JP6960089B2 - 非水系電解液 - Google Patents

非水系電解液 Download PDF

Info

Publication number
JP6960089B2
JP6960089B2 JP2018090727A JP2018090727A JP6960089B2 JP 6960089 B2 JP6960089 B2 JP 6960089B2 JP 2018090727 A JP2018090727 A JP 2018090727A JP 2018090727 A JP2018090727 A JP 2018090727A JP 6960089 B2 JP6960089 B2 JP 6960089B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
lithium secondary
aqueous electrolyte
ionic liquid
electrolyte solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018090727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019197649A (ja
Inventor
洋人 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2018090727A priority Critical patent/JP6960089B2/ja
Publication of JP2019197649A publication Critical patent/JP2019197649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960089B2 publication Critical patent/JP6960089B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、非水系電解液に関する。
近年、リチウム二次電池等の非水系二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源、電力貯蔵用電源などに好適に用いられている。
リチウム二次電池等の非水系二次電池には、非水系電解液が用いられる。リチウム二次電池等の非水系二次電池はその普及に伴い、さらなる高性能化が望まれている。高性能化のための方策の一つとしては、非水系電解液の改良が挙げられる。具体的に例えば、特許文献1および2には、イオン液体を非水系電解液に含有させることが提案されている。非水系電解液に一般的に用いられる有機溶媒は可燃性であるところ、イオン液体は難燃性の液体であるため、イオン液体を含有する非水系電解液を用いることにより、非水系二次電池の安全性を高めることができる。
特開2015−026608号公報 特開2009−070636号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、上記イオン液体を含有する非水系電解液を非水系二次電池に用いた場合には、入出力特性が不十分であることを見出した。
そこで本発明は、イオン液体を含有する非水系電解液であって、入出力特性を向上させることができる非水系電解液を提供することを目的とする。
ここに開示される非水系電解液は、ジフルオロ酢酸エステル、およびイオン液体を含有する溶媒成分と、支持塩としてのリチウムイミド塩とを含有する。前記イオン液体は、四級アンモニウム有機物カチオンと、N(SOF)アニオンとから構成される。前記溶媒成分中のイオン液体の量は、5体積%以上20体積%以下である。前記非水系電解液中の前記リチウムイミド塩の濃度は、1.5mol/L以上2.5mol/L以下である。
このような構成によれば、入出力特性を向上させることができる非水系電解液を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る非水系電解液を用いたリチウム二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 図1のリチウム二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水系電解液の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウム二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
本実施形態に係る非水系電解液は、ジフルオロ酢酸エステル、およびイオン液体を含有する溶媒成分と、支持塩としてのリチウムイミド塩とを含有する。ここで、当該イオン液体は、四級アンモニウム有機物カチオンと、N(SOF)アニオンとから構成される。当該溶媒成分中のイオン液体の量は、5体積%以上20体積%以下である。当該非水系電解液中の当該リチウムイミド塩の濃度は、1.5mol/L以上2.5mol/L以下である。
本実施形態に係る非水系電解液の溶媒成分として使用されるジフルオロ酢酸エステルの例としては、ジフルオロ酢酸メチル、ジフルオロ酢酸エチル、ジフルオロ酢酸プロピル、ジフルオロ酢酸ブチル等が挙げられる。なかでも、ジフルオロ酢酸メチル、またはジフルオロ酢酸エチルが好ましい。
本実施形態に係る非水系電解液の溶媒成分として使用されるイオン液体は、電解液に導電性を付与する成分である。また、イオン液体は、難燃性の溶媒であるため、本実施形態に係る電解液を用いたリチウム二次電池の安全性を高めることができる。
イオン液体は、カチオンとして、四級アンモニウム有機物カチオンを含む。電位安定性が高いことから、イオン液体のカチオンとしては、飽和脂肪族環状四級アンモニウム有機物カチオンが好ましい。飽和脂肪族環状四級アンモニウム有機物カチオンの例としては、N,N−ジメチルピロリジニウムカチオン、N−エチル−N−メチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−ペンチルピロリジニウムカチオン、N−ヘキシル−N−メチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−オクチルピロリジニウムカチオン等が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルピロリジニウムカチオン、N−エチル−N−メチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン、およびN−ブチル−N−メチルピロリジニウムカチオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
イオン液体は、アニオンとして、N(SOF)アニオン(即ち、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン:N(SOF) )を含む。
本実施形態に係る非水系電解液の溶媒成分は、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、ジフルオロ酢酸エステルおよびイオン液体以外の溶媒(例えば、カーボネート類)を含有していてもよい。
溶媒成分中のイオン液体の量は、5体積%以上20体積%以下である。イオン液体の量がこの範囲を外れると、入出力特性向上効果が得られなくなる。溶媒成分中のイオン液体の量は、好ましくは5体積%以上15体積%以下であり、より好ましくは5体積%以上10体積%以下である。
本実施形態に係る非水系電解液の支持塩として用いられるリチウムイミド塩の例としては、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド(LiTFSI)等が挙げられ、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドが好ましい。
本実施形態に係る非水系電解液中のリチウムイミド塩の濃度は、1.5mol/L以上2.5mol/L以下である。リチウムイミド塩の濃度がこの範囲を外れると、入出力向上特性効果が得られなくなる。リチウムイミド塩の濃度は、好ましくは1.7mol/L以上2.3mol/L以下であり、より好ましくは1.85mol/L以上2.15mol/L以下である。
本実施形態に係る非水系電解液は、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、その他の成分を含有していてもよい。例えば、本実施形態に係る非水系電解液は、添加剤として下記式(1)で表される不飽和無水カルボン酸化合物(以下、「不飽和無水カルボン酸化合物(1)」ともいう)を含有していてもよい。本実施形態に係る非水系電解液が不飽和無水カルボン酸化合物(1)を含有することにより、当該非水系電解液を用いた電池の高温サイクル特性が向上する。
Figure 0006960089
式(1)中、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アリール基、またはフッ素置換されていてもよいアルキル基であるか、RおよびRは結合して、環構造を形成する。
式(1)に関し、RおよびRで表されるフッ素置換されていてもよいアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜3である。
およびRで表されるアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
およびRが結合して環構造を形成する場合、当該環構造としては、芳香環などが例示でき、その例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、フラン環、チオフェン環等が挙げられる。
およびRは、好ましくは水素原子、メチル基、またはフェニル基であり、より好ましくは水素原子である。より具体的には、不飽和無水カルボン酸化合物(1)は、好ましくは無水マレイン酸(R=H,R=H)、シトラコン酸無水物(R=H,R=CH)、フェニルマレイン酸無水物(R=H,R=フェニル基)であり、より好ましくは無水マレイン酸である。
本実施形態に係る非水系電解液中の不飽和無水カルボン酸化合物(1)の濃度は、小さすぎると高温サイクル特性向上効果が十分に得られない。一方で、不飽和無水カルボン酸化合物(1)の濃度が大き過ぎると出入力特性向上効果に悪影響を及ぼす。そのため、不飽和無水カルボン酸化合物(1)の濃度は、好ましくは0.05質量%以上5質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%以上3質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以上2質量%以下である。
なお、本実施形態に係る非水系電解液が含有していてもよいその他の成分としては、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;分散剤;増粘剤等が挙げられる。
本実施形態に係る非水系電解液を非水系二次電池(特にリチウム二次電池)に用いることにより、当該二次電池の出入力特性を高めることができる。また、当該二次電池の高温サイクル特性を高めることができる。
本実施形態に係る非水系電解液は、公知方法に従い、非水系二次電池(特に、リチウム二次電池)に用いることができる。
そこで、例として、本実施形態に係る非水系電解液を用いたリチウム二次電池の構成例の概略を以下、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図1に示すリチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と電解液80とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、電解液80を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50および負極シート60には、従来のリチウム二次電池に用いられているものと同様のものを特に制限なく使用することができる。典型的な一態様を以下に示す。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。なかでも、黒鉛が好ましい。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン製の多孔性シート(フィルム)が好適に用いられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
セパレータ70のガーレー試験法によって得られる透気度は、好ましくは350秒/100cc以下である。
電解液80には、上述の本実施形態に係る非水系電解液が用いられる。なお、図1は、電池ケース30内に注入される電解液80の量を厳密に示すものではない。
以上のようにして構成されるリチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウム二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウム二次電池100について説明した。しかしながら、リチウム二次電池は、積層型電極体を備えるリチウム二次電池として構成することもできる。また、リチウム二次電池は、円筒形リチウム二次電池、ラミネート型リチウム二次電池等として構成することもできる。また、本実施形態に係る非水系電解液を用いて、リチウム二次電池以外の非水系二次電池を構築することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<電解液の準備>
表1に示す種類の溶媒を表1に示す体積比で混合した。これに、表1に記載の支持塩を表1に示す濃度で溶解させると共に、添加する場合には、表1に記載の添加剤を表1に示す濃度で溶解させて電解液A1〜A10およびB1〜B13を得た。
Figure 0006960089
・支持塩
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド
LiPF:ヘキサフルオロリン酸リチウム
・有機溶媒
MDFA:ジフルオロ酢酸メチル
EDFA:ジフルオロ酢酸エチル
EC:エチレンカーボネート
DMC:ジメチルカーボネート
EMC:エチルメチルカーボネート
MTFP:3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチル
・イオン性液体:カチオン
PYR13:N−メチル−N−プロピルピロリジニウム
PYR14:N−ブチル−N−メチルピロリジニウム
EMIm:1−エチル−3−メチルイミダゾリウム
・イオン性液体:アニオン
FSI:ビス(フルオロスルホニル)イミド
TFSI:ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
・添加剤
MA:マレイン酸無水物
CA:シトラコン酸無水物
PMA:フェニルマレイン酸無水物
<評価用リチウム二次電池の作製>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、アルミニウム箔に塗布して乾燥することにより、正極シートを作製した。
負極活物質として、平均粒子径20μmの天然黒鉛系炭素材(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、銅箔に塗布して乾燥することにより、負極シートを作製した。
また、セパレータとして、ガーレー試験法によって得られる透気度が300秒/100ccの、PP/PE/PPの三層構造を有するポリオレフィン多孔質膜を用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、電解液と共にラミネートケースに収容し、封止した。電解液には、表1に示す電解液A1〜A10およびB1〜B13をそれぞれ用い、このようにして、評価用リチウム二次電池A1〜A10およびB1〜B13を作製した。
<活性化と初期特性評価>
上記作製した各評価用リチウム二次電池を25℃の恒温槽内に置き、初回充電を行った。初回充電は、各評価用リチウム二次電池を、0.3Cの電流値で4.10Vまで定電流充電した。その後、0.3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した。
さらに、この各評価用リチウム二次電池に定電流−定電圧充電(0.2Cの電流値で4.10Vまで定電流充電した後、電流値が1/50Cになるまで定電圧充電)を行い、満充電状態とした。その後、0.2Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した。このときの放電容量を測定し、初期容量とした。
また、上記の初期容量をSOC100%として、25℃の恒温槽中にて0.3Cの電流値で充電深度(SOC)が30%になるまで各評価用リチウム二次電池を充電した。次いで、25℃の恒温槽中にて、5C、15C、30C、および45Cの電流値で10秒間放電を行い、各電流値で放電した後の電池電圧を測定した。各電流値と各電池電圧とをプロットして放電時におけるI−V特性を求め、得られた直線の傾きから放電時におけるIV抵抗(Ω)を初期抵抗として求めた。評価用リチウム二次電池B1の初期抵抗を1.00とした場合の評価用リチウム二次電池B1に対するその他の評価用リチウム二次電池の初期抵抗の比を求めた。結果を表2に示す。
<高温サイクル特性評価>
続いて、各評価用リチウム二次電池を60℃の恒温槽内に置いた。各評価用リチウム二次電池に対して、4.1Vまで2Cで定電流充電および3.0Vまで2Cで定電流放電を1サイクルとする充放電を200サイクル繰り返した。その後上記と同じ方法で放電容量を測定し、このときの放電容量を、200サイクル充放電後の電池容量として求めた。(200サイクル充放電後の電池容量/初期容量)×100として、容量維持率(%)を求めた。また、初期抵抗と同様にして抵抗を測定し、{1−(200サイクル充放電後の電池抵抗/初期抵抗)}×100として、抵抗上昇率(%)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0006960089
リチウム二次電池B1では、従来一般的な組成を有する(即ち、溶媒としてECとDMCとEMCの混合溶媒、および支持塩としてLiPFを含有する)電解液B1を使用した。
表2の結果が示すように、ジフルオロ酢酸エステル、およびイオン液体を含有する溶媒成分と、支持塩としてのリチウムイミド塩とを含有し、イオン液体が、四級アンモニウム有機物カチオンと、N(SOF)アニオンとから構成され、溶媒成分中のイオン液体の量が5体積%以上20体積%以下の範囲内にあり、リチウムイミド塩の濃度が1.5mol/L以上2.5mol/L以下の範囲内にある、電解液A1〜A10を用いたリチウム二次電池A1〜A10は、従来一般的な組成を有する電解液B1を用いたリチウム二次電池B1よりも電池抵抗が低くなった。また、リチウム二次電池A1〜A10は、200サイクル充放電後の容量維持率が、リチウム二次電池B1よりも高く、抵抗上昇率も低かった。すなわち、リチウム二次電池A1〜A10は、リチウム二次電池B1よりも高温サイクル特性に優れていた。
リチウム二次電池B2〜B4では、電解液の溶媒にイオン液体を使用しなかった参考例となるものである。これらの結果より、MAの添加により、初期抵抗が高くなることがわかる。また、MDFAは低抵抗化に寄与する成分であることがわかる。なお、電解液B2〜B4は、イオン液体が含有されていないため、リチウム二次電池電解液A1〜A10と比べて高温サイクル特性が悪かった。
リチウム二次電池B5では、電解液はイオン液体を含有するものの有機溶媒としてDMCを用いたため、初期抵抗が高く、高温サイクル特性も悪かった。
リチウム二次電池B6では、支持塩のLiFSIの濃度が1mol/Lと低いため、初期抵抗が高く、高温サイクル特性も悪かった。
リチウム二次電池B7では、溶媒成分中のイオン液体の体積比が30体積%と高いため、初期抵抗が高くなった。
リチウム二次電池B8では、添加剤のMAの濃度が5.0重量%と高いため、初期抵抗が高くなった。しかしながら、従来一般的な組成を有する(即ち、溶媒としてECとDMCとEMCの混合溶媒、および支持塩としてLiPFを含有する)電解液にMAを濃度5.0重量%で添加した場合よりも、初期抵抗は小さくなることが予測される。
リチウム二次電池B9では、イオン液体のアニオン種がTFSIであるため、初期抵抗が高くなった。
リチウム二次電池B10では、電解液のフッ素化溶媒としてMTFPを用いたため、初期抵抗が高くなった。
リチウム二次電池B11では、イオン液体のカチオン種がイミダゾリウムイオンであるEMImであるため、初期抵抗が高くなった。
リチウム二次電池B12では、支持塩がLiPFであるため、初期抵抗が高く、また、高温サイクル特性が悪くなった。
なお、リチウム二次電池B13の結果から、MAの濃度を0.03mol/Lと低くすると、高温サイクル特性が低くなることがわかる。
以上のことから、ジフルオロ酢酸エステル、およびイオン液体を含有する溶媒成分と、支持塩としてのリチウムイミド塩とを含有し、イオン液体が、四級アンモニウム有機物カチオンと、N(SOF)アニオンとから構成され、溶媒成分中のイオン液体の量が、5体積%以上20体積%以下の範囲内にあり、リチウムイミド塩の濃度が、1.5mol/L以上2.5mol/L以下の範囲内にある非水系電解液によれば、出入力特性の向上と、これに加えて、高温サイクル特性の向上が可能であることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 電解液
100 リチウム二次電池

Claims (1)

  1. ジフルオロ酢酸エステル、およびイオン液体を含有する溶媒成分と、
    支持塩としてのリチウムイミド塩とを含有する非水系電解液であって、
    前記イオン液体は、四級アンモニウム有機物カチオンと、N(SOF)アニオンとから構成され、
    前記溶媒成分中のイオン液体の量は、5体積%以上20体積%以下であり、
    前記非水系電解液中の前記リチウムイミド塩の濃度は、1.5mol/L以上2.5mol/L以下である、非水系電解液。
JP2018090727A 2018-05-09 2018-05-09 非水系電解液 Active JP6960089B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018090727A JP6960089B2 (ja) 2018-05-09 2018-05-09 非水系電解液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018090727A JP6960089B2 (ja) 2018-05-09 2018-05-09 非水系電解液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019197649A JP2019197649A (ja) 2019-11-14
JP6960089B2 true JP6960089B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=68537661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018090727A Active JP6960089B2 (ja) 2018-05-09 2018-05-09 非水系電解液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6960089B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014476A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Hitachi Vehicle Energy Ltd リチウムイオン二次電池
JP2011134459A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Konica Minolta Holdings Inc 電解質組成物、二次電池、および化合物
JP2013197535A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Daikin Ind Ltd 電解液及び電気二重層キャパシタ
JP2015118852A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 旭化成株式会社 非水電解液及びリチウムイオン二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019197649A (ja) 2019-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7085139B2 (ja) リチウム二次電池用電解液およびリチウム二次電池
JP2016048624A (ja) リチウム二次電池
JP6955672B2 (ja) リチウム二次電池用の電解液
JP6836727B2 (ja) 非水電解液リチウムイオン二次電池
JP6994151B2 (ja) 非水電解液二次電池用セパレータ
JP6536908B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP6960089B2 (ja) 非水系電解液
CN110931860B (zh) 锂离子二次电池用非水电解液
JP6895079B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2020113378A (ja) リチウム二次電池用非水電解液
JP2021089805A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JP6792798B2 (ja) リチウムイオン二次電池の製造方法
JP6951667B2 (ja) リチウムイオン二次電池用電解液
JP7340147B2 (ja) 非水電解液および非水電解液二次電池
JP6944644B2 (ja) リチウム二次電池用電解液
JP7174329B2 (ja) 二次電池用非水電解液
JP7079417B2 (ja) 非水電解質二次電池の抵抗特性回復方法
US20210202994A1 (en) Non-aqueous electrolyte and non-aqueous electrolyte secondary battery
JP7015450B2 (ja) 非水電解質二次電池の容量回復方法
JP2017098156A (ja) 非水電解液二次電池
JP2017050156A (ja) 非水電解液二次電池
JP6169265B2 (ja) フタレートホスフィン系陰イオンを含む電解液、これを含む二次電池用添加剤およびこれを含む二次電池
JP2022087411A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2022189403A (ja) 非水電解液、およびこれを備える非水電解液二次電池
JP2021128856A (ja) 非水系二次電池の非水電解液

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210922

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6960089

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151