JP6970597B2 - ラッチドコンパレータ - Google Patents

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本明細書中に開示されている発明は、ラッチドコンパレータに関する。
従来より、逐次比較型ADC[analog-to-digital converter]には、クロック信号に同期して動作するラッチドコンパレータが用いられている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2017−135616号公報
しかしながら、従来のラッチドコンパレータは、その差動入力がハイインピーダンスである場合、キックバックノイズによる入力誤差を生じる、という課題があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、キックバックノイズによる入力誤差を低減することのできるラッチドコンパレータを提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているラッチドコンパレータは、DAC出力電圧と基準電圧との差分値を逐次増幅することにより正側プリ出力信号及び負側プリ出力信号を生成するラッチ型プリアンプ部と、前記正側プリ出力信号と前記負側プリ出力信号とを逐次比較することにより正側ラッチ出力信号及び負側ラッチ出力信号を生成するラッチ部と、前記正側ラッチ出力信号と前記負側ラッチ出力信号に応じて比較出力信号のラッチ出力を行うSRラッチ部と、を有し、逐次比較型ADCに用いられるものであって、前記ラッチ型プリアンプ部は、前記DAC出力電圧と前記基準電圧の入力を受けて前記正側プリ出力信号及び前記負側プリ出力信号を出力するメイン差動段と、前記DAC出力電圧と前記基準電圧の入力を受けて前記メイン差動段とは逆相で動作するダミー差動段と、を含む構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成るラッチドコンパレータにおいて、前記ラッチ型プリアンプ部は、前記逐次比較型ADCのサンプリング期間において、前記メイン差動段及び前記ダミー差動段それぞれのハイインピーダンスノードを固定電位にする機能を備えている構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1または第2の構成から成るラッチドコンパレータにおいて、前記メイン差動段は、ドレインが前記負側プリ出力信号の出力端に接続されてゲートが前記DAC出力電圧の入力端に接続された第1NMOSFETと、ドレインが前記正側プリ出力信号の出力端に接続されてゲートが前記基準電圧の入力端に接続された第2NMOSFETと、ドレインが前記第1NMOSFET及び前記第2NMOSFETそれぞれのソースに接続されてソースが接地端に接続されて第1フェイズにオフして第2フェイズにオンする第3NMSOFETと、ソースが電源端に接続されてドレインが前記第1NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第1PMOSFETと、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第2NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第2PMOSFETと、を含み、前記ダミー差動段は、ゲートが前記DAC出力電圧の入力端に接続された第4NMOSFETと、ゲートが前記基準電圧の入力端に接続された第5NMOSFETと、ドレインが前記第4NMOSFET及び前記第5NMOSFETそれぞれのソースに接続されてソースが前記接地端に接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第6NMSOFETと、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第4NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオフして前記第2フェイズにオンする第3PMOSFETと、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第5NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオフして前記第2フェイズにオンする第4PMOSFETと、を含む構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記した第3の構成から成るラッチドコンパレータにおいて、前記ラッチ型プリアンプ部は、ドレインが前記第3NMOSFETのドレインに接続されてソースが前記接地端に接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第7NMOSFETと、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第4NMOSFETのドレインに接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第5PMOSFETと、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第5NMOSFETのドレインに接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第6PMOSFETと、を含む構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第4いずれかの構成から成るラッチドコンパレータは、前記正側プリ出力信号及び前記負側プリ出力信号をそれぞれ較正するキャリブレーション部をさらに有する構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成るラッチドコンパレータにおいて、前記キャリブレーション部は、前記ラッチ型プリアンプ部の正側出力端及び負側出力端にそれぞれ接続されるキャパシタの容量値を調節する構成(第6の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている逐次比較型ADCは、複数のキャパシタを用いてアナログ入力信号をサンプリングすることによりビット判定用のDAC出力電圧を生成するキャパシタアレイ型DACと、所定の基準電圧を生成する基準電圧生成部と、上記第1〜第6いずれかの構成から成り前記DAC出力電圧と前記基準電圧とを逐次比較して比較出力信号を生成するラッチドコンパレータと、前記比較出力信号を格納するレジスタと、前記レジスタに格納された複数ビット分の比較出力信号をデジタル出力信号として全ビット同時にパラレル出力するラッチ出力部と、前記レジスタに格納された比較出力信号の帰還入力を受け付けて前記キャパシタアレイ型DACを制御するコントローラと、を有する構成(第7の構成)とされている。
なお、上記第7の構成から成る逐次比較型ADCにおいて、前記キャパシタアレイ型DACは、正側結合キャパシタ及び負側結合キャパシタと;第1端が前記正側結合キャパシタの第1端に接続された第1正側キャパシタ群と;第1端が前記負側結合キャパシタの第1端に接続された第1負側キャパシタ群と;第1端が前記正側結合キャパシタの第2端に接続された第2正側キャパシタ群と;第1端が前記負側結合キャパシタの第2端に接続された第2負側キャパシタ群と;前記第1正側キャパシタ群及び前記第1負側キャパシタ群それぞれの第2端を前記アナログ入力信号の入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する第1セレクタ群と;前記第2正側キャパシタ群及び前記第2負側キャパシタ群それぞれの第2端を前記アナログ入力信号の入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する第2セレクタ群と;前記正側結合キャパシタの第2端と前記電源端との間に接続されたPMOSFETと;前記負側結合キャパシタの第2端と前記接地端との間に接続されたNMOSFETと;前記正側結合キャパシタの第2端と前記DAC出力電圧の出力端との間に接続された正側スイッチと;前記負側結合キャパシタの第2端と前記DAC出力電圧の出力端との間に接続された負側スイッチ;を含む構成(第8の構成)にするとよい。
また、上記した第8の構成から成る逐次比較型ADCにおいて、前記第1正側キャパシタ群、前記第1負側キャパシタ群、前記第2正側キャパシタ群、及び、前記第2負側キャパシタ群は、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値を持つ構成(第9の構成)にするとよい。
また、上記第8または第9の構成から成る逐次比較型ADCにおいて、前記基準電圧生成部は、ソースが前記電源端に接続されたPMOSFETと、ソースが前記接地端に接続されたNMOSFETと、第1端が前記PMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記基準電圧の出力端に接続された第1スイッチと、第1端が前記NMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記基準電圧の出力端に接続された第2スイッチと、第1端が前記PMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記接地端に接続された第1キャパシタと、第1端が前記NMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記接地端に接続された第2キャパシタと、を含む構成(第10の構成)にするとよい。
本明細書中に開示されている発明によれば、キックバックノイズによる入力誤差を低減することのできるラッチドコンパレータを提供することが可能となる。
逐次比較型ADCの全体構成を示す図 CDACの内部構成例を示す図 基準電圧生成部の内部構成例を示す図 ラッチドコンパレータの内部構成例を示す図 逐次比較型ADCの動作例を示すタイミングチャート ラッチ型プリアンプ部の比較例を示す図 キックバックノイズによる入力誤差が発生した様子を示す図 ラッチ型プリアンプ部の第1実施形態を示す図 キックバックノイズによる入力誤差が解消した様子を示す図 各部のノード電位が不定値となる様子を示す図 ラッチ型プリアンプ部の第2実施形態を示す図 各部のノード電位が固定値となる様子を示す図
<逐次比較型ADC>
図1は、逐次比較型ADCの全体構成を示す図である。本構成例の逐次比較型ADC1は、キャパシタアレイ型DAC[digital-to-analog converter]100(以下、CDAC100と呼ぶ)と、基準電圧生成部200と、ラッチドコンパレータ300と、レジスタ400と、ラッチ出力部500と、コントローラ600と、を有し、アナログ入力信号AINをデジタル出力信号DOUTに変換する。
CDAC100は、複数のキャパシタを用いてアナログ入力信号AINをサンプリングし、コントローラ600の指示に応じて各キャパシタの電荷を再分配することにより、ビット判定用のDAC出力電圧DACOUTを生成する。
基準電圧生成部200は、所定の基準電圧VCMOUTを生成する。
ラッチドコンパレータ300は、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTとを逐次比較して比較出力信号COMPOUTを生成する。
レジスタ400は、ラッチドコンパレータ300から逐次出力される比較出力信号COMPOUT(=デジタル出力信号DOUTの各ビット値に相当)を格納する。
ラッチ出力部500は、レジスタ400に格納された複数ビット分の比較出力信号COMPOUTをデジタル出力信号DOUTとして全ビット同時にパラレル出力する。
コントローラ600は、前記レジスタ400に格納された比較出力信号COMPOUTの帰還入力を受け付けてCDAC100を制御する。
<CDAC>
図2はCDAC100の内部構成例を示す図である。本構成例のCDAC100は、キャパシタ101P及び101Mと、キャパシタ111P〜115Pと、キャパシタ111M〜115Mと、キャパシタ121P〜127Pと、キャパシタ121M〜127Mと、キャパシタ131P及び131Mと、セレクタ141〜145と、セレクタ151〜157と、PMOSFET171Pと、NMOSFET171Mと、スイッチ181P及び181Mと、を含む。
キャパシタ101P及び101Mは、それぞれ、正側結合キャパシタ及び負側結合キャパシタに相当する。なお、キャパシタ101P及び101Mそれぞれの容量値は、いずれも[1C](ただし、Cは単位容量値であり、以下も同様)である。
キャパシタ111P〜115Pは、それぞれの第1端がキャパシタ101Pの第1端に共通接続された第1正側キャパシタ群(下位5ビット分)に相当する。なお、キャパシタ111P〜115Pそれぞれの容量値は、[1C]、[2C]、[4C]、[8C]、及び、[16C]である。すなわち、キャパシタ111P〜115Pは、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値(=2C(ただしx=0〜4の整数))を持つ。
キャパシタ111M〜115Mは、それぞれの第1端がキャパシタ101Mの第1端に共通接続された第1負側キャパシタ群(下位5ビット分)に相当する。なお、キャパシタ111M〜115Mそれぞれの容量値は、[1C]、[2C]、[4C]、[8C]、及び、[16C]である。すなわち、キャパシタ111M〜115Mは、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値(=2C(ただしx=0〜4の整数))を持つ。
キャパシタ121P〜127Pは、それぞれの第1端がキャパシタ101Pの第2端に共通接続された第2正側キャパシタ群(上位7ビット分)に相当する。なお、キャパシタ121P〜127Pそれぞれの容量値は、[1C]、[2C]、…、[32C]、及び、[64C]である。すなわち、キャパシタ121P〜127Pは、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値(=2C(ただしy=0〜6の整数))を持つ。
キャパシタ121M〜127Mは、それぞれの第1端がキャパシタ101Mの第2端に共通接続された第2負側キャパシタ群(上位7ビット分)に相当する。なお、キャパシタ121M〜127Mそれぞれの容量値は、[1C]、[2C]、…、[32C]、及び、[64C]である。すなわち、キャパシタ121M〜127Mは、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値(=2C(ただしy=0〜6の整数))を持つ。
キャパシタ131P及び131Mは、それぞれ、キャパシタ101P及び101Mそれぞれの第2端と接地端との間に接続されており、アッテネータとして機能する。
セレクタ141〜145は、第1セレクタ群(下位5ビット分)に相当する。セレクタ141は、コントローラ600からの指示に応じて、キャパシタ111P及び111M双方の第2端を、アナログ入力端(=アナログ入力信号AINの入力端)、電源端(=電源電圧AVDDの印加端)、及び、接地端(=接地電圧GNDの印加端)のいずれかに接続する。また、セレクタ142〜145も、上記と同じく、コントローラ600からの指示に応じて、キャパシタ112P〜115P及び112M〜115Mそれぞれの第2端を、アナログ入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する。
セレクタ151〜157は、第2セレクタ群(上位7ビット分)に相当する。セレクタ151は、コントローラ600からの指示に応じて、キャパシタ121P及び121M双方の第2端を、アナログ入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する。また、セレクタ152〜157も、上記と同様、コントローラ600からの指示に応じて、キャパシタ122P〜127P及び122M〜127Mそれぞれの第2端を、アナログ入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する。
PMOSFET171Pのソースは、電源端に接続されている。PMOSFET171Pのドレインは、キャパシタ101Pの第2端に接続されている。PMOSFET171Pのゲートは、反転クロック信号CLK1B(=クロック信号CLK1の論理反転信号)の入力端に接続されている。従って、PMOSFET171Pは、CLK1B=Lであるときにオンし、CLK1B=Hであるときにオフする。
NMOSFET171Mのソースは、接地端に接続されている。NMOSFET171Mのドレインは、キャパシタ101Mの第2端に接続されている。NMOSFET171Mのゲートは、クロック信号CLK1の入力端に接続されている。従って、NMOSFET171Mは、CLK1=Hであるときにオンし、CLK1=Lであるときにオフする。
スイッチ181Pは、キャパシタ101Pの第2端(=正側DAC出力電圧DAOUTPの印加端に相当)とDAC出力電圧DACOUTの出力端との間に接続された正側スイッチに相当し、クロック信号CLK2と反転クロック信号CLK2B(=クロック信号CLK2の論理反転信号)に応じてオン/オフされる。より具体的に述べると、スイッチ181Pは、CLK2=H(CLK2B=L)であるときにオンし、CLK2=L(CLK2B=H)であるときにオフする。
スイッチ181Mは、キャパシタ101Mの第2端(=負側DAC出力電圧DAOUTMの印加端に相当)とDAC出力電圧DACOUTの出力端との間に接続された負側スイッチに相当し、クロック信号CLK2と反転クロック信号CLK2Bに応じてオン/オフされる。より具体的に述べると、スイッチ181Mは、CLK2=H(CLK2B=L)であるときにオンし、CLK2=L(CLK2B=H)であるときにオフする。
コントローラ600は、レジスタ400に格納された比較出力信号COMPOUTの帰還入力を受け付けてセレクタ141〜145及び151〜157を制御する。
例えば、アナログ入力信号AINのサンプリング期間(CLK1=H)には、キャパシタ111P〜115P及び111M〜115M、並びに、キャパシタ121P〜127P及び121M〜127Mそれぞれの第2端をいずれもアナログ入力端に接続するように、セレクタ141〜145及び151〜157を制御する。
また、例えば、最上位ビット(MSB[most significant bit])の判定時には、キャパシタ127P及び127Mの第2端を電源端に接続し、他のキャパシタの第2端をいずれも接地端に接続するように、セレクタ141〜145及び151〜157を制御する。
ただし、本構成例のCDAC100は、あくまで一例であり、これ以外の内部構成を採用しても構わない。
<基準電圧生成部>
図3は、基準電圧生成部200の内部構成例を示す図である。本構成例の基準電圧生成部200は、PMOSFET211と、NMOSFET212と、スイッチ213及び214と、キャパシタ215及び216と、を含む。
PMOSFET211のソースは、電源端(=電源電圧AVDDの印加端)に接続されている。PMOSFET211のゲートは、反転クロック信号CLK1Bの入力端に接続されている。従って、PMOSFET211は、CLK1B=Lであるときにオンし、CLK1B=Hであるときにオフする。
NMOSFET212のソースは、接地端(=接地電圧GNDの印加端)に接続されている。NMOSFET212のゲートは、クロック信号CLK1の入力端に接続されている。従って、NMOSFET212は、CLK1=Hであるときにオンし、CLK1=Lであるときにオフする。
スイッチ213は、PMOSFET211のドレイン(=正側基準電圧VCMPの印加端に相当)と基準電圧VCMOUTの出力端との間に接続された第1スイッチに相当し、クロック信号CLK2と反転クロック信号CLK2Bに応じてオン/オフされる。より具体的に述べると、スイッチ213は、CLK2=H(CLK2B=L)であるときにオンし、CLK2=L(CLK2B=H)であるときにオフする。
スイッチ214は、NMOSFET212のドレイン(=負側基準電圧VCMMの印加端に相当)と基準電圧VCMOUTの出力端との間に接続された第2スイッチに相当し、クロック信号CLK2と反転クロック信号CLK2Bに応じてオン/オフされる。より具体的に述べると、スイッチ214は、CLK2=H(CLK2B=L)であるときにオンし、CLK2=L(CLK2B=H)であるときにオフする。
キャパシタ215の第1端は、PMOSFET211のドレインに接続されている。キャパシタ215の第2端は、接地端に接続されている。なお、キャパシタ215の容量値は、[XC](Xは任意)である。
キャパシタ216の第1端は、NMOSFET212のドレインに接続されている。キャパシタ216の第2端は、接地端に接続されている。なお、キャパシタ216の容量値は、[XC]である。
本構成例の基準電圧生成部200において、CLK1=H(CLK1B=L)、かつ、CLK2=L(CLK2B=H)であるときには、キャパシタ215が充電されて、キャパシタ216が放電される。一方、CLK1=L(CLK1B=H)、かつ、CLK2=H(CLK2B=L)であるときには、キャパシタ215及び216相互間で電荷の再分配が行われ、基準電圧VCMOUTが出力される。このとき、基準電圧VCMOUTは、電源電圧AVDDを1/2に容量分圧した電圧値(=AVDD/2)となる。
ただし、本構成例の基準電圧生成部200は、あくまで一例であり、これ以外の内部構成を採用しても構わない。
<ラッチドコンパレータ>
図4は、ラッチドコンパレータ300の内部構成例を示す図である。本構成例のラッチドコンパレータ300は、ラッチ型プリアンプ部310と、キャリブレーション部320と、ラッチ部330と、SRラッチ部340と、を含む。
ラッチ型プリアンプ部310は、負側入力端(−)に入力されるDAC出力電圧DACOUTと、正側入力端(+)に入力される基準電圧VCMOUTとの差分値(=VCMOUT−DACOUT)を、クロック信号CLK3に同期して逐次増幅することにより、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMを生成する。
キャリブレーション部320は、ラッチ型プリアンプ部310の正側出力端(+)及び負側出力端(−)と電源端との間にそれぞれ接続されるキャパシタ321及び322の容量値を調節することにより、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMの立上り波形をそれぞれ較正する。このようなキャリブレーション部320を設けることにより、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTとの入力オフセット、及び、ラッチ型プリアンプ部310とラッチ部330とのオフセット誤差をそれぞれキャンセルすることが可能となる。ただし、回路規模の縮小や消費電流の低減を優先する場合には、キャリブレーション部320を割愛することも可能である。
ラッチ部330は、正側入力端(+)に入力される正側プリ出力信号PREOUTPと負側入力端(−)に入力される負側プリ出力信号PREOUTMとを、クロック信号CLK3に同期して逐次比較することにより、正側ラッチ出力信号LATOUTP及び負側ラッチ出力信号LATOUTMを生成するコンパレータである。なお、PREOUTP>PREOUTMであるときには、LATOUTP=H、LATOUTM=Lとなる。逆に、PREOUTP<PREOUTMであるときには、LATOUTP=Lとなり、LATOUTM=Hとなる。
SRラッチ部340は、セット端(S)に入力される正側ラッチ出力信号LATOUTPと、リセット端(R)に入力される負側ラッチ出力信号LATOUTMに応じて、出力端(Q)から比較出力信号COMPOUTのラッチ出力を行う順序回路であり、インバータ341及び342と、NAND343及び344と、を含む。
インバータ341は、その入力端がSRラッチ部340のリセット端(R)に相当しており、負側ラッチ出力信号LATOUTMの論理反転信号を生成する。
インバータ342は、その入力端がSRラッチ部340のセット端(S)に相当しており、正側ラッチ出力信号LATOUTPの論理反転信号を生成する。
NAND343は、インバータ341の出力信号と、NAND344の出力信号(=デジタル出力信号DOUT)との否定論理積信号を生成する。
NAND344は、インバータ342及びNAND343それぞれの出力信号の否定論理積信号を生成し、これを比較出力信号COMPOUTとして出力する。すなわち、NAND344の出力端は、SRラッチ部340の出力端(Q)に相当している。
なお、SRラッチ部340は、正側ラッチ出力信号LATOUTPの立上りタイミングで比較出力信号COMPOUTをハイレベルにセットし、負側ラッチ出力信号LATOUTMの立上りタイミングで比較出力信号COMPOUTをローレベルにリセットする。
本構成例のラッチドコンパレータ300であれば、その消費電流を小さく抑えることができるので、低消費電力化が可能となる。また、オペアンプが不要となるので、低電圧化にも好適である。
<タイミングチャート>
図5は、逐次比較型ADC1の動作例を示すタイミングチャートであり、上から順に、クロック信号CLK3、正側基準電圧VCMP(実線)及び負側基準電圧VCMM(一点鎖線)、正側DAC出力電圧DAOUTP(実線)及び負側DAC出力電圧DAOUTM(一点鎖線)、基準電圧VCMOUT、DAC出力電圧DACOUT、正側プリ出力信号PREOUTP(実線)及び負側プリ出力信号PREOUTM(一点鎖線)、正側ラッチ出力信号LATOUTP、負側ラッチ出力信号LATOUTM、並びに、比較出力信号COMPOUTが描写されている。
まず、アナログ入力信号AINのサンプリング期間TSについて説明する。このサンプリング期間TSには、CLK3=H固定により、ラッチドコンパレータ300の逐次比較動作が停止される。このとき、PREOUTP=PREOUTM=AVDD、LATOUTP=LATOUTM=GNDとなる。また、比較出力信号COMPOUTは、前回のデータを保持する。
また、基準電圧生成部200では、CLK1=H、CLK2=Lにより、PMOSFET211及びNMOSFET212がオンし、スイッチ213及び214がオフする。従って、VCMP=AVDD、VCMM=GND、VCMOUT=GNDとなる。
一方、CDAC300では、CLK1=H、CLK2=Lにより、PMOSFET171P及びNMOSFET171Mがオンし、スイッチ181P及び181Mがオフする。従って、DAOUTP=AVDD、DAOUTM=GNDとなる。また、このとき、キャパシタ111P〜115P及び111M〜115M、並びに、キャパシタ121P〜127P及び121M〜127Mそれぞれの第2端は、いずれもアナログ入力端に接続されている。従って、これらのキャパシタには、アナログ入力信号AINに応じた電荷が充電される。この充電動作は、アナログ入力信号AINのサンプリング動作に相当する。
次に、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTとの逐次比較期間TCについて説明する。
この逐次比較期間TCには、CLK1=L、CLK2=Hにより、基準電圧生成部200において、PMOSFET211及びNMOSFET212がオフし、スイッチ213及び214がオンする。従って、キャパシタ215及び216相互間での電荷再分配により、VCMP=VCMM=VCMOUT=AVDD/2となる。
一方、CDAC100では、CLK1=L、CLK2=Hにより、PMOSFET171P及びNMOSFET171Mがオフし、スイッチ181P及び181Mがオンする。従って、キャパシタ111P〜115P及び111M〜115M、並びに、キャパシタ121P〜127P及び121M〜127M相互間の電荷再分配により、DAOUTP=DAOUTM=DACOUTとなる。このとき、DAC出力電圧DACOUTの電圧値は、アナログ入力信号AINのサンプリング値(=キャパシタアレイに充電された総電荷量)と、セレクタ141〜145及び151〜157それぞれの選択状態に応じて決まる。
例えば、MSBの判定時には、キャパシタ127P及び127Mの第2端が電源端に接続され、他のキャパシタの第2端が全て接地端に接続される。従って、DAC出力電圧DACOUTの電圧値は、アナログ入力信号AINのサンプリング値と、デジタル出力信号DOUTの中間値「1000 0000 0000b」に相当するアナログ変換値に応じて決定される。
ここで、DACOUT>VCMOUTであるときには、後述するラッチドコンパレータ300の逐次比較動作により、COMPOUT=Lという比較結果が得られる。これにより、デジタル出力信号DOUTのMSBを「0」と判定することができる。一方、DACOUT<VCMOUTであるときには、ラッチドコンパレータ300の逐次比較動作により、COMPOUT=Hという比較結果が得られる。これにより、デジタル出力信号DOUTのMSBを「1」と判定することができる。
なお、MSB=「0」と判定された場合には、次ビットの判定時において、「0100 0000 0000b」に相当するアナログ変換値を選択するように、セレクタ141〜145及び151〜157それぞれの選択状態が切り替えられる。
一方、MSB=「1」と判定された場合には、次ビットの判定時において、「1100 0000 0000b」に相当するアナログ変換値を選択するように、セレクタ141〜145及び151〜157それぞれの選択状態が切り替えられる。
以降も上記と同様にして、MSBからLSB[least significant bit]まで、デジタル出力信号DOUT全てのビットを判定するために、DAC出力電圧DACOUTの電圧値が逐次切り替えられていく。
また、ラッチドコンパレータ300では、クロック信号CLK3のパルス駆動により、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTとの逐次比較動作が行われる。
まず、ラッチ型プリアンプ部310において、クロック信号CLK3がハイレベルからローレベルに立ち下げられると、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMがいずれも電源電圧AVDDから低下し始める。
ただし、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTとの差(=VCMOUT−DACOUT)に応じて、正側プリ出力信号PREOUTPの立下り波形と負側プリ出力信号PREOUTMの立下り波形との間にずれが生じる。
具体的に述べると、DAC出力電圧DACOUTが基準電圧VCMOUTよりも高い場合、その差が大きいほど負側プリ出力信号PREOUTMの立下りが急峻となり、正側プリ出力信号PREOUTPの立下りが緩慢となる。逆に、DAC出力電圧DACOUTが基準電圧VCMOUTよりも低い場合、その差が大きいほど正側プリ出力信号PREOUTPの立下りが急峻となり、負側プリ出力信号PREOUTMの立下りが緩慢となる。
続いて、ラッチ部330では、正側プリ出力信号PREOUTPと負側プリ出力信号PREOUTMとの逐次比較により、正側ラッチ出力信号LATOUTP及び負側ラッチ出力信号LATOUTMが生成される。なお、PREOUTP>PREOUTMであれば、正側ラッチ出力信号LATOUTPがハイレベルに立ち上がり、PREOUTP<PREOUTMであれば、負側ラッチ出力信号LATOUTMがハイレベルに立ち上がる。
次に、SRラッチ部340では、正側ラッチ出力信号LATOUTP及び負側ラッチ出力信号LATOUTMに応じて、比較出力信号COMPOUTのラッチ出力が行われる。なお、比較出力信号COMPOUTは、正側ラッチ出力信号LATOUTPの立上りタイミングでハイレベルにセットされ、負側ラッチ出力信号LATOUTMの立上りタイミングでローレベルにリセットされる。
最後の1サイクルは、ラッチ出力期間TLに相当する。ラッチ出力期間TLでは、レジスタ400に格納された比較出力信号COMPOUTがデジタル出力信号DOUTとして全ビット同時にパラレル出力される。このラッチ出力期間TLを経て一連の逐次比較型AD変換処理が完了する。
<ラッチ型プリアンプ部(比較例)>
次に、ラッチ型プリアンプ部310の新規な実施形態を説明するに先立ち、まず、これと対比される比較例について簡単に説明する。図6は、ラッチ型プリアンプ部310の比較例を示す図である。本比較例のラッチ型プリアンプ部310は、NMOSFET311〜313と、PMOSFET314及び315と、を含む。
NMOSFET311のドレインは、負側プリ出力信号PREOUTMの出力端に接続されている。NMOSFET311のゲートは、DAC出力電圧DACOUTの入力端に接続されている。
NMOSFET312のドレインは、正側プリ出力信号PREOUTPの出力端に接続されている。NMOSFET312のゲートは、基準電圧VCMOUTの入力端に接続されている。
NMOSFET313のドレインは、NMOSFET311及び312それぞれのソースに接続されている。NMOSFET313のソースは、接地端に接続されている。NMOSFET313のゲートは、反転クロック信号CLK3B(=クロック信号CLK3の論理反転信号)の入力端に接続されている。
PMOSFET314のソースは、電源端に接続されている。PMOSFET314のドレインは、NMOSFET311のドレインに接続されている。PMOSFET314のゲートは、反転クロック信号CLK3Bの入力端に接続されている。
PMOSFET315のソースは、電源端に接続されている。PMOSFET315のドレインは、NMOSFET312のドレインに接続されている。PMOSFET315のゲートは、反転クロック信号CLK3Bの入力端に接続されている。
次に、ラッチ型プリアンプ部310の基本動作について説明する。第1フェイズ(CLK3=H、CLK3B=L)では、NMOSFET313がオフして、PMOSFET314及び315がオンする。従って、正側プリ出力信号PREOUTPと負側プリ出力信号PREOUTMは、いずれも電源電圧AVDDに引き上げられる。
一方、第2フェイズ(CLK3=L、CLK3B=H)では、NMOSFET313がオンして、PMOSFET314及び315がオフする。従って、正側プリ出力信号PREOUTPと負側プリ出力信号PREOUTMは、いずれも電源電圧AVDDから低下し始める。ただし、DAC出力電圧DACOUTが基準電圧VCMOUTよりも高い場合、その差が大きいほど負側プリ出力信号PREOUTMの立下りが急峻となり、正側プリ出力信号PREOUTPの立下りが緩慢となる。逆に、DAC出力電圧DACOUTが基準電圧VCMOUTよりも低い場合、その差が大きいほど正側プリ出力信号PREOUTPの立下りが急峻となり、負側プリ出力信号PREOUTMの立下りが緩慢となる。この点については、先にも述べた通りである。
図7は、キックバックノイズによる入力誤差が発生した様子を示す図であり、上から順番に、反転クロック信号CLK3B、DAC出力電圧DACOUT、基準電圧VCMOUT、並びに、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMが描写されている。
本比較例のラッチ型プリアンプ部310において、その差動入力端がハイインピーダンスである場合(=DAC出力電圧DACOUTや基準電圧VCMOUTに重畳したノイズ成分が前段のCDAC100や基準電圧生成部200に抜けにくい場合)には、キックバックノイズにより、DAC出力電圧DACOUTの変化量Δ1と基準電圧VCMOUTの変化量Δ2が不一致(Δ1≠Δ2)となる。これは、DAC出力電圧DACOUTと基準電圧VCMOUTそれぞれの回路定数が異なるためである。このような入力誤差が生じると、逐次型ADC1の変換精度が低下してしまうので、何らかの対策が必要となる。
なお、一般的な対策として、ラッチ型プリアンプ部310の前段にバッファを設け、ラッチ型プリアンプ部310の差動入力端をハイインピーダンスからローインピーダンスに変換することが考えられる。しかしながら、このような対策では、追加されたバッファの分だけ消費電力が大きくなってしまう。以下では、このような課題を解決することのできる新規な実施形態について詳述する。
<ラッチ型プリアンプ部(第1実施形態)>
図8は、ラッチ型プリアンプ部310の第1実施形態を示す図である。本実施形態のラッチ型プリアンプ部310は、先の比較例(図6)をベースとしつつ、さらに、NMOSFET311D〜313DとPMOSFET314D及び315Dを含む。そこで、先の比較例と同様の構成要素については、図6と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
NMOSFET311Dのゲートは、DAC出力電圧DACOUTの入力端に接続されている。NMOSFET312Dのゲートは、基準電圧VCMOUTの入力端に接続されている。NMOSFET313Dのドレインは、NMOSFET311D及び312Dそれぞれのソースに接続されている。NMOSFET313Dのソースは、接地端に接続されている。NMOSFET313Dのゲートは、クロック信号CLK3の入力端に接続されている。
PMOSFET314Dのソースは、電源端に接続されている。PMOSFET314Dのドレインは、NMOSFET311Dのドレインに接続されている。PMOSFET314Dのゲートは、クロック信号CLK3の入力端に接続されている。
PMOSFET315Dのソースは、電源端に接続されている。PMOSFET315Dのドレインは、NMOSFET312Dのドレインに接続されている。PMOSFET315Dのゲートは、クロック信号CLK3の入力端に接続されている。
このように、本実施形態のラッチ型プリアンプ部310は、反転クロック信号CLK3Bに同期して動作するメイン差動段MS(NMOSFET311〜313、並びに、PMOSFET314及び315)と、クロック信号CLK3に同期してメイン差動段MSとは逆相で動作するダミー差動段DS(NMOSFET311D〜313D、並びに、PMOSFET314D及び315D)と、を含む。
図9は、キックバックノイズによる入力誤差が解消した様子を示す図であり、上から順番に、反転クロック信号CLK3B、DAC出力電圧DACOUT、基準電圧VCMOUT、並びに、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMが描写されている。
本図で示したように、本実施形態のラッチ型プリアンプ部310であれば、その前段にバッファを設けることなく、DAC出力電圧DACOUT及び基準電圧VCMOUTそれぞれのキックバックノイズをキャンセルすることができる。従って、消費電力を不必要に増大することなく、逐次比較型ADC1の変換精度を向上することが可能となる。
ただし、本実施形態のラッチ型プリアンプ部310では、クロック信号CLK3のハイレベル固定時(=逐次比較型ADC1のサンプリング期間TS)において、NMOSFET313、311D、及び、312Dそれぞれのドレインがハイインピーダンスノードとなる。そのため、それぞれのノード電位VA〜VCが不定値となる。
図10は、ノード電位VA〜VCがそれぞれ不定値となる様子を示す図であり、上から順に、クロック信号CLK3、反転クロック信号CLK3B、DAC出力電圧DACOUT、基準電圧VCMOUT、ノード電位VA〜VC、並びに、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMが描写されている。
本図中の破線枠α、β、γで示すように、クロック信号CLK3のハイレベル固定時には、ノード電位VA〜VCが不定値になるので、ラッチ型プリアンプ部310の動作が不安定となってしまう。以下では、このような課題を解決することのできる第2実施形態について詳述する。
<ラッチ型プリアンプ部(第2実施形態)>
図11は、ラッチ型プリアンプ部310の第2実施形態を示す図である。本実施形態のラッチ型プリアンプ部310は、先の第1実施形態(図8)をベースとしつつ、さらに、NMOSFET316と、PMOSFET317及び318と、を含む。
NMOSFET316のドレインは、NMOSFET313のドレインに接続されている。NMOSFET316のソースは、接地端に接続されている。NMOSFET316のゲートは、クロック信号CLK1の入力端に接続されている。従って、NMOSFET316は、CLK1=Hであるときにオンして、CLK1=Lであるときにオフする。すなわち、NMOSFET316は、逐次比較型ADC1のサンプリング期間(CLK1=H)において、NMOSFET313のドレインを固定電位(=GND)にするためのプルダウン素子として機能する。
PMOSFET317のソースは、電源端に接続されている。PMOSFET317のドレインは、NMOSFET311Dのドレインに接続されている。PMOSFET317のゲートは、反転クロック信号CLK1Bの入力端に接続されている。従って、PMOSFET317は、CLK1B=Lであるときにオンして、CLK1B=Hであるときにオフする。すなわち、PMOSFET317は、逐次比較型ADC1のサンプリング期間(CLK1B=L)において、NMOSFET311Dのドレインを固定電位(=AVDD)にするためのプルアップ素子として機能する。
PMOSFET318のソースは、電源端に接続されている。PMOSFET318のドレインは、NMOSFET312Dのドレインに接続されている。PMOSFET318のゲートは、反転クロック信号CLK1Bの入力端に接続されている。従って、PMOSFET318は、CLK1B=Lであるときにオンして、CLK1B=Hであるときにオフする。すなわち、PMOSFET318は、逐次比較型ADC1のサンプリング期間(CLK1B=L)において、NMOSFET312Dのドレインを固定電位(=AVDD)にするためのプルアップ素子として機能する。
図12は、ノード電位VA〜VCがそれぞれ固定値となる様子を示す図であり、上から順に、クロック信号CLK1、クロック信号CLK3、DAC出力電圧DACOUT、基準電圧VCMOUT、ノード電位VA〜VC、並びに、正側プリ出力信号PREOUTP及び負側プリ出力信号PREOUTMが描写されている。
本図中の破線枠α、β、γで示すように、逐次比較型ADC1のサンプリング期間(CLK1=H)には、クロック信号CLK3がハイレベルに固定されていても、ノード電位VA〜VCが固定値になる。従って、ラッチ型プリアンプ部310の動作を安定化することが可能となる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、バイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、例えば、逐次比較型ADCの一構成要素として用いられるラッチドコンパレータに利用することが可能である。
1 逐次比較型ADC
100 CDAC
101P、101M キャパシタ
111P〜115P キャパシタ
111M〜115M キャパシタ
121P〜127M キャパシタ
121P〜127M キャパシタ
131P、131M キャパシタ
141〜145 セレクタ
151〜157 セレクタ
171P PMOSFET
171M NMOSFET
181P、181M スイッチ
200 基準電圧生成部
211 PMOSFET
212 NMOSFET
213、214 スイッチ
215、216 キャパシタ
300 ラッチドコンパレータ
310 ラッチ型プリアンプ部
311、312、313 NMOSFET
314、315 PMOSFET
316 NMOSFET(プルダウンMOSFET)
317、318 PMOSFET(プルアップMOSFET)
311D、312D、313D NMOSFET
314D、315D PMOSFET
320 キャリブレーション部
321、322 キャパシタ
330 ラッチ部
340 SRラッチ部
341、342 インバータ
343、344 NAND
400 レジスタ
500 ラッチ出力部
600 コントローラ
MS メイン差動段
DS ダミー差動段

Claims (8)

  1. DAC出力電圧と基準電圧との差分値を逐次増幅することにより正側プリ出力信号及び負側プリ出力信号を生成するラッチ型プリアンプ部と、
    前記正側プリ出力信号と前記負側プリ出力信号とを逐次比較することにより正側ラッチ出力信号及び負側ラッチ出力信号を生成するラッチ部と、
    前記正側ラッチ出力信号と前記負側ラッチ出力信号に応じて比較出力信号のラッチ出力を行うSRラッチ部と、
    を有し、
    逐次比較型ADCに用いられるラッチドコンパレータであって、
    前記ラッチ型プリアンプ部は、
    前記DAC出力電圧と前記基準電圧の入力を受けて前記正側プリ出力信号及び前記負側プリ出力信号を出力するメイン差動段と、
    前記DAC出力電圧と前記基準電圧の入力を受けて前記メイン差動段とは逆相で動作するダミー差動段と、
    を含み、
    前記メイン差動段は、
    ドレインが前記負側プリ出力信号の出力端に接続されてゲートが前記DAC出力電圧の入力端に接続された第1NMOSFETと、
    ドレインが前記正側プリ出力信号の出力端に接続されてゲートが前記基準電圧の入力端に接続された第2NMOSFETと、
    ドレインが前記第1NMOSFET及び前記第2NMOSFETそれぞれのソースに接続されてソースが接地端に接続されて第1フェイズにオフして第2フェイズにオンする第3NMOSFETと、
    ソースが電源端に接続されてドレインが前記第1NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第1PMOSFETと、
    ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第2NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第2PMOSFETと、
    を含み、
    前記ダミー差動段は、
    ゲートが前記DAC出力電圧の入力端に接続された第4NMOSFETと、
    ゲートが前記基準電圧の入力端に接続された第5NMOSFETと、
    ドレインが前記第4NMOSFET及び前記第5NMOSFETそれぞれのソースに接続されてソースが前記接地端に接続されて前記第1フェイズにオンして前記第2フェイズにオフする第6NMSOFETと、
    ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第4NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオフして前記第2フェイズにオンする第3PMOSFETと、
    ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第5NMOSFETのドレインに接続されて前記第1フェイズにオフして前記第2フェイズにオンする第4PMOSFETと、
    を含み、
    前記ラッチ型プリアンプ部は、
    ドレインが前記第3NMOSFETのドレインに接続されてソースが前記接地端に接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第7NMOSFETと、
    ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第4NMOSFETのドレインに接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第5PMOSFETと、
    ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第5NMOSFETのドレインに接続されて前記逐次比較型ADCのサンプリング期間にオンする第6PMOSFETと、
    を含む、ラッチドコンパレータ。
  2. 前記ラッチ型プリアンプ部は、前記逐次比較型ADCのサンプリング期間において、前記メイン差動段及び前記ダミー差動段それぞれのハイインピーダンスノードを固定電位にする機能を備えている請求項1に記載のラッチドコンパレータ。
  3. 前記正側プリ出力信号及び前記負側プリ出力信号をそれぞれ較正するキャリブレーション部をさらに有する、請求項1又は2に記載のラッチドコンパレータ。
  4. 前記キャリブレーション部は、前記ラッチ型プリアンプ部の正側出力端及び負側出力端にそれぞれ接続されるキャパシタの容量値を調節する、請求項3に記載のラッチドコンパレータ。
  5. 複数のキャパシタを用いてアナログ入力信号をサンプリングすることによりビット判定用のDAC出力電圧を生成するキャパシタアレイ型DACと、
    所定の基準電圧を生成する基準電圧生成部と、
    前記DAC出力電圧と前記基準電圧とを逐次比較して比較出力信号を生成する請求項1〜のいずれか一項に記載のラッチドコンパレータと、
    前記比較出力信号を格納するレジスタと、
    前記レジスタに格納された複数ビット分の比較出力信号をデジタル出力信号として全ビット同時にパラレル出力するラッチ出力部と、
    前記レジスタに格納された比較出力信号の帰還入力を受け付けて前記キャパシタアレイ型DACを制御するコントローラと、
    を有する逐次比較型ADC。
  6. 前記キャパシタアレイ型DACは、
    正側結合キャパシタ及び負側結合キャパシタと;
    第1端が前記正側結合キャパシタの第1端に接続された第1正側キャパシタ群と;
    第1端が前記負側結合キャパシタの第1端に接続された第1負側キャパシタ群と;
    第1端が前記正側結合キャパシタの第2端に接続された第2正側キャパシタ群と;
    第1端が前記負側結合キャパシタの第2端に接続された第2負側キャパシタ群と;
    前記第1正側キャパシタ群及び前記第1負側キャパシタ群それぞれの第2端を前記アナログ入力信号の入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する第1セレクタ群と;
    前記第2正側キャパシタ群及び前記第2負側キャパシタ群それぞれの第2端を前記アナログ入力信号の入力端、電源端、及び、接地端のいずれかに接続する第2セレクタ群と;
    前記正側結合キャパシタの第2端と前記電源端との間に接続されたPMOSFETと;
    前記負側結合キャパシタの第2端と前記接地端との間に接続されたNMOSFETと;
    前記正側結合キャパシタの第2端と前記DAC出力電圧の出力端との間に接続された正側スイッチと;
    前記負側結合キャパシタの第2端と前記DAC出力電圧の出力端との間に接続された負側スイッチと;
    を含む、請求項5に記載の逐次比較型ADC。
  7. 前記第1正側キャパシタ群、前記第1負側キャパシタ群、前記第2正側キャパシタ群、及び、前記第2負側キャパシタ群は、それぞれ、所定の比率で重み付けされた容量値を持つ、請求項6に記載の逐次比較型ADC。
  8. 前記基準電圧生成部は、
    ソースが前記電源端に接続されたPMOSFETと、
    ソースが前記接地端に接続されたNMOSFETと、
    第1端が前記PMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記基準電圧の出力端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記NMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記基準電圧の出力端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記PMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記接地端に接続された第1キャパシタと、
    第1端が前記NMOSFETのドレインに接続されて第2端が前記接地端に接続された第2キャパシタと、
    を含む、請求項6又は7に記載の逐次比較型ADC。
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