JP7147466B2 - 活性エネルギー線重合性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなる活性エネルギー線重合性組成物に関する。
(メタ)アクリレート化合物等の反応性化合物を含む組成物は、開始剤から発生した活性種により容易にラジカル重合を起こし、硬化物を形成することが知られている。これらの組成物は様々な分野で使用されており、例えば、印刷インキ、オーバーコートワニス、塗料、接着剤、フォトレジスト、3D造形物等を挙げることができる。
近年、反応性化合物を含む組成物は歯科用途や、医療品および食料品のパッケージ用途等にも使用されつつある。組成物中における、ラジカル重合を引き起こす活性種を発生する光重合開始剤は低分子化合物であるため、ラジカル重合に関与しなかったものは硬化物中に取り残されてしまう。硬化物中に残留する光重合開始剤は、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある。よって、組成物に含まれる材料の中でも、とりわけ光重合開始剤は可能な限り使用量を減らすか、臭気や内容物の汚染、品質劣化の問題を引き起こさない材料を使うことが求められている。
一方、ラジカル重合において、酸素による硬化阻害は積年の課題である。酸素が存在する環境下でラジカル重合反応を行う場合、光重合開始剤から発生したラジカル重合を引き起こす活性種と酸素とが先に反応してしまい、低活性なラジカルが生成し、硬化不良等の問題の原因となる。この酸素阻害を改善する為に、窒素などの不活性雰囲気下で重合反応を行うか、光重合開始剤の使用量を増やすかの対応となり、コスト等で大きな課題がある。
近年、硬化阻害の最大の要因である酸素を活用した、重合又は硬化反応の研究が行われている。例えば、酵素反応とフェントン反応を併用することで、酸素をラジカル重合開始可能な活性種であるヒドロキシラジカルに変換し、反応性化合物であるメタクリレート化合物をラジカル重合した報告がある。(非特許文献1)
酵素反応とフェントン反応を併用した系では、酵素反応を利用することで酸素をヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素に変換することができる。具体的には、特定のオキシダーゼ酵素と、オキシダーゼ基質との組み合わせによって、過酸化水素が発生する。代表的な例として、グルコースオキシダーゼとグルコースの組み合わせが挙げられる。また、フェントン反応により過酸化水素はヒドロキシラジカルへ変換される。フェントン反応に用いられる還元剤の代表的な例としては硫酸鉄(II)が挙げられる。
しかしながら、還元剤の添加時から反応性化合物を含む組成物は徐々に重合反応が進行してしまうため、重合開始反応の制御は行えない。そのため、一液での保存安定性が悪く、ハンドリング性に課題がある。
酵素反応とフェントン反応を併用した系での一液での保存安定性を改善するため、酵素反応で発生した過酸化水素を、フェントン反応ではなく、活性エネルギー線で分解することでヒドロキシラジカルを発生させ、反応性化合物をラジカル重合した報告がある。(特許文献1)しかしながら、還元剤を使用する場合と比較し過酸化水素の分解効率が低く、酵素反応により発生した過酸化水素を含んだ状態での保存となり、保存性に課題がある。
したがって、従来の光重合開始剤を使用することなく、硬化阻害の最大の要因である酸素を活用した酵素反応を活用した開始系において、一液での保存安定性に優れ、ラジカル重合性(転換率)が高いラジカル重合を引き起こす活性エネルギー線重合性組成物は未だないのが現状である。
特開2018-158984号公報
J.Polym.Sci.Part A,Polym.Chem.、1991年、29巻、p.1217-1218
本発明が解決しようとする課題は、酵素反応を活用した開始系において、一液での保存安定性に優れ、臭気やマイグレーションの原因となり得る重合開始剤を使用しなくても光応答性に優れた重合能を有する活性エネルギー線重合性組成物を提供することである。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなる活性エネルギー線重合性組成物に関する。
また、本発明は、更に、還元剤(D)を含んでなる上記活性エネルギー線重合性組成物に関する。
また、本発明は、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)が、下記一般式(1)で表される化合物である上記活性エネルギー線重合性組成物に関する。
Figure 0007147466000001
[一般式(1)中、R11~R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、-NR1617または-X-P(=O)(OR18)(OR19)を表す。R15は、下記一般式(2)で表される基を表す。R16~R19は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。Xは、直接結合または酸素原子を表す。]
Figure 0007147466000002
[一般式(2)中、R21~R23は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基を表す。]
また、本発明は、ラジカル重合性化合物(C)が、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を有する上記活性エネルギー線重合性組成物に関する。
また、本発明は、上記活性エネルギー線重合性組成物の重合物に関する。
本発明により、酵素反応を活用した開始系において、一液での保存安定性に優れ、臭気やマイグレーションの原因となり得る重合開始剤を使用しなくても光応答性に優れた重合能を有する活性エネルギー線重合性組成物を提供できようになった。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
グルタミン酸オキシダーゼ(A)は、グルタミン酸の酸化的脱アミノ反応を触媒する酵素であり、通常のアミノ酸オキシダーゼとは異なり基質特異性が非常に高く、温度やpHに対して安定である。
本発明におけるグルタミン酸オキシダーゼ(A)は、好ましくは10U(ユニット)~800U(ユニット)、より好ましくは30U(ユニット)~500U(ユニット)の範囲で含有される。
上記のU(ユニット)とは、25℃において1分間に1μmolの過酸化水素を生成することができる酵素活性の単位を表す。
本発明において、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)は、光分解性の保護基でグルタミン酸を保護し、一時的にその活性を失わせた分子であり、紫外光、可視光、近赤外光等の活性エネルギー線照射により、グルタミン酸を生成させることができる化合物を指す。
このような光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)の例としては、1-アシル-7-ニトロインドリン(NI)-ケージドグルタミン酸、4-メトキシ-7-ニトロインドリン(MNI)-ケージドグルタミン酸、水溶性ルテニウムビピリジン-ケージドグルタミン酸等が挙げられる。光応答性が高い点で、水溶性ルテニウムビピリジン-ケージドグルタミン酸が好ましい。
一般式(1)中、R11~R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、-NR1617または-X-P(=O)(OR18)(OR19)を表す。R15は、一般式(2)で表される基を表す。R16~R19は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。Xは、直接結合または酸素原子を表す。
11~R14の置換基を有しても良いアルキル基としては、置換または無置換のアルキル基が挙げられる。無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。そのうち、好ましくはメチル基、エチル基、より好ましくはメチル基が挙げられる。また、置換アルキル基における置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられ、好ましくは水酸基が挙げられる。したがって、置換アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基が挙げられ、好ましくはヒドロキシメチル基が挙げられる。
11~R14のハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。そのうち、ハロゲン原子として好ましくは臭素、塩素、より好ましくは臭素が挙げられる。
11~R14のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、オレイル基等が挙げられる。そのうち、アルケニル基として好ましくはビニル基、アリル基、より好ましくはアリル基が挙げられる。
11~R14のアリール基としては、例えば、フェニル基、2-ナフチル基、メチルフェニル基等が挙げられる。そのうち、アリール基として好ましくはフェニル基、メチルフェニル基、より好ましくはフェニル基が挙げられる。
11~R14のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。そのうち、アルコキシ基として好ましくはメトキシ基、エトキシ基、より好ましくはメトキシ基が挙げられる。
11~R14のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。そのうち、アルコキシカルボニル基として好ましくはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、より好ましくはメトキシカルボニル基が挙げられる。
16、R17としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基等が挙げられる。そのうち、好ましくは水素原子、メチル基、より好ましくは水素原子が挙げられる。
-NR1617としては例えば、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。そのうち、-NR1617として好ましくはアミノ基、ジメチルアミノ基、より好ましくはアミノ基が挙げられる。
18、R19としては例えば、水素原子、メチル基、エチル基等が挙げられる。そのうち、好ましくは水素原子、エチル基、より好ましくは水素原子が挙げられる。Xは、直接結合または酸素原子を表す。
-X-P(=O)(OR18)(OR19)としては、例えば、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OC252、-P(O)(OH)2、-P(O)(OC252等が挙げられる。そのうち、-X-P(=O)(OR18)(OR19)として好ましくは-OP(O)(OH)2、-P(O)(OH)2、より好ましくは-OP(O)(OH)2が挙げられる。
一般式(1)中、R11~R14の好ましい様態は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、-NR1617が挙げられる。R16~R197は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。一般式(1)中、R11~R14のより好ましい様態は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基が挙げられる。
一般式(2)中、R21~R23は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基を表す。
21~R23のアルキル基としては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。そのうち、アルキル基として好ましくはメチル基、エチル基、より好ましくはメチル基が挙げられる。
21~R23のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。そのうち、アルコキシ基として好ましくはメトキシ基、エトキシ基、より好ましくはメトキシ基が挙げられる。
21~R23の置換基を有しても良いアリール基としては、置換または無置換のアリール基が挙げられる。無置換のアリール基としては、例えば、フェニル基、2-ナフチル基、4-メチルフェニル基等が挙げられる。そのうち、好ましくはフェニル基、4-メチルフェニル基、より好ましくはフェニル基が挙げられる。また、置換アリール基における置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシ基が挙げられ、好ましくはメトキシ基が挙げられる。したがって、置換アリール基としては、4-メトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、4-カルボキシフェニル基が挙げられ、好ましくは4-メトキシフェニル基が挙げられる。
一般式(2)中、R21~R23の好ましい様態は、それぞれ独立に、アルキル基、無置換のアリール基が挙げられる。より好ましい様態は、それぞれ独立に、アルキル基をが挙げられる。
光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)に活性エネルギー線を照射することによって発生するグルタミン酸は、グルタミン酸オキシダーゼ(A)の共存によって、酸素と水と反応し、2-オキソグルタル酸とアンモニアおよび過酸化水素が生成する(下記化学式1)。
(化学式1)
グルタミン酸+O2+H2O⇒2-オキソグルタル酸+NH3+H22
光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)の使用量は、ラジカル重合性化合物(C)1質量部に対して、0.001~0.5質量部の範囲で含有されるのが好ましく、0.01~0.3質量部の範囲で含有されるのがより好ましい。
次に、ラジカル重合性化合物(C)について説明する。ラジカル重合性化合物(C)は分子中にラジカル重合可能な骨格を少なくとも一つ以上有する化合物であれば、特に限定されない。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態を持つものである。
このようなラジカル重合性化合物(C)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、酸アミドや酸無水物が挙げられ、さらには、ウレタンアクリレート、アクリロニトリル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタン等のアクリレート類、メタクリレート類、アリレート類、酸アミド類、スチレン類、他のビニル化合物類、ラジカル重合性環状化合物類、オリゴマー類、及びプレポリマー類等があげられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に、ラジカル重合性化合物(C)の具体例を挙げる。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、アクリレート類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
単官能アルキルアクリレート類の例:
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート。
単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルアクリレート、1H-ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,6-ジブロモ-4-ブチルフェニルアクリレート、2,4,6-トリブロモフェノキシエチルアクリレート、2,4,6-トリブロモフェノール3EO付加アクリレート。
単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2-メトキシエチルアクリレート、1,3-ブチレングリコールメチルエーテルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリエチレングリコールアクリレート、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、p-ノニルフェノキシエチルアクリレート、p-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、グリシジルアクリレート。
単官能含カルボキシルアクリレート類の例:
β-カルボキシエチルアクリレート、コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、2-アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能アクリレート類の例:
N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルアクリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、ジフェニル-2-アクリロイルオキシエチルホスフェート、2-アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性-2-アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2-ヒドロキシ-1-アクリロキシ-3-メタクリロキシプロパン。
二官能アクリレート類の例:
1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールビス(2-ヒドロキシ-3-アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ビス(4-アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、1,9-ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジアクリロキシプロパン。
ビニルエーテル基含有アクリル酸エステル類の例:
アクリル酸-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-2-ビニロキシプロピル、アクリル酸-4-ビニロキシブチル、アクリル酸-1-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1-ビニロキシメチルプロピル、アクリル酸-2-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-3-メチル-3-ビニロキシプロピル、アクリル酸-1,1-ジメチル-2-ビニロキシエチル、アクリル酸-3-ビニロキシブチル、アクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシプロピル、アクリル酸-2-ビニロキシブチル、アクリル酸-4-ビニロキシシクロヘキシル、アクリル酸-5-ビニロキシペンチル、アクリル酸-6-ビニロキシヘキシル、アクリル酸-4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-3-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-2-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、アクリル酸-p-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-m-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-o-ビニロキシメチルフェニルメチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)プロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、アクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル。
三官能アクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε-カプロラクトン変性トリアクリレート、1,3,5-トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のアクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラアクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、メタクリレート類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
単官能アルキルメタクリレート類の例:
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2-ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、2,6-ジブロモ-4-ブチルフェニルメタクリレート、2,4,6-トリブロモフェノキシエチルメタクリレート、2,4,6-トリブロモフェノール3EO付加メタクリレート。
単官能含エーテル基メタクリレート類の例:
2-メトキシエチルメタクリレート、1,3-ブチレングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400メタクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコールメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート、メタクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコールメタクリレート、p-ノニルフェノキシエチルメタクリレート、p-ノニルフェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、グリシジルメタクリレート。
単官能含カルボキシルメタクリレート類の例:
β-カルボキシエチルメタクリレート、コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート、2-メタクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-メタクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能メタクリレート類の例:
ジメチルアミノメチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、ジフェニル-2-メタクリロイルオキシエチルホスフェート、2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性-2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等。
二官能メタクリレート類の例:
1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールビス(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,9-ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノベンゾエート、2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタクリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジメタクリロキシプロパン。
ビニルエーテル基含有メタクリル酸エステル類の例:
メタアクリル酸-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-2-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-4-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-1-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1-ビニロキシメチルプロピル、メタアクリル酸-2-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-3-メチル-3-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-1,1-ジメチル-2-ビニロキシエチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-1-メチル-2-ビニロキシプロピル、メタアクリル酸-2-ビニロキシブチル、メタアクリル酸-4-ビニロキシシクロヘキシル、メタアクリル酸-5-ビニロキシペンチル、メタアクリル酸-6-ビニロキシヘキシル、メタアクリル酸-4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-3-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-2-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、メタアクリル酸-p-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-m-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-o-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)プロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、メタアクリル酸-2-(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル。
三官能メタクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε-カプロラクトン変性トリメタクリレート、1,3,5-トリメタクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のメタクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキシ)ホスフェート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、アリレートとしては、以下に示す様な化合物が例示できる。
アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、イソシアヌル酸トリアリレート。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、酸アミド類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N-アクリロイルピロリジン、N-アクリロイルピペリジン、N-アクリロイルメチルホモピペラジン、N-アクリロイルメチルピペラジン。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、スチレン類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
スチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-クロロスチレン、p-ブロモスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-t-ブトキシスチレン、p-t-ブトキシカルボニルスチレン、p-t-ブトキシカルボニルオキシスチレン、2,4-ジフェニル-4-メチル-1-ペンテン。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、他のビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、N-ビニルカルバゾール、等。
ラジカル重合性化合物(C)のうち、単官能N-ビニル化合物類としては、以下に示す様な化合物が例示できる。
N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド。
上記のラジカル重合性化合物(C)は、以下に示すメーカーの市販品として、容易に入手することができる。例えば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、「ウレタンアクリレート」及び「高機能性オリゴマー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステル」及び「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリーズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」及び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬(株)社製の「カヤラッド」及び「カヤマー」シリーズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)社製の「NICHIGO-UV紫光ウレタンアクリレートオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等が挙げられる。
また以下に示す、ビニルシクロプロパン類やビニルオキシラン類の三員環化合物類、及び環状ケテンアセタール類等のラジカル重合性環状化合物類もラジカル重合性化合物(C)として挙げられる。
三員環化合物類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・ラピッド・コミュニケーション(Makromol.Chem.Rapid Commun.)、第5巻、63頁(1984年)記載の1-フェニル-2-ビニルシクロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第23巻、1931頁(1985年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)記載の2-フェニル-3-ビニルオキシラン類、日本化学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985年)記載の2,3-ジビニルオキシラン類。
環状ケテンアセタール類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(1982年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、373頁(1983年)記載の2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、152頁(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第183巻、1913頁(1982年)及びマクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第186巻、1543頁(1985年)記載の2-メチレン-4-フェニル-1,3-ジオキセパン、マクロモレキュルズ(Macromolecules)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,7-ジメチル-2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、154頁(1985年)記載の5,6-ベンゾ-2-メチレン-1,3-ジオセパン。
さらに、ラジカル重合性化合物(C)は、以下に示す文献に記載のものも挙げることができる。例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、(2002年、シーエムシー)が挙げられる。
本発明のラジカル重合性化合物(C)としては、上記モノマー以外にオリゴマー類、プレポリマー類と呼ばれるものを使用できる。具体的には、ダイセルUCB社製「Ebecry」シリーズ、「KRM」シリーズ、「KRM」シリーズ、「IRR」シリーズ、「RDX」シリーズ、サートマー社製「CN」シリーズ、BASF社製「Laromer」シリーズ、コグニス社製「フォトマー」シリーズ、根上工業社製「アートレジン」シリーズ、日本合成化学社製「紫光」シリーズ、日本化薬社製「カヤラッド」シリーズ等が挙げられる。
ラジカル重合性化合物(C)は、ただ一種のみ用いても、所望とする特性を向上するために任意の比率で二種以上混合したものを用いても構わない。
本発明においては、反応系が水系であることが好ましいことから、相溶性の点でラジカル重合性化合物(C)が、親水性ラジカル重合性化合物を含むことが好ましい。
親水性ラジカル重合性化合物は、単官能の親水性ラジカル重合化合物、2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物等が挙げられ、2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物を含むことが好ましい。
単官能の親水性ラジカル重合化合物としては、単官能ヒドロキシ(メタ)アクリレート類が好ましい。
単官能ヒドロキシ(メタ)アクリレート類の具体例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル-α-(ヒドロキシメチル)、等が挙げられる。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物としては、アルキレンオキサイド鎖と、重合性官能基とを有する化合物が好ましい。このような化合物を含むことにより、親水性と硬化性に優れる。
また、2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物として、このような化合物が好ましい理由としては、合成が容易である事も挙げられる。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物は、2価以上のアルコールやフェノール誘導体に、エチレンオキサイドを付加させ、さらにその末端の水酸基に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加することで得られる。
2価のアルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3'-ジメチロールヘプタン、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
3価以上の多価アルコールの例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール、スクロース、クオドロール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール誘導体の例としては、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'-メチレンジフェノール、4,4'-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-及びp-ジヒドロキシベンゼン、4,4'-イソプロピリデンフェノール、4,4'-スルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
2官能以上の親水性ラジカル重合性化合物に該当する市販品としては、ブレンマーADE-200、ブレンマーADE-400、ブレンマーADE-600 (日油化学社製)、ニューフロンティアPE-200、ニューフロンティアPE-300、ニューフロンティアPE-400、ニューフロンティアPE-600、ニューフロンティアBPE-10、ニューフロンティアBPE-20、ニューフロンティアTMP-15(第一工業製薬社製)、Miramer WS2100、Miramer WS2110、Miramer WS2600、Miramer WS4000、Miramer WB2100、Miramer WB2200、Miramer WB2097(MIWON社製)SR-502、SR-9035、SR-415(サートマー社製)、アロニックスM-260、アロニックスM-270(東亞合成社製)、NKエステルA-200、NKエステルA-400、NKエステルA-600、NKエステルA-1000、NKエステル A-BPE-4、NKエステル A-BPE-10、NKエステル A-BPE-20、NKエステル A-BPE-30、NKエステル A-TMPT-9E、NKエステル AT-20E、NKエステル AT-30E、NKエステル A-BPE-4、NKエステル A-GLY-9E、NKエステル A-GLY-20E、NKエステルATM-35E、NKエステルATM-120E、NKエステルA-DPH-48E、NKエステルA-DPH-96E、NKエコノマーA-PG5024E、NKエコノマーA-PG5054E、NKエステルTMPT-9EO、NKエステルGLY-9E、NKエステルGLY-20E、NKエステルTM-35E、NK(新中村化学社製)等が挙げあられるが、これらに限定されるものではない。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であり、重合物に求める特性に応じて、任意に混合使用が可能である。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物は、上記のグルタミン酸オキシダーゼ(A)と、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)に活性エネルギー線を照射することによって発生するグルタミン酸との酵素反応によって過酸化水素を生成させるための反応基質として、水を含有する。水は超純水、純水、蒸留水、脱イオン水、水道水を使用することができる。ラジカル重合性化合物(C)の総量1質量部に対して0.01~20質量部の範囲で含有され、0.05~5質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
次に、酵素反応によって生成した過酸化水素から活性ラジカルを発生させる方法について説明する。
過酸化水素から活性ラジカルを発生させる方法としては、還元剤(D)を利用する方法、還元剤(D)を利用しない方法が挙げられる。
還元剤(D)を利用する方法では、過酸化水素からヒドロキシラジカルを発生可能な還元剤であれば特に限定しない。還元剤(D)の例としては、アスコルビン酸及びその誘導体、バルビツール酸及びその誘導体、亜ジチオン酸アニオン又は亜硫酸アニオンの塩、スルフィン酸、およびスルフィン酸塩が挙げられる。また、低原子価金属塩として、例えば、銅(I)、鉄(II)、コバルト(II)を挙げても良い。このうち、還元能の高さの点で低原子価金属塩が好ましいが、必要に応じて、様々な還元剤の混合物を使用することができる。
還元剤(D)の使用量は、ラジカル重合性化合物(C)1質量部に対して0.0005~0.05質量部の範囲で含有されるのが好ましく、さらに好ましくは0.001~0.01質量部の範囲で含有される。
本発明においては、還元剤(D)を利用しない方法よりも、活性ラジカルの発生効率の点で還元剤(D)を利用する方法の方が好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線重合性組成物は、緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤は、pH5.0~9.0に設定可能なものが好ましい。具体的には、例えば、リン酸塩;フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸;MOPS、PIPES、HEPES、MES、TES等のグッドバッファーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
活性エネルギー線を照射する光源としては、250nmから500nmの波長領域に発光の主波長を有する光源が好ましい。光源の例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、蛍光灯、Nd-YAG3倍波レーザー、He-Cdレーザー、窒素レーザー、Xe-Clエキシマレーザー、Xe-Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー、365nm、375nm、385nmに発光波長を有するLEDランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起ランプなどの各種光源が挙げられる。本明細書でいう、紫外光(紫外線)や可視光、近赤外(近赤外線)等の活性エネルギー線の定義は、久保亮五ら編「岩波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物は、活性エネルギー線重合性組成物を基材上に印刷、または塗布して使用することができる。
本発明の活性エネルギー線重合性組成物を印字や塗布する基材は、ガラス、プラスチック、金属、紙等から適宜選択することができる。さらに、複数の基材から構成される複合基材も選択することができる。これらの基材は、板、フィルム、紙のように平坦な形状のものでもよいし、立体的な形状のものでもよい。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、特に断りのない限り、実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を表す。また、グルタミン酸オキシダーゼ酵素(A)の単位「U」は、「ユニット」を表す。
<活性エネルギー線重合性組成物の重合物製造法の実施例>
<化合物(B)の合成>
[合成例1~23]
合成例1:化合物(1-1)の合成
以下に合成スキームを示す。
Figure 0007147466000003
塩化ルテニウム(III)3水和物50mmolをジメチルスルホキシド(DMSO)
63mlに溶解し、3時間還流した。30mlに濃縮後、アセトン200mlを加え、室温に冷却後結晶を濾別し、アセトンおよびエーテルにより洗浄し、Ru錯体1を得た。3mmolのRu錯体1および6mmolの2,2’-ビピリジン2を、クロロホルム15mlに溶解し、窒素雰囲気中で24時間還流した。濃縮後少量のアセトンを加えて溶解し、さらにエーテルを加えて結晶を析出させ濾別し、エーテルで洗浄し、Ru錯体3を得た。0.5mmolのRu錯体3および0.5mmolのトリメチルホスフィン4を、エタノール20mlおよび水20mlからなる混合溶媒に溶解し、窒素雰囲気中で24時間還流した。生成した中間体5に、さらにグルタミン酸0.5mmol、水酸化ナトリウム0.5mmolを加え24時間還流した。ヘキサフルオロリン酸ナトリウム1mmolを加えて濃縮し、析出した結晶を濾別し、水で洗浄し目的の化合物(1-1)をヘキサフルオロリン酸ナトリウム塩として得た。
合成例2~23:化合物(1-2)~(1-23)の合成
合成例1で使用した2に相当する2,2’-ビピリジン2と4に相当するトリメチルホスフィンを、それぞれ表1の左欄に示す化合物を用いて原材料のモル比が同じになるように変更した以外は、合成例1と同様に化合物(B)に相当する化合物(1-2)~(1-23)(表1の右欄)をそれぞれ合成した。尚、表1中、「nBu」はブチル基を表す。
Figure 0007147466000004
Figure 0007147466000005
Figure 0007147466000006
Figure 0007147466000007
Figure 0007147466000008
Figure 0007147466000009
<実施例1~43、比較例1~6>活性エネルギー線重合性組成物の調製
酸素濃度が10%以下に置換された遮光されたガラス瓶に、ラジカル重合性化合物(C)、グルタミン酸オキシダーゼ(A)、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)またはグルタミン酸、水および還元剤(D)を表2、表3に示す比率で仕込み、活性エネルギー線重合性組成物を得た。尚、表2、表3において、-は、配合なしを表す。また、グルタミン酸オキシダーゼ酵素(A)の量はユニットを表す。得られた活性エネルギー線重合性組成物を用いて、以下の方法で光応答性、保存安定性の評価を実施した。
<光応答性試験:還元剤使用処方:実施例1~38および比較例1~6>
調製した活性エネルギー線重合性組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、塗布直後の膜厚が10μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。活性エネルギー線としてPEN Bright(株式会社松風 430~490nm)を用いて、1,200mW/cm2の照射強度で可視光照射を15分間行い、重合物を得た。重合物10mgを金属メッシュ(SUS316 線径φ0.06×150メッシュ)に包み、密閉した容器に入ったエタノール10mLに3日間25℃で浸漬することにより、重合物中の低分子残留物を抽出した。重合物をエタノールから取り出し、1日間25℃で静置することにより乾燥した。エタノール浸漬前と浸漬後乾燥した重合物の質量変化からゲル分率を以下の方法で算出した。
ゲル分率(%)=浸漬後乾燥重合物質量/エタノール浸漬前重合物質量×100
ゲル分率が大きいものほど光応答性は良好であり、判断基準は下記の通りである。ただし、ゲル分率が大きくとも、光を照射する前にゲル化が進行した場合は光応答性は不良であると判断する。
判断基準
◎ :51%以上 (極めて良好)
〇 :11%以上50%未満(良好)
△ :0%以上11%未満(不良)
× :光照射前にゲル化(極めて不良)
<光応答性試験:還元剤不使用処方:実施例39~43>
調製した活性エネルギー線重合性組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、塗布直後の膜厚が10μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。活性エネルギー線としてPEN Bright(株式会社松風 430~490nm)を用いて、1,200mW/cm2の照射強度で可視光照射を15分間行った後、活性エネルギー線として高圧UVランプUSH-500SC(ウシオ電機)を用いて50mW/cm2の照射強度(254nm換算)で紫外線照射を5分間行ない、重合物を得た。重合物10mgを金属メッシュ(SUS316 線径φ0.06×150メッシュ)に包み、密閉した容器に入ったエタノール10mLに3日間25℃で浸漬することにより、重合物中の低分子残留物を抽出した。重合物をエタノールから取り出し、1日間25℃で静置することにより重合物を乾燥した。エタノール浸漬前と浸漬後乾燥した重合物の質量変化からゲル分率を以下の方法で算出した。
ゲル分率(%)=浸漬後乾燥重合物質量/エタノール浸漬前重合物質量×100
ゲル分率が大きいものほど光応答性は良好であり、判断基準は下記の通りである。ただし、ゲル分率が大きくとも、光を照射する前にゲル化が進行した場合は光応答性は不良であると判断する。
判断基準
◎ :51%以上 (極めて良好)
〇 :11%以上50%未満(良好)
△ :0%以上11%未満(不良)
× :光照射前にゲル化(極めて不良)
<保存安定性試験:実施例1~43、比較例1~6>
調製した活性エネルギー線重合性組成物を30℃1週間経過させ、粘度上昇率を計測した。上昇率は以下の方法で算出した。
上昇率(%)=(保管後の粘度-保管前の粘度)/保管前の粘度×100
上昇率が小さいものほど保存安定性は良好であり、判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :上昇率30%未満(良好)
× :上昇率30%以上(不良)
Figure 0007147466000010
Figure 0007147466000011
Figure 0007147466000012
表2における原料を下記に示す。
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート
ACMO:モルホリンアクリレート(KJケミカルズ株式会社)
PEG9DA(ポリエチレングリコール(分子量400)ジアクリレート):NKエステルA-400(新中村工業株式会社)
GLOx:L-グルタミン酸オキシダーゼ 25U(和光純薬工業株式会社)
MNI-Glu:4-メトキシ-7-ニトロインドリン(MNI)-ケージドグルタミン酸(Tocris Bioscience)
Gl:L-グルタミン酸
FeSO4:硫酸鉄(II)七水和物
NATS:トルエンスルフィン酸ナトリウム
AA:アスコルビン酸
本発明の活性エネルギー線重合性組成物は、開始剤不使用にもかかわらず、光応答性かつ保存安定性も良好であることが明らかとなった(実施例1~43)。
光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)の替わりにグルタミン酸を使用した場合、グルタミン酸、グルタミン酸オキシダーゼ(A)、水、還元剤を混合すると直ちにゲル化が進行するため、光応答性は不良で保存安定性も不良である結果となった(比較例1~3)。
必須成分を使用しなかった場合、重合は進行しなかった(比較例4~6)。
光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)として、化合物(1-1)を好ましい範囲で用いた場合は極めて優れた光応答性を示した(実施例1~6、30、33、36)。
還元剤を使用しなかった場合でも、活性エネルギー線を照射することで、重合が進行した(実施例39~43)。
以上より、本発明のグルタミン酸オキシダーゼ(A)と、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなる活性エネルギー線重合性組成物は、開始剤不使用にもかかわらず、活性エネルギー線の照射によって重合物を与え、光応答性、保存安定性も良好であることが明らかとなった。

Claims (4)

  1. グルタミン酸オキシダーゼ(A)と、光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)と、ラジカル重合性化合物(C)と、水とを含んでなる活性エネルギー線重合性組成物であって、
    前記光照射によりグルタミン酸を発生する化合物(B)が、下記一般式(1)で表される化合物または4-メトキシ-7-ニトロインドリン(MNI)-ケージドグルタミン酸である、活性エネルギー線重合性組成物
    Figure 0007147466000013

    [一般式(1)中、R 11 ~R 14 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、-NR 16 17 または-X-P(=O)(OR 18 )(OR 19 )を表す。R 15 は、下記一般式(2)で表される基を表す。R 16 ~R 19 は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。Xは、直接結合または酸素原子を表す。]
    Figure 0007147466000014

    [一般式(2)中、R 21 ~R 23 は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基を表す。]
  2. 更に、還元剤(D)を含んでなる請求項1記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  3. ラジカル重合性化合物(C)が、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を有することを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線重合性組成物。
  4. 請求項1~いずれか記載の活性エネルギー線重合性組成物の重合物。
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