JP6405721B2 - 光学立体造形用硬化性材料および立体造形物 - Google Patents

光学立体造形用硬化性材料および立体造形物 Download PDF

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本発明は、未硬化状態での粘度が低く、光照射による硬化速度が速く、成形精度に優れ、しかも強度や耐熱性等の機械的特性に優れた立体造形物を与える光学的立体造形用硬化性材料に関する。
活性エネルギー線重合技術は、その速い重合速度、一般に無溶剤であることによる良好な作業性、極めて低いエネルギー必要量の省エネルギー化等種々の特性に加え、近年、環境汚染問題により、環境汚染の低減化を図れるという利点を有しているため、建装材料、包装材料、印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、光学デバイス、ディスプレイなどの分野において、その利用分野は拡大傾向にある。
これらは、活性エネルギー線で重合し得る樹脂とα,β−不飽和二重結合基を有する単量体のみを含有し、単量体が溶媒の機能をかねていることから塗膜や成型品形成時に溶剤が揮発しないという利点があるからである。そして、この活性エネルギー線重合性を有する樹脂として、低分子量のポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエポキシ系樹脂、ポリアクリル系樹脂等の分子末端にα,β−不飽和二重結合基を有するオリゴマーやα,β−不飽和二重結合基を有する単量体等が利用されている。
近年、樹脂成型品の製造方法として、コンピュータ上の立体デザインシステム(3次元CAD)により設計した立体形状データをもとに、液状の光硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線の一種である紫外線レーザー光によって選択的に重合硬化させることにより、成型品を作製する光学的立体造形法(光造形法)が用いられている。
この光造形法は、従来の切削加工などと比べて、切削困難な複雑な形状にも対応可能、完全自動化プロセスであり取り扱いが容易、製造時間が短くコスト面でも有利などの様々な利点を有しており、樹脂製品の生産の他、デザイン検討、性能試験、広告用等の試作モデルや医療モデルなどの製造に幅広く用いられるようになってきている。
この立体造形法の代表的な例としては、容器に入れた液状の光硬化性樹脂組成物の液面に、所望パターンの重合硬化層が得られるように、光、例えば、活性エネルギー線の一種である紫外線レーザー光を選択的に照射して重合硬化層を得、次に該硬化層の上に液状の光硬化性樹脂組成物を層状に供給し、次いで前記と同様に光を選択的に照射して前記の硬化層と連続した重合硬化層を形成する。この積層操作を繰り返すことにより、最終的に所望の立体造形物を得る方法である。この立体造形法は、製作する造形物の形状が複雑な場合でも、容易にしかも短時間で目的の造形物を得ることができるため注目されている。
光学的立体造形法としては、例えば、特許文献1に開示されているように、液状の光硬化性樹脂組成物に必要なエネルギー供給を選択的に行って、所望形状の立体造形物を形成する方法である。このような方法またはその改良技術が、特許文献2,3に開示されている。
上記の光造形に用いられる光硬化性樹脂組成物としては、効率的な光造形を行う観点から、粘度が低く速やかに平滑な液面を形成することができるとともに、透明性や良好な光硬化性を有することが要求される。また、光による重合硬化時の収縮(硬化収縮)に起因する残留歪み等のために、硬化物が経時で変形(反り、引け、張出部の持ち上がり等)を起こす問題があり、このような経時変形が小さいことが要求される。さらに用途に応じて、重合硬化物には、強靱性などの機械強度、耐熱性、耐湿性および耐水性などが要求されている。
従来、このような光硬化性樹脂組成物としては、透明性、光硬化性等の観点から、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、感光性ポリイミド等のラジカル重合性化合物(例えば、特許文献4、5)やエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献6)などが用いられている。しかし、近年の対象製品の微細化、複雑化に伴い、寸法精度に対する要求が益々厳しくなってきており、上記樹脂組成物の経時変形特性では要求を満足できないようになってきている。
さらに、特許文献7には、エチレン系不飽和モノマーや光開始剤との屈折率の差の絶対値が0でない微小中空球を含有する光硬化性液体組成物が開示されており、該光硬化性液体組成物の透明度が減少することが記載されている。さらに、特許文献8には、発色剤を含有する照射硬化性樹脂組成物が開示されており、該照射硬化性樹脂組成物から製造された三次元物品は、硬化の前後で異なる色を示すことが記載されている。
しかしながら、上記樹脂組成物を硬化して得られる樹脂硬化物も、強靱性、耐水性、物性安定性や経時的変形の抑制の全ての要求を満足するには至っていないのが現状である。
特開昭60−247515号公報 特開昭62−035966 号公報 特開昭62−101408号公報 特開平2−228312号公報 特開平5−279436号公報 特開平1−213304号公報 特許2648222号公報 特表2005−510603号公報
本発明は、経時変形が小さく、さらに、強靱性およびその経時安定性に優れた硬化物を得ることが可能な光学的立体造形用硬化性材料を提供することにある。また、該硬化性材料の硬化物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)を必須成分とする光学的立体造形用硬化性材料であり、更に、アルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)(ただし、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)に該当するものを除く)、および分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を含有する光学的立体造形用硬化性材料であり、化合物(A)100重量部に対して、化合物(C)を20〜70重量部、化合物(D)を5〜30重量部含むことを特徴とする光学的立体造形用硬化性材料に関する。
さらに、本発明は、化合物(A)のα,β−不飽和二重結合基が、アクリロイル基および/またはメタアクリロイル基であることを特徴とする上記記載の光学的立体造形用硬化性材料に関する。
さらに、本発明は、色材(B)を含有することを特徴とする上記記載の光学的立体造形用硬化性材料に関する。
さらに、本発明は、上記記載の光学的立体造形用硬化性材料を、活性エネルギー線で重合硬化してなる硬化物に関する。
さらに、本発明は、上記記載の硬化物よりなる立体造形物に関する。
本発明により、反りや膨潤等の成形時における変形が少なく、光学的立体造形法により精度の高い造形物を生産することができ、また重合硬化物の力学的性質が優れているため、立体造形物は機構部品としても使用可能である光学的立体造形用硬化性材料を提供することができるようになった。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<光学的立体造形用硬化性材料>
本発明の光学的立体造形用硬化性材料は、付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)を必須成分とすることを特徴とし、活性エネルギー線で重合硬化することで、硬化物および立体造形物を提供する。
ここで、「活性エネルギー線」とは、紫外線、可視光線、赤外線、エレクトロンビーム、及び放射線を含む、化学反応を生じさせるための活性化に必要なエネルギーを提供できる、広義のエネルギー線を意味する。本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」と称す)は、上記活性エネルギー線の照射によって、重合反応が進行し、硬化物を形成する。特に限定するものではないが、本発明の一実施形態において、上記活性エネルギー線は、紫外線を含む光エネルギーであることが好ましい。
以下、光学的立体造形用硬化性材料の構成成分について具体的に説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、「アクリロイルオキシ及び/又はメタクリロイルオキシ」、及び「アリル及び/又はメタリル」を表すものとする。
化合物(A);
本発明の光学的立体造形用硬化性材料における、付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)について説明する。本発明において、上記化合物(A)は、分子内に付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有し、かつ少なくとも1個のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物のモノマーである。本発明におけるアルキレンオキサイドは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。アルキレンオキサイドの付加モル数が10以上であると、硬化物とした際に架橋密度が高くなり過ぎるのを抑制すると共に、アルキレンオキサイド鎖が架橋密度の高くなった硬化物の剛性を緩和させるため、硬化物とした際に硬度を維持しつつ柔軟性を付与することが出来る。また、分子内にα,β−不飽和二重結合基が3個以上存在することで、硬化物とした際に優れた硬度を示す。ただし、分子内のα,β−不飽和二重結合基数が増える程、架橋密度が高くなりすぎ、硬化物の剛性が増すことによる靱性の低下、硬化収縮による造形物の変形等の課題が生じる。しかし、α,β−不飽和二重結合基1モルに対して、アルキレンオキサイドの付加モル数が3を超えることにより、硬化物とした際に硬度を維持しつつ柔軟性を付与することが可能となる。
また、アルキレンオキサイド、特にエチレンオキサイドが付加したα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)を用いて、活性エネルギー線で重合硬化させて硬化物を得ようとした際、その硬化速度が向上する。その原因は解明中ではあるが、エチレンオキサイド鎖と後述する活性エネルギー線重合開始剤との間の相互作用によって、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と光重合開始剤との距離が近接することで、硬化速度が向上したのではないかと推察する。
本発明の化合物(A)は、アルコールやフェノール誘導体等が有する水酸基に、アルキレンオキサイドを付加させ、その末端の水酸基に(メタ)アクリロイル基が付加した化合物である。
1価のアルコールの例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
2価のアルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3'−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
3価以上の多価アルコールの例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、クオドロール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール誘導体の例としては、フェノール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−メチレンジフェノール、4,4'−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4'−イソプロピリデンフェノール、4,4'−スルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対して、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロペンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)エテニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルビニルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロペンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオキサイド部位を有するイソプロペニル系単量体類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイドエステル;
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸メチルポリ(プロピレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸エチルポリ(プロピレンオキサイド)などのポリアルキレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用しても良い。
本発明の化合物(A)の市販品としては、例えば以下が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマーPLE−1300、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーPDE−600、ブレンマーPDBE−450、ブレンマーADE−600、ブレンマーAP800(以上、日油化学社製)、ニューフロンティアBPE−10、ニューフロンティアPE−600、ニューフロンティアTMP−15(第一工業製薬社製)、SR−415、SR−602、SR−9035(サートマー社製)、アロニックスM−260、アロニックスM−270(東亞合成社製)、デナコールアクリレートDA−931(ナガセ化成)、NKエステルAM−130G、NKエステルAM−230G、NKエステルA−600、NKエステルA−1000、NKエステルAPG−700、NKエステルA−1206PE、NKエステルA−0612PE、NKエステルA−0412PE、NKエステルA−1000PER、NKエステルA−3000PER、NKエステルA−BPE−10、NKエステルA−BPE−20、NKエステルA−BPE−30、NKエステルAT−20E、NKエステルAT−30E、NKエステルA−GLY−20E、NKエステルA−BPE−10、NKエステルATM−35E、NKエステルATM−10P、NKエステルA−DPH−12E、NKエステルA−DPH−12EL、NKエコノマーA−PG5027E、NKエコノマーA−PG5054E、NKエステルM−130G、NKエステルM−230G、NKエステルS−20E、NKエステルS−12E、NKエステル14G、NKエステル23G、NKエステル1206PE、NKエコノマー1000PER、NKエステルBPE−500、NKエステルBPE−900、NKエステルBPE−1300N、NKエステルGLY−20E、NKエステルTM−35E、NKエステルTM−10P、NKエステルM−DPH−12E、NKエコノマーM−PG5027E、NKエコノマーM−PG5054E(以上、新中村化学社製)。
本発明において、化合物(A)は、特にこれらに限定されるものではない。また、これらは、1種だけを用いても良いし、あるいは、複数種を併用しても良い。
色材(B);
本発明の光学的立体造形用硬化性材料は、上記必須成分に加えて、色材(B)を含有しても良い。色材(B) を使用することによって、光学的立体造形用硬化性材料を活性エネルギー線で重合硬化後、含有される染料や顔料によって、意匠性だけで無く、熱特性、電気特性、あるいは光学特性等の様々な機能性を付与することが可能となる。
色材(B)は、染料や顔料(b1)を分散剤で高濃度に分散させて使用される。このような染料や顔料(b1)としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料や染料が使用できる。
例えば、有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、
リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、
アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、
キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、
ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、
イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、
ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、
キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、
イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、
その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等の有機顔料類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、染料としては、アゾ系染料、ローダミン系染料、キノリン系染料、チアジン系染料、チアゾール系染料、キサンテン系染料、ニグロシン染料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これら色素誘導体であれば、特に問題無く使用できる。
本発明では、顔料の分散性および光学的立体造形用硬化性材料の保存安定性を向上させるために色材(B)に分散剤を添加するのが好ましい。色材(B)のうち、分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、アビシア社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000GR、32000、33000、39000、41000、53000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824」等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、分散剤は、染料や顔料(b1)100重量部に対し、固形分換算で10〜60重量部の範囲で使用する事が好ましい。分散剤が顔料100重量部に対して10重量部未満であると分散安定性が低下して、光学的立体造形用硬化性材料の分散安定性、保存安定性が悪化する場合がある。一方、分散剤が染料や顔料100重量部に対して60重量部を超えると光学的立体造形用硬化性材料の粘度が著しく上昇し、光学的立体造形用硬化性材料の保存安定性に悪影響を及ぼす場合がある。また、光学的立体造形用硬化性材料に活性エネルギー線で重合硬化して硬化物を得ようとした際に、成形加工ができず、硬度が悪化してしまう。
本発明において色材(B)は、光学的立体造形用硬化性材料100重量部に対して、0.1〜30重量部であり、1〜10重量部であることが好ましい。0.1重量部より少ないと、十分な着色効果が得られなくなり、活性エネルギー線により早期に消費されてしまうため、重合率が下がり、逆に30重量部より多くなると、活性エネルギー線の透過を阻害し、重合率を下げたり、低分子化合物を多く含有することで、硬化物の分子量が低下し、硬化物としての凝集力の低下させるため、耐久性を低下させる。
化合物(C);
本発明の光学的立体造形用硬化性材料の一実施形態において、光学的立体造形用硬化性材料は、上記必須成分に加えて、本発明のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)に該当しないアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)を含んでも良い。アルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)を使用することによって、上記光学的立体造形用硬化性材料を容易に低粘度化できるとともに、造形時の作業性を向上させることが容易となる。更に光学的立体造形用硬化性材料を光造形材料として使用した時に、硬化物の硬度を向上させる効果が得られる。
本発明のアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)について説明する。本発明において、上記化合物(C)は、分子内に付加モル数が9以下であるアルキレンオキサイドを有し、かつ少なくとも1個のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物のモノマーである。アルキレンオキサイドの付加モル数以外は、本発明のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と同様である。
更に例えば、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチルジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,2−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニルジメチロール、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−4,4’−スルフォニルジフェノールのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(2−メチル)プロペン酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート等の2官能(メタ)アクリル酸環状エステル類;
テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、テトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル等のアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用しても良い。
本発明のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)の市販品としては、例えば以下が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
EOEOEA、TTEGDA(以上ダイセルUCB社製)、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートDMP−A、ライトエステルMTG−A、ライトアクリレートNP−8EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレート3E−GA、ライトアクリレート4E−GA、ライトアクリレート9E−GA、ライトアクリレートTMP−6EO−3A、エポキシエステル200PA(以上共栄社化学社製)、ビスコート190、ビスコート230、ビスコート700(以上大阪有機化学社製)、SR−256、SR−259、SR−344、SR−349、SR−454、SR−492、SR−499、SR−502、SR−601、SR−272、SR−9003、TPGDA(以上サートマー社製)、NKエステルAM−30G、NKエステルAM−30PG、NKエステルAM−90G、NKエステルA−200、NKエステルA−400、NKエステルAPG−100、NKエステルAPG−200、NKエステルAPG−400、NKエステルA−PTMG−65、NKエステルA−TMPT−3EO、NKエステルA−TMPT−9EO、NKエステルA−TMPT−3PO、NKエステルA−TMPT−6PO、NKエステルA−GLY−6E、NKエステルATM−4EL、NKエステルATM−4E、NKエステルA−GLY−6E、NKエステルA−GLY−9E(以上新中村化学社製)、アロニックスM−111、アロニックスM−113、アロニックスM−210、アロニックスM−220、アロニックスM−225、アロニックスM−240、アロニックスM−245、アロニックスM−320(以上東亞合成社製)、ネオマーPM201、ネオマーPA305、ネオマーNA305(以上三洋化成工業社製)、ブレンマーAE−200、ブレンマーAP−400、ブレンマーAME−400、ブレンマーANP−300、ブレンマーAAE−300、ブレンマーADE−300、ブレンマーADE−400、ブレンマーADP−400、ブレンマーADP−200、ブレンマーADE−400(以上日油化学社製)、デナコールアクリレートDA−911(以上ナガセ化成社製)、ニューフロンティアPE400、ニューフロンティアTMP3、ニューフロンティアTMP2P、ニューフロンティアTMP3P、ニューフロンティアGE3A(以上第一工業製薬社製)、EBECRYL145、PEG400DA−D、TMPEOTA、EBECRYL135、OTA480(以上ダイセルオルネクス社製)。
本発明において、化合物(C)は、特にこれらに限定されるものではない。また、これらは、1種だけを用いても良いし、あるいは、複数種を併用しても良い。
本発明において化合物(C)は、化合物(A)100重量部に対して、10〜100重量部であり、20〜70重量部であることが好ましい。10重量部より少ないと、立体造形用硬化性材料の低粘度化や硬度の向上効果が得られなくなり、逆に100重量部より多くなると、化合物(A)の特徴である 硬化物とした際に硬度を維持しつつ柔軟性を付与する効果が発現されなくなる。
(D)成分;
本発明の光学的立体造形用硬化性材料の一実施形態において、光学的立体造形用硬化性材料は、上記必須成分に加えて、分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を含んでも良い。分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を使用することによって、造形物のガラス転移点(Tg)を向上させて高凝集力を発現させたり、耐熱性や耐水性等の耐性の良好な立体造形物を形成することが可能となるものである。
特に、1個以上のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、使用できるが、その構造中に1個以上の水酸基を含有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d1)を含有することが反応速度の向上や重合硬化収縮の抑制の点で好ましい。化合物(d1)には、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(d1−1)と、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(d1−2)に分けられるが、いずれも水酸基を有することによって、重合反応に伴う硬化収縮の低減に大きな効果を示す。
更に、耐熱性、あるいは耐湿熱性等の耐久性向上の点で、分子内に水酸基を有せず、かつ、1個以上の環状構造を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2)を含有することが好ましい。
更に、(d1),(d2)以外のα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d3)も含有することができる。
特に限定するものではないが、成分(D)として使用可能な化合物としては、以下が挙げられる。
1個以上の水酸基を含有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(d1−1)としては、その構造中に水酸基を有するが、環状構造を有しないるものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とエテニル基を有する単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d1−1)としては、基材との密着性の面より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の炭素数2〜18であるα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物が特に好ましい。
化合物(d1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(d1−2)は、水酸基と環状構造の双方を有するものであれば、特に制限はなく使用できる。化合物(d1−2)は、分子内に一つ以上の環構造を有しているため、水酸基を有していても耐熱性や耐湿熱性等の耐久性に加え、耐水性等の面から好ましい。
化合物(d1−2)としては、その構造中に水酸基と環状構造の双方を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基とヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d1−2)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等が特に好ましい。
分子内に水酸基を有せず、かつ、1個以上の環状構造を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2)は、分子内にヘテロ原子を含有しない環構造を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2−1)と分子内にヘテロ原子を含有する環構造を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含化合物(d2−2)があり、特に限定しないが、耐熱黄変性の点で、(d2−1)が好ましい。
化合物(d2−1)としては、その構造中にヘテロ環以外の環構造を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸iso−ボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸−o−2−プロペニルフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸フェニルグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N−(4−カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β−(2−フリル)(メタ)アクリルアミド、2,3−ビス(2−フリル)アクリルアミド、N−(9H−フルオレン−2−イル)(メタ)アクリルアミド、N−[(R)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N−[(S)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)−N−メチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−3−フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)−N,N−ジメチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル、等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、フェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2,5−ビス(アリルオキシ)ノルボルナン、5−ビニル−2,3−オキシランノルボルナン、2−(2−プロペニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2−エテニリデンアダマンタン、1−アリルアダマンタン、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルマレイミド、ビニルシクロヘキセンモノオキシラン等のアルケニル基含有の環状化合物類;
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、1−クロロ−4−イソプロペニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体類;
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル等の環状ビニルエーテル類;
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルエーテル系単量体類;
例えば、4−ビニル安息香酸ヘキシル、4−ビニル安息香酸オクチル、4−ビニル安息香酸ノニル、4−ビニル安息香酸デシル、4−ビニル安息香酸ドデシル、4−ビニル安息香酸テトラデシル、4−ビニル安息香酸ヘキサデシル、4−ビニル安息香酸オクタデシル、4−ビニル安息香酸エイコシル、4−ビニル安息香酸ドコシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキシル、4−イソプロペニル安息香酸オクチル、4−イソプロペニル安息香酸ノニル、4−イソプロペニル安息香酸デシル、4−イソプロペニル安息香酸ドデシル、4−イソプロペニル安息香酸テトラデシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキサデシル、4−イソプロペニル安息香酸オクタデシル、4−イソプロペニル安息香酸エイコシル、4−イソプロペニル安息香酸ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニル系単量体類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状単量体類;
例えば、スチレンスルホン酸、2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸等のアルケニル基含有環状スルホン酸類;
例えば、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸モノメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジメチルアンモニウム、スチレンゼンスルホン酸トリメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラメチルアンモニム、スチレンスルホン酸エチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸プロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ブチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ペンチルアンモニウムまたはスチレンスルホン酸ヘキシルアンモニウム等のスチレンスルホン酸のアンモニウム塩類;
スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸マグネシウム、スチレンスルホン酸亜鉛、スチレンスルホン酸鉄等のスチレンスルホン酸の金属塩類;
ビニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等のアルケニル基含有ビニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類等が挙げられる。
また、例えば、o−ジ(メタ)アリルビスフェノールA、芳香環構造が水素添加された水添ビスフェノールA等もα,β−不飽和二重結合基を有すれば、化合物(d2−1)に含まれる。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d2−1)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−フェノキシエチル、アクリル酸iso−ボルニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、ジアクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸ジシクロペンテニル、ジアクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルが特に好ましい。
化合物(d2−2)としては、その構造中にヘテロ環構造を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の窒素原子含有のヘテロ環状(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−1H−ピラゾール、1−ビニル−3,5―ジメチル―1H−ピラゾール、3−メチル−5−フェニル−1−ビニルピラゾール、1−ビニルインドール、1−ビニル−2−メチル−1H−インドール、1−ビニルイソインドール、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−ビニルカルバゾール、1,1'−ジビニル−2,2'−ビ(1H−イミダゾール)、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、1−ビニル−2(1H)−ピリジンチオン等の窒素原子含有のヘテロ環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−2−メチル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム、1−(メタ)アリル−3−エチル−1H−イミダゾール−3−イウム、5−ブロモ−1−(メタ)アリル−1H−ピラゾール、1−(メタ)アリルピペラジン、1−(メタ)アリル−5,5−ジエチルピリミジン、N−(メタ)アリル−s−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N−(メタ)アリル−4,6−ジクロロ−1,3−5−トリアジン−2−アミン、1−ベンジル−2−ビニルピペラジン、1−ベンジル−3−ビニルピペラジン、1、4−ジメチル−3−ビニルピペラジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−ビニル−1,3,5―ジメチル―2,4−ジアミン、3−ビニル−1,2,4,5−テトラジン等の窒素原子含有の六員環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキノキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−(メタ)アリル−1H−ベンゾイミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−インダゾール、1−(メタ)アリル−4−メチル−1H−インダゾール、N−(メタ)アリルキノリン−4−アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2−ジ(メタ)アリル−1,2−ジヒドロイソキノリン等の窒素原子含有のヘテロ多環系エテニル基含有化合物類;
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン等の窒素原子含有のヘテロ環状構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ多環構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−[2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル] (メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類;
例えば、2−ビニルオキサゾール、2−フェニル−4−ビニルオキサゾール、2−フェニル−5−ビニルオキサゾール、5−エトキシ−2−ビニルオキサゾール、3−ビニル−5−ニトロソオキサゾール、2−ビニル−4,5−ジフェニルオキサゾール、2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン−5−オン、2−ビニルベンゾオキサゾール等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル等の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、グリシジルシンナマート、アリルグリシジルエーテル、1,3−ブタジエンモノオキシラン等のグリシジル基含有ビニルエステル類;
例えば、2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチアゾール、2−[2−(1−ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2−[2−(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(d2−2)としては、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、4−アクリロイルモルホリン、1−ビニルイミダゾール、N−ビニル−ε−カプロラクタム、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸が特に好ましい。
また、(d1)あるいは、(d2)以外の化合物(d3)としては、その構造中にα,β−エチレン性不飽和二重結合基を有するものであれば特に制限はなく、
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸1−プロピル、(メタ)アクリル酸2−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリルiso−ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1−ナフトイル酢酸ビニル、1−ナフトイルプロピオン酸ビニル、1−ナフトイル酪酸ビニル、1−ナフトイルバレリン酸ビニル、1−ナフトイルヘキサン酸ビニル、2−ナフトイル酢酸ビニル、2−ナフトイルプロピオン酸ビニル、2−ナフトイル酪酸ビニル、2−ナフトイルバレリン酸ビニル、2−ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2−フロイル酢酸ビニル、2−フロイルプロピオン酸ビニル、2−フロイル酪酸ビニル、2−フロイルバレリン酸ビニル、2−フロイルヘキサン酸ビニル、2−フロイルデカン酸ビニル、2−フロイルドデカン酸ビニル、3−フロイル酢酸ビニル、3−フロイルプロピオン酸ビニル、3−フロイル酪酸ビニル、3−フロイルバレリン酸ビニル、3−フロイルヘキサン酸ビニル、3−フロイルデカン酸ビニル、3−フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、4−(2−t−エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレン等のアシル基を有する芳香族系のビニル化合物類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類等のカルボニル基含有のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシブチル等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウムサルフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸エステル類の金属塩やアンモニウム塩;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサンデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、ビニルスルホン酸、2−プロペニルスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸、ビニル硫酸等のアルケニル基含有スルホン酸類;
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのモノまたはジ-アルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホン酸含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、2−プロペンニトリル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチルなどのニトリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化ビニル類;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1等などのアルケン類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル、テトラメチルピペリジニルアクリレート等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β−(2−フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2−ビス(2−クロロエチル)ヒドラジド、p−ビニルベンズヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリロヒドラジド、4−ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2−[2−(5−ニトロ−2−フリル)ビニル]−4−-キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアミン、メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン、2−ビニルイミダゾール、2−ビニルピペラジン、4−ビニルピペラジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、6−メチル−2−エテニルピリジン、2−ビニルピロール、2−メチル−5−ビニル−1H−ピロール、2−ビニルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−メチル−6−ビニルピラジン、2,5−ジメチル−3−ビニルピラジン、2−ビニルピリミジン、2−ビニルピリダジン、2−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニルインダゾール、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルイソキノリン、2−ビニルイソキサリン、2−ビニルキノキサリン、2−ビニルキナゾリン、2−ビニルシンノリン、2,3−ジビニルピリジン、2,4−ジビニルピリジン、2,5−ジビニルピリジン、2,6−ジビニルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有するビニル化合物類;
例えば、(メタ)アリルアミン、4−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、5−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、5−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、2−(メタ)アリルピリジン、4−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−4−(メタ)アリルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アリル化合物類;
例えば、N−エチル−N−ニトロソビニルアミン等の3級アミノ基含有のビニル系化合物類;
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類のヘテロ環状のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
上記、その他のα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(d3)として、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、本発明の樹脂組成物を光立体造形材料として用いた場合、活性エネルギー線重合速度の観点から、2官能以上の(メタ)アクリル酸エステル類を含むことが、好ましい。
本発明の分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)において、活性エネルギー線照射による重合硬化性、後述の立体造形物の硬化収縮性、及び、耐熱性,耐湿熱性や耐水性等の耐久性の点で化合物(D)の優位性は、水酸基を含有する(d1)ではあるが、水酸基と環状構造の双方が含有されるように適時配合することで、良好な硬化性材料とすることができる。化合物(D)としては、粘度が0.5〜2,000mPa・sのものが好ましく、1〜1,000mPa・sのものが好ましい。このような化合物(D)を用いることによって、硬化性材料の高粘度化を抑制し、造形性を改良しつつ、活性エネルギー線重合性を維持するとともに、後述の造形材料の粘度、あるいは加工性を維持することができる。
本発明において化合物 (D)は、化合物(A)100重量部に対して、1〜50重量部であり、5〜30重量部であることが好ましい。1重量部より少ないと、化合物 (D)の効果である高凝集力の発現や、耐熱性や耐水性等の耐性向上が得られなくなり、逆に50重量部より多くなると、化合物(A)の特徴である 硬化物とした際に硬度を維持しつつ柔軟性を付与する効果が発現されなくなる。
オリゴマー(E);
本発明の光学的立体造形用硬化性材料の一実施形態において、光学的立体造形用硬化性材料は、上記必須成分に加えて、本発明のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)に該当しないオリゴマー(E)を含んでも良い。オリゴマー(E)を使用することによって、光学的立体造形用硬化性材料を光造形材料として使用した時に、造形性及び硬化収縮抑制効果をより向上させることができる。また硬化層の耐熱性又は耐湿熱性を向上させることが容易となる。
オリゴマー(E)は、少なくともα,β−不飽和二重結合基を有するモノマーの重合体及び/又は各種化合物に、α,β−不飽和二重結合基を付加して得られる化合物であって、分子内に、1個以上のα,β−不飽和二重結合基を有する。上記オリゴマーは、α,β−不飽和二重結合基の他に、各種官能基を有してもよい。本発明の一実施形態において、上記オリゴマー(E)は、ポリエステル系オリゴマー(e1)、ポリウレタン系オリゴマー(e2)、ポリエポキシ系オリゴマー(e3)及びポリアクリル系オリゴマー(e4)よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含み、これらを特に制限なく使用することができる。
(e1)ポリエステル系オリゴマー
ポリエステル系オリゴマー(e1)としては、主鎖骨格に多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中の水酸基と(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物とのエステル化によって得られる化合物、あるいはポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中のカルボキシル基と(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの前述の化合物(d1)とのエステル化によって得られる化合物である。その他、酸無水物と(メタ)アクリル酸グリシジルと少なくとも1個の水酸基を有する化合物とから得られるポリエステルオリゴマー等もポリエステルオリゴマー(e1)として使用可能である。
上記、多塩基酸としては、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系が挙げられ、それぞれ特に制限が無く使用できる。脂肪族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらの脂肪族ジカルボン酸及びその無水物が利用できる。又、無水コハク酸の誘導体(メチル無水コハク酸物、2,2−ジメチル無水コハク酸、ブチル無水コハク酸、イソブチル無水コハク酸、ヘキシル無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、フェニル無水コハク酸等)、無水グルタル酸の誘導体(無水グルタル酸、3−アリル無水グルタル酸、2,4−ジメチル無水グルタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、ブチル無水グルタル酸、ヘキシル無水グルタル酸等)、無水マレイン酸の誘導体(2−メチル無水マレイン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸、ブチル無水マレイン酸、ペンチル無水マレイン酸、ヘキシル無水マレイン酸、オクチル無水マレイン酸、デシル無水マレイン酸、ドデシル無水マレイン酸、2,3−ジクロロ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、2,3−ジフェニル無水マレイン酸等)等の無水物誘導体も利用できる。
脂環族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、ダイマー酸、シクロプロパン−1α,2α−ジカルボン酸、シクロプロパン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロプロパン−1β,2α−ジカルボン酸、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3α−ジカルボン酸、(1R)−シクロペンタン−1β,2α−ジカルボン酸、trans−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,2β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,3β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1S,2S)−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,1−シクロヘプタンジカルボン酸、クバン−1,4−ジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和脂環属ジカルボン酸や、1−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロペンテン−1,3−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ヘキサジエン−1α,4α−ジカルボン酸等の環内に不飽和二重結合が1もしくは2個有した不飽和脂環族ジカルボン酸が挙げられ、これらの脂環族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
また、ヘキサヒドロ無水フタル酸の誘導体(3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸)、テトラヒドロ無水フタル酸の誘導体(1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸等)等の水素添化した無水フタル酸誘導体も脂環族ジカルボン酸無水物として利用できる。
芳香族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,2'−ビフェニルジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4´−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,2−アズレンジカルボン酸、1,3−アズレンジカルボン酸、4,5−アズレンジカルボン酸、(−)−1,3−アセナフテンジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−アントラセンジカルボン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、1,2−フェナントレンジカルボン酸、4,5−フェナントレンジカルボン酸、3,9−ペリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、無水フタル酸、4−メチル無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられ、これらの芳香族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
さらに、無水クロレンド酸、無水ヘット酸、ビフェニルジカルボン酸無水物、無水ハイミック酸、エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,5−イソベンゾフランジカルボン酸無水物等の酸無水物類も多塩基酸として使用可能である。
また、多価アルコールとしては、数平均分子量(Mn):約50〜500の比較的低分子量のポリオール類や、数平均分子量(Mn):500〜30,000の比較的高分子量のポリオール類が挙げられ、それぞれ、特に制限が無く使用できる。
比較的低分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3'−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール(付加モル数10以下)、ポリオキシプロピレングリコール(付加モル数10以下)、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族又は脂環族ジオール類;
例えば、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−メチレンジフェノール、4,4'−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4'−イソプロピリデンフェノール、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加させた付加型ビスフェノール等の芳香族ジオール類等を挙げることができる。
付加型ビスフェノールの原料ビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられ、原料アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
比較的高分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、高分子量ポリエステルポリオール、高分子量ポリアミドポリオール、高分子量ポリカーボネートポリオール及び高分子量ポリウレタンポリオールが挙げられる。高分子量ポリカーボネートポリオールは、上記の比較的低分子量のジオールと炭酸エステル又はホスゲンとの反応によって得られる。
上記高分子量ポリエステルポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPシリーズ、協和発酵ケミカル社製のキョーワポールシリーズが挙げられる。
上記高分子量ポリアミドポリオールの市販品としては、富士化成工業社製のTPAE617等を使用できる。
上記高分子量ポリカーボネートポリオールの市販品としては、例えば、パーストープ社製のオキシマーN112、旭化成ケミカルズ社製のPCDLシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPMHCシリーズ、クラレポリオールCシリーズ等が挙げられる。
上記高分子量ポリウレタンポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンURシリーズ、三井化学ポリウレタン社製のタケラックE158(水酸基価=20,酸価<3)、タケラックE551T(水酸基価=30,酸価<3)、及び、タケラックY2789(水酸基価=10,酸価<2)等が挙げられる。
その他に、ポリカプロラクトンジオール、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)ジオール、ポリバレロラクトンジオール等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も、上記高分子量ポリオールとして使用できる高分子量ポリオールに含まれる。
(e2)ポリウレタン系オリゴマー
ポリウレタン系オリゴマー(e2)は、少なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物と前記化合物(d3)の中の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類または、脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類とを反応させて得られる化合物、あるいは少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物と上述の多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(d1)を反応させて得られる化合物、あるいは少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、更に少なくとも1個以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(d1)とを反応させて得られる化合物である。また、イソシアネート基とアミノ基とを反応させて得られるウレア結合基を含有したものもポリウレタン系オリゴマー(e2)に含む。
少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物としては、単官能ポリイソシアネート、及び多官能イソシアネートが挙げられ、それぞれ、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。単官能ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクチルイソシアネート、デシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、p−ニトロフェニルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、2,4−ジクロロフェニルイソシアネート、3−クロロ−4−メチルフェニルイソシアネート、トリクロロアセチルイソシアネート、クロロスルホニルイソシアネート、(R)−(+)−α−メチルベンジルイソシアネート、(S)−(−)−α−メチルベンジルイソシアネート、(R)−(−)−1−(1−ナフチル)エチルイソシアネート、(R)−(+)−1−フェニルエチルイソシアネート、(S)−(−)−1−フェニルエチルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
多官能イソシアネートのうち、芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4’−MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また、(e2)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2−メチルペンタン−2,4−ジオールアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
また、アミノ基を有するアミン類としては、例えばアミノメタン、アミノエタン、1−アミノプロパン、2−アミノプロパン、1−アミノブタン、2−アミノブタン、1−アミノペンタン、2−アミノペンタン、3−アミノペンタン、イソアミルアミン、1−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、2−オクチルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノドデカン(ラウリルアミン)、1−アミノトリデカン、1−アミノヘキサデカン、1−アミノテトラデデカン(ミリスチルアミン)、1−アミノペンタデカン、セチルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1−アミノ−2−エチルヘキサン、1−アミノ−2−メチルプロパン、2−アミノ−2−メチルプロパン、3−アミノ−1−プロペン、3−アミノメチルヘプタン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2−エチルヘキシロキシプロピルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−ラウリロキシプロピルアミン、3−ミリスチロキシプロピルアミン、2−アミノメチルテトラヒドロフラン、アニリン、o−アミノトルエン、m−アミノトルエン、p−アミノトルエン、o−ベンジルアニリン、p−ベンジルアニリン、1−アニリノナフタレン、1−アミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、5−アミノイソキノリン、o−アミノジフェニル、4−アミノジフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、o−アミノアセトフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p−メトキシフェネシルアミン、p−アミノアゾベンゼン、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、アリルアミン等の1級アミン類;
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−アミノピロリジン、、3−ピロリジノール、ジアミルアミン、ジアリルアミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン類;
例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2−ジアミノプロパン又は1,2−プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3−ジアミノプロパン又は1,3−プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4−ジアミノブタン]、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5−ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6−ジアミノヘキサン]、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ダイマージアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジアミン、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、フェニレンジアミン、、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス−(sec−ブチル)ジフェニルメタン、グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等二つの1級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、及びN,N'−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、ピペラジン等の二つの2級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N−メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N−エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N−メチル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−メチル−1,3−ジアミノプロパン又はメチルアミノプロピルアミン]、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン[別名:N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン又はイソプロピルアミノプロピルアミン]、及びN−ラウリル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−ラウリル−1,3−ジアミノプロパン又はラウリルアミノプロピルアミン]、トリエチルテトラミン、ジエチレントリアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン等の1級及び2級アミノ基を有するポリアミン類;
例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等のヒドラジド類;
例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の3級アミン類;
例えば、その他、ピリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ピロリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ジメチルオキサゾリン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等が利用できる。
(e3)ポリエポキシ系オリゴマー
ポリエポキシ系オリゴマー(e3)は、グリシジル基を有する化合物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られる化合物であり、実質的にグリシジル基を有さず、かつα,β−不飽和二重結合基含有化合物を有する化合物である。代表例としてビスフェノール型、エポキシ化油型、フェノールノボラック型、脂環型が挙げられる。ビスフェノール型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるビスフェノール型ジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物とを反応して得られるものである。
エポキシ化油ポリエポキシ系オリゴマーとしては、エポキシ化された大豆油等の油とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られるものを使用できる。ノボラック型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、ノボラック型エポキシ樹脂とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られるものを使用できる。脂環型ポリエポキシ系オリゴマーとしては、脂環型エポキシ樹脂とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により合成されたものを使用できる。
(e4)ポリアクリル系オリゴマー
本発明では、オリゴマー(E)として、アクリル系オリゴマー(e4)を使用することもできる。使用可能な化合物の具体例として、α,β−不飽和二重結合基を有する変性ポリエーテル、アミン変性されたα,β−不飽和二重結合基含有化合物、並びに、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂及び多価アルコール等の各種化合物にα,β−不飽和二重結合基を付加させた変性α,β−不飽和二重結合基含有化合物、からなる群より選択される1以上の化合物の、オリゴマーまたはプレポリマーを使用することができる。
凝集密度に加えて、重合によって造形物を形成する他成分との相溶性、及び耐熱性と耐湿熱性といった耐久性において、優れた特性を得る観点から、上記オリゴマー(E)の重量平均分子量(以下、Mwと称す。)が立体造形物の相溶性や良好な耐久性(耐熱性、耐湿熱性)、凝集密度の点で、300〜50,000の範囲であることが好ましく、400〜30,000の範囲であることが好ましい。Mwが50,000以下のオリゴマーを使用することによって、流動性に優れ、かつ上記化合物(A)との相溶性にも優れた樹脂組成物を容易に提供することができる。また、それに伴って、樹脂組成物の造形性の低下、及び硬化物の硬化収縮等の耐久性の低下、並びに硬化物の白化といった不具合を容易に抑制することができる。一方、Mwが300以上のオリゴマーを使用することによって、硬化性材料を光造形材料として使用した場合に、立体造形物内での凝集破壊が生じ難くなる。
なお、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、酸価(AV)及び水酸基価(OHV)の測定方法については後述する。
特に限定するものではないが、本発明の好ましい一実施形態において、上記オリゴマー(E)は、少なくともポリウレタン系オリゴマー(e2)を含むことが好ましい。上記硬化性材料を造形材料等の用途で使用する場合、硬化物の弾性及び柔軟性は、上記オリゴマー(E)中の結合基に依存して変化する傾向がある。上記結合基がエステル又はエーテル基である場合、優れた柔軟性を得ることが容易である。しかし、弾性が低く、及び耐加水分解性も低い傾向がある。一方、上記成分(e2)を使用した場合、ウレタン結合に基づき、弾性と柔軟性とのバランスをとることが容易である。また、上記成分(e2)は、耐加水分解性も良好であるため、耐水性や耐湿熱性を容易に向上させることができる。
しかし、本発明は、上記成分(e2)以外のオリゴマー成分を使用した場合についても、その他の構成成分を適切に配合することによって、所望とする特性を容易に得ることができる。
本発明の硬化性材料の一実施形態では、硬化性材料の総量を100重量部として、オリゴマー(E)が1〜250重量部の配合量であることが好ましい。より好ましくは、1〜100重量部の範囲である。オリゴマー(E)を1重量部以上とすることによって、凝集力の不足を改善することができ、耐熱性や耐湿熱性といった特性の改善が容易となる。一方、オリゴマー(E)を250重量部以下とすることによって、硬化性材料を造形材料として使用した場合に、硬化収縮を高度に抑制することが容易となる。
開始剤(F):
本発明の硬化性材料は、各種活性化エネルギー線の照射によって重合反応が進行し、硬化可能である。しかし、上記硬化性材料は、必須成分である化合物(A)に加えて、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(F)を含んでもよい。活性エネルギー線重合開始剤(F)を使用することによって、重合反応を促進することができる。本発明の一実施形態において、上記活性化エネルギーは紫外線であることが好ましく、紫外線の照射によって重合反応を進行させる場合、硬化性材料は、活性エネルギー線重合開始剤(F)を含むことが好ましい。
本発明では、上記開始剤(F)として、活性エネルギー線重合開始剤として公知の化合物から任意に選択した化合物を使用できる。
具体例として、例えば、以下が挙げられる。2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントフルオレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−チオキサントン、カンファーキノン、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等の光ラジカル発生剤(e1)。
また、市販品としては、例えば、以下が挙げられる。イルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369,及び261(BASF社製)、DAROCUR−TPO(BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド)、ダロキュア−1173(メルク社製)、エザキュアーKIP150,及びTZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS,及びカヤキュアDMBI(日本化薬社製)等の光ラジカル発生剤(f1)。
また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する光重合開始剤を使用することもできる。
また、α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(D)として、(メタ)アクリル酸グリシジル、4−(グリシジルオキシ)ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどの3員環または4員環の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類、あるいは後述のカチオン重合性化合物(G)を使用した場合には、活性エネルギー線重合開始剤として、必要に応じて公知の光酸発生剤(f2)を含有することが好ましい。光酸発生剤(f2)としては、例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−110P(サンアプロ社製)、などのスルホニウム塩やIRGACURE250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、WPI−113(和光純薬社製)、RP−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩などに例示されるものが挙げられ、併用使用する事で、重合架橋が進み、熱や湿度に対する耐久性に優れる硬化物を形成するため好ましい。
また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する活性エネルギー線重合開始剤を使用することもできる。
本発明では、上記開始剤(F)として、上述の化合物を単独で、又は2種類以上組合せて使用することができる。
上記開始剤(F)の配合割合は、反応性の観点から、硬化性材料の総量を100重量部として、好ましくは0.01〜20重量部の範囲、より好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。
本発明の硬化性材料は、実質的に有機溶剤を含まない。硬化性材料は、有機溶剤を全く含まないことが好ましいが、上記活性エネルギー線重合開始剤(F)は重合性成分に難溶性のことが多い。そのため、活性エネルギー線重合開始剤(F)を溶解するため少量の有機溶剤は含んでもよい。硬化性材料中の有機溶剤の含有量は5重量%以内であることが好ましい。
さらに、上記活性エネルギー線重合開始剤(F)の性能を向上させるために、活性エネルギー線増感剤を併用しても良い。活性エネルギー線増感剤の代表例として、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、及び、ニトリル類又はその他の含窒素化合物などが挙げられる。なかでも、アントラセン系又はベンゾフェノン系、チオキサントン系又はペリレン、フェノチアジン、及びローズベンガル等の化合物が好ましく使用される。
化合物 (G):
本発明の樹脂組成物の一実施形態において、硬化材料は、上記必須成分に加えて、カチオン重合性化合物(G)を含んでもよい。カチオン重合性化合物(G)を使用することによって、硬化性材料を立体造形物として使用した時に、活性エネルギー線照射による異種重合硬化が可能なるため、硬化物が相分離構造を形成し、弾性と応力緩和性やクリープ特性を制御しやすいため、適度な弾性や可撓性維持と硬化収縮抑制をより向上させることができる。また硬化層の耐熱性又は耐湿熱性を向上させることが容易となる。
カチオン重合性化合物(G)は、酸触媒によりカチオン重合する官能基を少なくとも1種以上を含み、これらを特に制限なく使用することができる。カチオン重合性化合物(G)としては活性エネルギー線による反応性の観点から、環状ヘテロ化合物や上述の化合物(D)中に例示されるビニルエーテル類が好ましく、環状ヘテロ化合物のうち、環状エーテル基を1つ以上有する化合物が特に好ましく用いられる。
環状ヘテロ化合物のうち、3員環状エーテル基を有する環状ヘテロ化合物であるエポキシ基含有化合物(g1)、4員環エーテルであるオキセタニル基含有化合物(g2)や5員環以上の環状エーテル化合物(g3)、2個以上の酸素又は酸素以外のヘテロ基を有する化合物(g4)がある。
エポキシ基含有化合物(g1)としては、例えば、オキシラン、メチルオキシラン、フェニルオキシラン、1,2−ジフェニルオキシラン、メチリデンオキシラン、オキシラニルメチル、オキシラニルメタノール、オキシランカルボン酸、(クロロメチル)オキシラン、(ブロモメチル)オキシラン、オキシラニルアセトニトリル、2,2'−(ジメチルメチレン)ビス[(p−フェニレン)オキシメチレン]ビスオキシラン、2,2'−[メチレンビス(2,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシラン等のオキシラン化合物類、あるいは、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン等のオキシラン環の水素原子がメチレン結合基やメチン結合基が置換されているエポキシ基含有化合物類;
例えば、2−(シクロヘキシルメチル)オキシラン、2−エトキシ−3−(シクロヘキシルメチル)オキシラン、[(シクロヘキシルオキシ)メチル]オキシラン、1,4−ビス(オキシラニルメトキシメチル)シクロヘキサン、2,2'−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−シクロヘキサンジイルオキシメチレン)]ビスオキシラン、2−[{4−(オキシラン−2−イルメトキシ)シクロヘキシル}メトキシ]オキシラン等のシクロアルカン環を有するエポキシ基含有化合物類;
例えば、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、3−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメタノール、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−メトキシメチル、3−{(2−エチルヘキシル)オキシ}−2−ヒドロキシプロピル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン3−カルボキシレート、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−オールアセテート、5,8,8−トリメチル−3−オキサトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン、α,α,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−メタノールアセテート、β,6−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−エタノールアセテート、ピペリトンオキサイド、3−カレンオキサイド、α−テルピネオールオキサイド、3−(チイラン−2−イル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、6−メチル−3−イソプロピル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−オール、3,4−オキシランシクロヘキシルメチル 3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、(1s,4s)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,4S)−2−メチル−−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,2S,4S,5S)−3−オキサビシクロ[3.2.1.02,4]オクタン、エチレンビス(3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチル) アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)アジペート、ビス(3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)カーボネート、ジエチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、エチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、2,3,14,15−ジオキシラン−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ−[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン(また、3,4−オキシランシクロヘキサンスピロ−2',6'−ジオキサンスピロ−3'',5''−ジオキサンスピロ−3''',4'''− オキシランシクロヘキサンとも命名できる化合物)、4−(3,4−オキシランシクロヘキシル)−2,6−ジオキサ−8,9−オキシランスピロ[5.5]ウンデカン、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス−2,3−オキシランシクロペンチルエーテル、およびジシクロペンタジエンジオキサイド等の芳香環を有しない脂環族系エポキシ基含有化合物類;
例えば、3−フェニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、4−エチルフェニル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ベンジル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、4−エチルフェニル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−3−3フェノキシプロピル7−キサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、1,2−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,3−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,4−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1−フェニルエタン−1,2−ジイルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、O'3,O3−1,4−フェニレンビス(メチレン)4−ジブチルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3、4−ジカルボキシレート)、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)イソフタレート、ビス[2−{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボニル)オキシ}エチル]テレフタレート、1,2−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,3−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、[{プロパン−2,2−ジイルビス(4,1−フェニレン)}ビス(オキシ)]ビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)等の芳香環を有する脂環族系エポキシ基含有化合物類等が挙げられる。
ここに例示したエポキシ基含有化合物化合物は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数のエポキシ基含有化合物化合物を混合して使用してもよく、特にこれらに限定されるものではない。
オキセタニル基含有化合物(g2)としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタン、3‐エチル−{(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチル}オキセタン等が挙げられる。オキセタニル基含有化合物(g2)は単独で用いてもよいし2種類以上を併用し用いてもよい。
5員環以上の環状エーテル化合物(g3)としては、例えば、2−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジエトキシテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン−2,2−ジメタノール3−メチル−2,4(3H、5H)−フランジオン、2,4−ジオキソテトラヒドロフラン−3−カルボキシラート、プロパン酸1,5−ジ(テトラヒドロフラン−2−イル)ペンタン−3−イル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、メトキシテトラヒドロピラン、2−(プロパジエニルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン、2−(テトラヒドロフルフリルオキシ)テトラヒドロピラン、N−(2,6−ジオキソテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)フタルイミド、3−[3−ヒドロキシプロピル]オキシ]オキセパン、(2R,3R)−2−メチル−3−(ベンジルオキシメチル)オキセパン−3−オール、5−クロロ−2−(2−フェニルエチル)オキセパン等が挙げら、単独で用いてもよいし2種類以上を併用し用いてもよい。
2個以上の酸素又は酸素以外のヘテロ基を有する化合物(g4)としては、環状エステル化合物、環状ホルマール化合物、環状カーボネート化合物、含フッ素環状化合物等がある。環状エステル化合物が、ラクトン類であることが好ましい。環状ホルマール化合物がが、ジオキソラン類、ジオキサン類及びトリオキサン類から選択される化合物であることがより好ましい。
工業的には、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、グリセリンカーボネート等が反応性の点で好ましく用いられる。
カチオン重合性化合物(G)のうち、ビニルエーテル類としては、前記した化合物(D)より適時選択され、使用することができる。
カチオン重合性化合物(G)は、(g1)、(g2)、(g3)、(g4)及びビニルエーテル類が挙げられ、特に限定するものではないが、エポキシ基含有化合物(g1)、あるいはオキセタニル基含有化合物(g2)が好ましい。また、エポキシ基含有化合物(g1)、あるいはオキセタニル基含有化合物(g2)は、立体歪みが大きく、求核的開環反応を起こしやすい。そのため、造形時に架橋密度の向上が図れるため、凝集力が向上し易く、工業的にも好ましい。これらは使用目的によって、単独で用いてもよいし2種類以上を併用し用いてもよい。
このように、本発明の硬化性材料に、カチオン重合性化合物(G)を併用することによって、活性エネルギー線を照射して重合硬化した立体造形物の硬化収縮を抑制しやすいため、硬化収縮が大きいことに起因する立体造形物の外観不良も改善することが可能となる。
本発明の硬化性材料の一実施形態では、化合物(A)の総量を100重量部として、カチオン重合性化合物(G)が1〜350重量部の配合量であることが好ましい。より好ましくは、1〜150重量部の範囲である。カチオン重合性化合物(G)を1重量部以上とすることによって、凝集力の不足を改善することができ、耐熱性や耐湿熱性といった特性の改善が容易となる。一方、カチオン重合性化合物(G)を350重量部以下とすることによって、硬化性材料を造形材料として使用した場合に、硬化収縮の低減に効果を得ることが容易となる。
成分(H);
本発明の光学的立体造形用硬化性材料の一実施形態において、光学的立体造形用硬化性材料は、上記必須成分に加えて、酸化防止剤(H)を含んでも良い。酸化防止剤(H)を含むことによって、活性エネルギー線重合後の硬化物の経時での着色を抑制することができる。
酸化防止剤としては、例えば、アデカスタブAO‐50、アデカスタブAO‐80(ア
デカ社製)、などのフェノール系酸化防止剤や、IRGANOX‐PS‐800FD(B
ASF社製)、などのイオウ系酸化防止剤、ファンクリルFA−711MM(日立化成社製)、TINUBIN622LD、TINUBIN144、TINUBIN765(3種ともBASF社製)等のヒンダードアミン系の光安定剤等の市販品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。酸化防止剤(H)の配合割合は、光学的立体造形用硬化性材料100重量部に対して、0.01〜20重量部であり、0.01〜10重量部であることが好ましい。0.01重量部より少ないと、活性エネルギー線により早期に消費されてしまうため、重合率が下がり、逆に20重量部より多くなると、重合率は上がるが、樹脂硬化物の分子量が低下し、光学的立体造形用硬化性材料を樹脂硬化物としての凝集力の低下させるため、耐久性を低下させる。
その他の成分(J):
本発明の樹脂組成物は、本発明による効果を損なわない範囲であれば、各種添加剤等、その他の成分(J)を適宜配合することも可能である。例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、シランカップリング剤、光増感剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、及び消泡剤等の、独立した充填剤としてではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、硬化性材料中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
次に、光学的立体造形用硬化性材料の性状について、説明する。
本発明の光光学的立体造形用硬化性材料は、上記、付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)を必須成分とし、更に、必要に応じて、色材(B)、化合物(C)、化合物(D)、オリゴマー(E)、活性エネルギー線重合開始剤(F)、カチオン重合性化合物(G)、酸化防止剤(H)やその他の成分(J)を配合後、均一に混合することによって製造することができる。攪拌・混合する際には、減圧装置を備えた1軸または多軸エクストルーダー、ニーダー、ディソルバーのような汎用の機器を使用し攪拌・混合することにより調製してもよい。攪拌・混合する際の温度は、通常、10〜60℃に設定されるのが好ましい。調製時の設定温度が10℃未満では、粘度が高すぎて均一な撹拌・混合作業が困難になる場合があり、逆に、調製時の温度が60℃を超えると、熱による硬化反応が起きる場合があり、正常な硬化性材料が得られない場合があるので、好ましくない。
本発明の光学的立体造形用硬化性材料は、液状、ペースト状及びフィルム状のいずれの形態でも使用することができる。
なお、本発明における光学的立体造形用硬化性材料は、実質的に有機溶剤を含まないことが好ましいが、機溶剤を含有することも可能である。 例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、トルエン、キシレンその他の炭化水素系溶媒等の有機溶媒や、水をさらに添加して、硬化性材料の粘度を調整することもできるし、硬化性材料を加熱して粘度を低下させることもできる。
本発明における光学的立体造形用硬化性材料は、25℃の粘度が1〜2000mPa・sであることが重要であり、好ましくは10〜1500mPa・sであり、20〜1000mPa・sであることがより好ましい。粘度が2000mPa・sより高いと硬化物にした場合、成形加工ができず、硬度が悪化してしまう。一方、粘度が1mPa・sより低いと脂硬化物の寸法安定性の制御が困難になる。
次に、硬化物、光学的立体造形用硬化性材料の成形プロセス(光学的立体造形法)について、説明する。
本発明の光学的立体造形用硬化性材料は、光学的立体造形法(以下、光造形法ともいう)における光硬化性液状樹脂物質として好適に使用される。すなわち、本発明の硬化性材料に対して、紫外線等の活性エネルギー線を選択的に照射して重合硬化に必要なエネルギーを供給する光造形法により、所望の立体形状の硬化物を製造することができる。
本発明の光学的立体造形用硬化性材料は、光学的立体造形法における硬化性液状物質として好適に使用される。即ち、この硬化性材料の特定箇所に、可視光、紫外光、赤外光等の光を選択的に照射して重合硬化に必要な活性エネルギーを供給することにより、所望形状の立体造形物を得ることができる。
活性エネルギー線の照射光源としては、150〜550nm波長域の光を主体としたもので、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどの他、半導体レーザー光線、電子線なども露光用活性エネルギー線として利用できる。コスト面や指向性、収束性の点で紫外線レーザー光線が好ましい。
活性エネルギー線の照射強度は、0.1〜500mW/cm2であることが好ましい。光照射強度が0.1mW/cm2未満であると、硬化に長時間を必要とし、500mW/cm2を超えると、ランプから輻射される熱により、未硬化の光学的立体造形用硬化性材料に劣化が生じる可能性があるため、好ましくない。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は1〜5,000mJ/cm2とであることが好ましい。積算照射量が1mJ/cm2より少ないと、重合硬化に長時間を必要とし、5,000mJ/cm2より大きいと、照射時間が非常に長くなり、生産性が劣るため、好ましくない。
このような重合硬化のための活性エネルギー線である光を、硬化性材料の特定箇所に選択的に照射する方法は特に制限されず、種々の方法によって行うことができる。例えばレーザー光、レンズ、鏡等を用いて得られた集束光等を、特定箇所に照射する方法、非集束光を一定パターンのマスクを介して照射する方法等を採用することができる。ただし、微細加工や加工精度が要求される場合には、集束光の大きさを最小にすることが望ましく、このような場合にはレーザー光を使用することが好適である。さらに、光の照射を受ける硬化性材料の特定箇所は、容器に入れられた硬化性材料の液面、容器の側壁ないし底壁と接している樹脂組成物の面あるいは液中でもよい。硬化性材料の液面または容器壁との接触面に光を照射するには、光を外部から直接または透明な器壁を通して照射すればよく、液中の特定箇所に照射する場合には、光ファイバー等の導光体を用いて照射を行えばよい。
また上記の光学的立体造形法においては、通常、硬化性材料の特定箇所を重合硬化させた後、被照射位置を、既に硬化した部分から未硬化部分に連続的にまたは段階的に移動させることにより、硬化部分を所望の立体形状に成長させることができる。この被照射位置の移動は種々の方法によって行うことができ、例えば光源、硬化性材料を収容している容器あるいは硬化性材料の硬化部分の少なくとも何れかを移動させたり、また該容器に未硬化の硬化性材料(液状硬化性物質)を追加する等の方法によって行うことができる。
次に、立体造形物について、説明する。
本発明の光学的立体造形用硬化性材料を用いて立体造形物を得る代表的な方法としては、液状である本発明の硬化性材料に、所望のパターンを有する硬化層が得られるように光を選択的に照射して硬化層を形成し、次に該硬化層に隣接する未硬化の組成物層に同様にして光を照射して先に形成された硬化層と連続する新たな硬化層を形成し、この積層操作を繰り返すことにより、最終的に目的とする立体形状の造形物とする方法を挙げることができる。この方法のさらに具体的態様としては、次に例示する方法を挙げることができる。
形成された立体造形物は、反応に用いた容器から取り出し、該造形物の表面に残存する未反応の化合物を除去した後、必要に応じて洗浄する。この洗浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類に代表される有機溶剤、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどに代表される有機溶剤、テルペン類、グリコールエーテル系エステル類に代表される脂肪族系有機溶剤、熱硬化性あるいは光硬化性(活性エネルギー線である光による重合硬化性を意味する。)の低粘度の液状樹脂を使用することができる。また立体造形物に透明性を付与したい場合には、前記の熱硬化性あるいは光硬化性の液状樹脂を洗浄剤として使用することが望ましい。またこの場合には、洗浄に使用した樹脂の種類に応じて、洗浄後に、熱または光で乾燥(ポストキュアーとも称す)を行う必要がある。なお、ポストキュアーは、表面の樹脂を硬化させるのみならず、立体造形物の内部に残存する可能性のある未反応の硬化性材料をも硬化させる効果を有しているので、有機溶剤により洗浄した場合にも行うことが好適である。
本発明の光学的立体造形用硬化性材料の硬化物は、複雑、微細な加工を必要とする電子製品用等の各種樹脂成型品;新商品のデザイン検討用、プレゼンテーション用、広告用や展示用等のモデル;性能試験用や生産適性確認用など開発用試作品;手術のシミュレーション用等の医療モデルなどの立体造形物として好ましく用いることができる。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
[色材R(顔料分散体)の作製]
色材R(顔料分散体)の配合を表1に示す。重合性モノマーと高分子分散剤とを攪拌し、高分子分散剤が完全に溶解したことを確認した後、顔料を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで攪拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散して作製した。
Figure 0006405721
[色材Y(顔料分散体)の作製]
色材Y(顔料分散体)の配合を表2に示す。重合性モノマーと高分子分散剤とを攪拌し、高分子分散剤が完全に溶解したことを確認した後、顔料を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで攪拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1.5時間分散して作製した。
Figure 0006405721
[配合例1〜39]
酸素濃度が10%以下に置換された遮光された300ccのマヨネーズ瓶に、付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)、色材(B)、付加モル数が9以下であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)、分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)、オリゴマー(E)、活性エネルギー線重合開始剤(F)、光、カチオン重合性化合物(G)、酸化防止剤(H)、及びその他の成分(J)を表3に示す比率で仕込み、攪拌機器にて十分に攪拌を行い、十分に脱泡を行った後、配合例に示す硬化性材料を得た。
[配合例40]
配合例14中の付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)の代わりに、トリメチロールプロパントリアクリレートを用いた以外は、配合例14と全く同じ組成かつ同じ方法で硬化性材料を得た。
表3に示した配合例の硬化性材料について、以下の方法に従って求め、表4に結果を示した。
《外観》
各配合例で得られた硬化性材料の液体外観を目視にて評価した。
《粘度》
各配合例で得られた硬化性材料を23℃の雰囲気下でE型粘度計(東機産業社製 TV−22)にて、約1.2mlを測定用試料とし、回転速度0.5〜100rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、溶媒としてはテトロヒドロフラン、重量平均分子量(Mn)の決定はポリスチレン換算で行った。
《水酸基価(OHV)》
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
《酸価(AV》
共栓三角フラスコ中に試料を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容積比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
乾燥状態の樹脂の値として、酸価(mgKOH/g)を次式により求めた。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
《ガラス転移温度(Tg)》
ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。
表3の硬化性材料を、剥離処理されたポリエステルフィルムに塗工し、活性エネルギー線を照射し、重合硬化させたものを約10mgかきとり、試料としてアルミニウムパンに入れ、秤量して示差走査熱量計にセットし、試料を入れない同タイプのアルミニウムパンをリファレンスとして、100℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷処理した。その後10℃/分で昇温し、昇温中に得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg、単位:℃)を決定した。
例示化合物は以下の表3に具体的に示すが、これらに限られるものではない。尚、表3において、記号「−」は、配合なしを意味している。
・化合物(A)
PE600:第一工業製薬社製「ニューフロンティアPE600」(アルキレンオキサイド付加モル数13or14)
AT20E:新中村化学社製「NKエステルAT−20E」(アルキレンオキサイド付加モル数20)
AT30E:新中村化学社製「NKエステルAT−30E」(アルキレンオキサイド付加モル数30)
ATM35E:新中村化学社製「NKエステルATM−35E」(アルキレンオキサイド付加モル数35)
AGLY20E:新中村化学社製「NKエステルA−GLY−20E」(アルキレンオキサイド付加モル数20)
PDE600:日油社製「ブレンマーPDE600」(アルキレンオキサイド付加モル数14)
SR9035:サートマー社製「SR9035」(アルキレンオキサイド付加モル数15)
SR602:サートマー社製「SR602」(アルキレンオキサイド付加モル数10)
・色材(B)
色材R:本明細書内にて調整。
色材Y:本明細書内にて調整。
・化合物(C)
PE300:第一工業製薬社製「ニューフロンティアPE300」(アルキレンオキサイド付加モル数6)
PE400:第一工業製薬社製「ニューフロンティアPE400」(アルキレンオキサイド付加モル数9)
4EGA:共栄社化学社製「ライトアクリレート4EG−A」(アルキレンオキサイド付加モル数4)
・化合物(D)
4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル、2HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、CHDMA:アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、HPPA:アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、IBXA:アクリル酸イソボルニル、DCPA:アクリル酸ジシクロペンタニル、ADCP:ジアクリル酸ジシクロペンタニル、M315:東亞合成社製「アロニックスM−315」、GMA:メクリル酸グリシジル、DPCA:日本化薬社製「カヤラッドDPCA−120」、NPGDA:ジアクリル酸ネオペンチルグリコール
・オリゴマー(E)
Ebecryl811:ダイセルサイテック社製 ポリエステル系オリゴマー(ポリエステルアクリレート)、
紫光UV3000B:日本合成化学工業社製 ポリウレタン系オリゴマー(ウレタンアクリレート)、Ebecryl600:ダイセルサイテック社製 ポリエポキシ系オリゴマー(エポキシアクリレート)
・開始剤(F)
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイト゛(BASF社製,DAROCUR TPO)、CPI−110P:p-フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムPF6
・化合物 (G)
2021P:3,4−オキシランシクロヘキシルメチル−3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート (ダイセル社製)、DOME:ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル、GC:グリセリンカーボネート
・成分(H)
FA711:日立化成社製「ファンクリルFA−711MM」
・成分(J)
A−174:タナック社製シランカップリング剤、DEX−S:日本化薬社製 チオキサントン系増感剤
Figure 0006405721
Figure 0006405721
[実施例1〜38][比較例1、2]
表3及び4に示した光学的立体造形用樹脂組成物について、次の方法で力学特性を測定し、成形試験を行った。結果を表5に示す。
《ヤング率》
アプリケータを用いてガラス板上に硬化性材料を250μm 厚に塗布し、0.5J/cm2(波長 :350nm)の紫外線を照射して硬化フィルムを得た。次いで、ガラス板上から硬化フィルムを剥離し、23℃、相対湿度50%で24時間状態調節し、試験片とした。
測定23℃、相対湿度50%の恒温湿室内で、前記試験片のヤング率を引張り速度1mm/minおよび標線間25mmの条件で測定した。また23℃における前記試験片の破断伸びおよび破断強度を、引張り速度50mm/minおよび標線間25mmの条件で測定した。
このヤング率を4段階で評価した。
◎:120(kg/mm2)以上。全く問題なし。
○:100(kg/mm2)以上〜120(kg/mm2)未満。若干弱いが、問題なし。
△:80(kg/mm2)以上〜100(kg/mm2)未満。実用上、使用可。
×:80(kg/mm2)未満。。実用上、問題あり。
《膨潤度の測定》
光源としてArイオンレーザー(波長 351、 385nm)を用いた光造形装置(ソリッドクリエーターJSC−2000:ソニー株式会社製)を使用し、液面でのレーザーパワー40mW、走査速度100cm/minで成形して試験片〔(幅50×長さ50×高さ1mm):1回の積層厚0.2mm×5回積層〕とした。
付着している樹脂液を丁寧に拭き取った後、板の重量W1 を測定した。次いで、該試験片を樹脂液中に25℃で24時間浸漬し、付着した樹脂液を拭き取った後、重量W2 を測定した。
次式により膨潤度を算出し、3段階で評価した。
膨潤度(%)=〔(W2 −W1 )/W1 〕× 100
○:2(%)未満。全く問題なし。
△:2(%)以上〜5(%)未満。実用上、使用可。
×:5(%)以上。実用上、問題あり。
《反りの測定》
前述した光造形装置を用いて、液面でのレーザーパワー40mW、走査速度100cm/minで成形して試験片〔(幅50×長さ50×高さ40mm):1回の積層厚0.2mm×100回積層〕とした。
前述した光造形装置を用いて成形した(1回の積層厚 0.2mm×100回積層)。付着した樹脂液を拭き取った後、UVランプを用いてポストキュアーを行った(照射線量5J/cm2 )。
次いで、試験片の片方を水平な台に固定し、他端の持ち上がり量Δh(mm)で反りの評価を行った。
この反りを4段階で評価した。
◎:0.2(mm)未満。全く問題なし。
○:0.2(mm)以上〜0.5(mm)未満。若干あるが、問題なし。
△:0.5(mm)以上〜1.0(mm)未満。実用上、使用可。
×:1.0(mm)以上。実用上、問題あり。
Figure 0006405721
本発明の光学立体造形用硬化性材料を活性エネルギー線にて重合硬化させた場合は、表5に示すように、実施例1〜22、25〜34では、特に問題ない。また、実施例23、24、35〜38では、ヤング率、膨潤度、反りに関して、いずれかが若干劣るが、使用するうえで問題は無い。
これに対して比較例1、2では、ヤング率、膨潤度、反りのいずれにも難があり、使用困難であることがわかる。

Claims (5)

  1. 付加モル数が10以上であるアルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)を必須成分とする光学的立体造形用硬化性材料であり、更に、アルキレンオキサイドを有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)(ただし、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)に該当するものを除く)、および分子内にアルキレンオキサイドを有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を含有する光学的立体造形用硬化性材料であり、化合物(A)100重量部に対して、化合物(C)を20〜70重量部、化合物(D)を5〜30重量部含むことを特徴とする光学的立体造形用硬化性材料。
  2. 化合物(A)のα,β−不飽和二重結合基が、アクリロイル基および/またはメタアクリロイル基であることを特徴とする請求項1記載の光学的立体造形用硬化性材料。
  3. 色材(B)を含有することを特徴とする請求項1または2記載の光学的立体造形用硬化性材料。
  4. 請求項1〜いずれか記載の光学的立体造形用硬化性材料を、活性エネルギー線で重合硬化してなる硬化物。
  5. 請求項記載の硬化物よりなる立体造形物。
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