JP6981509B1 - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】雪上性能と氷上性能とウェット性能の両立を図ったタイヤを提供すること。【解決手段】タイヤ周方向に延在するショルダー主溝21とセンター主溝22により区画されるセカンド陸部32と、このセカンド陸部32にタイヤ幅方向に延在し、タイヤ周方向に交互に配置される複数組の第1ラグ溝321および第2ラグ溝322とを備え、第1ラグ溝321は、一端がショルダー主溝21に開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅広に形成され、第2ラグ溝322は、一端がセンター主溝22に開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、該幅狭に形成された第2ラグ溝322の一端側が接地時に閉塞する。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤに関し、さらに詳しくは、陸部に複数のラグ溝を備えたタイヤに関する。
一般に、スタッドレスタイヤでは、雪上性能および氷上性能が要求される。従来のスタッドレスタイヤとして、特許文献1〜3に記載される技術が知られている。
特許第5452561号公報 特許第6496135号公報 特開2017−24542号公報
ところで、近年、スタッドレスタイヤでは、雪上性能および氷上性能に加えてウェット性能も要求されるようになってきている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、雪上性能と氷上性能とウェット性能の両立を図ったタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤは、タイヤ周方向に延在する2本の周方向主溝と、周方向主溝により区画される陸部と、陸部に周方向主溝と交差する方向に延在し、タイヤ周方向に交互に配置される複数組の第1ラグ溝および第2ラグ溝とを備え、第1ラグ溝は、一端が一方の周方向主溝に開口するとともに、他端が陸部の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅広に形成され、第2ラグ溝は、一端が他方の周方向主溝に開口するとともに、他端が陸部の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、該幅狭に形成された第2ラグ溝の一端側が接地時に閉塞する。
上記したタイヤにおいて、第1ラグ溝は、一端側の溝幅Wa1と他端側の溝幅Wa2とが、1.50≦Wa1/Wa2≦3.00の関係を満たし、第2ラグ溝は、一端側の溝幅Wb1と他端側の溝幅Wb2とが、0.20≦Wb1/Wb2≦0.75の関係を満たすことが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、第1ラグ溝および第2ラグ溝は、それぞれ溝幅が変化する溝幅変化部を有し、これら各溝幅変化部は、第1ラグ溝と第2ラグ溝とがタイヤ幅方向にオーバーラップした領域内に設けられることが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、領域のタイヤ幅方向の幅W2と、陸部のタイヤ幅方向の最大幅W1とが、0.50≦W2/W1≦0.70の関係を満たすことが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、第1ラグ溝および第2ラグ溝は、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜しており、タイヤ周方向に対する第1ラグ溝および第2ラグ溝の傾斜角度θ1,θ2は、それぞれ95°≦θ1≦125°、95°≦θ2≦125°、かつ、5°≦θ2−θ1≦15°を満たすことが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、第1ラグ溝および第2ラグ溝は、それぞれ他端側に溝底が底上げされた底上部を有し、底上部のタイヤ幅方向の長さLa1,Lb1と、第1ラグ溝および第2ラグ溝のタイヤ幅方向の各長さLa,Lbとが、0.30≦La1/La≦0.40、0.30≦Lb1/Lb≦0.40の関係をそれぞれ満たすことが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、一方の周方向主溝は、陸部のエッジを形成する溝壁がストレート形状であり、他方の周方向主溝は、陸部のエッジを形成する溝壁がタイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ形状であることが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、陸部は、タイヤ幅方向に延在する複数のサイプを備え、複数のサイプのうち、第1ラグ溝の一端側に配置され、タイヤ周方向にて該第1ラグ溝に隣接するサイプは、一方の周方向主溝に向かう端部が陸部の内部で終端し、第2ラグ溝の一端側に配置され、タイヤ周方向にて該第2ラグ溝に隣接するサイプは、他方の周方向主溝に開口することが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、陸部は、複数のサイプをタイヤ幅方向に離間して配置された離間部分を有し、この離間部分は第1ラグ溝と第2ラグ溝とがタイヤ幅方向にオーバーラップした領域内に設けられることが好ましい。
また、上記したタイヤにおいて、第1ラグ溝および第2ラグ溝が配置された陸部は、タイヤの車両装着状態にて、タイヤ赤道面を境界とする車幅方向内側に配置されることが好ましい。
本発明に係るタイヤは、タイヤ周方向に交互に配置され、陸部の内部で終端する他端をそれぞれ有する複数組の第1ラグ溝と第2ラグ溝を備えるため、陸部剛性の向上を図ることができ、氷上性能が向上する。また、他方の周方向主溝に開口する第2ラグ溝の一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、この幅狭の開口部が接地時に閉塞されるため、雪柱せん断力が向上し、雪上性能が向上する。さらに、一方の周方向主溝に開口する第1ラグ溝の一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅広に形成されるため、排水性が向上し、ウェット性能が向上する。従って、本発明に係るタイヤは、雪上性能と氷上性能とウェット性能の両立を実現できる。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図2は、図1に記載したトレッドパターンの車幅方向内側のセカンド陸部を示す平面図である。 図3は、別の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図4は、空気入りタイヤの性能評価試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態に係る空気入りタイヤについて説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、タイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。図1の符号CLはタイヤ赤道面を示し、符号Tはそれぞれタイヤの接地端を示す。また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1(以下、単にタイヤ1と称する場合もある)は車両に対する装着方向が指定されており、図1の例では、タイヤ赤道面CLを中心とする左右非対称なトレッドパターンとなっている。なお、図1において、接地端Tよりもタイヤ幅方向外側に示される領域にはいわゆるサイドウォール部を含む。
接地端Tは、タイヤ1を規定リムに装着して規定内圧を付与するとともに静止状態にて平板に対して垂直に置いて規定荷重に対応する負荷を加えたときのタイヤ1と平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大幅位置として定義される。
規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
タイヤ1のトレッド部10は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、タイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面がタイヤ1の輪郭となる。トレッド部10の表面は、タイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した際に路面と接触する面となるトレッド面12として形成されている。
タイヤ1は、トレッド面12に、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21〜24と、これらの周方向主溝21〜24に区画された複数の陸部31〜35と、各陸部31〜35に配置された複数のラグ溝311、321、322、331、341、351と、各陸部31〜35に配置された複数のサイプ4とを備える。ここで、周方向主溝とは、タイヤ周方向に延在してJATMAに規定されるウェアインジケータの表示義務を有する溝であり、一般に、5.0mm以上の溝幅および6.5mm以上の溝深さを有する。ラグ溝とは、周方向主溝と交差する方向(タイヤ幅方向)に延在する横溝であり、一般に1.0mm以上の溝幅および3.0mm以上の溝深さを有する。また、サイプとは、トレッド面に形成された切り込みであり、一般に1.0mm未満のサイプ幅および2.0mm以上のサイプ深さを有することにより、タイヤ接地時に閉塞する。従って、本実施形態のタイヤ1は、トレッド面12にサイプ4が設けられたスタッドレスタイヤとして構成されている。
トレッド面12には、タイヤ周方向に延在する複数(図1では4本)の周方向主溝21〜24がタイヤ幅方向にそれぞれ所定の間隔で設けられている。本実施形態では、図1に示すように、タイヤ赤道面CLを境として2本の周方向主溝21、22は車幅方向内側に、2本の周方向主溝23、24は車幅方向外側にそれぞれ設けられている。ここで、車幅方向内側及び車幅方向外側は、タイヤ1を車両に装着した際の車幅方向に対する向きとして規定される。また、タイヤ幅方向最外側の2本の周方向主溝21、24をショルダー主溝、タイヤ幅方向内側の2本の周方向主溝22、23をセンター主溝と定義する。
図1の例では、ショルダー主溝21、24は、それぞれストレート形状を有している。これに対して、センター主溝22、23は、タイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ状に形成されている。特に、車幅方向内側のセンター主溝22は、タイヤ赤道面CL側の溝壁がストレート形状である一方、接地端T側の溝壁がタイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ状に形成されている。なお、周方向主溝の数は、上記に限るものではなく、トレッド面12に3本あるいは5本以上の周方向主溝が配置されてもよい。
また、トレッド面12には、4本の周方向主溝21〜24によって、タイヤ周方向に延在する複数(図1では5列)の陸部31〜35が区画形成されている。本実施形態では、ショルダー主溝21、24によってタイヤ幅方向外側にそれぞれ区画された陸部31、35をショルダー陸部と定義する。また、ショルダー主溝21、24によってタイヤ幅方向内側にそれぞれ区画された陸部32、34をセカンド陸部と定義する。これらセカンド陸部32、34は、それぞれ上記した周方向主溝21、24を挟んでショルダー陸部31、35に隣り合う。また、センター主溝22、23の間に区画された陸部33をセンター陸部と定義する。このセンター陸部33はタイヤ赤道面CL上に延在して設けられている。
なお、図1の例では、単一のセンター陸部33のみが存在するが、5本以上の周方向主溝を備える構成では、複数のセンター陸部が形成される。また、3本の周方向主溝を備える構成では、センター陸部がセカンド陸部を兼ねてもよい。
左右のショルダー陸部31、35は、それぞれ複数のラグ溝311、351を備える。これらラグ溝311、351は、それぞれショルダー主溝21、24に一方の端部が開口し、タイヤ幅方向外側に延在して、接地端Tを跨いだ領域で他方の端部が開口している。ショルダー陸部31、35には、それぞれ複数のラグ溝311、351がタイヤ周方向に繰り返し設けられている。このため、ショルダー陸部31、35は、これらのラグ溝311、351によりそれぞれ複数のブロックB(ショルダーブロック)に区画されている。これらブロックBには、それぞれタイヤ周方向に延在する周方向細溝312、352と、タイヤ幅方向に延在する複数のサイプ4とが設けられている。この図1の例では、周方向細溝312、352はストレート状に形成されている。
また、車幅方向内側のセカンド陸部32は、2種類かつ複数組のラグ溝321、322と、タイヤ幅方向に延在する複数のサイプ4とを備える。ラグ溝321(第1ラグ溝)は、一方の端部が上記したラグ溝311の一方の端部と対向してショルダー主溝21に開口し、他方の端部がセカンド陸部32の内部で終端する。また、ラグ溝322(第2ラグ溝)は、一方の端部がセンター主溝22に開口すると共に、他方の端部がセカンド陸部32の内部で終端する。この図1の例では、ラグ溝322の一方の端部は、ジグザグ形状のセンター主溝22における接地端T側に突出した角部に開口している。したがって、ラグ溝321、322は、セカンド陸部32を横断しないセミクローズド構造を有する。また、これらラグ溝321、322は、タイヤ周方向に千鳥状(互い違い)に配置され、それぞれタイヤ周方向に対して反対方向に傾斜して延在するとともに、タイヤ幅方向にそれぞれオーバーラップしている。このため、セカンド陸部32は、ラグ溝321、322によりタイヤ周方向で分断されずタイヤ周方向に連続するリブRとして形成される。
センター陸部33は、複数のラグ溝331を備える。ラグ溝331は、2本のセンター主溝22、23の間でタイヤ幅方向に延びて形成され、センター主溝22、23に両端部がそれぞれ開口している。図1の例では、ラグ溝331の一方の端部は、ジグザグ形状のセンター主溝23におけるタイヤ赤道面CL側に突出した角部に開口し、センター主溝23の短尺部の延在方向に沿って延在している。また、ラグ溝331は、センター主溝23のジグザグを形成する上記角部に対して1つ置きに設けられている。センター陸部33は複数のラグ溝331により、複数のブロックBに区画されており、各ブロックBにはタイヤ幅方向に延在する複数のサイプ4が設けられている。
車幅方向外側のセカンド陸部34は、複数のラグ溝341を備える。ラグ溝341は、隣り合うセンター主溝23とショルダー主溝24との間でタイヤ幅方向に延びて形成され、一端がセンター主溝23に開口し、他端がショルダー主溝24に開口している。図1の例では、ラグ溝341の一方の端部は、ジグザグ形状のセンター主溝23における接地端T側に突出した角部に開口し、他方の端部は、上記したラグ溝351の一方の端部と対向してショルダー主溝24に開口している。セカンド陸部34は、複数のラグ溝341により、複数のブロックBに区画されている。これらブロックBには、それぞれ周方向細溝342とタイヤ幅方向に延在する複数のサイプ4とが設けられている。図1の例では、周方向細溝342は、タイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ状に形成されている。
なお、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面CLと垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施形態のタイヤ1は、図示は省略するが、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部10を有する。そして、タイヤ1は、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部10から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
ところで、スタッドレスタイヤの開発では、近年、雪上性能と氷上性能に加えて、ウェット性能(排水性能)が要求され、これら雪上性能、氷上性能、ウェット性能の両立が重要となっている。一般的に、氷上性能の向上については、トレッドパターンの溝面積を減少させることが有効であり、一方で、雪上性能およびウェット性能の向上については、トレッドパターンの溝面積を増加させることが有効である。このため、氷上性能と雪上性能とウェット性能の両立が困難であるという課題がある。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、氷上性能と雪上性能とウェット性能の両立のために、以下の構成を採用している。
図2は、図1に記載したトレッドパターンの車幅方向内側のセカンド陸部を示す平面図である。図2に示すように、車幅方向内側のセカンド陸部32は、2種類かつ複数のラグ溝321、322を備える。これら2種類のラグ溝321、322は、タイヤ幅方向に延在する横溝であり、一方のラグ溝321を第1ラグ溝、他方のラグ溝322を第2ラグ溝と定義する。
上記したように、第1ラグ溝321は、一端がショルダー主溝21(一方の周方向主溝)に開口し、他端がセカンド陸部32の内部で終端する。この第1ラグ溝321は、ショルダー主溝21に対して開口する一端側で溝幅を広げたステップ形状を有している。具体的には、第1ラグ溝321は、ショルダー主溝21に開口する一端側に溝幅の広い幅広部321Aと、終端する他端側に幅広部321Aよりも溝幅の狭い幅狭部321Bとを備え、幅広部321Aと幅狭部321Bとが一直線に接続されている。
また、幅広部321Aおよび幅狭部321Bはそれぞれ一定の溝幅に形成され、幅広部321Aと幅狭部321Bとの間に、溝幅が一様に変化する溝幅変化部321Cが設けられている。この溝幅変化部321Cは、図示は省略するが、第1ラグ溝321のタイヤ幅方向の長さに対する溝幅変化部321Cのタイヤ幅方向の長さが3%以上10%以下に設定されている。本実施形態では、第1ラグ溝321の一方(図2の上方)のエッジ部が直線状を有し、他方(図2の下方)のエッジ部がステップ形状を有している。溝幅変化部321Cは、ステップ形状の立ち上がり部を形成し、この立ち上がり部の傾斜角φは鈍角(例えば120°以上135°以下)となっている。
本実施形態では、ショルダー主溝21に開口する一端側に幅広部321Aを設けることにより、第1ラグ溝321からショルダー主溝21への排水性が向上するため、タイヤ1のウェット性能の向上を実現できる。さらに、幅広部321Aが開口するショルダー主溝21はストレートに形成されているため、第1ラグ溝321からショルダー主溝21への排水性を一層向上することができる。
また、第1ラグ溝321の幅広部321A(一端側)の溝幅Wa1と幅狭部321B(他端側)の溝幅Wa2とは、1.50≦Wa1/Wa2≦3.0との関係を満たしている。これら溝幅Wa1、Wa2は、タイヤ1を規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、溝開口部における対向する溝壁の距離の最大値として測定される。
この構成において、1.50>Wa1/Wa2の場合には、第1ラグ溝321からショルダー主溝21への排水性が十分ではなく、十分なウェット性能を発揮することができない。また、Wa1/Wa2>3.0の場合には、陸部剛性が低減することにより、十分な氷上性能を発揮することができない。これに対して、本構成では、1.50≦Wa1/Wa2≦3.0を満たすため、氷上性能とウェット性能を向上することができ、氷上性能とウェット性能の両立を図ることができる。
一方、第2ラグ溝322は、一端がセンター主溝22(他方の周方向主溝)に開口し、他端がセカンド陸部32の内部で終端する。この第2ラグ溝322は、第1ラグ溝321と異なり、センター主溝22に対して開口する一端側で溝幅を狭めたステップ形状を有している。具体的には、第2ラグ溝322は、センター主溝22に開口する一端側に溝幅の狭い幅狭部322Aと、終端する他端側に幅狭部322Aよりも溝幅の広い幅広部322Bとを備え、幅狭部322Aと幅広部322Bとが一直線に接続されている。
また、幅狭部322Aおよび幅広部322Bはそれぞれ一定の溝幅に形成され、幅狭部322Aと幅広部322Bとの間に、溝幅が一様に変化する溝幅変化部322Cが設けられている。この溝幅変化部322Cは、図示は省略するが、第2ラグ溝322のタイヤ幅方向の長さに対する溝幅変化部322Cのタイヤ幅方向の長さが3%以上10%以下に設定されている。本実施形態では、第2ラグ溝322の一方(図2の下方)のエッジ部が直線状を有し、他方(図2の上方)のエッジ部がステップ形状を有している。溝幅変化部322Cは、ステップ形状の立ち上がり部を形成し、この立ち上がり部の傾斜角φは鈍角(例えば120°以上135°以下)となっている。
また、第2ラグ溝322は、幅狭部322A(一端側)の溝幅Wb1が0.5mm以上1.6mm未満に形成されることが好ましく、本実施形態では溝幅Wb1は、1.0mmに規定されている。このため、幅狭部322Aは、タイヤ接地時に閉塞するようになっている。この構成によれば、タイヤ接地時に幅狭部322Aが閉塞することにより、第2ラグ溝322内に取り込んだ雪を逃さずに雪柱せん断力が向上するため、雪上性能を向上することができる。さらに、本実施形態では、幅狭部322Aが開口するセンター主溝22は、開口側の溝壁がタイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ状に形成されている。このため、センター主溝22の溝幅が変化することにより、車幅方向内側のセカンド陸部32のエッジ部の長さが増すためスノートラクションインデックスSTIが向上し、雪上性能を一層向上することができる。
また、第2ラグ溝322の幅狭部322A(一端側)の溝幅Wb1と幅広部322B(他端側)の溝幅Wb2とは、0.20≦Wb1/Wb2≦0.75との関係を満たしている。これら溝幅Wb1、Wb2についても、タイヤ1を規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、溝開口部における対向する溝壁の距離の最大値として測定される。
この構成において、0.20>Wb1/Wb2の場合には、第2ラグ溝322内に取り込める雪量が少なく、雪柱せん断力が十分に向上せず、十分な雪上性能を発揮することができない。また、Wb1/Wb2>0.75の場合には、ブロック中央部とブロックエッジ部の剛性差が大きくなるため、ブロックの倒れ込みによる氷上性能の確保がし難くなる。これに対して、本構成では、0.20≦Wb1/Wb2≦0.75を満たすため、ブロック中央部とブロックエッジ部の剛性差のバランスを整えることができ、雪上性能と氷上性能の両立を図ることができる。
また、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322は、タイヤ周方向に千鳥状(互い違い)に配置され、タイヤ幅方向にそれぞれオーバーラップしている。このため、第1ラグ溝321と第2ラグ溝322とが互いに連結することなく、車幅方向内側のセカンド陸部32に間隔をあけて配置することができる。従って、セカンド陸部32の陸部剛性の向上を図ることができ、氷上性能を向上することができる。本実施形態では、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の各溝幅変化部321C、322Cは、それぞれ第1ラグ溝321および第2ラグ溝322がオーバーラップしている領域32A内に配置されている。この領域32Aは、第1ラグ溝321の他端と第2ラグ溝322の他端とで区画される領域であり、この領域32Aのタイヤ幅方向の幅をW2とし、車幅方向内側のセカンド陸部32におけるタイヤ幅方向の最大幅をW1とした場合、この最大幅W1と幅W2とが、0.50≦W2/W1≦0.70の関係を満たしている。
一般に、陸部のタイヤ幅方向の外側(エッジ側)は陸部剛性が低下しやすい傾向にある。本実施形態では、各溝幅変化部321C、322Cを上記したオーバーラップしている領域32A内に配置し、セカンド陸部32の最大幅W1と領域32Aの幅W2とが、0.50≦W2/W1≦0.70の関係を満たすことにより、陸部剛性の局所的な偏りを低減することができ、接地性が向上するため、氷上性能を向上することができる。
また、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322は、それぞれタイヤ周方向に対して反対方向に傾斜して延在している。具体的には、タイヤ周方向に対する第1ラグ溝321の傾斜角度θ1は、95°≦θ1≦125°の範囲内にある。また、タイヤ周方向に対する第2ラグ溝322の傾斜角度θ2も同様に、95°≦θ2≦125°の範囲内にある。図2の例では、傾斜角度θ2が傾斜角度θ1よりも大きく形成されており、その角度差(θ2−θ1)は、5°≦θ2−θ1≦15°の範囲内であることが好ましい。第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の傾斜角度θ1、θ2は、該ラグ溝の溝中心線とタイヤ周方向とのなす角として測定される。この構成によれば、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の傾斜角度θ1、θ2を適正化することができるため、例えば、0°以外におけるスノートラクションインデックスSTIがバランスよく向上し、雪上性能を向上することができる。
また、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322は、それぞれ終端している他端側に溝底が底上げされた底上部を有する。具体的には、第1ラグ溝321は、幅狭部321Bに底上部321B1を有し、第2ラグ溝322は、幅広部322Bに底上部322B1を有する。これら底上部321B1,322B1は、トレッド面12からの溝深さが相対的に浅く形成された部分であり、最も深い溝深さの30%以上70%以下に設定されている。また、これら底上部321B1、322B1は、それぞれ第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の他端(先端)から一端に向けてタイヤ幅方向に沿って形成されている。本実施形態では、底上部321B1のタイヤ幅方向の長さLa1と、第1ラグ溝321のタイヤ幅方向の長さLaとは、0.30≦La1/La≦0.40の関係を満たし、底上部322B1のタイヤ幅方向の長さLb1と、第2ラグ溝322のタイヤ幅方向の長さLbとは、0.30≦Lb1/Lb≦0.40の関係を満たしている。
この場合、底上部321B1、322B1の長さLa1,Lb1と、第1ラグ溝321、第2ラグ溝322の長さLa,Lbとの関係が0.30よりも小さいと、陸部剛性が相対的に低下することにより、氷上性能が低下する。また、底上部321B1、322B1の長さLa1,Lb1と、第1ラグ溝321、第2ラグ溝322の長さLa,Lbとの関係が0.40よりも大きいと、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322内に取り込める雪量が少なく、雪柱せん断力が十分に向上せず、十分な雪上性能を発揮することができない。本構成によれば、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の溝幅が変化して陸部剛性が低下しやすい上記領域32Aに、それぞれ底上部321B1、322B1を設けることができるため、陸部剛性を確保して氷上性能を向上することができる。さらに、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322内に雪を十分に取り込むことで雪柱せん断力が向上し雪上性能を向上することができる。
また、本実施形態では、車幅方向内側のセカンド陸部32は、複数のサイプ4をトレッド面12に有している。本実施形態では、複数のサイプ4は、第1ラグ溝321に対して平行に配置されて、第1ラグ溝321と共に図中右上がりで傾斜している。
ここで、複数のサイプ4のうち、第1ラグ溝321の幅広部321A(一端側)に対して、タイヤ周方向に隣接した一対のサイプを第1サイプ41と定義し、第2ラグ溝の幅狭部322A(一端側)に対して、タイヤ周方向に隣接した一対のサイプを第2サイプ42と定義する。本実施形態では、一対の第1サイプ41は、それぞれショルダー主溝21に向かう側の端部41Aがそれぞれセカンド陸部32内で終端している。これに対して、一対の第2サイプ42は、それぞれセンター主溝22に向かう側の端部42Bが該センター主溝22に開口している。
この構成によれば、溝幅が広い第1ラグ溝321の幅広部321Aに対して、タイヤ周方向に隣接した一対の第1サイプ41を、ショルダー主溝21に開口させずに陸部内で終端させることにより、陸部剛性を相対的に高めることができる。また、溝幅が狭い第2ラグ溝322の幅狭部322Aに対して、タイヤ周方向に隣接した一対の第2サイプ42を、センター主溝22に開口させることにより、陸部剛性を相対的に低くすることができる。これにより、セカンド陸部32全体として陸部剛性の局所的な偏りを抑制することができ、接地性が向上するため、氷上性能を向上することができる。
また、本実施形態では、セカンド陸部32は、複数のサイプ4(上記した第1サイプ41、第2サイプ42を含む)がタイヤ幅方向に離間して配置された複数の離間部分32Bを有する。この離間部分32Bは、サイプ4が非連続で分断された領域であり、これら離間部分32Bの多くは、上記した第1ラグ溝321と第2ラグ溝322とがタイヤ幅方向にオーバーラップした領域32A内に設けられている。
この構成によれば、第1ラグ溝321および第2ラグ溝322の溝幅が変化して陸部剛性が低下しやすい上記領域32Aに、それぞれサイプ4が離間して配置された離間部分32Bを設けることができるため、陸部剛性を確保して氷上性能を向上することができる。
本実施形態に係るタイヤ1は、タイヤ周方向に延在するショルダー主溝21(一方の周方向主溝)とセンター主溝22(他方の周方向主溝)により区画されるセカンド陸部32と、このセカンド陸部32にタイヤ幅方向に延在し、タイヤ周方向に交互に配置される複数組の第1ラグ溝321および第2ラグ溝322とを備え、第1ラグ溝321は、一端がショルダー主溝21に開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅広に形成され、第2ラグ溝322は、一端がセンター主溝22に開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、該幅狭に形成された第2ラグ溝322の幅狭部322Aが接地時に閉塞するため、雪上性能と氷上性能とウェット性能の両立を実現できる。
次に、別の実施形態について説明する。図3は、別の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。上記した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。上記した実施形態では、タイヤ1は、トレッド面12にタイヤ周方向に延在する4本の周方向主溝21〜24を備えた構成としたが、この別の実施形態では、空気入りタイヤ1A(以下、単にタイヤ1Aと称する)はトレッド面12Aに5本の周方向主溝21A〜25Aを備えた点で構成を異にする。
具体的には、図3に示すように、タイヤ赤道面CLを境として2本の周方向主溝21A、22Aは車幅方向内側に、2本の周方向主溝23A、24Aは車幅方向外側に、1本の周方向主溝25Aはタイヤ赤道面CL上にそれぞれ設けられている。上記実施形態と同様に、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝21A、24Aをショルダー主溝、ショルダー主溝よりもタイヤ幅方向内側の周方向主溝22A、23Aをセカンド主溝と定義する。さらに、周方向主溝25Aをセンター主溝と定義する。
この実施形態では、トレッド面12Aには5本の周方向主溝21A〜25Aによって、タイヤ周方向に延在する6つの陸部31〜36が区画形成されている。この実施形態では、2本のセカンド主溝22A、23Aとセンター主溝25Aとにより、センター陸部33に加えて新たなセンター陸部36が形成されている。このセンター陸部36は、複数のラグ溝361を備える。ラグ溝361は、セカンド主溝22Aとセンター主溝25Aの間でタイヤ幅方向に延びて形成され、これらセカンド主溝22A及びセンター主溝25Aに両端部がそれぞれ開口している。センター陸部36は複数のラグ溝361により、複数のブロックBに区画されており、各ブロックBにはタイヤ幅方向に延在する複数のサイプ4が設けられている。
この別の実施形態においても、ショルダー主溝21A(一方の周方向主溝)とセカンド主溝22A(他方の周方向主溝)とで区画される車幅方向内側のセカンド陸部32に、それぞれタイヤ周方向に交互に配置される複数組の第1ラグ溝321および第2ラグ溝322とを備え、第1ラグ溝321は、一端がショルダー主溝21Aに開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅広に形成され、第2ラグ溝322は、一端がセカンド主溝22Aに開口するとともに、他端がセカンド陸部32の内部で終端し、一端側の溝幅が他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、該幅狭に形成された第2ラグ溝322の幅狭部322Aが接地時に閉塞するため、雪上性能と氷上性能とウェット性能の両立を実現できる。
図4は、本実施形態に係るタイヤの性能試験の結果を示す図表である。この性能試験では、複数種類の試験タイヤについて、(1)氷上制動性能、(2)雪上制動性能、(3)ウェット制動性能に関する評価が行われた。また、タイヤサイズ195/65R15 91Qの試験タイヤがリムサイズ15X6.5Jの規定リムに組み付けられ、この試験タイヤに規定の空気圧(前輪;250kPa、後輪;240kPa)が付与される。また、試験タイヤが、試験車両である排気量1800[cc]かつFF(Front engine Front drive)方式の車両の総輪に装着される。
(1)氷上制動性能に関する評価では、試験車両が所定の氷路面を走行し、走行速度40(km/h)からの制動距離が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど数値が大きいほど氷上制動性能が優れていることを示している。
(2)雪上制動性能に関する評価では、試験車両が所定の雪路面を走行し、走行速度40(km/h)からの制動距離が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど雪上制動性能が優れていることを示している。
(3)ウェット制動性能に関する評価では、試験車両が所定の湿潤路面を走向し、走行速度40(km/h)からの制動距離が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほどウェット制動性能(排水性能)が優れていることを示している。
これに対し、本発明に係るタイヤの一例である実施例1〜14は、いずれもストレート形状のショルダー主溝とジグザグ形状のセンター主溝とで区画される車幅方向内側のセカンド陸部に、片側が終端する第1ラグ溝および第2ラグ溝を設け、この第1ラグ溝は開口側が幅広に形成され、第2ラグ溝は開口側が幅狭に形成されている。さらに、実施例1〜14に係るタイヤは、第1ラグ溝における幅広部と幅狭部との溝幅比Wa1/Wa2、第2ラグ溝における幅狭部と幅広部との溝幅比Wb1/Wb2、セカンド陸部の最大幅とオーバーラップ領域の幅との比W2/W1、第1ラグ溝および第2ラグ溝の傾斜角度θ1,θ2、その角度差θ2−θ1、第1ラグ溝および第2ラグ溝の溝長さと底上部の長さとの比La1/La(Lb1/Lb)、一対の第1サイプの開口の有無、オーバーラップ領域におけるサイプの離間部分の有無が、それぞれ異なっている。
また、従来例は、一対のストレート形状の周方向主溝によって区画された陸部に、周方向主溝に垂直に延在し、両周方向主溝に貫通する溝幅一定の貫通ラグ溝と、この貫通ラグ溝に平行で、両周方向主溝に開口する複数のサイプを備えている。これらサイプは、連続サイプであり、途中で分断される離間部分がない。また、比較例は、実施例1の構成において、第2ラグ溝の開口側に位置する幅狭部が、タイヤ接地時に閉塞しない程度の溝幅に形成されている。
これらの試験タイヤを用いて性能評価試験を行った結果、図4に示すように、実施例1〜14に係るタイヤは、従来例および比較例に対して、氷上制動性能、雪上制動性能、およびウェット制動性能を向上させることができることが分かった。つまり、実施例1〜14に係るタイヤは、氷上制動性能と雪上制動性能とウェット制動性能とを両立することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、タイヤとして空気入りタイヤを例示して説明したが、これに限るものではなく、エアレスタイヤのような空気が充填されていないタイヤにも適用することもできることは勿論である。また、本実施形態で例示した空気入りタイヤに充填される気体としては、通常の又は酸素分圧を調整した空気の他にも、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
1、1A 空気入りタイヤ(タイヤ)
4 サイプ
21、21A ショルダー主溝(一方の周方向主溝)
22 センター主溝(他方の周方向主溝)
22A セカンド主溝(他方の周方向主溝)
32 セカンド陸部
32A 領域(オーバーラップした領域)
32B 離間部分
41 第1サイプ
41A 端部
42 第2サイプ
42B 端部
321 第1ラグ溝
321A 幅広部
321B 幅狭部
321C 溝幅変化部
322 第2ラグ溝
322A 幅狭部
322B 幅広部
322C 溝幅変化部
321B1、322B1 底上部

Claims (10)

  1. タイヤ周方向に延在する2本の周方向主溝と、前記周方向主溝により区画される陸部と、前記陸部に前記周方向主溝と交差する方向に延在し、タイヤ周方向に交互に配置される複数組の第1ラグ溝および第2ラグ溝とを備え、
    前記第1ラグ溝は、一端が一方の前記周方向主溝に開口するとともに、他端が前記陸部の内部で終端し、前記一端側の溝幅が前記他端側の溝幅よりも幅広に形成され、
    前記第2ラグ溝は、一端が他方の前記周方向主溝に開口するとともに、他端が前記陸部の内部で終端し、前記一端側の溝幅が前記他端側の溝幅よりも幅狭に形成され、該幅狭に形成された前記第2ラグ溝の前記一端側が接地時に閉塞するタイヤ。
  2. 前記第1ラグ溝は、前記一端側の溝幅Wa1と前記他端側の溝幅Wa2とが、1.50≦Wa1/Wa2≦3.0の関係を満たし、
    前記第2ラグ溝は、前記一端側の溝幅Wb1と前記他端側の溝幅Wb2とが、0.2≦Wb1/Wb2≦0.75の関係を満たす請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝は、それぞれ溝幅が変化する溝幅変化部を有し、これら各溝幅変化部は、前記第1ラグ溝と前記第2ラグ溝とがタイヤ幅方向にオーバーラップした領域内に設けられる請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 前記領域のタイヤ幅方向の幅W2と、前記陸部のタイヤ幅方向の最大幅W1とが、0.50≦W2/W1≦0.70の関係を満たす請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝は、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜しており、タイヤ周方向に対する前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝の傾斜角度θ1、θ2は、それぞれ95°≦θ1≦125°、95°≦θ2≦125°、かつ、5°≦θ2−θ1≦15°を満たす請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝は、それぞれ前記他端側に溝底が底上げされた底上部を有し、
    前記底上部のタイヤ幅方向の長さLa1,Lb1と、前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝のタイヤ幅方向の各長さLa,Lbとが、0.30≦La1/La≦0.40、0.30≦Lb1/Lb≦0.40の関係をそれぞれ満たす請求項1から5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 一方の前記周方向主溝は、前記陸部のエッジを形成する溝壁がストレート形状であり、他方の前記周方向主溝は、前記陸部のエッジを形成する溝壁がタイヤ周方向に延びつつタイヤ幅方向に振幅するジグザグ形状である請求項1から6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記陸部は、タイヤ幅方向に延在する複数のサイプを備え、
    複数の前記サイプのうち、前記第1ラグ溝の前記一端側に配置され、タイヤ周方向にて該第1ラグ溝に隣接するサイプは、一方の前記周方向主溝に向かう端部が前記陸部の内部で終端し、
    前記第2ラグ溝の前記一端側に配置され、タイヤ周方向にて該第2ラグ溝に隣接するサイプは、他方の前記周方向主溝に開口する請求項1から7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記陸部は、複数の前記サイプをタイヤ幅方向に離間して配置された離間部分を有し、
    この離間部分は前記第1ラグ溝と前記第2ラグ溝とがタイヤ幅方向にオーバーラップした領域内に設けられる請求項8に記載のタイヤ。
  10. 前記第1ラグ溝および前記第2ラグ溝が配置された前記陸部は、タイヤの車両装着状態にて、タイヤ赤道面を境界とする車幅方向内側に配置される請求項1から9のいずれか一項に記載のタイヤ。
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