JP2018145292A - ポリアミド樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で強度が高く、例えばアルミニウムよりも強度の高いポリアミド樹脂組成物を提供すること。【解決手段】ポリアミド樹脂Aを50〜70質量%と、炭素繊維Bを30〜50質量%とを含む(但し、前記A成分と前記B成分の合計を100質量%とする)ポリアミド樹脂組成物であって、前記ポリアミド樹脂Aは、テレフタル酸成分単位を20〜100モル%、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位を0〜80モル%、及び又は炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位を0〜40モル%含む多官能カルボン酸成分単位と、炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位と炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の少なくとも一方を合計で50〜100モル%含む多官能アミン成分単位とを含み、前記炭素繊維Bは、JIS R7601に基づくストランド強度が5.5〜8.0GPa、且つストランド弾性率が260〜370GPaである。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物及びその成形品に関する。
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、機械的特性や熱的特性に優れることから、自動車部品等において、金属部品を代替し、軽量化に貢献する材料として広く使用されている。ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、一般的には、ポリアミド樹脂とチョップドストランドとを押出機中にて溶融混練することによって得られる。
このようなガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物では、ガラス繊維の充填率を高めることで、成形品の強度を向上させることができるが、実際は、アルミニウムよりも強度が低く、代替できる部品が限られている。
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の成形品の強度を向上させる方法として、例えば特許文献1には、プルトリュージョン法で製造される長繊維強化材料を含むポリアミド樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、ポリアミド樹脂と、引張強度が5.1GPa以上の炭素繊維とを含む炭素繊維強化樹脂組成物が開示されている。
特開2002−234998号公報 特開2012−255063号公報
しかしながら、特許文献1の長繊維強化材料を含むポリアミド樹脂組成物を得るためには特殊な設備が必要であり、高価格なため普及が進んでいない。また、特許文献2の炭素繊維強化樹脂組成物は、軽量且つ高強度(剛性が高い)な成形品を付与しうるものの、未だ強度が十分ではなく、アルミニウムよりも強度の高い成形品は得られていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、軽量で強度が高く、例えばアルミニウムよりも強度の高い成形品を付与しうるポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
[1] ポリアミド樹脂Aを50〜70質量%と、炭素繊維Bを30〜50質量%とを含む(但し、前記ポリアミド樹脂Aと前記炭素繊維Bの合計を100質量%とする)ポリアミド樹脂組成物であって、前記ポリアミド樹脂Aは、多官能カルボン酸成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸成分単位20〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜80モル%と炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%の少なくとも一方と、を含む多官能カルボン酸成分単位と、多官能アミン成分単位の合計量100モル%に対して、炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位と炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の少なくとも一方を合計50〜100モル%含む多官能アミン成分単位とを含み、前記炭素繊維Bは、JIS R7601に基づいて測定されるストランド強度が5.5〜8.0GPaであり、且つストランド弾性率が260〜370GPaである、ポリアミド樹脂組成物。
[2] 前記多官能アミン成分単位が、前記炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位を50〜100モル%含む、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3] 前記炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位が、1,6−ヘキサンジアミン成分単位である、[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4] 前記ポリアミド樹脂組成物の成形品の曲げ強度が540MPa以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、成形品。
本発明によれば、軽量で強度が高く、例えばアルミニウムよりも強度の高いポリアミド樹脂組成物を提供することができる。
本発明者らは、芳香族環を有し、且つ炭素原子数が8以下の直鎖状脂肪族ジアミン単位又は脂環族ジアミン単位を有する特定のポリアミド樹脂Aと、特定の炭素繊維Bとを組み合わせることで、成形品の強度を顕著に高めうることを見出した。その理由は明らかではないが、以下のように推測される。
芳香族環を有するポリアミド樹脂は、芳香族環を有しないポリアミド樹脂(例えばPA6)よりも、一方の分子の芳香族環と他方の分子の芳香族環との間で炭素繊維Bを保持しやすいので、炭素繊維Bが樹脂組成物中で配向しやすいと考えられる。
また、直鎖状の脂肪族ジアミン単位を有するポリアミド樹脂や脂環族ジアミン単位を有するポリアミド樹脂は、分岐状の脂肪族ジアミン単位を有するポリアミド樹脂(例えば2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を有するPA9T)よりも、樹脂組成物中で炭素繊維Bを保持しやすいので、炭素繊維Bが樹脂組成物中で配向しやすいと考えられる。
つまり、芳香族環を有し、且つ直鎖状の脂肪族ジアミン単位又は脂環族ジアミン単位を有する特定のポリアミド樹脂Aを含む樹脂組成物中において、特定の炭素繊維Bが配向しやすいことから、成形品の強度を顕著に高めることができると考えられる。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
1.ポリアミド樹脂組成物
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂Aと、炭素繊維Bとを含む。
1−1.ポリアミド樹脂A
ポリアミド樹脂Aは、多官能カルボン酸成分単位と、多官能アミン成分単位とを含む。
[多官能カルボン酸成分単位]
多官能カルボン酸成分単位は、少なくともテレフタル酸成分単位を含むことが好ましい。テレフタル酸成分単位を含むポリアミド樹脂は、結晶性が高く、樹脂組成物に良好な耐熱性や剛性を付与しうる。
具体的には、多官能カルボン酸成分単位は、テレフタル酸成分単位20〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜80モル%及び炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%の少なくとも一方と、を含むことがより好ましく、テレフタル酸成分単位55〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜45モル%とを含むことがさらに好ましい。但し、多官能カルボン酸成分単位の合計(総モル数)を100モル%とする。
テレフタル酸の例には、テレフタル酸やテレフタル酸エステル(テレフタル酸の炭素数1〜4のアルキルエステル)が含まれる。
テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸の例には、イソフタル酸、2−メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸及びこれらのエステルが含まれ、好ましくはイソフタル酸でありうる。
炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸は、炭素原子数6〜12の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましく、その例には、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等が含まれ、好ましくはアジピン酸でありうる。
多官能カルボン酸成分単位の、テレフタル酸成分単位とテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位(好ましくはイソフタル酸成分単位)の含有モル比は、テレフタル酸成分単位/テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位(好ましくはイソフタル酸成分単位)=20/80〜100/0であることが好ましく、55/45〜80/20であることがより好ましく、60/40〜85/15であることがさらに好ましい。テレフタル酸成分単位の量が一定以上であると、得られる成形品の耐熱性や強度(剛性)が高まりやすい。テレフタル酸成分単位の量が一定以下であると、得られる成形品の耐衝撃性が損なわれにくい。
多官能カルボン酸成分単位は、本発明の効果を損なわない範囲で、脂環族ジカルボン酸成分単位をさらに含んでもよい。脂環族ジカルボン酸の例には、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸等が含まれる。
[多官能アミン成分単位]
多官能アミン成分単位は、炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位及び炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の少なくとも一方を含む。
炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位は、炭素原子数6〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位であることがより好ましい。炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミンの例には、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−オクタンジアミン等の直鎖状アルキレンジアミンが含まれる。これらの中でも、1,6−ジアミノヘキサンが好ましい。炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位は、1種のみ含まれてもよいし、2種以上含まれてもよい。
炭素原子数4〜20の脂環族ジアミンの例には、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルプロパン、4,4'−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチル-5,5'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチル−5,5'−ジメチルジシクロヘキシルプロパン、α,α'−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−シクロヘキサン、α,α'−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,3−シクロヘキサン等が含まれる。これらの中でも、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましく;特に、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が好ましい。
これらの中でも、炭素繊維Bの配向性を高めやすく、且つ成形品に疎水性を付与し、吸湿性や吸水性を低くしやすい観点から、多官能アミン成分単位は、炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位を含むことが好ましい。
炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位及び炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の合計含有量(好ましくは炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位の含有量)は、多官能アミン成分単位の合計(総モル数)に対して50〜100モル%であることが好ましい。炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位及び炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の合計含有量が50モル%以上であると、得られる成形品の耐水性が高まりやすい。炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位及び炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の合計含有量(好ましくは炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位の含有量)は、70〜100モル%であることがより好ましく、90〜100モル%であることがさらに好ましく、100モル%であってもよい。
多官能アミン成分単位は、本発明の効果を損なわない範囲で、他のジアミン成分単位をさらに含んでもよい。他のジアミン成分単位の例には、芳香族ジアミン成分単位が含まれる。芳香族ジアミンの例には、メタキシリレンジアミン等が含まれる。他のジアミン成分単位の含有量は、多官能アミン成分単位の合計(総モル数)に対して50モル%以下であり、好ましくは40モル%以下でありうる。但し、他のジアミン成分単位は、分岐状の脂肪族ジアミン単位を実質的に含まないことが好ましい。
ポリアミド樹脂Aの具体例には、ジカルボン酸成分単位がテレフタル酸成分単位及びイソフタル酸成分単位であり、直鎖状脂肪族ジアミン成分単位が1,6−ジアミノヘキサンである樹脂や、ジカルボン酸成分単位がテレフタル酸成分単位及びアジピン酸成分単位であり、直鎖状脂肪族ジアミン成分単位が1,6−ジアミノヘキサンである樹脂等が含まれる。ポリアミド樹脂Aは、1種のみ含まれてもよいし、2種以上含まれてもよい。
ポリアミド樹脂Aの示差走査熱量計(DSC)により測定される融点(Tm)は、300〜340℃であることが好ましい。ポリアミド樹脂Aの融点(Tm)が300℃以上であると、成形品に高い耐熱性を付与しやすく、340℃以下であると、成形温度を過剰に高くする必要がないため、溶融重合や溶融成形時における樹脂や他の成分の熱分解を抑制できる。ポリアミド樹脂Aの融点は、300〜330℃であることがより好ましい。
ポリアミド樹脂Aの示差走査熱量計(DSC)により測定されるガラス転移温度(Tg)は、80℃〜150℃であることが好ましく、90〜135℃であることがより好ましい。
ポリアミド樹脂Aの、融点(Tm)とガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(例えばDSC220C型、セイコーインスツル(株)製)にて測定することができる。具体的な測定条件は、後述の実施例と同様としうる。
ポリアミド樹脂Aの融点やガラス転移温度は、例えばジカルボン酸成分単位の組成によって調整されうる。ポリアミド樹脂Aの融点を高めるためには、例えばテレフタル酸成分単位の含有比率を多くすればよい。
ポリアミド樹脂Aの、温度25℃、96.5%硫酸中で測定される極限粘度[η]は、0.7〜1.6dl/gであることが好ましく、0.8〜1.2dl/gであることがより好ましい。ポリアミド樹脂Aの極限粘度[η]が一定以上であると、成形品の強度が十分に高まりやすい。極限粘度[η]が一定以下であると、樹脂組成物の成形時の流動性が損なわれにくい。極限粘度[η]は、ポリアミド樹脂Aの分子量によって調整される。
ポリアミド樹脂Aの極限粘度は、ポリアミド樹脂A0.5gを96.5%硫酸溶液50mlに溶解し、ウベローデ粘度計を使用し、25±0.05℃の条件下で試料溶液の流下秒数を測定し、以下の式に基づいて算出することができる。
[η]=ηSP/[C(1+0.205ηSP)]
ηSP=(t−t0)/t0
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度、C:試料濃度(g/dl)
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
ポリアミド樹脂Aは、公知のポリアミド樹脂と同様の方法で製造することができ、例えばジカルボン酸とジアミンとを均一溶液中で重縮合させて製造することができる。具体的には、ジカルボン酸とジアミンとを、国際公開第03/085029号に記載されているように触媒の存在下で加熱することにより低次縮合物を得て、次いでこの低次縮合物の溶融物にせん断応力を付与して重縮合させることで製造することができる。
ポリアミド樹脂Aの極限粘度を調整する場合は、反応系に分子量調整剤(例えば末端封止剤)を配合することが好ましい。分子量調整剤は、例えばモノカルボン酸又はモノアミンでありうる。モノカルボン酸の例には、炭素原子数2〜30の脂肪族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び脂環族モノカルボン酸が含まれる。これらの分子量調整剤は、ポリアミド樹脂Aの分子量を調整すると共に、ポリアミド樹脂Aの末端アミノ基の量を調整することができる。芳香族モノカルボン酸及び脂環族モノカルボン酸は、環状構造部分に置換基を有していてもよい。
脂肪族モノカルボン酸の例には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリノ−ル酸等が含まれる。芳香族モノカルボン酸の例には、安息香酸、トルイル酸、ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸及びフェニル酢酸等が含まれる。脂環族モノカルボン酸の例には、シクロヘキサンカルボン酸等が含まれる。
分子量調整剤は、ジカルボン酸とジアミンとの反応系に添加される。添加量はジカルボン酸の合計量1モルに対して、0.07モル以下であることが好ましく、0.05モル以下であることがより好ましい。このような量で分子量調整剤を使用することにより、少なくともその一部がポリアミド中に取り込まれ、これによりポリアミドの分子量、即ち極限粘度[η]が所望の範囲内に調整される。
ポリアミド樹脂Aの含有量は、ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの合計100質量%に対して50〜70質量%であることが好ましい。ポリアミド樹脂Aの含有量が70質量%以下であると、樹脂組成物に高い強度(剛性)を付与しうる。ポリアミド樹脂Aの含有量が50質量%以上であると、樹脂組成物の射出成形性やコンパウンド生産性の顕著な低下が生じにくい。ポリアミド樹脂Aの含有量は、ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの合計100質量%に対して50〜65質量%であることがより好ましい。
1−2.炭素繊維B
炭素繊維Bは、JIS R7601に基づいて測定されるストランド強度が5.5〜8.0GPaを満たし、且つストランド弾性率が260〜370GPaを満たすものであることが好ましい。そのような炭素繊維Bを含むポリアミド樹脂組成物の成形品は、高い強度を有しうる。
炭素繊維Bのストランド強度が5.5GPa以上であると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の強度や弾性率を高めることができ、8.0GPa以下であると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の耐衝撃性が損なわれにくい。炭素繊維Bのストランド強度は、5.6〜7.2GPaであることがより好ましい。
炭素繊維Bのストランド弾性率が260GPa以上であると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の強度や弾性率を高めることができ、370GPa以下であると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の耐衝撃性が損なわれにくい。炭素繊維Bのストランド弾性率は、280〜330GPaであることがより好ましい。
炭素繊維Bのストランド強度及びストランド弾性率は、炭素繊維Bを構成する本数の炭素繊維フィラメント(単繊維)の束(連続繊維束)にエポキシ樹脂を含浸硬化させて作製したストランドの強度及び弾性率をいう。ストランドの強度及び弾性率は、JIS R7601に準拠した引張試験により測定することができる。
炭素繊維Bは、PAN系又はピッチ系の炭素繊維であることが好ましい。
炭素繊維Bは、炭素繊維フィラメント(単繊維)束又はそれを粉砕したミルドファイバーでありうる。炭素繊維フィラメント束は、連続繊維束(ロービング)であってもよいし、所定長さにカットしたチョップドストランドであってもよい。中でも、成形性に優れる点等から、炭素繊維Bは、チョップドストランドであることが好ましい。
炭素繊維Bを構成する炭素繊維フィラメント(単繊維)の断面の長径と短径との比(長径/短径)は、1.00〜1.02であることが好ましい。長径/短径が上記範囲内であると、炭素繊維フィラメント(単繊維)の集束密度を高めやすく、炭素繊維Bのストランド強度や弾性率を高めやすい。炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維径は、特に制限されないが、6.5μm以下であることが好ましく、6.3μm以下であることがより好ましい。
炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長は、3mm以下であることが好ましい。ポリアミド樹脂組成物中の炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長が3mm以下であると、ポリアミド樹脂組成物の成形時の流動性が損なわれにくく、複雑な形状の成形品でも成形することができる。炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長は、1.5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましく、0.5mm以下であることが特に好ましい。
炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長と平均繊維径は、以下の方法で測定することができる。
1)ポリアミド樹脂組成物のペレット又は成形品を、ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解させた後、濾過して得られる濾過物を採取する。
2)前記1)で得られた濾過物を水に分散させ、光学顕微鏡(倍率:50倍)で任意の300本それぞれの繊維長(Li)と繊維径(Di)を計測する。繊維長がLiである繊維の本数をqiとし、次式に基づいて重量平均長さ(Lw)を算出し、これを炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長とする。
重量平均長さ(Lw)=(Σqi×Li)/(Σqi×Li)
同様に、繊維径がDiである繊維の本数をriとし、次式に基づいて重量平均径(Dw)を算出し、これを炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維径とする。
重量平均径(Dw)=(Σri×Di)/(Σri×Di)
炭素繊維フィラメント(単繊維)の断面の長径と短径との比(長径/短径)は、前述の方法で回収した任意の炭素繊維フィラメント(単繊維)300本の断面を、光学顕微鏡(倍率:50倍)で観察し、長径と短径との比の平均値として求めることができる。
炭素繊維Bを構成する炭素繊維フィラメント(単繊維)の本数は、特に制限されないが、例えば6000〜50000本であることが好ましく、9000〜36000本であることがより好ましく、12000〜30000本であることがさらに好ましい。
炭素繊維Bは、ポリアミド樹脂Aとの接着性を向上させるために、例えば通電処理による表面酸化や、オゾン等の酸化性ガス雰囲気中での酸化処理、サイジング剤(集束剤)を用いた表面付着処理等の表面酸化処理がさらに施されていてもよい。中でも、炭素繊維Bは、サイジング剤(集束剤)を用いた表面付着処理等の表面酸化処理が施されていることが好ましい。
サイジング剤の例には、エポキシ系、ポリアミド系、ウレタン系、ポリエステル系等の接着剤が含まれる。サイジング剤の付着量は、炭素繊維Bの全質量に対して0.3〜5質量%であることが好ましく、1.0〜3.0質量%であることがより好ましい。サイジング剤の付着量が一定以上であると集束しやすく、一定以下であるとポリアミド樹脂Aの炭素繊維Bへの含浸性が損なわれにくい。
樹脂組成物に配合する前の炭素繊維Bのアスペクト比(樹脂組成物に配合する前の炭素繊維Bの平均繊維長/炭素繊維Bの平均繊維径)は、特に制限されないが、100〜3000であることが好ましく、300〜1500であることがより好ましい。上記アスペクト比が100以上であると、樹脂組成物における配向性が良好となりやすく、成形品に十分な強度を付与しやすい。
樹脂組成物における炭素繊維Bのアスペクト比(炭素繊維Bの平均繊維長/炭素繊維Bの平均繊維径)は、特に制限されないが、10〜300であることが好ましく、10〜200であることがより好ましい。炭素繊維Bの平均繊維長は、炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長と同様である。
炭素繊維Bの例には、三菱レイヨン社製TCMR06278、MR70等が含まれる。
炭素繊維Bの含有量は、ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの合計100質量%に対して30〜50質量%であることが好ましい。炭素繊維Bの含有量が30質量%以上であると、ポリアミド樹脂組成物の成形品に十分な強度を付与することができ、50質量%以下であると、樹脂組成物の射出成形性やコンパウンド生産性の顕著な低下が生じにくい。炭素繊維Bの含有量は、ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの合計100質量%に対して35〜50質量%であることがより好ましい。
ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの含有比率は、ポリアミド樹脂A/炭素繊維B=65/35〜50/50(質量比)としうる。ポリアミド樹脂Aと炭素繊維Bの含有比率が上記範囲内であると、耐衝撃性を損なうことなく、成形品に十分な強度を付与しうる。
1−3.他の成分
本発明のポリアミド樹脂組成物は、必要に応じてポリアミド樹脂Aや炭素繊維B以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例には、核剤、エラストマー(ゴム)、難燃剤、流動性向上剤、帯電防止剤、離型剤、酸化防止剤等が含まれる。他の成分の合計含有量は、特に制限されないが、本発明のポリアミド樹脂組成物の全質量に対して30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
1−3−1.核剤
核剤は、ポリアミド樹脂の結晶化を促進するものであればよく、板状、粉状又は粒状の充填材でありうる。
核剤の例には、タルク、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト等の珪酸塩、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化鉄等の金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩、ガラスビーズ、セラミックビ−ズ、窒化ホウ素、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ガラスフレーク、ガラス粉、ガラスバルーン、カーボンブラック及びシリカ、黒鉛等の非繊維状充填材、及びモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト等のスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウム等の各種粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性雲母に代表される層状珪酸塩が含まれる。層状珪酸塩は、層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩であってもよく、有機オニウムイオンとしてはアンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオン等が含まれる。これらの核剤は、1種類で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タルク、マイカ、カオリン、クレー、ガラスフレーク、カーボンブラック、黒鉛、モンモリロナイト等の板状充填材が好ましく、タルク、マイカ、ガラスフレークがより好ましい。
核剤は、シラン系、チタネート系等のカップリング剤、その他表面処理剤でさらに処理されていてもよい。中でも、エポキシシラン、アミノシラン系のカップリング剤で処理された核剤は、優れた機械的特性を発現できるため好ましい。
核剤の平均粒子径は、0.1〜30μmであることが好ましい。核剤の平均粒子径が0.1μm以上であると、得られる成形品の球晶を微細化しやすく、平均粒子径が30μm以下であると、成形品の表面の外観が低下しにくい。核剤の平均粒子径は、0.5〜25μmであることがより好ましく、1.0〜23μmであることがさらに好ましい。核剤の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定して得られる算術平均径であり、体積平均粒子径(MV)である。
核剤の含有量は、ポリアミド樹脂組成物の全質量に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。核剤の含有量が0.01質量%以上であると、ポリアミド樹脂の結晶化を十分に促進しうるので、得られる成形品の球晶を微細化しやすく、10質量%以下であると、成形性や表面外観が損なわれにくい。核剤の含有量は、ポリアミド樹脂組成物の全質量に対して0.01〜5質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%であることがより好ましい。
1−3−2.流動性向上剤
流動性向上剤は、脂肪酸金属塩でありうる。脂肪酸金属塩が含まれると、ポリアミド樹脂組成物の成形時の流動性が高まり、得られる成形品の外観が良好になりやすい。
オキシカルボン酸金属塩におけるオキシカルボン酸は、カルボキシル基と水酸基とを有する化合物であり、その例には、脂肪族又は芳香族のオキシカルボン酸が含まれる。
脂肪族オキシカルボン酸の例には、炭素原子数10〜30の脂肪族のオキシカルボン酸が含まれる。具体的には、α−ヒドロキシミリスチン酸、α−ヒドロキシパルミチン酸、α−ヒドロキシステアリン酸、α−ヒドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α−ヒドロキシテトラエイコサン酸、α−ヒドロキシヘキサエイコサン酸、α−ヒドロキシオクタエイコサン酸、α−ヒドロキシトリアコンタン酸、β−ヒドロキシミリスチン酸、10−ヒドロキシデカン酸、15−ヒドロキシペンタデカン酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸等が含まれる。
また、脂肪族オキシカルボン酸の例には、炭素原子数が9以下、もしくは炭素原子数が31以上の脂肪族オキシカルボン酸等も含まれる。これらの脂肪族オキシカルボン酸の例には、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、δ−ヒドロキシカプロン酸、α−ヒドロキシドトリアコンタン酸、α−ヒドロキシテトラトリアコンタン酸、α−ヒドロキシヘキサトリアコンタン酸、α−ヒドロキシオクタトリアコンタン酸、α−ヒドロキシテトラコンタン酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、クエン酸等が含まれる。
芳香族オキシカルボン酸の例には、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸、トロバ酸等が含まれる。
オキシカルボン酸金属塩における金属の例には、リチウム等のアルカリ金属や、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属が含まれる。
オキシカルボン酸金属塩は、入手容易性の観点から、12−ヒドロキシステアリン酸の金属塩であることが好ましく、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、又は12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムであることがより好ましい。
流動性向上剤の含有量は、ポリアミド樹脂組成物の全質量に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜2質量%であることがさらに好ましい。
1−4.物性
本発明のポリアミド樹脂組成物は、前述の通り、特定のポリアミド樹脂Aと特定の炭素繊維Bとを含むことから、その成形品は高い強度(剛性)を有しうる。具体的には、本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品の曲げ強度は、540MPa以上であることが好ましく、540〜700MPaであることがより好ましい。また、本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品の引張強度は、300MPa以上であることが好ましく、300〜500MPaであることがより好ましい。曲げ強度及び引張強度は、曲げ試験又は引張試験により測定することができる。具体的な測定条件は、後述する実施例と同様である。
ポリアミド樹脂組成物の曲げ強度や引張強度は、例えば炭素繊維Bのストランド強度・弾性率や、炭素繊維Bの含有量によって調整することができる。
2.ポリアミド樹脂組成物の製造方法
本発明のポリアミド樹脂組成物は、前述のポリアミド樹脂A、炭素繊維B及び必要に応じて他の成分を、公知の樹脂混練方法、例えばヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合する方法、或いは混合後、さらに一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練した後、造粒又は粉砕する方法で製造することができる。
炭素繊維Bは、前述の通り、JIS R7601に基づいて測定されるストランド強度が5.5〜8.0GPaを満たし、且つストランド弾性率が260〜370GPaを満たす炭素繊維フィラメント束を用いることが好ましく、当該炭素繊維フィラメント束を所定の長さにカットしたチョップドストランドを用いることがより好ましい。ポリアミド樹脂組成物に配合される炭素繊維Bのアスペクト比は、前述の通りとしうる。
3.ポリアミド樹脂組成物の用途
本発明のポリアミド樹脂組成物は、圧縮成形法、射出成形法、押出成形法等の公知の成形法で成形することにより、各種成形品として用いられる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品は、各種用途に用いることができる。本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品の例には、ラジエータグリル、リアスポイラー、ホイールカバー、ホイールキャップ、カウルベント・グリル、エアアウトレット・ルーバー、エアスクープ、フードバルジ、サンルーフ、サンルーフ・レール、フェンダー及びバックドア等の自動車用外装部品;シリンダーヘッド・カバー、エンジンマウント、エアインテーク・マニホールド、スロットルボディ、エアインテーク・パイプ、ラジエータタンク、ラジエータサポート、ウォーターポンプ、ウォーターポンプ・インレット、ウォーターポンプ・アウトレット、サーモスタットハウジング、クーリングファン、ファンシュラウド、オイルパン、オイルフィルター・ハウジング、オイルフィラー・キャップ、オイルレベル・ゲージ、オイルポンプ、タイミング・ベルト、タイミング・ベルトカバー及びエンジン・カバー等の自動車用エンジンルーム内部品;フューエルキャップ、フューエルフィラー・チューブ、自動車用燃料タンク、フューエルセンダー・モジュール、フューエルカットオフ・バルブ、クイックコネクタ、キャニスター、フューエルデリバリー・パイプ及びフューエルフィラーネック等の自動車用燃料系部品;シフトレバー・ハウジング及びプロペラシャフト等の自動車用駆動系部品;スタビライザーバー・リンケージロッド、エンジンマウントブラケット等の自動車用シャシー部品;ウインドーレギュレータ、ドアロック、ドアハンドル、アウトサイド・ドアミラー・ステー、ワイパー及びその部品、アクセルペダル、ペダル・モジュール、継手、樹脂ネジ、ナット、ブッシュ、シールリング、軸受、ベアリングリテーナー、ギア及びアクチュエーター等の自動車用機能部品;ワイヤーハーネス・コネクター、リレーブロック、センサーハウジング、ヒューズ部品、エンキャプシュレーション、イグニッションコイル及びディストリビューター・キャップ等の自動車用エレクトロニクス部品;汎用機器(刈り払い機、芝刈り機及びチェーンソー等)用燃料タンク等の汎用機器用燃料系部品;並びにコネクタ及びLEDリフレクタ等の電気電子部品;建材部品;産業用機器部品;小型筐体(パソコンや携帯電話等の筐体を含む)、外装成形品等の各種筐体又は外装部品が含まれる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の成形品は、高い強度(剛性)を有し、且つ耐衝撃性や耐熱性、低吸水性等にも優れることから、自動車用燃料タンク、クイックコネクタ、ベアリングリテーナー、汎用機器用燃料タンク、フューエルキャップ、フューエルフィラーネック、フューエルセンダー・モジュール、ホイールキャップ、フェンダー又はバックドア等の自動車用部品に特に好適である。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。これらの実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
(融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg))
ポリアミド樹脂の融点(Tm)は、示差走査熱量計(DSC220C型、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。具体的には、約5mgのポリアミド樹脂を測定用アルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/minで350℃まで加熱した。当該樹脂を完全融解させるために、350℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで30℃まで冷却した。30℃で5分間置いた後、10℃/minで350℃まで2度目の加熱を行なった。この2度目の加熱における吸熱ピークの温度(℃)をポリアミド樹脂の融点(Tm)とし、ガラス転移に相当する変位点をガラス転移温度(Tg)とした。
[極限粘度[η]]
JIS K6810−1977に準拠して、ポリアミド樹脂0.5gを96.5%硫酸溶液50mlに溶解し、ウベローデ粘度計を使用し、25±0.05℃の条件下で試料溶液の流下秒数を測定した。測定結果から、以下の式に基づいてポリアミド樹脂の極限粘度[η]を算出した。
[η]=ηSP/[C(1+0.205ηSP)]
ηSP=(t−t0)/t0
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度、C:試料濃度(g/dl)
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
(ストランド強度・弾性率)
炭素繊維のストランド強度及び弾性率は、JIS R7601に準拠して測定した。
<ポリアミド樹脂>
ポリアミド樹脂A−1:合成例1で調製したポリアミド樹脂(PA6T6I)
[合成例1]
1,6−ジアミノヘキサン2800g(24.1モル)、テレフタル酸2774g(16.7モル)、イソフタル酸1196g(7.2モル)、安息香酸36.6g(0.30モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7g及び蒸留水545gを内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。190℃から攪拌を開始し、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温させた。このとき、オートクレーブの内圧を3.03MPaまで昇圧させた。このまま1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから大気放出して低次縮合物を抜き出した。その後、室温まで冷却後、低次縮合物を粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕し、110℃で24時間乾燥させた。得られた低次縮合物の水分量は4100ppm、極限粘度[η]は0.15dl/gであった。
次に、この低次縮合物を棚段式固相重合装置に入れ、窒素置換後、約1時間30分かけて180℃まで昇温させた。その後、1時間30分反応し、室温まで降温させた。得られた化合物の極限粘度[η]は、0.20dl/gであった。
その後、この化合物を、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度を330℃、スクリュー回転数200rpm、6Kg/hの樹脂供給速度で溶融重合させて、ポリアミド樹脂A−1を得た。ポリアミド樹脂A−1の融点(Tm)は330℃、ガラス転移温度(Tg)は125℃、極限粘度は1.0dl/gであった。
ポリアミド樹脂R−1:ポリカプロアミド(PA6)(東レ社製、商品名アミランCM1017、融点225℃)
ポリアミド樹脂R−2:合成例2で調製したポリアミド樹脂(PA9T)
[合成例2]
テレフタル酸3971g(23.9モル)、1,9−ノナンジアミン1907g(12.0モル)、2−メチル−1,8−オクタンジアミン1907g(12.0モル)、安息香酸36.5g(0.3モル)、次亜リン酸ナトリウム−水和物5.7g及び蒸留水780gを内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。当該混合物を加熱して、190℃から攪拌を開始し、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温させた。このとき、オートクレーブの内圧を3.03MPaまで昇圧させた。このまま1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから大気放出して低縮合物を抜き出した。その後、室温まで冷却後、粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕し、110℃で24時間乾燥した。得られた低縮合物の水分量は4100ppm、極限粘度[η]は0.13dl/gであった。次に、この低縮合物を棚段式固相重合装置にいれ、窒素置換後、約1時間30分かけて180℃まで昇温した。その後、1時間30分反応し、室温まで降温した。得られたポリアミドの極限粘度[η]は0.17dl/gであった。その後、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度330℃、スクリュー回転数200rp、5Kg/hの樹脂供給速度で溶融重合して、融点が264℃、極限粘度[η]が1.04dl/gのポリアミド樹脂R−2(PA9T)を調製した。
<炭素繊維>
炭素繊維B−1:三菱レイヨン社製TCMR06278(炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維径:5μm、集束本数:24000本、サイジング剤付着量:2.5質量%、ストランド強度:5.7GPa、ストランド弾性率:290GPaの炭素繊維フィラメント束を、平均繊維長6mmにカットしたチョップドストランド)
炭素繊維R−1:三菱レイヨン社製TCTR06ULB6R(炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維径:6μm、集束本数:60000本、サイジング剤付着量:2.5質量%、ストランド強度:4.8GPa、ストランド弾性率:250GPaの炭素繊維フィラメント束を、平均繊維長6mmにカットしたチョップドストランド)
<流動性向上剤>
脂肪酸金属塩:モンタン酸カルシウム(日東化成工業社製CS−8CP)
<核剤>
タルク:平均粒子径1.6μm
2.ポリアミド樹脂組成物の調製及び評価
<実施例1>
表1に示される量の、ポリアミド樹脂A−1を61.8質量部、炭素繊維B−1を37質量部、モンタン酸カルシウムを0.5質量部、及びタルクを0.7質量部を、タンブラーブレンダーを用いて混合し、二軸押出機((株)日本製鋼所製TEX30α)にて、シリンダー温度(Tm+15)℃で原料を溶融混錬した。その後、溶融混練物をストランド状に押出し、水槽で冷却した。その後、ペレタイザーでストランドを引き取り、カットしてペレット状の樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物中の炭素繊維B−1のアスペクト比は80(炭素繊維B−1の繊維径:5μm、繊維長:400μm)であった。炭素繊維B−1のアスペクト比は、炭素繊維B−1の平均繊維径と平均繊維長をそれぞれ測定し、それらの比を算出して求めた。炭素繊維B−1の平均繊維径と平均繊維長の測定は、炭素繊維フィラメント(単繊維)の平均繊維長と平均繊維径の測定方法とそれぞれ同様に行った。
<実施例2、比較例1〜7>
表1に示される組成に変更した以外は実施例1と同様にしてペレット状の樹脂組成物を得た。
実施例1〜2及び比較例1〜3及び5〜7で得られた樹脂組成物の引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率及びアイゾット衝撃強度を、以下の方法で評価した。尚、比較例4では、炭素繊維R−1と樹脂とが均一に混ざらず、樹脂組成物を得ることができなかったため、評価できなかった。
(引張強度・引張伸び)
得られた樹脂組成物を以下の条件で射出成形して、厚み3.2mmのASTM−1(ダンベル片)の試験片を作製した。
成型機:住友重機械工業(株)社製、SE50DU
成形機シリンダー温度:ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:ポリアミド樹脂のTg+20℃
作製した試験片を、ASTMD638に準拠し、温度23℃、窒素雰囲気下で24時間放置した。次いで、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で引張試験を行い、引張強度及び伸び率(%)を測定した。
(曲げ強度・曲げ弾性率)
得られた樹脂組成物を以下の条件で射出成形して、1/8インチ厚短冊片を作製した。
成型機:住友重機械工業(株)社製、SE50DU
成形機シリンダー温度:ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:ポリアミド樹脂のTg+20℃
作製した試験片を、ASTMD638に準拠し、温度23℃、窒素雰囲気下で24時間放置した。次いで、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で曲げ試験機:NTESCO社製 AB5、スパン51mm、曲げ速度12.7mm/分で曲げ試験を行い、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
(アイゾット衝撃強度)
得られた樹脂組成物を以下の条件で射出成形して、厚み3.2mmのノッチ付き試験片を作製した。
成型機:住友重機械工業(株)社製、SE50DU
成形機シリンダー温度:ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:ポリアミド樹脂のTg+20℃
作製した試験片のIZOD衝撃強度を、ASTMD256に準拠し、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で測定した。
実施例1〜2及び比較例1〜7の評価結果を表1に示す。
Figure 2018145292
表1に示されるように、テレフタル酸単位を含み、且つ炭素原子数8以下の脂肪族ジアミン単位を含む特定のポリアミド樹脂A−1と、ストランド強度と弾性率が一定以上の特定の炭素繊維B−1とを組み合わせた実施例1及び2のポリアミド樹脂組成物は、耐衝撃性を損なうことなく、高い引張強度や曲げ強度を有することがわかる。
これに対して、従来の炭素繊維R−1を用いた比較例1〜3のポリアミド樹脂組成物は、引張強度や曲げ強度が低いことがわかる。また、特定の炭素繊維B−1を含んでいても、テレフタル酸単位を含まないポリアミド樹脂R−1を用いた比較例5及び6のポリアミド樹脂組成物や、炭素原子数9の脂肪族ジアミン単位を含むポリアミド樹脂R−2を用いた比較例7のポリアミド樹脂組成物は、引張強度や曲げ強度が低いことがわかる。
本発明によれば、軽量で強度が高く、例えばアルミニウムよりも強度の高いポリアミド樹脂組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. ポリアミド樹脂Aを50〜70質量%と、
    炭素繊維Bを30〜50質量%と
    を含む(但し、前記ポリアミド樹脂Aと前記炭素繊維Bの合計を100質量%とする)ポリアミド樹脂組成物であって、
    前記ポリアミド樹脂Aは、
    多官能カルボン酸成分単位の合計量100モル%に対して、テレフタル酸成分単位20〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜80モル%と炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%の少なくとも一方と、を含む多官能カルボン酸成分単位と、
    多官能アミン成分単位の合計量100モル%に対して、炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位と炭素原子数4〜20の脂環族ジアミン成分単位の少なくとも一方を合計50〜100モル%含む多官能アミン成分単位とを含み、
    前記炭素繊維Bは、JIS R7601に基づいて測定されるストランド強度が5.5〜8.0GPaであり、且つストランド弾性率が260〜370GPaである、ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記多官能アミン成分単位が、前記炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位を50〜100モル%含む、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記炭素原子数4〜8の直鎖状脂肪族ジアミン成分単位が、1,6−ヘキサンジアミン成分単位である、請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記ポリアミド樹脂組成物の成形品の曲げ強度が540MPa以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、成形品。
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