JP6981864B2 - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターンが形成された基板および回路基板の製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターンが形成された基板および回路基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターンが形成された基板および回路基板の製造方法に関する。
プリント配線板は、一般的にはフォトリソグラフィーによって製造される。フォトリソグラフィーとは、以下の工程によって、基板上に所望の配線パターンを形成する方法である。すなわち、まず、基板上に感光性の樹脂組成物から成る層を形成し、該塗膜にパターン露光及び現像してレジストパターンを形成する。次いでエッチング又はめっき処理により導体パターンを形成する。その後、基板上のレジストパターンを除去することによって、基板上に所望の配線パターンを形成する。
プリント配線板の製造においては、感光性エレメント(感光性樹脂積層体)を使用することが多い。この感光性エレメントを用いる配線パターンの形成方法、及びこれに好適な感光性樹脂組成物として、多くの公知例が存在する(特許文献1〜3)。
国際公開第2012−101908号 国際公開第2015−174467号 国際公開第2015−174468号
しかしながら、上記の特許文献1〜3に記載された材料は、いずれも、感度、解像度、密着性、剥離時間、柔軟性、現像液発泡性の観点から、更なる改良の余地が残されていた。
本発明は上記の現状に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、発泡性が抑えられ、良好な感度、解像度、密着性を有し、剥離時間を短縮できるとともに、柔軟性に優れたレジストパターンを形成可能な感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターンが形成された基板および回路基板の製造方法を提供することである。
本発明者らは、以下の技術的手段によって、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は以下のとおりのものである。
[1]
以下の成分:
(A)アルカリ可溶性高分子、
(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、
(C)光重合開始剤、及び
(D)増感剤
を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、下記一般式(1):
Figure 0006981864
{式中、Aは、C又はCであり、−(A−O)n1−及び−(A−O)n3−において、−C−O−及び−C−O−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、該配列がブロックである場合には、−C−O−及び−C−O−のいずれかが−B−O−基側であってもよい。Bは、炭素数4〜8の2価のアルキル鎖である。n1は、0〜10の整数であり、n3は、0〜10の整数であり、n1+n3は、0〜20の整数であり、そして、n2は12〜42の整数である。}で表される化合物を含み、
前記(D)増感剤が、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、トリアリールアミン化合物およびオキサゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、かつ、405nmの光を吸収する化合物であること、を特徴とする感光性樹脂組成物。
[2]
前記感光性樹脂組成物中の固形分100g当たりのエチレン性不飽和二重結合のモル数が0.1〜0.3である、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]
前記感光性樹脂組成物中の固形分100g当たりのエチレン性不飽和二重結合のモル数が0.11〜0.15である、[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]
前記一般式(1)において、AがCである、[1]から[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[5]
前記一般式(1)において、n1+n3が1〜20である、[1]から[4]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[6]
前記一般式(1)において、n1+n3が1〜10である、[1]から[5]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[7]
前記(D)増感剤が、ピラゾリン化合物を含む、[1]から[6]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[8]
前記(D)増感剤が、アントラセン化合物を含む、[1]から[7]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[9]
前記(D)増感剤が、トリアリールアミン化合物を含む、[1]から[8]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[10]
前記感光性樹脂組成物は、
前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜30質量%含み、
前記(D)増感剤を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して0.05〜2質量%含む、[1]から[9]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[11]
少なくともスチレンおよびメタクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子を、前記(A)アルカリ可溶性高分子全体の50質量%以上含む、[1]から[10]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[12]
ビスフェノールA骨格を有する化合物を、前記(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物全体の40質量%以上含む、[1]から[11]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[13]
前記感光性樹脂組成物は、
前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜17質量%含む、[1]から[12]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[14]
前記感光性樹脂組成物は、
前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜15質量%含む、[13]に記載の感光性樹脂組成物。
[15]
前記感光性樹脂組成物中の
前記(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量の値は0.7以上1.4以下である、[1]から[14]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[16]
前記感光性樹脂組成物中の
前記(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量の値は0.8以上1.3以下である、[15]に記載の感光性樹脂組成物。
[17]
支持体上に、[1]〜[16]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層が積層されている、感光性樹脂積層体。
[18]
以下の工程:
基板上に、[17]に記載の感光性樹脂積層体をラミネートするラミネート工程、
該感光性樹脂積層体を露光する露光工程、及び
未露光部を除去する現像工程、
を含む、レジストパターンが形成された基板の製造方法。
[19]
[18]に記載の方法により製造された基板に対してエッチング又はめっきを施すことにより回路基板を形成する、回路基板の製造方法。
本発明によれば、発泡性が抑えられ、良好な感度、解像度、密着性を有し、剥離時間を短縮できるとともに、柔軟性に優れたレジストパターンを形成可能な感光性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性高分子、(B)エチレン性二重結合を有する化合物、(C)光重合開始剤、及び(D)増感剤を含有する。
そして本実施形態の感光性樹脂組成物は、(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として下記一般式(1):
Figure 0006981864
{式中、Aは、C又はCであり、−(A−O)n1−及び−(A−O)n3−において、−C−O−及び−C−O−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、該配列がブロックである場合には、−C−O−及び−C−O−のいずれかが−B−O−基側であってもよい。Bは、炭素数4〜8の2価のアルキル鎖である。n1は、0〜10の整数であり、n3は、0〜10の整数であり、n1+n3は、0〜20の整数であり、そして、n2は12〜42の整数である。}で表される化合物を含み、
(D)増感剤が、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、トリアリールアミン化合物およびオキサゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むこと、を特徴とする。
<(A)アルカリ可溶性高分子>
(A)アルカリ可溶性高分子は、後述する第一の単量体の少なくとも1種を重合することにより得られるものであることが好ましい。また、(A)アルカリ可溶性高分子は、第一の単量体の少なくとも1種と、後述する第二の単量体の少なくとも1種とを共重合することにより得られるものであることがより好ましい。
第一の単量体は、分子中にカルボキシル基を含有する単量体である。第一の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルなどが挙げられる。これらの中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。本明細書では、「(メタ)アクリル」とはアクリル及びメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」及び「メタクリレート」を意味する。
(A)アルカリ可溶性高分子における第一の単量体の共重合割合は、全モノマーの合計質量に対して、10質量%〜35質量%であることが好ましく、15質量%〜30質量%であることがより好ましく、16質量%〜28質量%であることがより好ましい。
第二の単量体は、非酸性であり、かつ分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体である。第二の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類;並びに(メタ)アクリロニトリル、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体(例えば、メチルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、4−ビニル安息香酸、スチレンダイマー、スチレントリマーなど)などが挙げられる。これらの中でも、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、スチレン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、及びベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。レジストパターンの裾の短さの観点からベンジル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(A)アルカリ可溶性高分子における第二の単量体の共重合割合は、(A)アルカリ可溶性高分子となる共重合体を構成する全モノマーの合計質量に対して、70質量%〜90質量%であることが好ましく、70質量%〜85質量%であることがより好ましく、72質量%〜84質量%であることがより好ましい。
本実施形態では、レジストパターンの解像性を向上させるという観点から、(A)アルカリ可溶性高分子は、その構造の側鎖に芳香族基を有することが好ましい。
側鎖に芳香族基を有する(A)アルカリ可溶性高分子は、上記の第一の単量体及び第二の単量体のうちの少なくとも1種の単量体として、芳香族基を有する化合物を使用することにより調製されることができる。芳香族基を有する単量体としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アラルキルエステルの他、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、スチレン、ケイ皮酸、重合可能なスチレン誘導体(例えば、メチルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、4−ビニル安息香酸、スチレンダイマー、スチレントリマーなど)などが挙げられる。解像性、密着性、レジストパターンの裾のバランスの観点から、(メタ)アクリル酸アラルキルエステルとスチレンを共に含むことが好ましい。特に、よりレジストパターンの裾を短くするという観点から、(メタ)アクリル酸アラルキルエステルは、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記の芳香族基を有する化合物の共重合割合は、全モノマーの合計質量に対して、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、又は80質量%以上であることが好ましい。アルカリ可溶性を維持する観点からは、芳香族基を有する化合物の共重合割合は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。特に芳香族基を有する化合物としてスチレンを使用する場合は、スチレンの共重合割合は、40質量%以上80質量%未満が好ましい。
(A)アルカリ可溶性高分子としては、少なくともスチレンおよびメタクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子を含むことが好ましく、当該アルカリ可溶性高分子を、(A)アルカリ可溶性高分子の全体の、50質量%以上含むことがより好ましい。これによりレジストパターンの解像性を向上させるとともに、レジストパターンの裾を短くすることができる。
本実施形態では、(A)アルカリ可溶性高分子は、上記の第一の単量体及び第二の単量体から選択される1種以上の単量体を、既知の重合法、好ましくは付加重合、より好ましくはラジカル重合により、調製することができる。
(A)アルカリ可溶性高分子の酸当量(複数種のコポリマーを含む場合には、その混合物全体についての酸当量)は、感光性樹脂層の耐現像性、並びにレジストパターンの解像性及び密着性の観点から、100以上であることが好ましく、感光性樹脂層の現像性及び剥離性の観点から、600以下であることが好ましい。(A)アルカリ可溶性高分子の酸当量は、200〜500であることがより好ましく、250〜450であることがさらに好ましい。
(A)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量(以下、「Mw」と略記することがある)(複数種のアルカリ可溶性高分子を併用する場合には、その全体のMwを意味する)としては、5,000〜500,000であることが好ましく、5,000〜100,000であることがより好ましく、10,000〜65,000であることが更に好ましい。
重量平均分子量と数平均分子量(以下、「Mn」と略記することがある)の比である分散度(Mw/Mn)(複数種のアルカリ可溶性高分子を併用する場合には、その全体の分散度)としては、剥離性の観点から1.0以上が好ましく、解像性の観点から6.0以下が好ましい。1.0〜6.0であることが好ましく、1.5〜5.0であることがより好ましく、2.0〜5.0であることが更に好ましく、2.5〜4.5であることがより更に好ましく、3.0〜4.2であることが特に好ましい。
(A)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量及び分散度が上記の範囲にあることは、適度の現像性、高い塗膜強度、及びレジスト厚みの均一性を得られる観点で好ましい。
(A)アルカリ可溶性高分子として、複数種のアルカリ可溶性高分子を併用する場合には、
(A−1)Mwが50,000未満であるアルカリ可溶性高分子、及び
(A−2)Mwが50,000以上であるアルカリ可溶性高分子、
を含むことが、柔軟性、解像性、製品ライフの観点から特に好ましい。
上記アルカリ可溶性高分子(A−1)のMwは、5,000以上50,000未満であることがより好ましく、10,000〜45,000であることが更に好ましく、10,000〜35,000であることが特に好ましい。アルカリ可溶性高分子(A−1)のMwがこの範囲にあることは、柔軟性と解像性を両立する観点で好ましい。
一方、上記アルカリ可溶性高分子(A−2)のMwは、50,000〜100,000であることがより好ましく、50,000〜75,000であることが更に好ましく、50,000〜65,000であることが特に好ましい。アルカリ可溶性高分子(A−2)のMwがこの範囲にあることは、本実施形態の感光性樹脂組成物を感光性エレメント(ドライフィルムレジスト)に適用する場合の製品ライフをより長いものとする観点、および、柔軟性の観点で好ましい。
アルカリ可溶性高分子(A−1)成分の、感光性樹脂組成物の固形分の総量に対する含有割合は、好ましくは3質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上25質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以上25質量%以下である。(A−1)成分の使用割合を上記の範囲に設定することは、柔軟性と解像性と製品ライフとを両立する観点で好ましい。
アルカリ可溶性高分子(A−2)成分の、感光性樹脂組成物の固形分の総量に対する含有割合は、好ましくは5質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上48質量%以下であり、更に好ましくは18質量%以上45質量%以下である。(A−2)成分の使用割合を上記の範囲に設定することは、解像度、柔軟性、感光性エレメントの製品ライフの観点から好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物における(A)アルカリ可溶性高分子の使用割合は、感光性樹脂組成物の固形分の総量に対して、25質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることが好ましい。上限に特に限定は無いが、85質量%以下でもよく、80質量%以下でもよく、75質量%以下でもよく、70質量%以下でもよく、65質量%以下でもよい。
本実施形態の感光性樹脂組成物における(A)アルカリ可溶性高分子の使用割合は、感光性樹脂組成物の固形分の総量に対して、25質量%〜85質量%が好ましく、35質量%〜75質量%がより好ましく、40質量%〜65質量%がより好ましい。(A)アルカリ可溶性高分子の使用割合を上記の範囲に設定することは、解像度、密着性、柔軟性、レジストパターンの剥離性、感光性エレメントの製品ライフの観点から好ましい。
<(B)エチレン性二重結合を有する化合物>
(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物は、その構造中にエチレン性不飽和基を有することによって重合性を有する化合物である。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、下記一般式(1):
Figure 0006981864
{式中、Aは、C又はCであり、−(A−O)n1−及び−(A−O)n3−において、−C−O−及び−C−O−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、該配列がブロックである場合には、−C−O−及び−C−O−のいずれかが−B−O−基側であってもよい。Bは、炭素数4〜8の2価のアルキル鎖であり、n1は、0〜10の整数である。n3は、0〜10の整数であり、n1+n3は、0〜20の整数である。そして、n2は12〜42の整数である。}で表される化合物を含む。
−C−O−鎖は、−C−O−鎖よりも疎水性が高く、−C−O−鎖よりも柔軟性が高い、両方の特性を併せ持っている。このモノマーを用いることにより、高解像、密着性と柔軟性を両立することができる。また、現像液の発泡性を抑制することができる。
解像性、密着性の観点から、式(1)において、Aが−C−であることが好ましい。
剥離性と泡立ち抑制の観点から、式(1)において、n1+n3が1以上であることが好ましく、柔軟性の観点から、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましく、10以下であることがさらに好ましい。
これにより、良好な感度、解像度、密着性を有し、剥離時間を短縮できるとともに、柔軟性に優れたレジストパターンを形成可能な感光性樹脂組成物を提供することができる。
感光性樹脂組成物の全固形分質量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の割合は、感度、タック性、追従性の観点から30質量%以上が好ましく、35質量%以上が好ましい。また、エッジフュージョン性、タック性、解像性の観点から50質量%以下が好ましく、45質量%以下が好ましく、42質量%以下が好ましい。
また、エッジフュージョン性、タック性、解像性の観点から、感光性樹脂組成物中に含まれる(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量の値(即ち、(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量/(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量の値)は、1.4以下が好ましく、1.3以下が好ましく、1.2以下が好ましく、1.1以下が好ましい。下限は0.7以上が好ましく、0.8以上が好ましく、0.9以上が好ましく、1.0以上が好ましい。
(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、前記一般式(1)で表される化合物の感光性樹脂組成物の全固形分質量に対する割合は、好ましくは3質量%〜30質量%である。この割合を2質量%以上、特に3質量%以上にすることは、解像性及び密着性、柔軟性の観点から好ましく、この割合を5質量%以上にすることがより好ましい。
一方で、この割合を30質量%以下にすることは、解像性、密着性の観点から好ましく、この割合を25質量%以下にすることがより好ましい。
(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、前記一般式(1)で表される化合物の感光性樹脂組成物の全固形分質量に対する割合は、解像性、密着性の観点から、17質量%以下にすることが特に好ましく、15質量%以下にすることが特に好ましく、13質量%以下にすることが特に好ましく、10質量%以下にすることが特に好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、ビスフェノールAを変性した(ビスフェノールA骨格を有する)化合物を含むことが好ましい。本実施形態の感光性樹脂組成物における、ビスフェノールAを変性した化合物の使用割合は、感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、12質量%〜45質量%が好ましく、17質量%〜40質量%がより好ましく、20質量%〜40質量%が更に好ましい。使用割合をこの範囲とすることは、解像度、現像性のバランスに優れる感光性樹脂組成物を得る観点で好適である。また、ビスフェノールAを変性した化合物を、(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物全体の40質量%以上とすることで解像度と密着性のバランスがより優れる。
本発明の感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物の固形分100gあたりのエチレン性不飽和二重結合のモル数が0.1〜0.3とすることが好ましい。0.1以上とすることで、現像後の水洗工程において、硬化した感光性樹脂組成物(レジストパターンとも呼ぶ)から感光性樹脂成分が溶出し、水洗工程を汚染することを防ぐことができる。0.3以下とすることで、現像後の水洗工程において、硬化した感光性樹脂組成物(レジストパターンとも呼ぶ)が欠けて脱落し、水洗工程を汚染することを防ぐことができる。
感光性樹脂組成物の固形分100gあたりのエチレン性不飽和二重結合のモル数は、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.11以上であり、より好ましくは0.12以上であり、より好ましくは0.13以上である。また、好ましくは0.3以下であり、好ましくは0.28以下であり、好ましくは0.25以下であり、好ましくは0.22以下であり、好ましくは0.20以下であり、好ましくは0.18以下であり、好ましくは0.15以下である。
より好ましくは0.1以上〜0.25以下であり、さらに好ましくは0.1〜0.2であり、よりさらに好ましくは0.11以上〜0.2以下であり、極めて好ましくは0.11以上〜0.15以下である。
<(C)光重合開始剤>
(C)光重合開始剤としては、例えば、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、キノン化合物、芳香族ケトン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインエーテル化合物、ジアルキルケタール化合物、チオキサントン化合物、オキシムエステル化合物、アクリジン化合物、等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール、2,2’,5−トリス−(o−クロロフェニル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−4’,5’−ジフェニルビイミダゾール、2,4−ビス−(o−クロロフェニル)−5−(3,4−ジメトキシフェニル)−ジフェニルビイミダゾール、2,4,5−トリス−(o−クロロフェニル)−ジフェニルビイミダゾール、2−(o−クロロフェニル)−ビス−4,5−(3,4−ジメトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,3−ジフルオロメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,5−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス
−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,3,5−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,3,6−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,2’−ビス−(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール、及び2,2’−ビス−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−ビイミダゾール等が挙
げられる。中でも、高感度、解像性及び密着性の観点から、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
キノン化合物としては、例えば、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノン等を挙げることができる。
芳香族ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノンを挙げることができる。
アセトフェノン化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等を挙げることができる。アセトフェノン化合物の市販品としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製のイルガキュア−907、イルガキュア−369、及びイルガキュア−379を挙げることができる。密着性の観点からは、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
アシルフォスフィンオキサイド化合物としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンジルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド化合物の市販品としては、例えば、BASF社製のルシリンTPO、及びチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製のイルガキュア−819が挙げられる。
ベンゾイン化合物及びベンゾインエーテル化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等を挙げることができる。
ジアルキルケタール化合物としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等を挙げることができる。
チオキサントン化合物としては、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロルチオキサントン等を挙げることができる。
オキシムエステル化合物としては、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム等が挙げられる。オキシムエステル化合物の市販品としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製のCGI−325、イルガキュア−OXE01、及びイルガキュア−OXE02が挙げられる。
アクリジン化合物としては、感度、解像性、入手性等の点で、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン又は9−フェニルアクリジンが好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物における(C)光重合開始剤の使用割合は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.01質量%〜20質量%が好ましく、0.5質量%〜10質量%がより好ましい。(C)光重合開始剤の使用割合をこの範囲とすることにより、十分な感度を得られ、レジスト底部にまで十分に光を透過させることができ、高解像性を得られると共に、密着性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができる。
(C)光重合開始剤として、ヘキサアリールビスイミダゾール化合物を使用することが好ましい。この場合、ヘキサアリールビスイミダゾール化合物の使用割合は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
ヘキサアリールビスイミダゾール化合物の使用割合は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
<(D)増感剤>
本実施形態の感光性樹脂組成物では、(D)増感剤が、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、トリアリールアミン化合物、オキサゾール化合物より選ばれる少なくとも1つを含む。これらの化合物はh線と呼ばれる405nm付近の光の吸収が大きい。これらの化合物を増感剤として用いることで、感度、画像形成性が良好になる。その中でも、(D)増感剤は、ピラゾリン化合物およびアントラセン化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことが、より好ましい。
上記(D)増感剤は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.005〜2質量%が好ましい。上記(D)増感剤をこの範囲で使用することで、良好な感度、解像度、密着性が得られる。
本発明における(D)増感剤は、(C)開始剤と組み合わせることで感度が向上するものであればよい。(D)増感剤の機能としては、露光波長の光を吸収し、開始剤にエネルギーまたは電子を与えるもの、(C)開始剤の開裂を促進するもの、(C)開始剤から発生した開始ラジカルまたは一旦モノマーに付加し重合した後の成長ラジカルが(D)増感剤に移動し新たな開裂、分解を経てラジカルを再生するもの、など種々挙げることができる。
ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、トリアリールアミン化合物、オキサゾール化合物以外の(D)増感剤としては、N−アリール−α−アミノ酸化合物、アルキルアミノ基が置換された芳香族ケトン化合物、ジアルキルアミノ安息香酸エステル化合物、ピラゾリン誘導体、アントラセン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、N−アリールアミノ酸のエステル化合物、ハロゲン化合物、等を挙げることができる。
N−アリール−α−アミノ酸化合物としては、例えば、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン等が挙げられる。特にN−フェニルグリシンは増感効果が高く好ましい。
アルキルアミノ基が置換された芳香族ケトン化合物としては、ミヒラーズケトン[4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等を挙げることができる。
ジアルキルアミノ安息香酸エステル化合物としては、例えば、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジエチルアミノ安息香酸エチル、エチル−p−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート等を挙げることができる。
ピラゾリン誘導体としては、密着性及びレジストパターンの矩形性の観点から、5−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルスチリル)−1−フェニル−2−ピラゾリン、5−(4−tert−ブチルフェニル)−1−フェニル−3−(4−フェニルフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール、1−フェニル−3−(4−イソプロピルスチリル)−5−(4−イソプロピルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシスチリル)−5−(4−メトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(3,5−ジメトキシスチリル)−5−(3,5−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(3,4−ジメトキシスチリル)−5−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(2,6−ジメトキシスチリル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(2,5−ジメトキシスチリル)−5−(2,5−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(2,3−ジメトキシスチリル)−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(2,4−ジメトキシスチリル)−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3,5−ビス(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3,5−ビス(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−イソプロピル−フェニル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−フェニル)−5−(4−イソプロピル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−(4−イソプロピル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−イソプロピル−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾリン、1,5−ジフェニル−3−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1,3−ジフェニル−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1,5−ジフェニル−3−(4−イソプロピル−フェニル)−ピラゾリン、1,3−ジフェニル−5−(4−イソプロピル−フェニル)−ピラゾリン、1,5−ジフェニル−3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾリン、1,3−ジフェニル−5−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3,5−ビス(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1,5−ジフェニル−3−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリンが好ましい。
1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−オクチル−フェニル)−ピラゾリンが好ましい。
アントラセン化合物としては、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセンが好ましい。中でも9,10−ジブトキシアントラセンが感度の観点からより好ましい。トリアリールアミン化合物としては、分子中にトリフェニルアミン骨格を有する化合物が挙げられる。アントラセン化合物としては、下記式(2)に示す化合物が好ましい。
Figure 0006981864
上記一般式(2)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を示す。n4、n5及びn6は、n4+n5+n6の値が1以上となるように選ばれる0〜5の整数を示す。なお、n4が2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよく、n5が2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよく、n6が2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)で表される化合物は、解像度と密着性の観点から、Rが炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であって、n4及びn6が0であり、n5が1であることが好ましく、Rが炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であって、n4及びn6が0であり、n5が1であることがより好ましい。
オキサゾール化合物としては、分子中にオキサゾール骨格を有する化合物が挙げられる。感度の観点から、5−tert−ブチル−2−[5−(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾキサゾール−2−イル)チオフェン−2−イル]−1,3−ベンゾキサゾール、2−[4−(1,3−ベンゾキサゾール−2−イル)ナフタレン−1−イル]−1,3−ベンゾキサゾールが好ましい。
N−アリールアミノ酸のエステル化合物としては、例えば、N−フェニルグリシンのメチルエステル、N−フェニルグリシンのエチルエステル、N−フェニルグリシンのn−プロピルエステル、N−フェニルグリシンのイソプロピルエステル、N−フェニルグリシンの1−ブチルエステル、N−フェニルグリシンの2−ブチルエステル、N−フェニルグリシンのtertブチルエステル、N−フェニルグリシンのペンチルエステル、N−フェニルグリシンのヘキシルエステル、N−フェニルグリシンのペンチルエステル、N−フェニルグリシンのオクチルエステル等が挙げられる。
ハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンジル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、クロル化トリアジン化合物、ジアリルヨードニウム化合物等が挙げられ、とりわけトリブロモメチルフェニルスルフォンが好ましい。
<その他の成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、上記に説明した(A)〜(D)成分のみを含有していてもよいし、これらとともにその他の成分を含有していてもよい。ここで使用できるその他の成分としては、例えば、ロイコ染料、ベース染料、酸化防止剤、安定化剤、等を挙げることができる。
<ロイコ染料>
上記ロイコ染料は、レジスト硬化膜に対して、好適な発色性と、優れた剥離特性とを付与するために、本実施形態の感光性樹脂組成物に配合することができる。
ロイコ染料の具体例としては、例えば、ロイコクリスタルバイオレット(トリス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メタン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、等を挙げることができる。これらのうち、ロイコクリスタルバイオレットが好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物におけるロイコ染料の使用割合は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.01質量%〜2質量%であることが好ましく、0.1質量%〜1.5質量%であることがより好ましい。ロイコ染料の使用割合をこの範囲に設定することにより、良好な発色性と感度とを実現することができる。
<ベース染料>
上記ベース染料としては、例えば、ベーシックグリーン1[CAS番号(以下、同じ):633−03−4](例えば、Aizen Diamond Green GH、商品名、保土谷化学工業製)、マラカイトグリーンシュウ酸塩[2437−29−8](例えばAizen Malachite Green、商品名、保土谷化学工業製)、ブリリアントグリーン[633−03−4]、フクシン[632−99−5]、メチルバイオレット[603−47−4]、メチルバイオレット2B[8004−87−3]、クリスタルバイオレット[548−62−9]、メチルグリーン[82−94−0]、ビクトリアブルーB[2580−56−5]、ベーシックブルー7[2390−60−5](例えば、Aizen Victoria Pure Blue BOH、商品名、保土谷化学工業製)、ローダミンB[81−88−9]、ローダミン6G[989−38−8]、ベーシックイエロー2[2465−27−2]等が挙げられる。これらのうち、ベーシックグリーン1、マラカイトグリーンシュウ酸塩、及びベーシックブルー7から選択される1種以上が好ましく、色相安定性及び露光コントラストの観点から、ベーシックグリーン1が特に好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物におけるベース染料の使用割合は、該感光性樹脂組成物の固形分の合計質量に対して、0.001質量%〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.01質量%〜2質量%の範囲であり、更に好ましくは、0.01質量%〜1.2質量%の範囲である。この範囲の使用割合とすることにより良好な着色性を得ることができる。
<安定化剤>
感光性樹脂組成物の熱安定性若しくは保存安定性、又はこれらの双方を向上させるという観点から、安定化剤を使用することが好ましい。安定化剤としては、例えば、ラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール化合物、カルボキシベンゾトリアゾール化合物、及びグリシジル基を有するアルキレンオキシド化合物から成る群から選ばれる少なくとも1つの化合物が挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
ラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩(例えば、ニトロソフェニルヒドロキシルアミンが3モル付加したアルミニウム塩など)、ジフェニルニトロソアミンなどが挙げられる。これらの中でも、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]やニトロソフェニルヒドロキシルアミンが3モル付加したアルミニウム塩が好ましい。また、これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
ベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−5−カルボキシルベンゾトリアゾールと1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−6−カルボキシルベンゾトリアゾールの1:1混合物などが挙げられる。これらの中でも、1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−5−カルボキシルベンゾトリアゾールと1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−6−カルボキシルベンゾトリアゾールの1:1混合物が好ましい。また、これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
カルボキシベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、及びN−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾールなどが挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
グリシジル基を有するアルキレンオキシド化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(例えば、共栄社化学(株)製エポライト1500NP)、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、共栄社化学(株)製エポライト400E)、ビスフェノールA−プロピレンオキシド 2モル付加物ジグリシジルエーテル(例えば、共栄社化学(株)製エポライト3002)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(例えば、共栄社化学(株)製エポライト1600)などが挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
本実施形態では、ラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール化合物、カルボキシベンゾトリアゾール化合物、及びグリシジル基を有するアルキレンオキシド化合物の、感光性樹脂組成物中の合計含有量は、好ましくは0.001質量%〜3質量%の範囲であり、より好ましくは0.05〜1.5質量%の範囲である。この合計含有量は、感光性樹脂組成物に良好な保存安定性を付与するという観点から0.001質量%以上であることが好ましい。一方、感光性樹脂層の感度を維持するという観点から3質量%以下であることが好ましい。
<感光性樹脂組成物調合液>
本実施形態では、上記のような感光性樹脂組成物に溶媒を添加することにより、感光性樹脂組成物調合液を調製することができる。ここで使用される好適な溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール等が挙げられる。感光性樹脂組成物調合液の粘度が、25℃において500mPa・sec〜4,000mPa・secとなるように、感光性樹脂組成物に溶媒を添加して調合液を調製することが好ましい。
<感光性エレメント>
本発明の別の態様は、支持体と、上述の本実施形態の感光性樹脂組成物から該支持体上に形成された感光性樹脂組成物層とを有する感光性エレメント(感光性樹脂積層体)を提供する。本実施形態の感光性エレメントは、必要により、前記感光性樹脂組成物層の支持体と反対側の表面に保護層を有していてもよい。
<支持体>
支持体としては、露光光源から放射される光を透過する透明な基材が好ましい。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムとしては、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。
支持体のヘーズとしては、0.01%〜5.0%が好ましく、0.01%〜3.5%がより好ましく、0.01%〜2.5%が更に好ましく、0.01%〜1.0%がより更に好ましい。
支持体の厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要がある。これら双方を考慮すると、10〜30μmの支持体を好ましく用いることができる。
<感光性樹脂組成物層>
本実施形態の感光性エレメントにおける感光性樹脂組成物層は、上述した本実施形態の感光性樹脂組成物から成る層である。感光性樹脂組成物層の形成に使用する感光性樹脂組成物が溶媒を含有している場合、該溶媒は感光性樹脂組成物層においては除去されていることが好ましいが、溶媒が残存していてもかまわない。
本実施形態の感光性エレメントにおける感光性樹脂組成物層の厚みは、好ましくは5〜100μmであり、より好ましくは5〜50μmである。この厚みが薄いほど解像度は向上し、厚いほど膜強度が向上する。従って、該組成物層の厚みは、用途に応じて上記の範囲内で適宜選択することができる。
<保護膜>
本実施形態の感光性エレメントにおける保護層の重要な特性は、感光性樹脂組成物層との密着力が、支持体と感光性樹脂組成物層との密着力よりも十分に小さく、容易に剥離できることである。保護層としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が好ましく使用できる他、例えば特開昭59−202457号公報に開示された剥離性の優れたフィルムを用いることができる。
保護層の厚みは、10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
<感光性エレメントの製造方法>
本実施形態の感光性エレメント(感光性樹脂積層体)は、支持体及び感光性樹脂組成物層、並びに必要により保護層を順次積層することにより、製造することができる。支持体、感光性樹脂組成物層、及び保護層の積層方法としては、公知の方法を採用することができる。
例えば、本実施形態の感光性樹脂組成物を前述の感光性樹脂組成物調合液として調製し、先ず、支持体上にバーコーター又はロールコーターを用いて塗布して乾燥させ、支持体上に該感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂組成物層を形成する。次いで、必要により、形成された感光性樹脂組成物層上に保護層を積層することにより、感光性エレメントを製造することができる。
<レジストパターンが形成された基板の製造方法>
上記のような感光性エレメントを用いて、基板上にレジストパターンを形成することができる。レジストパターンの形成方法(レジストパターンが形成された基板の製造方法)は、本実施形態の感光性エレメントを用いて基板の上に感光性樹脂組成物層を形成するラミネート工程、該感光性樹脂組成物層を露光する露光工程、及び該感光性樹脂組成物層の未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程を、上記に記載の順に含む。
本実施形態のレジストパターンの形成方法においては、先ず、ラミネート工程において、ラミネーターを用いて基板上に感光性樹脂組成物層を形成する。具体的には、感光性エレメントが保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターを用いて感光性樹脂組成物層を基板表面に加熱圧着しラミネートする。使用される基板の材質としては、例えば、銅、ステンレス鋼(SUS)、ガラス、酸化インジウムスズ(ITO)、導体薄膜が積層されたフレキシブル基材等が挙げられる。上記導体薄膜としては、例えば、ITO、銅、銅−ニッケル合金、銀等を;上記フレキシブル基材を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等を;それぞれ挙げることができる。上記の基板は、多層基板に対応するためのスルーホールを有していてもよい。
本実施形態の感光性エレメントは、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造に好適である。ビルドアップ工法における配線(導体パターン)の形成には、エッチング工法とセミアディティブ(SAP)工法と呼ばれるめっき工法の一種が適用されるのが一般的である。SAP工法の方が矩形性に優れる導体パターンを形成できるため、導体ピッチが微細になるとSAP工法が好ましく用いられる。SAP工法ではレジストパターンの密着性、スソ浮き、スソの短さ、さらにめっき後のレジストパターンの剥離性が重要な性能になる。またビルドアップ工法は何層もの基板を積層する多層プリント配線版の製造方法であるので積層毎に基材が僅かに変形し各層の配線パターンと露光マスクとの位置合わせが困難になる。この観点からアラインメント精度に優れるダイレクトイメージング(DI、マスクレスとも呼ばれる)露光を使って露光されることが多い。ダイレクトイメージングはマスクを使った一括露光とは異なり、固体レーザー、半導体レーザー、LEDを用いて単一の波長または数種の波長の混合光源で、所望のパターン部分のみを走査によって露光する露光方式である。一部の機種では水銀灯光源を使い走査によって露光するものもある。このような露光方式の為、通常DI露光では一括露光に比較して感光性エレメントには高い感度が要求される。本発明の感光性樹脂組成物は、感度、解像度、密着性に優れビルドアップ工法においてDI露光を用いる場合に特に好適に用いることができる。
本実施形態の感光性エレメントは、エッチング工法によるビルドアップ基板の製造にも好適である。本発明の感光性樹脂組成物は柔軟性にも優れるのでテント膜強度が高い。エッチング工法で多層プリント配線板を製造する場合、最外層には全層を貫通するスルーホールと呼ばれる導通穴があけられる。この穴はエッチング工法の一種であるテンティング工法によってエッチング液から保護される。テント膜の強度はスルーホールの保護性の観点から重要な性能である。上記同様ビルドアップ工法ではテンティング、エッチング工法であっても位置合わせ精度が重要である事は同じであるためDI露光が好適に用いられる。この観点からも本発明の感光性樹脂組成物は重要である。
本実施形態の感光性エレメントは、エッチング工法によるタッチパネルセンサーの製造に適用可能である。タッチパネルセンサーにおける配線(導体パターン)の形成には、エッチング工法が一般的である。上述のように、タッチパネルセンサーにおいては、通常のプリント配線板と比較して、ファインなサイズの配線形成が求められる。ここで、従来技術における感光性エレメントを用いたエッチング工法を採用すると、形成される導体パターンのサイドエッチ量が大きいため、タッチパネルセンサー製造の製品歩留まりに限界があった。しかしながら本実施形態の感光性エレメントはサイドエッチ量の低減に優れるため、タッチパネルセンサーを高い歩留まりで製造することが可能となる。
ここで、感光性樹脂組成物層は、基板表面の片面だけにラミネートしてもよいし、必要に応じて基板両面にラミネートしてもよい。この時の加熱温度は、40℃〜160℃とすることが好ましい。加熱圧着を2回以上行うことにより、得られるレジストパターンの基板に対する密着性がより向上する。2回以上の圧着を行う場合には、二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用してもよいし、基板と感光性樹脂組成物層との積層物を何回か繰り返してロールに通して圧着してもよい。
次に、露光工程において、露光機を用いて感光性樹脂組成物層を露光する。この露光は、支持体を剥離せずに該支持体を介して行ってもよいし、必要ならば支持体を剥離した後に行ってもよい。
この露光をパターン状に行うことにより、後述の現像工程を経由した後、所望のパターンを有するレジスト膜(レジストパターン)を得ることができる。パターン状の露光は、フォトマスクを介して露光する方法、及びマスクレス露光の何れの方法によってもよい。
フォトマスクを介して露光する場合、露光量は、光源照度及び露光時間により決定される。露光量は、光量計を用いて測定してもよい。
マスクレス露光においては、フォトマスクを使用せず、基板上に直接描画装置によって露光する。光源としては、波長350nm〜410nmの固体レーザー、半導体レーザー、超高圧水銀灯等が用いられる。マスクレス露光において、描画パターンはコンピューターによって制御され、露光量は、露光光源の照度及び基板の移動速度を大きな要素として決定される。
さらに露光後基板を加熱処理してもよい。一般にこの工程はPost exposure bake(PEB)と呼ばれ密着性を向上させる効果がある。加熱処理方法としては、露光後基板をオーブンに入れることが挙げられる。また、露光後基板をラミネーターに通すことにより簡便短時間に加熱処理することもできる。
次に、現像工程において、感光性樹脂組成物層の未露光部を、現像液により除去する。露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体がある場合には、これを除いた後に現像工程に供することが好ましい。
現像工程においては、アルカリ水溶液から成る現像液を用いて、未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、例えば、NaCO、KCO等の水溶液を用いることが好ましい。アルカリ水溶液は、感光性樹脂組成物層の特性に合わせて選択されるが、0.2質量%〜2質量%の濃度のNaCO水溶液を用いることが好ましい。該アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
現像工程における現像液の温度は、18℃〜40℃の範囲で一定温度に保つことが好ましい。
上述の工程によってレジストパターンが得られる。場合によっては、更に100℃〜300℃の加熱工程を行ってもよい。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には、熱風、赤外線、遠赤外線等の適宜の方式の加熱炉を用いることができる。
<回路基板の形成方法>
本発明は更に、回路基板(配線板)の形成方法を開示する。本実施形態の感光性エレメントに対してエッチング又はめっきを施すことにより回路基板を形成する。
すなわち、回路基板の形成方法は、本実施形態の感光性エレメントを用いて基板の上に感光性樹脂組成物層を形成するラミネート工程、該感光性樹脂組成物層を露光する露光工程、該感光性樹脂組成物層の未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程、及び該レジストパターンを剥離する剥離工程を、上記に記載の順に含む。上記の方法により、基板上に所望の導線パターンが形成されて成る回路基板(配線板)を得ることができる。
ラミネート工程、露光工程、及び現像工程については、上記<レジストパターンの形成方法>と同様である。上記のレジストパターンの形成方法によってレジストパターンを形成した後に、以下の導体パターン形成工程及び剥離工程を経ることにより、基板上に導体パターンが形成された配線板を得ることができる。
導体パターン形成工程においては、レジストパターンが形成された基板上で、現像工程によって露出した基板表面(例えば銅面)に、公知のエッチング法又はめっき法を用いて導体パターンを形成することができる。
本実施形態における感光性樹脂組成物、感光性エレメント(感光性樹脂積層体)、及び導体パターンの形成方法は、例えば、プリント配線板(回路基板)、リードフレーム、凹凸パターンを有する基材、半導体パッケージ、タッチパネルセンサー等の製造に、極めて好適に適用することができる。
上述した各種パラメータの評価値については、特に断りのない限り、後述する実施例における測定方法に準じて測定される測定値である。
以下、本実施形態の感光性樹脂組成物について、実施例の形式により具体的に説明する。
実施例及び比較例における試料の作製方法、及び該試料の評価方法は、それぞれ以下のとおりである。
(1)物性値の測定又は計算
<高分子の重量平均分子量又は数平均分子量の測定>
高分子の重量平均分子量又は数平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)による検量線使用)によりポリスチレン換算として求めた。
さらに、高分子の分散度は、数平均分子量に対する重量平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)として算出された。
<酸当量>
本明細書において、酸当量とは、分子中に1当量のカルボキシル基を有する重合体の質量(グラム)を意味する。平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定法により酸当量を測定した。
(2)評価用サンプルの作製方法
評価用サンプルは以下のように作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
後掲する表1−1〜表1−3に示す成分(但し、各成分の数字は固形分としての配合量(質量部)を示す。)及び溶媒を十分に攪拌、混合して、感光性樹脂組成物調合液を得た。なお、表1−1〜表1−3中に略号で表した成分の名称を、後掲する表2に示す。
支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタラートフィルム(東レ(株)製、FB−40)を用い、その表面にバーコーターを用いて、この調合液を均一に塗布し、95℃の乾燥機中で2.5分間乾燥して、感光性樹脂組成物層を形成した。感光性樹脂組成物層の乾燥厚みは25μmであった。
次いで、感光性樹脂組成物層のポリエチレンテレフタラートフィルムを積層していない側の表面上に、保護層として19μm厚のポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製、GF−818)を貼り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
<基板整面>
研削材(日本カーリット(株)製、サクランダムR(登録商標#220))を用いて、35μm圧延銅箔を積層した0.4mm厚の銅張積層板をスプレー圧0.2MPaでジェットスクラブ研磨することにより、評価用基板を作製した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、整面して60℃に予熱した銅張積層板に、ホットロールラミネーター(旭化成(株)社製、AL−700)により、感光性樹脂積層体をロール温度105℃でラミネートして試験片を得た。エアー圧は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。
<露光>
直接描画露光機(日立ビアメカニクス(株)製、DE−1DH、光源:GaN青紫ダイオード、主波長405±5nm)により、ストーファー41段ステップタブレット又は所定のダイレクトイメージング(DI)露光用のマスクパターンを用いて、照度85mW/cmの条件下で露光した。露光は、前記ストーファー41段ステップタブレットをマスクとして露光、現像したときの最高残膜段数が14段となる露光量で行った。
<現像>
露光した評価基板のポリエチレンテレフタラートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%NaCO水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。この際、最小現像時間の2倍の時間に亘って現像し、硬化レジストパターンを作製した。なお、最小現像時間とは、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間をいう。
現像後はフラットタイプのノズルにて水洗スプレー圧0.15MPaで、現像工程と同時間水洗処理した。
(3)サンプルの評価方法
<感度評価>
ラミネート後15分経過した感度評価用基板をストーファー41段ステップタブレットのマスクを通して露光した。最小現像時間の2倍の時間で現像し、最高残膜段数が14段となる露光量によって以下の基準によりランク分けした。
○(良好):露光量が70mJ/cm以下
△(許容):露光量が70mJ/cmを超え、80mJ/cm以下
×(不良):露光量が80mJ/cmを超える。
<解像性>
ラミネート後15分経過した解像性評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:1の比率に対して露光部に+2.6μm、未露光部に−2.6μmの補正が入ったネガラインパターンを有する描画データを使用して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインを形成した。硬化レジストラインが正常に形成されている最小ライン幅のラインを描画したときのライン幅の値を解像性の値として以下の基準によりランクわけした。
例えば、解像性の値が10.4μmであるとき、実際にはライン/スペースが13μm(10.4+2.6μm)/7.8μm(10.4−2.6μm)のパターンを描画したことになる。
○(良好):解像性の値が11μm以下。
△(許容):解像性の値が11μmを超え、13μm以下。
×(不良):解像性の値が13μmを超える。
<密着性>
ラミネート後15分経過した密着性評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:400の比率のラインパターンを有する描画データを使用して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小ライン幅を密着性の値として以下の基準によりランク分けした。
○(良好):密着性の値が11μm以下。
△(許容):密着性の値が11μmを超え、13μm以下。
×(不良):密着性の値が13μmを超える。
<剥離性評価>
ラミネート後15分経過した剥離性評価用基板を、縦5cm、横3cmのベタパターンで露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、評価サンプルを得た。別途、剥離液を準備した。剥離液は、菱光化学株式会社製R−100S(12vol%、R−101(4vol%)の水溶液を50℃として用いた。
評価サンプルを剥離液に浸漬し、硬化膜が基板から剥離するまでの時間を記録し、剥離性の値とした。
○(良好):剥離性の値が45秒以下。
△(許容):剥離性の値が45秒を超え、50秒以下。
×(不良):剥離性の値が50秒を超える。
<柔軟性評価>
ニッカン工業NIKAFLEX F−30VC1 25RC11(H)を基材として前処理をせず、上記「(2)評価用サンプルの作製方法」に記載の方法でラミネートした。ラミネート後15分経過した柔軟性評価用基板を、幅42mmのベタパターンで露光した。最小時間の2倍の現像時間で現像した。現像後は、室温23℃、相対湿度50%、の環境で1日放置し調湿し、サンプルを作製した。
柔軟性評価は、円筒形マンドレル法 JIS K5600−5−1に従い、マンドレル試験機により評価した。試験後、評価サンプルの端から10mm以内は無視し、目視または顕微鏡により硬化膜の割れや剥がれを確認した。硬化膜の割れや剥がれが起こるまでマンドレルの直径を小さなものへ変えて行き、最小直径を測定した。4回試験しもっとも小さな最小直径の値を柔軟性の値として以下の基準によりランク分けした。
○(良好):柔軟性の値が3mmΦ以下。
△(許容):柔軟性の値が3mmを超え、4mm以下。
×(不良):柔軟性の値が4mmを超える。
<現像液発泡性評価>
1質量%炭酸ナトリウム水溶液に、1Lあたり25μm膜厚で0.8mの量の感光性樹脂層を溶解し、30℃とし、現像液を作製した。この現像液400mLを、液面までの高さが容器の底から104mmになるようなシリンダー容器に入れた。シリンダー容器上部から、0.13MPaで、15分間、現像液を現像液液面にスプレーした。
15分間スプレーした直後、容器底から液面までの高さを計測し、スプレー前の容器底から液面までの高さを引いて、発泡性の値とした。
○(良好):発泡性の値が30mm以下。
△(許容):発泡性の値が30mmを超え、35mm以下。
×(不良):発泡性の値が35mmを超える。
<水洗耐性評価>
ラミネート後15分間経過した水洗耐性評価用基板を、縦10cm、横10cmの範囲にわたってライン/スペース=100/100μmのパターンを有する描画データを使用して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、水洗耐性評価サンプルを得た。
この水洗耐性評価サンプル1枚を、メカニカルスターラーで撹拌しているイオン交換水1Lの中で1分間保持し取り出した。次いで、新たに作成した水洗耐性評価サンプルを同じくイオン交換水1Lに投入し1分間保持し取り出した。このようにして合計100枚の水洗耐性評価サンプルを繰り返しイオン交換水1Lに投入し1分間保持し取り出し、水洗耐性評価溶液Aを得た。
水洗耐性評価溶液Aを濾紙により濾過、乾燥し、濾紙の重量増分を秤量、水洗耐性の値とした。
○(良好):水洗耐性の値が10mg以下。
△(許容):水洗耐性の値が10mgを超え、100mg以下。
×(不良):水洗耐性の値が100mgを超える。
(4)評価結果
実施例1〜実施例20および比較例1〜比較例5の感光性樹脂組成物を調製する際に用いた成分をそれぞれ表1−1(実施例1〜9)、表1−2(実施例10〜20,比較例1〜5)に、それらのサンプルの評価結果を表1−1、表1−2に併せて示す。
また、実施例1と実施例21〜23について、感光性樹脂組成物を調製する際に用いた成分を表1−3に、それらのサンプルの評価結果を、感光性樹脂組成物100gあたりのエチレン性二重結合のモル数と、水洗耐性についての評価結果と併せて表1−3に示す。
また、表1−1、表1−2、表1−3中に略号で表した成分の名称を表2-1(成分A,B)、表2−2(成分C〜F)に示す。
Figure 0006981864
Figure 0006981864
Figure 0006981864
Figure 0006981864
Figure 0006981864
表1−1,1−2から明らかなように、(B)成分として、一般式(1)で表される化合物を含有しない比較例3では、剥離性、柔軟性が悪く、泡立ちも見られた。また、(B)成分として、一般式(1)において(B−O)の繰り返し単位(n2)の少ない化合物(B−3)を用いた比較例1では柔軟性が悪かった。また、(B)成分として、一般式(1)において(B−O)の繰り返し単位(n2)の多い化合物(B−8)を用いた比較例2では密着性が悪かった。また、(B)成分として(A−O)の繰り返し単位(n1およびn3)が多い化合物(B−11)を用いた比較例5では解像度、柔軟性が悪かった。そして、(D)成分として特定の化合物を含有しない比較例4では、感度、解像度、密着性、柔軟性が悪かった。
これに対し、(B)成分として一般式(1)で表される化合物、および、(D)成分として、特定の化合物を用いた実施例1〜20では、良好な結果が得られている。その中でも、一般式(1)においてAをCとした化合物(B−9,B−10)を用いた実施例8、実施例9では、特に良好な結果が得られている。
また、現像後に銅めっきを行ったところ、比較例ではめっき不良が見られた。レジストパターンの密着性の不足によるショート、レジストパターンの柔軟性不足によるレジストパターンの欠けに起因したショートが見られた。実施例ではめっき不良は観察されず、不良低減可能であると推察された。
また、表1−3に示されるように、感光性樹脂組成物100gあたりのエチレン性二重結合のモル数について、0.1よりも少ない実施例22,23では、水洗耐性がやや低かったが、0.1〜0.3とした実施例1,21では、水洗耐性は良好であった。
以上の結果から、実施例の感光性樹脂組成物を用いることで、良好な感度、解像度、密着性を有し、剥離時間を短縮できるとともに、柔軟性に優れたレジストパターンを形成可能であることが確認された。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明による感光性樹脂組成物を用いることで、発泡性が抑えられ、良好な感度、解像度、密着性を有し、剥離時間を短縮できるとともに、柔軟性に優れたレジストパターンを形成できるものとなり、フォトリソグラフィーによる配線パターンの形成に広く利用することができる。

Claims (19)

  1. 以下の成分:
    (A)アルカリ可溶性高分子、
    (B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、
    (C)光重合開始剤、及び
    (D)増感剤
    を含有する感光性樹脂組成物であって、
    前記(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、下記一般式(1):
    Figure 0006981864
    {式中、Aは、C又はCであり、−(A−O)n1−及び−(A−O)n3−において、−C−O−及び−C−O−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、該配列がブロックである場合には、−C−O−及び−C−O−のいずれかが−B−O−基側であってもよい。Bは、炭素数4〜8の2価のアルキル鎖である。n1は、0〜10の整数であり、n3は、0〜10の整数であり、n1+n3は、0〜20の整数であり、そして、n2は12〜42の整数である。}で表される化合物を含み、
    前記(D)増感剤が、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、トリアリールアミン化合物およびオキサゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、かつ、405nmの光を吸収する化合物であること、を特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記感光性樹脂組成物中の固形分100g当たりのエチレン性不飽和二重結合のモル数が0.1〜0.3である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記感光性樹脂組成物中の固形分100g当たりのエチレン性不飽和二重結合のモル数が0.11〜0.15である、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記一般式(1)において、AがCである、請求項1から3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記一般式(1)において、n1+n3が1〜20である、請求項1から4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記一般式(1)において、n1+n3が1〜10である、請求項1から5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記(D)増感剤が、ピラゾリン化合物を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記(D)増感剤が、アントラセン化合物を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記(D)増感剤が、トリアリールアミン化合物を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記感光性樹脂組成物は、
    前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜30質量%含み、
    前記(D)増感剤を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して0.05〜2質量%含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 少なくともスチレンおよびメタクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子を、前記(A)アルカリ可溶性高分子全体の50質量%以上含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  12. ビスフェノールA骨格を有する化合物を、前記(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物全体の40質量%以上含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  13. 前記感光性樹脂組成物は、
    前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜17質量%含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  14. 前記感光性樹脂組成物は、
    前記一般式(1)で表される化合物を、前記感光性樹脂組成物の全固形分に対して3〜15質量%含む、請求項13に記載の感光性樹脂組成物。
  15. 前記感光性樹脂組成物中の
    前記(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量の値は0.7以上1.4以下である、請求項1から14のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  16. 前記感光性樹脂組成物中の
    前記(A)アルカリ可溶性高分子の固形分量に対する(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物固形分量の値は0.8以上1.3以下である、請求項15に記載の感光性樹脂組成物。
  17. 支持体上に、請求項1〜16のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層が積層されている、感光性樹脂積層体。
  18. 以下の工程:
    基板上に、請求項17に記載の感光性樹脂積層体をラミネートするラミネート工程、
    該感光性樹脂積層体を露光する露光工程、及び
    未露光部を除去する現像工程、
    を含む、レジストパターンが形成された基板の製造方法。
  19. 請求項18に記載の方法により製造された基板に対してエッチング又はめっきを施すことにより回路基板を形成する、回路基板の製造方法。
JP2017239646A 2017-01-30 2017-12-14 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターンが形成された基板および回路基板の製造方法 Active JP6981864B2 (ja)

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