JP6990309B2 - 表面実装機 - Google Patents
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Description
具体的には、特許文献1に記載の部品実装装置(表面実装機に相当)は、ガラスなどの部材で構成された治具基板を本体装置内に搬入して位置決めし、作業ヘッドの基板認識用カメラ(基板撮像カメラに相当)により、先ず2つの治具基板マークを測定して治具基板の位置を確認し、次に予め判明している治具基板の基準マークの位置Aに移動する。
基板撮像カメラの光軸が傾いている場合、光透過部材が重なっていない状態の補正用マークを基板撮像カメラで撮像して補正用マークの位置を第1位置として検出するとともに、光透過部材が重なっている状態の補正用マークを基板撮像カメラで撮像して補正用マークの位置を第2位置として検出すると、第1位置と第2位置とに光軸の傾きに応じた差が生じる。部品の位置ずれ量は基板撮像カメラの光軸の傾きに比例するので、第1位置と第2位置との差に基づいて部品の位置ずれを補正することにより、基板撮像カメラの光軸の傾きに起因する部品の位置ずれを補正できる。
上記の表面実装機によると、補正用ユニットが当該表面実装機に取り付けられているので、表面実装機による基板の生産中に基板の生産を停止することなく第1位置と第2位置とを検出できる。これにより、生産性の低下を抑制しつつ部品の位置ずれを補正できる。
上記の表面実装機によると、第1位置と第2位置との検出を基板の生産中に所定のタイミングで繰り返し実行するので、基板の生産中に基板撮像カメラの光軸の傾きが変動しても部品の位置ずれを補正できる。
実施形態1を図1ないし図18によって説明する。以降の説明では図1に示す左右方向をX方向、前後方向をY方向、図2に示す上下方向をZ方向という。また、以降の説明では図1に示す右側を上流側、左側を下流側という。また、以降の説明では同一の構成部材には一部を除いて図面の符号を省略している場合がある。
図1を参照して、表面実装機1の全体構成について説明する。表面実装機1はプリント基板P(以下、単に基板Pという)に電子部品などの部品Eを実装するものである。図1に示すように、基板Pには認識マークF(基準マークFa1,Fa2や部品位置決めマークFb1,Fb2)が付されている。認識マークFについての説明は後述する。
基台14は平面視長方形状をなすとともに上面が平坦とされている。図1において二点鎖線で示す矩形枠Aは基板Pに部品Eを実装するときの作業位置(以下、作業位置Aという)を示している。
基板搬送装置15は基板PをX方向の上流側から作業位置Aに搬入し、作業位置Aで部品Eが実装された基板Pを下流側に搬出するものである。基板搬送装置15はX方向に循環駆動する一対のコンベアベルト15A及び15B、それらのコンベアベルト15A及び15Bを駆動するコンベア駆動モータ46(図5参照)などを備えている。後側のコンベアベルト15Aは前後方向に移動可能であり、基板Pの幅に応じて2つのコンベアベルト15Aと15Bとの間隔を調整可能である。
テープ部品供給装置11は部品実装装置12のY方向の両側においてX方向に並んで2箇所ずつ、計4箇所に配されている。これらのテープ部品供給装置11には複数のフィーダ13がX方向に横並び状に整列して取り付けられている。各フィーダ13は所謂テープフィーダであり、複数の部品Eが収容された部品テープが巻回されたリール(不図示)、及び、リールから部品テープを引き出す電動式のテープ送出装置等を備えており、部品実装装置12側の端部に設けられた部品供給位置から部品Eを一つずつ供給する。
部品実装装置12は図示しないバックアップ機構、ヘッドユニット16、ヘッド搬送部17、2つの部品撮像カメラ18、2つの基板撮像カメラ19、補正用ユニット20、図5に示す制御部38、操作部39などを備えている。
ヘッドユニット16はテープ部品供給装置11によって供給される部品Eを吸着(保持の一例)して基板Pに搭載するものである。ヘッドユニット16の構成については後述する。
ここで、表面実装機1は基板撮像カメラ19を2つ備えているが、理解を容易にするため、以降の説明では基板撮像カメラ19は左側の1つだけであると仮定して説明する。
図2を参照して、ヘッドユニット16について説明する。実施形態1に係るヘッドユニット16は所謂インライン型であり、複数の実装ヘッド25がX方向に並んで設けられている。また、ヘッドユニット16にはこれらの実装ヘッド25を個別に昇降させるZ軸サーボモータ26やこれらの実装ヘッド25を軸周りに回転させるR軸サーボモータ27などが設けられている。
図3及び図4を参照して、基板撮像カメラ19について説明する。図3に示すように、ヘッドユニット16の下面には平板状の台座30が固定されており、基板撮像カメラ19は台座30の上面に固定されている。
図1及び図4を参照して、補正用ユニット20について説明する。図1に示すように、補正用ユニット20は基台34、基台34の上面に付されている補正用マーク35、基台34の上面に配されているガラス治具36(光透過部材の一例)、及び、ガラス治具36をX方向に往復移動させる移動部37(図4参照)を備えている。
ガラス治具36は透明な立方体状のガラスである。本実施形態に係るガラス治具36の厚みは10mmであり、屈折率は1.52である。
移動部37は基台34に固定されている。移動部37は例えばエアシリンダであり、上側から見てガラス治具36を補正用マーク35に重なる位置と重ならない位置との間で移動させる。
図5に示すように、部品実装装置12は制御部38及び操作部39を備えている。制御部38は演算処理部40(位置検出部、補正部及び認識部の一例)、モータ制御部41、記憶部42、画像処理部43、外部入出力部44、フィーダ通信部45などを備えている。
記憶部42には各種のデータが記憶されている。各種のデータには生産が予定されている基板Pの品種や生産枚数に関する情報、部品Eの実装座標63(図14参照)や部品Eの実装角度に関する情報、部品Eの実装順序に関する情報、基板Pに付されている認識マークFのXY座標、基板撮像カメラ19に対する実装ヘッド25の相対位置情報などが含まれる。認識マークFのXY座標、及び、基板撮像カメラ19に対する実装ヘッド25の相対位置情報についての説明は後述する。
外部入出力部44はいわゆるインターフェースであり、部品実装装置12の本体に設けられている各種センサ類47から出力される検出信号が取り込まれるように構成されている。また、外部入出力部44は演算処理部40から出力される制御信号に基づいて各種アクチュエータ類48(補正用ユニット20の移動部37を含む)に対する動作制御を行うように構成されている。
操作部39は液晶ディスプレイなどの表示装置や、タッチパネル、キーボード、マウスなどの入力装置を備えている。作業者は操作部39を操作して各種の設定などを行うことができる。
図6を参照して、基板Pに付されている認識マークF(所謂フィデューシャルマーク)について説明する。基板Pには認識マークFとして基準マークFa(Fa1及びFa2)及び部品位置決めマークFb(Fb1及びFb2)が付されている。基準マークFaは円形のマークであり、本実施形態では基板Pの右上及び左下に付されている。部品位置決めマークFbも円形のマークであり、高い実装精度が求められる部品Eの実装位置50の近傍(本実施形態では右上及び左下)に付されている。
そして、制御部38は、例えば右上の基準マークFa1を基準とする場合は、記憶部42に記憶されている基準マークFa1のXY座標(Xf1,Yf1)と、基板撮像カメラ19によって認識した基準マークFa1のXY座標(Xf1´、Xy1´)との差(ΔX,ΔY)を基板Pの位置誤差とする。そして、制御部38は位置誤差(ΔX,ΔY)に応じて各部品の実装座標を仮補正する。
そして、制御部38は、基準マークFa1を回転中心として各部品Eの仮補正した実装座標を角度誤差Δθの分だけ回転させることによって補正するとともに、各部品Eの実装角度をそれぞれ角度誤差Δθの分だけ補正する。
図8を参照して、基板撮像カメラ19に対する実装ヘッド25の相対位置情報について説明する。相対位置情報は基板撮像カメラ19を原点とする各実装ヘッド25のXY座標である。制御部38は基板撮像カメラ19で認識マークFを撮像して基板Pに対する基板撮像カメラ19の位置を認識し、基板撮像カメラ19に対する各実装ヘッド25の相対位置から基板Pに対する各実装ヘッド25の位置を判断する。
図9から図11を参照して、表面実装機1の動作について説明する。図9から図11に示す基板Pの上面に付されている+記号50は部品Eの実装位置を示している。
表面実装機1は以下に説明する動作1から動作5を1シーケンスとし、このシーケンスを繰り返すことによって基板Pに部品Eを実装する。なお、前述したように基板Pには部品位置決めマークFbが付されている場合もあるが、ここでは基準マークFaを例に説明する。
図9に示すように、制御部38はヘッドユニット16をテープ部品供給装置11の上方に移動させ、各実装ヘッド25を下降させて部品Eを吸着させる。
図9に示すように、制御部38はヘッドユニット16をX方向に搬送して部品撮像カメラ18の上方を通過させる。部品撮像カメラ18はY方向に延びるラインセンサを備えており、上方を通過する実装ヘッド25に吸着されている部品Eを時系列で撮像して部品Eの画像データを生成する。制御部38は生成した画像データを解析して実装ヘッド25に対する部品Eの相対位置や実装ヘッド25の軸線周りの部品Eの回転角度などを認識する。
図10に示すように、制御部38は基板撮像カメラ19を左下の基準マークFa2の上方に移動させて基準マークFa2を撮像する。
図10に示すように、制御部38は基板撮像カメラ19を右上の基準マークFa1の上方に移動させて基準マークFa1を撮像する。そして、制御部38は撮像した基準マークFa1,Fa2の位置に基づいて基板Pの位置誤差や角度誤差を検出し、各部品Eの実装座標や実装角度を補正する。
図11に示すように、制御部38は実装ヘッド25を部品Eの実装座標によって示される位置に移動させ、実装ヘッド25を下降させて部品Eを搭載する。
図12から図18を参照して、基板撮像カメラ19の光軸19Aの傾きに起因する部品Eの位置ずれの補正について説明する。なお、基板撮像カメラ19の光軸19Aはミラー33(図4参照)に反射されることによって屈折しているが、便宜上、図12及び図15では基板撮像カメラ19の光軸19Aを直線で示している。また、部品Eの位置ずれの補正はX方向及びY方向の両方について行われるが、補正の方法は実質的に同じであるのでここではX方向を例に説明する。
図15から図17を参照して、補正用ユニット20を用いた位置ずれ量(dX_c、dY_c)の検出について説明する。ここでは位置ずれ量dX_cを例に説明する。
このため、図16に示すように、この状態で補正用マーク35を撮像すると補正用マーク35は画像55の中心からずれた位置に撮像される。ここで、図16において位置M1は画像55の中心点である。位置M1は補正用マーク35の第1位置の一例である。また、位置M2は画像55上の補正用マーク35の中心点である。位置M2は補正用マーク35の第2位置の一例である。
図18を参照して、上述した位置ずれ量を検出するために制御部38によって実行される位置ずれ量検出処理について説明する。本処理は基板Pの生産を開始する前に実行されるとともに、基板Pの生産中に10分間隔(所定のタイミングの一例)で実行される。なお、10分間隔は一例であり、位置ずれ量検出処理を実行するタイミングは適宜に決定できる。
S102では、制御部38は補正用ユニット20のガラス治具36が補正用マーク35に重なっていない状態で基板撮像カメラ19によって補正用マーク35を撮像する。
S104では、制御部38はdX及びdYがいずれも0(あるいは所定の閾値未満)であるか否か(言い換えると画像上の補正用マーク35の中心点が画像の中心点と一致しているか否か)を判断し、少なくとも一方が0でない場合はS105に進み、いずれも0である場合はS106に進む。
S106では、制御部38はガラス治具36を補正用マーク35に重なる位置に移動させる。
S108では、制御部38はS107で撮像した画像上で補正用マーク35の中心点を検出し、画像の中心点から補正用マーク35の中心点までの距離(dX_g,dY_g)を検出する。言い換えると、制御部38は第1位置M1と第2位置M2とのX方向及びY方向の差(dX_g,dY_g)を検出する。
実施形態1に係る表面実装機1によると、ガラス治具36が重なっていない状態の補正用マーク35を基板撮像カメラ19で撮像して補正用マーク35の位置を第1位置M1として検出するとともに、ガラス治具36が重なっている状態の補正用マーク35を基板撮像カメラ19で撮像して補正用マーク35の位置を第2位置M2として検出し、第1位置M1と第2位置M2との差(dX_g,dY_g)に基づいて部品Eの位置ずれを補正するので、基板撮像カメラ19の光軸19Aの傾きに起因する部品Eの位置ずれを補正できる。
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
例えば、基板撮像カメラ19に対する実装ヘッド25の相対位置情報を補正することによって部品Eの位置ずれを補正してもよい。具体的には例えば、前述した図13Bに示す例の場合、基板撮像カメラ19に対する実装ヘッド25の相対位置情報から|dX_c|を減じると、制御部38は実装ヘッド25をX1に移動させるために、|dX_c|を減じる前に比べて|dX_c|だけ多く移動させることになる。このため実装ヘッド25が位置P3の上方に位置し、位置P3に部品Eを実装できる。
また、例えば、前述した図13Bに示す例の場合、基板原点S2を左側に|dX_c|だけ移動させてもよい。このようにすると、制御部38は左側に|dX_c|だけ移動した基板原点S2から左側にX1だけ離間した位置に実装ヘッド25を移動させることになるので、実装ヘッド25が位置P3の上方に位置する。これにより位置P3に部品Eを実装できる。
これに対し、ガラス治具36が重なっていない状態の補正用マーク35を撮像した後、ガラス治具36が補正用マーク35に重なっている状態で基板撮像カメラ19によって補正用マーク35を撮像して画像を生成し、画像上の補正用マーク35の中心点が画像の中心点と一致するように基板撮像カメラ19の位置を調整してもよい。そして、ガラス治具36が重なっていない状態で補正用マーク35を撮像したときの基板撮像カメラ19の位置と、ガラス治具36が重なっている状態で補正用マーク35を撮像したときの基板撮像カメラ19の位置との差を第1位置M1と第2位置M2との差としてもよい。
Claims (6)
- 基板に部品を実装する表面実装機であって、
前記部品を保持して前記基板に実装する実装ヘッドと、
前記基板を撮像する基板撮像カメラと、
基台に付されている補正用マークと、前記基板撮像カメラからの光を透過させる光透過部材と、前記光透過部材を前記補正用マークに重なる位置と重ならない位置との間で移動させる移動部とを有する補正用ユニットと、
前記光透過部材と重なっていない状態の前記補正用マークを前記基板撮像カメラで撮像して前記補正用マークの位置を第1位置として検出するとともに、前記光透過部材が重なっている状態の前記補正用マークを前記基板撮像カメラで撮像して前記補正用マークの位置を第2位置として検出する位置検出部と、
前記第1位置と前記第2位置との差に基づいて前記基板撮像カメラに対する前記実装ヘッドの相対位置情報を補正する補正部と、
を備える表面実装機。 - 請求項1に記載の表面実装機であって、
前記基板に付されている認識マークを前記基板撮像カメラで撮像して前記基板の位置を認識する認識部を備える、表面実装機。 - 請求項1又は請求項2に記載の表面実装機であって、
前記補正用ユニットは当該表面実装機に取り付けられている、表面実装機。 - (削除)
- (削除)
- 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表面実装機であって、
前記位置検出部は、当該表面実装機による前記基板の生産中に前記第1位置と前記第2位置とを所定のタイミングで繰り返し検出する、表面実装機。
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