JP2716620B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物およびその成形体Info
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Description
物およびその成形品に関する。さらに詳しくは本発明
は、耐熱老化性に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物およ
びその成形品に関する。
性、耐油性、成形性、剛性、強靱性などの特性に優れて
いるため、電動工具、一般工業部品、機械部品、電子部
品、自動車内外装部品、エンジンルーム内部品および自
動車電装部品などの種々の機能部品を形成するための樹
脂として利用されている。これらの用途では、ポリアミ
ド樹脂の耐熱性がさらに必要になるために、従来の脂肪
族ポリアミドに代わって、ポリアミド46、ポリアミド
6T6、ポリアミド6T10、ポリアミド6TI、ポリ
アミド6TI6、ポリアミド6TI10、ポリアミドM
XD6、ポリアミドPXD6などの高融点ポリアミドが
用いられることが多くなっている。
芳香族ジカルボン酸を用いて、この芳香族ジカルボン酸
とジアミンとを重縮合させることにより得られるポリア
ミド、すなわち芳香族ポリアミドは特に融点が高く、短
期耐熱性に優れる。さらにこの芳香族ポリアミドは上記
優れた短期耐熱性を有すると共に、吸水率が低いので、
成形品が吸水することに伴って生ずる寸法精度の低下お
よび物性の変動などの問題がないという利点をも有す
る。
点が高いため、コンパウンドを調製する際あるいは成形
の際の加工温度が高くなる。それゆえ、加工時の熱劣
化、ガス焼けといった問題を生ずる。また、長期耐熱性
に劣るため、成形物を高温で使用すると、著しく脆化す
る。こうした芳香族ポリアミドから形成される成形体に
は、例えば自動車部品等の機械部品のように、長期間に
わたって高温の環境に晒されるものもあり、これらの部
品の信頼性向上のために、樹脂成形品の長期耐熱性を改
良することが強く望まれていた。
方法として、ポリアミドに種々の安定剤を配合する方法
が知られている。例えば特開平2-212533号、同2-214752
号、同2-173059号および同62-273256号等の公報には、
ポリアミド66、ポリアミド(ε−カプロラクタム)/
66等の脂肪族ポリアミドに、各々特定のフェノール系
安定剤、硫黄系安定剤およびリン系安定剤を配合したポ
リアミド樹脂組成物が開示されている。ところが、これ
らの公報に開示されている組成物を構成する主な樹脂
は、脂肪族ポリアミドであり、この脂肪族ポリアミドの
融点は芳香族ポリアミドの融点よりも相当低いことが知
られている。上記公報に記載されているように脂肪族ポ
リアミドに配合される安定剤を芳香族ポリアミドのよう
に融点の高いポリアミドに配合して耐熱性を改善しよう
としても、芳香族ポリアミドの融点が高いため、コンパ
ウンドを製造する際あるいは成形の際に、安定剤が発泡
するという問題があることが判明した。
アミドと特定のフェノール系安定剤、硫黄系安定剤およ
び銅化合物とからなる組成物が開示されている。しかし
ながら、この組成物において銅化合物は充分な耐熱老化
性を発揮するには必須の構成成分であり、この銅化合物
と特定のフェノール系安定剤および硫黄系安定剤とを併
用することにより組成物の耐熱安定性は向上するが、反
面、安定剤として配合した銅化合物により金属害が発生
することがある。特に上記の銅化合物から遊離した金属
銅が組成物中に混在すると樹脂の電気的特性等の諸特性
が変動することがある。また、この樹脂組成物でも、上
記と同様に、コンパウンドを製造する際および成形の際
に発泡を引き起こすという問題点もある。すなわち、従
来の脂肪族ポリアミドで採用されていた安定剤処方は、
融点の高いポリアミド、特に芳香族ポリアミドの安定剤
処方としては必ずしも満足のできるものではなかった。
形体の製造等の工程における加熱によって樹脂組成物が
発泡することがなく、さらに、金属害を有さず、成形時
のガス焼けがなく、かつ、耐熱性、低吸水性および耐熱
老化性に優れた成形体を製造することができる熱可塑性
樹脂組成物およびこの熱可塑性樹脂組成物からなる成形
体を提供することを目的としている。
は、(A) 融点が280℃以上のポリアミド、(B)
分子量が500以上で、かつ空気中で測定した熱重量分
析曲線における10%減量温度が300℃以上であるヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤、および、(C) 分
子量が600以上で、かつ空気中で測定した熱重量分析
曲線における10%減量温度が280℃以上である硫黄
系酸化防止剤からなることを特徴としている。
(A)としては、(A−1) テレフタル酸成分単位5
0〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカル
ボン酸成分単位0〜50モル%および/または炭素原子
数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜50モル
%とからなるジカルボン酸成分単位と、脂肪族ジアミン
成分単位および/または脂環族ジアミン成分単位からな
るジアミン成分単位とからなる繰返し単位から構成さ
れ、そして、30℃濃硫酸中で測定した極限粘度が0.
5〜3.0dl/gの範囲内にあり、かつ融点が300℃を
超える芳香族ポリアミドが好ましい。この場合に、硫黄
系酸化防止剤(C)は、次式[III]で示される硫黄系
安定剤であることが好ましい。
〜20の炭化水素基を表し、R2は、炭素原子数1〜5
の二価の炭化水素基を表す(第2の熱可塑性樹脂組成
物)。さらに、本発明の成形体は、上記熱可塑性樹脂組
成物からなることを特徴としている。
点280℃以上のポリアミド(A)、分子量が500以
上で、かつ、空気中で測定した熱重量分析曲線における
10%減量温度が300℃以上であるヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤(B)、および、分子量が600以上
で、かつ、空気中で測定した熱重量分析曲線における1
0%減量温度が280℃以上である硫黄系酸化防止剤
(C)からなる樹脂組成物である。このような組成を有
することにより、コンパウンドを調製する際の加熱によ
っても発泡せず、金属害を有さず、成形時のガス焼けが
なく、かつ、耐熱性、低吸水性および耐熱老化性に優れ
た成形体を成形可能な樹脂組成物を得ることができる。
は、上記第1の熱可塑性樹脂組成物において、ポリアミ
ド(A)として特定の芳香族ポリアミド(A−1)を用
い、かつ、硫黄系安定剤として、上記式で表わされる特
定の化合物を用いたものである。このような組成にする
ことによってさらに耐熱老化性を改善し、さらにガス焼
けの少ない成形体を成形可能な樹脂組成物を得ることが
できる。
物について具体的に説明する。本発明の第1の熱可塑性
樹脂組成物は、特定融点以上のポリアミド(A)、特定
のヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)および硫黄
系酸化防止剤(C)からなる。
(A)は、融点が280℃以上、好ましくは300℃を
超え、340℃以下のポリアミドである。このように融
点が280℃以上、好ましくは300℃を超え、340
℃以下のポリアミドを用いることにより、本発明の組成
物から得られる成形体の耐熱老化性が良好になる。
には、ジアミンとジカルボン酸とから形成されるポリア
ミドと、ジアミンとジカルボン酸とアミノカプロン酸ま
たはラクタムからなる共重合ポリアミド樹脂とがある。
ここで使用されるジアミンの例としては、1,4-ジアミノ
ブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,9-ジアミノノナン、
1,10-ジアミノデカン、1,12-ジアミノドデン、2,2,4-ト
リメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4-トリメチルヘ
キサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、1,3-ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン、ビス(p-アミノシクロヘキシ
ルメタン)のような脂環族ジアミン、および、m-キシリ
レンジアミン、p-キシリレンジアミンのような芳香族の
ジアミンを挙げることができる。
ン酸、スベリン酸、ドデカンジカルボン酸およびセバシ
ン酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸のような脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸およ
びジフェニルジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸
を挙げることができる。
類の例としては、ε-カプロラクタムおよびアミノカプ
ロン酸を挙げることができる。上記ジアミン、ジカルボ
ン酸、あるいは、アミノカプロン酸またはラクタム類か
ら製造される融点が280℃以上のポリアミドの例とし
ては、具体的には、ポリアミド46、ポリアミド6T、
ポリアミド6TI、ポリアミド6T6、ポリアミド6T
I10、ポリアミドMXD6、ポリアミドPXD6およ
びポリアミド(6T/6)等を挙げることができる。こ
れらのポリアミドは単独または2種類以上を混合して用
いることもできる。
上のポリアミド(A)には、ナイロン66、ナイロン6
等のように融点が280℃に満たないポリアミド類を混
合してもよい。この場合、混合物の融点が280℃以上
になるようにそれぞれの混合量を調整する。上記ポリア
ミド(A)について、濃硫酸中30℃の温度で測定した
極限粘度[η]は、通常は0.5〜3.0 dl/g、好まし
くは0.5〜2.8 dl/g、特に好ましくは0.6〜2.5
dl/gの範囲にある。
リアミドは、上記のように融点が280℃以上のポリア
ミド(A)であるが、本発明においては、上記ポリアミ
ド(A)の中でも以下に記載する芳香族ポリアミド(A
−1)を使用することにより極めて熱安定性に優れた組
成物を得ることができる。本発明のポリアミド系樹脂組
成物を構成する芳香族ポリアミド(A−1)は、特定の
ジカルボン酸成分単位[a]と、特定の脂肪族ジアミン
成分単位または脂環族ジアミン成分単位[b]とからな
る繰返し単位から構成されている。
ン酸成分単位[a]は、必須成分単位としてテレフタル
酸成分単位(a-1)を有している。このようなテレフタル
酸成分単位(a-1)を有する繰返し単位は、次式[I−a]
で表わすことができる。
族あるいは脂環族の炭化水素基、好ましくは炭素原子数
4〜18のアルキレン基を表わす。ジカルボン酸成分単
位[a]は、全部が上記[I−a]で表される成分単位
である必要はなく、上記のようなテレフタル酸成分単位
(a-1)の一部が他のジカルボン酸成分単位であってもよ
い。
酸成分単位には、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
酸成分単位(a-2)と脂肪族ジカルボン酸成分単位(a-3)と
がある。テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単
位(a-2)の例としては、イソフタル酸成分単位、2-メチ
ルテレフタル酸成分単位およびナフタレンジカルボン酸
成分単位を挙げることができる。本発明の組成物を構成
する芳香族ポリアミドがテレフタル酸以外の芳香族ジカ
ルボン酸から誘導される成分単位としては、特にイソフ
タル酸成分単位が好ましい。
ルボン酸成分単位(a-2)のうち、本発明において特に好
ましいイソフタル酸成分単位を有する繰返し単位は、次
式[I−b]で表わすことができる。
あるいは脂環族の炭化水素基、好ましくは炭素原子数4
〜18のアルキレン基を表わす。脂肪族ジカルボン酸成
分単位(a-3)は、通常は炭素原子数4〜20、好ましく
は6〜12のアルキレン基を有する脂肪族ジカルボン酸
から誘導される。このような脂肪族ジカルボン酸成分単
位(a-3)を誘導するために用いられる脂肪族ジカルボン
酸の例としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸
およびセバシン酸を挙げることができる。
は、特にアジピン酸成分単位およびセバシン酸成分単位
が好ましい。ジカルボン酸成分単位[a]を構成する他
のジカルボン酸成分単位として、脂肪族ジカルボン酸成
分単位(a-3)を有する繰返し単位は、次式[II]で表わ
すことができる。
味であり、nは通常2〜18、好ましくは4〜10の整
数を表わす。上記ジカルボン酸成分単位と共に芳香族ポ
リアミド(A−1)を形成するジアミン成分単位[b]
は、炭素原子数4〜18の脂肪族アルキレンジアミンお
よび脂環族ジアミンから誘導することができる。
体的な例としては、1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノ
ヘキサン、トリメチル-1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジ
アミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノ
ノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカ
ンおよび1,12-ジアミノドデカンを挙げることができ
る。また、脂環族ジアミンの具体的な例としては、ジア
ミノシクロヘキサンを挙げることができる。
ては、直鎖脂肪族アルキレンジアミンから誘導された成
分単位が好ましく、このような直鎖脂肪族アルキレンジ
アミンとしては、1,6-ジアミノヘキサン、1,8-ジアミノ
オクタン、1,10-ジアミノデカン、1,12-ジアミノドデカ
ンおよびこれらの混合物が好ましい。さらに、これらの
中でも、1,6-ジアミノヘキサンが特に好ましい。
−1)を構成する全ジカルボン酸成分(100モル%)
中におけるテレフタル酸成分単位(a-1)の含有率は50
〜100モル%、好ましくは50〜80モル%であり、
テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位(a-2)
の含有率は0〜50モル%、好ましくは0〜30モル%
であり、そして、脂肪族ジカルボン酸成分単位(a-3)の
含有率は0〜50モル%、好ましくは0〜20モル%で
ある。
は、芳香族ジカルボン酸成分単位として、上記の主成分
単位であるテレフタル酸成分単位、さらにイソフタル酸
成分単位に代表されるテレフタル酸以外の二価の芳香族
カルボン酸から誘導される成分単位および上述の脂肪族
ジカルボン酸成分単位を有する繰返し単位の外に、少量
のトリメリット酸あるいはピロメリット酸のような三塩
基性以上の多価カルボン酸から誘導される成分単位を含
有していてもよい。本発明の組成物を構成する芳香族ポ
リアミド(A−1)中に、このような多価カルボン酸か
ら誘導される成分単位は、通常は0〜5モル%含有され
ている。
前記式[I-a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単
位とする芳香族ポリアミドと、前記式[I-b]で表わさ
れる繰返し単位を主な繰返し単位とする芳香族ポリアミ
ドとからなる混合物であってもよい。この場合、式[I-
a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とする芳
香族ポリアミドの含有率は、通常は50重量%以上、好
ましくは60重量%以上である。
て、濃硫酸中30℃の温度で測定した極限粘度[η]
は、通常は0.5〜3.0 dl/g、好ましくは0.5〜2.
8 dl/g、特に好ましくは0.6〜2.5 dl/gの範囲にあ
る。この芳香族ポリアミド(A−1)は、従来から使用
されている脂肪族ポリアミドよりも高い融点を示す。す
なわちこの芳香族ポリアミド(A−1)は通常は300
℃を超える融点を有しており、この融点が好ましくは3
05〜340℃の範囲内、さらに好ましくは310〜3
40℃の範囲内にある芳香族ポリアミド(A−1)を含
有する組成物が特に優れた耐熱性を有している。さら
に、この芳香族ポリアミド(A−1)の非晶部における
ガラス転移温度は通常は80℃以上である。融点および
非晶部のガラス転移温度が上記の範囲内にある芳香族ポ
リアミドを使用することにより、成形体が高温に晒され
る場合であっても、この樹脂が溶融状態になりにくい。
上記のような特性を有するにも拘らず、芳香族ポリアミ
ド(A−1)は成形性に優れている。また、この芳香族
ポリアミド(A−1)は、非晶部におけるガラス転移温
度が80℃以上であるので、成形体が高温に晒された場
合であってもその寸法変化が発生しにくい。
するため、従来の脂肪族ポリアミドの問題点とされてい
た吸水性に関しても低い値を示す。本発明において、融
点が280℃以上のポリアミド(A)として、上記芳香
族ポリアミド(A−1)を単独で使用することができる
他、上記芳香族ポリアミド(A−1)とそれ以外のポリ
アミド(A)とを組み合わせて使用することができる。
アミド(A)と、特定のヒンダードフェノール系酸化防
止剤および硫黄系酸化防止剤とを含有している。本発明
で使用されるヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)
は、500以上、好ましくは540以上、さらに好まし
くは600以上の分子量を有している。さらにこのヒン
ダードフェノール系酸化防止剤(B)について空気中で
測定した熱重量分析曲線における10%減量温度(TG
A10%減量温度)は、300℃以上、好ましくは320
℃以上、さらに好ましくは350℃以上である。
クデンキ(株)製の熱分析装置TG−DTAを用いて、1
0℃/分の昇温速度の測定条件で測定して得られた曲線
をいう。フェノール系酸化防止剤にはヒンダードフェノ
ール系以外に種々のタイプの酸化防止剤があるが、ヒン
ダードフェノール系以外のフェノール系酸化防止剤を使
用したのでは、成形体の耐熱性が充分に向上しない。
剤であっても、分子量が500℃に満たないか、あるい
は、空気中で測定した熱重量分析曲線における10%減
量温度が300℃に満たないヒンダードフェノール系酸
化防止剤は、コンパウンドを調製する際、あるいは成形
体を製造する際の加熱によって分解するので組成物の酸
化安定機能が減失する。さらに、こうした加熱による酸
化防止剤の分解に伴って組成物に発泡が生ずるので成形
体に欠陥が生じ易い。
ール系酸化防止剤の例としては、n-オクタデシル-3-(4'
-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-ブチルフェニル)プロピオ
ネート:(分子量530、TGA10%減量温度305℃)、
1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチル
フェニル)ブタン:(分子量544、10%減量温度32
3℃)、1,3,5-トリメチル-2,4,6ートリス(3,5,-ジ−ter
t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ベンジルベンゼン:
(分子量774、TGA10%減量温度338℃)、1,3,5-ト
リス(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)-s-
トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン:(分子量78
3、TGA10%減量温度347℃)、エチレングリコール-
ビス〔3,3-ビス(3'-tert-ブチル-4'-ヒドロキシフェニ
ル)ブチレート〕:(分子量794、TGA10%減量温度3
44℃)、テトラキス〔メチレン-3(3,5-ジ-tert-ブチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン:
(分子量1176、TGA10%減量温度355℃)、3,9-ビ
ス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフ
ェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル〕
2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン:(分
子量741、TGA10%減量温度372℃)、1,6-ヘキサン
ジオール-ビス〔3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕:(分子量639、TGA10%
減量温度314℃)、トリエチレングリコール-ビス〔3
-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕:(分子量587、TGA10%減量温度31
1℃)、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル
-4-ヒドロキシシンナムアミド):(分子量637、TGA
10%減量温度330℃)、N,N'-ビス〔3-(3,5-ジ-tert-
ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラ
ジン:(分子量553、TGA10%減量温度304℃)、2,
2'-オキサミド-ビス-エチル-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート:(分子量69
7、TGA10%減量温度323℃)、2,2'-メチレン-ビス
(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)テレフタレー
ト:(分子量810、TGA10%減量温度327℃)、1,3,
5-トリス〔(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート:
(分子量1045、TGA10%減量温度346℃)、および
2,2-ビス〔4-{2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒ
ドロシンナモイルオキシ)}エトキシフェニル〕プロパ
ン:(分子量836)を挙げることができる。
わせて使用することができる。このようなヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤の中でも、2官能以上のフェノー
ルが好ましく、3,9-ビス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒ
ドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,
1-ジメチルエチル〕2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert
-ブチル-4-ヒドロキシシンナムアミド)、1,1,3-トリス
(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブ
タンおよびn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ
-tert-ブチルフェニル)プロピオネートが特に好まし
い。
ドフェノール系酸化防止剤と共に特定の硫黄系酸化防止
剤が配合されている。本発明で使用される硫黄系酸化防
止剤(C)は、600以上、好ましくは620以上、さ
らに好ましくは650以上の分子量を有している。さら
にこの硫黄系酸化防止剤(C)について空気中で測定し
た熱重量分析曲線(TGA)における10%減量温度
は、280℃以上、好ましくは290℃以上、さらに好
ましくは300℃以上である。
00℃に満たないか、あるいは、空気中で測定した熱重
量分析曲線における10%減量温度が280℃に満たな
い硫黄系酸化防止剤は、コンパウンドを調製する際ある
いは成形体を製造する際の加熱によって分解するので組
成物の酸化安定機能が減失する。さらに、こうした加熱
による酸化防止剤の分解に伴って組成物に発泡が生ずる
ので成形体に欠陥が生じ易い。
式[III]で表される化合物が好ましく使用される。 (R1S−R2−COOCH2)4C ・・・[III] 上記式[III]において、R1は、通常は炭素原子数3〜
20、好ましくは5〜20の炭化水素基を表す。また、
R2は、通常は炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3の
二価の炭化水素基を表す。なお、炭素原子に結合してい
る4個の硫黄含有基は、同一の基であっても良いし、異
なっていてもよい。
な例としては、ペンタ(エリスリチル-テトラ-β-メル
カプトラウリル)プロピオネート:(分子量1160、
TGA10%減量温度300℃)を挙げることができる。ま
た、硫黄系酸化防止剤として上記式[III]で表される
化合物の他に次式[IV]で表される化合物を使用するこ
ともできる。
子数15〜30、好ましくは18〜30のアルキル基を
表し、R3中には硫黄原子が含まれていても良い。ま
た、R4は、アルキル基を有することもある二価の芳香
族基、アルキル基を有することもある二価の脂環族アル
キル基、二価のアルキル基、または、単結合を表す。
例としては、ジステアリルチオ-ジ-1,1'-メチルプロピ
オネート:(分子量696、TGA10%減量温度296
℃)、ミリスチルステアリルチオジプロピオネート:
(分子量626、TGA10%減量温度284℃)、ジステア
リルチオジプロピオネート:(分子量682、TGA10%減
量温度292℃)、および、ジステアリルチオジブチレ
ート:(分子量710、TGA10%減量温度296℃)を挙
げることができる。
(C)のなかでも、ペンタ(エリスリチル-テトラ-β-
メルカプトラウリル)プロピオネートおよびステアリル
チオジプロピオネートを単独であるいは組み合わせて使
用することが好ましい。特にポリアミド(A)として、
上記特定の芳香族ポリアミド(A−1)を使用する場合
には、硫黄系酸化防止剤としては、上記式[III]で表
される化合物が適している。すなわち、上記の芳香族ポ
リアミド(A−1)は、比較的高い融点を有しているの
で、使用する硫黄系酸化防止剤の耐熱性も高いことが必
要であり、上記式[III]で表される化合物は、上記の
芳香族ポリアミド(A−1)からコンパウンドを製造す
る際、あるいは成形体を製造する際の加熱によっても分
解などが起こりにくく、従って加熱によって発泡等が生
ずることがない。このように、特定の芳香族ポリアミ
ド、特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤、およ
び、硫黄系酸化防止剤からなる組成物を用いることによ
って、コンパウンドの際に発泡せず、金属害を有さず、
成形時のガス焼けがなく、かつ、耐熱性、低吸水性およ
び耐熱老化性に特に優れた成形体を製造することができ
る。
フェノール系酸化防止剤(B)と硫黄系酸化防止剤
(C)とは、樹脂成分100重量部に対して、通常0.
2〜4重量部の範囲内の量で配合される。さらに0.5
〜2重量部であることが好ましい。また、本発明の樹脂
組成物中におけるヒンダードフェノール系酸化防止剤
(B)および硫黄系酸化防止剤(C)は1:5〜5:1
の範囲内の重量比で配合される。さらに1:3〜3.
5:1、特に1:1〜3:1の範囲内にあることが好ま
しい。
その特性を損なわない範囲内で、無機充填剤(材)、有
機充填剤(材)、熱安定剤、耐候性安定剤、帯電防止
剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、
滑剤、顔料、染料、天然油、合成油およびワックス等の
添加剤が配合されていてもよい。無機充填剤として使用
される繊維の好適な例としては、ガラス繊維、炭素繊維
およびホウ素繊維を挙げることができる。このような繊
維状の充填剤(材)としては特にガラス繊維が好まし
い。ガラス繊維を使用することにより、組成物の成形性
が向上すると共に、コネクターの引張り強度、曲げ強
度、曲げ弾性率等の機械的特性および熱変形温度などの
耐熱特性が向上する。上記のようなガラス繊維の平均長
さは、通常は、0.1〜20mm、好ましくは0.3〜6mm
の範囲にあり、アスペクト比が、通常は10〜200
0、好ましくは30〜600の範囲にある。平均長さお
よびアスペクト比がこのような範囲内にあるガラス繊維
を使用することが好ましい。このようなガラス繊維は、
樹脂成分100重量部に対して、通常200重量部以下
の量で、好ましくは5〜180重量部の量で、さらに好
ましくは5〜150重量部の量で配合される。
明においては、粉末状、粒状、板状、針状、クロス状、
マット状等の形状を有する種々の充填材を使用すること
ができる。このような充填材の例としては、シリカ、シ
リカアルミナ、アルミナ、二酸化チタン、タルク、ケイ
ソウ土、クレー、カオリン、ガラス、マイカ、セッコ
ウ、ベンガラおよび酸化亜鉛などの粉状あるいは板状の
無機化合物、チタン酸カリウムなどの針状の無機化合
物、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフ
ェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンイソフ
タルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、ジ
アミノジフェニルエーテルとテレフタル酸(またはイソ
フタル酸)との縮合物およびパラ(メタ)アミノ安息香
酸の縮合物のような全芳香族ポリアミド;ジアミノジフ
ェニルエーテルと無水トリメリット酸または無水ピロメ
リット酸との縮合物のような全芳香族ポリアミドイミ
ド;全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリイミド、ポリ
ベンツイミダゾールおよびポリイミダゾフェナントロリ
ンのような複素環含有化合物;並びに、ポリテトラフル
オロエチレンなどを挙げることができる。これらは、粉
状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの形態で使用
することができる。
材、特にタルクを使用することが好ましい。これらの充
填材は、2種以上混合して使用することもできる。ま
た、これらの充填材をシランカップリング剤あるいはチ
タンカップリング剤などで処理して使用することもでき
る。なお、このような粉末状の充填材の平均粒径は、通
常0.1〜200μm、好ましくは1〜100μmの範囲
内にある。
樹脂成分100重量部に対して、通常200重量部以下
の量で、好ましくは100重量部以下の量で、特に好ま
しくは0.5〜50重量部の量で使用される。また、こ
の組成物にはその特性を損なわない範囲内で、耐熱性樹
脂を配合することもできる。このような耐熱性熱可塑性
樹脂の例としては、PPS(ポリフェニレンスルフィ
ド)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PES(ポ
リエーテルスルフォン)、PEI(ポリエーテルイミ
ド)およびLCP(液晶ポリマー)などを挙げることが
でき、さらにこれらの樹脂の変性物を挙げることができ
る。特に本発明においてはポリフェニレンエーテルおよ
びポリフェニレンスルフィドが好ましい。このような耐
熱性熱可塑性樹脂の含有率は、通常は50重量%未満、
好ましくは0〜40重量%である。
リアミド(A)、特定のヒンダードフェノール系酸化防
止剤(B)および特定の硫黄系酸化防止剤(C)、さら
に必要により各種充填材を混合した後、混練することに
より製造することができる。この際の混練温度は上記樹
脂成分の融点以上の温度に設定される。また、混練には
公知の溶融混練装置を使用することができる。
上記特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)お
よび硫黄系酸化防止剤(C)とからなる本発明の熱可塑
性樹脂組成物は、コンパウンドを調製する際に発泡せ
ず、金属害を有さず、成形時のガス焼けがなく、かつ、
この組成物から得られる成形体は、耐熱性、低吸水性お
よび耐熱老化性に優れるという特徴を有する。
物の熱変形温度(加熱撓み温度、荷重:18.6Kgで測
定した値)は通常は70〜150℃、好ましくは80〜
120℃の範囲内にあり、熱可塑性でありながら非常に
高い耐熱性を示す。また、この樹脂組成物の比重は通常
は1.05〜1.12、多くの場合1.08〜1.10
程度であり、成形用熱可塑性樹脂として比較的広汎に使
用されているポリブチレンテレフタレートが1.31程
度、ナイロン66が1.14程度であることと比較する
と上記のような樹脂組成物から形成される成形体は軽量
である。
成物を用いて、通常の溶融成形法、例えば圧縮成形法、
射出成形法または押し出し成形法などを利用することに
より、所望の形状の成形体を製造することができる。例
えば、本発明の樹脂組成物を、シリンダ温度が280〜
350℃程度に調製された射出成形機に投入して溶融状
態にして、所定の形状の金型内に導入することにより成
形体を製造することができる。
脂および酸化防止剤を組み合わせることによって、ナイ
ロン66のような脂肪族ポリアミドを用いた場合には見
られない優れた耐熱老化性改善効果が見られる。本発明
の熱可塑性樹脂組成物を用いて製造される成形体の形状
に特に制限はなく、例えば電動工具および一般工業部
品、ギヤおよびカムなどのような機械部品、ならびに、
プリント配線基板および電子部品のハウジングなどのよ
うな電子部品などを形成するための樹脂として使用する
ことができる。さらに、本発明の樹脂組成物は、自動車
内外装部品、エンジンルーム内部品および自動車電装部
品などを形成するための樹脂としても好適である。特に
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、電子回路を相互に連結
するコネクターと製造するための樹脂として有用性が高
い。すなわち、上記のような樹脂組成物を例えば射出成
形機などを用いて調製されたコネクターは、優れた耐熱
性を有していることは勿論、このコネクターを一旦加熱
した後の靱性の低下が少ない。近時、このようなコネク
ターが備えられた電子部品は、赤外線リフロー方式など
でハンダ付けされることが多くなってきており、従来の
コネクターは、赤外線リフローなどによる加熱によって
コネクターの靱性が低下することがある。靱性の低下に
伴って、コネクターの伸び率が低下するため、コネクタ
ー相互の接続作業(はめ込み作業)が円滑に行えないこ
とがある。また、車のエンジンルーム内で使用されるよ
うな場合には加熱により靱性が低下し、コネクターの耐
久性が低下する。本発明の熱可塑性樹脂組成物を使用し
て製造されたコネクターは、上記のような靱性の低下が
少なく、加熱によっても必要な伸び率が保持される。従
って、コネクター相互の接続作業を容易に行うことがで
き、耐久性も向上する。
融点を有するポリアミド(A)と、特定のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤(B)および硫黄系酸化防止剤
(C)とを含有する。このように高融点のポリアミド
(A)に上記特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤
(B)および硫黄系酸化防止剤(C)を配合することに
より、コンパウンドを製造する際の加熱によって酸化防
止剤が分解することがなく、従ってコンパウンド製造の
際あるいは成形体製造の際に樹脂が発泡することがな
い。さらに、本発明で使用される酸化防止剤が金属を含
有していないので金属害を招来することもない。また、
上記特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)お
よび硫黄系酸化防止剤(C)はポリアミド(A)に対し
て非常に優れた特性を賦与することができ、成形時のガ
ス焼けがなく、かつ、耐熱性、低吸水性および耐熱老化
性に優れた成形体を製造することができる。
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定
的に解釈されるべきではない。使用原料 ポリアミドとして以下に記載する(A−1)および(A
−2)を使用した。・芳香族ポリアミド(A−1):1,
6-ジアミノヘキサン、テレフタル酸、アジピン酸からな
る芳香族ポリアミド樹脂。テレフタル酸とアジピン酸の
モル比は55:45である。
通りである。 極限粘度(30℃濃硫酸中で測定)・・・1.6dl/g、 アミノ基含量 ・・・0.037ミリ当量/g (メタクレゾール溶液中のパラトルエンスルホン酸による滴定値) 融点 ・・・312℃ ガラス転移温度 ・・・80℃ ・脂肪族ポリアミド(A−2): ナイロン66 極限粘度(30℃濃硫酸中で測定)・・・1.26dl/g、 アミノ基含量 ・・・0.038ミリ当量/g (メタクレゾール溶液中のパラトルエンスルホン酸による滴定値) 融点 ・・・266℃ ガラス転移温度 ・・・53℃ ・ヒンダードフェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、下記の表1に記載する(B−1) 〜(B−4)の化合物を使用した。また表1にこの化合物の分子量およびTGA 10%減量を併せて記載する。
1)〜(C−3)の化合物を使用した。また表2にこの
化合物の分子量およびTGA10%減量を併せて記載す
る。
ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエ
リスリトール-ジ-ホスファイト。
1に示すヒンダードフェノール系酸化防止剤および表2
に示す硫黄系酸化防止剤を表3に示す量で混合して二軸
押出機中で溶融混練してペレタイズした。使用した二軸
押出機は、池貝鉄工(株)製PCM-45であり、シリンダー温
度を320℃に設定した。こうして得られたペレットを
用いて射出成形により成形体を製造した。
出成形試験片を調製し、この試験片について、以下の項
目を測定した。 引張強度(TS):ASTM-D-638により測定した。 破断点伸度(EL):ASTM-D-638により測定した。 アイゾット衝撃強度:ASTM-D-256により測定した。測定
温度23℃、ノッチ有り。
で200時間アニールした後、TSおよびELを上記の
測定法で測定した。
Claims (5)
- 【請求項1】(A) 融点が280℃以上のポリアミ
ド、 (B) 分子量が500以上で、かつ空気中で測定した
熱重量分析曲線における10%減量温度が300℃以上
であるヒンダードフェノール系酸化防止剤、および、 (C) 分子量が600以上で、かつ空気中で測定した
熱重量分析曲線における10%減量温度が280℃以上
である硫黄系酸化防止剤からなることを特徴とする熱可
塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリアミド(A)100重量部に対する
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)と硫黄系酸化
防止剤(C)との合計の配合量が0.2〜4重量部の範
囲内にあり、かつヒンダードフェノール系酸化防止剤
(B)と硫黄系酸化防止剤(C)との配合重量比が1:
5〜5:1の範囲内にあることを特徴とする請求項第1
項記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】融点が280℃以上のポリアミド(A)
が、 (A−1) テレフタル酸成分単位50〜100モル%
と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0
〜50モル%および/または炭素原子数4〜20の脂肪
族ジカルボン酸成分単位0〜50モル%とからなるジカ
ルボン酸成分単位と、 脂肪族ジアミン成分単位および/または脂環族ジアミン
成分単位からなるジアミン成分単位とからなる繰返し単
位から構成され、そして、 30℃濃硫酸中で測定した極限粘度が0.5〜3.0dl/g
の範囲内にあり、かつ融点が300℃を超える芳香族ポ
リアミドであることを特徴とする請求項第1項もしくは
第2項記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】 硫黄系酸化防止剤(C)が、次式[II
I]で示される硫黄系安定剤であることを特徴とする請
求項第1項もしくは第3項記載の熱可塑性樹脂組成物; (R1S−R2−COOCH2)4C ・・・[III] [上記式[III]において、R1は、炭素原子数3〜20
の炭化水素基を表し、R2は、炭素原子数1〜5の二価
の炭化水素基を表す]。 - 【請求項5】 前記第1項乃至第4項記載のいずれかの
項記載の熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂成形体。
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JP4064087A JP2716620B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 |
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