JP6985550B1 - プレス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リフタ上昇時にワークがリフタに対して位置決めされた状態で保持されるプレス装置を提供する。【解決手段】ワークを挟んで加工する下型および上型を備える。ワークに倣う形状に形成されてワークの動きを水平方向に規制するワーク支持面28を有し、加工後のワークを下型から押し上げるリフタ11を備える。リフタ11のワーク支持面28の近傍に設けられ、ワークの上下方向への移動を規制するバキュームカップ41を備える。ワークがワーク支持面28でバキュームカップ41に吸着されるように構成されている。【選択図】 図8

Description

本発明は、加工後にワークを下型から押し上げるリフタを備えたプレス装置に関する。
従来、例えばトランスファープレスの一部となるプレス装置は、加工後のワークを搬送位置に押し上げるリフタを備えている。リフタには、例えば特許文献1に記載されているように、リフタ上昇時の衝撃によるワークの浮き上がりを防止するためにマグネットが設けられている。ワークは、磁気でマグネットに吸着されるために、リフタ上昇時に衝撃が加えられたとしても、リフタに安定した姿勢で保持される。
ワークを保持するリフタを備えたプレス装置としては、例えば特許文献2に記載されているものもある。特許文献2に開示されたリフタは、ワークが載置される複数のパネル受けと、これらのパネル受けに隣接するように配置された吸着カップとを備えている。パネル受けは、ワークの下面に接触し、ワークを支える。吸着カップは、真空発生装置に接続されて吸引力を発生するように構成されている。吸引力が発生する吸着カップにワークが載せられることにより、ワークが吸着カップに吸着される。
特開2003−53448号公報 特開平10−76333号公報
特許文献1に示すようにリフタにマグネットの磁気でワークを保持するプレス装置では、アルミニウム材料などの非磁性材からなるワークをリフタで保持することができないという問題があった。アルミニウム材料からなるワークは、鋼板からなるワークと較べて質量が軽いために、リフタ上昇時の衝撃の影響を受け易い。この衝撃によりワークが定位置からずれると、ワークフィーダーによってワークを把持する際に正しく把持できなくなるおそれがある。また、ワークフィーダーで把持できたとしても、ワークを搬送するときに安定した姿勢を保持できなくなることがある。
このような不具合は、例えば特許文献2に記載されているように、ワークを吸着によって保持することによりある程度は解消することができる。しかし、特許文献2に開示されているリフタは、ワークを複数のパネル受けに載せて支える構造であり、パネル受けは、ワークの一部を支えるだけの小さなものであるから、吸着のみでワークの位置ずれを防ぐ必要がある。このため、この特許文献2に示すリフタでは、ワークの位置決めについての信頼性が低くなる。
本発明の目的は、リフタ上昇時にワークがリフタに対して位置決めされた状態で保持されるプレス装置を提供することである。
この目的を達成するために本発明に係るプレス装置は、ワークを挟んで加工する下型および上型と、前記ワークに倣う形状に形成されて前記ワークの動きを水平方向に規制するワーク支持面を有し、加工後のワークを前記下型から押し上げるリフタと、前記リフタの前記ワーク支持面の近傍に設けられ、前記ワークの上下方向への移動を規制するバキュームカップとを備え、前記ワーク支持面は、前記リフタに対する前記ワークの移動を規制するように形成され、前記ワークが前記ワーク支持面で前記バキュームカップに吸着されるように構成されているものである。
本発明は、前記プレス装置において、前記バキュームカップは、吸着方向を変更可能な方向変更部に支持され、前記ワーク支持面に接する前記ワークの被支持面と直交する方向から前記ワークを吸着するものであってもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記バキュームカップは、前記リフタの前記上型側から見た状態における中央部に配置されていてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、リフタは、前記ワーク支持面に開口する凹部を有し、前記バキュームカップは、前記凹部の中に設けられていてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記バキュームカップは、前記ワーク支持面から突出していてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記バキュームカップは前記リフタに固定され、前記リフタは、前記下型に上下動自在に支持されていてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記リフタは、前記ワークの重心から等距離の複数の箇所に配置されていてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記ワーク支持面は、水平方向に対して傾斜する傾斜面を有していてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記バキュームカップは、空気を吸引する空気通路に接続され、前記空気通路は、前記リフタを上下方向に貫通するパイプ部材と、前記パイプ部材の下端に接続されて前記下型を貫通して前記下型の外に導出されたホースとによって形成され、前記パイプ部材は、前記下型に上下方向に延びるように形成された穴に挿入され、前記パイプ部材の下端は、前記リフタが前記ワークを押し上げた状態で前記穴の中に位置していてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記下型は、前記穴の下端が開口するホース室を有し、前記ホースは、コイル状に形成されて前記ホース室に収容された余長部を有していてもよい。
本発明は、前記プレス装置において、前記ワーク支持面は、前記上型側から見て円形の穴を有し、前記バキュームカップは、前記穴の中に配置されていてもよい。
本発明によれば、ワーク中央側に配置をしてワークに倣う形状のワーク支持面とバキュームカップとで(直交するワーク支持面によって)水平方向と(バキュームカップによって)上下方向のワークの移動を規制するから、リフタ上昇時にアルミニウム材料製のワークなどの軽量なワークであってもワークがリフタに対して位置決めされた状態で保持されるプレス装置を提供することができる。
図1は、本発明に係るプレス装置の構成を示す断面図である。 図2は、本発明に係るプレス装置の構成を示す断面図である。 図3は、下型の構成を示す斜視図である。 図4は、下型の構成を示す平面図である。 図5は、プレス装置の構成を示す断面図である。 図6は、プレス装置の構成を示す断面図である。 図7は、リフタの側面図である。 図8は、リフタの斜視図である。 図9は、リフタの斜視図である。 図10は、リフタの斜視断面図である。 図11は、バキューム機構のパイプ組立体を示す図である。 図12は、プレス装置の構成を示す断面図である。 図13は、リフタの変形例を示す斜視図である。
以下、本発明に係るプレス装置の一実施の形態を図1〜図13を参照して詳細に説明する。
図1に示すプレス装置1は、トランスファープレスに用いられてワーク2の成形とワーク2の一部の切断などの加工を行うもので、ワーク2を挟んで加工する下型3および上型4を備えている。
ワーク2は、鋼材あるいはアルミニウム材などの金属製の板である。このワーク2は、ワークフィーダー5に把持された状態で前工程の装置からプレス装置1に搬入され、加工後にプレス装置1から次工程の装置に搬送される。ワーク2の搬送方向は、図1においては左右方向である。ワークフィーダー5は、説明上、搬送方向の両側に描かれているが、実際はワーク2の長手方向の外側両端に配置される。ここでいうワーク2の長手方向とは、詳細は後述するが、図1の紙面に対して垂直な方向である。
下型3は、図3に示すように、ワーク成形面に倣うように上方に向けて凸になる断面山形状のワーク支持部6を有している。ワーク2がワーク支持部6に載置された状態で上型4が下降することにより、ワーク2に対して成形や切断が行われる。
この実施の形態によるプレス装置1のワーク支持部6は、図4に示すように、両端部に対して中央部が水平方向の一方に偏って位置する形状、すなわち、いわゆるクランク軸状に形成されている。以下においては、ワーク支持部6の両端部が並ぶ方向を「ワーク2の長手方向」という。図4においては、図1と図2の破断位置をI−I線によって示し、図5と図6の破断位置をV−V線によって示している。
ワーク支持部6には、加工後にワーク2を下型3から押し上げるリフタ11が配置されている。リフタ11の詳細な説明は後述するが、リフタ11は、ワーク2を持ち上げる際にバランスよく持ち上げることができる位置に配置されている。この実施の形態によるリフタ11は、ワーク2がクランク軸状に形成されていて長手方向を有するものであるため、ワーク2の長手方向の両端と中央との中間部分となるような2箇所を持ち上げるように2箇所に設けられている。なお、ワーク2の形状が単純な形状で、ワーク2の中央に重心が位置していて中央のみを持ち上げても安定するような場合は、リフタ11はワーク2の中央と対応する1箇所に設けられる。
上型4は、下型3に対して上下方向に移動できるように構成されており、図1に示すように、上型本体4aにパッド12と切断用の刃13などを設けて構成されている。パッド12は、下型3と協働してワーク2を挟んで保持するもので、下型3のワーク支持部6が嵌合する溝12aを有している。また、パッド12は、上型本体4aの凹部14内に収容され、支持機構15によって所定のストロークだけ上下方向に移動自在に支持されている。パッド12は、上型4が下降する行程でワーク2に最初に接触し、上型4が加工位置に達したときには下型3と協働してワーク2を挟持する。そして、パッド12は、加工後に支持機構15によって規定される所定のストロークだけ上型4が上昇した後にワーク2から上方に離れる。
刃13は、上型本体4aに設けられ、図2に示すように上型4が加工位置に下降してパッド12と下型3との間にワーク2が挟まれている状態でワーク2の端部を切断する。
リフタ11は、図5および図6に示すように、パッド12と対向するリフタ本体16と、リフタ本体16に設けられたバキューム機構17などを備え、下型3に上下動自在に支持されている。
リフタ本体16は、ワーク2の長手方向とは直交する水平方向(図5においては左右方向)に延びるように形成されて下型3のリフタ支持台18に載せられた基部16aと、基部16aの中央部から上方に突出する凸部16bとを有している。
凸部16bは、下型3のワーク支持部6の一部となるように形成されており、断面山形状に形成されている。詳述すると、凸部16bには、図7および図8に示すように、最も高い位置にある頂点21と、頂点21から斜め下方に(図7においては左方に)延びる相対的に急峻な第1の傾斜面22と、第1の傾斜面22の下端から水平に延びる平面23と、頂点21から斜め下方に(図7においては右方に)延びる相対的に緩やかな第2の傾斜面24と、第2の傾斜面24の途中に形成された切欠き25と、第2の傾斜面24に湾曲部26を介して接続された急峻な第3の傾斜面27などが形成されている。頂点21と、第1の傾斜面22と、平面23と、第2の傾斜面24と、湾曲部26と、第3の傾斜面27は、ワーク2の成形面に倣う形状に形成されたワーク支持面28を構成している。このワーク支持面28は、少なくとも水平方向に交差する2箇所(例えば第1の傾斜面22と第3の傾斜面27)でワーク2と接触することにより、リフタ11に対するワーク2の長手方向とは直交する方向への移動を規制する。ここでいう「水平方向に交差する2箇所」とは、第1の傾斜面22、第2の傾斜面24および第3の傾斜面27のうち何れか2箇所である。
切欠き25は、リフタ本体16の軽量化を目的として、第2の傾斜面24の一部を下方に凹ませたような形状に形成されている。この切欠き25から湾曲部26に至る部分には、上方に向けて開口する凹部31(図8参照)が形成されている。凹部31は、ワーク2の長手方向とは直交する水平方向において、リフタ11の略中央部に形成されている。凹部31には、後述するバキューム機構17の上部が収容されている。
リフタ本体16の基部16aには、図9に示すように、複数のばね部材32と、複数のガイドポスト33と、複数の棒状ストッパー34とを備えている。ばね部材32は、圧縮コイルばねからなり、図5に示すように、下型3と基部16aとの間に圧縮された状態で配置されている。リフタ11は、これらのばね部材32のばね力で加工後のワーク2を下型3から押し上げる。
ガイドポスト33と棒状ストッパー34は、それぞれ上下方向に延びる状態で基部16aから下方に延びている。ガイドポスト33は、下型3のガイド孔35に上下方向へ移動自在に支持されている。ガイドポスト33がガイド孔35に挿入されていることにより、リフタ11の移動方向が上下方向のみに規制される。
棒状ストッパー34は、下型3の段付き穴36に挿通されており、リフタ11が上昇するときの最大高さを規定する。リフタ11は、ばね部材32のばね力によって押されることにより、図6に示すように、図6において二点鎖線で示す加工位置から棒状ストッパー34によって規定される高さまで上昇する。
バキューム機構17は、図5、図10、図11(A),(B)に示すように、上端にバキュームカップ41が設けられたパイプ組立体42と、パイプ組立体42の下端に接続されたホース43などによって構成されている。図11(A)はパイプ組立体42の斜視図、図11(B)はパイプ組立体42の斜視断面図である。
バキュームカップ41は、ゴム材等の柔軟性を有する弾性材によってカップ状に形成されており、図8に示すように、リフタ11の上型4側から見た状態における中央部に配置されている。また、バキュームカップ41は、パイプ組立体42の内部に形成された空気通路42a{図11(B)参照}に接続されている。空気通路42aは、リフタ11を上下方向に貫通するパイプ部材44と、パイプ部材44の下端に接続されたホース43とによって形成されている。
ホース43は、下型3を貫通して下型3の外に導出されており、図示していない空気吸引装置に接続されている。空気吸引装置は、上型4の動作に連動して空気を吸引する吸引状態と、吸引を行うことがない停止状態とが切替えられる。詳述すると、空気吸引装置は、上型4が上昇する行程で吸引状態になり、ワーク2がワークフィーダー5によって把持される直前に吸引状態から停止状態になる。
空気吸引装置が吸引状態になることにより、空気通路42a内の空気が排出されてバキュームカップ41が空気を吸引する。バキュームカップ41がワーク2に密着してバキュームカップ41の開口部分が閉塞される状態でバキュームカップ41が空気を吸引することにより、ワーク2がバキュームカップ41に吸着される。
パイプ部材44は、図11(B)に示すように、上下方向に延びるパイプ45と、パイプ45の下端に取付けられたホース接続用継手46と、パイプ45の上端に六角ニップル47を介して取付けられた角度付きブロック48などによって構成されている。角度付きブロック48の上端部にバキュームカップ41が取付けられている。
角度付きブロック48は、六角ニップル47に接続される下部に対して上部が所定の方向に傾斜するように形成されている。角度付きブロック48の上部が傾斜する方向、角度は、図7に示すように、ワーク2の長手方向から見て、バキュームカップ41の先端の開口縁41aが第2の傾斜面24と平行になるような方向、角度である。このため、バキュームカップ41は、ワーク支持面28に接するワーク2の被支持面2aと直交する方向からワーク2に吸着するようになる。
この実施の形態によるバキュームカップ41は、開口縁41aがリフタ本体16(ワーク支持面28)から上方に突出するように位置付けられている。このようにバキュームカップ41が傾斜するとともにワーク支持面28から突出することにより、ワーク2がワーク支持面28でバキュームカップ41に吸着されるようになる。
角度付きブロック48は、リフタ11に適したものが用いられている。すなわち、上部の傾斜角度が異なる複数種類の角度付きブロックが予め製造され、これらの角度付きブロックの中からワーク支持面28の傾斜に適した角度付きブロックが使用される。この実施の形態においては、角度付きブロック48が本発明でいう「吸着方向を変更可能な方向変更部」に相当する。
パイプ部材44は、図10に示すように、リフタ本体16の基部16aにおける凹部31の底となる部分16cを上下方向に貫通している。凹部31の底となる部分16cの上部には、フランジ付きリニアブッシュ51が固定されている。フランジ付きリニアブッシュ51には、図11(B)に示すように、パイプ45が上下方向に移動可能に嵌合している。バキュームカップ41の高さを変える場合は、パイプ45をフランジ付きリニアブッシュ51に対して上下方向に移動させる。
フランジ付きリニアブッシュ51とその上方の六角ニップル47との間には、上から順にワッシャ52と、緩衝用のウレタンスペーサ53と、ワッシャ54とが配置されている。上側のワッシャ52は、図示していない止めねじを径方向にねじ込むためのねじ孔55{図11(A)参照}を有している。止めねじがねじ孔55にねじ込まれてパイプ45に押し付けられることにより、ワッシャ52がパイプ45に対して固定される。このようにワッシャ52がパイプ45と一体的に結合されることにより、パイプ部材44の下方への移動が規制される。
凹部31の底となる部分16cの下方には、回り止めプレート56が配置されているとともに、回り止めプレート56の下方にワッシャ57が配置されている。回り止めプレート56は、パイプ45が挿入される切欠き58を有し、図示していない固定用ボルトによって凹部31の底となる部分16cの下面に固定されている。切欠き58の一対の内壁面58aは、上下方向と水平方向とに延びる平坦面となるように形成されている。これらの内壁面58aは、図11(A)に示すようにパイプ45の外周部に形成された一対の平坦面45a(一方の平坦面45aのみが図示されている)に重ねられている。このため、パイプ45の上下方向に延びる中心線を中心とする回転が回り止めプレート56によって規制される。
回り止めプレート56の下方に位置するワッシャ57は、図示していない止めねじを径方向にねじ込むためのねじ孔59{図11(B)参照}を有している。止めねじがねじ孔59にねじ込まれてパイプ45に押し付けられることにより、ワッシャ57がパイプ45に対して固定される。このようにワッシャ57がパイプ45と一体的に結合されることにより、パイプ部材44の上方への移動が規制される。
バキューム機構17のパイプ組立体42は、上述したように、バキュームカップ41が上端に取り付けられたパイプ部材44と、パイプ部材44をリフタ11に対して固定する、フランジ付きリニアブッシュ51、ワッシャ52、ウレタンスペーサ53、ワッシャ54、回り止めプレート56およびワッシャ57などによって構成されている。この実施の形態においてはパイプ部材44がリフタ11に固定されているが、パイプ部材44の高さは変更可能である。
パイプ組立体42のリフタ11から下方に突出する部分は、図5に示すように、下型3のリフタ支持台18に形成された穴61に挿入されている。この穴61は、リフタ支持台18を上下方向に貫通し、下型3内のホース室62とリフタ支持台18の上方の空間とを連通している。パイプ部材44の下端は、図6に示すようにリフタ11がワーク2を押し上げた状態で穴61の中に位置している。
ホース室62は、ホース43の一部を収容できる広さを有している。ホース43は、ホース室62に収容される余長部63を有している。余長部63は、コイル状に形成されており、パイプ部材44がリフタ11とともに上昇する際には上方に伸び、パイプ部材44がリフタ11とともに下降する際には上下方向において収縮する。
このように構成されたプレス装置1においては、図5に示すように、下型3と上型4との間にワーク2が挟まれることにより加工が(成形および切断)行われる。加工が終了した後、上型4が上昇する。この上型4が上昇する行程で空気吸引装置が吸引状態になり、ワーク2がワーク支持面28でバキュームカップ41に吸着される。
上型4が上昇すると、上型4に追従してリフタ11がばね部材32のばね力でパッド12を押し上げながら上に移動する。このため、加工時の圧力で下型3に固着されていたワーク2がリフタ11によって剥がされるようにして下型3から離れる。リフタ11が上昇することにより、ワーク2がリフタ11とパッド12とに挟まれた状態でリフタ11に支持されるようになる。リフタ11の上昇は、棒状ストッパー34によって規制される。リフタ11が停止した状態で上型4が更に上昇することにより、図6に示すように、パッド12がワーク2から上方に離れ、ワーク2がリフタ11のみによって支持されるようになる。
このとき、ワーク2の上方への移動と、ワーク2の長手方向への移動は、ワーク2がバキュームカップ41に吸着していることにより規制される。ワーク2の長手方向とは直交する水平方向への移動は、ワーク2がリフタ11のワーク支持面28に係合されて且つバキュームカップ41に吸着されているために規制される。この結果、リフタ11が停止してワーク2に衝撃が加えられるとともにワーク2がリフタ11のみに支持されるようになるにもかかわらず、ワーク2がリフタ11に位置決めされた状態で保持される。
したがって、この実施の形態によれば、ワーク中央側に配置をしてワーク2に倣う形状のワーク支持面28とバキュームカップ41とで(直交するワーク支持面28によって)水平方向のワーク2の移動と、(バキュームカップ41によって)上下方向のワーク2の移動を規制するから、リフタ上昇時にアルミニウム材料製のワークなどの軽量なワークであってもワーク2がリフタ11に対して位置決めされた状態で保持されるプレス装置を提供することができる。
パッド12がワーク2の上方に退避した後、図12に示すように、ワークフィーダー5をワーク2の端部に向けて進め、ワーク2をワークフィーダー5によって把持する。ワーク2が加工位置にある状態においては、ワーク2の端部の上下両側にワークフィーダー5を挿入することができなかったり、例えば図5に示すように、図5においてワーク2より右側に位置する下型3の突起3aが邪魔になってワークフィーダー5をワーク2に向けて進めることができないことがある。しかし、リフタ11でワーク2を上昇させることにより、図6に示すようにワーク2の端部の上下両側が広く開放されるようになるし、突起3aとの干渉を避けながらワークフィーダー5をワーク2に向けて進めることが可能になる。
リフタ11の上昇が終了したときは、ワーク2はリフタ11に位置決めされた状態で静止しているから、ワークフィーダー5でワーク2を確実に把持することができる。そして、ワークフィーダー5が動作してワーク2が次の装置に搬送される。リフタ11に位置決めされたワーク2をワークフィーダー5で把持しているから、搬送時にワーク2が正しい姿勢で搬送されて安定するようになる。
この実施の形態によるバキュームカップ41は、吸着方向を変更可能な方向変更部(角度付きブロック48)に支持され、ワーク支持面28に接するワーク2の被支持面2aと直交する方向からワーク2を吸着する。このため、ワーク2の傾斜面を確実に吸着して保持することができる。
また、この実施の形態によるバキュームカップ41は、リフタ11の上型4側から見た状態における中央部に配置されている。このため、ワーク2のリフタ11で支持される部分の中央部を吸着により保持できるから、保持が確実である。
この実施の形態によるリフタ11は、ワーク支持面28に開口する凹部31を有している。バキュームカップ41は、凹部31の中に設けられている。このため、ワーク支持面28の中にバキュームカップ41が位置するようになるから、ワーク2を吸着保持する構造をコンパクトに実現することができる。
この実施の形態によるバキュームカップ41は、ワーク支持面28から突出している。このため、バキュームカップ41がワーク2に確実に接触するようになり、吸着保持の信頼性が高くなる。
この実施の形態によるバキュームカップ41はリフタ11に固定されている。リフタ11は、下型3に上下動自在に支持されている。このため、ワーク2をバキュームカップ41で吸着保持した状態でリフタ11とともに上昇させることができるから、リフタ11に対するワーク2の移動を確実に規制することができ、ワーク2がワークフィーダー5に正しく把持されるようになる。
この実施の形態によるリフタ11は、ワーク2をバランスよく持ち上げることができる位置に配置されている。このため、長尺物のワーク2であっても中央がクランク状であっても安定した状態でリフタ11によって上昇させることができる。
この実施の形態によるワーク支持面28は、水平方向に対して傾斜する傾斜面(第1の傾斜面22、第2の傾斜面24および第3の傾斜面27)を有している。このため、ワーク2の移動を規制するようにワーク支持面28を形成することができるから、リフタ11に対してワーク2を位置決めした状態でリフタ11を上昇させることができる。この結果、吸着による保持とワーク支持面28による位置決めとを併用してワーク2の移動を規制することができるから、確実にワーク2を保持することができる。
この実施の形態によるバキュームカップ41は、空気を吸引する空気通路42aに接続されている。空気通路42aは、リフタ11を上下方向に貫通するパイプ部材44と、パイプ部材44の下端に接続されて下型3を貫通して下型3の外に導出されたホース43とによって形成されている。パイプ部材44は、下型3に上下方向に延びるように形成された穴61に挿入されている。パイプ部材44の下端は、リフタ11がワーク2を押し上げた状態で穴61の中に位置している。このため、リフタ11が上昇したときにホース43が下型3から上に出ることがないから、リフタ11の昇降に伴ってホース43がリフタ11と下型3との間に挟み込まれるようなことがない。したがって、ホース43を保護できるから、バキュームカップ41による吸着の信頼性が高くなる。
この実施の形態による下型3は、穴61の下端が開口するホース室62を有している。ホース43は、コイル状に形成されてホース室62に収容された余長部63を有している。このため、リフタ11の昇降に伴って余長部63が伸縮するから、ホース43が不必要に下型3に擦り付けられて摩耗するようなことを防ぐことができる。
(ワーク支持面の変形例)
リフタ11のワーク支持面28は図13に示すように構成することができる。図13において、図1〜図12によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図13に示すリフタ11のワーク支持面28は、図8に示すリフタ11のワーク支持面28とは切欠き25が形成されていない点で異なり、その他は同一となるように形成されている。このため、図13に示すワーク支持面28には、頂点21から湾曲部26まで第2の傾斜面24が途切れることなく連なるように形成されている。この第2の傾斜面24に凹部31が開口している。この実施の形態によるワーク支持面28は、上型4側から見ると、凹部31の開口縁からなる円形の穴71が形成されている。バキュームカップ41は、この円形の穴71の中に配置されている。
ワーク支持面28を図13に示すように形成することにより、円形の穴71の開口部分の全域がワーク2に接触するようになる。このため、ワーク2がバキュームカップ41に吸着されることにより、ワーク2における円形の穴71と対応する円形部分がバキュームカップ41の吸引力で円形の穴71の開口縁に強く押し付けられるようになる。この結果、ワーク2をより一層強固にリフタ11に吸着によって保持することが可能になる。
1…プレス装置、2…ワーク、3…下型、4…上型、11…リフタ、22…第1の傾斜面、24…第2の傾斜面、27…第3の傾斜面、28…ワーク支持面、31…凹部、41…バキュームカップ、42a…空気通路、43…ホース、44…パイプ部材、48…角度付きブロック(方向変更部)、61…穴、62…ホース室、63…余長部、71…円形の穴。

Claims (13)

  1. ワークを挟んで加工する下型および上型と、
    前記ワークに倣う形状に形成されて前記ワークの動きを水平方向に規制するワーク支持面を有し、加工後の前記ワークを前記下型から押し上げるリフタと、
    前記リフタの前記ワーク支持面に設けられ、前記ワークの上下方向への移動を規制するバキュームカップとを備え、
    前記リフタは、上方に向けて凸になる断面山形状に形成され、
    前記ワーク支持面は、前記リフタの前記水平方向の一方に向けて斜め下方に延びる傾斜面と、前記リフタの前記水平方向の他方に向けて斜め下方に延びる傾斜面とを有し、
    前記加工後の前記ワークが前記リフタに係合するとともに前記ワークが前記ワーク支持面で前記バキュームカップに吸着されるように構成されていることを特徴とするプレス装置。
  2. 請求項1記載のプレス装置において、
    前記バキュームカップは、吸着方向を変更可能な方向変更部に支持され、前記ワーク支持面に接する前記ワークの被支持面と直交する方向から前記ワークを吸着することを特徴とするプレス装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のプレス装置において、
    前記バキュームカップは、前記リフタの前記上型側から見た状態における中央部に配置されていることを特徴とするプレス装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記リフタは、前記ワーク支持面に開口する凹部を有し、
    前記バキュームカップは、前記凹部の中に設けられていることを特徴とするプレス装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記バキュームカップは、前記ワーク支持面から突出していることを特徴とするプレス装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記バキュームカップは前記リフタに固定され、
    前記リフタは、前記下型に上下動自在に支持されていることを特徴とするプレス装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記リフタは、前記ワークの重心から等距離の複数の箇所に配置されていることを特徴とするプレス装置。
  8. 請求項1〜請求項の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記バキュームカップは、空気を吸引する空気通路に接続され、
    前記空気通路は、前記リフタを上下方向に貫通するパイプ部材と、前記パイプ部材の下端に接続されて前記下型を貫通して前記下型の外に導出されたホースとによって形成され、
    前記パイプ部材は、前記下型に上下方向に延びるように形成された穴に挿入され、
    前記パイプ部材の下端は、前記リフタが前記ワークを押し上げた状態で前記穴の中に位置していることを特徴とするプレス装置。
  9. 請求項記載のプレス装置において、
    前記下型は、前記穴の下端が開口するホース室を有し、
    前記ホースは、コイル状に形成されて前記ホース室に収容された余長部を有していることを特徴とするプレス装置。
  10. 請求項1記載のプレス装置において、
    前記ワーク支持面は、前記上型側から見て円形の穴を有し、
    前記バキュームカップは、前記穴の中に配置されていることを特徴とするプレス装置。
  11. 請求項1〜請求項10の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記ワーク支持面は、最も高い位置にある頂点より前記水平方向の一方側と、前記頂点より前記水平方向の他方側とが非対称となるように形成されていることを特徴とするプレス装置。
  12. 請求項1〜請求項11の何れか一つに記載のプレス装置において、
    前記下型は、ワーク成形面に倣うように上方に向けて凸になる断面山形状のワーク支持部を有し、
    前記リフタは、前記上方に向けて凸になる前記断面山形状の凸部を有し、
    前記凸部は、前記ワーク支持部の一部となるように形成されていることを特徴とするプレス装置。
  13. 請求項1〜請求項12記載のプレス装置において、
    前記ワーク支持面の最も高い位置にある頂点は前記水平方向の一方側に位置し、
    前記ワーク支持面における前記水平方向の他方の前記傾斜面は、前記頂点から前記他方に延びる相対的に緩やかな傾斜面と、この傾斜面に湾曲部を介して接続された急峻な傾斜面とを有し、
    前記リフタは、前記頂点と前記湾曲部とが張り出す断面山形状に形成されていることを特徴とするプレス装置。
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