JPH10224035A - 多層回路基板の製造方法 - Google Patents

多層回路基板の製造方法

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JPH10224035A
JPH10224035A JP2872797A JP2872797A JPH10224035A JP H10224035 A JPH10224035 A JP H10224035A JP 2872797 A JP2872797 A JP 2872797A JP 2872797 A JP2872797 A JP 2872797A JP H10224035 A JPH10224035 A JP H10224035A
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JP
Japan
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circuit board
green sheet
multilayer circuit
sheet
ceramic
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JP2872797A
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English (en)
Inventor
Madoka Kinoshita
円 木下
Masahide Okamoto
正英 岡本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】残留炭素の非常に少ない多層回路基板を作製す
る。 【解決手段】有機ポリマのバインダを用いずに、グリー
ンシート2を成形する。有機バインダのかわりに無機化
合物を用いてグリーンシート2を成形する。有機ポリマ
のバインダを用いずに、グリーンシート2を成形する
際、グリーンシート2を保持シート1上に成形する。グ
リーンシート2は、保持シート1とともに導体印刷の加
工を施し、積層時に保持シート1を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層回路基板の作製
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な多層基板は、原料となる
セラミック粉末を、溶剤、バインダ、分散剤等の添加剤
とともに、ボールミルにより混合し、テープキャスティ
ング法により、グリーンシートを作製する。そして、こ
のグリーンシートにビアホールを形成し、導体を詰め
て、上下の導通を可能として、印刷または転写等の方法
によりグリーンシート表面に配線を施す。種々の配線パ
ターンを持ったグリーンシートを積層し、焼結して、多
層基板を製造している。この、グリーンシート作製する
際に用いられるバインダは、焼成の際に分解除去される
ため、多層基板中に必要なものではないが、グリーンシ
ートのハンドリング性のために、必要とされてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】グリーンシート中のバ
インダは、焼結により分解、飛散し、基板中から除去さ
れる。多層回路基板の場合、導体を酸化させないために
は、還元雰囲気での焼成が必須であり、特にガラスセラ
ミックのように低温で焼結するセラミックの場合は、バ
インダの分解温度付近で、ガラスの融着が始まるため、
バインダの除去が妨げられて、基板中に残留する場合が
多い。この残留炭素はセラミックと導体との密着性を妨
げたり、基板特性を劣化させる。残留炭素を低下される
ためには、複雑な焼成プロファイル(特公平1-50120号
公報)に頼るところが大きいが、それでも、除去するこ
とは難しい。また、グリーンシートを予め酸化雰囲気中
で仮焼して完全に脱脂してから、印刷工程に入り、積層
し、再度焼成する(特開平1-90589号公報)方法もある
が、これでは、工程が煩雑になるうえ、グリーンシート
が仮焼や印刷の際に割れる可能性が大きい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、残留炭素が極
めて少なく、緻密な多層回路基板を作製するために、そ
もそもの原因であるバインダを用いずにグリーンシート
を製造する方法を提案するものである。バインダを用い
ずに、グリーンシートを作製すると、これまでは、成形
できなかったり、非常に脆いシートとなったりした。そ
こで、本発明では、保持シート上にグリーンシートを成
形し、グリーンシートの加工は保持シートとともに行う
ことで、問題を解決した。また、グリーンシートを作製
する際に、セラミック組成にあった無機化合物を添加す
ると、無機化合物が、有機ポリマのバインダのかわりと
なり、グリーンシートの強度を向上させる場合がある。
この方法を用いることにより、問題を解決した。この無
機化合物は、セラミック成分と同組成の超微粉、無機コ
ロイド、粘土化合物、無機酸化物、無機水酸化物等であ
り、セラミックの組成によって選択される。これらの無
機化合物は、乾燥後のグリーンシート中でのセラミック
粉末間の結合力を強める働きがある。そのため、グリー
ンシートは、通常のキャスティング法により形成し、保
持シートなしで加工することも可能である。また、保持
シートとともに用いれば、グリーンシートのハンドリン
グ性は非常に良好になるため、組み合わせて用いること
ができる。さらに、これらの無機化合物は、焼成により
セラミック主成分と相溶するものを選択すれば、多層回
路基板に全く悪影響を与えない。また、グリーンシート
は完全に乾燥させると、堅いシートとなるが、保持シー
トがあるため取り扱いが容易である。さらには、溶剤の
蒸発をコントロールするか、水系のスラリであれば、保
水剤等を添用いることにより、グリーンシートに可塑性
を持たせることができる。
【0005】無バインダのグリーンシートの製造方法
は、通常のグリーンシートと同様である。セラミック粉
末と溶剤、分散剤、及び有機バインダのかわりの無機添
加剤を添加し、ボールミル混合を行う。添加剤はセラミ
ック成分によっても異なるが、たとえば、ガラス系のセ
ラミック粉末を用い、溶剤に水を用いる場合は、同組成
の超微粉(0.1μm以下)、ホウ酸、ケイ酸ナトリウム、
水酸化アルミニウム、等の無機化合物、無機コロイド、
または、Siアルコキシド等の金属アルコキシドや、カオ
リン等の粘土化合物を用いる方法がある。得られたスラ
リは、通常のキャスティング法により、グリーンシート
に成形し、通常の孔あけ、印刷、積層、焼成工程を経
て、多層回路基板となる。あるいは、このスラリを、保
持シートの上に流し、グリーンシートを製造する。ハン
ドリング性を、さらに確実にするために、保持シートと
併用する方法が有効である。グリーンシートは、保持シ
ートとともに、切断され、孔あけ、導体孔埋め、配線等
が施され、積層する際に、保持シートが剥がされる。あ
るいは保持シート上に、予め金属導体により、配線とビ
アを施しておき、その保持シート上にスラリを流し、成
形すれば、孔あけ、導体孔埋め、配線等の工程を省くこ
とができる。この導体の形成には、保持シート上に導体
ペーストの印刷により作製する方法か、または、保持シ
ート上に、金属導体膜を貼り付け、フォトリソグラフ的
に導体パターンを作製する方法がある。積層は、接着用
ののり剤か、あるいはスラリ作製に使用した溶剤を塗布
し、積層圧着する。または、保持シート上に積層用のの
り剤も同時にコーティングしておくと、保持シートを剥
がした際に、のり剤がグリーンシートに転写されるた
め、そのまま積層接着できる。積層体の焼成は、セラミ
ックの焼結温度に応じて行う。焼成は、通常の焼成プロ
ファイルから、脱バインダの工程を省くことができる。
しかも、バインダの分解によるガスの発生がないため、
セラミックの緻密化が短時間に進み、高密度な多層回路
基板が得られる。また、グリーンシート層間がずれない
ように固定する焼成治具を用い、押圧力をかけて焼成す
るることにより、焼結収縮率の安定化と、層間接合の信
頼性を向上することができる。この治具には、積層治具
と共用できれば、工程はさらに短縮化される。焼成後の
基板中の残留炭素量は、通常のバインダを用いた基板よ
りも、大幅に低減する。本発明は、テープキャスティン
グ法で成形するグリーンシートを用いて成形するセラミ
ック製品であれば、応用が可能である。たとえば、多層
回路基板の他には、圧電体セラミックや、積層セラミッ
クコンデンサ等がある。
【0006】保持シートは、スラリに使用する溶剤で変
質、変形せず、表面が平坦で、寸法的に安定しているも
のなら、特に指定はなく、有機フィルム(たとえば、PE
Tフィルム、ポリイミドフィルム等)、金属シート、ガ
ラス板、セラミック板、等、あるいは、これらを組み合
わせて用いることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
グリーンシート組成1 セラミック粉末:パイレックス、コージェライト、シリ
カ、アルミナ 分散剤:アクリル酸アンモニウム塩 添加剤:ほう酸 溶剤:水 グリーンシート組成2 セラミック粉末:パイレックス、コージェライト、シリ
カ、アルミナ 分散剤:アクリル酸アンモニウム塩 添加剤:シリカコロイド 溶剤:水 グリーンシート組成3 セラミック粉末:ホウケイ酸ガラス、コージェライト、
アルミナ 分散剤:アクリル酸アンモニウム塩 添加剤:なし 溶剤:水 (実施例1)グリーンシート組成1〜3をそれぞれボー
ルミル混合により製造する。組成1〜3をそれぞれ、保
持シートに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PE
Tフィルム)を用いて、キャスティング法によりグリー
ンシートを製造する。グリーンシートをPETフィルムご
と100mm角に切断し、孔あけ加工後、印刷により、銅ペ
ーストで導体配線を形成する。導体形成後、グリーンシ
ートを保持シートから剥がし、積層直前にグリーンシー
ト表面に、水を霧吹きにより供給する。グリーンシート
の位置合わせを行い、積層圧着する。焼成はバインダを
含まないため、脱バインダ工程が必要がない。そのた
め、100℃/hで昇温し、980℃で2時間保持する。焼成
後、基板の一部を切り取り、残留炭素の定量を行う。ま
た、セラミックと導体の密着性は、基板の縦方向に切断
し、切断面をSEMにより観察し、良否を判断する。
【0008】(実施例2)保持シートとして、PETフィ
ルムを用い、PETフィルム上にのり剤としてアクリル樹
脂を薄くコーティングする。その上に、銅ペーストで配
線およびビアを印刷により形成する。この保持シート上
に、グリーンシート組成1〜3をそれぞれキャスティン
グ法により流し込み、導体入りのグリーンシートを作製
する。保持シートごと100mm角に切断し、保持シートを
剥がして、積層接着する。焼成は100℃/hで昇温し、980
℃で2時間保持する。焼結後、基板の一部を切り取り、
残留炭素の定量を行う。さらに、セラミックと導体の密
着の良否を観察する。
【0009】(比較例)グリーンシート組成1にバイン
ダとして水溶性アクリル樹脂をセラミック粉末に対して
16重量部添加し、ボールミル混合を行う。このスラリか
らキャスティング法により、グリーンシートを作製す
る。100mm角に切断し、孔あけ加工後、印刷により、銅
ペーストで導体配線を形成する。焼結は、100℃/hで昇
温し、脱バインダのために780℃で50時間保持した後、
さらに100℃/hで昇温して980℃で2時間保持する。焼結
後、基板の一部を切り取り、残留炭素の定量を行う。さ
らに、セラミックと導体の密着の良否を観察する。
【0010】発明の実施例1、2の残留炭素は、表1に
示すように、いずれも非常に低い値であった。
【0011】
【表1】
【0012】また、セラミックと導体の密着性は、発明
の実施の形態1、2のいずれの組成も良好ある。これに
対して比較例の残留炭素は、50時間も長く焼いているに
もかかわらず、800ppmと高く、セラミックと導体の密着
性も、剥離部分が存在する。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、無バインダのグリーン
シートを用いて、多層回路基板を製造することにより、
基板中の残留炭素の低減及び焼成プロファイルにおける
脱バインダ工程の省略が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層基板の一つの製造方法の説明図。
【図2】多層基板の一つの製造方法の説明図。
【符号の説明】
1…保持シート、 2…無バインダのグリーンシート、 3…ビア、 4…導体、 5…積層体、 6…焼結体。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線を持つセラミックグリーンシートを積
    層、焼結して得られる多層回路基板において、グリーン
    シートを構成する主成分が、セラミック粉末及び溶剤で
    あり、有機ポリマのバインダを用いずに成形することを
    特徴とする多層基板の製造方法。
  2. 【請求項2】配線を持つセラミック多層回路基板におい
    て、焼成時にバインダを飛散させる工程を特別にもうけ
    ない多層回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】配線を持つセラミック多層回路基板におい
    て、残留炭素量が50ppm以下であることを特徴とする多
    層回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1の上記グリーンシートは、テープ
    キャスティング法により成形する多層回路基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1の上記グリーンシートは、保持シ
    ート上に成形され、上記保持シートとともに導体印刷等
    の加工をする多層回路基板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1の上記グリーンシートは、予め導
    体配線を形成してある上記保持シート上に形成される多
    層回路基板の製造方法。
JP2872797A 1997-02-13 1997-02-13 多層回路基板の製造方法 Pending JPH10224035A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010150595A1 (ja) * 2009-06-24 2010-12-29 三洋電機株式会社 積層構造体及びその製造方法
JP2020057705A (ja) * 2018-10-02 2020-04-09 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法

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WO2010150595A1 (ja) * 2009-06-24 2010-12-29 三洋電機株式会社 積層構造体及びその製造方法
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