JP6983416B2 - エトミデート誘導体ならびにその中間体、調製方法および使用 - Google Patents

エトミデート誘導体ならびにその中間体、調製方法および使用 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年10月10日出願の中国特許出願第201510650913.2号に基づく優先権の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、薬学の分野に関し、具体的には、エトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、それを含む医薬組成物およびキット、ならびにそれを調製するための中間体および方法、ならびにその使用に関する。
背景
「エトミデート」、すなわちR−(+)−1−(1−フェネチル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸エチルは、急速な作用発現、短い作用持続時間、速やかな回復、ならびに心血管および呼吸器系への軽度抑制という特性を有する静脈麻酔薬である。臨床において、エトミデートは、麻酔導入、および臨床外科のための麻酔で主に使用される。エトミデートの構造は以下の通りである。
Figure 0006983416
しかし、様々な研究によって、エトミデートは麻酔効果を発揮しながら、11β−ヒドロキシラーゼに阻害効果を及ぼし、それによってコルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌を低減し得ることが明らかになった。したがって、エトミデートの長期適用には致命的な潜在的リスクがある。
エトミデートの不利な点を克服し、コルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌に対する抑制がエトミデートほど強くなく、エトミデートの有利な点を有する、新規薬物を開発するための広範囲にわたる検討が薬剤師によって行われた。例えば、Cotten JFら(Methoxycarbonyl−etomidate: A novel rapidly metabolized and ultra−short−acting etomidate analogue that does not produce prolonged adrenocortical suppression、Anesthesiology、2009、111:240−9)によって、式7のエトミデート誘導体が報告された。これは、コルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌により低い阻害効果を示すが、同時に劇的に低下した麻酔効果を及ぼす。同様に、Laha,Joydev Kら(Synthesis of Fused Imidazoles, Pyrroles, and Indoles with a Defined Stereocenter α to Nitrogen Utilizing Mitsunobu Alkylation Followed by Palladium−Catalyzed Cyclization、Journal of Organic Chemistry、2011、76巻、20号、p8477−8482)によって、式8のカルボエトミデート型エトミデート誘導体が開示された。これは、コルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌への抑制をほとんど示さないが、同時に麻酔活性が低下し、作用持続時間が延長している。
Figure 0006983416
上記の問題点を考えると、好ましい麻酔効果と安全性プロファイルの両方を有するエトミデート誘導体を開発することは実質的に大いに重要である。
本発明の第1の側面において、エトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物が提供される。本発明のエトミデート誘導体は、良好な麻酔活性、急速な作用発現、および短い作用持続時間を有するだけでなく、コルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌への抑制をほとんど示さず、したがって好ましい麻酔効果と安全性プロファイルの両方を有する。
本発明のエトミデート誘導体は、式I
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
の構造を有する。
本発明の第2の側面において、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、および1種以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
本発明の第3の側面において、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、または本発明の医薬組成物を含むキットが提供される。
本発明の第4の側面において、麻酔における使用のための、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物が提供される。
本発明の第5の側面において、麻酔医薬品の製造における、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用が提供される。
本発明の第6の側面において、有効量の、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の投与を含む麻酔方法が提供される。
本発明の第7の側面において、本発明のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
エトミデート誘導体を式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の化合物から調製することを含む、方法が提供される。
本発明の第8の側面において、本発明のエトミデート誘導体、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物を調製するための中間体が提供される。中間体は、式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の構造を有する。
本発明の第9の側面において、本発明のエトミデート誘導体の調製における、式2の化合物、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用が提供される。
本発明の第10の側面において、本発明のエトミデート誘導体を調製する別の方法であって、
エトミデート誘導体を式3
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
の化合物から調製することを含む、方法が提供される。
本発明の第11の側面において、本発明のエトミデート誘導体、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物を調製するための別の中間体が提供される。中間体は、式3
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
の構造を有する。
本発明の第12の側面において、本発明のエトミデート誘導体の調製における、式3の化合物、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用が提供される。
発明の詳細な説明
定義
以下に別段の定義がない限り、ここで使用されるすべての科学技術用語には、当業者が通常理解する意味と同じ意味があるものとする。ここで使用される技法への言及は、当技術分野において通常理解されているような技法を指し、当業者に明らかである、そのような技法の変形または等価な技法の代替を包含することを意図したものである。以下に示す用語の大部分を当業者は容易に理解すると考えられるが、本発明をさらによく説明するために、以下の定義を提示する。
ここで使用される用語「含む(include)」、「備える(comprise)」、「有する(have)」、「含有する(contain)」または「伴う(involve)」、および他の変形は、包括的または非限定的(open-ended)であり、列挙されていない別の要素または方法工程を排除しない。
ここで使用されるような用語「置換されている」は、指定された原子上の1個以上(例えば、1、2、3または4個)の水素原子が、指定された原子の現状における通常の価数を超えないことを条件として、指定された基で置きかえられていること、置換によって、安定な化合物になることを意味する。置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せによって、安定な化合物になる場合に限り許容される。
ここで使用されるような用語「任意に置換されていてもよい」は、そこで示される構造が非置換である、または指定された基、ラジカルもしくは部分で置換されていることがあることを意味する。
ここで使用されるような用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、好ましくは、フッ素、塩素または臭素を指す。
ここで使用されるような用語「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する飽和の直鎖状または分枝炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルなど、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチルまたはイソブチルを指す。
ここで使用されるような用語「C2〜6アルケニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合および2〜6個の炭素原子を有する不飽和の直鎖状または分枝炭化水素基、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどを指す。
ここで使用されるような用語「C2〜6アルキニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合および2〜6個の炭素原子を有する不飽和の直鎖状または分枝炭化水素基、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルなどを指す。
ここで使用されるような用語「C3〜6シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子を有する飽和単環式炭化水素基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを指す。
ここで使用されるような用語「C6〜10アリール」は、6〜10個の炭素原子を有する芳香族基、例えばフェニルまたはナフチルを指す。
ここで使用されるような用語「C1〜6アルコキシル」は式−O−C1〜6アルキルの1価飽和炭化水素基を指し、用語「C1〜6アルキル」は上記のように定義され、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシなどである。
ここで使用されるような用語「C2〜7アルコキシカルボニル」は、C1〜6アルコキシルがカルボニル結合を介して分子の残りの部分に結合していることを指し、用語「C1〜6アルコキシル」は上記のように定義され、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニルなどである。
ここで使用されるような用語「塩」は、酸とイミダゾール環上の窒素原子とから形成された塩を指し、酸は、イミダゾール環上の窒素原子と反応して、塩を形成することができる、有機化学の分野でよく使用される無機酸または有機酸を指す。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、ピロ硫酸、リン酸、硝酸などが挙げられるが、これらに限定されない。有機酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバリン酸、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、フルオロ酢酸、アセト酢酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ショウノウスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
ここで使用されるような用語「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容される酸とイミダゾール環上の窒素原子とから形成された塩を指す。薬学的に許容される酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ショウノウスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、結晶または多形体の形で存在していてもよく、単一の多形の形でも、1つより多くの多形体を任意の比で含む混合物の形でもよい。
本発明の化合物は、溶媒和物、特に水和物の形で存在していてもよく、本発明の化合物は、極性溶媒、特に水、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチルまたはアセトンを、例えば化合物の結晶格子の構造要素として含有する。極性溶媒、特に水は、化学量論量または非化学量論量で存在していてもよい。
化合物
本発明の一目的は、エトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物を提供することである。本発明のエトミデート誘導体は、良好な麻酔活性、急速な作用発現、および短い作用持続時間を有するだけでなく、動物におけるコルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌への抑制をほとんど示さず、したがって好ましい麻酔効果と安全性プロファイルの両方を有する。
具体的に、本発明は、以下のような式1
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
のエトミデート誘導体または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物を提供する。
本発明の態様によれば、XとYの一方はハロゲンであり、他方は水素である。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは独立して、ハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは同じハロゲンである。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは異なるハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは独立して、フッ素、塩素、臭素、または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする。
本発明の態様によれば、R1は、C1〜6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチルまたはイソブチルである。
本発明の態様によれば、本発明のエトミデート誘導体は、
Figure 0006983416
からなる群から選択される。
医薬組成物およびキット
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、および1種以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供することである。
本発明において使用される用語「薬学的に許容される担体」は、治療剤と一緒に投与される、希釈剤、佐剤、賦形剤、または媒体を指し、これは、健全な医学的判断によれば、適切なベネフィット/リスク比を超えた過度の毒性、刺激、アレルギー反応もしくは他の問題または合併症をもたらすことなく、ヒトおよび/または他の動物の組織と接触させるのに適している。
本発明の医薬組成物において使用することができる薬学的に許容される担体としては、無菌の液体、例えば水および石油、動物、植物または合成起源の油をはじめとする油、例えば落花生油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などを挙げてもよいが、これらに限定されない。水は、医薬組成物が静脈内投与されるとき模範的な担体である。生理的塩類溶液ならびにデキストロースおよびグリセロール水溶液を、液体担体、特に注射液用の液体担体として使用することもできる。適当な医薬賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、マルトース、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリン/グリセロールモノステアラート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどが挙げられる。組成物は、望ましければ、少量の湿潤剤、乳化剤、またはpH緩衝剤を含有することもできる。
本発明の医薬組成物は、適当な経路で投与されていてもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、非経口経路、例えば静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内または皮膚経路で投与される。より好ましくは、本発明の医薬組成物は静脈内経路で投与される。
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、あるいは本発明の医薬組成物を含むキットを提供することである。
処置方法および使用
本発明の別の目的は、麻酔、特に静脈麻酔における使用のための、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物を提供することである。
本発明の別の目的は、麻酔医薬品の製造における、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用を提供することである。好ましくは、医薬品は、非経口経路、例えば静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内または皮膚経由で投与される。より好ましくは、医薬品は静脈内経路で投与される。
本発明の別の目的は、有効量の、本発明のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の投与を含む麻酔方法を提供することである。好ましくは、投与は、非経口経路、例えば静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内または皮膚経由で行われる。より好ましくは、投与は静脈内経路で行われる。
調製方法
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
エトミデート誘導体を式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の化合物から調製することを含む、方法を提供することである。
本発明の態様によれば、XとYの一方はハロゲンであり、他方は水素である。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは独立して、ハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは同じハロゲンである。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは異なるハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは独立して、フッ素、塩素、臭素、または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする。
本発明の態様によれば、式2の化合物は、
Figure 0006983416
からなる群から選択される。
本発明の態様によれば、式1のエトミデート誘導体は、式2の化合物から以下に示すスキームA(エステルとの縮合)
Figure 0006983416
[式中、XおよびYおよびR1は上記のように定義される]
に従って調製することができる。
本発明の態様によれば、縮合剤は、カルボジイミド構造を含む化合物、例えばEDCIまたはDCCなどである。
好ましくは、上記の反応は10℃〜50℃の温度で行われる。
好ましくは、式2の化合物対R1OH対縮合剤のモル比は1:(1〜10):(1〜15)である。
本発明の別の態様によれば、式1のエトミデート誘導体は、式2の化合物から以下に示すスキームB
Figure 0006983416
[式中、X、YおよびR1は上記のように定義される]
に従って調製することができる。
本発明の態様によれば、ハロゲン化剤は塩化チオニル、塩化オキサリルまたは同様の化学試薬である。
本発明の態様によれば、アルカリ性試薬は、窒素含有有機試薬、例えばトリエチルアミン、DMAPなどである。
好ましくは、上記の反応は−20℃〜50℃の温度で行われる。
好ましくは、式2の化合物対R1OHのモル比は1:(1〜10)である。
本発明の別の態様によれば、式1のエトミデート誘導体は、式2の化合物から以下に示すスキームC
Figure 0006983416
[式中、X、YおよびR1は上記のように定義される]
に従って調製することができる。
本発明の態様によれば、H+とは、硫酸、HCl、HBrなどの意味である。
好ましくは、上記の反応は−10℃〜60℃の温度で行われる。
好ましくは、式2の化合物対R1OHのモル比は1:(5〜20)である。
本発明の別の態様によれば、式1のエトミデート誘導体は、式2の化合物から以下に示すスキームD
Figure 0006983416
[式中、X、YおよびR1は上記のように定義される]
に従って調製することができる。
活性化剤は、アシル基を活性化して、エステル化を促進することができる試剤、例えばクロロギ酸エチル、クロロギ酸ベンジルなどである。
好ましくは、上記の反応は−20℃〜50℃の温度で行われる。
好ましくは、式2の化合物対R1OHのモル比は1:(1〜10)である。
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体を調製する別の方法であって、
エトミデート誘導体を式3
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
の化合物から調製することを含む、方法を提供することである。
本発明の態様によれば、XとYの一方はハロゲンであり、他方は水素である。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは独立して、ハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは同じハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは異なるハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは独立して、フッ素、塩素、臭素、または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする。
本発明の態様によれば、R1は、C1〜6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチルまたはイソブチルである。
本発明の態様によれば、式3の化合物は、
Figure 0006983416
からなる群から選択される。
本発明の別の態様によれば、式1のエトミデート誘導体は、式2の化合物から以下に示すスキームE
Figure 0006983416
[式中、X、YおよびR1は上記のように定義される]
に従って調製することができる。
本発明の態様によれば、スキームEにおける反応はPh3PおよびDEADの存在下で行われる。
好ましくは、上記の反応は−20℃〜60℃の温度で行われる。
好ましくは、式2の化合物対S−フェネタノールのモル比は1:(1〜10)である。
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体を調製する他の方法を提供することである。例えば、式1のエトミデート誘導体は、式4および5の化合物からそれぞれ以下に示すスキームFおよびGに従って調製することができる。
Figure 0006983416
例えば、XおよびYが同時に塩素または臭素であるとき、式1の化合物は、式4の化合物をNCSまたはNBSと反応させることによって調製することができる。
Figure 0006983416
例えば、XとYの一方がフッ素または塩素であり、他方が臭素であるとき、式1の化合物は、式5の化合物をNCSまたはNBSと反応させることによって調製することができる。
中間化合物
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体を調製するための中間化合物であって、中間化合物が式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の構造を有する中間化合物を提供することである。
本発明の態様によれば、XとYの一方はハロゲンであり、他方は水素である。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは独立して、ハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは同じハロゲンである。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは異なるハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは独立して、フッ素、塩素、臭素、または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする。
本発明の態様によれば、式2の化合物は、
Figure 0006983416
からなる群から選択される。
式2の化合物は、式1のエトミデート誘導体の加水分解を経て得ることができる。したがって、式2の化合物は、式1の化合物の不純物参照物質として使用することもできる。
Figure 0006983416
本発明の別の目的は、本発明のエトミデート誘導体を調製するための別の中間化合物であって、中間化合物が式3
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲンまたは水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
1は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜6アルコキシル、C2〜7アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキルおよびC6〜10アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキルまたはC6〜10アリールである]
の構造を有する中間化合物を提供することである。
本発明の態様によれば、XとYの一方はハロゲンであり、他方は水素である。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは独立して、ハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは同じハロゲンである。
本発明の別の態様によれば、XおよびYは異なるハロゲンである。
本発明の態様によれば、XおよびYは独立して、フッ素、塩素、臭素、または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする。
本発明の態様によれば、R1は、C1〜6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチルまたはイソブチルである。
本発明の態様によれば、式3の化合物は、
Figure 0006983416
からなる群から選択される。
式3の化合物は、定法に従って、例えば以下に示す文献に記載されている方法を参照することによって、市販の原材料から調製することができる:[1]Journal of Organic Chemistry、2001(20)、76、8477−8482;[2]Journal of Medicine Chemistry、2008(7)、51、2244−2253;[3]Journal of American Chemical Society、1973、95、4619;および[4]Journal of Organic Chemistry、1984(11)、49、1951−1954。
実施例
本発明の目的および技術的解決策を明らかにするために、以下に示す例を参照しながら、さらに本発明を詳細に説明した。これらの例は、本発明のさらなる例として示されているにすぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないと理解されたい。当業者が上記の本発明の開示に基づいて本発明の技術的解決策に加えた本質的でない修正および/または調整がある場合には、それらはすべて本発明の保護範囲内に入る。さらに、以下の例に記載されていない具体的な実験手順は、通常の実験手順に従って実施される。
ここで使用されるような略語は以下に示す意味を有する。
Figure 0006983416
式3の化合物の調製
例1
1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチルの調製
室温にて、市販の1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸(300mg)をエタノール(5ml)に添加し、次いで塩化チオニル(0.5ml)を添加し、混合物を還流下で1時間反応させた。溶媒を減圧下で蒸発により除去して、白色固体の1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル塩酸塩を得た。氷水浴中で、飽和NaHCO3水溶液を添加して、中和し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で蒸発により除去して、表題化合物(290mg)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 175.53
例2
1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチルの調製
氷浴中で、1H−イミダゾール−4−アミノ−5−カルボン酸メチル(0.5g)を50%HBF4溶液(12.5ml)に溶解し、次いでNaNO2(0.28g)の水溶液(1ml)を添加した。混合物を、窒素ガス発生が起こらなくなるまで水銀灯(234nm)照射下で連続的に反応させた。反応が完了した後、1N NaOHの氷水溶液を、氷浴中で混合物に添加して、pHを6に調整した。水層を酢酸エチル(20ml×3回)で抽出した。有機層を合わせ、飽和塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1)で分別して、無色油の表題化合物(0.23g)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 145.08
対応する市販の原材料を使用して、化合物36〜50を例1または2に記載されている方法に従って調製した。化合物36〜50の質量スペクトルデータを以下の表に示す。
Figure 0006983416
式2の化合物の調製
例3
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸(化合物32)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチル(2.48g、10mmol)を、氷浴中で撹拌しながらメタノール(30ml)に溶解し、次いで1N NaOH溶液を滴下して加えた。反応をTLCでモニターした。反応が完了した後、メタノールを、減圧下で蒸発により除去した。1N HClを使用して、水層をpH 5に調整し、次いで酢酸エチル(25ml×3回)で抽出した。有機層を合わせ、飽和塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、白色固体の表題化合物(2.22g、収率94.8%)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 235.18
対応する原材料を使用して、化合物30〜31および33〜35を例3に記載されている方法に従って調製した。化合物30〜31および33〜35の質量スペクトルデータを以下の表に示す。
Figure 0006983416
式1のエトミデート誘導体の調製
例4
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチル(化合物13)の調製
THF(3ml)中の1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチル(144mg)およびPh3P(325mg)の混合物に、−30℃でTHF(2ml)中のS−フェネタノール(122mg)を滴下して加えた。次いで、THF(2ml)中のDEAD(220mg)を反応液に滴下して加えた。添加した後、次いで反応液を0℃まで温めた。反応をTLCでモニターした。反応が完了した後、溶媒を、減圧下で蒸発により除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:3)で分別して、無色油の表題化合物(73mg)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 249.21
例5
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物14)の調製
1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチルを原材料として使用して、表題化合物を例4に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 263.24
例6
R−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジフルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物18)の調製
1H−2,4−ジフルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチルを原材料として使用して、表題化合物を例4に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 281.23
例7
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物4)の調製
1) 1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル:室温にて、1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸(300mg)を、撹拌しながらエタノール(5ml)に添加し、次いで塩化チオニル(0.5ml)を添加した。混合物を還流下で1時間反応させた。溶媒を減圧下で蒸発により除去して、白色固体の1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル塩酸塩を得た。氷水浴中で、炭酸水素ナトリウムの氷水溶液をゆっくりと添加して、中和し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で蒸発により除去して、1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(280mg)を得た。
2) 1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチルを原材料として使用して、表題化合物を例4に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 279.69
例8
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチル(化合物15)の調製
1) 1H−イミダゾール−4−フルオロ−5−カルボン酸メチル:氷浴中で、1H−イミダゾール−4−アミノ−5−カルボン酸メチル(0.5g)を50%HBF4溶液(12.5ml)に氷浴中で溶解し、次いでNaNO2(0.28g)の水溶液(1ml)を添加した。混合物を、窒素ガス発生が起こらなくなるまで水銀灯(234nm)照射下で連続的に反応させた。反応が完了した後、1N NaOHの氷水溶液を、氷浴中で混合物に添加して、6を超えるpHに調整した。水層を酢酸エチル(20ml×3回)で抽出した。有機層を合わせ、飽和塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1)で分別して、無色油の1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチル(0.23g)を得た。
2) 1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸メチルを原材料として使用して、表題化合物を例4に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 249.22
1H-NMR (DMSO, 400MHz): 1.73-1.84 (t, 3H); 3.68 (s, 3H); 6.13 (q, 1H), 7.1-7.3 (m, 5H).
F-NMR δ: -113.40 (s).
例9
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物16)の調製
乾燥THF(3ml)中の1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(158mg、1.1mmol)およびPh3P(340mg、1.3mmol)の混合物に、乾燥THF(2ml)中のS−フェネタノール(134mg、1.1mmol)を滴下して加えた。次いで、乾燥THF(2ml)中のDEAD(230mg、1.32mmol)を反応液に滴下して加えた。添加した後、次いで反応液を0℃までゆっくりと温めた。反応をTLCでモニターした。反応が完了した後、溶媒を減圧下で蒸発により除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:3)で分別して、無色油の表題化合物(81mg、収率28%)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 263.24
1H-NMR (CD3Cl, 400MHz): 1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 1.96 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.20-4.33 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.22-6.31 (m, 1H), 7.16-7.38 (m, 5H).
F-NMR δ: -113.40 (s).
式3の対応する化合物を原材料として使用して、化合物1〜3、5〜12、17および19〜29を例4〜9に記載されている方法に従って調製した。
例10
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物2)、R−1−(1−フェネチル)−1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物4)およびR−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジクロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物6)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸エチル(488mg、2mmol)およびNCS(280mg、2.1mmol)を、室温にてアセトニトリル(20ml)に溶解した。混合物を加熱して還流し、12時間反応させた。反応が完了した後、溶媒を減圧下で蒸発により除去した。残渣をカラムクロマトグラフィーで分別して、それぞれR−1−(1−フェネチル)−1H−2−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(80mg)、R−1−(1−フェネチル)−1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(120mg)およびR−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジクロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル(50mg)を得た。
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 2.00 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.22-4.38 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.25-6.38 (m, 1H), 7.15-7.37 (m, 5H); 7.55 (s, 1H).
MS-ESI [M+H]+ = 279.71.
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.33 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 1.97 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.24-4.31 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.65-6.77 (m, 1H); 7.15-7.35 (m, 5H); 7.70 (s, 1H).
MS-ESI [M+H]+ = 279.70.
R−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジクロロイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 1.96 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.26-4.36 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.60-6.69 (m, 1H); 7.16-7.36 (m, 5H).
MS-ESI [M+H]+ = 341.15.
例11
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−ブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物7)、R−1−(1−フェネチル)−1H−4−ブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物10)およびR−1−(1−フェネチル)−1−水素−2,4−ジブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物12)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸エチルを原材料として、NBSを臭素化剤として使用して、表題化合物を例10に記載されている方法に従って調製した。
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−ブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 2.00 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.22-4.38 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.26-6.40 (m, 1H), 7.09-7.39 (m, 5H); 7.58 (s, 1H).
MS-ESI [M+H]+ = 324.17.
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−ブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 2.00 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 4.20-4.27 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.65-6.71 (m, 1H), 7.36-7.12 (m, 5H); 7.75 (s, 1H).
MS-ESI [M+H]+ = 324.18.
R−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジブロモイミダゾール−5−カルボン酸エチル:
1H-NMR (CH3Cl, 400 MHz) δ:1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 1.99 (d, J = 7.1 Hz, 3H); 4.35-4.16 (q, J = 7.1 Hz, 2H); 6.49-6.6 (m, 1H); 7.42-7.09 (m, 5H).
MS-ESI [M+H]+ = 403.07.
例12
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−クロロ−4−ブロモ−イミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物19)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−クロロイミダゾール−5−カルボン酸エチルを原材料として、NBSを臭素化剤として使用して、表題化合物を例10に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 358.61.
例13
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロ−4−クロロ−イミダゾール−5−カルボン酸イソプロピル(化合物24)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸イソプロピルを原材料として、NCSを塩素化剤として使用して、表題化合物を例10に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 356.19.
例14
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロ−4−クロロ−イミダゾール−5−カルボン酸イソプロピル(化合物25)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロ−4−クロロ−イミダゾール−5−カルボン酸(270mg、1mmol)およびトリエチルアミン(111mg、1.1mmol)を、−20℃で乾燥ジクロロメタン(15ml)に溶解した。次いで、クロロギ酸エチル(110mg、1mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)溶液をゆっくりと滴下して加えた。次いで、反応混合物を−20℃で1時間撹拌し、次いでろ過した。イソプロピルアルコール(0.5ml)を、氷浴中でろ液に滴下して加え、混合物を氷浴中で4時間反応させた。反応が完了した後、反応液を0.1N HCl(5ml×2回)、飽和NaHCO3溶液(10ml×2回)および飽和塩水(15ml×1回)で連続して洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油の表題化合物(280mg、収率90%)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 311.68.
例15
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸イソプロピル(化合物26)の調製
室温にて、R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸(234mg、1mmol)、EDCI(250mg、1.3mmol)およびDMAP(12mg、0.1mmol)を、撹拌しながら乾燥ジクロロメタン(10ml)に添加した。次いで、イソプロピルアルコール(12mg、2mmol)をゆっくりと滴下して加えた。混合物を、室温にて6時間撹拌しながら反応させた。反応が完了した後、反応液を0.1N HCl(5ml×2回)、飽和NaHCO3(10ml×2回)および飽和塩水(15ml×1回)で連続して洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油の表題化合物(248mg、収率90%)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 277.28.
例16
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸n−ブチル(化合物27)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−4−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸およびn−ブタノールを原材料として使用して、表題化合物を例15に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 291.31.
例17
R−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジブロモイミダゾール−5−カルボン酸イソブチル(化合物28)の調製
R−1−(1−フェネチル)−1H−2,4−ジブロモイミダゾール−5−カルボン酸およびイソブタノールを原材料として使用して、表題化合物を例15に記載されている方法に従って調製した。
MS-ESI [M+H]+ = 431.09.
例18
R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸n−ブチル(化合物29)の調製
氷浴中で、R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボン酸(470mg、2mmol)を、撹拌しながら乾燥ジクロロメタン(10ml)に添加し、次いで塩化オキサリル(0.5ml)および触媒量のDMFを添加した。氷浴を取り除き、混合物を、室温にて12時間撹拌反応させた。溶媒および過剰の塩化オキサリルを減圧下で蒸発により除去して、R−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボキシルクロリドを得た。
前工程で調製されたR−1−(1−フェネチル)−1H−2−フルオロイミダゾール−5−カルボキシルクロリドの乾燥ジクロロメタン(5ml)溶液を、氷浴中で撹拌しながら乾燥ジクロロメタン(10ml)中のn−ブタノール(0.2ml)およびDMAP(300mg、2.5mmol)の溶液にゆっくりと滴下して加えた。氷浴を取り除き、混合物を室温にて6時間反応させた。反応が完了した後、反応液を0.1N HCl(5ml×2回)、飽和NaHCO3(10ml×2回)および飽和塩水(15ml×1回)で連続して洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油の表題化合物(550mg、収率95%)を得た。
MS-ESI [M+H]+ = 291.30.
式2の対応する化合物を原材料として使用して、化合物1〜24を例14〜18に記載されている方法に従って調製した。
化合物1、3、5、8、9、11、17、20〜23の質量スペクトルデータを以下の表に示す。
Figure 0006983416
生物学的実験例
実験例1
本発明のエトミデート誘導体のマウスにおけるED50およびLD50の試験
被験薬および投与:
正確に秤量した化合物14、15、16および18(各化合物について5mg)をそれぞれ10mlの遠心管に入れた。次いで、1mlのブランク乳濁液(20%ダイズ油ブランク乳濁液)を各試験管に添加し、混合物を超音波装置で数分間音波処理して、5mg/mlの均質乳濁液を得た。それを、注射器で使用直前に取り出した。エトミデート脂肪エマルジョン注射液(市販、2mg/ml)を対照として使用した。マウスにおける投与濃度を固定し、投与量を実際の状況に応じて変更した。
試験方法:
麻酔に関するED50およびLD50値は、逐次法を用いて決定した。この試験における投与は、適格の健常KMマウス(雄性)において尾静脈注射を一定速度で10秒間行った。試験前に、予備試験を実施して、動物において麻酔状態(または死亡)に至るおおよその用量(投与量)を決定し、次いで、それを正式の試験における中間用量として設定した。中間用量群の上下に、0.8の間隔をおいて2〜3つの用量群を設定した。立ち直り反射の消失または死亡をそれぞれ薬効または毒性の指標として用いた。正式の試験は中間用量の投与で始めた。動物に麻酔をかけた場合には、より低い用量を投与した。そうでなければ、動物に麻酔がかからない場合には、より高い用量を投与し、そのサイクルを3〜4回繰り返した。麻酔のLD50およびED50値は、逐次法によりaot425ソフトウェアで算出した。TIは、次式:TI=LD50/ED50に従って算出した。
試験結果:
化合物のマウスにおけるLD50/ED50およびTI指数の試験結果を表1に示す。
Figure 0006983416
結論:本発明のエトミデート誘導体はマウスにおいて麻酔効果を実現し、麻酔有効性はエトミデートに近い。
実験例2:
本発明のエトミデート誘導体のマウスにおける麻酔の潜在期および持続期の試験
雄性昆明マウスを1群5匹ずつのグループに分けた。被験薬を、尾静脈注射により一定速度で10秒間投与した。立ち直り反射の消失時(潜在期)および回復時(持続期)を記録した。
化合物のマウスにおける麻酔の潜在期および持続期の試験結果を表2に示す。
Figure 0006983416
結論:本発明のエトミデート誘導体はエトミデートに近い麻酔効果を、急速な作用発現および短い作用持続時間と共に実現する。
さらに、本発明者は、マウスの麻酔試験では、本発明の化合物がマウスにおいて回復後の血圧およびフォローアップ反応に及ぼす影響はわずかであることも見出した。データを表3に示す。
Figure 0006983416
実験例3
本発明のエトミデート誘導体によるラットにおけるコルチコステロン分泌への抑制の程度の試験
本発明のエトミデート誘導体によるラットにおけるコルチコステロン分泌への抑制の程度は、エトミデートを正の対照として使用して、Anesthesiolgy 2010;112(3):637−644に記載されている方法に従って評価した。
実験法:
ラットをカテーテル法で1日回復させ、グループに分けた(負の対照群6匹、残りの各群8匹)。次いで、0.2mg/kgのデキサメタゾン(濃度0.04mg/mL、投与量5mL/kg)を尾静脈注射で投与した。2時間後、血液試料を頚動脈から回収し、血清コルチコステロンの基礎値を決定した(コルチコステロンのC0分、負の対照)。次いで、0.2mg/kgのデキサメタゾン、化合物15、化合物16およびエトミデート(正の対照)をそれぞれ投与し、直後に続けて、25μg/kgのACTH1-24(濃度5μg/mL、投与量5mL/kg)を尾静脈注射で投与した。15分後、血液試料を頚動脈から回収し、コルチコステロンの濃度を決定した(コルチコステロンのC15分)。試験結果を表4に示す。
Figure 0006983416
負の対照群と比較して、*P<0.05、**P<0.001;
正の対照群と比較して、#P<0.001。
上記の結果から、本発明のエトミデート誘導体はラットにおけるコルチコステロイド分泌への抑制を示さないことが理解できる。
要約すれば、本発明の化合物は、エトミデートと同様の利点を有する(すなわち、良好な麻酔活性、急速な作用発現、および短い作用持続時間を有し、心血管系にほとんど影響を及ぼしていない)だけでなく、コルチゾールおよび/またはコルチコステロンの分泌への抑制を示さず、したがって好ましい麻酔効果と安全性プロファイルの両方を有する。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1] 式1
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C 1〜6 アルコキシル、C 2〜7 アルコキシカルボニル、C 3〜6 シクロアルキルおよびC 6〜10 アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、C 3〜6 シクロアルキルまたはC 6〜10 アリール、好ましくは、C 1〜6 アルキル、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチルまたはイソブチルである]
のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
[2]
Figure 0006983416
からなる群から選択される、[1]に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
[3] [1]または[2]に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、および1種以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
[4] [1]または[2]に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、または[3]に記載の医薬組成物を含むキット。
[5] 麻酔医薬品、特に静脈麻酔医薬品の製造における、[1]または[2]に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用。
[6] [1]に記載のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
前記エトミデート誘導体を式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の化合物から調製することを含む、方法。
[7] 前記式2の化合物が、
Figure 0006983416
からなる群から選択される、[6]に記載の方法。
[8] 式2
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とする]
の化合物、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
[9]
Figure 0006983416
からなる群から選択される、[8]に記載の式2の化合物、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
[10] [1]に記載のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
前記エトミデート誘導体を式3
Figure 0006983416
[式中、
XおよびYは独立して、ハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)または水素であり、ただし、XおよびYは同時に水素ではないことを条件とし、
は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C 1〜6 アルコキシル、C 2〜7 アルコキシカルボニル、C 3〜6 シクロアルキルおよびC 6〜10 アリールからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換されていてもよい、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、C 3〜6 シクロアルキルまたはC 6〜10 アリール、好ましくは、C 1〜6 アルキル、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチルまたはイソブチルである]
の化合物から調製することを含む、方法。
[11] 前記式3の化合物が、
Figure 0006983416
からなる群から選択される、[10]に記載の方法。

Claims (10)

  1. 式1
    Figure 0006983416
    [式中、Xは水素、Yはフッ素、RはC1〜6アルキルである]
    のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
  2. Figure 0006983416
    からなる群から選択される、請求項1に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
  3. 請求項1または2に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、および1種以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  4. 請求項1または2に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物、または請求項3に記載の医薬組成物を含むキット。
  5. 麻酔医薬品の製造における、請求項1または2に記載のエトミデート誘導体、または薬学的に許容されるその塩、多形体、もしくは溶媒和物の使用。
  6. 前記麻酔医薬品が静脈麻酔医薬品である、請求項5に記載の使用。
  7. 請求項1に記載のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
    前記エトミデート誘導体を式2
    Figure 0006983416
    [式中、Xは水素、Yはフッ素である]
    の化合物から調製することを含む、方法。
  8. 式2
    Figure 0006983416
    [式中、Xは水素、Yはフッ素である]
    の化合物、またはその塩、多形体、もしくは溶媒和物。
  9. 請求項1に記載のエトミデート誘導体を調製する方法であって、
    前記エトミデート誘導体を式3
    Figure 0006983416
    [式中、Xは水素、Yはフッ素、RはC1〜6アルキルである]
    の化合物から調製することを含む、方法。
  10. は、メチルおよびエチルからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
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