JP2020092636A - アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法 - Google Patents

アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法 Download PDF

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【課題】アルコール臭が低減されたアルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係るアルコール飲料は、増粘多糖類を含有し、6℃における粘度が2.50〜3.50cPである。本発明に係るアルコール飲料の製造方法は、増粘多糖類を含有させ、6℃における粘度を2.50〜3.50cPとする工程を含む。本発明に係るアルコール臭低減方法は、アルコール飲料に増粘多糖類を含有させるとともに6℃における粘度を2.50〜3.50cPとする。【選択図】なし

Description

本発明は、アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法に関する。
アルコール飲料については、飲用者の多様な嗜好に応えるべく、多くの種類のアルコール飲料やその香味を改善する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、アルコール飲料にシュクラロースを添加することを特徴とするアルコール飲料の風味向上方法が記載されている。そして、特許文献1では、本発明によるとアルコールに起因する苦味やバーニング感を抑えることができる、と説明されている。
また、特許文献2には、アルコール飲料にソーマチンを添加することを特徴とするアルコール飲料の苦味及び/又はバーニング感を抑制する方法が記載されている。
特開平8−224075号公報 特開2014−18162号公報
これまで、アルコール飲料の香味を改善する方法として、前記した特許文献1、2に記載されている技術のように、添加する物質に着目した技術が提案されてきた。
本発明者は、アルコール飲料の改善すべき点のうち、アルコール飲料の印象を大きく左右する「アルコール臭」(アルコールを飲んだ際に感じるアルコール臭)に焦点をあてた。
そして、本発明者は、これまでにない全く新しいアプローチによって、この「アルコール臭」を低減する技術の創出を検討した。
そこで、本発明は、アルコール臭が低減されたアルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法を提供することを課題とする。
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
(1)増粘多糖類を含有し、6℃における粘度が2.50〜3.50cPであるアルコール飲料。
(2)前記増粘多糖類はペクチンである前記1に記載のアルコール飲料。
(3)アルコール度数が1〜6v/v%である前記1または前記2に記載のアルコール飲料。
(4)増粘多糖類を含有させ、6℃における粘度を2.50〜3.50cPとする工程を含むアルコール飲料の製造方法。
(5)アルコール飲料のアルコール臭低減方法であって、前記アルコール飲料に増粘多糖類を含有させるとともに6℃における粘度を2.50〜3.50cPとするアルコール臭低減方法。
本発明に係るアルコール飲料は、アルコール臭が低減している。また、本発明に係るアルコール飲料の製造方法は、アルコール臭が低減したアルコール飲料を製造することができる。また、本発明に係るアルコール臭低減方法は、アルコール飲料のアルコール臭を低減することができる。
以下、本発明に係るアルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法を実施するための形態(本実施形態)について説明する。
[アルコール飲料]
本実施形態に係るアルコール飲料は、増粘多糖類を含有し、6℃における粘度が所定範囲内である飲料である。
ここで、アルコール飲料とは、アルコールを含有する飲料であり、特定の種類の飲料に限定されないものの、例えば、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、サワーテイスト飲料等が挙げられる。
(増粘多糖類)
増粘多糖類は、飲食品に粘性を付与する物質である。
そして、アルコール飲料に含有させる増粘多糖類としては、飲料に粘性を付与できる物質(飲料の粘度を高める物質)であれば特に限定されないものの、例えば、ペクチン、κ−カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、寒天等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。ただ、これらの中でも、ペクチン、キサンタンガム、寒天が好ましい。
なお、ペクチンとは、D−ガラクツロン酸を主成分とする多糖類であり、キサンタンガムとは、キサントモナス属細菌により発酵され生成される多糖類であり、寒天とは、アガロース及びアガロペクチンを主成分とする多糖類である。
増粘多糖類の含有量は、後記する粘度が所定範囲内となっていれば特に限定されないが、例えば、次のような範囲としてもよい。
増粘多糖類の含有量は、0.05w/v%以上が好ましく、0.08w/v%以上、0.1w/v%以上、0.15w/v%以上、0.18w/v%以上がより好ましい。
増粘多糖類の含有量は、1.0w/v%以下が好ましく、0.5w/v%以下、0.4w/v%以下、0.3w/v%以下、0.2w/v%以下がより好ましい。
(粘度)
粘度は、物質の粘性の度合いを示す指標であり、本発明では、液温が6℃の状態のアルコール飲料について粘度計を用いて測定した値である。
このアルコール飲料の粘度を所定範囲に制御することによって、驚くべきことに、アルコール飲料を飲んだ際に感じるアルコール臭を低減することができる。加えて、アルコール飲料の粘度を所定範囲に制御することによって、アルコールに起因する苦味も低減することができる。
アルコール飲料の粘度は、2.50cP(=2.50×10−3Pa・s)以上が好ましく、2.55cP以上、2.58cP以上、2.60cP以上、2.65cP以上、2.70cP以上、2.80cP以上、3.00cP以上、3.10cP以上、3.20cP以上がより好ましい。粘度が所定値以上であることによって、アルコール飲料のアルコール臭を低減させることができる。また、粘度が所定値以上であることによって、アルコールに起因する苦味も低減することができる。
アルコール飲料の粘度は、3.50cP以下が好ましく、3.40cP以下、3.35cP以下、3.30cP以下、3.25cP以下がより好ましい。粘度が所定値以下であることによって、アルコール臭の低減効果とアルコールに起因する苦味低減効果とをしっかりと発揮させつつ、飲料としての総合評価も良い評価にすることができる。
なお、アルコール飲料の粘度は、最終製品の飲料の粘度であって、飲料に粘度を付与する物質は特に限定されないものの、例えば、前記した増粘多糖類の含有量等によって制御することができる。
(アルコール)
本実施形態に係るアルコール飲料は、アルコールを含有する。
アルコールは飲用することができるアルコールであればよく、本発明の所望の効果が阻害されない範囲であれば、種類、製法、原料などに限定されることがないが、蒸留酒又は醸造酒であることが好ましい。蒸留酒としては、例えば、焼酎、ブランデー、ウォッカ、ウイスキー等の各種スピリッツ、原料用アルコール等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。醸造酒としては、例えば、ビール、発泡酒、果実酒、甘味果実酒などを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本明細書においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。
(アルコール度数)
アルコール度数は、1%(v/v%)以上が好ましく、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3%以上がより好ましい。アルコール度数が所定値以上であることによって、解決すべき問題点(アルコール臭、アルコールに起因する苦味)が明確になる。
アルコール度数は、7%未満が好ましく、6%未満、5%未満、4.5%以下、4%未満、3.5%以下がより好ましい。アルコール度数が所定値以下であることによって、粘度を制御することによって得られる効果(アルコール臭低減効果、アルコールに起因する苦味低減効果)を確実に発揮させることができる。
(発泡性)
本実施形態に係るアルコール飲料は、非発泡性のものでも、発泡性のものでもよい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が49kPa以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が49kPa未満であることをいう。
(果汁)
果汁については、本実施形態に係るアルコール飲料の必須の成分ではないものの、アルコール飲料を果実様の香味とするために、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で含有させてもよい。
ここで、果汁とは果実を搾った汁であり、濃縮果汁、還元果汁、ストレート果汁といった各種果汁、果実ピューレ(火を通した果実あるいは生の果実をすりつぶしたり裏ごししたりした半液体状のもの)、これらの希釈液、濃縮液、混合液などを用いることができる。
また、果汁の由来となる果実は特に限定されず、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライムといった柑橘類果実、桃、マンゴー、バナナ等が挙げられるが、特に、粘度が高くとろみのある飲料と相性のよい桃が好ましい。
なお、例えば、アルコール飲料が桃果汁を含有する場合、桃テイストアルコール飲料となる。
果汁の含有量は特に限定されないものの、果汁率換算で10w/v%以下が好ましく、8w/v%以下、5w/v%以下がより好ましい。また、果汁の含有量は、果汁率換算で0.5w/v%以上が好ましく、1w/v%以上、3w/v%以上がより好ましい。
なお、果汁率換算とは、「含有量(果汁率換算)%(詳細には、w/v%)」=「飲料100mL中への果汁配合量(g)」×「濃縮倍率」/100mL×100により算出することができる。そして、「濃縮倍率」は、例えば、使用する桃果汁の糖用屈折計示度を測定し、JAS規格である果実飲料の日本農林規格(平成28年2月24日農林水産省告示第489号)の別表3に示されている桃の糖用屈折計示度の基準値8°Bxで割ることによって求めることができる。
(その他)
本実施形態に係るアルコール飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維など(以下、適宜「添加剤」という)を含有していてもよい。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトースなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸、フィチン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。
また、本実施形態に係るアルコール飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、果実の香料(フレーバー)等を含有していてもよい。
そして、前記した増粘多糖類、アルコール、添加剤等は、一般に市販されているものを使用することができる。
(容器詰めアルコール飲料)
本実施形態に係るアルコール飲料は、各種容器に入れて提供することができる。各種容器にアルコール飲料を詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器などを適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分および光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態に係るアルコール飲料は、増粘多糖類を含有するとともに、6℃における粘度が所定範囲内であることから、アルコール臭が低減しており、さらに、アルコールに起因する苦味も低減している。
[アルコール飲料の製造方法]
次に、本実施形態に係るアルコール飲料の製造方法を説明する。
本実施形態に係るアルコール飲料の製造方法は、混合工程と、後処理工程と、を含む。
混合工程では、混合タンクに、水、増粘多糖類、飲用アルコール、添加剤などを適宜投入して混合後液を製造する。
この混合工程において、粘度やアルコール度数が前記した所定範囲内となるように各原料を混合し、調整すればよい。
そして、後処理工程では、例えば、ろ過、殺菌、炭酸ガスの付加、容器への充填などの処理を必要に応じて選択的に行う。
なお、後処理工程のろ過処理は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。また、後処理工程の殺菌処理は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。また、後処理工程の充填処理は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。そして、後処理工程での各処理の順序は特に限定されない。
なお、混合工程及び後処理工程において行われる各処理は、RTD飲料などを製造するために一般的に用いられている設備によって行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係るアルコール飲料の製造方法は、増粘多糖類を含有させ、6℃における粘度を所定範囲内とする工程を含むことから、アルコール臭が低減しているとともにアルコールに起因する苦味も低減したアルコール飲料を製造することができる。
[アルコール臭低減方法]
次に、本実施形態に係るアルコール臭低減方法を説明する。
本実施形態に係るアルコール臭低減方法は、アルコール飲料に増粘多糖類を含有させるとともに、6℃における粘度を所定範囲内とする方法である。
なお、各成分の含有量等については、前記した「アルコール飲料」において説明した値と同じである。
以上説明したように、本実施形態に係るアルコール臭低減方法は、アルコール飲料に増粘多糖類を含有させるとともに、粘度を所定範囲内とすることから、アルコール飲料のアルコール臭を低減させることができるとともに、さらに、アルコールに起因する苦味も低減させることができる。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明について説明する。
[サンプルの準備]
表に示す量となるように、増粘多糖類(ペクチン、キサンタンガム、寒天)、蒸留アルコール(アルコール度数65.5v/v%のウォッカ)、水、炭酸水を混合してサンプルを準備した。
また、表には記載していないが、各サンプルには桃果汁(果汁率換算で3w/v%)、クエン酸(無水)、クエン酸三ナトリウム、L−アスコルビン酸、カラメル、香料を含有させているが、これらの含有量は、各サンプル間において一定量に揃えた。
そして、各サンプルの20℃におけるガス圧は約176.5kPa(約1.8kg/cm)とした。
[粘度の測定]
粘度の測定については、TVB10型粘度計TVB10M(東機産業社製)を用いて、液温が6℃であるサンプルに対して実施した。なお、使用したロータはL/Adpであり、回転数は60rpmとした。
[試験内容]
前記の方法により製造した各サンプルについて、訓練された識別能力のあるパネルが下記評価基準に則って「アルコール臭」、「苦味」、「飲料としての総合評価」について、2点、1点、0点、−1点、−2点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、サンプル1−1〜1−3、2−1〜2−3、3−1〜3−3はパネル7名で各評価を実施し、サンプル4−1〜4−3はパネル6名で各評価を実施した。
また、各評価は、サンプル1−1を基準サンプル(0点)として実施した。そして、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。
(アルコール臭:評価基準)
アルコール臭の評価については、「サンプルを飲んだ際に感じるアルコール臭が基準サンプルと比較して非常に強く感じる」場合を2点、「サンプルを飲んだ際に感じるアルコール臭が基準サンプルと同程度である」場合を0点、「サンプルを飲んだ際に感じるアルコール臭が基準サンプルと比較して非常に弱く感じる」場合を−2点として5段階で評価した。
そして、アルコール臭の評価については、点数が低いほどアルコール臭が低減されており、好ましいと判断できる。
(苦味:評価基準)
苦味の評価については、「アルコールに起因する苦味が基準サンプルと比較して非常に強く感じる」場合を2点、「アルコールに起因する苦味が基準サンプルと同程度である」場合を0点、「アルコールに起因する苦味が基準サンプルと比較して非常に弱く感じる」場合を−2点として5段階で評価した。
そして、苦味の評価については、点数が低いほど苦味が低減されており、好ましいと判断できる。
(飲料としての総合評価:評価基準)
飲料としての総合評価については、「基準サンプルと比較すると、チューハイテイスト飲料の香味として非常に適している」場合を2点、「チューハイテイスト飲料の香味として基準サンプルと同程度に適している」場合を0点、「基準サンプルと比較すると、チューハイテイスト飲料の香味として全く適していない」場合を−2点として5段階で評価した。
そして、飲料としての総合評価については、点数が高いほど、好ましいと判断できる。
表1〜4に、各サンプルの配合を示すとともに、各評価の結果を示す。そして、表に示す「アルコール度数」、「ペクチン」、「粘度」は、最終製品における含有量や指標である。
Figure 2020092636
Figure 2020092636
Figure 2020092636
Figure 2020092636
(結果の検討)
表1は、アルコール度数を3%で一定とし、粘度を変動させた場合の結果である。
この表1の結果から、粘度が所定値以上となると、アルコール臭を大幅に低減できることが確認できた。加えて、粘度が所定値以上になると、苦味も抑制されるとともに、飲料としての総合評価も向上することが確認できた。
詳細には、これらのサンプルの中でも、サンプル1−2、1−3(特に、サンプル1−3)について好ましい結果が得られた。
表2は、アルコール度数を5%で一定とし、粘度を変動させた場合の結果である。
この表2の結果から、粘度が所定値以上となると、アルコール臭を低減できることが確認できた。
詳細には、これらのサンプルの中でも、サンプル2−2、2−3(特に、サンプル2−3)について好ましい結果が得られた。
表3は、増粘多糖類の含有量を一定とし、アルコール度数を変動させた場合の結果である。
この表3の結果から、アルコール度数が所定範囲であれば、アルコール臭について低減効果が得られることが確認できた。
詳細には、これらのサンプルの中でも、サンプル3−1、3−2(特に、サンプル3−1)について好ましい結果が得られた。
表4は、増粘多糖類の種類を変化させた場合の結果である。
この表4の結果から、使用する増粘多糖類はペクチンに限定されず、飲料の粘度を高めることができるという点で共通した物質(例えば、キサンタンガム、寒天)を使用すれば、所定の効果(アルコール臭の低減効果)を発揮できることが確認できた。

Claims (5)

  1. 増粘多糖類を含有し、
    6℃における粘度が2.50〜3.50cPであるアルコール飲料。
  2. 前記増粘多糖類はペクチンである請求項1に記載のアルコール飲料。
  3. アルコール度数が1〜6v/v%である請求項1または請求項2に記載のアルコール飲料。
  4. 増粘多糖類を含有させ、6℃における粘度を2.50〜3.50cPとする工程を含むアルコール飲料の製造方法。
  5. アルコール飲料のアルコール臭低減方法であって、
    前記アルコール飲料に増粘多糖類を含有させるとともに6℃における粘度を2.50〜3.50cPとするアルコール臭低減方法。
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