JP6964874B2 - うなぎ加工品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はうなぎの加工品の製造方法、特に常温で美味しく食することができるうなぎ加工品の製造方法に関するものである。
うなぎの加工品の代表的なものとして、タレ付けされた濃厚な味わいの蒲焼と、うなぎ本来の風味が強く残る白焼があるが、いずれも温かい状態で食することが前提となっており、常温でうなぎを美味しく食することができるような加工品は案外少ない。
例えば、特許文献1には、うなぎの加工食品として、うなぎハンバーグが紹介されているが、温かい状態で食することが前提となっている。
特開2016−168010号公報
一方、フォアグラ、トリュフ、キャビア等の高級珍味から、ホタテ貝ヒモ、生ハム、チーズ等に至るまで、常温で美味しく食することができるよう加工されたものがおつまみとして提供されており、うなぎについてもこれらと同様におつまみ化できれば、うなぎ加工品の用途の多様化につながると期待される。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、うなぎを原料とし、加工工程に工夫を凝らすことにより、常温で美味しく食することができ、おつまみ化に成功したうなぎ加工品の製造方法を提供することを、その目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、開裂したうなぎを白焼きする白焼き工程と、得られた白焼を熱燻する熱燻工程とを含み、前記熱燻工程では、手火山式で熱燻を行うことを特徴とするうなぎ加工品の製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載したうなぎ加工品の製造方法において、熱燻工程では、ナラを燻材として使用することを特徴とする製造方法である。
請求項の発明は、請求項1または2に記載したうなぎ加工品の製造方法において、白焼き工程後に、白焼をカットするカット工程を設けたことを特徴とする製造方法である。
請求項の発明は、請求項に記載したうなぎ加工品の製造方法において、カット工程では一口サイズにカットすることを特徴とする製造方法である。
本発明のうなぎ加工品の製造方法によれば、新規なうなぎ加工品が得られる。このうなぎ加工品は、外見は白焼に似ているが、白焼とは異なり、脂質を十分に含んでいる一方で、水分は適度に減っており、身肉がしっとりとした食感や味わいを有する。しかも燻煙由来の独特の香味が付与されている。これらの特性は冷めても失われない。また、皮は冷めた後にも硬すぎず、柔らかすぎず、適度な歯ごたえを楽しめる。
本発明の実施の形態に係るうなぎ加工品の製造方法の工程図である。 本発明の実施の形態に係る方法で製造したうなぎ加工品の写真である。
本発明の実施の形態に係るうなぎ加工品の製造方法を、図1の工程図に従って説明する。
原料とするうなぎは、食用であれば特に限定されず、ニホンうなぎでも、ヨーロッパうなぎでもよい。
また、天然もの、養殖ものがあり、天然のうなぎは脂質分が少なく、身肉がギュッとしまってさっぱりとした味わいと、うなぎが育った地域の特有の香りが楽しめると言われており、一方、養殖のうなぎは安定した環境下で育成されているため、天然のうなぎよりも脂がのった安定した美味しさで常時提供されている。以前は、天然うなぎが高級扱いであったが、最近では養殖うなぎのブランド化が進んでおり、中には天然うなぎよりも高値が付けられた養殖うなぎも存在する。天然のうなぎは、5年以上成長させて初めて食することができるようになるのに対して、養殖のうなぎは、1年程度で食することができるようになる。本発明では、天然もの、養殖もののいずれも使用することができるが、養殖ものが比較的安価で入手できること、また、脂質分を利用してしっとりとした食感をもたせていることから、養殖ものの使用が推奨される。
≪開裂工程→白焼き工程≫
このうなぎを開裂して、白焼きする。
開裂の仕方としては、背開きと腹開きがあり、関東風は背開き、関西風は腹開きになっているが、いずれでもよい。この際、骨・頭・肝等を除去する。
その後、長焼きの要領で、カットや串打ちをせずにそのまま白焼きする。
白焼きは、従来の方法をそのまま踏襲すればよいが、背開き、腹開きいずれの場合でも皮から焼いて、途中で裏返す。コンベアに載せて工場生産的に作業する場合には、芯温が70〜80℃になるように調整し、皮と身肉をそれぞれ4分程度を目安として焼き、手作業の場合には、強火の遠火であぶって、表面に脂質分が出てきて、皮の表面に小さな斑点状の焦げ跡が形成されたら、終了する。途中、脂質分などが滴下しやすいので、頻繁に裏返しをする。
≪カット工程≫
白焼きの後には、カットする。
熱燻した後にカットしようとすると、皮の部分が硬くなっており、カット面が綺麗に出ないので、この段階でカットする。
カットするサイズは特に限定されないが、おつまみ用には、一口サイズにカットするのが好ましい。
なお、カット工程を経ないで、すなわちカットしないで次工程へ移行することも可能である。
≪熱燻工程≫
カットの後に、熱燻する。
燻製は、スモークするときの温度で、熱燻、温燻、冷燻があり、このうち熱燻は80〜150℃程度の高温で数十分から1時間程度かけて行うものであり、素材に燻煙をかけて蒸し焼きのような状態にして風味付けをすることが主な目的となっている。
本発明では、この熱燻を利用して特殊加工を施している。
燻材として使用される樹木には、ナラ、サクラ、ブナ等が知られているが、うなぎには、ナラの香味が合っており、ナラの使用が推奨される。
静岡県の御前崎地方では、約200年前から、「手火山式」と呼ばれる方法を利用してカツオを焙乾して鰹節を製造している。この「手火山式」では直火での燻しと乾燥とを繰り返してじっくりと熟成を促すのが特徴となっており、実際の作業では、2mほど掘られた穴の上に骨抜きをした鰹節を並べたセイロを数枚重ねておき、下から燻材を燃やして熱気と燻煙を当てている。その際には、万遍なく当たるように、途中でセイロの上下左右を入れ替えるようにしている。
「手火山式」で製造した鰹節には、カツオの臭みが消え、食欲に通じる独特の風味と香りが生み出されており、最高品質のものとなっているが、非常に手間と時間がかかるため、現在では数社のみが行っている。
本発明では、この「手火山式」を採用して、うなぎを熱燻することが推奨される。
「手火山式」で熱燻を行えば、残った脂質分が保持されつつ、水分が適度に減らされ、身肉にしっとりとした食感が確実に付与される。また、独特の香味も付与される。更に、身肉に旨み成分が閉じ込められた状態となる。
熱燻は、150℃前後で30分程度かけるのが目安になっており、色目を見ながら実際の時間を調整することになる。火力が弱い場合には時間がやや長めになる。この熱燻の微妙な調整により、水分量が適度に調整される。
≪冷まし工程≫
熱燻の後に、自然放熱により熱を冷ませば、本発明のうなぎ加工品が完成する。
冷めた後にも、上記したしっとりとした食感や香味は失われない。また、白焼には無かった脂質味が残されている。脂質味は甘味、塩味、酸味、苦味、旨味に続く第6の味覚と言われており、この脂質味が本発明のうなぎ加工品に独特の味わいを与えている。
従って、冷めたものをそのまま食しても美味しい。また、山椒塩をまぶせば、旨味が一層引き出される。
うなぎを白焼や蒲焼にして冷ますと、皮はゴムのように硬くなり、噛み切り難くなるが、本発明のうなぎ加工品は冷めた後にも、皮は硬すぎず、適度な柔らかさを有し、歯ごたえが楽しめる。
養殖のうなぎは養殖の期間が長くなったものほど皮が厚くなっており、白焼や蒲焼が冷めたときにはゴムゴムした感じが強まるため、不味いと嫌われがちであるが、本発明では、養殖のうなぎを使用すると、皮の厚さがある分だけ、歯ごたえをより積極的に楽しめる。
また、本発明のうなぎ加工品は、おつまみ化するときには小さくカットすることになるので、開裂した際に傷が付いたものでも見栄えには殆ど影響しないので、開裂作業に神経質になる必要もない。従って、工場生産化に適している。
≪パッケージング工程≫
その後は、パッケージングをする。品質を保持するために、真空包装が推奨される。このパッケージングにより、他のおつまみ類と同様に取り扱うことができる。
養殖のニホンうなぎを使用し、本発明の方法(白焼き→一口サイズのカット→「手火山式」熱燻(150℃、30分)を実施して、うなぎ加工品を製造した。
また、比較用に、同じ種類のうなぎを使用し、白焼きを施した。白焼き後には、蒸し器で蒸し(100℃、20分)と、乾燥焼き(500℃、1.5分)を施し、適度な柔らかさにして、完成品とした。
図2は本発明のうなぎ加工品の写真である。外見は、白焼より若干茶色寄りになっている。
本発明のうなぎ加工品の化学分析結果は、以下の表1に示す通りであった。
Figure 0006964874
比較用の白焼の化学分析結果は、以下の表2に示す通りであった。
Figure 0006964874
分析結果の比較から、本発明のうなぎ加工品は、白焼より脂質が有意的に多く、その一方で、水分が減少していることが確認された。
また、それぞれを冷ました後にモニターに食して、しっとりとした食感、ナラ材由来の香味、脂質味の味わいを堪能して貰えた。更に、皮の歯ごたえも楽しんで貰えた。

Claims (4)

  1. 開裂したうなぎを白焼きする白焼き工程と、得られた白焼を熱燻する熱燻工程とを含み、前記熱燻工程では、手火山式で熱燻を行うことを特徴とするうなぎ加工品の製造方法。
  2. 請求項1に記載したうなぎ加工品の製造方法において、
    熱燻工程では、ナラを燻材として使用することを特徴とする製造方法。
  3. 請求項1または2に記載したうなぎ加工品の製造方法において、
    白焼き工程後に、白焼をカットするカット工程を設けたことを特徴とする製造方法。
  4. 請求項に記載したうなぎ加工品の製造方法において、
    カット工程では一口サイズにカットすることを特徴とする製造方法。
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