JP6496135B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、センター横溝及びミドル横溝の形状を改善した空気入りタイヤに関する。
トレッド部に、タイヤ軸方向に対して傾斜してのびる横溝を具えた空気入りタイヤが提案されている。横溝は、ウェット走行時、トレッド部と路面との間の水膜を効果的にタイヤ軸方向外側に排出するため、タイヤのウェット性能を向上させる。
しかしながら、横溝を有する空気入りタイヤは、トレッド部のパターン剛性が周方向で不均一になる。従って、このような空気入りタイヤは、トレッド部の偏摩耗が生じ易いという問題があった。
このような問題を解決するために、下記特許文献1は、ミドル陸部に、特定形状のサイピングを設けることにより、ミドル陸部の偏摩耗を抑制しつつウェット性能を向上させた空気入りタイヤを提案している。しかしながら、このような空気入りタイヤにおいても、偏摩耗の抑制及びウェット性能の向上については、さらなる改善の余地があった。
特開2010−179827号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、センター横溝及びミドル横溝の形状を改善することを基本として、偏摩耗を抑制しつつウェット性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のセンター主溝と、該センター主溝のタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、前記一対のセンター主溝の間のセンター陸部、及び、前記センター主溝と前記ショルダー主溝との間の一対のミドル陸部が区分された空気入りタイヤであって、前記センター陸部には、一端が前記センター主溝に連通し、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜してのび、かつ、他端が前記センター陸部内で終端するセンター横溝が設けられ、前記センター横溝は、一方側の前記センター主溝から他方側の前記センター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第1センター横溝と、前記他方側のセンター主溝から前記一方側のセンター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第2センター横溝とを含み、前記第1センター横溝及び第2センター横溝は、互いに同一の向きに傾斜し、かつ、タイヤ周方向に交互に設けられ、タイヤ周方向で隣合う前記第1センター横溝及び第2センター横溝は、タイヤ周方向で互いに重複する重複部と、タイヤ周方向で互いに重複しない非重複部とを含み、前記重複部の平均溝幅は、前記非重複部の平均溝幅よりも小さく、前記ミドル陸部には、一端が前記センター主溝に連通しかつ他端が前記ショルダー主溝に連通するミドル横溝が設けられ、前記ミドル横溝は、前記一端及び前記他端から前記ミドル陸部の中央に向かって同方向に傾斜してのびる一対の主部と、前記一対の主部に連なり、かつ、前記主部と逆向きに傾斜する継ぎ部とを含み、前記一対の主部は、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜している傾斜部を含んでいることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記重複部のタイヤ軸方向の長さは、前記センター陸部のタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.40倍である請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記ミドル陸部は、前記ミドル横溝で区分されたミドルブロックを含み、前記各ミドルブロックには、前記ミドル横溝よりも大きい溝深さを有しかつ溝幅が0.5〜1.0mmのミドルサイピングが設けられ、前記ミドルサイピングは、両端が前記ミドル陸部内で終端する請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また請求項4前記ミドルサイピングは、前記主部と同方向にのびる一対の主サイプ部と、前記継ぎ部と同方向にのび、かつ、前記一対の主サイプ部間を継ぐ副サイプ部とを含む請求項3記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤのセンター横溝は、一端がセンター主溝に連通し、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜してのび、かつ、他端がセンター陸部内で終端する。このようなセンター横溝は、ウェット性能を向上させつつ、センター陸部をタイヤ周方向に連続するリブ状にする。このため、センター陸部のタイヤ周方向の剛性が維持され、ひいてはセンター陸部の偏摩耗が抑制される。
センター横溝は、一方側のセンター主溝から他方側のセンター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第1センター横溝と、他方側のセンター主溝から一方側のセンター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第2センター横溝とを含む。このような第1センター横溝及び第2センター横溝は、接地圧が大きいタイヤ赤道に交差して設けられるため、大きなエッジ効果を発揮し、ウェット性能を向上させる。さらに、第1センター横溝及び第2センター横溝は、互いに同一の向きに傾斜し、かつ、タイヤ周方向に交互に設けられる。このような第1センター横溝及び第2センター横溝は、センター陸部の剛性の低下を均一にし、偏摩耗を抑制する。
タイヤ周方向で隣合う前記第1センター横溝及び第2センター横溝は、タイヤ周方向で互いに重複する重複部と、タイヤ周方向で互いに重複しない非重複部とを含む。重複部の平均溝幅は、非重複部の平均溝幅よりも小さい。これにより、重複部及び非重複部によるセンター陸部の剛性の低下が均一となり、偏摩耗が抑制される。
本発明の空気入りタイヤのミドル横溝は、一端がセンター主溝に連通しかつ他端が前記ショルダー主溝に連通する。ミドル横溝は、前記一端及び他端からミドル陸部の中央に向かって同方向にのびる一対の主部と、該一対の主部に連なり、かつ、主部と逆向きに傾斜する継ぎ部とを含む。一対の主部は、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜している。このようなミドル横溝は、旋回時等、トレッド部の踏面にタイヤ軸方向の荷重が負荷したとき、継ぎ部の両側の溝壁を互いに接触させ、ミドル陸部の変形を抑制する。このため、ミドル陸部の剛性が大きくなり、ひいては偏摩耗が抑制される。さらに、このような継ぎ部は、ミドル横溝の長さを大きくし、エッジ成分を増加させてウェット性能を向上させる。
本実施形態の重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 図1のA−A断面図である。 図1のセンター陸部の拡大図である。 図1のミドル陸部の拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1は、例えば、トラック・バス等に好適に使用される。タイヤ1のトレッド部2には、タイヤ赤道Cの両側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のセンター主溝3と、該センター主溝3のタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝4とが設けられる。
センター主溝3及びショルダー主溝4は、例えば、直線状にのびる。センター主溝3の溝幅W1及びショルダー主溝4の溝幅W2は、例えば、トレッド接地幅TWの2.0〜6.0%である。このようなセンター主溝3及びショルダー主溝4は、ウェット走行時、トレッド部2の踏面2sと路面との間に生じる水膜を効果的に排水し、ウェット性能を向上させる。
トレッド接地幅TWとは、正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の正規状態でのトレッド接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離である。特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"である。
前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
トレッド接地端Teは、前記正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0°で平面に接地させたときの接地面のタイヤ軸方向の外端である。
前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
図2には、図1のA−A断面が示される。図2に示されるように、センター主溝3の溝深さD1及びショルダー主溝4の溝深さD2は、慣例に従って種々定めることができる。溝深さD1及びD2は、トレッド部2の剛性を維持しつつウェット性能を高めるために、例えば、10〜20mmに設定される。
図1に示されるように、トレッド部2は、一対のセンター主溝3、3の間のセンター陸部5、センター主溝3とショルダー主溝4との間の一対のミドル陸部6、6、及び、ショルダー主溝4のタイヤ軸方向外側の一対のショルダー陸部7、7に区分される。
図3には、図1のセンター陸部5の拡大図が示される。図3に示されるように、センター陸部5は、タイヤ周方向に連続してのびるリブ状である。センター陸部5は、略一定の幅W3でのびる。センター陸部5のタイヤ軸方向の幅W3は、例えば、トレッド接地幅TW(図1及び図2に示され、以下、同様である。)の0.10〜0.20倍が望ましい。
センター陸部5には、センター横溝10が設けられる。センター横溝10は、直線状にのびる。センター横溝10は、一端11がセンター主溝3(図1に示す)に連通し、他端12がセンター陸部5内で終端する。センター横溝10は、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜してのびる。このようなセンター横溝10は、ウェット性能を向上させつつ、センター陸部5をタイヤ周方向に連続するリブ状にする。このため、センター陸部5のタイヤ周方向の剛性が維持され、ひいてはセンター陸部5の偏摩耗が抑制される。
タイヤ軸方向に対するセンター横溝10の角度θ1が20°未満の場合、センター陸部5のタイヤ周方向の剛性が小さくなり、センター横溝10の周囲にヒールアンドトゥ摩耗が発生するおそれがある。逆に、前記角度θ1が40°より大きい場合、センター横溝10の排水性が低下し、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、前記角度θ1は、好ましくは25°以上、より好ましくは28°であり、好ましくは35°以下、より好ましくは32°以下である。
センター横溝10のタイヤ軸方向の長さL1は、好ましくはセンター陸部5のタイヤ軸方向の幅W3の0.55倍以上、より好ましくは0.60倍以上であり、好ましくは0.70倍以下、より好ましくは0.65倍以下である。センター横溝10のタイヤ軸方向の長さL1がセンター陸部5の前記幅W3の0.55倍より小さい場合、ウェット性能が向上しないおそれがある。逆に、前記長さL1がセンター陸部5の前記幅W3の0.65倍より大きい場合、センター陸部5の剛性が低下して、偏摩耗が発生するおそれがある。
図2に示されるように、センター横溝10の溝深さD3は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下である。センター横溝10の溝深さD3が1.0mmより小さい場合、ウェット性能が向上しないおそれがある。逆に、センター横溝10の溝深さD3が3.0mmよりも大きい場合、センター陸部5の剛性が低下し、偏摩耗が発生するおそれがある。
図3に示されるように、センター横溝10は、第1センター横溝10Aと第2センター横溝10Bとを含む。第1センター横溝10Aは、一方側のセンター主溝3Aから他方側のセンター主溝3Bに向かってのび、かつ、タイヤ赤道Cを超えて終端する。第2センター横溝10Bは、他方側のセンター主溝3Bから前記一方側のセンター主溝3Aに向かってのび、かつ、タイヤ赤道Cを超えて終端する。
第1センター横溝10A及び第2センター横溝10Bは、互いに同一の向きに傾斜している。第1センター横溝10Aのタイヤ軸方向に対する角度θ2と第2センター横溝10Bのタイヤ軸方向に対する角度θ3との角度差|θ2−θ3|は、好ましくは10°以下、より好ましくは5°以下である。前記角度差|θ2−θ3|が10°より大きい場合、センター陸部5の剛性が不均一となり、偏摩耗が生じるおそれがある。本実施形態では、前記角度差|θ2−θ3|は0°である。
第1センター横溝10A及び第2センター横溝10Bは、タイヤ赤道C上において、タイヤ周方向に交互に設けられる。
本実施形態の第1センター横溝10A及び第2センター横溝10Bは、タイヤ赤道C上において、互いに等間隔で設けられている。このような第1センター横溝10A及び第2センター横溝10Bは、センター陸部5の剛性の低下をさらに均一にし、偏摩耗を効果的に抑制する。
タイヤ周方向で隣合う第1センター横溝10A及び第2センター横溝10Bは、タイヤ周方向で互いに重複する重複部15と、タイヤ周方向で互いに重複しない非重複部16とを含む。
第1センター横溝10Aの重複部15及び非重複部16は、タイヤ周方向で隣合う第2センター横溝10Bの他端12を通るタイヤ周方向線17で区分される。第2センター横溝10Bの重複部15及び非重複部16は、タイヤ周方向で隣合う第1センター横溝10Aの他端12Aを通るタイヤ周方向線18で区分される。
各横溝において、重複部15の平均溝幅は、非重複部16の平均溝幅よりも小さい。これにより、タイヤ周方向で隣合う重複部15、15間の陸部24と、タイヤ周方向で隣合う非重複部16、16間の陸部25との剛性差が小さくなる。このため、重複部15及び非重複部16によるセンター陸部5の剛性の低下が均一となり、偏摩耗が抑制される。
本明細書において「平均溝幅」とは、便宜上、溝の開口部の面積Sを、溝の中心線のタイヤ軸方向の長さLで除した値S/Lを意味する。
重複部15のタイヤ軸方向の長さL2は、好ましくはセンター陸部5のタイヤ軸方向の幅W3の0.10倍以上、より好ましくは0.20倍以上であり、好ましくは0.40倍以下、より好ましくは0.30倍以下である。重複部15のタイヤ軸方向の長さL2が前記幅W3の0.10倍より小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。逆に、重複部15のタイヤ軸方向の長さL2が前記幅W3の0.40倍より大きい場合、センター陸部5の剛性が低下して、偏摩耗が発生するおそれがある。
各重複部15は、各センター横溝10の他端12から一端11に向かって、溝幅W6を漸増させている。このような重複部15は、ウェット走行時、センター横溝10内の水膜を効果的にタイヤ軸方向外側に排出し、排水性を向上させる。
重複部15の溝幅W6は、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.3mm以下の範囲で定められる。重複部15の溝幅W6が0.8mm未満の場合、ウェット性能が向上しないおそれがある。重複部15の溝幅W6が1.5mmより大きい場合、センター陸部5の剛性が小さくなり、偏摩耗が発生するおそれがある。
非重複部16は、第1部分20と、第1部分20に連なり、溝幅を拡大させながらセンター主溝3に連通する第2部分21とを含む。
第1部分20は、重複部15に滑らかに連なり、タイヤ軸方向外側にのびる。第1部分20の溝幅W7は、タイヤ赤道C側からタイヤ軸方向外側に向かって漸増する。
第1部分の溝幅W7が大きい場合、センター陸部5の剛性が低下して偏摩耗が発生するおそれがある。逆に、第1部分の溝幅W7が小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、第1部分の溝幅W7は、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.8mm以上であり、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.2mm以下である。
第2部分21は、第1部分20と同じ向きに傾斜してのびる一方側の溝縁22と、第1部分20と逆向きに傾斜してのびる他方側の溝縁23とを含む。これにより、センター横溝10は、溝幅が拡大してセンター主溝3(図1に示す)と連通する。このため、ウェット走行時、センター横溝10内の水膜が効果的に排水される。
第2部分21のタイヤ軸方向の外端21oでの溝幅W8と第1部分20のタイヤ軸方向の外端20oでの溝幅W7oとの比W8/W7oは、好ましくは2.5以上、より好ましくは2.8以上であり、好ましくは3.5倍以下、より好ましくは3.2倍以下である。前記溝幅W8と前記溝幅W7oとの比W8/W7oが2.5未満の場合、ウェット性能が向上しないおそれがある。逆に、前記比W8/W7oが3.5より大きい、センター陸部5の端縁5eに偏摩耗が発生するおそれがある。
同様の観点から、第2部分21のタイヤ軸方向の長さL3と第1部分20のタイヤ軸方向の外端20oでの溝幅W7oとの比L3/W7oは、好ましくは1.0、より好ましくは1.3以上であり、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.7以下である。
図1に示されるように、ミドル陸部6には、ミドル横溝30が設けられている。ミドル横溝30は、一端32がセンター主溝3に連通しかつ他端33がショルダー主溝4に連通する。これにより、ミドル陸部6は、ミドル横溝30で区分されたミドルブロック31を含むブロック列からなる。ミドル陸部6は、略一定の幅W4を有する。ミドル陸部6のタイヤ軸方向の幅W4は、例えば、トレッド接地幅TWの0.10〜0.20倍である。
図4には、ミドル陸部6の拡大図が示される。図4に示されるように、ミドル横溝30は、一端32及び他端33の夫々からミドル陸部6の中央に向かって互いに同方向に傾斜してのびる一対の主部34、34と、一対の主部34、34間をつなぎ、かつ、主部34と逆向きに傾斜する継ぎ部35とを含む。一対の主部34は、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度θ4で傾斜している。
このようなミドル横溝30は、旋回時等、トレッド部2の踏面2s(図1に示す)にタイヤ軸方向の荷重が負荷したとき、継ぎ部35の両側の溝壁を互いに接触させ、ミドル陸部6の変形を抑制する。このため、ブロック列ではあるが、ミドル陸部6は大きな剛性を有し、ひいては偏摩耗が抑制される。さらに、このような継ぎ部35は、大きいミドル横溝30の長さを提供するので、エッジ成分を増加させてウェット性能を向上させる。
主部34の角度θ4が20°未満の場合、ヒールアンドトゥ摩耗が発生するおそれがある。逆に、前記角度θ4が40°より大きい場合、ミドル横溝30の排水性が低下して、ウェット性能が低下するおそれがある。このため、主部34のタイヤ軸方向に対する角度θ4は、好ましくは25°以上、より好ましくは28°以上であり、好ましくは35°以下、より好ましくは32°以下である。
主部34は、傾斜部36と拡幅部37とを含む。傾斜部36は、タイヤ軸方向に対して傾斜し、かつ、略一定の溝幅である。拡幅部37は、傾斜部36に連なり、溝幅を拡大させてセンター主溝又はショルダー主溝に連通する。このような主部34は、ウェット走行時、ミドル横溝30内の水膜を効果的に排水し、ウェット性能を向上させる
継ぎ部35は、直線状にのびる。継ぎ部35と主部34との角度θ5が小さい場合、ミドル横溝30の溝縁に偏摩耗が発生するおそれがある。逆に前記角度θ5が大きい場合、ミドル横溝30の長さが大きくならず、ウェット性能の向上効果が得られないおそれがある。このため、継ぎ部35と主部34との角度θ5は、好ましくは75°以上、より好ましくは80°以上であり、好ましくは90°以下、より好ましくは85°以下である。
ミドル横溝30は、略一定の溝幅でのびる。ミドル横溝30の溝幅W9が小さい場合、ウェット性能が低下するおそれがある。逆に、ミドル横溝30の溝幅W9が大きい場合、ミドル陸部6の剛性が低下して偏摩耗が発生するおそれがある。このため、ミドル横溝30の溝幅W9は、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.8mm以上であり、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.2mm以下である。
同様の観点から、ミドル横溝30の溝深さD4(図2に示す)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下である。
各ミドル陸部6におけるミドル横溝30のタイヤ1周当たりの本数Nmが小さい場合、ウェット走行時、ミドル陸部6と路面との間の水膜を十分に排出できず、ウェット性能が低下するおそれがある。逆に、前記本数Nmが大きい場合、ミドルブロック31のタイヤ周方向の長さが小さくなり、ミドル陸部6に偏摩耗が生じるおそれがある。このため、各ミドル陸部6におけるミドル横溝30のタイヤ1周当たりの本数Nmは、好ましくは、センター横溝のタイヤ1周当たりの本数Ncの0.30倍以上、より好ましくは0.45倍以上であり、好ましくは0.70倍以下、より好ましくは0.55倍以下である。
ミドルブロック31には、溝幅W10が0.5〜1.0mmのミドルサイピング38が設けられている。ミドルサイピング38は、両端38e、38eがミドル陸部6内で終端する。ミドルサイピング38は、主部34と同方向にのびる一対の主サイプ部39、39と、継ぎ部35と同方向にのび、かつ、一対の主サイプ部39、39間を継ぐ副サイプ部40とを含む。本実施形態の主サイプ部39及び副サイプ部は夫々、主部34及び継ぎ部35と平行である。このようなミドルサイピング38は、ミドルブロック31の局部的な剛性の低下を抑制する。このため、ミドルブロック31の偏摩耗が抑制されつつ、ウェット性能が向上する。
図2に示されるように、ミドルサイピング38は、ミドル横溝30よりも大きい溝深さD5を有する。ミドルサイピング38の溝深さD5は、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上であり、好ましくは10mm以下、より好ましくは8mm以下である。このようなミドルサイピング38は、ミドルブロック31の剛性を大きく低下させることなく、ウェット性能を向上させる。
図1に示されるように、ショルダー陸部7は、ショルダー主溝4からトレッド接地端Teまでのびる横溝が設けられていないリブ状である。ショルダー陸部7のタイヤ軸方向の幅W5は、例えば、トレッド接地幅TWの0.15〜0.25倍である。
本実施形態のショルダー陸部7には、一端43が主溝に連通し、他端44がショルダー陸部内で終端する小サイピング45が設けられる。小サイピング45は、タイヤ軸方向の長さL4が2.0〜5.0mmである。このような小サイピング45は、主溝の石噛みを抑制しうる。
小サイピング45は、センター陸部5及びミドル陸部6に設けられても良い。これにより、センター主溝3及びショルダー主溝4での石噛みが効果的に抑制される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示すトレッドパターンを有する空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。また、比較例1乃至3として、センター横溝及びミドル横溝を含まないトレッドパターン、センター横溝のみが設けられたトレッドパターン、並びに、ミドル横溝のみが設けられたトレッドパターンを有する空気入りタイヤが試作された。各テストタイヤのウェット性能及び耐偏摩耗性能がテストされた。なお、各テストタイヤの共通仕様は、以下の通りである。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:22.5×7.5
タイヤ内圧:900kPa
トレッド幅TW:210mm
ショルダー主溝:
溝幅W1:11mm
溝深さD1:14mm
センター主溝:
溝幅W2:10mm
溝深さD2:14mm
テスト方法は、次の通りである。
<ウェット性能>
各テストタイヤを下記のテスト車両に装着し、ウェット路面でフルブレーキしたときの制動距離が測定された。詳細な条件は下記の通りである。結果は、制動距離の逆数であり、比較例1の値を100とする指数で表示されている。数値が大きい程、制動距離が小さく良好である。
テスト車両:積載量8t、2−D車
路面:水深1.0mmのウェット路面
走行速度:60km/h
<耐偏摩耗性能>
前記テスト車両で、10000km走行後、センター陸部の端縁及びタイヤ赤道上での摩耗量が測定され、偏摩耗量が算出された。偏摩耗量は、センター陸部の端縁での摩耗量とタイヤ赤道上での摩耗量との差である。結果は、偏摩耗量の逆数であり、比較例1の値を100とする指数で表示されている。数値が大きい程、偏摩耗量が小さく良好である。 テストの結果が表1に示される。
Figure 0006496135
Figure 0006496135
Figure 0006496135
Figure 0006496135
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べ、ウェット性能及び耐偏摩耗性能が有意に向上しているのが確認できる。
1 タイヤ
2 トレッド部
3 センター主溝
4 ショルダー主溝
5 センター陸部
6 ミドル陸部
10 センター横溝
10A 第1センター横溝
10B 第2センター横溝
15 重複部
16 非重複部
30 ミドル横溝
34 主部
35 継ぎ部

Claims (7)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のセンター主溝と、該センター主溝のタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、
    前記一対のセンター主溝の間のセンター陸部、及び、前記センター主溝と前記ショルダー主溝との間の一対のミドル陸部が区分された空気入りタイヤであって、
    前記センター陸部には、一端が前記センター主溝に連通し、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜してのび、かつ、他端が前記センター陸部内で終端するセンター横溝が設けられ、
    前記センター横溝は、一方側の前記センター主溝から他方側の前記センター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第1センター横溝と、
    前記他方側のセンター主溝から前記一方側のセンター主溝に向かってのび、かつ、タイヤ赤道を超えて終端する第2センター横溝とを含み、
    前記第1センター横溝及び第2センター横溝は、互いに同一の向きに傾斜し、かつ、タイヤ周方向に交互に設けられ、
    タイヤ周方向で隣合う前記第1センター横溝及び第2センター横溝は、タイヤ周方向で互いに重複する重複部と、タイヤ周方向で互いに重複しない非重複部とを含み、
    前記重複部の平均溝幅は、前記非重複部の平均溝幅よりも小さく、
    前記ミドル陸部には、一端が前記センター主溝に連通しかつ他端が前記ショルダー主溝に連通するミドル横溝が設けられ、
    前記ミドル横溝は、前記一端及び前記他端から前記ミドル陸部の中央に向かって同方向に傾斜してのびる一対の主部と、前記一対の主部に連なり、かつ、前記主部と逆向きに傾斜する継ぎ部とを含み、
    前記一対の主部は、タイヤ軸方向に対して20〜40°の角度で傾斜している傾斜部を含んでいることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記重複部のタイヤ軸方向の長さは、前記センター陸部のタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.40倍である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ミドル陸部は、前記ミドル横溝で区分されたミドルブロックを含み、
    前記各ミドルブロックには、前記ミドル横溝よりも大きい溝深さを有しかつ溝幅が0.5〜1.0mmのミドルサイピングが設けられ、
    前記ミドルサイピングは、両端が前記ミドル陸部内で終端する請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ミドルサイピングは、前記主部と同方向にのびる一対の主サイプ部と、前記継ぎ部と同方向にのび、かつ、前記一対の主サイプ部間を継ぐ副サイプ部とを含む請求項3記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記継ぎ部と前記主部との間の角度は、75〜90°である請求項1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記重複部は、前記センター横溝の前記他端から前記一端に向かって、溝幅を連続的に漸増させている請求項1ないし5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記センター横溝は、前記他端から前記一端まで溝幅を連続的に漸増させている請求項1ないし6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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