JP3445321B2 - ポリアミド、その製造方法、ポリアミド樹脂組成物および用途 - Google Patents

ポリアミド、その製造方法、ポリアミド樹脂組成物および用途

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JP3445321B2 JP20512093A JP20512093A JP3445321B2 JP 3445321 B2 JP3445321 B2 JP 3445321B2 JP 20512093 A JP20512093 A JP 20512093A JP 20512093 A JP20512093 A JP 20512093A JP 3445321 B2 JP3445321 B2 JP 3445321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なポリアミドおよび
このポリアミドを製造する方法、このポリアミドを含有
する樹脂組成物ならびにこのポリアミドまたはこの樹脂
組成物から形成される樹脂成形体に関する。さらに詳し
くは本発明は、融点が低く成形性に優れ、吸水率が低
く、ガラス転移点が高く、かつ、成型品のアニールによ
る後結晶化の少ないポリアミド、およびその製造方法、
この樹脂組成物ならびにこれらのポリアミドまたはポリ
アミド組成物から形成される成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリアミドは、優れた耐熱性、耐
油性、成形性、剛性、強靱性などの特徴を有しているた
め電動工具、一般工業部品、機械部品、電子部品、自動
車内外装部品、エンジンルーム内部品、自動車電装部品
などの種々の機能部品として広く利用されている。ポリ
アミド樹脂には数多く種類があるが、上記のような用途
では、その成形性の良さから多くの場合脂肪族ポリアミ
ドが使用されている。
【0003】しかしながら脂肪族ポリアミドは、吸水率
が高いため、このような脂肪族ポリアミドで形成された
成形品には、吸水することにより寸法および物性などが
大きく変動するという問題があった。
【0004】ところで、ポリアミドとして、上記のよう
な脂肪族ポリアミドの他に、芳香族ポリアミドが知られ
ている。この芳香族ポリアミドは、ジカルボン酸成分と
して芳香族ジカルボン酸を用いて、この芳香族ジカルボ
ン酸とジアミンとを重縮合させることにより得られるポ
リアミドである。
【0005】この芳香族ポリアミドは、脂肪族ポリアミ
ドとは異なり、吸水率が低いので、この芳香族ポリアミ
ドを用いることにより、上述のような成形品が吸水する
ことに伴って生ずる寸法精度の低下および物性の変動な
どの問題は解消される。またこの芳香族ポリアミドは脂
肪族ポリアミドに比べて一般にガラス転移点が高いため
に成形体の耐熱性に優れるという利点がある。
【0006】しかしながら、その反面、芳香族ポリアミ
ドは、脂肪族ポリアミドより融点が高いので成形体を製
造する際に必然的に溶融成形温度を高く設定せざるを得
ない。このため、射出成形時にガス焼けを生じやすいと
いう問題点がある。
【0007】ポリアミドにおける溶融温度と吸水率と
は、ポリアミドの構造上から見ると相反する面があり、
従って、ポリアミドの溶融成形温度を低くすると共に、
かつ吸水率が低下させるということは、ポリアミドの分
子設計上極めて困難である。
【0008】
【発明の目的】本発明は、融点が低く成形性に優れ、か
つ吸水率が低い新規なポリアミドを提供することを目的
としている。さらに詳しくは本発明は、融点が低く成形
性に優れ、吸水率が低く、ガラス転移点が高く、かつ、
成型品のアニールによる後結晶化の少ないポリアミドを
提供することを目的としている。さらに、本発明はこの
ような特性を有するポリアミドを効率よく製造する方法
を提供することをもその目的とするまた、本発明は、融
点が低く成形性に優れ、かつ吸水率の低いポリアミド樹
脂組成物を提供することを目的としている。
【0009】さらに、本発明は、上記のようなポリアミ
ドまたはポリアミド樹脂組成物からなる、アニールした
際、後結晶化による変形の少ない成形体を提供すること
を目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明のポリアミドは、ジカルボン酸成
分単位とジアミン成分単位とからなる繰り返し単位から
形成されるポリアミドであって、該ジカルボン酸成分単
位が、テレフタル酸成分単位45〜88.8モル%と、
アジピン成分単位11.2モル%〜55モル%とからな
り、該ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の直鎖
アルキレンジアミン成分単位55〜95モル%および側
鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレン
ジアミン成分単位5〜45モル%からなることを特徴と
している。
【0011】本発明のポリアミドの製造方法は、テレフ
タル酸成分およびアジピン酸成分からなるジカルボン酸
成分と側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のア
ルキレンジアミン成分を含有するジアミン成分とを重縮
合させるか、テレフタル酸成分およびアジピン酸成分か
らなるジカルボン酸成分と側鎖アルキル基を有する炭素
原子数4〜18のアルキレンジアミン成分を含有するジ
アミン成分とを予め重縮合させて得られる側鎖含有ポリ
アミド前駆体と他のポリアミド前駆体とを重縮合させる
か、テレフタル酸成分およびアジピン酸成分からなる
カルボン酸成分と側鎖アルキル基を有する炭素原子数4
〜18のアルキレンジアミン成分を含有するジアミン成
分とを予め重縮合させて得られる側鎖含有ポリアミドと
他のポリアミドとの間でアミド交換反応させて、ジカル
ボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45〜88.
8モル%と、アジピン酸成分単位11.2〜55モル%
とからなり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18
の直鎖アルキレンジアミン成分単位55〜95モル%お
よび側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアル
キレンジアミン成分単位5〜45モル%からなることを
特徴としている。
【0012】さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物
は、少なくとも2種類の異なる構成を有するポリアミド
からなる組成物であって、該組成物中におけるテレフタ
ル酸成分単位の量が45〜100モル%、テレフタル酸
以外の芳香族ジカルボン酸成分単位の量が0〜55モル
%および炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分
単位の量が0〜55モル%であり、該組成物中における
炭素原子数4〜18の直鎖アルキレンジアミン成分単位
の量が55〜95モル%および側鎖アルキル基を有する
炭素原子数4〜18のアルキレンジアミン成分単位の量
が5〜45モル%であるポリアミド樹脂組成物であ
て、かつ、 該ポリアミド樹脂組成物が、 ジカルボン酸成
分単位が、テレフタル酸成分単位45〜100モル%
と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0
〜55モル%および/または炭素原子数4〜20の脂肪
族ジカルボン酸成分単位0〜55モル%とからなり、ジ
アミン成分単位が、炭素原子数4〜18の直鎖アルキレ
ンジアミン成分単位5〜95モル%および側鎖アルキル
基を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジアミン成
分単位5〜95モル%である側鎖含有ポリアミド5〜9
5重量部と、 ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成
分単位45〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香
族ジカルボン酸成分単位0〜55モル%および/または
炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜
55モル%とからなり、ジアミン成分単位が、炭素原子
数4〜18の直鎖アルキレンジアミン成分単位100モ
ル%である芳香族ポリアミド95〜5重量部とからなる
か、 または ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分
単位45〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族
ジカルボン酸成分単位0〜55モル%および/または炭
素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜5
5モル%とからなり、ジアミン成分単位が、炭素原子数
4〜18の直鎖アルキレンジアミン成分単位5〜95モ
ル%および側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18
のアルキレンジアミン成分単位5〜95モル%である側
鎖含有ポリアミド40〜90重量部と、 ジカルボン酸成
分単位が、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成
分単位であり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜1
8の直鎖アルキレンジアミン成分単位である脂肪族ポリ
アミド60〜10重量部とからなることを特徴としてい
る。
【0013】またさらに、本発明の樹脂成形体は、上記
のようなポリアミドまたはポリアミド樹脂組成物からな
ることを特徴としている。本発明のポリアミドは、側鎖
を有するジアミン成分単位を有するので、側鎖を有しな
い芳香族ポリアミドと比較すると、融点が低くなる。
【0014】
【発明の具体的説明】次に、本発明のポリアミドについ
て具体的に説明する。本発明のポリアミドは、特定のジ
カルボン酸成分単位[a]と、特定の脂肪族ジアミン成
分単位または脂環族ジアミン成分単位[b]とからなる
繰返し単位から構成されている。
【0015】本発明のポリアミド中に存在する全ジカル
ボン酸成分単位を100モル%とすると、本発明のポリ
アミドは、テレフタル酸成分単位(a-1)を45〜100
モル%、好ましくは55〜100モル%、さらに好まし
くは70〜100モル%の量で含有している。また、こ
のポリアミドは、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
酸成分単位(a-2)を0〜55モル%、好ましくは0〜4
0モル%、さらに好ましくは0〜30モル%の量で含有
している。さらに、このポリアミドは、脂肪族ジカルボ
ン酸成分単位(a-3)を0〜55モル%の量で含有してい
る。本発明のポリアミドが少量の脂肪族ジカルボン酸成
分単位(a-3)を有することにより、具体的には、0〜4
5モル%、さらに好ましくは0〜30モル%の量で含有
することによりその成形性が向上する。なお、脂肪族ジ
カルボン酸成分単位の含有率が55モル%を超えると、
必然的にテレフタル酸成分単位の含有率が45モル%を
下回ることになり、このようなポリアミドには、吸水率
が高くなる傾向がある。従って、このようなポリアミド
から形成された成形体は、吸水による寸法変化が大きく
なる。
【0016】上記のジカルボン酸成分単位と共に繰り返
し単位を形成するジアミン成分単位は、炭素原子数4〜
18の直鎖状脂肪族アルキレンジアミン成分単位、およ
び、側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアル
キレンジアミン成分単位である。
【0017】本発明のポリアミド中に存在する全ジアミ
ン成分単位を100モル%とすると、本発明のポリアミ
ドは、炭素原子数4〜18の直鎖状脂肪族アルキレンジ
アミン成分単位(b-1)を55〜95モル%、好ましくは
60〜90モル%、さらに好ましくは70〜80モル%
の量で含有している。また側鎖アルキル基を有する炭素
原子数4〜18のアルキレンジアミン成分単位(b-2)
を、5〜45モル%、好ましくは10〜40モル%、さ
らに好ましくは20〜30モル%の量で含有している。
このように二種類の特定のアルキレンジアミン成分単位
を上記のような量で含有することにより、本発明のポリ
アミドの融点が射出成形の際に成形体(或いは溶融した
ポリアミド)がガス焼けを引き起こさない程度にまで低
下する。
【0018】すなわち、炭素原子数4〜18の直鎖アル
キレンジアミン成分単位(b-1)の含有率が95モル%を
超えると、ポリアミドの融点が高くなり、射出成形時の
ガス焼けが起きやすくなる。また、側鎖アルキル基を有
する炭素原子数4〜18のアルキレンジアミン成分単位
(b-2)の含有率が45モル%を超えるとポリアミドの結
晶化速度が遅くなる。このように炭素原子数4〜18の
直鎖アルキレンジアミン成分単位(b-1)の含有率を95
モル%以下にし、かつ側鎖アルキル基を有する炭素原子
数4〜18のアルキレンジアミン成分単位(b-2)を5〜
45モル%の範囲内にすることにより、本発明のポリア
ミドは、通常310℃以下の融点を有するようになるの
で射出成型品のガス焼けが発生し難くなると共に、アニ
ール等による後結晶化の結果生ずる変形が少ない成形体
を製造することができる。
【0019】上記のようなジカルボン酸成分単位とジア
ミン成分単位とからなるポリアミド繰り返し単位を式で
表すと以下のようになる。上述のように本発明のポリア
ミドを形成する繰り返し単位は、必須成分単位であるジ
カルボン酸成分単位[a]として、テレフタル酸成分単
位(a-1)を有している。このようなテレフタル酸成分単
位(a-1)を有する繰返し単位は、次式[I−a]で表わす
ことができる。
【0020】
【化1】
【0021】・・・[I−a] ただし、上記式[I−a]において、R1は、側鎖を有す
ることもある炭素原子数4〜18のアルキレン基であ
る。
【0022】このジカルボン酸成分単位[a]は、全部
が上記[I−a]で表される成分単位である必要はな
く、上記のようなテレフタル酸成分単位(a-1)の一部が
他のジカルボン酸成分単位であってもよい。
【0023】このテレフタル酸成分以外の他のカルボン
酸成分単位には、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
酸成分単位(a-2)と脂肪族ジカルボン酸成分単位(a-3)と
がある。
【0024】テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成
分単位(a-2)の例としては、イソフタル酸成分単位、2-
メチルテレフタル酸成分単位およびナフタレンジカルボ
ン酸成分単位を挙げることができる。このようなテレフ
タル酸以外の芳香族ジカルボン酸から誘導される成分単
位としては、特にイソフタル酸成分単位が好ましい。
【0025】このようなテレフタル酸以外の芳香族ジカ
ルボン酸成分単位(a-2)のうち、本発明において特に好
ましいイソフタル酸成分単位を有する繰返し単位は、次
式[I−b]で表わすことができる。
【0026】
【化2】
【0027】・・・[I−b] ただし、上記式[I−b]において、R1は側鎖を有する
こともある炭素原子数4〜18のアルキレン基である。
【0028】脂肪族ジカルボン酸成分単位(a-3)は、炭
素原子数4〜20、好ましくは6〜12のアルキレン基
を有する脂肪族ジカルボン酸から誘導される。このよう
な脂肪族ジカルボン酸成分単位(a-3)を誘導するために
用いられる脂肪族ジカルボン酸の例としては、コハク
酸、アジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸を挙げ
ることができる。脂肪族ジカルボン酸成分単位として
は、特にアジピン酸成分単位およびセバシン酸成分単位
が好ましい。
【0029】ジカルボン酸成分単位[a]を構成する他
のジカルボン酸成分単位として、脂肪族ジカルボン酸成
分単位(a-3)を有する繰返し単位は、次式[II]で表わ
すことができる。
【0030】
【化3】
【0031】・・・[II] ただし、上記式[II]において、R1は側鎖を有するこ
ともある炭素原子数4〜18のアルキレン基であり、n
は通常2〜18、好ましくは4〜10の整数を表わす。
【0032】本発明のポリアミドを形成するジアミン成
分単位[b]は、炭素原子数4〜18の直鎖アルキレン
ジアミン成分単位(b-1)および側鎖アルキル基を有する
炭素原子数4〜18のアルキレンジアミン成分単位(b-
2)である。
【0033】このような直鎖アルキレンジアミン成分単
位(b-1)の具体的な例としては、1,4-ジアミノブタン、
1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジ
アミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノ
デカン、1,11-ジアミノウンデカンおよび1,12-ジアミノ
ドデカンを挙げることができる。これらのなかでは、1,
6-ジアミノヘキサン、1,8-ジアミノオクタン、1,10-ジ
アミノデカンおよび1,12-ジアミノドデカンから誘導さ
れる成分単位が好ましく、本発明のポリアミド中にはこ
れらの成分単位が複数種類含有されていてもよい。さら
に、これらの中でも、1,6-ジアミノヘキサンから誘導さ
れる成分単位が特に好ましい。
【0034】また、側鎖アルキル基を有する炭素原子数
4〜18のアルキレンジアミン成分単位(b-2)の具体的
な例としては、1-ブチル-1,2-ジアミノ-エタン、1,1-ジ
メチル-1,4-ジアミノ-ブタン、1-エチル-1,4-ジアミノ-
ブタン、1,2-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、1,3-ジメ
チル-1,4-ジアミノ-ブタン、1,4-ジメチル-1,4-ジアミ
ノ-ブタン、2,3-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、2-メ
チル-1,5-ジアミノペンタン、2,5-ジメチル-1,6-ジアミ
ノ-ヘキサン、2,4-ジメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、
3,3-ジメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,2-ジメチル-
1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,2,4-トリメチル-1,6-ジアミ
ノ-ヘキサン、2,4,4-トリメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサ
ン、2,4-ジエチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,3-ジメチ
ル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2,4-ジメチル-1,7-ジアミ
ノ-ヘプタン、2,5-ジメチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、
2,2-ジメチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2-メチル-4-エ
チル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2-エチル-4-メチル-1,7-
ジアミノ-ヘプタン、2,2,5,5-テトラメチル-1,7-ジアミ
ノ-ヘプタン、3-イソプロピル-1,7-ジアミノ-ヘプタ
ン、3-イソオクチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、1,3-ジメ
チル-1,8-ジアミノ-オクタン、1,4-ジメチル-1,8-ジア
ミノ-オクタン、2,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタ
ン、3,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタン、4,5-ジメチ
ル-1,8-ジアミノ-オクタン、2,2-ジメチル-1,8-ジアミ
ノ-オクタン、3,3-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタン、
4,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタン、3,3,5-トリメチ
ル-1,8-ジアミノ-オクタン、2,4-ジエチル-1,8-ジアミ
ノ-オクタン、および5-メチル-1,9-ジアミノ-ノナンか
ら誘導される成分単位を挙げることができる。
【0035】なお、本発明において、側鎖アルキル基を
有するアルキレンジアミン成分単位の説明で示す炭素原
子数は、特に限定しないかぎり、主鎖アルキレン基の炭
素原子数と側鎖アルキル基の炭素原子数との合計であ
る。
【0036】上記のような側鎖アルキル基を有するアル
キレンジアミン成分単位の中でも、炭素原子数1〜2の
側鎖アルキル基を1〜2個有すと共に、主鎖の炭素原子
数が4〜10である側鎖アルキルジアミンから誘導され
る成分単位が好ましく、さらに2-メチル-1,5-ジアミノ
ペンタン成分単位が特に好ましい。
【0037】以下に本発明で特に好ましい側鎖アルキル
ジアミンである2-メチル-1,5-ジアミノペンタンから誘
導された成分単位を有する繰り返し単位の例を示す。
【0038】
【化4】
【0039】・・・[III] 上記式[III]において、R2は、p-フェニレン基、m-フ
ェニレン基またはアルキレン基などの二価の炭化水素基
である。
【0040】本発明のポリアミドは、ジカルボン酸成分
単位として、上記の主成分単位であるテレフタル酸成分
単位、さらにイソフタル酸成分単位に代表されるテレフ
タル酸以外の二価の芳香族カルボン酸から誘導される成
分単位および上述の脂肪族ジカルボン酸成分単位の外
に、少量のトリメリット酸あるいはピロメリット酸のよ
うな三塩基性以上の多価カルボン酸から誘導される成分
単位を含有していてもよい。本発明のポリアミド中に、
このような多価カルボン酸から誘導される成分単位は、
通常は0〜5モル%含有されている。
【0041】本発明のポリアミドについて、濃硫酸中3
0℃の温度で測定した極限粘度[η]は、通常は0.5
〜3.0 dl/g、好ましくは0.5〜2.8 dl/g、特に好
ましくは0.6〜2.5 dl/gの範囲にある。
【0042】また、本発明のポリアミドは、従来から使
用されている脂肪族ポリアミドよりも高い融点を示す
が、その融点は多くの場合310℃を超えない。すなわ
ち本発明のポリアミドは、通常は280〜305℃の融
点を有しており、多くの場合、290〜305℃の範囲
内に融点を有する。さらに本発明ポリアミドは、耐熱性
が特に優れていると共に、吸水率が低く、成型品のアニ
ールによる後結晶化が少ない。また本発明のポリアミド
の非晶部におけるガラス転移温度は通常は80℃以上、
好ましくは90〜150℃の範囲内にある。
【0043】本発明のポリアミドからなる成形体は、融
点および非晶部のガラス転移温度が上記の範囲内にある
ので、高温に晒される場合であっても、このポリアミド
は溶融状態になりにくいという特性を有するようにな
る。さらにこのポリアミドは成形性に優れているため、
このポリアミドを用いることにより、成形体の製造が容
易になる。また、このポリアミドは、非晶部におけるガ
ラス転移温度が80℃以上であるので、高温に晒された
場合であっても寸法変化が発生しにくい。
【0044】また、このポリアミドは、特定の構造を有
するため、従来の脂肪族ポリアミドの問題点とされてい
た吸水性に関しても低い値を示す。本発明のポリアミド
は、ジカルボン酸成分とジアミン成分との重縮合により
製造することができる具体的には、このポリアミドは、
テレフタル酸、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
酸、脂肪族ジカルボン酸と、直鎖状ジアルキレンジアミ
ン、側鎖アルキル基を有するアルキレンジアミンとを、
上述の量で水性媒体中に配合し、次亜リン酸ナトリウム
等の触媒の存在下に、加圧しながら加熱してまずポリア
ミド前駆体を製造し、次いでこのポリアミド前駆体を溶
融混練することにより製造することができる。なお、ポ
リアミド前駆体を製造する際には、安息香酸のような分
子量調整剤を配合することもできる。
【0045】また、本発明のポリアミドは、側鎖アルキ
ル基を有するポリアミドと側鎖を有しないポリアミドと
を個別に製造し、これらを溶融混練することによりアミ
ド交換反応を行わせて製造することもできる。
【0046】また、本発明のポリアミドは、ジカルボン
酸成分単位およびジアミン成分単位が本発明の範囲内に
なるように、組成の異なる少なくとも2種類のポリアミ
ドの配合量を調整して、これを溶融混練することにより
製造することもできる。
【0047】すなわち、本発明のポリアミド(A)は、
前記式[I-a]、[I-b]、[II]または[III]で表さ
れる繰り返し単位を有するポリアミドの組成物であって
もよい。
【0048】以下、このポリアミド樹脂組成物について
説明する。本発明のポリアミド樹脂組成物は、少なくと
も2種類の異なる構成を有するポリアミドからなる組成
物であり、この組成物中におけるテレフタル酸成分単位
の量は、45〜100モル%、好ましくは55〜100
モル%、特に好ましくは70〜100モル%、テレフタ
ル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位の量は、0〜5
5モル%、好ましくは0〜45モル%、特に好ましくは
0〜30モル%、および炭素原子数4〜20の脂肪族ジ
カルボン酸成分単位の量は0〜55モル%、好ましくは
0〜45モル%、特に好ましくは0〜30モル%であ
り、この組成物中における炭素原子数4〜18の直鎖ア
ルキレンジアミン成分単位の量は、55〜95モル%、
好ましくは60〜90モル%、特に好ましくは70〜8
0モル%、および、側鎖アルキル基を有する炭素原子数
4〜18のアルキレンジアミン成分単位は5〜45モル
%、好ましくは10〜40モル%、特に好ましくは20
〜30モル%である。
【0049】なお、上記モル%はこの組成物中における
ジカルボン酸成分単位の合計量およびジアミン成分単位
の合計量をそれぞれ100モル%としたときの値であ
る。そして、このような組成の組成物は、上述のような
側鎖含有ポリアミドと、芳香族ポリアミドおよび/また
は脂肪族ポリアミドとを、組成物中におけるそれぞれの
繰り返し単位が上記範囲内になるように配合し溶融混練
する。
【0050】ここで使用される側鎖含有ポリアミドは、
側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレ
ンジアミン成分単位を有する繰り返し単位を有していれ
ばよく、具体的には、ジカルボン酸成分単位が、テレフ
タル酸成分単位45〜100モル%、好ましくは70〜
100モル%およびテレフタル酸以外の芳香族ジカルボ
ン酸成分単位0〜55モル%、好ましくは0〜30モル
%であり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の
直鎖アルキレンジアミン成分単位5〜95モル%および
側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレ
ンジアミン成分単位5〜45モル%、好ましくは25〜
75モル%である側鎖含有ポリアミドを挙げることがで
きる。
【0051】このような側鎖含有ポリアミドと共に混練
される直鎖状脂肪族ポリアミドとしては、ジカルボン酸
成分単位が、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸
成分単位であり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜
18の直鎖アルキレンジアミン成分単位である脂肪族ポ
リアミドを挙げることができる。具体的にはポリヘキサ
メチレンアジパミド(6,6ナイロン)、ポリヘキサメ
チレンアゼラミド(6,9ナイロン)、ポリヘキサメチ
レンセバサミド(6,10ナイロン)、ポリヘキサメチ
レンドデカアミド(6,12ナイロン)、ポリヘキサメ
チレンジアミノブタン(4,6ナイロン)などのように
脂肪族ジカルボン酸とジアミンとの重縮合物であるポリ
アミドを挙げることができる。これらの脂肪族ポリアミ
ドの中ではポリヘキサメチレンアジパミド(6,6ナイ
ロン)が好ましい。
【0052】また、芳香族ポリアミドとしては、ジカル
ボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45〜100
モル%好ましくは50〜80モル%と、テレフタル酸以
外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜55モル%好まし
くは20〜50モル%および/または炭素原子数4〜2
0の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜55モル好ましく
は20〜50%であり、ジアミン成分単位が、炭素原子
数4〜18の直鎖アルキレンジアミン成分単位100モ
ル%である芳香族ポリアミドを挙げることができる。具
体的な例としては、テレフタル酸、アジピン酸および1,
6-ジアミノヘキサンから合成される芳香族ポリアミド、
テレフタル酸、イソフタル酸および1,6-ジアミノヘキサ
ンから合成される芳香族ポリアミド、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、セバシン酸および1,6-ジアミノヘキサンを
挙げることができる。これらの中でもテレフタル酸、ア
ジピン酸および1,6-ジアミノヘキサンから合成される芳
香族ポリアミドが好ましい。
【0053】本発明のポリアミド樹脂組成物において、
側鎖含有ポリアミド、芳香族ポリアミド、脂肪族ポリア
ミドのそれぞれの配合量は、組成物中におけるテレフタ
ル酸成分単位、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸
成分単位、脂肪族ジカルボン酸成分単位、側鎖含有ジア
ミン成分単位、アルキレンジアミン成分単位の量が本発
明で規定する範囲内になるように適宜設定することがで
きる。
【0054】特に側鎖含有ポリアミドと上記脂肪族ポリ
アミドとを用いる場合には、側鎖含有ポリアミドは、通
常は40〜90重量%、好ましくは65〜90重量%、
脂肪族ポリアミドは通常は60〜10重量%、好ましく
は35〜10重量%の量で用いられる。また、側鎖含有
ポリアミドと上記芳香族ポリアミドを用いる場合には、
側鎖含有ポリアミドは、通常は5〜95重量%、好まし
くは20〜80重量%、芳香族ポリアミドは、通常は9
5〜5重量%、好ましくは80〜20重量%の量で用い
られる。
【0055】本発明のポリアミド樹脂組成物は、成形性
に優れると共に、耐熱性も良好であり、また吸水率も低
い。なお、本発明のポリアミド樹脂組成物には、PPS
(ポリフェニレンスルフィド)、PPE(ポリフェニル
エーテル)、PES(ポリエーテルフルフォン)、PE
I(ポリエーテルイミド)、LCP(液晶ポリマー)お
よびこれらの樹脂の変性物などの耐熱性樹脂を配合する
こともでき、特にポリフェニレンスルフィドが好まし
い。本発明のポリアミド樹脂組成物中における上記耐熱
性樹脂の配合量は通常は50重量%未満、好ましくは0
〜40重量%である。
【0056】さらに、本発明のポリアミドおよびポリア
ミド樹脂組成物には、リン系酸化防止剤、フェノール系
酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤な
どの酸化防止剤(耐熱安定剤)を配合することができ
る。
【0057】リン系酸化防止剤の例としては、9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキ
シド、トリフェニルホスファイト、2-エチルヘキシル酸
ホスフェート、ジラウリルホスファイト、トリ-iso-オ
クチルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェ
ニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリ
ラウリル-ジ-チオフォスファイト、トリラウリル-トリ-
チオホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリオクタデシ
ルホスファイト、1,1,3-トリス(2-メチル-ジ-トリデシ
ルホスファイト-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4'-
ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチル)トリデシル
ホスファイト、4,4'-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert
-ブチル-ジ-トリデシル)ホスファイト、ビス(2,4-ジ-te
rt-ブチルフェニル)ペンタエリスリトール-ジ-ホスファ
イト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール-ジ-ホスファイト、テトラキス(2,4
-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4'-ビスフェニレンジホス
フォナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホス
ファイト、トリデシルホスファイト、トリステアリルホ
スファイト、2,2'-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイト、ソルビット-トリス-ホ
スファイト-ジステアリル-モノ-C30-ジオールエステル
およびビス(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイトを挙げることができる。こ
れらの中でもビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトール-ジ-ホスファイトおよびビス(2,6-ジ-te
rt-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトール-ジ
-ホスファイトなどのペンタエリスリトール-ジ-ホスフ
ァイト系のリン系酸化防止剤、並びに、テトラキス(2,4
-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4'-ビスフェニレンジホス
フォナイトを挙げることができる。
【0058】フェノール系酸化防止剤の例としては、3,
9-ビス{2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル
フェニル)プロピオニル]-1,1-ジメチルエチル}-2,4,
8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,6-ジ-ter
t-ブチル-p-クレゾール、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェ
ノール、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t
ert-ブチルフェノール)プロピオネート、スチレン化フ
ェノール、4-ヒドロキシ-メチル-2,6-ジ-tert-ブチルフ
ェノール、2,5-ジ-tert-ブチル-ハイドロキノン、シク
ロヘキシルフェノール、ブチルヒドロキシアニゾール、
2,2'-メチレン-ビス-(4-メチル-6-tert-ブチルフェノー
ル)、2,2'-メチレン-ビス-(4-エチル-6-tert-ブチルフ
ェノール)、4,4'-イソ-プロピリデンビスフェノール、
4,4'-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノ
ール)、1,1-ビス-(4-ヒドロオキシ-フェニル)シクロヘ
キサン、4,4'-メチレン-ビス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェ
ノール)、2,6-ビス(2'-ヒドロオキシ-3'-tert-ブチル-
5'-メチルメチルベンジル)4-メチル-フェノール、1,1,3
-トリス(2-メチル-4-ヒドロオキシ-5-tert-ブチル-フェ
ニル)ブタン、1,3,5-トリス-メチル-2,4,6-トリス(3,5-
ジ-tert-ブチル-4-ヒドロオキシ-ベンジル)ベンゼン、
テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒド
ロオキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,
5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)イソシアヌ
レート、トリス[β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオニル-オキシエチル]イソシアネー
ト、4,4'-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノー
ル)、2,2'-チオビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノー
ル)、4,4'-チオビス(2-メチル-6-tert-ブチルフェノー
ル)、およびN,N'ーヘキサメチレンビス(3、5ージーtertーブ
チルフェノールー4ーヒドロキシシンナムアミド)を挙げる
ことができる。また、アミン系酸化防止剤の例として
は、4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルア
ミン、フェニル-α-ナフチルアミン、フェニル-β-ナフ
チルアミン、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、
N,N'-ジ-β-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロ
ヘキシル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-フェ
ニル-N'-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、アルド
ール-α-ナフチルアミン、2,2,4,-トリメチル-1,2-ジハ
イドロキノンのポリマーおよび6-エトキシ-2,2,4-トリ
メチル-1,2-ジヒドロキノリンを挙げることができる。
【0059】さらに、イオウ系酸化防止剤の例として
は、チオビス(β-ナフトール)、チオビス(N-フェニル-
β-ナフチルアミン)、2-メルカプトベンゾチアゾール、
2-メルカプトベンゾイミダゾール、ドデシルメルカプタ
ン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメ
チルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルジチオ
カルバメート、ニッケルイソプロピルキサンテート、ジ
ラウリルチオジプロピオネートおよびジステアリルチオ
ジプロピオネートを挙げることできる。
【0060】これらの酸化防止剤は、単独であるいは組
み合わせて使用することができる。このような酸化防止
剤の中でも特にリン系酸化防止剤を単独で、あるいは他
の酸化防止剤と組み合わせて使用することが特に好まし
い。
【0061】これらの酸化防止剤は、樹脂成分100重
量部に対して、0.05〜2重量部の量で使用される。
特に0.1〜1.5重量部の範囲内の量で使用することが
好ましく、0.2〜1.0重量部の範囲内の量で使用する
ことが特に好ましい。
【0062】また、本発明のポリアミドおよびポリアミ
ド樹脂組成物には、無機質強化材として、繊維状、粉
状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状等の形状を
有する種々の無機充填材を配合することができる。
【0063】たとえば、繊維状の無機充填剤の好適な例
としては、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維およ
びホウ素繊維を挙げることができる。中でも特にガラス
繊維が好ましい。ガラス繊維を使用することにより、成
形性が向上すると共に、無機質強化材を含有する成形体
の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率等の機械的特性お
よび熱変形温度などの耐熱特性が向上する。上記のよう
なガラス繊維の平均長さは、通常は、0.1〜20mm、
好ましくは0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比
が、通常は10〜2000、好ましくは30〜600の
範囲にある。平均長さおよびアスペクト比がこのような
範囲内にあるガラス繊維を使用することが好ましい。こ
のようなガラス繊維は、樹脂成分100重量部に対し
て、通常200重量部以下の量で、好ましくは5〜18
0重量部の量で、さらに好ましくは5〜150重量部の
量で配合される。
【0064】上記の繊維状の無機充填材の他、本発明に
おいて使用される粉末状、粒状、板状、針状、クロス
状、マット状等の形状を有する種々の充填材の例として
は、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、タルク、ワラストナイト、ケイソウ
土、クレー、カオリン、球状ガラス、マイカ、セッコ
ウ、ベンガラ、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛などの
粉状あるいは板状の無機化合物、チタン酸カリウムなど
の針状の無機化合物を挙げることができる。
【0065】これらの充填材は、2種以上混合して使用
することもできる。また、これらの充填材をシラン カ
ップリング剤あるいはチタンカップリング剤などで処理
して使用することもできる。なお、このような充填材の
平均粒径は、通常0.1〜200μm、好ましくは1〜1
00μmの範囲内にある。
【0066】このような充填材は、樹脂成分100重量
部に対して、通常200重量部以下の量で、好ましくは
100重量部以下の量で、特に好ましくは1〜50重量
部の量で使用される。
【0067】また本発明のポリアミドには、特性を損な
わない範囲内で、上記の成分の他に有機充填剤、熱安定
剤、耐候性安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アン
チブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、天然
油、合成油およびワックス等の添加剤が配合されていて
もよい。
【0068】有機充填材の例としてはポリパラフェニレ
ンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルア
ミド、ポリパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタ
フェニレンイソフタルアミド、ジアミノジフェニルエー
テルとテレフタル酸(イソフタル酸)との縮合物および
パラ(メタ)アミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族ポ
リアミド;ジアミノジフェニルエーテルと無水トリメリ
ット酸または無水ピロメリット酸との縮合物などの全芳
香族ポリアミドイミド;全芳香族ポリエステル;全芳香
族ポリイミド;ポリベンツイミダゾールおよびポリイミ
ダゾフェナントロリンなどの複素環含有化合物;並び
に、ポリテトラフルオロエチレンなどから形成されてい
る粉状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの二次加
工品などを挙げることができる。
【0069】上記のようにして調製したポリアミド樹脂
組成物またはポリアミドを用いて、通常の溶融成形法、
例えば圧縮成形法、射出成形法または押し出し成形法な
どを利用することにより、所望の形状の成形体を製造す
ることができる。
【0070】例えば、本発明のポリアミド樹脂組成物あ
るいはポリアミドを、シリンダ温度が350〜300℃
程度に調整された射出成形機に投入して溶融状態にし
て、所定の形状の金型内に導入することにより成形体を
製造することができる。
【0071】本発明のポリアミド樹脂組成物あるいはポ
リアミドを用いて製造される成形体の形状に特に制限は
なく、例えば電動工具および一般工業部品、ギヤおよび
カムなどのような機械部品、ならびに、プリント配線基
板および電子部品のハウジングなどのような電子部品な
ど種々の形態の成形体を製造することができ、特に自動
車内外装部品、エンジンルーム内部品および自動車電装
部品などを形成するための樹脂としても好適である。
【0072】さらに本発明のポリアミド樹脂組成物また
はポリアミドは、電子回路を相互に連結するコネクター
製造用の樹脂として有用性が高い。すなわち、上記のよ
うなポリアミド樹脂組成物またはポリアミドから製造さ
れたコネクターは、優れた耐熱性を有していることは勿
論、このコネクターは一旦加熱しても、その後の変形が
少ない。
【0073】
【発明の効果】本発明のポリアミドおよびポリアミド樹
脂組成物は、側鎖を有するジアミン成分単位を有するの
で、側鎖を有しない芳香族ポリアミドと比較すると、融
点が低く、成形性に優れる。また成型品のアニールによ
る後結晶化が少ない。
【0074】さらに、この樹脂組成物にリン系酸化防止
剤を配合することにより、成形体の耐熱性と靱性が向上
する。このような特性を利用して、本発明のポリアミド
樹脂組成物あるいはポリアミドは、電動工具、一般工業
部品、機械部品、電子部品、自動車内外装部品、エンジ
ンルーム内部品、自動車電装部品用の熱可塑性樹脂とし
て好適に使用することができる。
【0075】本発明のポリアミド樹脂組成物あるいはポ
リアミドを使用することにより、上記のように良好な靱
性を有する成形品を製造することができ、しかもこのよ
うな靱性の低下を抑制することによっても、芳香族ポリ
アミドが本質的に有している他の優れた特性、例えば機
械的強度、低吸水性などの特性が殆ど低下しない。
【0076】
【実施例】次に本発明の実施例を示して本発明をさらに
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定
的に解釈されるべきではない。
【0077】
【実施例1】1,6-ジアミノヘキサン205.0g(1.7
6モル)、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン68.3g
(0.59モル)、テレフタル酸288.4g(1.74
モル)およびアジピン酸73.7g(0.50モル)と、
触媒として次亜リン酸ナトリウム0.45g(4.25×
10-3モル)と、イオン交換水65mlとを1リットルの
反応器に仕込み、窒素置換後、250℃、35Kg/cm2
の条件で1時間反応を行った。1,6-ジアミノヘキサンと
2-メチル-1,5-ジアミノペンタンとのモル比は75:25
であり、テレフタル酸とアジピン酸とのモル比は77.
5:22.5である。
【0078】1時間経過後、この反応器内に生成した反
応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約10
Kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度(30
℃濃硫酸中で測定、以下同様)[η]が0.15dl/gの
ポリアミド前駆体572gを得た。
【0079】次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、
二軸押出機を用いてシリンダー設定温度330℃で溶融
重合して芳香族ポリアミドを得た。この芳香族ポリアミ
ドの組成は次の通りである。
【0080】ジアミン成分単位中における1,6-ジアミノ
ヘキサン成分単位含有率は、75モル%、2-メチル-1,5
-ジアミノペンタン成分単位含有率は、25モル%であ
る。ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタル酸成分
単位含有率は、77.5モル%、アジピン酸成分単位含
有率は、22.5モル%である。
【0081】こうして得られたペレットを用いて射出成
形試験片を調製し、この試験片について、以下の項目を
測定した。融点、ガラス転移温度、結晶化温度:DSC
法により測定した(昇温速度=10℃/min)。
【0082】吸水率:厚さ3.2mmtの試験片(射出成形に
より作成)を用い、23℃の水中で24時間浸漬後の重量変
化を測定した。 結晶化度:射出成形試験片を用い、X線回折法にて測定
した。
【0083】測定結果を表1に示す。
【0084】
【比較例1】1,6-ジアミノヘキサン139.3g(1.2
0モル)、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン139.3g
(1.20モル)、テレフタル酸365.5g(2.2モ
ル)と、触媒として次亜リン酸ナトリウム0.55g
(5.2×10-3モル)と、イオン交換水64mlとを1
リットルの反応器に仕込み、窒素置換後、250℃、3
5kg/cm2の条件で1時間反応を行った。1,6-ジアミノヘ
キサンと2-メチル-1,5-ジアミノペンタンとのモル比は
50:50である。
【0085】1時間経過後、この反応器内に生成した反
応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約10
kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度[η]が
0.15dl/gのポリアミド前駆体561gを得た。
【0086】次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、
二軸押出機を用いてシリンダー設定温度330℃で溶融
重合して芳香族ポリアミドを得た。この芳香族ポリアミ
ドの組成は次の通りである。
【0087】ジアミン成分単位中における1,6-ジアミノ
ヘキサン成分単位含有率は、50モル%、2-メチル-1,5
-ジアミノペンタン成分単位含有率は、50モル%であ
る。この芳香族ポリアミドについて、実施例1と同様の
物性評価を行った。結果を表1に示す。
【0088】
【比較例2】1,6-ジアミノヘキサン269.3g(2.3
2モル)、テレフタル酸205.6g(1.24モル)お
よびアジピン酸148.0g(1.01モル)と、触媒と
して次亜リン酸ナトリウム0.48g(4.50×10-3
モル)と、分子量調節剤として安息香酸3.43g(2.
81×10-2モル)と、イオン交換水62mlとを1リッ
トルの反応器に仕込み、窒素置換後、250℃、35kg
/cm2の条件で1時間反応を行った。テレフタル酸とアジ
ピン酸とのモル比は55:45である。
【0089】1時間経過後、この反応器内に生成した反
応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約10
kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度[η]が
0.15dl/gのポリアミド前駆体559gを得た。
【0090】次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、
二軸押出機を用いてシリンダー設定温度330℃で溶融
重合して芳香族ポリアミドを得た。この芳香族ポリアミ
ドの組成は次の通りである。
【0091】ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタ
ル酸成分単位含有率は、55モル%、アジピン酸成分単
位含有率は、45モル%である。この芳香族ポリアミド
について、実施例1と同様の物性評価を行った。結果を
表1に示す。
【0092】
【実施例2】比較例1で製造した[η]が0.15dl/
gのポリアミド前駆体と、比較例2で製造した[η]が
0.15dl/gのポリアミド前駆体とをそれぞれ乾燥し
た後、50:50の重量比でブレンドし、二軸押出機を
用いてシリンダー設定温度330℃で溶融重合させて側
鎖にメチル基を有する芳香族ポリアミドを得た。
【0093】この芳香族ポリアミドの組成は次の通りで
ある。ジアミン成分単位中における1,6-ジアミノヘキサ
ン成分単位含有率は、75モル%、2-メチル-1,5-ジア
ミノペンタン成分単位含有率は、25モル%である。
【0094】ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタ
ル酸成分単位含有率は、77.5モル%、アジピン酸成
分単位含有率は、22.5モル%である。この芳香族ポ
リアミドについて、実施例1と同様の物性評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0095】
【実施例3〜5】比較例1で製造した側鎖にメチル基を
有するポリアミドと、比較例2で製造したポリアミドと
を、表1に示す重量比で溶融混練し、アミド交換反応を
起こさせることにより側鎖にメチル基を有する芳香族ポ
リアミドを得た。
【0096】これらの芳香族ポリアミドの成分単位組成
は表2の通りである。これらの芳香族ポリアミドについ
て、実施例1と同様の物性評価を行った。結果を表2に
示す。
【0097】
【実施例6〜7、比較例3〜4】比較例1で製造した側
鎖にメチル基を有するポリアミドと、ナイロン66(比
較例4として記載する)とを表3に示す重量比でそれぞ
れ溶融混練し、側鎖にメチル基を有する芳香族ポリアミ
ドを得た。
【0098】これらの芳香族ポリアミドの組成を表3に
示す。これらの芳香族ポリアミドについて、実施例1と
同様の物性評価を行った。結果を表3に示す。なお、表
3にナイロン66の組成および物性を併せて記載する。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平7−508064(JP,A) 国際公開92/010525(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/26 - 69/34 C08G 69/46 C08L 77/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分単位とジアミン成分単
    位とからなる繰り返し単位から形成されるポリアミドで
    あって、 該ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45
    88.8モル%と、アジピン成分単位11.2モル%
    〜55モル%とからなり、 該ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の直鎖アル
    キレンジアミン成分単位55〜95モル%および側鎖ア
    ルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジア
    ミン成分単位5〜45モル%からなることを特徴とする
    ポリアミド。
  2. 【請求項2】 炭素原子数4〜18の直鎖アルキレンジ
    アミン成分単位が、1,6-ジアミノヘキサン成分単位であ
    ることを特徴とする請求項第1項記載のポリアミド。
  3. 【請求項3】 側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜
    18のアルキレンジアミン成分単位が、2-メチル-1,5-
    ジアミノペンタン成分単位であることを特徴とする請求
    項第1項記載のポリアミド。
  4. 【請求項4】 テレフタル酸成分およびアジピン酸成分
    からなるジカルボン酸成分と側鎖アルキル基を有する炭
    素原子数4〜18のアルキレンジアミン成分を含有する
    ジアミン成分とを重縮合させるか、テレフタル酸成分お
    よびアジピン酸成分からなるジカルボン酸成分と側鎖ア
    ルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジア
    ミン成分を含有するジアミン成分とを予め重縮合させて
    得られる側鎖含有ポリアミド前駆体と他のポリアミド前
    駆体とを重縮合させるか、テレフタル酸成分およびアジ
    ピン酸成分からなるジカルボン酸成分と側鎖アルキル基
    を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジアミン成分
    を含有するジアミン成分とを予め重縮合させて得られる
    側鎖含有ポリアミドと他のポリアミドとの間でアミド交
    換反応させて、 ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45〜
    88.8モル%と、アジピン酸成分単位11.2〜55
    モル%とからなり、 ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の直鎖アルキ
    レンジアミン成分単位55〜95モル%および側鎖アル
    キル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジアミ
    ン成分単位5〜45モル%からなるポリアミドを製造す
    る方法。
  5. 【請求項5】 炭素原子数4〜18の直鎖アルキレンジ
    アミン成分が、1,6-ジアミノヘキサン類であることを特
    徴とする請求項第4項記載のポリアミドの製造方法。
  6. 【請求項6】 側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜
    18のアルキレンジアミン成分が、2-メチル-1,5-ジア
    ミノペンタンであることを特徴とする請求項第4項記載
    のポリアミドの製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも2種類の異なる構成を有する
    ポリアミドからなる組成物であって、 該組成物中におけるテレフタル酸成分単位の量が45〜
    100モル%、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸
    成分単位の量が0〜55モル%および炭素原子数4〜2
    0の脂肪族ジカルボン酸成分単位の量が0〜55モル%
    であり、 該組成物中における炭素原子数4〜18の直鎖アルキレ
    ンジアミン成分単位の量が55〜95モル%および側鎖
    アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレンジ
    アミン成分単位の量が5〜45モル%であるポリアミド
    樹脂組成物であって、かつ、 該ポリアミド樹脂組成物が、 ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45〜
    100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
    酸成分単位0〜55モル%および/または炭素原子数4
    〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜55モル%と
    からなり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の
    直鎖アルキレンジアミン成分単位5〜95モル%および
    側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のアルキレ
    ンジアミン成分単位5〜95モル%である側鎖含有ポリ
    アミド5〜95重量部と、 ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位45〜
    100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
    酸成分単位0〜55モル%および/または炭素原子数4
    〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜55モル%と
    からなり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜18の
    直鎖アルキレンジアミン成分単位100モル%である芳
    香族ポリアミド95〜5重量部とからなるか、 または ジカルボン酸成分単位が、テレフタル酸成分単位
    45〜100モル%と、テレ フタル酸以外の芳香族ジカ
    ルボン酸成分単位0〜55モル%および/または炭素原
    子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜55モ
    ル%とからなり、ジアミン成分単位が、炭素原子数4〜
    18の直鎖アルキレンジアミン成分単位5〜95モル%
    および側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜18のア
    ルキレンジアミン成分単位5〜95モル%である側鎖含
    有ポリアミド40〜90重量部と、 ジカルボン酸成分単位が、炭素原子数4〜20の脂肪族
    ジカルボン酸成分単位であり、ジアミン成分単位が、炭
    素原子数4〜18の直鎖アルキレンジアミン成分単位で
    ある脂肪族ポリアミド60〜10重量部とからなる こと
    を特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 炭素原子数4〜18の直鎖アルキレンジ
    アミン成分単位が、1,6-ジアミノヘキサン成分単位であ
    ることを特徴とする請求項第項項記載のポリアミド樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】 側鎖アルキル基を有する炭素原子数4〜
    18のアルキレンジアミン成分単位が、2-メチル-1,5-
    ジアミノペンタン成分単位であることを特徴とする請求
    項第項記載のポリアミド樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ポリアミド樹脂組成物が、樹脂成分1
    00重量部に対して1〜20重量部の無機充填材を含有
    することを特徴とする請求項第7項記載のポリアミド樹
    脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項第1項乃至第3項のいずれかの
    項記載のポリアミドまたは請求項第7項記載のポリアミ
    ド樹脂組成物からなる樹脂成形体。
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