JP6992632B2 - 電線保護部材およびパイプハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、電線保護部材およびパイプハーネスに関する。
従来、自動車等の車両の床下に配策されるワイヤーハーネスを保護するため、ワイヤーハーネスを構成する電線をパイプ状の電線保護部材に挿通して、パイプハーネスを構成する技術が知られている。この種のパイプハーネスにおける電線保護部材の表面は、電線に高圧電流が流れていることを示すため、特定の色に着色されることが多い。
例えば、特許文献1には、押出成形等により、特定の色に着色された樹脂識別部をパイプ表面に形成する技術が記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、パイプ本体の外表面の一部に、塗料やテープ等の着色剤を用いて識別マークを形成する技術が記載されている。
特開2013-223342号公報 特開2014-50267号公報 特開2014-50268号公報
ところで、電線保護部材に金属パイプを用い、焼付け塗装により金属パイプを特定の色に着色した場合に、ワイヤーハーネスの電線に電流を流したことによって生じるジュール熱が金属パイプ表面の塗膜に伝わり、塗膜の割れや剥がれが発生する。この現象は、とりわけ、塗膜が顔料によって着色されている場合に顕著である。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、ジュール熱による塗膜の割れおよび剥がれを抑制可能な電線保護部材、また、これを用いたパイプハーネスを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、ワイヤーハーネスを構成する電線が内部に挿通される金属パイプと、
上記金属パイプの外表面を覆う塗膜と、を有しており、
上記塗膜は、顔料を含む紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されており、
上記硬化物の接着強度が0.3MPa以上、上記硬化物の伸びが1%以上であり、
上記紫外線硬化型樹脂塗料における上記顔料の含有量が、5質量%以下である、電線保護部材にある。
本発明の他の態様は、上記電線保護部材と、
電線保護部材の上記金属パイプ内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線と、を有する、パイプハーネスにある。
上記電線保護部材は、金属パイプの外表面を覆う塗膜が、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されており、硬化物の接着強度が0.3MPa以上、上記硬化物の伸びが1%以上である。そのため、上記電線保護部材によれば、ワイヤーハーネスの電線に電流を流したことによってジュール熱が発生しても、金属パイプと塗膜との間に生じる応力、歪みに耐えることができ、塗膜の割れおよび剥がれを抑制することが可能となる。
上記パイプハーネスは、上記電線保護部材と、上記電線保護部材の金属パイプ内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線と、を有している。そのため、上記パイプハーネスは、ジュール熱による塗膜の割れおよび剥がれを抑制することができる。
実施例1の電線保護部材を模式的に示す斜視図である。
電線保護部材は、ワイヤーハーネスを構成する電線が内部に挿通される金属パイプと、金属パイプの外表面を覆う塗膜と、を有している。
金属パイプを構成する金属(合金含む)としては、軽量化等の観点から、アルミニウム、アルミニウム合金などを好適に用いることができる。金属パイプは、ワイヤーハーネスの配索形態に応じて適宜屈曲されることができる。
塗膜は、具体的には、金属パイプのパイプ周方向の外表面を覆うことができる。塗膜は、金属パイプのパイプ周方向の全ての外表面を覆っていてもよいし、金属パイプのパイプ周方向の外表面を部分的に覆っていてもよい。例えば、パイプハーネスが車両の床下に配策される場合、飛び石等による金属パイプの傷つき防止などの観点から、金属パイプの外表面のうち、少なくとも路面側の表面が塗膜によって覆われることができる。
塗膜は、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されている。ここで、この硬化物の接着強度は、0.3MPa以上、硬化物の伸びは、1%以上である。硬化物の接着強度が0.3MPa未満になると、150℃、180℃の耐熱試験で塗膜の剥がれが生じやすくなり、塗膜の耐熱性が低下する。硬化物の接着強度は、120℃、150℃、180℃の耐熱試験で塗膜の剥がれが生じ難くなり、塗膜の耐熱性が向上するなどの観点から、好ましくは、0.35MPa以上、より好ましくは、0.4MPa以上、さらに好ましくは、0.45MPa以上、さらにより好ましくは、0.5MPa以上とすることができる。一方、硬化物の接着強度は、必要な硬化物の伸びを確保しやすくするなどの観点から、好ましくは、1.5MPa以上、より好ましくは、1.7MPa以上、さらに好ましくは、2MPa以上とすることができる。また、硬化物の伸びが1%未満になると、150℃、180℃の耐熱試験で塗膜の割れが生じやすくなり、塗膜の耐熱性が低下する。硬化物の伸びは、120℃、150℃、180℃の耐熱試験で塗膜の割れが生じ難くなり、塗膜の耐熱性が向上するなどの観点から、好ましくは、1.5%以上、より好ましくは、2%以上、さらに好ましくは、2.5%以上、さらにより好ましくは、3%以上とすることができる。一方、硬化物の伸びは、必要な硬化物の接着強度を確保しやすくするなどの観点から、好ましくは、200%以下、より好ましくは、180%以下、さらに好ましくは、150%以下とすることができる。
なお、硬化物の接着強度は、JIS K6850に準拠して測定される引張せん断接着強さである。試験片を構成するための被着材には、ガラス板と、アルミニウム板とが用いられる。試験片は、具体的には、被着材の接着面に紫外線硬化型樹脂塗料を塗布し、ガラス板側から、メタルハライドランプよる紫外線光3000mJ/cmを照射して作製される。また、硬化物の伸びは、JIS K 6251に準拠して測定される破断伸びである。試験片には、ダンベル状6号形試験片が用いられる。ダンベル状6号形試験片は、ダンベル状6号形の形状にくり抜かれたテトラフルオロエチレン製の型に紫外線硬化型樹脂塗料を流し込み、メタルハライドランプよる紫外線光3000mJ/cmを照射して作製される。得られたダンベル状6号形試験片を用い、引張試験を実施することで、伸びを測定することができる。
紫外線硬化型樹脂塗料は、具体的には、樹脂成分として、(メタ)アクリレートモノマーおよび(メタ)アクリレートオリゴマーのうち、少なくとも1つを含むことができる。上記構成によれば、ジュール熱によって金属パイプと塗膜との間に生じた応力、歪みに耐えうる接着強度、伸びを併せ持った塗膜の形成を確実なものとすることができる。なお、上記にいう(メタ)アクリレートは、アクリレートのみならず、メタクリレートを含むことができることを意味する。同様に、後述する(メタ)アクリルは、アクリルのみならず、メタクリルを含むことができることを意味する。
(メタ)アクリレートモノマーは、モノ(メタ)アクリレートであってもよいし、ポリ(メタ)アクリレートであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。モノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、4-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレートなどを例示することができる。これらは、1種または2種以上併用することができる。
ポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物またはPO付加物のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加物トリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、エチルカルビトールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレート、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート、(ポリ)ブタジエン(メタ)アクリレートなどを例示することができる。これらは、1種または2種以上併用することができる。なお、(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、上述した(メタ)アクリレートモノマーがオリゴマー化されたものなどを例示することができる。
紫外線硬化型樹脂塗料は、顔料を含む。顔料を含む紫外線硬化型樹脂塗料を用いた塗膜は、顔料を含まない紫外線硬化型樹脂塗料を用いた塗膜に比べ、金属パイプから伝わるジュール熱で割れや剥がれが生じやすくなる傾向が見られる。しかしながら、紫外線硬化型樹脂塗料が顔料を含む場合であっても、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度、伸びが特定の範囲とされている場合には、ジュール熱による塗膜の割れや剥がれを効果的に抑制することができる。顔料としては、例えば、粒子状ものを用いることができる。また、顔料は、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。なお、塗膜は、例えば、識別性向上などの観点から、顔料によってオレンジ色等の色を呈することができる。
外線硬化型樹脂塗料における顔料の含有量は、5質量%以下である。この構成によれば、紫外線硬化型樹脂塗料が顔料を含んでいる場合でも、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度、伸びを特定の範囲内としやすい。顔料の含有量は、接着強度、伸びのバランスなどの観点から、好ましくは、4.5質量%以下、より好ましくは、4質量%以下、さらに好ましくは、3.5質量%以下とすることができる。また、顔料の含有量は、着色性などの観点から、好ましくは、0.1質量%以上、より好ましくは、0.5質量%以上、さらに好ましくは、0.8質量%以上とすることができる。
塗膜の膜厚は、30μm以上100μm以下とすることができる。塗膜の膜厚が30μm以上あれば、飛び石等から金属パイプを保護しやすくなる。一方、塗膜の膜厚が100μm以下であれば、塗膜形成時に紫外線硬化型樹脂塗料を十分に硬化させやすくなる。塗膜の膜厚は、好ましくは、35μm以上、より好ましくは、40μm以上、さらに好ましくは、45μm以上とすることができる。一方、塗膜の膜厚は、好ましくは、90μm以下、より好ましくは、80μm以下、さらに好ましくは、70μm以下とすることができる。
パイプハーネスは、電線保護部材と、電線保護部材の金属パイプ内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線と、を有している。ワイヤーハーネスを構成する電線の本数は特に限定されるものではなく、複数の電線より構成することができる。パイプハーネスは、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車における、電力変換装置とバッテリー、あるいは、電力変換装置とモータとを接続するように構成することができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
(実施例1)
実施例1の電線保護部材およびパイプハーネスについて、図1を用いて説明する。図に例示されるように、本例の電線保護部材1は、ワイヤーハーネスを構成する電線(不図示)が内部に挿通される金属パイプ10と、金属パイプ10の外表面を覆う塗膜11と、を有している。塗膜11は、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されており、硬化物の接着強度は0.3MPa以上、硬化物の伸びは1%以上である。本例では、紫外線硬化型樹脂塗料は、(メタ)アクリレートモノマーおよび(メタ)アクリレートオリゴマーのうち、少なくとも1つと、顔料とを含んでいる。また、紫外線硬化型樹脂塗料における顔料の含有量は、5質量%以下とされている。
本例のパイプハーネス(不図示)は、本例の電線保護部材1と、当該電線保護部材1の金属パイプ10内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線(不図示)と、を有している。
以下、上記電線保護部材およびパイプハーネスを、実験例を用いてより具体的に説明する。
<実験例>
-材料準備-
以下の塗膜材料を準備した。
・紫外線硬化型樹脂塗料A(スリーボンド社製、「TB3001」)
・紫外線硬化型樹脂塗料B(スリーボンド社製、「TB3031」)
・顔料(BASF社製、「Irgalite Orange D 2980」)
-試料の電線保護部材の作製-
後述の表1~表3に示す組成(質量%)となるように、所定の紫外線硬化型樹脂塗料に顔料を添加し、十分に混合した。次いで、得られた顔料入りの紫外線硬化型樹脂塗料を、金属パイプ(外径20mm)の周方向の外表面に、エアブラシを用いてスプレー塗装した。なお、塗装量は、形成される塗膜の膜厚が、後述の表1~表3に示される値となるように適宜調整した。次いで、金属パイプ表面に塗布された紫外線硬化型樹脂塗料に、メタルハライドランプによる紫外線光3000mJ/cmを照射し、紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させ、塗膜を形成した。これにより、各試料の電線保護部材を作製した。
-紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度-
上述した測定方法に従って、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度を測定した。
-紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の伸び-
上述した測定方法に従って、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の伸びを測定した。
-耐熱試験-
試料の電線保護部材を、所定温度で120時間放置し、塗膜の割れまたは剥がれの有無、程度を確認した。この際、温度は、120℃、150℃、180℃の三水準とした。なお、本耐熱試験は、パイプハーネスに挿通されたワイヤーハーネスを構成する電線に電流が流れて発生したジュール熱による温度上昇を模擬したものである。塗膜に割れおよび剥がれが見られなかった場合を「A」とした。また、塗膜面積の1割程度に割れまたは剥がれが見られた場合を「B」とした。また、塗膜面積の全体にわたって割れまたは剥がれが見られた場合を「C」とした。そして、比較である試料1C、試料2Cの電線保護部材に比べ、耐熱試験の結果が良好であった場合を、ジュール熱による塗膜の割れおよび剥がれを抑制することができていると判断した。
紫外線硬化型樹脂塗料と顔料との配合割合、接着強度、伸びの測定結果、耐熱試験の結果を、表1~表3にまとめて示す。
Figure 0006992632000001
Figure 0006992632000002
Figure 0006992632000003
各表によれば、以下のことがわかる。試料1Cの電線保護部材は、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度が0.3MPa未満である。そのため、150℃耐熱試験、180℃耐熱試験で、塗膜に剥がれが見られた。
試料2Cの電線保護部材は、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の伸びが1%未満である。そのため、150℃耐熱試験、180℃耐熱試験で、塗膜に割れが見られた。
一方、試料1~24の電線保護部材は、試料1C、試料2Cの電線保護部材に比べ、耐熱試験の結果が良好であった。この結果から、塗膜を構成する紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物の接着強度、伸びを特定範囲とすることで、紫外線硬化型樹脂塗料が顔料を含んでいる場合であっても、ジュール熱による塗膜の割れおよび剥がれを抑制することが可能なことが確認された。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例、実験例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
以下、参考形態の例を付記する。
項1.
ワイヤーハーネスを構成する電線が内部に挿通される金属パイプと、
上記金属パイプの外表面を覆う塗膜と、を有しており、
上記塗膜は、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されており、
上記硬化物の接着強度が0.3MPa以上、上記硬化物の伸びが1%以上である、電線保護部材
項2.
上記紫外線硬化型樹脂塗料は、顔料を含む、項1に記載の電線保護部材。
項3.
上記紫外線硬化型樹脂塗料における上記顔料の含有量は、5質量%以下である、項2に記載の電線保護部材。
項4.
上記塗膜の膜厚は、30μm以上100μm以下である、項1~項3のいずれか1項に記載の電線保護部材。
項5.
上記紫外線硬化型樹脂塗料は、(メタ)アクリレートモノマーおよび(メタ)アクリレートオリゴマーのうち、少なくとも1つを含む、項1~項4のいずれか1項に記載の電線保護部材。
項6.
項1~項5のいずれか1項に記載の電線保護部材と、
上記電線保護部材の上記金属パイプ内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線と、を有する、パイプハーネス。
1 電線保護部材
10 金属パイプ
11 塗膜

Claims (4)

  1. ワイヤーハーネスを構成する電線が内部に挿通される金属パイプと、
    上記金属パイプの外表面を覆う塗膜と、を有しており、
    上記塗膜は、顔料を含む紫外線硬化型樹脂塗料の硬化物より構成されており、
    上記硬化物の接着強度が0.3MPa以上、上記硬化物の伸びが1%以上であり、
    上記紫外線硬化型樹脂塗料における上記顔料の含有量が、5質量%以下である、電線保護部材。
  2. 上記塗膜の膜厚は、30μm以上100μm以下である、請求項1に記載の電線保護部材。
  3. 上記紫外線硬化型樹脂塗料は、(メタ)アクリレートモノマーおよび(メタ)アクリレートオリゴマーのうち、少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の電線保護部材。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の電線保護部材と、
    上記電線保護部材の上記金属パイプ内に挿通された、ワイヤーハーネスを構成する電線と、を有する、パイプハーネス。
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