JP7070086B2 - ラジカル重合性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、特定のフルオレセイン骨格を有する色素(A)と、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)と、酸化還元触媒(C)とを含んでなるラジカル重合性組成物に関する。
(メタ)アクリレート化合物等の反応性化合物を含む組成物は、開始剤から発生した活性種により容易にラジカル重合を起こし、硬化物を形成することが知られている。これらの組成物は様々な分野で使用されており、例えば、印刷インキ、オーバーコートワニス、塗料、接着剤、フォトレジスト、3D造形物等を挙げることができる。
近年、反応性化合物を含む組成物は歯科用途や、医療品および食料品のパッケージ用途等にも使用されつつあり、組成物には毒性が低い材料を使用することが望ましい。組成物中における、ラジカル重合を引き起こす活性種を発生する光重合開始剤は低分子化合物であるため、ラジカル重合に関与しなかったものは硬化物中に取り残されてしまう。硬化物中に残留する光重合開始剤は、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある。よって、組成物に含まれる材料の中でも、とりわけ光重合開始剤は可能な限り使用量を減らすか、潜在的な毒性が低い材料を使うことが求められている。
一方、ラジカル重合において、酸素による硬化阻害は積年の課題である。酸素が存在する環境下でラジカル重合反応を行う場合、光重合開始剤から発生したラジカル重合を引き起こす活性種と酸素とが先に反応してしまい、低活性なラジカルが生成し、硬化不良等の問題の原因となる。この酸素阻害を改善する為に、窒素などの不活性雰囲気下で重合反応を行うか、光重合開始剤の使用量を増やすかの対応となり、コストや安全面で大きな課題がある。
近年、硬化阻害の最大の要因である酸素を活用した、重合又は硬化反応の研究が行われている。例えば、ローズベンガルに光照射する事で発生した一重項酸素と特定の共役ジエン構造との反応を用いた光硬化型接着剤が提案されている。(特許文献1)
しかしながら、フラン環のような特定の共役ジエン構造を有したもの以外、硬化反応は進行せず、非常に用途が限定されている。
更に、同じくローズベンガルに光照射する事で発生した一重項酸素を、有機還元剤であるアスコルビン酸を用いて過酸化水素に変換し、更にアスコルビン酸により過酸化水素からラジカル重合開始可能な活性種であるヒドロキシラジカルを生成し、反応性化合物であるアクリレート化合物をラジカル重合した報告がある。(非特許文献1)
しかしながら、重合に要する時間が非常に長時間であり、作業時間やコストに大きな課題がある。
したがって、毒性や硬化物中に残留し、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある従来の光重合開始剤を使用することなく、ラジカル重合性(転換率)が高いラジカル重合を引き起こすラジカル重合性組成物は未だないのが現状である。
WO2009/099253号公報
Macromolecules 2017,50.1832-1846
本発明は、フルオレセイン骨格を有する色素と、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物と、酸化還元触媒とを使用することで、潜在的な毒性が高い光重合開始剤および熱重合開始剤開始剤を使用しなくてもラジカル重合性(転換率)が高い、つまり硬化性の良い重合物を与えるラジカル重合性組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記一般式(1)および/または一般式(2)フルオレセイン骨格を有する色素(A)と、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)と、酸化還元触媒(C)とを含んでなるラジカル重合性組成物に関する。
Figure 0007070086000001
(式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。)

Figure 0007070086000002
(式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。式中Lは、任意のカチオンを表す。)
さらに、本発明は、化合物(B)のα,β-不飽和二重結合基が、アクリロイル基および/またはメタアクリロイル基であることを特徴とする、上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
さらに、本発明は、フルオレセイン骨格を有する色素(A)が、エオシン骨格であることを特徴とする、上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
さらに、本発明は、フルオレセイン骨格を有する色素(A)が、エオシンYであることを特徴とする、上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
さらに、本発明は、分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)を含有することを特徴とする上記記載のラジカル重合性組成物に関する。
さらに、本発明は、上記記載のラジカル重合性組成物の重合物に関する。
さらに、本発明は、フルオレセイン骨格を有する色素(A)に可視光を照射する事で発生する一重項酸素を、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)により過酸化水素に変換し、その過酸化水素を酸化還元触媒(C)による酸化還元反応で活性ラジカルを発生させることで、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)、またはα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)およびエチレンオキサイド鎖を有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)を重合・架橋させる上記記載の重合物の製造方法に関する。
本発明により、毒性や硬化物中に残留し、硬化物表面への滲み出しによる臭気、内容物中への浸透による内容物の汚染、品質劣化の懸念がある従来の光重合開始剤を使用することなく、ラジカル重合性(転換率)が高いラジカル重合を引き起こすラジカル重合性組成物を提供することが出来た。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
なお、本明細書では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイルオキシ」とは、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、並びに「アクリロイルオキシ及び/又はメタクリロイルオキシ」を表すものとする。また、「ラジカル重合性組成物」は「重合性組成物」と略記することがある。
<フルオレセイン骨格を有する色素(A)>
本発明において、フルオレセイン骨格を有する色素(A)は、下記一般式(1)および/または一般式(2)で表され、可視光の照射によって一重項酸素を発生させる性能を有する化合物である。ここで、本明細書における可視光とは、波長400nmから波長750nmの光である。
Figure 0007070086000003
(式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。)

Figure 0007070086000004
(式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。式中Lは、任意のカチオンを表す。)
一般式(1)および一般式(2)におけるR~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表し、入手のし易さ、一重項酸素の発生量から、水素原子、臭素原子またはニトロ基が好ましい。特に、R、R、R、Rが臭素原子、またはニトロ基でかつ、R、R、R、Rが臭素原子の場合がエオシン骨格であり、最も好ましい。
一般式(2)中のLは、任意のカチオンを表し、入手のし易さ等からナトリウムカチオン、カリウムカチオン、1-ヘキサデシルピリジニウムカチオンが好ましい。
入手のし易さ、一重項酸素の発生量、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)との相溶性との点から、一般式(2)においてR5、R6、R7、R8が臭素原子でかつ、LがナトリウムカチオンであるエオシンYが最も好ましい。
本発明の色素(A)の具体例を以下に示すが、本発明に用いる色素(A)は、これらに限定されるものではない。
2’,4’,5’,7’‐テトラブロモ‐フルオロセイン(Solvent Red43)、2’,4’,5’,7’‐テトラブロモ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩(エオシンY、Acid Red87)、4’,5’‐ジブロモ‐2’,7’‐ジニトロ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩(エオシンB、Acid Red91)、2’,7’‐ジクロロ‐フルオロセイン、2’,7’‐ジクロロ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、4’,5’‐ジブロモ‐フルオロセイン(Solvent Red72)、4’,5’‐ジブロモ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、2’,7’‐ジブロモ‐フルオロセイン、2’,7’‐ジブロモ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、4’,5’‐ジクロロ‐フルオロセイン、4’,5’‐ジクロロ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、4’,5’‐ジヨード‐フルオロセイン(Solvent Red73)、4’,5’‐ジヨード‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、2’,7’‐ジヨード‐フルオロセイン、2’,7’‐ジヨード‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、トリブロモ‐フルオロセイン、トリブロモ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、2’,4’,5’,7’‐テトラクロロ‐フルオロセイン、2’,4’,5’,7’‐テトラクロロ‐フルオロセイン‐ナトリウム塩、2’,4’,5’,7’‐テトラヨード‐フルオロセイン、2’,4’,5’,7’‐テトラヨード‐フルオロセイン‐ナトリウム塩(エリスロシンB、Acid Red51)、フルオロセイン、フルオロセイン‐ナトリウム塩、エオシン‐1‐ヘキサデシルピリジニウム塩。
本発明では、色素(A)として、上記の化合物を単独で、または2種類以上組み合わせて使用することが出来る。
本発明において色素(A)は、後述する化合物(B)100質量部に対して、0.001~20質量部であり、0.01~10質量部であることが好ましい。0.001質量部より少ないと、可視光照射時に発生する一重項酸素の量が十分ではなく、所望のラジカル重合性(転換率)が得られず、重合物の硬度が不十分となる点や、未反応モノマーが重合物中に残留し、臭気やマイグレーションの点で問題となる。逆に20質量部より多くなると、塗膜内部に光が透過しない原因となり、こちらも重合物の硬度が不十分となる点、未反応モノマーが重合物中に残留し、臭気やマイグレーションの点で問題となる。
<エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)>
本発明において、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)は、分子内に付加モル数が1以上のエチレンオキサイドを有し、かつ少なくとも1個のα,β-不飽和二重結合基を有する化合物のモノマーである。化合物(B)は、そのものが本発明の重合性組成物に可視光を照射した際に発生した活性種によって重合・架橋するだけではなく、色素(A)に可視光を照射する事で発生した一重項酸素を、過酸化水素に変換する役割を果たしている。その原因は解明中ではあるが、エチレンオキサイド鎖から水素を一重項酸素に供給する事で、過酸化水素が生成したと推察している。
本発明のエチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)は、アルコールやフェノール誘導体等が有する水酸基に、エチレンオキサイドを付加させ、その末端の水酸基に(メタ)アクリロイル基が付加した化合物である。
1価のアルコールの例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、1-オクタノール、1-ノナノール、ベンジルアルコール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
2価のアルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3'-ジメチロールヘプタン、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
3価以上の多価アルコールの例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、クオドロール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール誘導体の例としては、フェノール、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'-メチレンジフェノール、4,4'-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-及びp-ジヒドロキシベンゼン、4,4'-イソプロピリデンフェノール、4,4'-スルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル-α-(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2-(アクリロイルオキシ)エチル6-ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε-カプロラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有α,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対して、エチレンオキサイドを繰り返し付加したエチレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n-ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n-ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル等のエチレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、等の長鎖ポリエチレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル等のポリエチレンオキサイド部位を有するイソプロペニル系単量体類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)等のジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイドエステル;
4-ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4-ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)等のポリエチレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチルジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,2-アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3-アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4-アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニルジメチロール、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、、ジ(メタ)アクリル酸1,4-ビス(2-ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸1,3-ビス(2-ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸-2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸-4,4’-スルフォニルジフェノールのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸-水添加2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸-水添加2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸-水添加2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(2-メチル)プロペン酸-水添加2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ(メタ)アクリル酸-2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体-ジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸-2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体-ジカプロラクトネート等の2官能(メタ)アクリル酸環状エステル類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いても良いし、あるいは、複数種を併用しても良い。
本発明のエチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)の市販品としては、例えば以下が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ブレンマーADE-200、ブレンマーADE-300、ブレンマーADE-400A、ブレンマーADE-600、ブレンマーPME-100、ブレンマーPME-200、ブレンマーPME-400、ブレンマーPME-1000、ブレンマーPE-200、ブレンマーPE-350、ブレンマー50POEP-800B、ブレンマーPLE-200、ブレンマーPSE-1300、ブレンマーPDE-100、ブレンマーPDE-150、ブレンマーPDE-200、ブレンマーPDE-400、ブレンマーPDE-600、ブレンマーPDBE-200A、ブレンマーPDBE-450A、ブレンマーALE-200、ブレンマーAE-200、ブレンマーAE-400、ブレンマーAME-400、ブレンマーAAE-300(以上、日油化学社製)、ニューフロンティアPE-200、ニューフロンティアPE-300、ニューフロンティアPE-400、ニューフロンティアPE-600、ニューフロンティアBPE-4、ニューフロンティアBPE-10、ニューフロンティアBPE-20、ニューフロンティアTMP-3、ニューフロンティアTMP-15、ニューフロンティアGE3A、ニューフロンティアNP-4、ニューフロンティアN-177E、ニューフロンティアME-3、ニューフロンティアME-4S、ニューフロンティアMPE-600、ニューフロンティアHBPE-4、ニューフロンティアTMP-3、ニューフロンティアPETA-4、ニューフロンティアMPEM-400、ニューフロンティアMPEM-1000、ニューフロンティアPEM-1000、ニューフロンティアBPEM-4、ニューフロンティアBPEM-10、ニューフロンティアHBPEM-10(第一工業製薬社製)、SR-101、SR-150、SR-210、SR-230、SR-252、SR-256、SR-259、SR-272、SR-415、SR-480、SR-494、SR-504、SR-540、SR-550、SR-602、SR-610、SR-9035、SR-344、SR-349、SR-454、SR-499、SR-502、SR-601、SR-9038(サートマー社製)、アロニックスM-260、アロニックスM-102、アロニックスM-111、アロニックスM-113、アロニックスM-114、アロニックスM-210、アロニックスM-240、アロニックスM-313、アロニックスM-315、アロニックスM-350、アロニックスM-360、アロニックスM-370、(東亞合成社製)、DM-811、DM-832、DM-851(ナガセケムテックス)、NKエステルAM-30G、NKエステルAM-90G、NKエステルAM-130G、NKエステルAM-230G、NKエステルAMP-10G、NKエステルAMP-20GY、NKエステルA-LEN-10、NKエステルA-200、NKエステルA-400、NKエステルA-600、NKエステルA-1000、NKエステルA-1206PE、NKエステルA-0612PE、NKエステルA-0412PE、NKエステルA-1000PER、NKエステルA-3000PER、NKエステル A-BPE-4、NKエステルA-BPE-10、NKエステルA-BPE-20、NKエステルA-BPE-30、NKエステル ABE-300、NKエステルA-B1206PE、NKエステルA-TMPT-3EO、NKエステルA-TMPT-9EO、NKエステルAT-20E、NKエステルAT-30E、NKエステルA-GLY-3E、NKエステルA-GLY-6E、NKエステルA-GLY-9E、NKエステルA-GLY-20E、NKエステルATM-4EL、NKエステルATM-8EL、NKエステルATM-4E、NKエステルATM-35E、NKエステルAD-TMP-4E、NKエステルA-DPH-12E、NKエコノマーA-PG5027E、NKエコノマーA-PG5054E、NKエステルM-40G、NKエステルM-90G、NKエステルM-130G、NKエステルM-230G、NKエステルS-20E、NKエステルS-12E、NKエステルEH-4E、NKエステルB-20G、NKエステル9G、NKエステル14G、NKエステル23G、NKエコノマー1000PER、NKエステルBPE-200、NKエステルBPE-300、NKエステルBPE-500、NKエステルBPE-900、NKエステルBPE-1300N、NKエステルGLY-3E、NKエステルGLY-6E、NKエステルGLY-9E、NKエステルGLY-20E、NKエステルTMPT-3EO、NKエステルTMPT-9EO、NKエステルTM-4EL、NKエステルTM-4E、NKエステルTM-35E、NKエステルD-TMP-4E、NKエステルM-DPH-6E、NKエステルM-DPH-12E、NKエコノマーM-PG5027E、NKエコノマーM-PG5054E、NKエステルATM-120E、NKエステルA-DPH-48E、NKエステルA-DPH-96E(以上、新中村化学社製)、Miramer M142、Miramer M144、Miramer M164、Miramer M166、Miramer M170、Miramer M232、Miramer M2100、Miramer M2200、Miramer M2300、Miramer M280、Miramer M282、Miramer M284、Miramer M286、Miramer M290、Miramer M2040、Miramer M3160、Miramer M3190、Miramer M3150、Miramer M4004、Miramer M193、Miramer M241、Miramer M2101、Miramer M2301(MIWON社製)、ライトアクリレートEC-A、ライトアクリレートMTG-A、ライトアクリレートEHDG-AT、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートP2H-A、ライトアクリレートP-200A、ライトアクリレートBP-4EAL、ライトアクリレート3EG-A、ライトアクリレート4EG-A、ライトアクリレート9EG-A、ライトアクリレート14EG-A、ライトアクリレートTMP-6EO-3A(以上共栄社化学社製)、ビスコート190、ビスコート360、ビスコート700HV、ビスマーMPE400A、ビスマーMPE550A(以上大阪有機化学社製)、ネオマーPM201(三洋化成工業社製)、EBECRYL114、PEG400DA-D、EBECRYL11、TMPEOTA(以上ダイセルオルネクス社製)。
本発明において、本発明のエチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)は、特にこれらに限定されるものではない。また、これらは、1種だけを用いても良いし、あるいは、複数種を併用しても良い。
<酸化還元触媒(C)>
本発明において、酸化還元触媒(C)は、原子価状態が2以上の状態で存在する事の出来る金属塩又は錯体である。酸化還元触媒(C)は、化合物(B)によって変換された過酸化水素を酸化還元反応により分解し、活性ラジカルを発生させる役割を果たしている。
本発明の酸化還元触媒(C)の具体例を以下に示すが、本発明に用いる酸化還元触媒(C)は、これらに限定されるものではない。
オキシアセチルアセトンバナジウム、オキシ硫酸バナジウム、オキシナフテン酸バナジウム、オキシテトラフェニルポルフィリナトバナジル、オキシオクタエチルポルフィリナトバナジル、オキシテトラ-t-ブチルフタロシアニンバナジル等のオキシバナジウム塩あるいは錯体、第1コバルトアセチルアセトナト、第2コバルトアセチルアセトナト、ナフテン酸第1コバルト、ナフテン酸第2コバルト、ステアリン酸第1コバルト、ステアリン酸第2コバルト、酢酸コバルト、テトラフェニルポルフィリナトコバルト、オクタエチルポルフィリナトコバルト、オキシテトラ-t-ブチルフタロシアニンコバルト等のコバルト塩あるいは錯体、ステアリン酸第1マンガン、ステアリン酸第2マンガン、第1マンガンアセチルアセトナト、第2マンガンアセチルアセトナト、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、テトラフェニルポルフィリナトマンガン、オクタエチルポルフィリナトマンガン、テトラ-t-ブチルフタロシアニンマンガン等のマンガン塩あるいは錯体、鉄(III)アセチルアセトナト、鉄(III)ベンゾイルアセトナト、テトラフェニルポルフィリナト鉄(III)クロライド、テトラフェニルポルフィリナト鉄(III)クロライド、オクタエチルポルフィリナト鉄(III)クロライド、テトラ-t-ブチルフタロシアニン鉄〈III〉クロライド、ナフテン酸鉄(III)フェロセン、シクロペンタジエニル-クメン鉄ヘキサフルオロホスフェート、鉄(II)-o-フェナントロリン、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、硝酸鉄(II)、水酸化鉄(II)ヘキシアノ鉄(II)酸塩(フェロシアン化物)、鉄(II)アセチルアセトナト、鉄(II)ベンゾイルアセトナト、テトラフェニルポルフィリナト鉄(II)、テトラフェニルポルフィリナト鉄(II)、オクタエチルポルフィリナト鉄(II)、テトラ-t-ブチルフタロシアニン鉄〈II〉クロライド等の鉄塩あるいは錯体、チタニルアセチルアセトナト、チタノセン、ジシクロペンタジエニルチタニウム(II)ジクロリド、オキシチタニウムアセチルアセトナト等のチタン塩あるいは錯体。硫酸銅(I)、塩化銅硫酸銅(I)、硝酸銅硫酸銅(I)、水酸化銅硫酸銅(I)等の銅塩あるいは錯体。
本発明では、酸化還元触媒(C)として、上記の化合物を単独で、または2種類以上組み合わせて使用することが出来る。
本発明の本発明の酸化還元触媒(C)は、触媒機能の面から、銅(I)、鉄(II)、コバルト(II)が好ましく、入手のし易さ等から硫酸鉄(II)が特に好ましい。
本発明において酸化還元触媒(C)は、化合物(B)100質量部に対して、0.001~5質量部であり、0.005~1質量部であることが好ましい。0.001質量部より少ないと、過酸化水素を分解し発生する、活性ラジカルの量が十分ではなく、所望のラジカル重合性(転換率)が得られず、重合物の硬度が不十分となる点や、未反応モノマーが重合物中に残留し、臭気やマイグレーションの点で問題となる。逆に5質量部より多くなると、酸化還元触媒(C)由来の重合物の着色が顕著となり、本発明の重合物の用途が限定される。
<分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)>
本発明において、上記必須成分に加えて、分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)を含んでも良い。分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)を使用することによって、重合物のガラス転移点(Tg)を向上させて高凝集力を発現させたり、耐熱性や耐水性等の耐性の良好な重合物を形成することが可能となるものである。
特に、1個以上のα,β-不飽和二重結合基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、使用できるが、その構造中に1個以上の水酸基を含有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d1)を含有することが反応速度の向上や重合硬化収縮の抑制の点で好ましい。化合物(d1)には、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(d1-1)と、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(d1-2)に分けられるが、いずれも水酸基を有することによって、重合反応に伴う硬化収縮の低減に大きな効果を示す。
更に、耐熱性、あるいは耐湿熱性等の耐久性向上の点で、分子内に水酸基を有せず、かつ、1個以上の環状構造を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2)を含有することが好ましい。
更に、(d1),(d2)以外のα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d3)も含有することができる。
特に限定するものではないが、化合物(D)として使用可能な化合物としては、以下が挙げられる。
1個以上の水酸基を含有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(d1-1)としては、その構造中に水酸基を有するが、環状構造を有しないるものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル-α-(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2-(アクリロイルオキシ)エチル6-ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε-カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とエテニル基を有する単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d1-1)としては、基材との密着性の面より、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、ε-カプロラクトン1~2mol付加(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物が特に好ましい。
化合物(d1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(d1-2)は、水酸基と環状構造の双方を有するものであれば、特に制限はなく使用できる。化合物(d1-2)は、分子内に一つ以上の環構造を有しているため、水酸基を有していても耐熱性や耐湿熱性等の耐久性に加え、耐水性等の面から好ましい。
化合物(d1-2)としては、その構造中に水酸基と環状構造の双方を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸1,2-シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3-シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4-シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2-(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基とヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチル-5'-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、及び2-(2'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチル-5'-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4-ジフェニル-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2-メチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2-メトキシフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2-エチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2-エトキシフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジエトキシルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]-S-トリアジン、及び2,4-ビス(2,4-ジエチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]-S-トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d1-2)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸1,2-シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,3-シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,4-シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル等が特に好ましい。
分子内に水酸基を有せず、かつ、1個以上の環状構造を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2)は、分子内にヘテロ原子を含有しない環構造を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2-1)と分子内にヘテロ原子を含有する環構造を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2-2)があり、特に限定しないが、耐熱黄変性の点で、(d2-1)が好ましい。
化合物(d2-1)としては、その構造中にヘテロ環以外の環構造を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1-メチル-1-シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1-エチル-1-シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1-イソプロピル-1-シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1-メチル-1-シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1-エチル-1-シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1-イソプロピル-1-シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1-エチル-1-シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸iso-ボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2-フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2-オキソ-1,2-フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2-オキソ-1,2-ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1-ナフチル、(メタ)アクリル酸2-ナフチル、(メタ)アクリル酸1-ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1-アントリル、(メタ)アクリル酸2-アントリル、(メタ)アクリル酸9-アントリル、(メタ)アクリル酸9-アントリルメチル、(メタ)アクリル酸2-メチルアダマンチル-2-イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エチルアダマンチル-2-イル、(メタ)アクリル酸2-n-プロピルアダマンチル-2-イル、(メタ)アクリル酸2-イソプロピルアダマンチル-2-イル、(メタ)アクリル酸1-(アダマンタン-1-イル)-1-メチルエチル、(メタ)アクリル酸1-(アダマンタン-1-イル)-1-エチルエチル、(メタ)アクリル酸1-(アダマンタン-1-イル)-1-メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1-(アダマンタン-1-イル)-1-エチルプロピル、(メタ)アクリル酸-5-オキソ-4-オキサ-トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ-2-イル、(メタ)アクリル酸-5-オキソ-4-オキサ-トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ-2-イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ-α-ターピニル、(メタ)アクリル酸-6-オキソ-7-オキサ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-2-イル、(メタ)アクリル酸-7-オキソ-8-オキサ-ビシクロ[3.3.1]オクタ-2-イル、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、(メタ)アクリル酸(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸-o-2-プロペニルフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸フェニルグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N-(4-カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β-(2-フリル)(メタ)アクリルアミド、2,3-ビス(2-フリル)アクリルアミド、N-(9H-フルオレン-2-イル)(メタ)アクリルアミド、N-[(R)-1-フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N-[(S)-1-フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)-N-メチル-3-(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)-3-(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル-3-フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)-N,N-ジメチル-3-(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル、等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム-p-トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム-p-トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム-p-トルエンスルホネート、フェニル-2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、5-ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン、2,5-ビス(アリルオキシ)ノルボルナン、5-ビニル-2,3-オキシランノルボルナン、2-(2-プロペニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5-ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン、2-エテニリデンアダマンタン、1-アリルアダマンタン、2-ビニル安息香酸、3-ビニル安息香酸、4-ビニル安息香酸、4-イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7-アミノ-3-ビニル-3-セフェム-4-カルボン酸、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルマレイミド、ビニルシクロヘキセンモノオキシラン等のアルケニル基含有の環状化合物類;
例えば、スチレン、α-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、2-メトキシスチレン、3-メトキシスチレン、4-メトキシスチレン、4-t-ブトキシスチレン、4-t-ブトキシ-α-メチルスチレン、4-(2-エチル-2-プロポキシ)スチレン、4-(2-エチル-2-プロポキシ)-α-メチルスチレン、4-(1-エトキシエトキシ)スチレン、4-(1-エトキシエトキシ)-α-メチルスチレン、1-ブチルスチレン、1-クロロ-4-イソプロペニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体類;
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1-アダマンチルビニルエーテル、2-アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1-ナフチルビニルエーテル、2-ナフチルビニルエーテル等の環状ビニルエーテル類;
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルエーテル系単量体類;
例えば、4-ビニル安息香酸ヘキシル、4-ビニル安息香酸オクチル、4-ビニル安息香酸ノニル、4-ビニル安息香酸デシル、4-ビニル安息香酸ドデシル、4-ビニル安息香酸テトラデシル、4-ビニル安息香酸ヘキサデシル、4-ビニル安息香酸オクタデシル、4-ビニル安息香酸エイコシル、4-ビニル安息香酸ドコシル、4-イソプロペニル安息香酸ヘキシル、4-イソプロペニル安息香酸オクチル、4-イソプロペニル安息香酸ノニル、4-イソプロペニル安息香酸デシル、4-イソプロペニル安息香酸ドデシル、4-イソプロペニル安息香酸テトラデシル、4-イソプロペニル安息香酸ヘキサデシル、4-イソプロペニル安息香酸オクタデシル、4-イソプロペニル安息香酸エイコシル、4-イソプロペニル安息香酸ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニル系単量体類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状単量体類;
例えば、スチレンスルホン酸、2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸、2-メチル-2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸等のアルケニル基含有環状スルホン酸類;
例えば、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸モノメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジメチルアンモニウム、スチレンゼンスルホン酸トリメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラメチルアンモニム、スチレンスルホン酸エチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸プロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ブチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ペンチルアンモニウムまたはスチレンスルホン酸ヘキシルアンモニウム等のスチレンスルホン酸のアンモニウム塩類;
スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸マグネシウム、スチレンスルホン酸亜鉛、スチレンスルホン酸鉄等のスチレンスルホン酸の金属塩類;
ビニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等のアルケニル基含有ビニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
2-メチル-2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、2-メチル-2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、2-メチル-2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等の2-メチル-2-プロペニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類等が挙げられる。
また、例えば、o-ジ(メタ)アリルビスフェノールA、芳香環構造が水素添加された水添ビスフェノールA等もα,β-不飽和二重結合基を有すれば、化合物(d2-1)に含まれる。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d2-1)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2-フェノキシエチル、アクリル酸iso-ボルニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、ジアクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸ジシクロペンテニル、ジアクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸2-エチルアダマンチル-2-イルが特に好ましい。
化合物(d2-2)としては、その構造中にヘテロ環構造を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル(メタ)アクリレート等の窒素原子含有のヘテロ環状(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、1-ビニルピロール、1-ビニル-2-イミダゾリン、1-ビニル-2-メチル-2-イミダゾリン、1-ビニルイミダゾール、1-ビニル-1H-ピラゾール、1-ビニル-3,5―ジメチル―1H-ピラゾール、3-メチル-5-フェニル-1-ビニルピラゾール、1-ビニルインドール、1-ビニル-2-メチル-1H-インドール、1-ビニルイソインドール、1-ビニル-1H-ベンゾイミダゾール、1-ビニルインダゾール、1-ビニルキノリン、1-ビニルイソキサリン、1-ビニルキナゾリン、1-ビニルシンノリン、1-ビニルカルバゾール、1,1’-ジビニル-2,2’-ビ(1H-イミダゾール)、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニル-ε-カプロラクタム、1-ビニルピリジン-2(1H)-オン、1-ビニル-2(1H)-ピリジンチオン等の窒素原子含有のヘテロ環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1-(メタ)アリル-1H-イミダゾール、1-(メタ)アリル-2-メチル-1H-イミダゾール、1-(メタ)アリル-3-メチル-1H-イミダゾール-3-イウム、1-(メタ)アリル-3-エチル-1H-イミダゾール-3-イウム、5-ブロモ-1-(メタ)アリル-1H-ピラゾール、1-(メタ)アリルピペラジン、1-(メタ)アリル-5,5-ジエチルピリミジン、N-(メタ)アリル-s-トリアジン-2,4,6-トリアミン、N-(メタ)アリル-4,6-ジクロロ-1,3-5-トリアジン-2-アミン、1-ベンジル-2-ビニルピペラジン、1-ベンジル-3-ビニルピペラジン、1、4-ジメチル-3-ビニルピペラジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、6-ビニル-1,3,5―ジメチル―2,4-ジアミン、3-ビニル-1,2,4,5-テトラジン等の窒素原子含有の六員環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1-ビニル-1H-ベンゾイミダゾール、1-ビニル-5,6-ジメチル-1H-ベンゾイミダゾール、1-ビニルインダゾール、1-ビニルキノリン、1-ビニルキノリン、1-ビニルイソキノリン、1-ビニルイソキサリン、1-ビニルキノキサリン、1-ビニルキナゾリン、1-ビニルシンノリン、1-(メタ)アリル-1H-ベンゾイミダゾール、1-(メタ)アリル-3-メチル-1H-インダゾール、1-(メタ)アリル-4-メチル-1H-インダゾール、N-(メタ)アリルキノリン-4-アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2-ジ(メタ)アリル-1,2-ジヒドロイソキノリン等の窒素原子含有のヘテロ多環系エテニル基含有化合物類;
例えば、1-メチル-4,5-ジビニル-1H-イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
例えば、1-(メタ)アリル-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール、1-(1-メチルプロピル)-5-(メタ)アリルピリミジン、1-(メタ)アリル-5-イソプロピルピリミジン、1-(メタ)アリルピリジン、1-(メタ)アリルピリジン、3,6-ジヒドロ-1-(メタ)アリルピリジン等の窒素原子含有のヘテロ環状構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、2-(メタ)アリル-1H-インドール、3-(メタ)アリル-1H-インドール、2-(メタ)アリルインダゾール、3-フェニル-4-(メタ)アリルイソキノリン、9-(メタ)アリル-9H-カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ多環構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2-(4-オキサゾリン-3-イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε-カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、4-アクリロイルモルホリン、N-[2-(1H-イミダゾール-5-イル)エチル] (メタ)アクリルアミド、N-(オキセタン-3-イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N-(オキセタン-2-イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類;
例えば、2-ビニルオキサゾール、2-フェニル-4-ビニルオキサゾール、2-フェニル-5-ビニルオキサゾール、5-エトキシ-2-ビニルオキサゾール、3-ビニル-5-ニトロソオキサゾール、2-ビニル-4,5-ジフェニルオキサゾール、2-ビニル-2-オキサゾリン、4,4-ジメチル-2-ビニル-2-オキサゾリン-5-オン、2-ビニルベンゾオキサゾール等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸(3-メチル-3-オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸-2-オキソテトラヒドロピラン-4-イル、(メタ)アクリル酸-4-メチル-2-オキソテトラヒドロピラン-4-イル、(メタ)アクリル酸-4-エチル-2-オキソテトラヒドロピラン-4-イル、(メタ)アクリル酸-4-プロピル-2-オキソテトラヒドロピラン-4-イル、(メタ)アクリル酸-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-2,2-ジメチル-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-4,4-ジメチル-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-4,4-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-5,5-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル、(メタ)アクリル酸-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イルメチル、(メタ)アクリル酸-3,3-ジメチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イルメチル、(メタ)アクリル酸-4,4-ジメチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イルメチル等の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、グリシジルシンナマート、アリルグリシジルエーテル、1,3-ブタジエンモノオキシラン等のグリシジル基含有ビニルエステル類;
例えば、2-ビニルチアゾ-ル、4-メチル-5-ビニルチアゾール、2-ビニルベンゾチアゾール、2-[2-(1-ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2-[2-(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d2-2)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチル、4-アクリロイルモルホリン、1-ビニルイミダゾール、N-ビニル-ε-カプロラクタム、1-ビニルピリジン-2(1H)-オン、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸が特に好ましい。
また、(d1)あるいは、(d2)以外の化合物(d3)としては、その構造中にα,β-エチレン性不飽和二重結合基を有するものであれば特に制限はなく、
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸1-プロピル、(メタ)アクリル酸2-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸iso-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-アミル、(メタ)アクリル酸iso-アミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸iso-オクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリルiso-ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1-ブテニル、(メタ)アクリル酸2-ブテニル、(メタ)アクリル酸3-ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3-メチル-3-ブテニル、(メタ)アクリル酸2-クロル2-プロペニル、(メタ)アクリル酸3-クロル2-プロペニル、(メタ)アクリル酸2-(2-プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7-ジメチルオクタ-6-エン-1-イル、(メタ)アクリル酸(E)-3,7-ジメチルオクタ-2,6-ジエン-1-イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2-パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3-プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2-(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2-(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4-シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4-シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4-シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4-シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4-シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸-9-メトキシカルボニル-5-オキソ-4-オキサ-トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ-2-イル、(メタ)アクリル酸-10-メトキシカルボニル-5-オキソ-4-オキサ-トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ-2-イル、(メタ)アクリル酸-4-メトキシカルボニル-6-オキソ-7-オキサ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-2-イル、(メタ)アクリル酸-4-メトキシカルボニル-7-オキソ-8-オキサ-ビシクロ[3.3.1]オクタ-2-イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N-(2-オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2-エチルヘキサン酸ビニル、アセトn-オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル、2-アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2-アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2-アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2-アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1-ナフトイル酢酸ビニル、1-ナフトイルプロピオン酸ビニル、1-ナフトイル酪酸ビニル、1-ナフトイルバレリン酸ビニル、1-ナフトイルヘキサン酸ビニル、2-ナフトイル酢酸ビニル、2-ナフトイルプロピオン酸ビニル、2-ナフトイル酪酸ビニル、2-ナフトイルバレリン酸ビニル、2-ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2-フロイル酢酸ビニル、2-フロイルプロピオン酸ビニル、2-フロイル酪酸ビニル、2-フロイルバレリン酸ビニル、2-フロイルヘキサン酸ビニル、2-フロイルデカン酸ビニル、2-フロイルドデカン酸ビニル、3-フロイル酢酸ビニル、3-フロイルプロピオン酸ビニル、3-フロイル酪酸ビニル、3-フロイルバレリン酸ビニル、3-フロイルヘキサン酸ビニル、3-フロイルデカン酸ビニル、3-フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、4-(2-t-エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4-(2-t-ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4-(2-t-ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレン等のアシル基を有する芳香族系のビニル化合物類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2-エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn-オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1-ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1-ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1-ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1-ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1-ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2-ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2-ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2-ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2-ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2-ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類等のカルボニル基含有のα,β-不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸-3-クロロ-2-アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸-3-クロロ-2-アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸-3-クロロ-2-アシッドホスホオキシブチル等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウムサルフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸エステル類の金属塩やアンモニウム塩;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7-ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9-ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10-デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12-ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14-テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16-ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル-2,4-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル-1,8-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3-プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2-メチルペンタン-2,4-ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2-メチルペンタン-2,4-ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2-ビス(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2-ビス(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2-ビス(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3-プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2-メチルペンタン-2,4-ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2-メチルペンタン-2,4-ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2-クロロビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、n-ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert-ペンチルビニルエーテル、n-ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2-エチルブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-ヘプチルビニルエーテル、n-オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサンデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2-メトキシエチルビニルエーテル、2-エトキシエチルビニルエーテル、2-ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2-アセトキシエチルビニルエーテル、3-アセトキシプロピルビニルエーテル、4-アセトキシブチルビニルエーテル、4-エトキシブチルビニルエーテル、2-(2-メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、5-ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6-ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β-不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、ビニルスルホン酸、2-プロペニルスルホン酸、2-メチル-2-プロペニルスルホン酸、ビニル硫酸等のアルケニル基含有スルホン酸類;
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩類;
2-メチル-2-プロペニルスルホン酸アンモニウム、2-メチル-2-プロペニルスルホン酸ナトリウム、2-メチル-2-プロペニルスルホン酸カリウム等の2-メチル-2-プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのモノまたはジ-アルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-オクチル(メタ)アクリルアミド、N-ノニル(メタ)アクリルアミド、N-トリコシル(メタ)アクリルアミド、N-ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N-ドコシル(メタ)アクリルアミド、N-メチレン(メタ)アクリルアミド、N-トリデシル(メタ)アクリルアミド、N-(5,5-ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2-メチルプロパ-2-エノイルアミン、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル-(メタ)アクリルアミド、N-[3-(N’,N’-ジメチルアミノ)プロピル]-(メタ)アクリルアミド、N-(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N-ビニルメタンアミド、N-ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N-(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N-1-メチル-2-メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N-ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN-アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert-ブチル-(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸等のスルホン酸含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、2-プロペンニトリル、(メタ)アクリル酸2-シアノエチルなどのニトリル基含有α,β-不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化ビニル類;
例えば、アレン、1,2-ブタジエン、1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ-1,3-ブタジエンなどのジエン類;
例えば、cis-コハク酸ジアリル、2-メチリデンコハク酸ジアリル、(E)-ブタ-2-エン酸ビニル、(Z)-オクタデカ-9-エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)-オクタデカ-9,12,15-トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、2-メチルプロペン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、1-ドコセン、1-テトラコセン、1-ヘキサコセン、1-オクタコセン、1-トリアコンテン、1-ドトリアコンテン、1-テトラトアコンテン、1-ヘキサトリアコンテン、1-オクタトリアコンテン、1-テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン-1,ポリペンテン-1,ポリ4-メチルペンテン-1等などのアルケン類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2-カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α-クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4-アクリルアミドブタン酸、6-アクリルアミドヘキサン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω-カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドを除くプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β-不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2-ビニル安息香酸、3-ビニル安息香酸、4-ビニル安息香酸、4-イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7-アミノ-3-ビニル-3-セフェム-4-カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β-不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、(メタ)アクリル酸N-メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N-エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N-プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N-ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N-トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル、テトラメチルピペリジニルアクリレート等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2-(2-フリル)-3-(5-ニトロ-2-フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β-(2-フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2-ビス(2-クロロエチル)ヒドラジド、p-ビニルベンズヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリロヒドラジド、4-ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2-[2-(5-ニトロ-2-フリル)ビニル]-4--キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアミン、メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン、2-ビニルイミダゾール、2-ビニルピペラジン、4-ビニルピペラジン、2-ビニルピリジン、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、6-メチル-2-エテニルピリジン、2-ビニルピロール、2-メチル-5-ビニル-1H-ピロール、2-ビニルピラジン、2-メチル-5-ビニルピラジン、2-メチル-6-ビニルピラジン、2,5-ジメチル-3-ビニルピラジン、2-ビニルピリミジン、2-ビニルピリダジン、2-ビニル-1H-ベンゾイミダゾール、2-ビニル-5,6-ジメチル-1H-ベンゾイミダゾール、2-ビニルインダゾール、2-ビニルキノリン、4-ビニルキノリン、2-ビニルイソキノリン、2-ビニルイソキサリン、2-ビニルキノキサリン、2-ビニルキナゾリン、2-ビニルシンノリン、2,3-ジビニルピリジン、2,4-ジビニルピリジン、2,5-ジビニルピリジン、2,6-ジビニルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有するビニル化合物類;
例えば、(メタ)アリルアミン、4-(メタ)アリル-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール、5-(1-メチルプロピル)-5-(メタ)アリルピリミジン、5-(メタ)アリル-5-イソプロピルピリミジン、2-(メタ)アリルピリジン、4-(メタ)アリルピリジン、3,6-ジヒドロ-4-(メタ)アリルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アリル化合物類;
例えば、N-エチル-N-ニトロソビニルアミン等の3級アミノ基含有のビニル系化合物類;
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類のヘテロ環状のα,β-不飽和二重結合基含有化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
上記、その他のα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d3)として、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、本発明の樹脂組成物を光立体造形材料として用いた場合、活性エネルギー線重合速度の観点から、2官能以上の(メタ)アクリル酸エステル類を含むことが、好ましい。
本発明の分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)において、重合硬化性、重合物の硬化収縮性、及び、耐熱性,耐湿熱性や耐水性等の耐久性の点で化合物(D)の優位性は、水酸基を含有する(d1)ではあるが、水酸基と環状構造の双方が含有されるように適時配合することで、良好な重合性組成物とすることができる。
上記の化合物(D)は、以下に示すメーカーの市販品として、容易に入手することができる。例えば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、「ウレタンアクリレート」及び「高機能性オリゴマー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステル」及び「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリーズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」及び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬(株)社製の「カヤラッド」及び「カヤマー」シリーズ、(株)日本触媒社製の「(メタ)アクリル酸/メタクリル酸エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)社製の「NICHIGO-UV紫光ウレタンアクリレートリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等が挙げられる。
また以下に示す、ビニルシクロプロパン類やビニルオキシラン類の三員環化合物類、及び環状ケテンアセタール類等のラジカル重合性環状化合物類も化合物(D)として挙げられる。
三員環化合物類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・ラピッド・コミュニケーション(Makromol.Chem.Rapid Commun.)、第5巻、63頁(1984年)記載の1-フェニル-2-ビニルシクロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第23巻、1931頁(1985年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)記載の2-フェニル-3-ビニルオキシラン類、日本化学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985年)記載の2,3-ジビニルオキシラン類。
環状ケテンアセタール類としては、例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(1982年)及びジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、373頁(1983年)記載の2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、152頁(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第183巻、1913頁(1982年)及びマクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第186巻、1543頁(1985年)記載の2-メチレン-4-フェニル-1,3-ジオキセパン、マクロモレキュルズ(Macromolecules)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,7-ジメチル-2-メチレン-1,3-ジオキセパン、ポリマー・プレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、154頁(1985年)記載の5,6-ベンゾ-2-メチレン-1,3-ジオキセパン。
さらに、化合物(D)は、以下に示す文献に記載のものも挙げることができる。例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、(2002年、シーエムシー)が挙げられる。
本発明において化合物 (D)は、化合物(B)100質量部に対して、1~900質量部であり、10~500質量部であることが好ましい。1質量部より少ないと、化合物 (D)の効果である高凝集力の発現や、耐熱性や耐水性等の耐性向上が得られなくなり、逆に900質量部より多くなると、本発明の重合性組成物中の化合物(B)の割合が少なくなり、過酸化水素の生成が十分ではなくなることから、所望のラジカル重合性(転換率)が得られず、重合物の硬度が不十分となる点や、未反応モノマーが重合物中に残留し、臭気やマイグレーションの点で問題となる。
<オリゴマー(E)>
本発明において、上記成分に加えて、本発明の分子内にエチレンオキサイドを有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)および分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)に該当しないオリゴマー(E)を含んでも良い。オリゴマー(E)を使用することによって、重合物の硬化収縮抑制効果をより向上させることができる。更に耐熱性又は耐湿熱性を向上させることが容易となる。
オリゴマー(E)は、少なくともα,β-不飽和二重結合基を有するモノマーの重合体及び/又は各種化合物に、α,β-不飽和二重結合基を付加して得られる化合物であって、分子内に、1個以上のα,β-不飽和二重結合基を有する。上記オリゴマーは、α,β-不飽和二重結合基の他に、各種官能基を有してもよい。本発明の一実施形態において、上記オリゴマー(E)は、ポリエステル系オリゴマー(e1)、ポリウレタン系オリゴマー(e2)、ポリエポキシ系オリゴマー(e3)及びポリアクリル系オリゴマー(e4)よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含み、これらを特に制限なく使用することができる。
(e1)ポリエステル系オリゴマー
ポリエステル系オリゴマー(e1)としては、主鎖骨格に多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中の水酸基と(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物とのエステル化によって得られる化合物、あるいはポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中のカルボキシル基と(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルなどの前述の化合物(d1)とのエステル化によって得られる化合物である。その他、酸無水物と(メタ)アクリル酸グリシジルと少なくとも1個の水酸基を有する化合物とから得られるポリエステルオリゴマー等もポリエステルオリゴマー(e1)として使用可能である。
上記、多塩基酸としては、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系が挙げられ、それぞれ特に制限が無く使用できる。脂肪族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらの脂肪族ジカルボン酸及びその無水物が利用できる。又、無水コハク酸の誘導体(メチル無水コハク酸物、2,2-ジメチル無水コハク酸、ブチル無水コハク酸、イソブチル無水コハク酸、ヘキシル無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、フェニル無水コハク酸等)、無水グルタル酸の誘導体(無水グルタル酸、3-アリル無水グルタル酸、2,4-ジメチル無水グルタル酸、2,4-ジエチル無水グルタル酸、ブチル無水グルタル酸、ヘキシル無水グルタル酸等)、無水マレイン酸の誘導体(2-メチル無水マレイン酸、2,3-ジメチル無水マレイン酸、ブチル無水マレイン酸、ペンチル無水マレイン酸、ヘキシル無水マレイン酸、オクチル無水マレイン酸、デシル無水マレイン酸、ドデシル無水マレイン酸、2,3-ジクロロ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、2,3-ジフェニル無水マレイン酸等)等の無水物誘導体も利用できる。
脂環族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、ダイマー酸、シクロプロパン-1α,2α-ジカルボン酸、シクロプロパン-1α,2β-ジカルボン酸、シクロプロパン-1β,2α-ジカルボン酸、シクロブタン-1,2-ジカルボン酸、シクロブタン-1α,2β-ジカルボン酸、シクロブタン-1α,3β-ジカルボン酸、シクロブタン-1α,3α-ジカルボン酸、(1R)-シクロペンタン-1β,2α-ジカルボン酸、trans-シクロペンタン-1,3-ジカルボン酸、(1β,2β)-シクロペンタン-1,3-ジカルボン酸、(1β,3β)-シクロペンタン-1,3-ジカルボン酸、(1S,2S)-1,2-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,1-シクロヘプタンジカルボン酸、クバン-1,4-ジカルボン酸、2,3-ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和脂環属ジカルボン酸や、1-シクロブテン-1,2-ジカルボン酸、3-シクロブテン-1,2-ジカルボン酸、1-シクロペンテン-1,2-ジカルボン酸、4-シクロペンテン-1,3-ジカルボン酸、1-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、4-シクロヘキセン-1,3-ジカルボン酸、2,5-ヘキサジエン-1α,4α-ジカルボン酸等の環内に不飽和二重結合が1もしくは2個有した不飽和脂環族ジカルボン酸が挙げられ、これらの脂環族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
また、ヘキサヒドロ無水フタル酸の誘導体(3-メチル-ヘキサヒドロ無水フタル酸、4-メチル-ヘキサヒドロ無水フタル酸)、テトラヒドロ無水フタル酸の誘導体(1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、3-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、4-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニル-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸等)等の水素添化した無水フタル酸誘導体も脂環族ジカルボン酸無水物として利用できる。
芳香族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、o-フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、2,5-ジメチルテレフタル酸、2,2’-ビフェニルジカルボン酸、4,4-ビフェニルジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン-4,4´-ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,2-アズレンジカルボン酸、1,3-アズレンジカルボン酸、4,5-アズレンジカルボン酸、(-)-1,3-アセナフテンジカルボン酸、1,4-アントラセンジカルボン酸、1,5-アントラセンジカルボン酸、1,8-アントラセンジカルボン酸、2,3-アントラセンジカルボン酸、1,2-フェナントレンジカルボン酸、4,5-フェナントレンジカルボン酸、3,9-ペリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、無水フタル酸、4-メチル無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられ、これらの芳香族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
さらに、無水クロレンド酸、無水ヘット酸、ビフェニルジカルボン酸無水物、無水ハイミック酸、エンドメチレン-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、メチル-3,6-エンドメチレン-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1-シクロペンテン-1,2-ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物、オクタヒドロ-1,3-ジオキソ-4,5-イソベンゾフランジカルボン酸無水物等の酸無水物類も多塩基酸として使用可能である。
また、多価アルコールとしては、数平均分子量(Mn):約50~500の比較的低分子量のポリオール類や、数平均分子量(Mn):500~30,000の比較的高分子量のポリオール類が挙げられ、それぞれ、特に制限が無く使用できる。
比較的低分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3’-ジメチロールヘプタン、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族又は脂環族ジオール類;
例えば、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’-メチレンジフェノール、4,4’-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-及びp-ジヒドロキシベンゼン、4,4’-イソプロピリデンフェノール、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加させた付加型ビスフェノール等の芳香族ジオール類等を挙げることができる。
付加型ビスフェノールの原料ビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられ、原料アルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイドが挙げられる。
比較的高分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、高分子量ポリエステルポリオール、高分子量ポリアミドポリオール、高分子量ポリカーボネートポリオール及び高分子量ポリウレタンポリオールが挙げられる。高分子量ポリカーボネートポリオールは、上記の比較的低分子量のジオールと炭酸エステル又はホスゲンとの反応によって得られる。
上記高分子量ポリエステルポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPシリーズ、協和発酵ケミカル社製のキョーワポールシリーズが挙げられる。
上記高分子量ポリアミドポリオールの市販品としては、富士化成工業社製のTPAE617等を使用できる。
上記高分子量ポリカーボネートポリオールの市販品としては、例えば、パーストープ社製のオキシマーN112、旭化成ケミカルズ社製のPCDLシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPMHCシリーズ、クラレポリオールCシリーズ等が挙げられる。
上記高分子量ポリウレタンポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンURシリーズ、三井化学ポリウレタン社製のタケラックE158(水酸基価=20mgKOH/g,酸価<3mgKOH/g)、タケラックE551T(水酸基価=30mgKOH/g,酸価<3mgKOH/g)、及び、タケラックY2789(水酸基価=10mgKOH/g,酸価<2mgKOH/g)等が挙げられる。
その他に、ポリカプロラクトンジオール、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)ジオール、ポリバレロラクトンジオール等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も、上記高分子量ポリオールとして使用できる高分子量ポリオールに含まれる。
(e2)ポリウレタン系オリゴマー
ポリウレタン系オリゴマー(e2)は、少なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物と前記化合物(d3)の中の脂肪族系α,β-不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類または、脂環や芳香環を有するα,β-不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類とを反応させて得られる化合物、あるいは少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物と上述の多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(d1)を反応させて得られる化合物、あるいは少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、更に少なくとも1個以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(d1)とを反応させて得られる化合物である。また、イソシアネート基とアミノ基とを反応させて得られるウレア結合基を含有したものもポリウレタン系オリゴマー(e2)に含む。
少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物としては、単官能ポリイソシアネート、及び多官能イソシアネートが挙げられ、それぞれ、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。単官能ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクチルイソシアネート、デシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、p-クロロフェニルイソシアネート、p-ニトロフェニルイソシアネート、2-クロロエチルイソシアネート、2,4-ジクロロフェニルイソシアネート、3-クロロ-4-メチルフェニルイソシアネート、トリクロロアセチルイソシアネート、クロロスルホニルイソシアネート、(R)-(+)-α-メチルベンジルイソシアネート、(S)-(-)-α-メチルベンジルイソシアネート、(R)-(-)-1-(1-ナフチル)エチルイソシアネート、(R)-(+)-1-フェニルエチルイソシアネート、(S)-(-)-1-フェニルエチルイソシアネート、p-トルエンスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
多官能イソシアネートのうち、芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4’-MDI)、2,4-トリレンジイソシアネート(別名:2,4-TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4’-トルイジンジイソシアネート、2,4,6-トリイソシアネートトルエン、1,3,5-トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”-トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’-ジイソシアネート-1,3-ジメチルベンゼン、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジメチルベンゼン、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また、(e2)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2-メチルペンタン-2,4-ジオールアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
また、アミノ基を有するアミン類としては、例えばアミノメタン、アミノエタン、1-アミノプロパン、2-アミノプロパン、1-アミノブタン、2-アミノブタン、1-アミノペンタン、2-アミノペンタン、3-アミノペンタン、イソアミルアミン、1-アミノヘキサン、1-アミノヘプタン、2-アミノヘプタン、2-オクチルアミン、1-アミノノナン、1-アミノデカン、1-アミノドデカン(ラウリルアミン)、1-アミノトリデカン、1-アミノヘキサデカン、1-アミノテトラデデカン(ミリスチルアミン)、1-アミノペンタデカン、セチルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1-アミノ-2-エチルヘキサン、1-アミノ-2-メチルプロパン、2-アミノ-2-メチルプロパン、3-アミノ-1-プロペン、3-アミノメチルヘプタン、3-イソプロポキシプロピルアミン、3-ブトキシプロピルアミン、3-イソブトキシプロピルアミン、2-エチルヘキシロキシプロピルアミン、3-デシロキシプロピルアミン、3-ラウリロキシプロピルアミン、3-ミリスチロキシプロピルアミン、2-アミノメチルテトラヒドロフラン、アニリン、o-アミノトルエン、m-アミノトルエン、p-アミノトルエン、o-ベンジルアニリン、p-ベンジルアニリン、1-アニリノナフタレン、1-アミノアントラキノン、2-アミノアントラキノン、1-アミノアントラセン、2-アミノアントラセン、5-アミノイソキノリン、o-アミノジフェニル、4-アミノジフェニルエーテル、2-アミノベンゾフェノン、4-アミノベンゾフェノン、o-アミノアセトフェノン、m-アミノアセトフェノン、p-アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、α-フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p-メトキシフェネシルアミン、p-アミノアゾベンゼン、m-アミノフェノール、p-アミノフェノール、アリルアミン等の1級アミン類;
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルエチルアミン、N-メチルイソプロピルアミン、N-メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn-プロピルアミン、ジn-ブチルアミン、ジsec-ブチルアミン、N-エチル-1,2-ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2-ピペコリン、3-ピペコリン、4-ピペコリン、2,4-ルペチジン、2,6-ルペチジン、3,5-ルペチジン、3-ピペリジンメタノール、2-ピペリジンエタノール、4-ピペリジンエタノール、4-ピペリジノール、ピロリジン、3-アミノピロリジン、、3-ピロリジノール、ジアミルアミン、ジアリルアミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン類;
例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2-ジアミノプロパン又は1,2-プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3-ジアミノプロパン又は1,3-プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4-ジアミノブタン]、2-メチル-1,3-プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5-ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6-ジアミノヘキサン]、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ダイマージアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミン、ジエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、フェニレンジアミン、、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミン、2,4-トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ビス-(sec-ブチル)ジフェニルメタン、グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等二つの1級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N,N-ジメチルエチレンジアミン、N,N-ジエチルエチレンジアミン、及びN,N’-ジ-tert-ブチルエチレンジアミン、ピペラジン等の二つの2級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N-メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N-エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N-メチル-1,3-プロパンジアミン[別名:N-メチル-1,3-ジアミノプロパン又はメチルアミノプロピルアミン]、N,2-メチル-1,3-プロパンジアミン、N-イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N-イソプロピル-1,3-ジアミノプロパン[別名:N-イソプロピル-1,3-プロパンジアミン又はイソプロピルアミノプロピルアミン]、及びN-ラウリル-1,3-プロパンジアミン[別名:N-ラウリル-1,3-ジアミノプロパン又はラウリルアミノプロピルアミン]、トリエチルテトラミン、ジエチレントリアミン、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン等の1級及び2級アミノ基を有するポリアミン類;
例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等のヒドラジド類;
例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリベンジルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)、1,5-ジアザビシクロ-[4.3.0]-5-ノネン等の3級アミン類;
例えば、その他、ピリジン、モルホリン、N-メチルモルホリン、ピロリジン、ピペリジン、N-メチルピペリジン、ジメチルオキサゾリン、イミダゾール、N-メチルイミダゾール、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジメチルイソプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン等が利用できる。
(e3)ポリエポキシ系オリゴマー
ポリエポキシ系オリゴマー(e3)は、グリシジル基を有する化合物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られる化合物であり、実質的にグリシジル基を有さず、かつα,β-不飽和二重結合基含有化合物を有する化合物である。代表例としてビスフェノール型、エポキシ化油型、フェノールノボラック型、脂環型が挙げられる。ビスフェノール型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるビスフェノール型ジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物とを反応して得られるものである。
エポキシ化油ポリエポキシ系オリゴマーとしては、エポキシ化された大豆油等の油とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られるものを使用できる。ノボラック型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、ノボラック型エポキシ樹脂とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られるものを使用できる。脂環型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、脂環型エポキシ樹脂とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物との反応により合成されたものを使用できる。
(e4)ポリアクリル系オリゴマー
本発明では、オリゴマー(E)として、アクリル系オリゴマー(e4)を使用することもできる。使用可能な化合物の具体例として、α,β-不飽和二重結合基を有する変性ポリエーテル、アミン変性されたα,β-不飽和二重結合基含有化合物、並びに、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂及び多価アルコール等の各種化合物にα,β-不飽和二重結合基を付加させた変性α,β-不飽和二重結合基含有化合物、からなる群より選択される1以上の化合物の、オリゴマーまたはプレポリマーを使用することができる。
凝集密度に加えて、他成分との相溶性、及び耐熱性と耐湿熱性といった耐久性において、優れた特性を得る観点から、上記オリゴマー(E)の重量平均分子量(以下、Mwと称す。)が他成分との相溶性や良好な耐久性(耐熱性、耐湿熱性)、凝集密度の点で、300~50,000の範囲であることが好ましく、400~30,000の範囲であることが好ましい。Mwが50,000以下のオリゴマーを使用することによって、流動性に優れ、かつ上記記載の本発明に必須成分との相溶性にも優れた重合性組成物を容易に提供することができる。また、それに伴って、重合物の硬化収縮等の耐久性の低下を容易に抑制することができる。一方、Mwが300未満のオリゴマーでは、本発明の重合物のより一層の耐久性向上は困難である。
なお、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、酸価(AV)及び水酸基価(OHV)の測定方法については後述する。
特に限定するものではないが、本発明において、上記オリゴマー(E)は、少なくともポリウレタン系オリゴマー(e2)を含むことが好ましい。上記重合性組成物を造形材料等の用途で使用する場合、硬化物の弾性及び柔軟性は、上記オリゴマー(E)中の結合基に依存して変化する傾向がある。上記結合基がエステル又はエーテル基である場合、優れた柔軟性を得ることが容易である。しかし、弾性が低く、及び耐加水分解性も低い傾向がある。一方、上記成分(e2)を使用した場合、ウレタン結合に基づき、弾性と柔軟性とのバランスをとることが容易である。また、上記成分(e2)は、耐加水分解性も良好であるため、耐水性や耐湿熱性を容易に向上させることができる。
しかし、本発明は、上記成分(e2)以外のオリゴマー成分を使用した場合についても、その他の構成成分を適切に配合することによって、所望とする特性を容易に得ることができる。
<色材(F)>
本発明において、上記必須成分に加えて、色材(F)を含んでも良い。色材(F)を使用することによって、含有される染料や顔料によって、意匠性だけで無く、熱特性、電気特性、あるいは光学特性等の様々な機能性を付与することが可能となる。
色材(F)は、染料や顔料(f1)を分散剤で高濃度に分散させて使用される。このような染料や顔料(f1)としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料や染料が使用できる。
例えば、有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、
リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、
アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、
キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、
ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、
イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、
ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、
キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、
イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、
その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等の有機顔料類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、染料としては、アゾ系染料、ローダミン系染料、キノリン系染料、チアジン系染料、チアゾール系染料、キサンテン系染料、ニグロシン染料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これら色素誘導体であれば、特に問題無く使用できる。
本発明では、顔料の分散性および重合性組成物の保存安定性を向上させるために色材(F)に分散剤を添加するのが好ましい。色材(F)のうち、分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti-Terra-U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti-Terra-203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk-101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK-P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG-710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH-290、SP-1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS-860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN-B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL-18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、アビシア社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000GR、32000、33000、39000、41000、53000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS-IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4-0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824」等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、分散剤は、染料や顔料(f1)100質量部に対し、固形分換算で10~60質量部の範囲で使用する事が好ましい。分散剤が顔料100質量部に対して10質量部未満であると分散安定性が低下して、重合性組成物の分散安定性、保存安定性が悪化する場合がある。一方、分散剤が染料や顔料(f1)100質量部に対して60質量部を超えると重合性組成物の粘度が著しく上昇し、重合性組成物の保存安定性に悪影響を及ぼす場合がある。また、重合性組成物に可視光を照射して重合硬化して重合物を得ようとした際に、ラジカル重合性(転換率)が低下してしまう。
本発明において色材(F)は、ラジカル重合性組成物100質量部に対して、0.1~30質量部であり、1~10質量部であることが好ましい。0.1質量部より少ないと、十分な着色効果が得られなくなり、逆に30質量部より多くなると、可視光の透過を阻害し、所望のラジカル重合性(転換率)が得られず、重合物の硬度が不十分となる点や、未反応モノマーが重合物中に残留し、臭気やマイグレーションの点で問題となる。
<その他成分(G)>
本発明の重合性組成物は、本発明による効果を損なわない範囲であれば、各種添加剤等、その他の成分(G)を適宜配合することも可能である。例えば、ラジカル重合性(転換率)向上、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、アスコルビン酸及びその誘導体、バルビツル酸及びその誘導体、亜ジチオン酸アニオン又は亜硫酸アニオンの塩、スルフィン酸、およびスルフィン酸塩等の有機還元剤、フェノール系、ヒンダードアミン系等の酸化防止剤、シランカップリング剤、光増感剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、発砲剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体、表面張力調整剤、スリッピング剤、アンチブロッキング剤、レベリング剤、赤外吸収剤、及び消泡剤等の独立した充填剤としてだけではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、重合性組成物中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
本発明の重合性組成物は重合反応に際して、波長400~750nmの可視光線によるエネルギーの付与により重合し、目的とする重合物を得ることが可能であるが、エネルギーの付与をする光源として、400nm~750nmの波長領域に発光の主波長を有する光源による可視光線の照射が好ましい。400nm~750nmの波長領域に発光の主波長を有する光源の例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、蛍光灯、Nd-YAG3倍波レーザー、He-Cdレーザー、窒素レーザー、Xe-Clエキシマレーザー、Xe-Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー、400nm~750nmの波長領域に発光波長を有するLEDランプ光源などの各種光源が挙げられる。
本発明の重合性組成物は、様々な基材上に印字や塗布することが可能であり、本発明の重合性組成物を印字や塗布する基材は、ガラス、プラスチック、金属及び紙からなる群から適宜選択することが出来る。更に、複数の基材から構成される複合基材も選択することが出来る。これらの基材は、板、フィルム、紙のように平坦な形状のものでも良いし、立体的な形状のものでも良い。プラスチック製のフィルムとしては、透明であるものが好ましい。
印字や塗布方法としては、例えば、インクジェット法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法等が挙げられる。
プラスチックの基材としては、例えば、ポリエステル系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリアクリル系ポリマー等の透明ポリマーが挙げられる。ポリエステル系ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。セルロース系ポリマーとしては、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)等が挙げられる。ポリアクリル系ポリマーとしては、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
更にプラスチックの基材として、ポリスチレン系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、及びポリアミド系ポリマー等の透明ポリマーも挙げられる。ポリスチレン系ポリマーとしては、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体ポリマー等が挙げられる。ポリオレフィン系ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンポリマー、エチレン・プロピレン共重合体ポリマー等が挙げられる。ポリアミド系ポリマーとしては、ナイロンや芳香族ポリアミドポリマー等が挙げられる。
また、ポリイミド系ポリマー、ポリスルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニルスルフィド系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリビニルブチラール系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、及びポリエポキシ系ポリマー、ならびに前記ポリマーのブレンド物等の透明ポリマー等も挙げられる。特に複屈折率の小さいものが好適に用いられる。
本発明の重合性組成物の低粘度化、及び基材への濡れ広がり性を向上させるために、重合性組成物中に水または有機溶剤を含有させても良い。
有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチルジグリコール、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコール1アセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のグリコールジアセテート類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn -プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類が挙げられる。
<ラジカル重合性組成物の製造>
本発明に用いる重合性組成物は、必要に応じて、上記、色素(A)、化合物(B)、酸化還元触媒(C)、化合物(D)、オリゴマー(E)、色材(F)、およびその他成分(G)を配合後、均一に混合することによって製造することができる。
重合性組成物を攪拌・混合する際には、減圧装置を備えた1軸または多軸エクストルーダー、ニーダー、ディソルバーのような汎用の機器を使用し、攪拌・混合することにより調製してもよい。攪拌・混合する際の温度は、通常、10~60℃に設定されるのが好ましい。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、特に断りのない限り、実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を表す。
<色材(F)分散体の製造>
[製造例1、2]
活性エネルギー線重合性組成物と分散樹脂とを攪拌し、分散樹脂が完全に溶解したことを確認した後、顔料を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで攪拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約2時間分散して製造した。製造した色材(F)の分散体(顔料分散体)の配合(数値は質量部を表す)を表1に示す。表1において、空欄は、配合なしを意味している。
Figure 0007070086000005
数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、酸価(AV)及び水酸基価(OHV)の測定方法について、以下に記載する。
《分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System-21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、溶媒としてはテトロヒドロフラン、重量平均分子量(Mn)の決定はポリスチレン換算で行った。
《水酸基価(OHV)》
共栓三角フラスコ中に試料を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b-a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
《酸価(AV》
共栓三角フラスコ中に試料を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容積比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
乾燥状態の樹脂の値として、酸価(mgKOH/g)を次式により求めた。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
[実施例1~35][比較例1~3]
<重合性組成物の製造>
[配合例1~38]
酸素濃度が10%以下に置換された遮光された300mlまたは500mlのガラス瓶に、活性エネルギー線重合性組成物を表2に示す比率で仕込み、攪拌機にて十分に攪拌を行い、十分に脱泡を行った後、配合例に示す重合性組成物を得た。尚、表2において、空欄は、配合なしを表す。ただし、実施例1~12、17~23、29~35は参考例である。表2で使用した略号の説明を、表3に示す。
Figure 0007070086000006
Figure 0007070086000007
<硬化性評価試験>
調製したラジカル重合性組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、ウェット膜厚が10μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。可視光源としてLEDランプ光源であるPEN Bright(株式会社松風 430~490nm)を用いて、1,200mW/cmの照射強度で可視光線を20秒間照射して重合物を作製した。照射後の重合物の表面を綿布で擦って、皮膜に傷がつかなくなるまで可視光照射を繰り返し、合計の照射時間から硬化性の判定を実施した。可視光照射の時間が短いほど硬化性が良い、つまりラジカル重合性(転換率)が高いと判断した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :20.0~181.0秒未満。特に良好。
○ :181.0秒以上~401.0秒未満。良好。
△ :401.0秒以上。やや不良。
× :未硬化。特に不良。
<重合物の硬度評価試験>
調製したラジカル重合組成物を、マイクロメーター調節式アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、ウェット膜厚が10μmとなるように塗布し、塗布膜を作製した。可視光源としてPEN Bright(株式会社松風 430~490nm)を用いて、1,200mW/cmの照射強度で可視光線を10分間照射して重合物を作製した。綿棒を用いて、重合物の表面を1cm当たり0.1kgf(0.98N)の荷重で5秒間押し込んだ際と、押し込んだ後の重合物の様子を観察し、重合物の硬度の判定を実施した。判断基準は下記の通りである。
判断基準
◎ :押し込み時、押し込み後共に凹みなし。特に良好。
○ :押し込み時に凹み発生、押し込み後は凹みなし。やや良好。
× :押し込み時にひび割れ発生、または、硬化物が崩壊もしくは未硬化。不良。
Figure 0007070086000008
本発明の重合性組成物を使用した際は、硬化性、硬度共に優れた重合物が作製できた(実施例1~35)。一方、本発明のラジカル重合性組成物の必須成分、色素(A)、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)、酸化還元触媒(C)のいずれかが含まれていない組成物を使用した際は、硬化性、硬度共に問題のある重合物しか得られない(比較例1~3)。
本発明のラジカル重合性組成物を使用することは、種々の用途において、使用制限されることがない。本発明により、高感度化や、硬化物特性、さらには安全性が向上が期待できる用途の例としては、重合あるいは架橋反応を利用した成形樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、歯科用重合レジン、印刷インキ、印刷ニス、塗料、印刷版用感光性樹脂、印刷用カラープルーフ、カラーフィルター用レジスト、ブラックマトリクス用レジスト、液晶用フォトスペーサー、リアプロジェクション用スクリーン材料、光ファイバー、プラズマディスプレー用リブ材、ドライフィルムレジスト、プリント基板用レジスト、ソルダーレジスト、半導体用フォトレジスト、マイクロエレクトロニクス用レジスト、マイクロマシン用部品製造用レジスト、エッチング用レジスト、マイクロレンズアレー、絶縁材、ホログラム材料、光学スイッチ、導波路用材料、オーバーコート剤、粉末コーティング、接着剤、粘着剤、離型剤、光記録媒体、粘接着剤、剥離コート剤、マイクロカプセルを用いた画像記録材料のための組成物、各種デバイスなどが挙げられる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)および/または一般式(2)で表わされるフルオレセイン骨格を有する色素(A)と、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)と、酸化還元触媒(C)と、分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)とを含んでなるラジカル重合性組成物であって、前記フルオレセイン骨格を有する色素(A)が、エオシンYまたはエオシンBであり、前記分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)が、分子内に1個以上の水酸基を含有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d1)を含む、ラジカル重合性組成物
    Figure 0007070086000009

    (式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。)

    Figure 0007070086000010

    (式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基を表す。式中Lは、任意のカチオンを表す。)
  2. 化合物(B)のα,β-不飽和二重結合基が、アクリロイル基および/またはメタアクリロイル基であることを特徴とする請求項1記載のラジカル重合性組成物。
  3. フルオレセイン骨格を有する色素(A)が、エオシンYであることを特徴とする、請求項1または2記載のラジカル重合性組成物。
  4. 分子内にエチレンオキサイドを有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)が、さらに、分子内に水酸基を有せず、かつ、1個以上の環状構造を有するα,β-エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2)を含む、ラジカル重合性組成物
  5. 請求項1~いずれか記載のラジカル重合性組成物の重合物。
  6. フルオレセイン骨格を有する色素(A)に可視光を照射する事で発生する一重項酸素を、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)により過酸化水素に変換し、その過酸化水素を酸化還元触媒(C)による酸化還元反応で活性ラジカルを発生させることで、エチレンオキサイド鎖を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)、またはα,β-不飽和二重結合基含有化合物(B)およびエチレンオキサイド鎖を有しないα,β-不飽和二重結合基含有化合物(D)を重合・架橋させる請求項記載の重合物の製造方法。
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