JP6988377B2 - 合わせガラス製造装置、合わせガラス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、3次元形状の表面形状を有する合わせガラスを製造する合わせガラス製造装置、合わせガラス製造方法に関するものである。
従来、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する電子ブラインド等に利用可能な調光フィルムが提案されている(特許文献1、特許文献2)。このような調光フィルムの1つに、液晶を利用したものがある。
液晶を利用した調光フィルムは、透明電極を含む透明板材により液晶材料を挟持して液晶セルを含んだ液晶フィルムが製造され、この液晶フィルムを直線偏光板により挟持して作成される。この調光フィルムは、透明電極間に印加する電界を変化させることにより液晶の配向を変化させ、外来光の透過量を制御する。
また、上述した液晶フィルムをさらにガラスで挟み込んで合わせガラスを製造することが提案されている(特許文献3)。
しかし、従来は液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスが実際に製造されたことがなかった。したがって、単に中間膜を挟んで構成される従来の合わせガラスと同様な手法をそのまま適用しただけでは、液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスを正しく製造できない場合があった。
液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスが正しく製造できない場合として、液晶フィルム内における液晶が一部に多く溜まってしまう現象(以下、「液晶溜まり」と呼ぶ)がある。また、合わせガラスの一部に空隙が生じてしまう場合もある。
特に、合わせガラスの表面形状が3次元形状に構成される場合には、ガラスに挟まれる液晶フィルムも3次元形状の曲面に沿う必要があり、上述した液晶溜まりや空隙の他、液晶フィルムにシワが発生する場合もあり、製造の難易度が非常に高い。
特開平03−47392号公報 特開平08−184273号公報 特開2016−164617号公報
本発明の課題は、液晶フィルムを挟み、3次元形状の表面形状を有する合わせガラスを容易に製造することができる合わせガラス製造装置、合わせガラス製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、3次元形状の表面形状を有する第1のガラス板(33A)と第2のガラス板(33B)とで液晶フィルム(10)を挟んだ積層体(30)を接合した合わせガラス(1)を製造する合わせガラス製造装置(300,300B)であって、前記第1のガラス板(33A)と第2のガラス板(33B)とが接合する方向に前記第1のガラス板(33A)に加圧力を与える加圧部(304)と、前記加圧部(304)により加圧される前記積層体(30)を前記第2のガラス板(33B)側で支持する支持部(306,306B)と、を備え、前記支持部(306,306B)は、前記積層体(30)側の面の形状が、前記第2のガラス板(33B)の3次元形状と一致する形状に構成された3次元接触部(306,306B)を備える合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、少なくとも前記積層体(30)を加圧前に加熱する加熱部(305)を有しており、前記支持部(306,306B)は、前記加熱部(305)上に別部材として配置されていること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第3の発明は、第1の発明に記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、少なくとも前記積層体(30)を加圧前に加熱する加熱部(305)を有しており、
前記支持部(306,306B)は、前記加熱部(305)と一体となって構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記3次元接触部(306)の接触面は、上方に向けて凸形状に構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300)である。
第5の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記3次元接触部(306B)の接触面は、下方に向けて凹形状に構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300B)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記加圧部(304)と前記第1のガラス板(33A)との間には、前記第1のガラス板(33A)の3次元形状と一致する形状に構成されたあて板(41)が配置されること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第7の発明は、第6の発明に記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記あて板(41)は、加圧方向に沿った方向から見た外形形状が、前記積層体(30)の外形形状と一致していること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第8の発明は、第6の発明又は第7の発明に記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記あて板(41)と前記第1のガラス板(33A)との間には、前記第1のガラス板(33A)の3次元形状と一致する形状に成型された緩衝シート(42)が挟まれた状態で加圧を行うこと、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第9の発明は、第6の発明から第8の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置(300,300B)において、前記あて板(41)の接触面は、粗面加工された面であること、を特徴とする合わせガラス製造装置(300,300B)である。
第10の発明は、3次元形状の表面形状を有する第1のガラス板(33A)と第2のガラス板(33B)とで液晶フィルム(10)を挟んだ積層体(30)を接合した合わせガラス(1)を製造する合わせガラス製造方法であって、前記積層体(30)を支持部(306,306B)と加圧部(304)との間に配置する積層体(30)配置工程と、前記積層体(30)を配置した状態で前記第1のガラス板(33A)の板面を加圧する加圧工程と、を備え、前記支持部(306,306B)には、前記積層体(30)側の面の形状が、前記第2のガラス板(33B)の3次元形状と一致する形状に構成された3次元接触部(306,306B)が設けられている合わせガラス製造方法である。
第11の発明は、第10の発明に記載の合わせガラス製造方法において、少なくとも前記第1のガラス板(33A)及び第2のガラス板(33B)に接触する部分を、前記加圧工程の前に所定の温度に加熱すること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第12の発明は、第10の発明又は第11の発明に記載の合わせガラス製造方法において、少なくとも前記積層体(30)を加圧前に加熱する加熱部(305)を有しており、前記支持部(306,306B)は、前記加熱部(305)上に別部材として配置されていること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第13の発明は、第12の発明に記載の合わせガラス製造方法において、前記支持部(306,306B)は、前記加熱部(305)と一体となって構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第14の発明は、第10の発明から第13の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記第1のガラス板(33A)と前記加圧部(304)との間に、前記第1のガラス板(33A)の表面形状と一致する接触面形状を備えたあて板(41)を前記積層体(30)上に配置するあて板配置工程をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第15の発明は、第14の発明に記載の合わせガラス製造方法において、前記あて板(41)は、厚さが3mm以上のガラス板により構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第16の発明は、第14の発明又は第15の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記あて板(41)は、加圧方向に沿った方向から見た外形形状が、前記積層体(30)の外形形状と一致していること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第17の発明は、第14の発明から第16の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記あて板(41)と前記第1のガラス板(33A)との間には、前記第1のガラス板(33A)の3次元形状と一致する形状に成型された緩衝シート(42)が挟まれた状態で加圧を行うこと、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第18の発明は、第14の発明から第16の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記あて板(41)の接触面は、粗面加工された面であること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第19の発明は、第10の発明から第18の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記3次元接触部(306,306B)の接触面は、上方に向けて凸形状に構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
第20の発明は、第10の発明から第18の発明までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、前記3次元接触部(306,306B)の接触面は、下方に向けて凹形状に構成されていること、を特徴とする合わせガラス製造方法である。
本発明によれば、液晶フィルムを挟み、3次元形状の表面形状を有する合わせガラスを容易に製造することができる合わせガラス製造装置、合わせガラス製造方法を提供することができる。
本発明による合わせガラス1の第1実施形態を示す図である。 合せガラス1の層構成について調光フィルム10を主として示す断面図である。 合わせガラス1の製造工程の流れを斜視図等により示した図である。 合わせガラス1の製造方法を説明するフローチャートである。 真空成型装置100により調光フィルム10を熱成型する場合を説明する図である。 ホットプレス装置200により調光フィルム10を熱成型する場合を説明する図である。 合わせガラス1の製造工程において用いられる主要な部材を並べて示した図である。 真空ラミネーター300を用いて合わせガラス1の製造を行う状態を示す図である。 第2実施形態における真空ラミネーター300Bによるプレラミネート加工の概要を説明する図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による合わせガラス1の第1実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において規定する具体的な数値には、一般的な誤差範囲は含むものとして扱うべきものである。すなわち、±10%程度の差異は、実質的には違いがないものであって、本件の数値範囲をわずかに超えた範囲に数値が設定されているものは、実質的には、本件発明の範囲内のものと解釈すべきである。
本実施形態の合わせガラス1は、その表面形状が3次元形状に構成されている。ここで、3次元形状とは、単純な円筒面ではなく、2つの独立した方向に沿って曲面を有する形状であり、3次元空間で2つの独立したパラメータで定義される曲面である。例えば、直交するX軸とY軸とをそれぞれ中心軸として、X軸を中心とした半径500mm、Y軸を中心とした半径500mmの2つの曲率基準をパラメータとして有する曲面を例示できる。
本実施形態の説明中では、合わせガラス1の各構成部材が積層配置されているものを積層体30と呼ぶ。積層体30は、合わせガラス1の各部材が接合される前の状態を指しているので、構成自体は、合わせガラス1と同等である。
本実施形態の積層体30は、第1のガラス板33Aと、第1の中間膜形成シート31Aと、調光フィルム(液晶フィルム)10と、第2の中間膜形成シート31Bと、第2のガラス板33Bと、がこの順番で積層配置されている。なお、図1では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、図示を省略している。
(調光フィルムの基本構成)
図2は、合わせガラス1の層構成について調光フィルム10を主として示す断面図である。
調光フィルム10は、印加電圧を変化させることにより透過光の光量を制御することができるフィルムである。本実施形態の調光フィルム10は、合わせガラスの中間膜とともに、又は中間膜の代わりにガラス板(透明部材)間に挟持されたりして使用される。
この調光フィルム10(合わせガラス)は、例えば、建築物の窓ガラスや、ショーケース、屋内の透明パーテーション、車両のウインドウ等の調光を図る部位(外光が入射する部位、例えば、フロントや、サイド、リア、ルーフ等のウインドウ)に配置され、建築物や車両等の内側への入射光の光量を制御することができる。
液晶セル15は、二色性色素を使用したゲストホスト型の液晶セルであり、液晶に印加する電界により透過光量を変化させる液晶セルである。液晶セル15は、フィルム形状による第1及び第2の積層体である液晶用第2積層体13及び液晶用第1積層体12により液晶層14を挟持して構成される。
液晶用第2積層体13は、基材21Bに、透明電極22B、配向層23B、ビーズスペーサー24を積層して形成される。
液晶用第1積層体12は、基材21Aに、透明電極22A、配向層23Aを積層して形成される。
液晶セル15は、この液晶用第1積層体12及び液晶用第2積層体13に設けられた透明電極22B、22Aの駆動により、液晶層14に設けられたゲストホスト液晶組成物による液晶材料の配向を変化させ、これにより透過光の光量を変化させる。
基材21B、21Aは、種々の透明樹脂フィルムを適用することができるが、光学異方性が小さく、また、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である透明樹脂フィルムを適用することが望ましい。
透明樹脂フィルムの材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を挙げることができる。
特に、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂が好ましい。
本実施形態において、基材21B、21Aは、厚み100μmのポリカーボネートフィルムが適用されるが、種々の厚みの透明樹脂フィルムを適用することができる。
透明電極22B、22Aは、透明樹脂フィルムに積層される透明導電膜から構成されている。
透明導電膜としては、この種の透明樹脂フィルムに適用される各種の透明電極材料を適用することができ、酸化物系の全光透過率が50%以上の透明な金属薄膜を挙げることができる。例えば、酸化錫系、酸化インジウム系、酸化亜鉛系が挙げられる。
酸化錫(SnO)系としてはネサ(酸化錫SnO)、ATO(Antimony Tin Oxide:アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫が挙げられる。
酸化インジウム(In)系としては、酸化インジウム、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide)が挙げられる。
酸化亜鉛(ZnO)系としては、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛が挙げられる。
本実施形態では、ITO(Indium Tin Oxide)により透明導電膜が形成される。
本実施形態ではスペーサーとして球形状のビーズスペーサー24を用いる。ビーズスペーサー24は、液晶層14における外周部を除く部分の厚み(セルギャップ)を規定するために設けられる。ビーズスペーサー24は、シリカ等による無機材料による構成、有機材料による構成、これらを組み合わせたコアシェル構造の構成等を広く適用することができる。また、球形状による構成の他、円柱形状、角柱形状等によるロッド形状により構成してもよい。
ただし、スペーサーは、液晶層14の厚みを規定する部材はビーズスペーサー24に限定されず、例えば、フォトレジストを基材21A側に塗工して露光、現像することにより円柱形状に作製してもよい。
なお、上述の説明では、スペーサーは、液晶用第2積層体13に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、液晶用第1積層体12、液晶用第2積層体13の両方、又は、液晶用第1積層体12にのみ設けられるようにしてもよい。
配向層23B、23Aは、光配向層により形成される。光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができ、例えば、光分解型、光二量化型、光異性化型等を挙げることができる。
本実施形態では、光二量化型の材料を使用する。光二量化型の材料としては、例えば、シンナメート、クマリン、ベンジリデンフタルイミジン、ベンジリデンアセトフェノン、ジフェニルアセチレン、スチルバゾール、ウラシル、キノリノン、マレインイミド、又は、シンナミリデン酢酸誘導体を有するポリマー等を挙げることができる。中でも、配向規制力が良好である点で、シンナメート、クマリンの一方又は両方を有するポリマーが好ましく用いられる。このような光二量化型の材料の具体例としては、例えば特開平9−118717号公報、特表平10−506420号公報、特表2003−505561号公報及びWO2010/150748号公報に記載された化合物を挙げることができる。
なお、光配向層に代えてラビング処理により配向層を作製してもよく、微細なライン状凹凸形状を賦型処理して配向層を作製してもよい。
液晶層14には、ゲストホスト液晶組成物、二色性色素組成物を広く適用することができる。ゲストホスト液晶組成物にはカイラル剤を含有させるようにして、液晶材料を水平配向させた場合に液晶層14の厚み方向に螺旋形状に配向させるようにしてもよい。なお、液晶セル15は、液晶層14を囲むように、シール材25が配置され、このシール材25により液晶用第1積層体12、液晶用第2積層体13が一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。シール材25は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等を適用することができる。
液晶セル15は、この遮光時におけるゲストホスト液晶組成物の配向が電界印加時となるように配向層23B,23Aを一定の方向にプレチルトに係る配向規制力を設定した垂直配向層により構成し、これによりノーマリークリアにより構成される。なお、この透光時の設定を電界印加時としてノーマリーダークにより構成してもよい。
ここで、ノーマリーダークとは、液晶に電圧がかかっていない時に透過率が最小となり、黒い画面になる構造である。ノーマリークリアとは、液晶に電圧がかかっていない時に透過率が最大となり、透明となる構造である。
なお、本実施形態の液晶セル15は、ゲストホスト型の液晶セルとしたが、二色性色素組成物を用いないTN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In−Plane−Switching)方式等の液晶セルとして構成してもよい。この場合、直線偏光層をさらに設けることで、調光セルとして機能させることができる。
第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、それぞれ、合わせガラス1の表裏面に配置される板ガラスである。本実施形態では、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、いずれも厚さ2mmの板ガラスを用いている。第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、3次元形状の曲面に予め形成されている。
第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、本実施形態では、PVB(ポリビニルブチラール)樹脂製の、厚さ760μmのシートを用いている。第1の中間膜形成シート31Aは、第1のガラス板33Aと調光フィルム10とを接合させ、同様に、第2の中間膜形成シート31Bは、第2のガラス板33Bと調光フィルム10とを接合させる。合わせガラス1が完成した状態では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、それぞれ、第1の中間膜及び第2の中間膜を構成する。
なお、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bの素材としては、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いてもよい。
(製造方法)
次に、合わせガラス1の製造方法について説明する。
図3は、合わせガラス1の製造工程の流れを斜視図等により示した図である。
図4は、合わせガラス1の製造方法を説明するフローチャートである。
本実施形態の合わせガラス1の製造は、合わせガラス1の製造のための準備工程として、ステップ(以下、単に「S」と示す。)10で、熱成型工程を行う。熱成型工程では、調光フィルム10を図3中の(a)に示した平坦な状態から、図3中の(b)に示すように、合わせガラス1の3次元形状の曲面に合せた形状に変形させる。熱成型工程の具体的な加工方法は、例えば、真空成型、ホットプレス等により行うことができる。以下、真空成型法、及びホットプレス法を用いた熱成型工程を例示して、説明するが、熱成型の手法は、これらに限らず、他の手法を用いてもよい。
図5は、真空成型装置100により調光フィルム10を熱成型する場合を説明する図である。
図5に示した真空成型装置100は、吸着ステージ101と、成型用型102と、保持フレーム103と、ヒーター104とを備えている。ここで、成型用型102の表面形状は、第2のガラス板33Bの内面側(調光フィルム10が配置される側)の形状と一致した3次元形状に構成されている。
真空成型装置100を用いた熱成型では、先ず、保持フレーム103に調光フィルム10をセットしてこれを保持する。
次に、この調光フィルム10をヒーター104で調光フィルム10の基材のガラス転移点Tg以上に加熱する。
調光フィルム10の温度が所定の温度(Tg以上の温度)に達したら、ヒーター104を退避させ、吸着ステージ101及び成型用型102を調光フィルム10へ向けて移動させて、調光フィルム10に成型用型102を押し当てる。また、吸着ステージ101に設けられた吸引孔101aからエアを吸引して、調光フィルム10を成型用型102に密着させる。この状態を保持したまま、調光フィルム10をTgより低い温度まで冷却することにより、調光フィルム10は、成型用型102の形状に倣った形状に成型される。
図6は、ホットプレス装置200により調光フィルム10を熱成型する場合を説明する図である。
ホットプレス装置200は、下熱成型金型201と、上熱成型金型202とを備えている。
下熱成型金型201内には、ヒーターが内蔵されている。また、下熱成型金型201及び上熱成型金型202の表面形状(型形状)は、第2のガラス板33Bの内面側(調光フィルム10が配置される側)の形状と一致した3次元形状に構成されている。
ホットプレス装置200を用いた熱成型工程では、下熱成型金型201の上に調光フィルム10をセットして、これを加熱して、調光フィルム10の基材のガラス転移点Tg以上に加熱する。そして、上熱成型金型202を押下げて調光フィルム10を成型する。
この状態を保持したまま、調光フィルム10をTgより低い温度まで冷却することにより、調光フィルム10は、下熱成型金型201の形状に倣った形状に成型される。
なお、上熱成型金型202内にもヒーターを設けてもよい。また、上熱成型金型202の代わりに、空気圧で膨張するバルーンを利用してもよい。
図3及び図4に戻って、S20からS70において、合わせガラス1を製造する工程を行う。
図7は、合わせガラス1の製造工程において用いられる主要な部材を並べて示した図である。
図8は、真空ラミネーター300を用いて合わせガラス1の製造を行う状態を示す図である。なお、図8及び後述の図9では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、図示を省略している。
真空ラミネーター(合わせガラス製造装置)300には、ホットプレート305と、金型306とが配置されている。ホットプレート305は、内部にヒーターを備えており、金型306を介して積層体30を加熱する加熱部としての機能を備えている。また、ホットプレート305には、後述するシリコンゴムシート304による加圧力を支持する支持部としての金型306が配置されている。
金型(支持部、3次元接触部)306は、ホットプレート305の上に配置されており、その上面の形状は、第2のガラス板33Bの外側(合わせガラス1となった状態で外側となる調光フィルム10とは反対側の面)の3次元形状と一致した3次元形状の曲面形状に構成されている。したがって、金型306は、上側に凸の構成となっている。金型306は、熱伝導性が高く、かつ、加圧力を受け止めるために十分な強度を備えた材料により構成することが望ましい。本実施形態では、アルミニウムにより金型306を構成した。なお、金型306は、ホットプレート305に対して固定してもよいし、固定しなくてもよい。
金型306は、ホットプレート305により加熱され、その温度は、例えば、熱電対温度計を利用したり非接触の温度計を利用したりして計測され、その計測された温度に基づいて、適正な温度となるように不図示の制御部により制御される。
ここで、両方の3次元形状が「一致」しているか否かは、曲面が完全に「一致」していることが望ましいが、本発明の効果を奏する範囲で多少の差異が存在する場合は、一致していると認められ、本発明に適用可能である。より具体的には、目視確認可能な隙間が両者の間に存在せず、かつ、両者を押し付けながら動かそうとしても、簡単には動かない(ぐらつかない、ガタがない)状態であれば、一致していると判断できる。
S20では、合わせガラスの製造装置に積層体30を配置する(積層体配置工程)。このS20では、先ず、図7に示すように、金型306の上に、第2のガラス板33B、第2の中間膜形成シート31B、調光フィルム(液晶フィルム)10、第1の中間膜形成シート31A、第1のガラス板33Aをこの順で積層配置する。
S30では、積層体30の上に、あて板ガラス(あて板)41を配置する(あて板配置工程)。あて板ガラス41を設けることにより、液晶溜まりの発生を防止することができる。あて板ガラス41は、第1のガラス板33Aに合せられる面が、第1のガラス板33Aの表面の3次元形状の曲面と一致する3次元形状の曲面に構成されている。ここで、ここで、両方の3次元形状が「一致」しているか否かは、先に金型306の部分で説明した内容と同様にして判断する。
本実施形態では、あて板ガラス41は、3mm厚のガラスを曲面に加工した物を用いている。第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、それぞれ厚みが2mmであることから、あて板ガラス41は、これらよりも十分に剛性を高めるために、3mm以上の厚さのガラスを用いることが望ましい。あて板ガラス41は、その機能上からは、さらに剛性が高いことが望ましいので、より望ましくは、5mm以上の厚さのガラス板を用いるとよい。また、あて板ガラス41は、第1のガラス板33Aの表面の3次元形状の曲面と一致した剛体であれば、他の素材により構成された部材に置き換えてもよい。例えば、金型のような構成としてもよく、第1のガラス板の表面形状と一致する接触面形状を備えたあて板として機能すれば、構成は適宜変更可能である。
なお、あて板ガラス(あて板)41は、可能であれば、加圧方向に沿った方向から見た外形形状が、積層体30の外形形状と一致していることが望ましい。あて板ガラス41の外形形状が積層体30の外形形状と一致していれば、積層体30を均一に加圧することができ、液晶溜まりのない良好な接合結果を得られるからである。また、積層体30のガラス板の破損を防止することができる。ただし、あて板ガラス41の外形形状と積層体30の外形形状との寸法差が3mm以下(片側1.5mmずつ)であれば、両者の大きさに差異があってもよい。
また、本実施形態では、あて板ガラス41を用いたが、あて板としては、ガラスが最も好ましいが、他の材料により構成してもよい。
また、あて板ガラス41は、第1のガラス板33Aに直接載せてもよいが、本実施形態では、あて板ガラス41と第1のガラス板33Aとの間に、第1のガラス板33Aの3次元形状と一致する形状に成型された緩衝シート42が挟まれた状態で加圧を行う。緩衝シート42としては、例えば、ゴムシート、布、紙等を用いることができる。ただし、緩衝シート42は、先に調光フィルム10を熱成型した場合と同様に、第1のガラス板33Aの表面の3次元形状の曲面に合せた3次元形状の曲面に加工した物を用いる。
また、緩衝シート42を用いない場合には、あて板ガラス41は、第1のガラス板33Aと接触する接触面を、粗面加工された面としておくことが望ましい。
緩衝シート42を設けること、又は、あて板ガラス41の接触面を粗面加工しておくことにより、あて板ガラス41が第1のガラス板33Aに対して貼り付いてしまうことを防止でき、あて板ガラス41が第1のガラス板33Aに対して位置が移動できる自由度をもたせることが可能である。この自由度をもったことにより、後述の加圧時にあて板ガラス41が第1のガラス板33Aに対して倣って微小な位置調整が自動的に行われ、積層体30を均一に加圧することが可能となる。
S40では、積層体30の周囲に支持体43を配置する(支持体配置工程)。
積層体30は、接合前の状態では、各構成部材が互いに固定されていないので、そのままでは、製造過程で位置ズレが生じたりするおそれがある。また、本実施形態の合わせガラス1は、調光フィルム10を挟み込んだ構成となっていることから、後述の加圧工程では、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bに均等に圧力をかける必要がある。そこで、本実施形態では、積層体30を製造行程中に安定的に保持することができるように、支持体43を配置する。
支持体43は、積層体30の外周に沿って配置される部材である。支持体43は、後述する加圧工程における第1の中間膜形成シート31A及び前記第2の中間膜形成シート31Bよりも剛性が高い材料により構成されている。本実施形態ではアルミニウムを加工して構成されている。なお、支持体43は、熱伝導性を要求されないので、木材等、他の素材により構成してもよい。
また、支持体43の高さは、積層体30の上にあて板ガラス41を載せた状態における端部の高さと同じか、若干低い高さとする。さらに、支持体43の上面の形状は、あて板ガラス41の端面の稜線形状に沿った2次元曲面として構成した。
なお、支持体43は、4つの部材を配置しているように図示しているが、これに限らず、枠形状に構成された部材としてもよいし、2部材により構成してもよく、その形態は適宜変更してもよい。
S50では、積層体の内部を真空状態とする真空工程を行う。
本実施形態では、この真空工程と、後述の加圧工程とを、真空ラミネーターによるプレラミネート加工と呼ばれる手法によって行う。
真空ラミネーター300によるプレラミネート加工では、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bの2つの空間を備えた圧力容器301を用いる。第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとの境界には、シリコンゴムシート(加圧部)304が設けられており、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとの間は気密状態を保てるようになっている。また、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとには、それぞれ、通気孔302,303が設けられており、外部のエアポンプにそれぞれが独立して接続されている。したがって、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとは、それぞれの空間を独立して減圧する程度を制御可能である。また、第1チャンバ301Aの底面は、ヒーターが内蔵されたホットプレート(加熱部)305が配置されており、第1チャンバ301A内の被加工物を加熱することができる。
このS50では、第1チャンバ301A内に被加工物である積層体30等を配置して、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとの両方を真空状態として、積層体30等に残留する空気を除去する。本実施形態の真空工程は、常温下で行った。
S60では、ホットプレート305により金型306を介して、積層体30を加熱する(加熱工程)。本実施形態では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bのガラス転移点Tg±10℃となるように温度を制御した。なお、この加熱工程では、少なくとも第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bに接触する部分を加熱する。具体的には、本実施形態では、金型306とあて板ガラス41の温度を所定の温度に加熱した。
S70では、あて板ガラス41を介して、積層体30に圧力を加える(加圧工程)。ここで、加圧工程は、積層体30を加熱した状態のまま行われる。また、加圧工程は、大気圧以下の圧力で行った。
このS70の加圧工程は、S50の真空工程及びS60の加熱工程に引き続いて連続的に行われ、先に示した圧力容器301の第1チャンバ301A内に積層体30を真空状態においたまま行われる。加圧工程では、第1チャンバ301Aを真空状態に維持し、かつ、第2チャンバ301B内の減圧状態を調整して、第1チャンバ301Aと第2チャンバ301Bとの差圧が積層体30に加えるべき圧力と一致するように調整する。例えば、積層体30に大気圧以下の圧力を加える場合には、第2チャンバ301B内の吸引を抑制したり停止したりして、大気圧以下の気圧に相当する空気が第2チャンバ301B内に流入するようにする。
S80では、オートクレーブ工程を行う。このオートクレーブ工程では、プレラミネートが終了した積層体30を、オートクレーブ用の圧力容器に移し、高圧高温環境下に積層体30を所定時間おいて、合わせガラスとしての接合を強めて強度を高める。本実施形態では、120℃、8気圧の環境下にプレラミネート後(加圧工程後)の積層体30をおいて、オートクレーブ工程とした。オートクレーブ工程が終了すれば、合わせガラス1として完成となる。なお、必要に応じて、外形の形状を整える切除工程を行うこともできる。
以上説明した第1実施形態における合わせガラス製造方法及び合わせガラス製造装置によれば、金型306及びあて板ガラス41を、合わせガラス1の3次元形状の曲面形状に合わせた形状としたので、積層体30(合わせガラス1)に対して均一に圧力を加えることができる。よって、液晶溜まりや空隙の発生を低減でき、液晶フィルムを挟み、3次元形状の表面形状を有する合わせガラスを容易に製造することができる
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態における真空ラミネーター300Bによるプレラミネート加工の概要を説明する図である。
第2実施形態の真空ラミネーター300Bは、金型306Bの形態が異なる他は、第1実施形態の真空ラミネーター300と同様であり、製造する合わせガラス1は、第1実施形態と同様である。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態では、金型306Bが、下向きに凹んだ構成としている。
第1実施形態では、金型306は、上向きに凸の構成としていた。第1実施形態の構成は、中央部に加圧力が十分に加わることから、中央部の接着不良を防ぐことができる。その反面、第1実施形態の構成では、中央部に加圧力が加わりすぎる場合もあり、そのような場合には、液晶溜まりが生じるおそれがある。
第2実施形態の構成とすることにより、この液晶溜まりを抑制することができる。
このように、第1実施形態の構成と第2実施形態の構成とは、双方に利点があるので、合わせガラス1の形状や大きさによって、好ましい構成を選択して用いるとよい。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、
金型(3次元接触部)306,306Bは、ホットプレート305の上に固定されている別部材で構成した例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、金型内にヒーターを内蔵して金型とホットプレートとを1つの部材で構成してもよい。
(2)各実施形態において、合わせガラス1は、一方に向かって突出した形状である例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、波打つように凹凸形状が連続した形態としてもよく、3次元形状の曲面は、様々な形態とすることができる。
(3)各実施形態において、調光フィルム10を熱成型した後、本発明の合わせガラス製造方法を行う例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、調光フィルム10を熱成型せずに平坦な状態からそのまま合わせガラスを製造してもよい。
(4)各実施形態において、本発明の合わせガラス製造方法を行った後、さらに、オートクレーブを行う例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、オートクレーブを省略してもよい。
(5)各実施形態において、建築物や車両等の内側への入射光の光量を制御する、いわゆる調光機能を主目的とした合わせガラスを例に挙げて説明したが、調光機能を主目的としない液晶フィルムを有する合わせガラスに本発明を適用してもよい。
(6)各実施形態において、あて板ガラス41と緩衝シート42とを用いる例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、あて板ガラス41のみを用いてもよいし、緩衝シート42のみを用いてもよいし、あて板ガラス41及び緩衝シート42の双方を省略してもよい。
(7)各実施形態において、積層体30と金型306,306Bとが直接接触している例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、積層体と金型との間に緩衝部材を配置してもよい。緩衝部材としては、例えば、紙を用いることができる。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
10 液晶フィルム(調光フィルム)
12 液晶用第1積層体
13 液晶用第2積層体
14 液晶層
15 液晶セル
21A,21B 基材
22A,22B 透明電極
23A,23B 配向層
24 ビーズスペーサー
25 シール材
30 積層体
31A 第1の中間膜形成シート
31B 第2の中間膜形成シート
33A 第1のガラス板
33B 第2のガラス板
41 あて板ガラス
42 緩衝シート
43 支持体
100 真空成型装置
101 吸着ステージ
101a 吸引孔
102 成型用型
103 保持フレーム
104 ヒーター
200 ホットプレス装置
201 下熱成型金型
202 上熱成型金型
300,300B 真空ラミネーター
301 圧力容器
301A 第1チャンバ
301B 第2チャンバ
302,303 通気孔
304 シリコンゴムシート(加圧部)
305 ホットプレート(加熱部)
306,306B 金型(支持部、3次元接触部)

Claims (20)

  1. 3次元形状の表面形状を有する第1のガラス板と第2のガラス板とで液晶フィルムを挟んだ積層体を接合した合わせガラスを製造する合わせガラス製造装置であって、
    前記第1のガラス板と第2のガラス板とが接合する方向に前記第1のガラス板に加圧力を与える加圧部と、
    前記加圧部により加圧される前記積層体を前記第2のガラス板側で支持する支持部と、
    を備え、
    前記支持部は、前記積層体側の面の形状が、前記第2のガラス板の3次元形状と一致する形状に構成された3次元接触部を備える合わせガラス製造装置。
  2. 請求項1に記載の合わせガラス製造装置において、
    少なくとも前記積層体を加圧前に加熱する加熱部を有しており、
    前記支持部は、前記加熱部上に別部材として配置されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  3. 請求項1に記載の合わせガラス製造装置において、
    少なくとも前記積層体を加圧前に加熱する加熱部を有しており、
    前記支持部は、前記加熱部と一体となって構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置において、
    前記3次元接触部の接触面は、上方に向けて凸形状に構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置において、
    前記3次元接触部の接触面は、下方に向けて凹形状に構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置において、
    前記加圧部と前記第1のガラス板との間には、前記第1のガラス板の3次元形状と一致する形状に構成されたあて板が配置されること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  7. 請求項6に記載の合わせガラス製造装置において、
    前記あて板は、加圧方向に沿った方向から見た外形形状が、前記積層体の外形形状と一致していること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の合わせガラス製造装置において、
    前記あて板と前記第1のガラス板との間には、前記第1のガラス板の3次元形状と一致する形状に成型された緩衝シートが挟まれた状態で加圧を行うこと、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  9. 請求項6から請求項8までのいずれかに記載の合わせガラス製造装置において、
    前記あて板の接触面は、粗面加工された面であること、
    を特徴とする合わせガラス製造装置。
  10. 3次元形状の表面形状を有する第1のガラス板と第2のガラス板とで液晶フィルムを挟んだ積層体を接合した合わせガラスを製造する合わせガラス製造方法であって、
    前記積層体を支持部と加圧部との間に配置する積層体配置工程と、
    前記積層体を配置した状態で前記第1のガラス板の板面を加圧する加圧工程と、
    を備え、
    前記支持部には、前記積層体側の面の形状が、前記第2のガラス板の3次元形状と一致する形状に構成された3次元接触部が設けられている合わせガラス製造方法。
  11. 請求項10に記載の合わせガラス製造方法において、
    少なくとも前記積層体を加圧前に加熱する加熱部を有しており、
    前記支持部は、前記加熱部上に別部材として配置されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  12. 請求項10に記載の合わせガラス製造方法において、
    少なくとも前記積層体を加圧前に加熱する加熱部を有しており、
    前記支持部は、前記加熱部と一体となって構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記第1のガラス板と前記加圧部との間に、前記第1のガラス板の表面形状と一致する接触面形状を備えたあて板を前記積層体上に配置するあて板配置工程をさらに備えること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  14. 請求項13に記載の合わせガラス製造方法において、
    前記あて板の少なくとも前記第1のガラス板に接触する部分と、前記支持部の少なくとも前記第2のガラス板に接触する部分とを、前記加圧工程の前に所定の温度に加熱すること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の合わせガラス製造方法において、
    前記あて板は、厚さが3mm以上のガラス板により構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  16. 請求項13から請求項15までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記あて板は、加圧方向に沿った方向から見た外形形状が、前記積層体の外形形状と一致していること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  17. 請求項13から請求項16までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記あて板と前記第1のガラス板との間には、前記第1のガラス板の3次元形状と一致する形状に成型された緩衝シートが挟まれた状態で加圧を行うこと、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  18. 請求項13から請求項16までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記あて板の接触面は、粗面加工された面であること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  19. 請求項10から請求項18までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記3次元接触部の接触面は、上方に向けて凸形状に構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
  20. 請求項10から請求項18までのいずれかに記載の合わせガラス製造方法において、
    前記3次元接触部の接触面は、下方に向けて凹形状に構成されていること、
    を特徴とする合わせガラス製造方法。
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