JP6985828B2 - 振動溶着用ポリアミド樹脂組成物、成形体及び溶着成形体 - Google Patents
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Description
[2] 前記ポリアミド樹脂組成物に含まれる、前記ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量(MA)と、前記化合物(B)由来のリン原子量(MB)とのモル比(MA/MB)は、0.2以上13以下である、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3] 前記ポリアミド樹脂(A)は、ジカルボン酸に由来する成分単位と、ジアミンに由来する成分単位とを含み、前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位を30〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸に由来する成分単位及び/又は炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸に由来する成分単位を合計で0〜70モル%とを含み、前記ジアミンに由来する成分単位は、ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、炭素原子数4〜18の脂肪族ジアミンに由来する成分単位を50〜100モル%含む、[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4] 前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位40〜80モル%と、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸に由来する成分単位20〜60モル%とを含み、前記ジアミンに由来する成分単位は、前記ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、直鎖アルキレンジアミンに由来する成分単位を80〜100モル%含む、[3]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[5] 前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位40〜80モル%と、アジピン酸に由来する成分単位20〜60モル%とを含み、前記ジアミンに由来する成分単位は、前記ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、1,6−ジアミノヘキサンに由来する成分単位を80〜100モル%含む、[3]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[6] 前記R1及びR2は、それぞれオクタデシル基及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル基からなる群より選ばれる、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、成形体。
[8] 中空成形体である、[7]に記載の成形体。
[9] 複数の[7]又は[8]に記載の成形体を溶着してなる、溶着成形体。
[10] ターボダクト用部品である、[9]に記載の溶着成形体。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)と、化合物(B)と、無機充填材(C)とを少なくとも含む。
ポリアミド樹脂(A)は、ジカルボン酸に由来する成分単位(a1)と、ジアミンに由来する成分単位(a2)とを含む。
[η]=ηSP/(C(1+0.205ηSP))
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
ηSP=(t−t0)/t0
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
ポリアミド樹脂(A)中の末端アミノ基量は、以下の方法で測定できる。ポリアミド樹脂(A)1gをフェノール35mLに溶解させ、メタノールを2mL混合し、試料溶液とする。そして、チモールブルーを指示薬として、当該試料溶液に対して0.01規定のHCl水溶液を使用して滴定し、末端アミノ基量([NH2]、単位:mmol/kg)を測定する。
無機充填材(C)は、繊維状、粉状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状等の形状を有する無機充填材でありうる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、前述のポリアミド樹脂(A)、化合物(B)及び無機充填材(C)以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例には、酸化防止剤(フェノール類、アミン類、イオウ類、リン類等)、充填材(クレー、シリカ、アルミナ、タルク、カオリン、石英、マイカ、グラファイト等)、耐熱安定剤(ラクトン化合物、ビタミンE類、ハイドロキノン類、ハロゲン化銅、ヨウ素化合物等)、光安定剤(ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾフェノン類、ベンゾエート類、ヒンダードアミン類、オギザニリド類等)、難燃剤(臭素系、塩素系、リン系、アンチモン系、無機系等)、滑剤、蛍光増白剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、結晶核剤、種々公知の添加剤が含まれる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)、化合物(B)、無機充填材(C)、及び必要に応じてその他の成分を、公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー若しくはタンブラーブレンダー等で混合する方法、又は混合後、さらに一軸押出機、多軸押出機、ニーダー若しくはバンバリーミキサー等で溶融混練し、その後、造粒若しくは粉砕する方法により製造することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の成形体は、本発明のポリアミド樹脂組成物を、通常の溶融成形法、例えば圧縮成形法、射出成形法又は押し出し成形法等により成形して得ることができる。ポリアミド樹脂組成物の成形体は、良好な表面外観を有し、高い溶着強度を発現しうることから、中空成形体であることが好ましい。
1−1.ポリアミド樹脂の調製
<ポリアミド樹脂(A−1)の調製>
テレフタル酸2176g(13.1モル)、1,6−ヘキサンジアミン2800g(24.1モル)、アジピン酸1578g(10.8モル)、安息香酸36.6g(0.30モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7g及び蒸留水554gを、内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。190℃から攪拌を開始し、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温した。このとき、オートクレーブの内圧を3.01MPaまで昇圧した。このまま、1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから大気放出して、低縮合物を抜き出した。その後、この低縮合物を室温まで冷却後、粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕し、110℃で24時間乾燥させた。得られた低縮合物の水分量は3600ppm、極限粘度[η]は0.14dl/gであった。
次に、この低縮合物を棚段式固相重合装置に入れ、窒素置換後、約1時間30分かけて220℃まで昇温した。その後、1時間反応させ、室温まで降温した。得られたプレポリマーの極限粘度[η]は、0.48dl/gであった。その後、このプレポリマーを、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度330℃、スクリュー回転数200rpm、6Kg/hの樹脂供給速度で溶融重合させて、ポリアミド樹脂(A−1)を調製した。
得られたポリアミド樹脂(A−1)の極限粘度[η]は1.0dl/g、末端アミノ基量は45mmol/kg、融点Tmは310℃、ガラス転移温度Tgは85℃であった。
原料を、テレフタル酸2176g(13.1モル)、1,6−ヘキサンジアミン2905g(25.0モル)、アジピン酸1578g(10.8モル)、安息香酸73.2g(0.60モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7gに変えた以外はポリアミド樹脂(A−1)の調製と同様にして、ポリアミド樹脂(A−2)を調製した。
得られたポリアミド樹脂(A−2)の極限粘度[η]は0.8dl/g、末端アミノ基量は140mmol/kg、融点Tmは310℃、ガラス転移温度Tgは85℃であった。
原料を、テレフタル酸2475g(14.9モル)、1,6−ヘキサンジアミン2905g(25.0モル)、アジピン酸1461g(10.0モル)、安息香酸73.2g(0.60モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7gに変えた以外はポリアミド樹脂(A−1)の調製と同様にして、ポリアミド樹脂(A−3)を調製した。
得られたポリアミド樹脂(A−3)の極限粘度[η]は0.8dl/g、末端アミノ基量は110mmol/kg、融点Tmは320℃、ガラス転移温度Tgは95℃であった。
原料を、テレフタル酸1787g(10.8モル)、1,6−ヘキサンジアミン2800g(24.9モル)、アジピン酸1921g(13.1モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7gに変え、低次縮合物の極限粘度を0.48dl/gとした以外はポリアミド樹脂(A−1)の調製と同様にしてポリアミド樹脂(A−4)を得た。
得られたポリアミド樹脂(A−4)の極限粘度[η]は0.9dl/g、末端アミノ基量は195mmol/kg、融点Tmは295℃、ガラス転移温度Tgは75℃であった。
テレフタル酸2774g(16.7モル)、イソフタル酸1196g(7.2モル)、1,6−ヘキサンジアミン2800g(24.3モル)、安息香酸36.6g(0.3モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7g及び蒸留水545gを内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。190℃から攪拌を開始し、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温させた。このとき、オートクレーブの内圧を3.03MPaまで昇圧させた。このまま1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから大気放出して低縮合物を抜き出した。その後、この低縮合物を室温まで冷却後、低縮合物を粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕し、110℃で24時間乾燥させた。得られた低縮合物の水分量は4100ppm、極限粘度[η]は0.15dl/gであった。
次に、この低縮合物を棚段式固相重合装置に入れ、窒素置換後、約1時間30分かけて180℃まで昇温した。その後、1時間30分反応させ、室温まで降温させた。得られたプレポリマーの極限粘度[η]は0.20dl/gであった。
その後、このプレポリマーを、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度を330℃、スクリュー回転数200rpm、6Kg/hの樹脂供給速度で溶融重合させて、ポリアミド樹脂(a−1)を調製した。
得られたポリアミド樹脂(a−1)の極限粘度[η]は0.9dl/g、末端アミノ基量は30mmol/kg、融点Tmは330℃、ガラス転移温度Tgは125℃であった。
テレフタル酸4537.7g(27.3モル)、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合物[1,9−ノナンジアミン/2−メチル−1,8−オクタンジアミン=80/20(モル比)]4385g(27.7モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物9.12g(原料の総質量に対して0.1質量%)及び蒸留水2.5リットルを、内容積20Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。100℃で30分間攪拌し、2時間かけてオートクレーブ内部の温度を220℃に昇温させた。この時、オートクレーブ内部の圧力は2MPaまで昇圧させた。そのまま2時間反応を続けた後、230℃に昇温し、その後2時間、230℃に温度を保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2MPaに保ちながら反応させた。次に、30分かけて圧力を1MPaまで下げ、さらに1時間反応させて、極限粘度[η]が0.15dl/gのプレポリマーを得た。
得られたプレポリマーを、100℃、減圧下で12時間乾燥させた後、2mm以下の粒径まで粉砕した。粉砕したプレポリマーを、230℃、13Pa(0.1mmHg)にて10時間固相重合させて、ポリアミド樹脂(a−2)を調製した。
得られたポリアミド樹脂(a−2)の極限粘度[η]は1.2dl/g、末端アミノ基量は80mmol/kg、融点Tmは300℃、ガラス転移温度Tgは120℃であった。
ポリアミド樹脂の融点(Tm)及びガラス転移温度(Tg)は、JIS−K7121に準拠して測定した。具体的には、ポリアミド樹脂約5mgを測定用アルミニウムパン中に密封する。次いで、示差走査熱量計(例えば、DSC220C型、セイコーインスツル(株)製)に、この測定用アルミニウムパンをセットし、室温から10℃/minで330℃まで加熱した。ポリアミド樹脂を完全融解させるために、330℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで30℃まで冷却した。そして、30℃で5分間置いた後、10℃/minで330℃まで2度目の加熱を行った。この2度目の加熱でのピーク温度(℃)を、ポリアミド樹脂の融点(Tm)とし、ガラス転移に相当する変位点をガラス転移温度(Tg)とした。
得られたポリアミド樹脂0.5gを96.5%硫酸溶液50mlに溶解させた。得られた溶液の、25℃±0.05℃の条件下での流下秒数を、ウベローデ粘度計を使用して測定した。その後、以下の式に基づいて、極限粘度を算出した。
[η]=ηSP/(C(1+0.205ηSP))
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
ηSPは、以下の式によって求めた。
ηSP=(t−t0)/t0
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
ポリアミド樹脂1gをフェノール35mLに溶解させ、メタノールを2mL混合し、試料溶液とした。そして、チモールブルーを指示薬として、当該試料溶液に対して0.01規定のHCl水溶液を使用して青色から黄色になるまで滴定を実施し、末端アミノ基量([NH2]、単位:mmol/kg)を測定した。
(化合物(B))
化合物(B−1):アデカスタブPEP−36(ADEKA社製、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、下記式参照)、分子量633
GF:CSX 3J−451(日東紡製、ガラス繊維)
(実施例1〜8、及び比較例1〜12)
表2又は3に示される組成比で、ポリアミド樹脂、添加剤、無機充填材をタンブラーブレンダーにて混合し、二軸押出機(日本製鋼所社製TEX30α)にて、シリンダー温度(ポリアミド樹脂(A)の融点(Tm)+15)℃で溶融混錬した。その後、ストランド状に押出し、水槽で冷却した。その後、ペレタイザーでストランドを引き取り、カットすることでペレット状のポリアミド樹脂組成物を得た。
得られたポリアミド樹脂組成物を、下記の成形機を用いて、下記の成形条件で射出成形して、長さ120mm、幅130mm、厚さ3mmの大きさの角板部材10を形成した(図1及び図2A参照)。
(成形条件)
成形機:東芝機械(株)EC75N−2A
成形機シリンダー温度:融点+10℃
金型温度:ガラス転移温度−5℃
射出設定速度:50mm/sec
上記作製した角板部材10を切削加工して、長さ110mm、幅20mm、厚さ3mmの試験片11及び12を得た(図1参照)。
上記作製した角板部材10を切削工程して、長さ100mm、幅55mm、厚さ3mmの大きさの角板部材13及び14を得た(図2A参照)。
得られた角板部材13及び14の長さ100mm×厚さ3mmの面を振動溶着させて、溶着成形体15を得た(図2B参照)。振動溶着は、下記条件にて行った。
(振動溶着条件)
溶着装置:EMERSON社製Branson MICROPPL
溶着圧力:1.0MPa
デプス:1.0mm
振幅:1.5mm
周波数:240Hz
そして、得られた溶着成形体15を、さらに切削加工して、長さ110mm×幅20mm×厚さ3mmの試験片16を得た(図2C参照)。得られた試験片16について、前述と同様の引張試験を行い、振動溶着させた面における溶着強度(破壊応力(MPa)及び破断伸び率(%))を測定した。
振動溶着強度(破壊応力)が78MPa以上であれば良好と判断した。
得られたポリアミド樹脂組成物を、下記の成形機を用い、下記の成形条件にて射出成形して、長さ900mm、幅500mm、厚さ2mmの角板試験片を得た。
(成形条件)
成形機:住友重機工業(株)SG50M3
成形機シリンダー温度:融点+10℃
金型温度:ガラス転移温度−5℃
射出設定速度:30mm/sec
得られた角板試験片の表面粗度を、東京精密社製サーフコム1400Dを用いて、JIS B0601−1994に準じて測定した。そして、以下の基準に基づいて評価した。
a:表面粗度が0.25μm以下
b:表面粗度が0.25μm超0.50μm以下
c:表面粗度が0.50μm超
表面外観がa又はbであれば良好と判断した。
尚、表2及び3のMA/MBは、ポリアミド樹脂組成物に含まれる、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量MAと、化合物(B)由来のリン原子量MBとのモル比を示し;MA/Mbは、ポリアミド樹脂組成物に含まれる、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量MAと、化合物(B)の量Mbとのモル比を示す。ポリアミド樹脂組成物に含まれる、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量MAは、前述のポリアミド樹脂の末端アミノ基量と仕込み量から算出した。ポリアミド樹脂組成物に含まれる、化合物(B)由来のリン原子量MBは、化合物(B)の分子構造式から求められるリン原子量と仕込み量から算出した。
13、14 角板部材
15 溶着成形体
Claims (10)
- 示差走査熱量計(DSC)で昇温速度10℃/分で330℃まで加熱したときの、2回目の加熱データから測定される、融点が270〜340℃であり、且つガラス転移温度が70〜110℃であるポリアミド樹脂(A)37〜99.9質量%と、
下記一般式(1)で表される化合物(B)0.1〜3質量%と、
無機充填材(C)0〜60質量%と
を含むポリアミド樹脂組成物であって(但し、前記ポリアミド樹脂(A)、前記化合物(B)及び前記無機充填材(C)の合計が100質量%である)、
前記ポリアミド樹脂組成物に含まれる、前記ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量(MA)と、前記化合物(B)由来のリン原子量(MB)とのモル比(MA/MB)は、1以上13以下である、
振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。
R1及びR2は、それぞれ炭素原子数1〜30の置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未置換のシクロヘキシル基、又は炭素原子数6〜30の置換若しくは未置換のアリール基を表し、
前記アルキル基、前記シクロヘキシル基及び前記アリール基が有しうる置換基は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エーテル基、エステル基、ケトン基、及びアミド基からなる群より選ばれる基であり、
nは、独立して1〜4の整数である) - 前記ポリアミド樹脂(A)、前記化合物(B)及び前記無機充填材(C)の合計100質量%に対して、前記無機充填材(C)の含有量は、10〜50質量%である、
請求項1に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)は、ジカルボン酸に由来する成分単位と、ジアミンに由来する成分単位とを含み、
前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位を30〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸に由来する成分単位及び/又は炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸に由来する成分単位を合計で0〜70モル%とを含み、
前記ジアミンに由来する成分単位は、前記ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、炭素原子数4〜18の脂肪族ジアミンに由来する成分単位を50〜100モル%含む、
請求項1又は2に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位40〜80モル%と、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸に由来する成分単位20〜60モル%とを含み、
前記ジアミンに由来する成分単位は、前記ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、直鎖アルキレンジアミンに由来する成分単位を80〜100モル%含む、
請求項3に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ジカルボン酸に由来する成分単位は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸に由来する成分単位40〜80モル%と、アジピン酸に由来する成分単位20〜60モル%とを含み、
前記ジアミンに由来する成分単位は、前記ジアミンに由来する成分単位の合計量100モル%に対して、1,6−ジアミノヘキサンに由来する成分単位を80〜100モル%含む、
請求項3に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記R1及びR2は、それぞれオクタデシル基及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル基からなる群より選ばれる、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の振動溶着用ポリアミド樹脂組成物を成形してなる、
成形体。 - 中空成形体である、
請求項7に記載の成形体。 - 複数の請求項7又は8に記載の成形体を振動溶着してなる、
溶着成形体。 - ターボダクト用部品である、
請求項9に記載の溶着成形体。
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