性種を発生する開始剤は低分子化合物であるため、ラジカル重合に関与しなかったものは硬化物中に取り残されてしまう。硬化物中に残留する開始剤は、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある。したがって、組成物に含まれる材料の中でも、とりわけ開始剤は可能な限り使用量を減らすか、潜在的な毒性が低い材料を使うことが求められている。
開始剤の種類として、レドックス開始剤、熱重合開始剤、光重合開始剤が知られている。レドックス開始剤は、過酸化物と還元剤を組み合わることで温和な条件下の酸化還元反応によって機能する。また、熱重合開始剤または光重合開始剤は、それぞれ、加熱または活性エネルギー線を照射することで機能する。開始剤は、用途、目的に即して選択されるが、潜在的な毒性が高い熱重合開始剤および光重合開始剤よりも、比較的毒性が低いレドックス開始剤は、医療、歯科用途で使用されている。
レドックス開始剤の代表例として、フェントン反応として知られる過酸化水素と硫酸鉄(II)の組み合わせがあり、ラジカル重合開始可能な活性種であるヒドロキシラジカルを生成する。
また、ヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素は、酵素反応を利用することで生成することができる。具体的には、グルコースオキシダーゼに代表されるオキシダーゼ酵素と、グルコースに代表されるオキシダーゼ基質といった、特定の組み合わせによって、過酸化水素が発生する。
すなわち、酵素反応とフェントン反応を併用することで、ラジカル重合開始反応が可能となり、反応性化合物であるメタクリレート化合物をラジカル重合した報告がある(非特許文献1)。酵素反応とフェントン反応では、食品添加剤として認められている材料を使用しているため、従来のレドックス開始剤よりも安全な開始系として提案されている。
しかしながら、反応性化合物を含む組成物に酵素反応とフェントン反応の開始系を併用した場合、還元剤である硫酸鉄(II)を加えると瞬時にラジカル重合反応が始まるため、使用可能な用途が限定されてしまうことが課題である。また、還元剤に硫酸鉄(II)を使用した場合は、金属イオン由来の着色も課題となる。
着色の課題を解決するため、還元剤を硫酸鉄(II)から有機還元剤に変更した開始系が検討されている(特許文献1)。有機還元剤としてアスコルビン酸を使用することにより、無色透明の硬化物が得られる。
しかしながら、還元剤を有機還元剤に変更しても、還元剤の添加時から反応性化合物を含む組成物は徐々に重合反応が進行してしまうため、重合開始反応の制御は行えない。また、反応性化合物として2官能のメタクリレート化合物を使用しているため、高速硬化ができない課題もある。
特表2006−514707号公報
本発明は、安全性の高いオキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ基質を使用することで、光開始剤を不使用で高速硬化が可能な、活性エネルギー線硬化型組成物並びにそれを用いた光重合開始剤が残留しない硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の諸問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。すなわち本発明は、親水性ラジカル重合性化合物(A)と、オキシダーゼ酵素(B)と、オキシダーゼ基質(C)と、水とを含んでなり、光重合開始剤(D)を含まないことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型組成物であって、
親水性ラジカル重合性化合物(A)が、下記一般式(1)で表される化合物(a1)、下記一般式(2)で表される化合物(a2)、下記一般式(3)で表される化合物(a3)、下記一般式(4)で表される化合物(a4)、下記一般式(5)で表される化合物(a5)および下記一般式(6)で表される化合物(a6)からなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
Figure 0006919255

(式中、aは、4〜40の整数を表す。)
Figure 0006919255

(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、b、cおよびdは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
Figure 0006919255

(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、e、fおよびgは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
Figure 0006919255

(式中、R9〜R12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、h、i、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
Figure 0006919255

(式中、R13〜R16は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、l、m、nおよびoは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
Figure 0006919255
(式中、R17〜R22は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、p、q、r、s、tおよびuは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
オキシダーゼ酵素(B)がグルコースオキシダーゼであり、オキシダーゼ基質(C)がグルコースであることを特徴とする、上記記載の活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
親水性ラジカル重合性化合物(A)の100質量部に対して、オキシダーゼ酵素(B)を0.01重質量部から0.1質量部の範囲で含んでなり、オキシダーゼ基質(C)を0.17質量部から1.7質量部を含んでなり、水を10質量部以下を含んでなることを特徴とする、上記記載の活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
上記記載の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物に関する。
本発明により、安全性の高いオキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ基質を使用し、光開始剤を不使用で高速硬化が可能な、活性エネルギー線硬化型組成物並びにそれを用いた低分子化合物が残留しない硬化物を提供することができた。
以下、詳細にわたって本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物で用いられる親水性ラジカル重合性化合物(A)について説明する。
親水性ラジカル重合性化合物(A)は下記一般式(1)〜(6)で表され、2価のエチレンオキサイド鎖を1つ以上有し、なおかつ、重合性官能基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート化合物であることが特徴である。
Figure 0006919255
(式中、aは、4〜40の整数を表す。)
一般式(1)中のaは、4〜40の整数であり、9〜15の整数がより好ましい。
Figure 0006919255
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、b、cおよびdは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
一般式(2)中のR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、水素原子の方が好ましい。
一般式(2)中のb、cおよびdは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表し、3〜20の整数が好ましい。
Figure 0006919255
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、e、fおよびgは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
一般式(3)中のR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、水素原子の方が好ましい。
一般式(3)中のe、fおよびgは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表し、3〜20の整数が好ましい。
Figure 0006919255
(式中、R9〜R12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、h、i、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
一般式(4)中のR9〜R12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、水素原子の方が好ましい。
一般式(4)中のh、i、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表し、5〜30の整数が好ましく、8〜20の整数がより好ましい。
Figure 0006919255
(式中、R13〜R16は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、l、m、nおよびoは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
一般式(5)中のR13〜R16は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、水素原子の方が好ましい。
一般式(5)中のl、m、nおよびoは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表し、5〜30の整数が好ましく、8〜20の整数がより好ましい。
Figure 0006919255
(式中、R17〜R22は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、p、q、r、s、tおよびuは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
一般式(6)中のR17〜R20は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、水素原子の方が好ましい。
一般式(6)中のp、q、r、s、tおよびuは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表し、5〜30の整数が好ましく、8〜20の整数がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物で用いられる親水性ラジカル重合性化合物(A)の具体例を以下に示すが、本発明に用いる親水性ラジカル重合性化合物(A)の構造はこれらに限定されるものではない。
表1
Figure 0006919255
Figure 0006919255

Figure 0006919255

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Figure 0006919255
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物で用いられる親水性ラジカル重合性化合物(A)は、1つ以上の2価のエチレンオキサイド鎖と、2官能以上の重合性官能基とを有することを特徴とする化合物である。この基本構造を有することにより、親水性と硬化性に優れる。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であり、硬化物に求める特性に応じて、任意に混合使用が可能である。
また、親水性ラジカル重合性化合物(A)が好ましい理由としては、親水性ラジカル重合性化合物(A)を得るための反応が容易である事も挙げる事ができる。
親水性ラジカル重合性化合物(A)は、容易に合成、あるいは入手可能な、2価以上のアルコールやフェノール誘導体等が有する水酸基に、エチレンオキサイドを付加させ、さらにその末端の水酸基に(メタ)アクリロイル基を付加することで得られる。
2価のアルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3'−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
3価以上の多価アルコールの例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール、スクロース、クオドロール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール誘導体の例としては、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−メチレンジフェノール、4,4'−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4'−イソプロピリデンフェノール、4,4'−スルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いる親水性ラジカル重合性化合物(A)に該当する市販品としては、ブレンマーADE−200、ブレンマーADE−400、ブレンマーADE−600 (日油化学社製)、ニューフロンティアPE−200、ニューフロンティアPE−300、ニューフロンティアPE−400、ニューフロンティアPE−600、ニューフロンティアBPE−10、ニューフロンティアBPE−20、ニューフロンティアTMP−15(第一工業製薬社製)、Miramer WS2100、Miramer WS2110、Miramer WS2600、Miramer WS4000、Miramer WB2100、Miramer WB2200、Miramer WB2097(MIWON社製)SR−502、SR−9035、SR−415(サートマー社製)、アロニックスM−260、アロニックスM−270(東亞合成社製)、NKエステルA−200、NKエステルA−400、NKエステルA−600、NKエステルA−1000、NKエステル A−BPE−4、NKエステル A−BPE−10、NKエステル A−BPE−20、NKエステル A−BPE−30、NKエステル A−TMPT−9E、NKエステル AT−20E、NKエステル AT−30E、NKエステル A−BPE−4、NKエステル A−GLY−9E、NKエステル A−GLY−20E、NKエステルATM−35E、NKエステルATM−120E、NKエステルA−DPH−48E、NKエステルA−DPH−96E、NKエコノマーA−PG5024E、NKエコノマーA−PG5054E、NKエステルTMPT−9EO、NKエステルGLY−9E、NKエステルGLY−20E、NKエステルTM−35E、NK(新中村化学社製)等が挙げあられるが、これらに限定されるものではない。
本発明におけるオキシダーゼ酵素(B)に関して説明する。本発明に使用するオキシダーゼ酵素(B)は、オキシドレダクターゼ酵素の一種である。これは、国際生化学・分子生物学連合(theInternationalUnionofBiochemistryandMolecularBiology)(IUBMB)の推奨(1992年)による酵素分類番号E.C.1に分類される酵素であり、酸素還元反応(即ち、レドックス反応)を触媒する。
オキシダーゼ酵素(B)は、電子受容体として酸素に作用し、過酸化水素を生成することにより、後述するオキシダーゼ基質(C)の酸化を触媒する。このようなオキシダーゼ酵素は、酵素分類E.C.1.1.3、E.C.1.2.3、E.C.1.3.3、E.C.1.4.3、E.C.1.5.3、E.C.1.7.3、E.C.1.8.3、E.C.1.9.3に分類される。オキシダーゼ酵素(B)の例としては、グルコースオキシダーゼ、スクロースオキシダーゼ、ラクテートオキシダーゼ、(S)−2−ヒドロキシ酸−オキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、L−又はD−アミノ酸オキシダーゼ、キシリトールオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、グリコレートオキシダーゼ、L−ソルボースオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、グロノラクトンオキシダーゼ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明で使用するオキシダーゼ酵素(B)としては、グルコースオキシダーゼ、ラクテートオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グリコレートオキシダーゼ、グロノラクトンオキシダーゼ、L−ソルボースオキシダーゼ、(S)−2−ヒドロキシ酸オキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼが好ましく、グルコースオキシダーゼがより好ましい。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であり、硬化物に求める特性に応じて、任意に混合使用が可能であり、これらのオキシダーゼ酵素(B)の使用量は、親水性ラジカル重合性化合物(A)の100質量部に対して0.001〜2質量部の範囲で含有され、0.01〜0.5質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
本発明におけるオキシダーゼ基質(C)に関して説明する。本発明に使用できるオキシダーゼ基質(C)は、上述した各々オキシダーゼ酵素(B)に対応する酵素基質である。オキシダーゼ基質(C)の例としては、β−D−グルコース、スクロース、ラクテート、ヘキソース、コリン、グロノラクトン、(S)−2−ヒドロキシ酸、D−ガラクトース、D−マンノース、マルトース、セロビオース、L−又はD−アミノ酸、キシリトール、キサンチン、α−ヒドロキシ酸、L−ソルボース、一級アルコール、L−グロノ−1,4−ラクトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明で使用するオキシダーゼ基質としては、β−D−グルコース、ラクテート、ヘキソース、コリン、グロノラクトン、L−ソルボース、(S)−2−ヒドロキシ酸、キサンチンが好ましく、グルコースがより好ましい。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であるが、各オキシダーゼ酵素(B)に対応するオキシダーゼ基質(C)を使用しなければならない。これらのオキシダーゼ基質(C)を用いる場合の使用量は、オキシダーゼ酵素(B)の1質量部に対して1〜200質量部の範囲で含有され、10〜100質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、上記のオキシダーゼ酵素(B)と、オキシダーゼ基質(C)とを溶解させるため、水を含有する。水は超純水、純水、蒸留水、脱イオン水、水道水を使用することができる。水は、親水性ラジカル重合性化合物(A)と、併用可能な後述の重合性化合物(E)との総量100質量部に対して0.1〜200質量部の範囲で含有され、1〜100質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物には各種緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤は、活性エネルギー線組成物のpHを調整する目的で使用される。オキシダーゼ酵素(B)としてグルコースオキシダーゼを使用する場合には、pHが5.0〜9.0に設定可能で緩衝能を有する物質であればよい。具体的には、例えば、リン酸塩;フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸;MOPS、PIPES、HEPES、MES、TES等のグッドバッファーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化物に求める特性に応じて、重合性化合物(E)を併用しても良い。重合性化合物(E)とは、分子中にラジカル重合可能な骨格を少なくとも一つ以上を有し、親水性ラジカル重合性化合物(A)に含まれない化合物である。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態を持つものである。
このような重合性化合物(E)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、酸アミドや酸無水物が挙げられ、さらには、ウレタンアクリレート、アクリロニトリル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタン等のアクリレート類、メタクリレート類、アリレート類、酸アミド類、スチレン類、他のビニル化合物類、ラジカル重合性環状化合物類、オリゴマー類、及びプレポリマー類等があげられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に、本発明における重合性化合物(E)の具体例を挙げる。
重合性化合物(E)のうち、(メタ)アクリレート類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。なお、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」または「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」または「メタクル酸」を意味し、する。
単官能アルキル(メタ)アクリレート類の例:
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート。
単官能含ヒドロキシ(メタ)アクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
単官能含ハロゲン(メタ)アクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H−ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO(エチレンオキサイド)付加(メタ)アクリレート。
単官能含エーテル基(メタ)アクリレート類の例:
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、クレジルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチル、p−ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート。
単官能含カルボキシル(メタ)アクリレート類の例:
β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能(メタ)アクリレート類の例:
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン。
二官能(メタ)アクリレート類の例:
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールPO(プロピレンオキサイド)変性ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン。
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の例:
(メタ)アクリル酸−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸−1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸−2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸−1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸−4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸−3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸−2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸−p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸−m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸−o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル。
三官能(メタ)アクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリ(メタ)アクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリプロピオネート。
四官能以上の(メタ)アクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステルテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェート。
重合性化合物(E)のうち、アリレートとしては、以下に示す様な化合物が例示できる。
アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、イソシアヌル酸トリアリレート。
重合性化合物(E)のうち、酸アミド類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン。
重合性化合物(E)のうち、スチレン類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルスチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン。
重合性化合物(E)のうち、他のビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、等。
重合性化合物(E)のうち、単官能N−ビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド。
上記の重合性化合物(E)は、以下に示すメーカーの市販品として、容易に入手することができる。例えば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、「ウレタンアクリレート」及び「高機能性オリゴマー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステル」及び「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリーズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」及び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬(株)社製の「カヤラッド」及び「カヤマー」シリーズ、(株)日本触媒社製の「(メタ)アクリル酸/メタクリル酸エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)社製の「NICHIGO−UV紫光ウレタンアクリレートリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等が挙げられる。
また以下に示す、ビニルシクロプロパン類やビニルオキシラン類の三員環化合物類、及び環状ケテンアセタール類等のラジカル重合性環状化合物類も重合性化合物(E)として挙げられる。
三員環化合物類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・ラピッド・コミュニケーション(Makromol.Chem.Rapid Commun.)、第5巻、63頁(1984年)記載の1−フェニル−2−ビニルシクロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第23巻、1931頁(1985年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)記載の2−フェニル−3−ビニルオキシラン類、日本化学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985年)記載の2,3−ジビニルオキシラン類。
環状ケテンアセタール類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(1982年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、373頁(1983年)記載の2−メチレン−1,3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、152頁(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第183巻、1913頁(1982年)及びマクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第186巻、1543頁(1985年)記載の2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキセパン、マクロモレキュルズ(Macromolecules)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,7−ジメチル−2−メチレン−1,3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、154頁(1985年)記載の5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオセパン。
さらに、重合性化合物(E)は、以下に示す文献に記載のものも挙げることができる。例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、(2002年、シーエムシー)が挙げられる。
本発明に用いる重合性化合物(E)としては、上記モノマー以外にオリゴマー類、プレポリマー類と呼ばれるものを使用できる。具体的には、ダイセルUCB社製「Ebecry」シリーズ、「KRM」シリーズ、「KRM」シリーズ、「IRR」シリーズ、「RDX」シリーズ、サートマー社製「CN」シリーズ、BASF社製「Laromer」シリーズ、コグニス社製「フォトマー」シリーズ、根上工業社製「アートレジン」シリーズ、日本合成化学社製「紫光」シリーズ、日本化薬社製「カヤラッド」シリーズ等が挙げられる。
本発明における重合性化合物(E)は、ただ一種のみ用いても、所望とする特性を向上するために任意の比率で二種以上混合したものを用いても構わない。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は保存時の重合を防止する目的で重合防止剤を添加することが可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物に添加可能な重合防止剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、これらの重合防止剤は、光重合開始剤(B)100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲で添加されるのが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物には、基材への密着性を向上させる目的で、表面調整剤を加えることができる。表面調整剤の具体例としては、ビックケミー社製「BYK−300、302、306、307、310、315、320、322、323、325、330、331、333、337、340、344、370、375、377、350、352、354、355、356、358N、361N、357、390、392、UV3500、UV3510、UV3570」テゴケミー社製「Tegorad−2100,2200、2250、2500、2700」等が挙げられる。これら表面調整剤は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
本発明における併用してもよい表面調整剤は、活性エネルギー線硬化型組成物に対して0〜5.0質量%の範囲で用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物はさらに目的に応じて、染料、有機及び無機顔料、顔料分散剤、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、着色剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、色素前駆体、紫外線吸収剤、発砲剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体、樹脂型分散剤等の分散剤シランカップリング剤や4級アンモニウムクロライド等の貯蔵安定剤、可塑剤、表面張力調整剤、スリッピング剤、アンチブロッキング剤、光安定化剤、レベリング剤、消泡剤、赤外吸収剤、界面活性剤、チキソトロピー剤、抗菌剤、シリカ等の微粒子やその他種々の特性を付与する添加剤、希釈溶剤等と混合して使用しても良い。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は重合反応に際して、熱、または紫外線、可視光線、近赤外線、電子線等の活性エネルギー線によるエネルギーの付与により重合し、目的とする重合物を得ることが可能であるが、エネルギーの付与をする光源として、250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源による活性エネルギー線の照射が好ましい。250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源の例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、蛍光灯、Nd−YAG3倍波レーザー、He−Cdレーザー、窒素レーザー、Xe−Clエキシマレーザー、Xe−Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー、365nm、375nm、385nmに発光波長を有するLEDランプ光源などの各種光源が挙げられる。なお本明細書でいう、紫外線や可視光、近赤外線等の活性エネルギー線の定義は久保亮五ら編「岩波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物において、250nm付近の波長領域に発光の波長を有する光源が好ましく、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、Nd−YAG4倍波レーザー、KrFエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー等が挙げられる。
故に、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、様々な基材上に印字や塗布することが可能であり、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を印字や塗布する基材は、ガラス、プラスチック、金属及び紙からなる群から適宜選択することができる。さらに、複数の基材から構成される複合基材も選択することができる。これらの基材は、板、フィルム、紙のように平坦な形状のものでもよいし、立体的な形状のものでもよい。プラスチック製のフィルムとしては、透明であるものが好ましい。
印字や塗布方法としては、例えば、インクジェット法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
プラスチックの基材としては、例えば、ポリエステル系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリアクリル系ポリマー等の透明ポリマーが挙げられる。ポリエステル系ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。セルロース系ポリマーとしては、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)等が挙げられる。ポリアクリル系ポリマーとしては、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
プラスチックの基材として、ポリスチレン系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、及びポリアミド系ポリマー等の透明ポリマーも挙げられる。ポリスチレン系ポリマーとしては、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体ポリマー等が挙げられる。ポリオレフィン系ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンポリマー、エチレン・プロピレン共重合体ポリマー等が挙げられる。ポリアミド系ポリマーとしては、ナイロンや芳香族ポリアミドポリマー等が挙げられる。
さらに、ポリイミド系ポリマー、ポリスルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニルスルフィド系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリビニルブチラール系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、及びポリエポキシ系ポリマー、ならびに前記ポリマーのブレンド物等の透明ポリマー等も挙げられる。特に複屈折率の小さいものが好適に用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物には、着色成分を添加することが可能である。着色成分としては、従来公知の顔料を用いることが可能である。また、所望の色相をえる目的で、耐熱性、耐候性を低下させない範囲で染料を含有してもよい。これらは所望の色濃度・色相を得るために、単独または2種以上を自由に混合して用いることができる。
顔料としては、例えば、有機顔料、無機顔料を用いることができ、顔料は2種以上を混合して用いることができる。
有機顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ系顔料(例えば、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等)、フタロシアニン系顔料(例えば、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等)、アントラキノン系顔料(例えば、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等)、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、又は金属錯体系顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カーボンブラック、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、又はコバルトバイオレット等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、デグサ社製「Special Black350、250、100、550、5、4、4A、6」「PrintexU、V、140U、140V、95、90、85、80、75、55、45、40、P、60、L6、L、300、30、3、35、25、A、G」、キャボット社製「REGAL400R、660R、330R、250R」「MOGUL E、L」、三菱化学社製「MA7、8、11、77、100、100R、100S、220、230」「#2700、#2650、#2600、#200、#2350、#2300、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#900、#850、#750、#650、#52、#50、#47、#45、#45L、#44、#40、#33、#332、#30、#25、#20、#10、#5、CF9、#95、#260」等が挙げられる。
また、以下に、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物に使用可能な顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示す。
赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド7、9、14、19、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
オレンジ顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ36、43、51、55、59、61などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
緑色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、37等の緑色顔料などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
青色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
紫色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット1、23、27、29、30、32、37、40、42、50などを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
黒色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、6、7、12、20、31などを用いることができるがこれらに限定されるものでない。
これらの顔料は、2種以上を任意の割合にて混合して用いることができる。
これら着色成分としての顔料を添加する場合の使用量は、親水性ラジカル重合性化合物(A)と重合性化合物(E)との総量100質量部に対して、0.01〜100質量部であり、好ましくは1〜60質量部である。
顔料の粒子径は、可視光の吸収係数(スペクトルの適正さ)及び透明性の点から、可視光の波長に対して充分小さいことが好ましい。すなわち、顔料は、平均一次粒子径が0.01μm以上0.3μm以下、特に0.01μm以上0.1μm以下であることが好ましい。なお、一次粒子径とは、最小単位の顔料粒子の直径をいい、電子顕微鏡で測定される。
顔料の一次粒子径は、既知の分散装置、例えば、サンドミル、ニーダー、2本ロール等を用いて適正な範囲内に制御することができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物に顔料を添加する場合において、顔料の分散性および活性エネルギー線硬化型組成物の保存安定性を向上させる目的で顔料誘導体や顔料分散剤を用いることができる。
ここで、顔料誘導体とは有機色素に置換基を導入した化合物である。有機色素には、一般に色素とは呼ばれていないフタルイミド系、ナフタレン系、ナフトキノン系、アントラセン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。
顔料誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報、特開平06−306301号公報、特開2001−220520号公報、特開2003−238842号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
顔料分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「DISPERBYK−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、「エフカPX4701」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
さらに、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000GR、32000、33000、35000、39000、41000、53000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824」等が挙げられる。
上記顔料誘導体および顔料分散剤の添加量は特に限定されるものではないが、好ましくは顔料100質量部に対して0.1〜40質量部であり、より好ましくは0.1〜30質量部である。
所望の色相を得るために含有してもよい染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料などが挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11,C.I.アシッドオレンジ7,C.I.アシッドレッド37,C.I.アシッドレッド180,C.I.アシッドブルー29,C.I.ダイレクトレッド28,C.I.ダイレクトレッド83,C.I.ダイレクトイエロー12,C.I.ダイレクトオレンジ26,C.I.ダイレクトグリーン28,C.I.ダイレクトグリーン59,C.I.リアクティブイエロー2,C.I.リアクティブレッド17,C.I.リアクティブレッド120,C.I.リアクティブブラック5,C.I.ディスパースオレンジ5,C.I.ディスパースレッド58,C.I.ディスパースブルー165,C.I.ベーシックブルー41,C.I.ベーシックレッド18,C.I.モルダントレッド7,C.I.モルダントイエロー5,C.I.モルダントブラック7などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
アントラキノン系染料としては、例えば、C.I.バットブルー4,C.I.アシッドブルー40,C.I.アシッドグリーン25,C.I.リアクティブブルー19,C.I.リアクティブブルー49,C.I.ディスパースレッド60,C.I.ディスパースブルー56,C.I.ディスパースブルー60などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
この他、フタロシアニン系染料としては、例えばC.I.パッドブルー5などが、キノンイミン系染料としては、例えばC.I.ベーシックブルー3,C.I.ベーシックブルー9などが、キノリン系染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー33,C.I.アシッドイエロー3,C.I.ディスパースイエロー64などが、ニトロ系染料として、例えばC.I.アシッドイエロー1,C.I.アシッドオレンジ3,C.I.ディスパースイエロー42などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの染料を添加する場合の使用量は、親水性ラジカル重合性化合物(A)と重合性化合物(E)との総量100質量部に対して、0.01〜100質量部であり、好ましくは1〜60質量部であるが、上述した通り、耐熱性や耐候性の観点から使用量が多くなりすぎることは好ましくない。
また、活性エネルギー線硬化型組成物の低粘度化、及び基材への濡れ広がり性を向上させるために、活性エネルギー線硬化型組成物中に有機溶剤を含有させてもよい。
有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチルジグリコール、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコール1アセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のグリコールジアセテート類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn −プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類があげられる。この中でも、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチルジグリコールが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を使用するには、活性エネルギー線硬化型組成物を基材上に印刷、または塗布し、その後紫外線又等の活性エネルギー線を照射する。これにより印刷媒体上の活性エネルギー線硬化型組成物は速やかに硬化する。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるものではない。
表1記載の化合物の合成例を以下に示す。
<合成例1>親水性ラジカル重合性化合物(A):化合物(A−9)
攪拌装置を備えた容量2Lのオートクレーブ内に、グリセリン92g(1.0mol)、蒸留水36g、水酸化カリウム0.3gを仕込み、90℃まで昇温、攪拌し、スラリー状の液体とした。次いで130℃に加熱し、エチレンオキサイド1365g(31mol)を徐々にオートクレーブ内に導入し反応させた。エチレンオキサイドの導入とともに、オートクレーブ内温度は上昇した。随時冷却を加え、反応温度は140℃以下に保つようにした。反応後、140℃にて水銀柱10mmHg以下にて減圧することで、過剰のエチレンオキサイド、副生するエチレングリコールの重合体を除去した。その後、酢酸にて中和を行い、pH6〜7に調整した。
続いて、得られたグリセリン30molエチレンオキサイド付加化合物141g(0.1mol)、アクリル酸230g(3.2mol)、パラトルエンスルホン酸16g、トルエン500g、ハイドロキノン1gをガラス製四つ口フラスコに仕込み、空気を吹き込みながら加熱反応を行った。反応で生じた水はトルエンと共沸することで系外に随時除去した。反応温度は100〜110℃を保つように調節した。反応後、アルカリ水洗、水洗を行い、上層のトルエン層を分離し、トルエンを減圧留去し、化合物(A−9)で表される、グリセリン30molエチレンオキサイド付加アクリレートを352g(収率86%)得た。
<合成例2>親水性ラジカル重合性化合物(A):化合物(A−19)
攪拌装置を備えた容量2Lのオートクレーブ内に、トリメチロールプロパン137g(1.0mol)、蒸留水36g、水酸化カリウム0.3gを仕込み、90℃まで昇温、攪拌し、スラリー状の液体とした。次いで130℃に加熱し、エチレンオキサイド1365g(31mol)を徐々にオートクレーブ内に導入し反応させた。エチレンオキサイドの導入とともに、オートクレーブ内温度は上昇した。随時冷却を加え、反応温度は140℃以下に保つようにした。反応後、140℃にて水銀柱10mmHg以下にて減圧することで、過剰のエチレンオキサイド、副生するエチレングリコールの重合体を除去した。その後、酢酸にて中和を行い、pH6〜7に調整した。
続いて、得られたトリメチロールプロパン30molエチレンオキサイド付加化合物146g(0.1mol)、アクリル酸230g(3.2mol)、パラトルエンスルホン酸16g、トルエン500g、ハイドロキノン1gをガラス製四つ口フラスコに仕込み、空気を吹き込みながら加熱反応を行った。反応で生じた水はトルエンと共沸することで系外に随時除去した。反応温度は100〜110℃を保つように調節した。反応後、アルカリ水洗、水洗を行い、上層のトルエン層を分離し、トルエンを減圧留去し、化合物(A−19)で表される、トリメチロールプロパン30molエチレンオキサイド付加アクリレートを303g(収率84%)得た。
<合成例3>親水性ラジカル重合性化合物(A):化合物(A−38)
攪拌装置を備えた容量2Lのオートクレーブ内に、ジトリメチロールプロパン256g(1.0mol)、蒸留水36g、水酸化カリウム0.3gを仕込み、110℃まで昇温、攪拌し、スラリー状の液体とした。次いで130℃に加熱し、エチレンオキサイド1585g(36mol)を徐々にオートクレーブ内に導入し反応させた。エチレンオキサイドの導入とともに、オートクレーブ内温度は上昇した。随時冷却を加え、反応温度は140℃以下に保つようにした。反応後、140℃にて水銀柱10mmHg以下にて減圧することで、過剰のエチレンオキサイド、副生するエチレングリコールの重合体を除去した。その後、酢酸にて中和を行い、pH6〜7に調整した。
続いて、得られたジトリメチロールプロパン35molエチレンオキサイド付加化合物180g(0.1mol)、アクリル酸273g(3.8mol)、パラトルエンスルホン酸16g、トルエン500g、ハイドロキノン1gをガラス製四つ口フラスコに仕込み、空気を吹き込みながら加熱反応を行った。反応で生じた水はトルエンと共沸することで系外に随時除去した。反応温度は100〜110℃を保つように調節した。反応後、アルカリ水洗、水洗を行い、上層のトルエン層を分離し、トルエンを減圧留去し、化合物(A−9)で表される、ジトリメチロールプロパン35molエチレンオキサイド付加アクリレート367g(収率85%)を得た。
<活性エネルギー線硬化型組成物実施例>
<実施例1〜87、比較例1〜6>活性エネルギー線硬化型組成物の調製
表2記載の配合にて活性エネルギー線硬化型組成物を得た。得られた重合性組成物を用いて、以下の方法で硬化性、硬化物の硬度、硬化物の外観の評価を実施した。結果を表2に示す。
<硬化性評価試験>
調製した活性エネルギー線硬化型組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、ウェット膜厚が1000μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。活性エネルギー線として高圧UVランプUSH−500SC(ウシオ電機)を用いて、30mW/cmの照射強度(254nm換算)で1秒間紫外線照射を行った。照射後の硬化物の表面を綿布で擦って、皮膜に傷がつかなくなるまで紫外線照射を繰り返し、硬化性の判定を実施した。紫外線照射の時間が短いほど硬化性が良いと判断した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :1〜15秒。特に良好。
○ :16秒〜60秒。良好。
△ :61秒以上。やや不良。
× :紫外線照射前に硬化してしまうため、実用に適さない。特に不良。
<硬化物の硬度評価試験>
調製した活性エネルギー線硬化型組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、ウェット膜厚が1000μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。活性エネルギー線として高圧UVランプUSH−500SC(ウシオ電機)を用いて、50mW/cmの照射強度(365nm換算)で紫外線照射を30秒間行った。綿棒を用いて、硬化物を0.1kgf(0.98N)の荷重で5秒間押し込んだ際と、押し込んだ後の硬化物の様子を観察し、硬化物の硬度の判定を実施した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :押し込み時、押し込み後共に凹みなし。特に良好。
○ :押し込み時に凹み発生、押し込み後は凹みなし。やや良好。
× :押し込み時にひび割れ発生、または、硬化物が崩壊。不良。
<硬化性評価試験>
硬化物の硬度評価試験に使用した硬化物を目視で観察し、硬化物の外観の判定を実施した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :無色透明。良好。
× :白濁、または、黄色着色。不良。
<低分子化合物の残留率評価試験>
調製した活性エネルギー線硬化型組成物を、調製した活性エネルギー線硬化型組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、ウェット膜厚が1000μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。活性エネルギー線として高圧UVランプUSH−500SC(ウシオ電機)を用いて、50mW/cmの照射強度(365nm換算)で紫外線照射を30秒間行い、硬化物を得た。得られた硬化物(10cm×10cm)を、基材ごと1cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン100mlに3日間60℃で浸漬することにより、硬化膜中の低分子化残留成分の残留率を抽出した。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をHPLC(島津製作所製)にて同定した。検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中の低分子化合物の残留率を算出した。なお、低分子化合物とは、分子量1000未満の化合物のことを示し、親水性ラジカル重合性化合物(A)、オキシダーゼ基質(C)、光重合開始剤(D)が含まれる。低分子化合物の残留率が少ないほど優れていると判断した。判断基準は下記の通りである。
<硬化膜質量>
硬化膜質量は、以下のように算出した。
硬化膜質量=紫外線照射後の硬化物(硬化膜+基材)質量−紫外線照射前の基材質量
<低分子化合物の残留率>
硬化膜中に残留する未反応の光重合開始剤の残留率は、以下のように算出した。
光重合開始剤の残留率=抽出された光重合開始剤総量(g)/硬化膜質量(g)
判断基準
○ :低分子化合物残留率は0.5%未満。特に良好。
△ :低分子化合物残留率は0.5%〜1%未満。やや良好。
× :低分子化合物残留率は1%以上、実用には適さない。不良。
表2
Figure 0006919255
Figure 0006919255
Figure 0006919255
Figure 0006919255
表2における原料を下記に示す。
PEGDMA:ポリエチレングリコール(分子量400)ジメタクリレート;NKエステル9G(新中村工業株式会社社製);
PET−3A:ペンタエリスリトールトリアクリレート;ライトアクリレートPE−3A(協栄社化学株式会社社製)
GOx:グルコースオキシダーゼ 活性190U/mg(和光純薬工業株式会社社製)
GaOx:ガラクトースオキシダーゼ(和光純薬工業株式会社社製)
ChOx:コリンオキシダーゼ(和光純薬工業株式会社社製)
Gl:β−D−グルコース(東京化成工業株式会社社製)
Ga:D−ガラクトース(東京化成工業株式会社社製)
Ch:コリン(東京化成工業株式会社社製)
水:脱イオン水
FeSO:硫化鉄(シグマアルドリッチ社製)
NaTS:トルエンスルフォン酸ナトリウム(シグマアルドリッチ社製)
AA:アスコルビン酸(シグマアルドリッチ社製)
Irg.184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製)
本発明の親水性ラジカル重合性化合物(A)を含む組成物は、光重合開始剤を使用しなくても紫外線照射による高速硬化が可能であり、なおかつ実用上十分な硬度と透明性を有しており、さらに低分子化合物の残留率が少ない硬化膜が得られることが明らかとなった。(実施例1〜87)
反応性化合物として、親水性ラジカル重合性化合物(A)ではなくPEGDMAを含む組成物は、硬化速度が遅く、なおかつ、脆い硬化物であるため実用に適さない。(比較例1)
無機還元剤(FeSO、NaTS)を含む組成物は、還元剤の添加時から硬化反応が始まってしまい、活性エネルギー線硬化用途に使用できない。また、無機還元剤由来の濁り、着色が発生してしまう。(比較例2、3)
無機還元剤を有機還元剤(AA)に変えた組成物は着色を防げるが、還元剤の添加時から硬化反応が始まってしまい、活性エネルギー線硬化用途に使用できない。(比較例4)
有機還元剤(AA)に加えて、光重合開始剤(D)を用いた際も、還元剤の添加時から硬化反応が始まってしまい、活性エネルギー線硬化用途に使用できない。(比較例5)
還元剤の代わりに光重合開始剤(D)を用いた際は、硬化性は良いが、光重合開始剤が残留してしまうため、低分子化合物の残留率が多くなってしまう。(比較例6)
以上より、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、オキシダーゼ酵素と、オキシダーゼ基質と、親水性ラジカル重合性化合物(A)とを含むことを特徴とし、光重合開始剤を使用しなくても紫外線照射による高速硬化が可能であり、なおかつ実用上十分な硬度と透明性を有しており、さらに低分子化合物の残留率が少ない硬化膜が得ることができた。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を使用することは、種々の用途において、使用制限されることがない。本発明により、高感度化や、硬化物特性、さらには安全性が向上が期待できる用途の例としては、重合あるいは架橋反応を利用した成形樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、歯科用重合レジン、印刷インキ、印刷ニス、塗料、印刷版用感光性樹脂、印刷用カラープルーフ、カラーフィルター用レジスト、ブラックマトリクス用レジスト、液晶用フォトスペーサー、リアプロジェクション用スクリーン材料、光ファイバー、プラズマディスプレー用リブ材、ドライフィルムレジスト、プリント基板用レジスト、ソルダーレジスト、半導体用フォトレジスト、マイクロエレクトロニクス用レジスト、マイクロマシン用部品製造用レジスト、エッチング用レジスト、マイクロレンズアレー、絶縁材、ホログラム材料、光学スイッチ、導波路用材料、オーバーコート剤、粉末コーティング、接着剤、粘着剤、離型剤、光記録媒体、粘接着剤、剥離コート剤、マイクロカプセルを用いた画像記録材料のための組成物、各種デバイスなどが挙げられる。

Claims (4)

  1. 親水性ラジカル重合性化合物(A)と、オキシダーゼ酵素(B)と、オキシダーゼ基質(C)と、水とを含んでなり、光重合開始剤(D)および還元剤を含まないことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型組成物であって、
    親水性ラジカル重合性化合物(A)が、下記一般式(1)で表される化合物(a1)、下記一般式(2)で表される化合物(a2)、下記一般式(3)で表される化合物(a3)、下記一般式(4)で表される化合物(a4)、下記一般式(5)で表される化合物(a5)および下記一般式(6)で表される化合物(a6)からなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型組成物。
    Figure 0006919255
    (式中、aは、4〜40の整数を表す。)
    Figure 0006919255
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、b、cおよびdは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
    Figure 0006919255
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、e、fおよびgは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
    Figure 0006919255
    (式中、R9〜R12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、h、
    i、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
    Figure 0006919255
    (式中、R13〜R16は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、l、m、nおよびoは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
    Figure 0006919255
    (式中、R17〜R22は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。式中、p、q、r、s、tおよびuは、それぞれ独立に、2〜40の整数を表す。)
  2. オキシダーゼ酵素(B)がグルコースオキシダーゼであり、オキシダーゼ基質(C)がグルコースであることを特徴とする、請求項1記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 親水性ラジカル重合性化合物(A)の100質量部に対して、オキシダーゼ酵素(B)を0.01質量部から0.1質量部の範囲で含んでなり、オキシダーゼ基質(C)を0.17質量部から1.7質量部を含んでなり、水を10質量部以下を含んでなることを特徴とする、請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物。
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