JP6943231B2 - 積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法に関し、特にセラミックグリーンシートが用いられた、例えば、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を製造するための製造装置および製造方法に関する。
一般に、積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品を製造する際、セラミックグリーンシートは、特許文献1に記載されているように、キャリアフィルム上で切断刃により所定の大きさに切断される。そして、切断されたセラミックグリーンシートは、吸着面上に吸着されながらキャリアフィルムから剥離される。その後、吸着面上に吸着されたまま、吸着ヘッドで積み重ねステージまで搬送され、積み重ねステージ上で順次積み重ねられる。
特開平9−115765号公報
しかしながら、積み重ねステージ上で順次セラミックグリーンシートを積み重ねる際に、積層したセラミックグリーンシートが積層中のずれや治具のハンドリングによるずれによって、横方向にずれてしまい、積みずれによる不良が発生することがある。
積層中のずれの具体例としては、吸引板と積み重ねテーブルの平行度が悪い(面圧分布にばらつきがある)ことによるずれや、積層中のプレス時に、設備のガタや変形によるずれや、治具下層のラバー、PETまたは外層シートが積層時に動くことによるずれや、セラミックグリーンシート同士の層間接着力が低いことによる積層時のずれ等が挙げられる。
また、治具のハンドリングによるずれの具体例としては、積層したシートが入った治具を設備内や設備外で搬送する際に、衝撃が加わり、治具内の積層したシートがずれる場合などが挙げられる。
このような積みずれを抑制するために、設備稼働時には圧着時間の長時間化や圧着推力の高推力化の制約がある。これら制約のため、剥離工程または積層工程において生産能力を向上させることができていない。
したがって、本発明では、積みずれの発生しない積層セラミック電子部品の製造装置と積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
層セラミック電子部品の製造装置は、複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて構成される積層体を備えた積層セラミック電子部品の製造装置であって、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートをキャリアフィルム側から保持するための第1のテーブルと、第1のテーブル上でセラミックグリーンシートを所定形状に切断するための切断刃と、所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを吸引し、キャリアフィルムから剥離するための吸引手段と、吸引手段により剥離した所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを、第1のテーブルから第2のテーブルに移動させ、第2のテーブル上に所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを積み重ねる積層手段と、を備え、積層手段において、所定形状に切断されたセラミックグリーンシートに水を塗布する塗布手段をさらに備えることを特徴とする。
発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて構成される積層体を備えた積層セラミック電子部品の製造方法であって、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを第1のテーブル上で所定形状に切断する工程と、所定形状に切断されたセラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離するために吸引手段で吸引する工程と、吸引手段により剥離した所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを、第1のテーブルから第2のテーブルに移動させ、第2のテーブル上に所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを積み重ねる工程と、吸引手段により剥離した所定形状に切断されたセラミックグリーンシートに水を塗布する工程と、を備え、水が塗布される所定形状に切断されたセラミックグリーンシートの少なくとも両端部は、最終製品である積層セラミック電子部品には寄与しない部分であることを特徴とする。
セラミックグリーンシートに水を塗布して積層することによって、塗布した水が積層時にセラミックグリーンシートの層間で潰される。それによって、分離圧と呼ばれる現象がセラミックグリーンシートの層間に発生し、セラミックグリーンシート間の接着力を向上させることができる。また、セラミックグリーンシート間の接着力の向上により、製法、設備面において以下の効果を得ることができる。従来、圧着時間を長くすることで担保していたセラミックグリーンシート間の接着力を、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板による圧着時間を短縮することが可能となる(タクト短縮)。また、従来、圧着時の推力を上げることで、セラミックグリーンシート間の接着力を担保していたが、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板の推力を低くすることが可能となる。これにより、プレスによる積層シートへの負荷が減るため、設備のガタや変形による積みずれが抑制できる。
本発明によれば、積みずれの発生しない積層セラミック電子部品の製造装置と積層セラミック電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
本発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。 本発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図である。 本発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。 (a)本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図である。(b)本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図である。(c)本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造工程におけるフロー図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造工程において、セラミックグリーンシートを切断し、所定の大きさのセラミックグリーンシートを積層する際のフロー図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造装置を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを切断する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、切断されたセラミックグリーンシートを剥離する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、切断されたセラミックグリーンシートを移動する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートへ水を塗布する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを積層する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを積層し、吸引手段がセラミックグリーンシートから離隔する工程を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の水の塗布位置の一例を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品の水の塗布位置の一例を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品のセラミックグリーンシートを4区分する場合の水の塗布位置の一例を示す図である。 本発明にかかる積層セラミック電子部品のセラミックグリーンシートを4区分する場合の水の塗布位置の一例を示す図である。 (a)は、実験例1における設計Gap量を示す図である。(b)は、実験例1における実際のGap量を示す図である。 実験例1における積層状態の結果を示す図である。 (a)は、実験例2におけるGap量が不良の場合を示す図である。(b)は、実験例2におけるGap量が良品規格以上の場合を示す図である。(c)は、実験例2におけるGap量が良品規格以上の場合を示す図である。 実験例2における水塗布点数を変化させた場合の積層状態、Gap量および判定の結果を示す図である。 実験例3の(A)における接着力測定方法の説明図である。 実験例3の(B)における歪み量を示す図である。 実験例3の(C)におけるブクを示す写真である。
1.積層セラミック電子部品
本発明を適応することが可能な積層セラミック電子部品の一例として、本実施の形態では積層セラミックコンデンサを説明するけれども、バリスタなどの積層セラミック電子部品であってもよいということは言うまでもない。
本発明を適応することが可能な積層セラミック電子部品の一例として、積層セラミックコンデンサ10について説明する。図1は、本発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。図2は、本発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図である。図3は、本発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。図4(a)は、本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図である。図4(b)本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図である。図4(c)本発明にかかる積層セラミックコンデンサにおける積層体の内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図である。
図1ないし図4に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、直方体状形状を有する積層体12を含む。
(積層体12)
積層体12は、積層された複数の誘電体層14と複数の内部電極層16とを含み、積層方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fと、を含む。また、積層体12は、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。なお、角部とは、積層体12の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体12の隣接する2面が交わる部分のことである。さらに、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d、ならびに第1の端面12eおよび第2の端面12fの一部または全体に凹凸などが形成されていてもよい。
積層体12の寸法は、第1の端面12eと第2の端面12fとを結ぶ長さ方向zの寸法Lが0.6mm以上3.2mm以下、第1の側面12cと第2の側面12dとを結ぶ幅方向yの寸法Wが、0.3mm以上2.5mm以下、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ積層方向xの寸法Tが0.5mm以上2.5mm以下であることが好ましい。
(誘電体層14)
誘電体層14は、複数の誘電体層14からなる外層部14aと複数の誘電体層14と複数の内部電極層16とからなる内層部14bとを含む。外層部14aは、積層体12の第1の主面12aおよび第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aおよび第2の主面12bと最も第1の主面12aまたは第2の主面12bに近い内部電極層16との間に位置する誘電体層14である。また、両外層部14aに挟まれた領域が内層部14bである。
積層体12の誘電体層14のセラミック材料としては、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3などの主成分からなる誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。
誘電体層14の厚みは、0.7μm以上4.0μm以下であることが好ましい。誘電体層の枚数は、外層部14aも含め300枚以上1200枚以下であることが好ましい。外層部14aの厚みは、50μm以上200μm以下であることが好ましい。
(内部電極層16)
内部電極層16は、複数の誘電体層14と交互に積層され、第1の端面12eに露出する複数の第1の内部電極層16aと、複数の誘電体層14と交互に積層され、第2の端面12fに露出する複数の第2の内部電極層16bとを有する。
第1の内部電極層16aは、第2の内部電極層16bと互いに対向する第1の対向電極部18aと、第1の対向電極部18aから積層体12の第1の端面12eに引き出される第1の引出電極部20aとを備えている。第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aは、端部が積層体12の第1の端面12eの表面に引き出されており、露出部を形成している。
第2の内部電極層16bは、第1の内部電極層16aと互いに対向する第2の対向電極部18bと、第2の対向電極部18bから積層体12の第2の端面12fに引き出される第2の引出電極部20bとを備えている。第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bは、端部が積層体12の第2の端面12fの表面に引き出されており、露出部を形成している。
対向電極部18は、第1の内部電極層16aの第1の対向電極部18aおよび第2の内部電極層16bの第2の対向電極部18bによって構成される。第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bのコーナー部は、丸められていても、例えばテーパー状に斜めに形成されていてもよい。
引出電極部20は、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aおよび第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bによって構成される。第1の引出電極部20aおよび第2の引出電極部20bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、第1の引出電極部20aおよび第2の引出電極部20bのコーナー部は、丸められていても、例えばテーパー状に斜めに形成されていてもよい。
第1の内部電極層16aの第1の対向電極部18aおよび第2の内部電極層16bの第2の対向電極部18bの幅と、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aおよび第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bの幅は、同じ幅で形成されていてもよく、どちらか一方が、幅が狭く形成されていてもよい。
また、積層体12は、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bと、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bが対向する第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bと、第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bと第1の側面12cおよび第2の側面12dとの間に位置する積層体12の側部22a(Wギャップ)と、第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bと第1の端面12eおよび第2の端面12fとの間に位置し、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bのいずれか一方の第1の引出電極部20aおよび第2の引出電極部20bを含む積層体12の端部22b(Lギャップ)とを含む。
また、図4に示すように、内部電極層16には、第1の端面12eおよび第2の端面12fのどちらにも引き出されない浮き内部電極層16cが設けられており、浮き内部電極層16cによって、対向電極部18が複数に分割された構造としてもよい。例えば、2連構造(図4(a)参照)、3連構造(図4(b)参照)、4連構造(図4(c)参照)である。4連以上の構造でもよいことは言うまでもない。このように、対向電極部18を複数個に分割した構造とすることによって、対向する内部電極層16間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。そのため、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサ10の高耐圧化を図ることができる。
第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bは、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、Ag−Pd合金等の、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成することができる。
本実施の形態では、第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18b同士が誘電体層14を介して対向することにより静電容量が形成され、コンデンサの特性が発現する。
第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bのそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。内部電極層16の枚数は、15枚以上200枚以下であることが好ましい。
(外部電極24)
外部電極24は、第1の内部電極層16aに接続され、第1の端面12e上に配置される第1の外部電極24aと、第2の内部電極層16bに接続され、第2の端面12f上に配置される第2の外部電極24bとを有する。なお、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bは、第1の主面12a上の一部および第2の主面12b上の一部、第1の側面12c上の一部および第2の側面12d上の一部にまで延びて配置されていることが好ましい。第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bは、少なくとも実装面側に位置する第2の主面12b上の一部にまで延びて形成されていることが好ましい。
第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bは、下地電極層26とめっき層28とを有していることが好ましい。
下地電極層26は、第1の下地電極層26aおよび第2の下地電極層26bを有する。下地電極層26は、焼付け層、導電性樹脂層、薄膜層等から選ばれる少なくとも1つを含む。
焼付け層は、ガラス成分と金属とを含む。焼付け層のガラス成分は、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層の金属は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、複数層であってもよい。
焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼付けたものであり、内部電極層16と同時焼成したものでもよく、内部電極層16を焼成した後に焼付けてもよい。
第1の端面12eおよび第2の端面12fに位置する第1の下地電極層26aおよび第2の下地電極層26bの積層方向xの中央部における第1の焼付け層および第2の焼付け層の厚みは、例えば、15μm以上160μm以下であることが好ましい。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に下地電極層26を設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第1の下地電極層26aおよび第2の下地電極層26bである長さ方向zの中央部における第1の焼付け層および第2の焼付け層の厚みは、例えば、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
導電性樹脂層は、熱硬化性樹脂および金属を含む。導電性樹脂層は、複数層であってもよい。導電性樹脂層は、焼付け層上に焼付け層を覆うように配置されるか、積層体12上に直接配置されてもよい。
導電性樹脂層の熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の種々の熱硬化性樹脂を使用することができる。その中でも、耐熱性、耐湿性、密着性などに優れたエポキシ樹脂は最も適切な樹脂の一つである。
導電性樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂は、導電性樹脂全体の体積に対して、25vol%以上65vol%以下で含まれていることが好ましい。
また、導電性樹脂層には、熱硬化性樹脂とともに、硬化剤を含むことが好ましい。ベース樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂の硬化剤としては、フェノール系、アミン系、酸無水物系、イミダゾール系など公知の種々の化合物を使用することができる。
導電性樹脂層に含まれる金属は、主に導電性樹脂層の通電性を担う。具体的には、導電性樹脂層に含まれる金属どうしが接触することにより、導電性樹脂層の内部に通電経路が形成される。
導電性樹脂層に含まれる金属の形状は、特に限定されない。導電性樹脂層に含まれる金属は、球形状、扁平状などのものを用いることができるが、球形状金属粉と扁平状金属粉とを混合して用いるのが好ましい。また、導電性樹脂層に含まれる金属の平均粒径は、特に限定されない。導電性樹脂層に含まれる金属の平均粒径は、例えば、0.3μm以上10μm以下であってもよい。
導電性樹脂層に含まれる金属としては、Ag、Cu、またはそれらの合金を使用することができる。また、金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用することができる。金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用する際には金属粉としてCuやNiを用いることが好ましい。また、Cuに酸化防止処理を施したものを使用することもできる。
導電性樹脂層の金属にAgの導電性金属粉を用いる理由としては、Agは金属の中でもっとも比抵抗が低いため電極材料に適しており、Agは貴金属であるため酸化せず耐候性が高いためである。なお、Agコーティングされた金属を用いる理由としては、上記のAgの特性は保ちつつ、母材の金属を安価なものにすることが可能になるためである。
導電性樹脂層に含まれる金属は、導電性樹脂全体の体積に対して、35vol%以上75vol%以下で含まれていることが好ましい。
第1の端面12eおよび第2の端面12fに位置する第1の下地電極層26aおよび第2の下地電極層26bの積層方向xの中央部における第1の導電性樹脂層および第2の導電性樹脂層の厚みは、例えば、10μm以上120μm以下であることが好ましい。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に下地電極層26を設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第1の下地電極層26aおよび第2の下地電極層26bである長さ方向zの中央部における第1の導電性樹脂層および第2の導電性樹脂層の厚みは、例えば、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
導電性樹脂層は、熱硬化性樹脂を含むため、例えばめっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる下地電極層26よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ10に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層が緩衝層として機能し、積層セラミックコンデンサ10へのクラックを防止することができる。
薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された1μm以下の層である。
(めっき層28)
めっき層28は、第1のめっき層28aと第2のめっき層28bとを有する。第1のめっき層28aは、第1の下地電極層26aを覆うように配置されている。第2のめっき層28bは、第2の下地電極層26bを覆うように配置されている。
めっき層28としては、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。
めっき層28は複数層により形成されていてもよい。好ましくは、Niめっき層、Snめっき層の2層構造である。Niめっき層は、下地電極層26が積層セラミックコンデンサ10を実装する際のはんだによって侵食されることを防止することができ、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際のはんだの濡れ性を向上させ、容易に実装することができる。
めっき層28の1層あたりの厚みは、2μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、下地電極層26を設けずにめっき層28だけで外部電極24を形成してもよい。
以下、下地電極層26を設けずにめっき層28を設ける構造について説明する。
第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bのそれぞれは、下地電極層26が設けられず、めっき層28が積層体12の表面に直接形成されていてもよい。すなわち、積層セラミックコンデンサ10は、第1の内部電極層16aまたは第2の内部電極層16bに電気的に接続されるめっき層28を含む構造であってもよい。このような場合、前処理として積層体12の表面に触媒を配設した後で、めっき層28が形成されてもよい。
めっき層28は、積層体12の表面に形成される下層めっき層と、下層めっき層の表面に形成される上層めっき層とを含むことが好ましい。
下層めっき層および上層めっき層はそれぞれ、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiまたはZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属を含む合金を含むことが好ましい。
下層めっき層は、はんだバリア性能を有するNiを用いて形成されることが好ましく、上層めっき層は、はんだ濡れ性が良好なSnやAuを用いて形成されることが好ましい。
また、例えば、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bがNiを用いて形成される場合、下層めっき層は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき層は必要に応じて形成されればよく、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bはそれぞれ、下層めっき層のみで構成されてもよい。
めっき層28は、上層めっき層を最外層としてもよいし、上層めっき層の表面にさらに他のめっき層を形成してもよい。
下地電極層26を設けずにめっき層28を設ける構造におけるめっき層28の1層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
めっき層28は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層28の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。
積層体12と外部電極24とを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法をLM寸法とする。LM寸法は、0.6mm以上3.2mm以下であることが好ましい。積層体12と外部電極24とを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法をWM寸法とする。WM寸法は、0.3mm以上2.5mm以下であることが好ましい。積層体12と外部電極24とを含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法をTM寸法とする。TM寸法は、0.5mm以上2.5mm以下であることが好ましい。
2.積層セラミック電子部品の製造方法
次に、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法および本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法に使用される製造装置について説明する。本実施の形態では、積層セラミック電子部品の一例として、積層セラミックコンデンサ10について説明する。図5は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法のフロー図である。
まず、セラミックグリーンシート(誘電体シート)および内部電極層用の導電性ペーストを準備する(工程S01)。なお、セラミックグリーンシートや内部電極層用の導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、公知のバインダや溶剤を用いることができる。
次に、セラミックグリーンシートの上に、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで内部電極層用の導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンを形成する(工程S02)。
内部電極パターンが印刷されていない外層用のセラミックグリーンシート54aを所定枚数積層し、その上に内部電極パターンが印刷された内層用のセラミックグリーンシート54bを順次積層し、さらに、その上に外層用のセラミックグリーンシート54aを所定枚数積層し、積層シート94を作製する(工程S03)。
積層シート94を圧着手段により積層方向zに圧着し、積層ブロック96を作製する(工程S04)。圧着手段としては、剛体プレスや静水圧プレスなどを用いることができる。本実施の形態では、静水圧プレスにより圧着を行っている。
積層ブロック96を所定のサイズにカットし、積層チップを切り出す(工程S05)。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みをつけてもよい。
積層チップを焼成し積層体12を作製する(工程S06)。焼成温度は、誘電体層14や内部電極層16の材料にもよるが、900度以上1300度以下であることが好ましい。
積層体12の両端面12e、12fに下地電極層26となる導電性ペーストを塗布し、下地電極層26を形成する(工程S07)。本実施の形態では、下地電極層26として、焼付け層を形成した。焼付け層を形成する場合には、ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストを例えばディッピングなどの方法により、塗布し、その後、焼付け処理を行い、下地電極層26を形成する。この時の焼付け処理の温度は、700度以上900度以下であることが好ましい。
なお、下地電極層26を導電性樹脂層で形成する場合は、以下の方法で導電性樹脂層を形成することができる。また、導電性樹脂層は、焼付け層の表面に形成されてもよく、焼付け層を形成せずに導電性樹脂層を単体で積層体12上に直接形成してもよい。
導電性樹脂層を形成する方法としては、熱硬化性樹脂および金属成分を含む導電性樹脂ペーストを焼付け層上もしくは積層体12上に塗布し、250度以上550度以下の温度で熱処理を行い、樹脂を熱硬化させ、導電性樹脂層を形成する。この時の熱処理時の雰囲気は、N2雰囲気であることが好ましい。また、導電性樹脂の飛散を防ぎ、かつ、各種金属成分の酸化を防ぐため、酸素濃度は100ppm以下に抑えることが好ましい。
また、下地電極層26を薄膜層で形成する場合は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により下地電極層26を形成することができる。薄膜層で形成された下地電極層は金属粒子が堆積された1μm以下の層とする。
さらに、下地電極層26を設けずに積層体12の内部電極層16の露出部にめっき層28を設けてもよい。その場合は、以下の方法で形成することができる。
積層体12の第1の端面12e及び第2の端面12fにめっき処理を施し、内部電極層16の露出部上に下地めっき膜を形成する(工程S09)。めっき処理を行うにあたっては、電解めっき、無電解めっきのどちらを採用してもよいが、電解めっきを採用することが好ましい。めっき工法としては、バレルめっきを用いることが好ましい。また、必要に応じて、下層めっき層の表面に形成される上層めっき層を同様に形成してもよい。
その後、下地電極層26の表面、導電性樹脂層の表面もしくは下層めっき層の表面、上層めっき層の表面に、めっき層28が形成される(工程S08)。本実施の形態では、焼付け層上にNiめっき層およびSnめっき層を形成した。Niめっき層およびSnめっき層は、たとえばバレルめっき法により、順次形成される。
上記のようにして、本実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10が製造される。
上述の積層セラミック電子部品の製造方法における工程S03について、図6ないし図13に基づいて、より詳細に説明する。図6は、セラミックグリーンシートを切断し、所定の大きさのセラミックグリーンシートを積層する際のフロー図である。図7は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造装置を示す図である。図8は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを切断する工程を示す図である。図9は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、切断されたセラミックグリーンシートを剥離する工程を示す図である。図10は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、切断されたセラミックグリーンシートを移動する工程を示す図である。図11は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートへ水を塗布する工程を示す図である。図12は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを積層する工程を示す図である。図13は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造における、セラミックグリーンシートを積層し、吸引手段がセラミックグリーンシートから離隔する工程を示す図である。
図7に示すように、第1のテーブルである吸引テーブル50には、キャリアフィルム52上に、外層用のセラミックグリーンシート54aおよび内層用のセラミックグリーンシート54bがそれぞれ形成されている。キャリアフィルム52上に形成されたセラミックグリーンシート54をキャリアフィルム52によって保持されたまま、吸引テーブル50に沿って、吸引手段である吸引板70の下方の位置まで搬送される。
吸引テーブル50には、多数の吸引穴が空いており、キャリアフィルム52は吸引テーブル50の真空吸引によって、その場に保持される。
吸引板70は、上下、左右に動作することが可能となっている。吸引板70の下面には吸引テーブル同様の吸引穴が空いており、セラミックグリーンシート54を真空吸引に基づき吸着する吸着面72を備えている。また、吸引板70には切断刃74が設けられている。切断刃74は、セラミックグリーンシート54を切断する際に、セラミックグリーンシート54側に移動して吸引板70の吸着面72から突出する。そして、切断刃74は、セラミックグリーンシート54を切断後、セラミックグリーンシート54とは反対側に移動して吸引板70の吸着面72から突出しない位置に戻る。
その後、図8に示すように、吸引板70がキャリアフィルム52上のセラミックグリーンシート54に触れるところまで下降した時に、切断刃74によりセラミックグリーンシート54が所定の大きさに切断される(工程S21)。切断されたセラミックグリーンシート56は、吸引板70の吸着面72の真空吸引により、吸着面72に吸着される(工程S22)。
切断されたセラミックグリーンシート56aは、図9に示すように、吸引板70の吸着面72に吸着された状態で、吸引板70を上昇させることで、キャリアフィルム52から剥離される。
剥離されたセラミックグリーンシート56aは、図10に示すように、吸引板70の吸着面72に保持されたまま、積層手段(図示せず)により右方向に移動し、第2のテーブルである積み重ねテーブル90の上部に搬送される(工程S23)。
切断されたセラミックグリーンシート56aを積み重ねテーブル90上部に搬送されるとき、図11に示すように、塗布手段80により所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aに水82を塗布する(工程S24)。
次いで、図12に示すように、積層手段(図示せず)により吸引板70が下方へ動作し、その終端において、搬送されてきたセラミックグリーンシート56aが積み重ねテーブル90上の積層治具92に、順次積み重ねられる(工程S25)。なお、吸引板70は、積層手段(図示せず)により上下左右自在に移動方向を変更することができる。
このように、積み重ねテーブル90へのセラミックグリーンシート56aの供給を終えた吸引板70は、図13に示すように、上昇端へ移動し、左方向へ移動を経て、上述した動作を繰り返す。
上記のようにして、積層シート94が作製される。
なお、積層手段(図示せず)は、吸引板70により剥離した所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aを、吸引テーブル50から積み重ねテーブル90に移動させ、積み重ねテーブル90上に所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aを積み重ねるためのものである。
また、工程S24において、切断されたセラミックグリーンシート56aを積み重ねテーブル90上部に搬送されるとき、所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aに水を塗布する塗布手段80を有している。本実施の形態では、積層手段(図示せず)によって、所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aを、吸引テーブル50から積み重ねテーブル90に移動させる際に、前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの端部58に水82を塗布した。具体的には、キャリアフィルム52から剥離された切断されたセラミックグリーンシート56aを吸引テーブル50上から積み重ねテーブル90上に移動させる際に、吸引テーブル50と積み重ねテーブル90の間に配置した塗布手段であるディスペンサ80によってセラミックグリーンシート56aの端部58に水82を塗布した。水82は、本実施の形態では、下から上へ吐出され、切断されたセラミックグリーンシート56aの下面に塗布される。ただし、水82の吐出の方向は限定されず、ディスペンサ80は、吸引テーブル50および積み重ねテーブル90が設置される側と同じ側に設けられていても良く、吸引板70側に設け、水82を上から下に吐出させ、切断されたセラミックグリーンシート56aの上面に塗布しても良い。なお、ディスペンサ80を吸引板70側に設け、水82を上から下に吐出させ、切断されたセラミックグリーンシート56aの上面に塗布する場合には、吸引板70を上下左右に移動させるのではなく、ディスペンサ80を動かして水82を塗布しても良い。さらに、ディスペンサ80は、吸引テーブル50および積み重ねテーブル90が設置される側と、吸引板70側との両方に設けられていても良い。
水82は純水であることが好ましい。
また、水82の塗布量は、0.02mg以上であることが好ましい。これにより、切断されたセラミックグリーンシート56a間の接着力を十分に確保することが可能となる。その結果、以下の効果を得ることができる。従来、圧着時間を長くすることで担保していたセラミックグリーンシート間の接着力を、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板70による圧着時間を短縮することが可能となる(タクト短縮)。また、従来、圧着時の推力を上げることで、セラミックグリーンシート間の接着力を担保していたが、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板の推力を低くすることが可能となる。これにより、プレスによる積層シート94への負荷が減るため、設備のガタや変形による積みずれが抑制できる。
さらに、水82の塗布量は0.1mg以下であることが好ましい。これにより、上述の工程S04によって作成される積層シート94のプレス後の積層体ブロック96の歪みを抑制することが可能となる。
水82の塗布手段は、ディスペンサ80であることが好ましい。ディスペンサ80は、微量の水82を精度よく吐出できるものでなければならない。吐出量を調整するために、必要に応じて吐出部のノズルの径やノズル長を変更しても良い。
塗布手段80では、図14のように、所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの片面側において所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの少なくとも両端部58(例えば、上端部58a、下端部58b)に第1の所定の間隔84aをあけて水82を塗布することが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著なものにすることができる。第1の所定の間隔84aとは、所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの少なくとも両端部58に塗布する水82同士の間隔である。仮に、水82を第1の所定の間隔84aをあけずに、直線で塗った場合には、点で塗るときに比べて水の量が多くなり、セラミックグリーンシート56aの積層時に水82がセラミックグリーンシート56aからはみ出し、吸引板70に付着してしまう場合がある。吸引板70に水82が付着すると、吸引板70にセラミックグリーンシート56aがくっつき、積層時に部分的に吸引板70からセラミックグリーンシートが離れにくくなり、積層後のセラミックグリーンシートが部分的にめくれている状態や、水の量が多くなることで、プレス歪みの量が多くなり、その後のカット工程でのカット不良が増加してしまう。
また、水82は、図15のように、両端部58(例えば、上端部58a、下端部58b)だけでなく所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの周囲の端部58(例えば、左端部58c、下端部58d)に塗布しても良い。
さらに、積層シート94は、1つの積層シート94を複数個に区分してもよい。積層シート94を複数個に区分する際には、区分された後の複数個の積層シート94´の端部58に位置することになるそれぞれのセラミックグリーンシートの少なくとも両端部58に第1の所定の間隔84aをあけて水を塗布することが好ましい。例えば、積層シート94を4区分に分ける場合には、図16のようにカット線62において区分された後の複数個の積層シート94´の両端部58に水を塗布しても良い。なお、積層シート94を4区分以上に分けてもよいことは言うまでもない。
また、区分された後の複数個の積層シート94´の端部58に位置することになるそれぞれのセラミックグリーンシートの少なくとも両端部58だけでなく、図17のようにカット線62において区分された後の複数個の積層シート94´の周囲の端部58に位置することになるそれぞれのセラミックグリーンシート第1の所定の間隔84aをあけて水を塗布しても良い。
純水間の第1の所定の間隔84aは、キャリアフィルム52から剥離されたセラミックグリーンシート56aの両端部58(例えば、上端部58a、下端部58b)の長さに対し、それぞれ4分割から16分割となるように設定されることが好ましい。これにより、セラミックグリーンシート56a間の接着力を確保しつつ、積層ずれが発生し難い積層ブロック96を得ることができる。特に、8分割から16分割となるように設定することで、確実に積層ずれを抑制することが可能となる。
なお、積層シート94において、水82が塗布される所定形状に切断されたセラミックグリーンシート56aの少なくとも両端部58(例えば、上端部58a、下端部58b)は、最終製品である積層セラミック電子部品には寄与しない部分(カットされて無くなる部分)であることが好ましい。言い換えると、水82を塗布する箇所は、セラミックグリーンシートの最終製品エリア60となる端部60aから、第2の所定の間隔84bで塗布を行うことが好ましい。
第2の所定の間隔84bとは、セラミックグリーンシートの最終製品エリア60となる端部60aから水82までの間隔である。第2の所定の間隔84bは、図14のように、最終製品エリア60となるセラミックグリーンシートの両端部60aから延びる最終製品には寄与しない部分(カットされて無くなる部分)において、前記最終製品には寄与しないセラミックグリーンシート部分の最終製品エリア60となるセラミックグリーンシートの両端部60aから延びる長さ方向寸法を2等分するように設定されることが好ましい。これにより、セラミックグリーンシート間の接着力を確保しつつ、積層ずれが発生しない積層ブロック96をより得やすくなる。
4.実験例
(1)実験例1
上記の積層セラミック電子部品の製造方法にしたがって、積層セラミックコンデンサ10を作製し、製造途中における個片化された積層チップにおいて、積層状態を確認した。
実施例に用いた積層セラミックコンデンサ10の仕様は以下の通りである。
(a)積層セラミックコンデンサの寸法:LM×WM×TM=1.6mm×0.8mm×0.8mm
(b)誘電体層:BaTiO3
誘電体層の厚み:焼成後17μm
(c)内部電極層:Ni
(d)静電容量:0.022μF
(e)定格電圧:50/100V
(f)外部電極の構造
(i)下地電極層:導電性金属(Cu)とガラス成分とを含む電極層
(ii)めっき層:Niめっき層とSnめっき層との2層を形成
セラミックグリーンシート56aの積層時の純水塗布点数としてはセラミックグリーンシート56aの片側の端部58に8点、すなわち、セラミックグリーンシート56aの両側の端部58に16点塗布した(8等分)。なお、純水は、セラミックグリーンシート56aの片面のみに塗布した。また、純水の塗布量は、1点あたり0.09mgとした。
また、上記に従って得られたセラミックグリーンシートの積層ずれを確認するために、積層後のブロックをプレス工程でプレスした後、カット工程にてブロックを個片化させ、個片化させた製品の断面(W−T面)を確認し、チップ端面と電極端面の最小の距離D(Gap量)を確認した。図18(a)に示す設計Gap量D1と図18(b)に示す実際のGap量D2とを測定し、設計Gap量D1から実際のGap量D2を引いた値を積層ずれ量とした。
図19は、上記の通り水を塗布した場合の積層状態と水を塗布しなかった場合の積層状態を示す。また、実際のGap量D2を目視で確認し、水を塗布した場合において、積層ずれ量が改善していることを確認した。
以上の結果から、セラミックグリーンシート56aに水82を塗布して積層することによって、セラミックグリーンシート56a間の接着力を向上させることができ、積層ずれを抑制することが可能となる。その結果、以下の効果を得ることができる。従来、圧着時間を長くすることで担保していたセラミックグリーンシート56a間の接着力を、水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板70による圧着時間を短縮することが可能となる(タクト短縮)。また、従来、圧着時の推力を上げることで、セラミックグリーンシート56a間の接着力を担保していたが、水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板70の推力を低くすることが可能となる。これにより、プレスによる積層シート94への負荷が減るため、設備のガタや変形による積みずれが抑制できる。
(2)実験例2
次に、純水の塗布する間隔を変更し、積層ずれの確認を行なった。純水の塗布間隔は塗布点数でコントロールした。
実施例に用いた積層セラミックコンデンサ10の仕様は以下の通りである。
(a)積層セラミックコンデンサの寸法:LM×WM×TM=1.6mm×0.8mm×0.8mm
(b)誘電体層:BaTiO3
誘電体層の厚み:焼成後20μm
(c)内部電極層:Ni
(d)静電容量:0.022μF
(e)定格電圧:50V
(f)外部電極の構造
(i)下地電極層:導電性金属(Cu)とガラス成分とを含む電極層
(ii)めっき層:Niめっき層とSnめっき層との2層を形成
純水の塗布量は、1点あたり0.09mgとした。なお、純水間の間隔においても第1の所定の間隔をあけて純水が塗布される。また、純水の塗布は、セラミックグリーンシートの片面のみに塗布した。
また、セラミックグリーンシートの積層ずれを確認するために、積層後のブロックをプレス工程でプレスした後、カット工程にてブロックを個片化させ、個片化させた製品の断面(W−T面)を確認し、チップ端面と電極端面の最小の距離D(Gap量)を確認した(図20参照)。本実験では、設計Gap量D1を300μmとし、良品規格Gap量D3を100μm以上とした。実際のGap量D2が良品規格Gap量D3である100μm未満のものを「×」とし、実際のGap量D2が良品規格Gap量D3である100μm以上のものを「△」とし、実際のGap量D2が250μm以上を「○」とした。なお、今回の実施例では、良品規格Gap量D3に十分なマージンを持たせることができる250μm以上を「○」とした。
図21は、実験例2における純水塗布点数を変化させた場合の積層状態、Gap量および判定の結果である。純水の塗布間隔は、キャリアフィルム52から切断されたセラミックグリーンシート56aの両端部58の長さに対し、それぞれ4分割から16分割になるように設定することにより積層ずれ量が改善されていることを確認した。
以上の結果から、純水の塗布間隔は、キャリアフィルム52から切断されたセラミックグリーンシート56aの両端部58の長さに対し、それぞれ4分割から16分割なるように設定することが好ましい。これにより、セラミックグリーンシート間の接着力を確保しつつ、積層ずれが発生し難い積層ブロック96を得ることができる。特に、8分割から16分割となるように設定することで、確実に積層ずれを抑制することができる。
また、純水の塗布間隔は、キャリアフィルム52から剥離されたセラミックグリーンシートの両端部58の長さに対し、4等分ないし16等分とすることがより好ましい。これにより、確実に積層ずれを抑制することが可能となる。
なお、塗布間隔を32等分(塗布点数:片側32点、両側で64点)とする場合は、吸引板70の動作速度を落とす必要がある。吸引板70の動作速度を落とすと、水82を塗布してから積層するまでの時間が長くなるため、積層するまでに塗布した水82が乾いてしまう。したがって、塗布した水82が乾いてしまうと接着力が低下し、積みずれが発生する。また、塗布間隔が2等分の場合には、接着力を十分に得ることができず、積層ずれが多発する。
(3)実験例3
次に、純水の塗布量を変化させて、接着力、積層ブロックの歪み、積層ブロックの熱処理時のブクの確認を行なった。
実施例に用いた積層セラミックコンデンサ10の仕様は以下の通りである。
(a)積層セラミックコンデンサの寸法:LM×WM×TM=1.6mm×0.8mm×0.8mm
(b)誘電体層:BaTiO3
誘電体層の厚み:焼成後17μm
(c)内部電極層:Ni
(d)静電容量:0.022μF
(e)定格電圧:50/100V
(f)外部電極の構造
(i)下地電極層:導電性金属(Cu)とガラス成分とを含む電極層
(ii)めっき層:Niめっき層とSnめっき層との2層を形成
純水の塗布間隔は、セラミックグリーンシートの片側の端部58に8点、すなわち、セラミックグリーンシートの両側の端部58に16点塗布した(8等分)。なお、純水の塗布は、セラミックグリーンシートの片面のみに塗布した。
純水の塗布量は、表1の通りコントロールした。
(A)水平方向接着力測定
図22は、水平方向接着力を測定する方法を示す説明図である。実施例に用いるセラミックグリーンシート54と同じ条件のキャリアフィルム52付きのセラミックグリーンシートの試験片100を2枚作成した(図22(a)参照)。作成した試験片100のキャリアフィルム52は、横方向の長さは20mm、縦方向の長さは15mmとした。また、作成した試験片100のセラミックグリーンシート54は、横方向の長さは15mm、縦方向の長さは15mmとした。その後、試験片100の1枚に実施例に用いるディスペンサ80によって純水82を塗布した(図22(b)参照)。純水82を塗布したセラミックグリーンシートと、純水82を塗布していないセラミックグリーンシートを実施例と同じ条件で貼り合わせた(図22(c)参照)。貼り合せたセラミックグリーンシートにおいて、片側を引張り試験機102に取付け、セラミックグリーンシートを水平方向に引っ張った(図22(d)参照)。引張り試験機102はデジタルフォースゲージ(日本電産社製)を用いた。引張り試験機102は測定範囲±100.0N、測定精度0.1Nである。この時の引っ張り力の最大値を記録した。ここで得られた結果を表1に示す。なお、今回の合否の基準は、0.08N以上のものを合格とし、「○」とした。
(B)プレス後の積層ブロックの歪み測定
積層後の積層ブロック96をX線装置にて、X線を照射させる。その後、積層後の積層
ブロック96にX線を照射させることで、セラミックグリーンシート56aの内部電極層
の位置が分かる。内部電極層16は、印刷/積層時は図23(a)のようにきれいに整列しているが、プレス後には、図23(b)のように、その位置が変化する。印刷時の電極位置から、プレス後の電極位置がどれだけ動いたかを歪み量Eとした。なお、今回の測定においては、歪み量が、30μm以上のものを「×」とした。
(C)浮き(ブク)の確認
純水82を塗布して積層した積層ブロック96は、プレス工程を経て、熱処理工程で所定の温度と所定の時間、熱処理加工される。熱処理工程において、純水82を塗布した箇所に浮き(ブク)が発生すると、通電不良が生じる。そのため、熱処理工程後に積層ブロック96の表面を確認し、純水を塗布した箇所に図24のような浮き(ブク)98の有無を目視で確認した。なお、今回の測定においては、浮き(ブク)98が発生したものを「×」とした。
上記(A)、(B)、(C)の測定および確認の結果を表1に記載する。
Figure 0006943231
以上の結果から、純水82の塗布量については、1点あたり0.02mg以上0.1mg以下とすることが好ましい。1点あたりの純水82の塗布量が、0.02mg以上0.1mg以下であれば、接着力、積層ブロックの歪みおよびブク不良の観点のすべてにおいて、良い結果を得ることができる。
なお、1点あたりの純水82の塗布量が0.01mgの場合は、必要な接着力は不足するものの、ブロックの歪み、熱処理後のブク98に関して、良い結果を得られた。また、1点あたりの純水82の塗布量が1.2mgの場合は、積層ブロック96の熱処理工程でブク98が発生し、製品は不良となった。したがって、1点あたりの純水82の塗布量が1.2mgより少ない量でなければならない。
(効果)
セラミックグリーンシート56aに水82を塗布することより、セラミックグリーンシート56a間の接着力を十分に確保することが可能となる。その結果、従来、圧着時間を長くすることで担保していたセラミックグリーンシート56a間の接着力を、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板70による圧着時間を短縮することが可能となる(タクト短縮)。
また、従来、圧着時の推力を上げることで、セラミックグリーンシート56a間の接着力を担保していたが、本発明では水の分離圧による接着力に置き換えることができるため、積層時の吸引板70の推力を低くすることが可能となる。これにより、プレスによる積層シート94への負荷が減るため、設備のガタや変形による積みずれが抑制できる。また、水82の塗布量は0.1mg以下であることが好ましい。これにより、積層シート94のプレス後の積層体ブロック96の歪みを抑制することが可能となる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で、種々に変更される。
10 積層セラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14 誘電体層
14a 外層部
14b 内層部
16 内部電極層
16a 第1の内部電極層
16b 第2の内部電極層
16c 浮き内部電極層
18 対向電極部
18a 第1の対向電極部
18b 第2の対向電極部
20 引出電極部
20a 第1の引出電極部
20b 第2の引出電極部
22a Wギャップ
22b Lギャップ
24 外部電極
24a 第1の外部電極
24b 第2の外部電極
26 下地電極層
26a 第1の下地電極層
26b 第2の下地電極層
28 めっき層
28a 第1のめっき層
28b 第2のめっき層
40 積層セラミック電子部品の製造装置
50 第1のテーブル(吸引テーブル)
52 キャリアフィルム
54 セラミックグリーンシート
54a 外層用のセラミックグリーンシート
54a 内層用のセラミックグリーンシート
56a、56b 切断されたセラミックグリーンシート
58 端部
58a 上端部
58b 下端部
58c 左端部
58d 右端部
60 製品エリア
60a 製品エリアの端部
62 カット線
70 吸引手段(吸引板)
72 吸着面
74 切断刃
80 塗布手段(ディスペンサ)
82 水
84a 第1の所定の間隔(水同士の間隔)
84b 第2の所定の間隔(製品エリアから水までの間隔)
90 第2のテーブル(積み重ねテーブル)
92 積層治具
94 積層シート
96 積層ブロック
98 浮き(ブク)
100 試験片
102 引張り試験機
1 設計Gap量
2 実際のGap量
3 良品規格Gap量
E 歪み量
x 積層方向
y 幅方向
z 長さ方向
L 積層体の長さ方向の長さ
W 積層体の幅方向の長さ
T 積層体の積層方向の長さ
M 積層セラミック電子部品の長さ方向の長さ
M 積層セラミック電子部品の幅方向の長さ
M 積層セラミック電子部品の積層方向の長さ

Claims (2)

  1. 複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて構成される積層体を備えた積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを第1のテーブル上で所定形状に切断する工程と、
    前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを前記キャリアフィルムから剥離するために吸引手段で吸引する工程と、
    前記吸引手段により剥離した前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを、前記第1のテーブルから第2のテーブルに移動させ、前記第2のテーブル上に前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシートを積み重ねる工程と、
    前記吸引手段により剥離した前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシートに水を塗布する工程と、
    を備え、
    前記水が塗布される前記所定形状に切断されたセラミックグリーンシートの少なくとも両端部は、最終製品である積層セラミック電子部品には寄与しない部分である、積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記水が塗布される箇所は、最終製品エリアとなるセラミックグリーンシートの両端部から延びる最終製品には寄与しないセラミックグリーンシート部分であり、前記最終製品には寄与しないセラミックグリーンシート部分の最終製品エリアとなるセラミックグリーンシートの両端部から延びる長さ方向寸法を2等分する位置である、請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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