JP6990596B2 - 低果汁含有飲料、低果汁含有飲料ベース、低果汁含有飲料の製造方法、及び、低果汁含有飲料の香味向上方法 - Google Patents
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Description
そして、果汁飲料に関し、より市場のニーズに合致した商品を創出すべく、様々な研究開発が進められている。
また、特許文献1には、飲料全体に含まれる有機酸の総重量とリン酸の重量との合計(A)に対するリン酸の重量(B)の割合(B/A)が0.04以上であるのが好ましいと記載されている。
(1)果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料であって、ボルネオールの含有量が0.25~1.60ppmであり、デカナールの含有量が0.12~1.10ppmである低果汁含有飲料。
(2)前記ボルネオールの含有量が0.50~1.10ppmであり、前記デカナールの含有量が0.40~0.75ppmである前記1に記載の低果汁含有飲料。
(3)前記果汁が柑橘類果実由来の果汁である前記1又は前記2に記載の低果汁含有飲料。
(4)発泡性である前記1から前記3のいずれか1つに記載の低果汁含有飲料。
(5)アルコールを含有する前記1から前記4のいずれか1つに記載の低果汁含有飲料。
(6)果汁とボルネオールとデカナールとを含有する低果汁含有飲料ベースであって、前記果汁の含有量の果汁率換算をX%とし、前記ボルネオールの含有量をYppmとし、前記デカナールの含有量をZppmとし、希釈倍率をD倍とした場合において、X/Dが10以下であり、Y/Dが0.25~1.60であり、Z/Dが0.12~1.10である低果汁含有飲料ベース。
(7)果汁とボルネオールとデカナールとを含有する低果汁含有飲料の製造方法であって、前記果汁の含有量の果汁率換算を10%以下とし、前記ボルネオールの含有量を0.25~1.60ppmとし、前記デカナールの含有量を0.12~1.10ppmとする工程を含む低果汁含有飲料の製造方法。
(8)果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感とを増強させる香味向上方法であって、前記低果汁含有飲料について、ボルネオールの含有量を0.25~1.60ppmとし、デカナールの含有量を0.12~1.10ppmとする低果汁含有飲料の香味向上方法。
本発明に係る低果汁含有飲料ベースは、X/D、Y/D、Z/Dの値が所定範囲に特定されていることから、希釈後の低果汁含有飲料は、低果汁であっても、果汁の味の厚み、及び、果汁のフレッシュ感が増強している。
本実施形態に係る低果汁含有飲料は、果汁と、ボルネオールと、デカナールと、を含有する。また、本実施形態に係る低果汁含有飲料は、発泡性であってもよく、アルコール等を含有してもよい。
以下、低果汁含有飲料を構成する各成分等について説明する。
果汁は、果実を搾った汁である。そして、果汁の由来となる果実は、特に限定されず、本発明の所望の効果が阻害されない範囲において、食用のものであれば、いずれの果実も使用できる。
例えば、果汁の由来となる果実としては、柑橘類に属する果実(適宜「柑橘類果実」という)である、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、イヨカン、ウンシュウミカン、カボス、キシュウミカン、キノット、コウジ、サンボウカン、シトロン、ジャバラ、スダチ、ダイダイ、タチバナ、タンゴール、ナツミカン、ハッサク、ハナユズ、ヒュウガナツ、ヒラミレモン(シークヮーサー)、ブンタン、ポンカン(マンダリンオレンジ)、ユズ等や、これらの柑橘類果実以外にも、セイヨウリンゴ(いわゆるリンゴ)、エゾノコリンゴ、カイドウズミ、ハナカイドウ、イヌリンゴ(ヒメリンゴ)、マルバカイドウ、ノカイドウ、ズミ(コリンゴ、コナシ)、オオウラジロノキ、ブドウ、イチゴ、モモ、メロン、パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、ナシ、アンズ、スモモ、キウイフルーツ、カシス、ブルーベリー、ラズベリー等が挙げられる。
なお、果汁の由来となる果実は、飲料の果汁のフレッシュ感をより明確とすべく、柑橘類果実が好ましく、柑橘類果実の中でも酸味の強い香酸柑橘類果実(レモン、ライム、カボス、スダチ、ダイダイ、ヒラミレモン、ユズ等)がより好ましく、レモンが特に好ましい。
また、果汁は、1種類の果実を原料としてもよいし、2種類以上の果実を原料としてもよい。
果汁の含有量は、果汁率換算で0.05%以上が好ましく、1%以上がより好ましく、2%以上がさらに好ましく、3%以上が特に好ましい。果汁の含有量が所定値以上であることにより、飲料の香味をより果汁らしい香味とすることができる。
ここで、「濃縮倍率」(ストレート果汁を100%としたときの果汁の相対的濃縮倍率)を算出するにあたり、JAS規格に準ずるものとし、果汁に加えられた糖類、はちみつ等の糖用屈折計示度を除くものとする。
詳細には、ストレート果汁の糖用屈折計示度あるいは酸度の値は、JAS規格である果実飲料の日本農林規格(平成28年2月24日農林水産省告示第489号)において、各果実に固有の基準値が定められている(別表3において「糖用屈折計示度の基準(Bx)」、別表4において「酸度の基準(%)」)。したがって、使用する果汁の糖用屈折計示度あるいは酸度を測定し、その果実に固有の糖用屈折計示度あるいは酸度の基準値で割れば、果汁の濃縮倍率を求めることができる。
ボルネオール(borneol)とは、化学式C10H18Oで示されるモノテルペンアルコールに属する化合物である。
このボルネオールは、一般的には、お香や墨のような香りを奏する物質として知られており、樟脳の香りに類似する香気成分であるが、驚くべきことに、後記のデカナールと相乗的に作用することによって、低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感とを増強させる(果汁感や爽やかなフレッシュ感を低果汁含有飲料から引き出し、際立たせる)ことができる。
ボルネオールの含有量は、1.60ppm以下であるのが好ましく、1.10ppm以下であるのがより好ましく、1.05ppm以下であるのがさらに好ましい。ボルネオールの含有量が所定値以下であることにより、低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感との増強効果をしっかりと発揮させることができる。
デカナール(Decanal)とは、化学式C10H20Oで示される鎖状の有機化合物である。
このデカナールは、前記のボルネオールと相乗的に作用することによって、低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感とを増強させる(果汁感や爽やかなフレッシュ感を低果汁含有飲料から引き出し、際立たせる)ことができる。
デカナールの含有量は、1.10ppm以下であるのが好ましく、0.75ppm以下であるのがより好ましい。デカナールの含有量が所定値以下であることにより、低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感との増強効果をしっかりと発揮させることができる。
・分析機器:7890A GC、7000B GC/MS/MS(Agilent Technologies)
・カラム:InertCap Pure‐WAX、30m(長さ)×0.25mm(内径)、0.25μm(膜厚)(GLサイエンス)
・注入モード:スプリットレス注入
・注入量:1μL
・流量:1mL/分(定流量)
・注入口温度:240℃
・オーブン温度:40℃(3分)→5℃/分→250℃(0分:達温)
・MS検出器:MRM条件は以下のとおり
本実施形態に係る低果汁含有飲料は、非発泡性のものでも、発泡性のものでもよい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.5kg/cm2以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.5kg/cm2未満であることをいう。
本実施形態に係る低果汁含有飲料は、アルコールを含有していてもよい。
アルコールは飲用することができるアルコールであればよく、本発明の所望の効果が阻害されない範囲であれば、種類、製法、原料などに限定されることがないが、蒸留酒又は醸造酒であることが好ましい。蒸留酒としては、例えば、焼酎、ブランデー、ウォッカ、ウイスキー、ラム等の各種スピリッツ、原料用アルコール等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。醸造酒としては、例えば、ビール、発泡酒、果実酒、甘味果実酒、清酒などを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、前記した様々な酒類に果実等を漬け込んだ浸漬酒を使用してもよい。
なお、本明細書においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。
本実施形態に係る低果汁含有飲料のアルコール度数は、特に限定されないが、アルコール飲料とする場合は、1v/v%以上であることが好ましく、3v/v%以上であることがさらに好ましい。
低果汁含有飲料のアルコール度数は、20v/v%以下であることが好ましく、10v/v%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る低果汁含有飲料のアルコール度数は、例えば、国税庁所定分析法(訓令)3清酒3-4アルコール分(振動式密度計法)に基づいて測定することができる。
本実施形態に係る低果汁含有飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維など(以下、適宜「添加剤」という)を添加することもできる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸、L-酒石酸、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸、DL-リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。
そして、前記した果汁、ボルネオール、デカナール、アルコール、添加物は、一般に市販されているものを使用することができる。
本実施形態に係る低果汁含有飲料ベースは、後記する割り材で希釈されることにより前記の低果汁含有飲料とすることができる。
なお、本実施形態に係る低果汁含有飲料ベースは、消費者や飲食店などに提供されるに際して、飲料ベースの状態(RTS:Ready To Serve)で提供された後に割り材で希釈されてもよいし、飲料ベースを割り材で希釈した後に飲料の状態(RTD:Ready To Drink)で提供されてもよい。
低果汁含有飲料ベースの果汁の含有量(果汁率換算)をX%とし、希釈倍率をD倍とした場合、X/Dは、10以下が好ましく、8以下がより好ましく、7以下がさらに好ましく、6以下が特に好ましい。また、X/Dは、0.05以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、3以上が特に好ましい。
低果汁含有飲料ベースのボルネオールの含有量をYppmとし、希釈倍率をD倍とした場合、Y/Dは、0.25以上であるのが好ましく、0.50以上であるのがより好ましく、0.60以上であるのがさらに好ましく、0.70以上であるのが特に好ましい。また、Y/Dは、1.60以下であるのが好ましく、1.10以下であるのがより好ましく、1.05以下であるのがさらに好ましい。
低果汁含有飲料ベースのデカナールの含有量をZppmとし、希釈倍率をD倍とした場合、Z/Dは、0.12以上であるのが好ましく、0.40以上であるのがより好ましく、0.50以上であるのがさらに好ましく、0.70以上であるのが特に好ましい。また、Z/Dは、1.10以下であるのが好ましく、0.75以下であるのがより好ましい。
低果汁含有飲料ベースのアルコール度数をAv/v%とし、希釈倍率をD倍とした場合、A/Dは、1以上であることが好ましく、3以上であることがさらに好ましい。また、A/Dは、20以下であることが好ましく、10以下であることがさらに好ましい。
割り材とは、本実施形態に係る低果汁含有飲料ベースの希釈に用いるものである。
割り材としては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で選択すればよく、例えば、水、炭酸水、お湯、氷、果汁、果汁入り飲料、牛乳、茶、アルコール等を挙げることができ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、割り材を用いた希釈は、本実施形態に係る低果汁含有飲料ベースが1.2~20倍、好ましくは1.5~10倍、さらに好ましくは2~5倍となるように実施すればよい。
本実施形態に係る低果汁含有飲料、及び、低果汁含有飲料ベースは、各種容器に入れて提供することができる。各種容器に低果汁含有飲料、又は、低果汁含有飲料ベースを詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器などを適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分および光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
また、各種容器に低果汁含有飲料ベースを詰める場合は、その容器に、前記した割り材等によって希釈して飲んでもよい旨の表示(例えば、希釈倍率等)を付してもよい。
次に、本実施形態に係る低果汁含有飲料、及び、低果汁含有飲料ベースの製造方法を説明する。
本実施形態に係る低果汁含有飲料、及び、低果汁含有飲料ベースの製造方法は、混合工程と、後処理工程と、を含む。
この混合工程において、果汁、ボルネオール、デカナール等の含有量、アルコール度数、X/D、Y/D、Z/D、A/D等が前記した所定範囲の量となるように各原料を混合し、調整すればよい。
なお、後処理工程の殺菌処理は、処理速度等の観点から、チューブ式殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。また、後処理工程の充填処理は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。そして、後処理工程での各処理の順序は特に限定されない。
また、本実施形態に係る低果汁含有飲料ベースの製造方法は、X/D、Y/D、Z/Dの値を所定範囲とする工程を含むことから、希釈後の低果汁含有飲料について、低果汁であっても、果汁の味の厚み、及び、果汁のフレッシュ感が増強された低果汁含有飲料ベースを製造することができる。
次に、本実施形態に係る低果汁含有飲料の香味向上方法を説明する。
本実施形態に係る低果汁含有飲料の香味向上方法は、果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料について、ボルネオールとデカナールを含有させて、両成分の含有量を所定範囲とすることによって、果汁の味の厚みとフレッシュ感とを増強させる方法である。
なお、各成分の含有量等については、前記した「低果汁含有飲料」において説明した内容と同じである。
次に、別実施形態に係る低果汁含有飲料の香味向上方法を説明する。
本発明者は、果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料に対し、ボルネオールを所定範囲の含有量となるように含有させるだけでも、一定の効果(果汁の味の厚みの増強)が発揮されることも確認した。
また、ボルネオールの含有量は、1.60ppm以下とするのが好ましく、1.10ppm以下とするのがより好ましく、1.05ppm以下とするのがさらに好ましい。ボルネオールの含有量が所定値以下であることにより、低果汁含有飲料の果汁の味の厚みの増強効果をある程度発揮させることができる。
表に示す量となるように、レモン果汁、レモン香料、デカナール、ボルネオール、飲用アルコール、炭酸水を混合してサンプルを準備した。
なお、サンプルの20℃におけるガス圧は約2.1kg/cm2であった。
前記の方法により製造した各サンプルについて、訓練された識別能力のあるパネル6名が下記評価基準に則って「果汁の味の厚み」、「果汁のフレッシュ感」について、-2~+2点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。
+2点:基準サンプルと比較して非常に強い。
+1点:基準サンプルと比較して強い。
0点:基準サンプルと同程度である。
-1点:基準サンプルと比較して弱い。
-2点:基準サンプルと比較して非常に弱い。
なお、サンプル1-1~1-5の評価においては、サンプル1-2を基準サンプルとし、サンプル2-1~2-5、3-1、3-2の評価においては、サンプル2-2を基準サンプルとした。
+2点:基準サンプルと比較して非常に強い。
+1点:基準サンプルと比較して強い。
0点:基準サンプルと同程度である。
-1点:基準サンプルと比較して弱い。
-2点:基準サンプルと比較して非常に弱い。
なお、サンプル1-1~1-5の評価においては、サンプル1-2を基準サンプルとし、サンプル2-1~2-5、3-1、3-2の評価においては、サンプル2-2を基準サンプルとした。
一方、基準サンプル2-2は、基準サンプル1-2と異なり、ボルネオールだけでなくデカナールも添加したサンプルであるが、柑橘の香りが増し、果汁の味の厚みが更に増強するとともに、果汁のフレッシュ感も感じられた。
なお、表中のデカナールとボルネオールの含有量とは、文言のとおり、サンプル中に各成分が含有している量であって、各成分の添加量に対して、他の構成物質に含まれている各成分の量を加えた値である。
サンプル1-1~1-5の結果から、ボルネオールの含有量が所定範囲であると、果汁の味の厚みが、ある程度増強されることが確認できた。
Claims (8)
- 果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料であって、
ボルネオールの含有量が0.25~1.60ppmであり、デカナールの含有量が0.12~1.10ppmである低果汁含有飲料。 - 前記ボルネオールの含有量が0.50~1.10ppmであり、前記デカナールの含有量が0.40~0.75ppmである請求項1に記載の低果汁含有飲料。
- 前記果汁が柑橘類果実由来の果汁である請求項1又は請求項2に記載の低果汁含有飲料。
- 発泡性である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の低果汁含有飲料。
- アルコールを含有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の低果汁含有飲料。
- 果汁とボルネオールとデカナールとを含有する低果汁含有飲料ベースであって、
前記果汁の含有量の果汁率換算をX%とし、前記ボルネオールの含有量をYppmとし、前記デカナールの含有量をZppmとし、希釈倍率をD倍とした場合において、X/Dが10以下であり、Y/Dが0.25~1.60であり、Z/Dが0.12~1.10である低果汁含有飲料ベース。 - 果汁とボルネオールとデカナールとを含有する低果汁含有飲料の製造方法であって、
前記果汁の含有量の果汁率換算を10%以下とし、前記ボルネオールの含有量を0.25~1.60ppmとし、前記デカナールの含有量を0.12~1.10ppmとする工程を含む低果汁含有飲料の製造方法。 - 果汁の含有量が果汁率換算で10%以下である低果汁含有飲料の果汁の味の厚みとフレッシュ感とを増強させる香味向上方法であって、
前記低果汁含有飲料について、ボルネオールの含有量を0.25~1.60ppmとし、デカナールの含有量を0.12~1.10ppmとする低果汁含有飲料の香味向上方法。
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