JP6942829B2 - 電子部品の実装装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、電子部品の実装装置に関する。
半導体チップをリードフレームや配線基板、インターポーザ基板等の基板上に実装する方式としては、半導体チップの電極が形成された面(電極形成面)を上方に向けた状態で実装するフェイスアップ方式と、電極形成面を下方に向けた状態で実装するフェイスダウン方式とが知られている。フェイスアップ方式は、基板上の半導体チップの実装領域に、ペースト状やフィルム状の接着剤を介して半導体チップを加圧実装する方式であり、この方式に用いられる実装装置は一般的にダイボンディング装置と呼ばれている。一方、フェイスダウン方式は、基板上の半導体チップの実装領域内に形成された端子上に、半導体チップの電極を直接接合して実装する方式であり、この方式に用いられる実装装置は一般的にフリップチップボンディング装置と呼ばれている。
半導体チップは、ウエーハ状態で電極形成面とは反対側の面がウエーハシートに貼付された状態で個片化されるため、電極形成面がフェイスアップの状態で供給される。そこで、ダイボンディング装置では、ウエーハシートからピックアップヘッドを用いて半導体チップの電極形成面を吸着保持して半導体チップを取り出し、中間ステージ上に載置した後、中間ステージ上に載置された半導体チップを実装ヘッドで電極形成面を吸着保持して受け取り、基板の実装領域に実装するようにしている(例えば、特許文献1参照)。フリップチップボンディング装置では、ウエーハシート上からピックアップヘッドを用いて半導体チップの電極形成面を吸着保持して取り出した後、ピックアップヘッドを上下に反転させることで半導体チップの電極形成面を下向きにし、この状態で実装ヘッドにより半導体チップの裏面(電極形成面とは反対側の面)を吸着保持して受け取り、基板の実装領域に実装するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
上述したように、半導体チップはフェイスアップ状態で供給されるため、フェイスアップ方式とフェイスダウン方式とでは、それぞれ異なる構成の専用の装置を用いて実装が行われている。ところで、それぞれの方式で専用の装置を設けることは、汎用性に欠けるものとなる。そこで、同一の装置でフェイスアップ方式の実装とフェイスダウン方式の実装が行なえるようにした実装装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。このような実装装置は、上下に反転可能なピックアップヘッドと、中間ステージと、実装ヘッドとを備えている。フェイスアップ方式の実装では、ウエーハシートからピックアップヘッドで吸着して取り出した半導体チップを、そのままの姿勢で中間ステージ上に載置し、中間ステージ上に載置された半導体チップを上方に配置されたカメラで位置認識した後、実装ヘッドで吸着して受け取り、認識結果に基づいて半導体チップを基板に実装する。フェイスダウン方式の実装では、ウエーハシートから半導体チップをピックアップヘッドで吸着して取り出した後、ピックアップヘッドを上下に反転させ、表裏反転された半導体チップを実装ヘッドで吸着して受け取り、実装ヘッドに吸着された半導体チップを下方に配置されたカメラで位置認識し、認識結果に基づいて半導体チップを基板に実装する。
このような実装装置によれば、必要に応じてフェイスアップ方式の実装とフェイスダウン方式の実装とを使い分けることができるので、汎用性が向上する。しかしながら、近年の半導体チップの高機能化等によって、兼用機ならではの問題が生じている。フェイスダウン方式での接合は、例えば半導体チップの電極に形成された金や半田等のバンプを基板に形成された端子に加熱加圧して共晶接合させることにより行われる。共晶接合における加圧は、1つのバンプ当たりに対して0.数ニュートン[N]の荷重を付与する必要がある。従って、半導体チップに付与する荷重は、1つのバンプ当たりに必要な荷重×バンプ数分となる。近年の半導体チップでは、高密度化と高機能化に伴って、電極の数は数百にのぼり、半導体チップに付与する荷重は数百ニュートンという高荷重となっている。具体的には、1つのバンプ当たりに必要な荷重が0.5Nで、バンプ数が400個であった場合、半導体チップに付与する荷重は200N(約20kg)となる。
上記したような高荷重に対応する実装装置は、高荷重に耐えうる頑丈な構成と大きな加圧機構を設けた実装ヘッドを備える必要がある。すなわち、実装ヘッドは、剛性を高くするために各構成部品が重厚なものとなり、さらに荷重を付与する加圧装置は、大きな加圧力を作用させるために駆動源が大型化し、やはり剛性を高くするために構成部品が重厚なものとなる。このため、実装ヘッドは、特にその高さ方向の寸法が、付与する荷重が数ニュートン程度の実装ヘッドに比べ、格段に大きなものとなってしまう。一方、フェイスアップ方式では、接着剤を介して半導体チップを実装するため、実装に必要な荷重は数十グラム〜数百グラム(0.数ニュートン〜数ニュートン)程度である。しかし、フェイスアップ方式とフェイスダウン方式を兼用する実装装置では、大きな荷重を必要としないフェイスアップ方式の実装のときでも大型の実装ヘッドを用いることになる。
フェイスアップ方式の実装では、ウエーハシートから取り出した半導体チップを中間ステージ上に載置し、中間ステージ上の半導体チップの位置を、その上方に配置したカメラを用いて認識する。ところが、大型で高さ方向の寸法が大きい実装ヘッドを用いた場合、この実装ヘッドとの干渉を避けるために、カメラは実装ヘッドの移動領域よりも高い位置に配置しなければならず、カメラの配置高さが高くなる。カメラと撮像対象である半導体チップとの距離が遠くなると、その分だけカメラと半導体チップとの間の空気層の厚みが厚くなる。空気層の厚みが厚くなると、空気の揺らぎにより、撮像画像にゆがみやブレが生じやすくなる。基板を載置するステージが加熱用のヒータを備えている場合、この影響がより顕著に表れる。このような空気の揺らぎの影響を受けた撮像画像を用いて認識された半導体チップの位置は、精度が悪いものとなり、その結果として実装精度が低下する。
特許第5030843号 特許第4713596号 特開2010−016271号公報
本発明が解決しようとする課題は、フェイスダウン方式における接合荷重への対応を図りつつ、フェイスアップ方式での実装精度を向上させることを可能にした、フェイスアップおよびフェイスダウン兼用の電子部品の実装装置を提供することにある。
実施形態の電子部品の実装装置は、
部品供給部から供給された電子部品を、基板に対し、供給された姿勢を維持した非反転状態と供給された姿勢を上下に反転させた反転状態とで実装可能な実装装置であって、
前記電子部品が実装される複数の実装領域を有する基板が載置される基板ステージと、前記基板ステージを移動させる基板ステージ移動機構とを備える基板ステージ部と、
前記部品供給部から前記電子部品を取り出し、前記取り出した電子部品を反転可能な移載ノズルと、前記移載ノズルを移動させる移載ノズル移動機構とを備える移載部と、
前記移載ノズルによって取り出され非反転状態の前記電子部品が載置される中間ステージと、前記中間ステージを移動させる中間ステージ移動機構とを備える中間ステージ部と、
前記電子部品を非反転状態で実装する場合に、前記中間ステージに載置された前記電子部品を受け取り、前記電子部品を反転状態で実装する場合に、前記移載ノズルから反転状態とされた前記電子部品を受け取って前記基板に実装する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動可能に支持する支持フレームを有する実装ヘッド移動機構とを備える実装部と、
前記中間ステージ上に載置された前記電子部品の位置を上方から認識する第1の認識部と、
前記基板に前記電子部品を実装する実装位置に位置した前記実装ヘッドに保持された前記電子部品の位置を下方から認識する第2の認識部と、
前記基板ステージ上の前記基板の位置を認識する第3の認識部と、
を具備し、
前記第1の認識部による前記電子部品の認識位置は、前記移載ノズルから前記電子部品を受け取る位置と前記実装ヘッドが前記電子部品を受け取る位置と異なる位置であって、前記実装部の支持フレームの下方の位置に設定されてなり、
前記第1の認識部は、前記支持フレームの下方に配置され、
前記中間ステージ移動機構は、前記中間ステージを前記認識位置と前記実装ヘッドに前記電子部品を受け渡す位置と前記移載ノズルから前記電子部品を受け取る位置とに移動可能に構成される。
実施形態の実装装置を示す平面図である。 図1に示す実装装置の移載部を除く左側ユニットを示す部分正面図である。 図1に示す実装装置の移載部および中間ステージ部を除く左側ユニットを示す部分正面図である。 図1に示す実装装置の部品供給部と左側ユニットとを示す斜視図である。 実施形態の実装装置を示すブロック図である。 実施形態の実装装置に半導体チップを供給するウエーハリングを示す図であって、(A)はウエーハリングの平面図、(B)は(A)のX−X線に沿った断面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスアップ実装における半導体チップの移載工程を示す斜視図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスアップ実装における半導体チップの移載工程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスアップ実装における半導体チップの認識工程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスアップ実装における半導体チップの受け渡し程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスアップ実装における半導体チップの実装工程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスダウン実装における半導体チップの受け渡し工程を示す斜視図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスダウン実装における半導体チップの受け渡し工程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスダウン実装における半導体チップの受け渡し工程を示す平面図である。 図1に示す実装装置を用いたフェイスダウン実装における半導体チップの認識および実装工程を示す平面図である。
以下、実施形態の電子部品の実装装置について、図面を参照して説明する。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。説明中における上下の方向を示す用語は、特に明記が無い場合には後述する基板の電子部品の実装面を上とした場合の相対的な方向を示し、左右の方向を示す用語は、特に明記が無い場合には図1の平面図の装置左右方向を基準とした方向を示す。
[実装装置の構成]
図1は実施形態による電子部品の実装装置の構成を示す平面図、図2は図1に示す実装装置の移載部を除く左側ユニットを示す部分正面図、図3は図1に示す実装装置の移載部および中間ステージ部を除く左側ユニットを示す部分正面図、図4は図1に示す実装装置の部品供給部と左側ユニットとを示す斜視図である。図2、図3、および図4は、実装装置1の部品供給部10の左右に配置された左側ユニットAと右側ユニットBのうち、右側ユニットBの図示を省略している。図2および図3において、左側ユニットAの中間ステージ部30Aや基板ステージ部40等を図示するために、実装部50Aの支持フレームを一部切断した状態で示している。図5は実施形態による実装装置の構成を示すブロック図である。図6は電子部品としての半導体チップを供給するウエーハリングを示す図である。これらの図において、実装装置1に対して左右方向をX方向、前後方向をY方向、上下方向をZ方向とする。
図1ないし図6に示す実装装置1は、半導体チップtをその電極形成面を上方に向けた状態(フェイスアップ状態)で基板Wに実装するフェイスアップ方式と、半導体チップtをその電極形成面を下方に向けた状態(フェイスダウン状態)で基板Wに実装するフェイスダウン方式とを兼用することを可能にした実装装置である。実装装置1は、半導体チップt等の電子部品を供給する部品供給部10と、部品供給部10の一方の側方(左側)に配置された左側ユニット(第1のユニット)Aと、部品供給部10の他方の側方(右側)に配置された右側ユニット(第2のユニット)Bを備えている。左側ユニットAおよび右側ユニットBは、部品供給部10を介して左右反転された状態で配置されていることを除いて、基本的に同一構成および同一機能を有している。以下では、各ユニットA、Bの構成に関して、各図を参照して左側ユニットAの構成部を主として説明する。
左側ユニットAおよび右側ユニットBは、それぞれ、部品供給部10から半導体チップtを取り出す移載部20(20A、20B)と、移載部20(20A、20B)が取り出した半導体チップtが移載される中間ステージ部30(30A、30B)と、基板Wが配置される基板ステージ部40(40A、40B)と、中間ステージ部30(30A、30B)に移載された半導体チップt、または移載部20により取り出された半導体チップtを受け取って基板W上に実装する実装部50(50A、50B)と、各部の動作を制御する制御部60とを備えている。
部品供給部10は、半導体チップt毎に個片化された半導体ウエーハTが貼着された樹脂シートSを保持するウエーハリング11(図6)と、ウエーハリング11を着脱自在に保持し、不図示のXY移動装置によりXY方向に移動可能とされたウエーハリングホルダ12と、移載部20により半導体チップtを取り出すときに、取り出される半導体チップtをウエーハリング11の下側から突き上げる突き上げ機構(不図示)とを備えている。突き上げ機構は、移載部20による半導体チップtの取り出しポジションP1に固定的に設けられている。ウエーハリング11上の各半導体チップtは、取り出しポジションP1に順次位置付けられるようになっている。
部品供給部10は、さらに不図示のウエーハリング11の交換装置を備えている。交換装置は、実装装置1の前面側に設けられた収納部(ウエーハリング11を収容する溝部を上下方向に複数備えたもの、マガジンとも言う。)と、ウエーハリング搬送部とを備えている。交換装置は、ウエーハリングホルダ12上に未使用のウエーハリング11を供給し、半導体チップtの取り出しが完了したウエーハリング11を収納部に収納し、新たなウエーハリング11をウエーハリングホルダ12に供給する。基板Wに実装される電子部品は、1種類の半導体チップtに限られるものではなく、複数種類の半導体チップ、さらには半導体チップとダイオードやコンデンサ等であってもよい。
移載部20(20A、20B)は、部品供給部10から半導体チップtを取り出し、フェイスアップ方式の実装の場合に取り出した半導体チップtを中間ステージ部30(30A、30B)に移載させる機能と、フェイスダウン方式の実装の場合に取り出した半導体チップtを上下反転させて実装部50(50A、50B)に受け渡す機能とを有している。フェイスアップ方式およびフェイスダウン方式の実装については、後に詳述する。
左側ユニットAの移載部20Aは、Z方向への昇降装置21と、昇降装置21にX方向に移動可能に支持されたアーム体22と、アーム体22の先端側に設けられた反転機構23と、反転機構23に設けられた吸着ノズル(移載ノズル)24とを備えている。吸着ノズル24は、部品供給部10における半導体チップtの取り出しポジションP1と中間ステージ部30Aへの半導体チップtの受け渡しポジションP2との間、または半導体チップtの取り出しポジションP1と実装部50Aへの半導体チップtの受け渡しポジションP3との間を移動可能に構成されている。
反転機構23は、Y方向に延びる回転軸がアーム体22を貫通して設けられた回転駆動部25と、回転駆動部25の回転軸に連結された反転アーム26とを備える。反転アーム26は、その先端が装置右方向を向く水平状態と、左方向を向く水平状態との間で、上側に円弧を描く軌跡で180度反転(上下反転)可能に構成されている。吸着ノズル24は、反転アーム26が右方向を向く水平状態において、半導体チップtを真空吸着する吸着面が下を向くように反転アーム26に取り付けられている。右側ユニットBの移載部40Bも、各部の配置が左右反転している以外は同じ構成を有している。
ここで、両移載部20A、20Bの吸着ノズル24が同時に取り出しポジションP1に位置すると、吸着ノズル24同士(反転アーム26同士)がぶつかってしまう。そこで、吸着ノズル24は、中間ステージ部30の半導体チップtの受け取りポジションP2に位置する状態を待機状態とし、この待機状態から交互に取り出しポジションP1に移動するように制御される。図1は左側ユニットAの吸着ノズル24が半導体チップtの取り出しポジションP1に位置し、右側ユニットBの吸着ノズル24が中間ステージ部30の半導体チップtの受け取りポジションP2に位置する状態を示している。
中間ステージ部30(30A、30B)は、半導体チップtをフェイスアップ状態で基板Wに実装する際に、移載部20(20A、20B)により部品供給部10から取り出した半導体チップtが一旦載置されるプリサイサステージと呼ばれる中間ステージ31を備えている。左側ユニットAの中間ステージ部30Aは、X方向に沿って設けられた架台32と、架台32上にX方向に移動可能に設けられた可動体33と、可動体33上に設けられた中間ステージ31とを備えている。中間ステージ31は、不図示の吸引吸着機構によって、載置された半導体チップtを吸着保持することが可能とされている。中間ステージ部30Aは中間ステージ31をY方向に移動させるY方向移動装置を備えていてもよい。
中間ステージ31は、移載部20Aから半導体チップtを受け取る受け取りポジションP2と、その上に載置された半導体チップtの位置を認識する認識ポジションP4と、その上に載置された半導体チップtを実装部50Aに受け渡す受け渡しポジジョンP3との間を移動可能に構成されている。半導体チップtの認識ポジションP4は、実装部50Aの後述する支持フレームの下方に設定されている。さらに、半導体チップtの認識ポジションP4の上方には、中間ステージ31上に載置された半導体チップtの位置を認識するプリサイサカメラと呼ばれる第1のカメラ34が設けられている。第1のカメラ34は、実装部50Aの支持フレームの下方に配置されており、中間ステージ31上の半導体チップtを上方から認識する。右側ユニットBの中間ステージ部30Bも、各部の配置が左右反転している以外は同じ構成を有している。
基板ステージ部40(40A、40B)は、半導体チップtがフェイスアップ方式またはフェイスダウン方式で実装される基板Wを支持する。左側ユニットAの基板ステージ部40Aは、複数の実装領域を有する基板Wが載置される基板ステージ41と、基板ステージ41をXY方向に移動させる不図示のXY移動機構とを備える。XY移動機構は、基板ステージ41上に載置された基板Wの各実装領域が実装ポジションP5に順に位置づけられるように、基板ステージ41を移動させる。基板ステージ41は、不図示の吸引吸着機構によって、載置された基板Wを吸着保持することが可能に構成されている。基板ステージ41の上方には、基板Wの撮像と実装部50Aに保持された半導体チップtの撮像とを実施する上下認識用の第2のカメラ42が配置されている。
基板ステージ41上に載置される基板Wとしては、半導体チップtの実装方式に応じた基板が用いられる。例えば、フェイスアップ方式の実装を行う場合、実装領域とその周りに設けられた端子を含む配線網とを有する配線基板やインターポーザ基板等の回路基板が用いられる。フェイスダウン方式の実装を行う場合、実装領域とその内側に設けられた端子を含む配線網とを有する配線基板やインターポーザ基板等の回路基板が用いられる。また、基板Wは、ウエーハレベルパッケージ(Wafer Level Package:WLP)の製造時に適用される疑似ウエーハの形成に用いられる基板、例えばガラス基板、シリコン基板、ステンレス基板のような金属基板等の支持基板であってもよい。これらの支持基板は、実装領域が設定されているものの、配線網を有していない。
第2のカメラ42は、X方向に移動可能とするX方向移動装置43と、Y方向に移動可能とするY方向移動装置44とを有しており、実装部50Aによる半導体チップtの実装時には、実装部50Aの後述する支持フレームの下方に退避可能に構成されている。第2のカメラ42による基板Wの位置認識は、例えば実装領域毎に設けられたアライメントマークを認識する方式(以下、ローカル認識方式と呼ぶ)により実施される。また、WLPの製造時に用いられる基板Wの場合には、基板の外形位置や基板全体の位置を示すアライメントマークを認識することで基板の全体位置を認識する方式(以下、グローバル認識方式と呼ぶ)により実施してもよい。基板Wの認識方式は、使用する基板Wにしたがってローカル認識方式およびグローバル認識方式の少なくとも一方が適用されるが、いずれにおいても基板の位置を認識することに変わりはない。
さらに、基板ステージ部40Aは図示を省略した基板搬送部を備えている。基板搬送部は、搬入コンベア、搬出コンベア、搬入コンベアまたは搬出コンベアと基板ステージ41との間で基板Wを受け渡す機構等を有している。基板搬送部は、半導体チップt等の電子部品が実装される基板Wを基板ステージ41上に搬入すると共に、半導体チップt等の電子部品の実装が終了した基板Wを基板ステージ41上から装置外部に搬出する機能を有している。右側ユニットBの基板ステージ部40Bも、各部の配置が左右反転している以外は同じ構成を有している。
実装部50(50A、50B)は、半導体チップtをフェイスアップ方式またはフェイスダウン方式に基づいて基板W上に実装する。左側ユニットAの実装部50Aは、側面視で門型をなす支持フレーム51と、支持フレーム51上にY方向に沿って移動可能に支持されたY方向移動ブロック52と、Y方向移動ブロック52上に設けられたX方向移動装置53と、X方向移動装置53上に設けられたXY可動体54と、XY可動体54に設けられたZ方向移動装置55と、Z方向移動装置55にZ方向に移動可能に設けられた実装ヘッド56とを備えている。実装ヘッド56の下端には、下面に半導体チップtの保持面を備えた実装ツール57が設けられている。
Y方向移動ブロック52は、Y方向ガイド部材52aを介して支持フレーム51上に取り付けられており、リニアモータ(不図示)によってY方向に移動可能とされている。X方向移動装置53は、XY可動体54をX方向に移動自在に支持するX方向ガイド部材53aと、リニアモータ(不図示)とを備え、XY可動体54をX方向に移動可能としている。XY可動体54は、X方向ガイド部材53aに支持された水平板54aと、水平板54aの右側先端に垂直方向に沿って設けられた垂直板54bとを有しており、上述した各構成によりXY方向に移動可能とされている。図4ではX方向移動装置53の図示を省略している。
Z方向移動装置55は、垂直板54bの右側側面に設けられている。Z方向移動装置55は、垂直板54bの右側側面に設けられたZ方向ガイド部材55aと、Z方向ガイド部材55aにZ方向に移動自在に支持されたZ可動体58と、モータにより駆動されるボールねじ機構(不図示)とを備えている。実装ヘッド56は、Z可動体58に取り付けられており、上記した各構成部によりXYZ方向に移動可能とされている。さらに、実装ヘッド56は不図示の回転方向(θ方向)の補正機構を備えている。
XY可動体54の垂直板54bの上端側には、実装ツール57に保持された半導体チップtを基板Wに実装する際に、半導体チップtにボンディング荷重を加える加圧機構59が設けられている。前述したように、半導体チップtに加える荷重は、実装方式や半導体チップtの構成等により異なる。例えば、フェイスアップ方式の実装では、接着剤を介して半導体チップtを基板Wに実装するため、必要な荷重は数十g〜数百g(0.数N〜数N)程度である。一方、フェイスダウン方式の実装では、1つのバンプ電極に加える荷重が小さい場合においても、バンプ電極数の増加に伴って半導体チップtに加える荷重が増加する。前述したように、1つのバンプ電極当たりに必要な荷重が0.5Nで、バンプ電極数が400個であった場合、半導体チップtに付与する荷重は200N(約20kg)となる。実施形態の実装装置1は兼用装置であるため、フェイスダウン方式の実装を考慮して、実装部50Aは半導体チップtに250〜300N程度まで荷重を加えることが可能な加圧機構59を備えることが好ましい。また、このような高荷重の加圧機構59を使用するにあたって、実装部50Aの構成部品の少なくとも一部には高剛性で重厚な部材が用いられ、また実装部50Aの高さ方向の寸法も大きくなることが避けられない。
フェイスアップ方式の実装の場合、実装部50Aは移載部20Aにより部品供給部10から取り出され、中間ステージ31に載置された半導体チップtを受け取り、受け取った半導体チップtを基板ステージ41上に載置された基板Wに実装する。フェイスダウン方式の実装の場合、実装部50Aは移載部20Aにより部品供給部10から取り出された半導体チップtを、上下反転させた吸着ノズル24から受け取り、受け取った半導体チップtを基板ステージ41上に載置された基板Wに実装する。フェイスアップ方式およびフェイスダウン方式の実装における各部の動作は、後に詳述する。
実装ツール57が基板ステージ21上の基板Wに半導体チップtを実装する位置である実装ポジションP5は、例えば定位置に設定される。このため、基板ステージ21は、基板W上の各実装領域を順次実装ポジションP5に位置付けるように移動制御される。実装部50Aの実装ヘッド56は、中間ステージ部30Aの中間ステージ31または移載部20Aの上下反転した吸着ノズル24から半導体チップtを受け取る位置(中間ステージ31の受け渡しポジションP3)から実装ポジションP5まで移動制御される。このように、実装動作時における実装ヘッド56の移動は、基本的にはYZ方向となり、X方向への移動は実装ポジションP5の位置補正や位置変更等のために利用される。右側ユニットBの実装部50Bも、各部の配置が左右反転している以外は同じ構成を有している。
実装部50Aの門型の支持フレーム51の下面には、前述したように第1のカメラ34と第2のカメラ42が設けられている。第1のカメラ34は、中間ステージ31の半導体チップtの認識ポジションP4と対応するように配置されており、認識ポジションP4に位置する中間ステージ31上の半導体チップtを上方から認識する。第2のカメラ42は上下認識カメラであり、実装ヘッド56の実装ポジションP5と対応するように配置することが可能とされており、実装ポジションP5に位置する実装ツール57に保持された半導体チップtを下方から認識すると共に、実装ポジションP5に位置する基板Wの実装領域を上方から認識する。第2のカメラ42は、支持フレーム51の下面に設けられたX方向移動装置43およびY方向移動装置44によりXY方向に移動可能とされている
実施形態の実装装置1は、図5に示すように、制御部60を備えている。制御部60は、記憶部61に記憶された情報に基づいて、部品供給部10、移載部20(20A、20B)と、中間ステージ部30(30A、30B)、基板ステージ部40(40A、40B)、実装部50(50A、50B)の動作を制御し、半導体チップtを含む電子部品を基板Wの各実装領域に順に実装する。
[フェイスアップ方式による実装動作]
次に、実装装置1を用いた半導体チップt等の電子部品の実装工程について説明する。まず、半導体チップtをフェイスアップ方式で基板Wに実装する場合について、図1および図7〜11を参照して説明する。図7ないし図11は右側ユニットBの図示を省略している。以下では、左側ユニットAにおける半導体チップtの基板Wへのフェイスアップ実装について主として説明する。
(1)半導体チップtの移載工程
図1に示すように、ウエーハリングホルダ12にはウエーハリング11が搬入されており、ウエーハリング11はウエーハリングホルダ12上に固定されている。また、基板ステージ41には基板Wが搬入されており、基板Wは基板ステージ41に固定されている。このような状態において、ウエーハリングホルダ12に固定されたウエーハリング11は、最初に取り出される半導体チップtが取り出しポジションP1に位置付けられるように移動される。ウエーハリング11上の半導体チップtを取り出す順序は、記憶部61に予め記憶されているので、この順序にしたがって制御部60がウエーハリングホルダ12の移動を制御する。従って、最初の半導体チップtが取り出された後は、記憶部61に記憶されている順序に基づいてウエーハリングホルダ12のピッチ移動が行われる。一般的には、図6に矢印で示すように、1行毎に移動方向を切り替える軌跡で移動される。
半導体チップtが取り出しポジションP1に位置付けられると、移載部20Aの移動機構を駆動させて、待機状態の吸着ノズル24を取り出しポジションP1に移動させる。次いで、昇降装置21を駆動させてアーム体22と共に吸着ノズル24を下降させ、吸着ノズル24の吸着面を半導体チップtの上面(電極形成面)に当接させる。吸着ノズル24が半導体チップtに当接したら、吸着ノズル24に半導体チップtを吸着保持させる。吸着ノズル24に吸着力を作用させるタイミングは、吸着ノズル24が半導体チップtに当接する前でも、当接と同時でも、当接した後でも、適宜のタイミングに設定すればよい。
吸着ノズル24が半導体チップtを吸着保持したら、図7に示すように、吸着ノズル24を元の高さまで上昇させる。このとき、吸着ノズル24の上昇に合わせて不図示の突き上げ機構を動作させ、樹脂シートSからの半導体チップtの剥離を補助する。図7および図8に示すように、半導体チップtを吸着保持した吸着ノズル24が元の高さまで上昇したら左方向に移動させる。中間ステージ31は受け取りポジションP2に位置している。この状態で、半導体チップtを吸着保持した吸着ノズル24を、中間ステージ31の受け渡しポジションP2に移動させる。受け渡しポジションP2で吸着ノズル24を下降させ、半導体チップtを吸着ノズル24から中間ステージ31に受け渡す。中間ステージ31は、受け取った半導体チップTを吸着保持する。
(2)半導体チップtの認識工程
吸着ノズル24から半導体チップtを受け取った中間ステージ31を、図9に示すように、第1のカメラ34による認識位置である認識ポジションP4に移動させる。認識ポジションP4において、半導体チップtのアライメントマークを第1のカメラ34で撮像する。この撮像画像からアライメントマークの位置を検出し、検出した位置に基づいて中間ステージ31上の半導体チップtの位置ずれを求める。すなわち、中間ステージ31から実装ヘッド56に受け渡される状態の半導体チップtの位置認識が行われる。
前述したように、第1のカメラ34は実装部50Aの支持フレーム51の下面に設置されており、それに合わせて認識ポジションP4は支持フレーム51の下方に設定されている。このため、第1のカメラ34で中間ステージ31上の半導体チップtの位置認識のための撮像を行う際に、第1のカメラ34と中間ステージ31上の半導体チップtとの間の距離を短くすることができる。さらに、第1のカメラ34および中間ステージ31の認識ポジションP4を支持フレーム51の下方に設定することによって、支持フレーム51により特に上方からの空気が遮られると共に、比較的熱容量が大きい構造物である支持フレーム51で覆われるため、空気の揺らぎが抑制される。これらによって、中間ステージ31上の半導体チップtの位置認識精度を向上させることが可能になる。
(3)半導体チップtの受け渡し工程
半導体チップtの位置認識が終了した中間ステージ31を、図10に示すように、実装ヘッド56への受け渡しポジションP3に移動させる。実装ヘッド56は、予め受け渡しポジションP3に移動している。次いで、実装部50AのZ方向移動装置55を駆動させて実装ヘッド56を下降させ、実装ツール57の吸着面を中間ステージ31上の半導体チップtの電極形成面に当接させる。実装ツール57が半導体チップtに当接したら、実装ツール57に半導体チップtを吸着保持させると共に、中間ステージ31による反と導体チップtの吸着を解除する。
(4)半導体チップtの実装工程
基板Wは、当該実装領域が実装ポジションP5に位置付けられるように移動されており、さらに実装領域の位置は第2のカメラ42の下方向認識カメラで撮像されている。撮像画像から実装領域のアライメントマークの位置を検出し、検出した位置に基づいて実装領域の位置ずれが求められる。第2のカメラ42は、実装ヘッド56による半導体チップtの実装に先立って、支持フレーム51の下方に退避する。この状態で、図11に示すように、中間ステージ31から半導体チップtを受け取った実装ヘッド56を、基板Wの当該実装領域が位置付けられている実装ポジションP5に移動させる。
実装ポジションP5で実装ヘッド56を下降させ、基板W上の実装領域に半導体チップtを実装する。このとき、第1のカメラ34による半導体チップtの位置検出の結果、実装ツール57に対して半導体チップtが位置ずれを生じていた場合には、検出した位置ずれを補正するように実装ヘッド56の移動を補正して、実装ツール57を実装ポジションに位置付ける。また、基板Wの実装領域の位置は、第2のカメラ42による実装領域の位置検出結果に基づいて位置ずれが補正されている。第1のカメラ34および第2のカメラ42による位置認識結果において、実装領域や半導体チップtの傾きθが検出された場合には、この傾きθも実装ヘッド56で補正する。この後、実装ツール57を下降させて半導体チップtを基板Wの所定の実装領域に加圧して実装する。
基板Wに対する半導体チップtの接合は、基板Wの表面、または半導体チップtの下面に予め貼付されているダイアタッチフィルム(Die Attach Film:DAF)等の粘着力を利用して行う。半導体チップtの接合は、基板ステージ41にヒータを設けておき、加熱された基板Wに対して半導体チップtを加圧して実施してもよい。ヒータは実装ツール57に内蔵させてもよい。半導体チップtを予め設定された時間だけ加圧したら、半導体チップtの吸着を解除して、実装ツール57を元の高さまで上昇させる。実装が完了した実装ヘッド56は、受け渡しポジションP3へ向けて移動する。また、基板Wは次の実装領域が実装ポジションに位置付けられるように移動される。
上述した実装部50Aによる半導体チップtの実装工程の動作と並行して、ウエーハリングホルダ12に保持されたウエーハリング11上の半導体チップtのピッチ送り(次に取り出される半導体チップを取り出しポジションP1に位置付ける動作)と、右側ユニットBの移載部20Bの吸着ノズル24による半導体チップtの取り出しおよび中間ステージ31への移載(工程(1)と同様の動作)と、第1のカメラ34による半導体チップtの認識(工程(2)と同様の動作)と、実装ヘッド56への半導体チップtの受け渡し(工程(3)と同様の動作)とを実行する。
実装が完了した実装部50Aの実装ヘッド56を受け渡しポジションP3に向けて移動させるのと同時並行して、受け渡しポジションP3で半導体チップtを受け取った右側ユニットBの実装部50Bの実装ツール57を実装ポジションP5に移動させる。実装ポジションP5に位置付けられた実装部50Bの実装ツール57は、実装部50Aと同様な動作(工程(4)と同様の動作)を行うことによって、半導体チップtを基板Wの所定の実装領域に加圧して実装する。実装が完了した実装部50Bの実装ツール57は、受け渡しポジションP3へ向けて移動する。
上述した実装部50Aの実装ツール57による半導体チップtの受け取り動作および実装動作と、実装部50Bの実装ツール57による半導体チップtの受け取り動作および実装動作とを、ウエーハリング11の半導体チップtが無くなるまで交互に繰り返し行う。すなわち、左右の移載部20A、20Bの吸着ノズル24は、半導体チップtの取り出しを交互に行い、左右の実装部50A、50Bの実装ツール57は、半導体チップtの受け取りと実装を順に行う。このようにして、ウエーハリング11の半導体チップtが無くなるまで、2つの実装部50A、50Bで半導体チップtの実装が順に行われる。
[フェイスダウン方式による実装動作]
次に、半導体チップtをフェイスダウン方式で基板Wに実装する場合について、図1および図12〜15を参照して説明する。図12ないし図15は右側ユニットBの図示を省略している。以下では、左側ユニットAにおける半導体チップtの基板Wへのフェイスダウン実装について主として説明する。フェイスダウン方式の実装を行うにあたって、中間ステージ部30(30A、30B)の中間ステージ31は、図12に示すように、支持フレーム51の下方に設定された認識ポジションP4に退避している。
(1)半導体チップtの受け渡し工程
上述したフェイスアップ方式と同様に、ウエーハリング11はウエーハリングホルダ12上に固定されており、基板Wは基板ステージ41に固定されている。さらに、フェイスアップ方式と同様に、ウエーハリング11は最初に取り出される半導体チップtが取り出しポジションP1に位置付けられるように移動されている。半導体チップtが取り出しポジションP1に位置付けられると、移載部20Aの移動機構を駆動させて、待機状態の吸着ノズル24を取り出しポジションP1に移動させる。次いで、昇降装置21を駆動させてアーム体22と共に吸着ノズル24を下降させ、フェイスアップ方式と同様に、吸着ノズル24で半導体チップtの上面(電極形成面)を吸着して取り出す。
吸着ノズル24が半導体チップtを吸着保持したら、吸着ノズル24を元の高さまで上昇させる。図12に示すように、半導体チップtを吸着保持した吸着ノズル24が元の高さまで上昇する間に、反転アーム26を上下反転させて吸着ノズル24を上方に向ける。この状態において、半導体チップtは下面(電極形成面と反対側の面)が上を向いた状態となる。次いで、図12および図13に示すように、吸着ノズル24を実装ヘッド56への受け渡しポジションP3に移動させる。実装ヘッド56は、図14に示すように、予め受け渡しポジションP3に移動している。次いで、移載部20Aの昇降装置21を駆動させて吸着ノズル24を上昇させ、実装ツール57の吸着面を吸着ノズル24に保持された半導体チップtの下面に当接させる。実装ツール57が半導体チップtに当接したら、実装ツール57に半導体チップtを吸着保持させる。
(2)半導体チップtおよび基板Wの認識工程
吸着ノズル24から半導体チップtを受け取った実装ヘッド56を実装ポジションP5に移動させる。図15に示すように、実装ポジションP5に位置付けられた実装ツール57と基板Wの実装領域との間に第2のカメラ42を侵入させる。第2のカメラ42は、予め実装ポジションに待機させておいてもよい。第2のカメラ42で実装ツール57に保持された半導体チップtと実装領域を同時に撮像する。これらの撮像画像から半導体チップtと実装領域との相対位置を認識する。この相対位置に基づいて、半導体チップtを実装領域に位置合わせするように、実装ヘッド56および基板Wの少なくとも一方を移動させる。撮像が終了した第2のカメラ42は、支持フレーム51の下方に退避させる。
(3)半導体チップtの実装工程
実装ポジションP5で実装ヘッド56を下降させ、基板W上の実装領域に半導体チップtを実装する。半導体チップtは電極形成面が実装領域と対向するように下降される。基板Wに対する半導体チップtの接合は、半導体チップtの電極形成面に形成された金や半田等のバンプを基板に形成された端子に加熱加圧して共晶接合させることにより行われる。半導体チップtの加熱は、例えば基板ステージ41および実装ツール57の少なくとも一方に内蔵されたヒータにより実施される。
バンプの共晶接合における加圧は、1つのバンプ当たりに必要な荷重とバンプ数との積により設定される。実施形態の実装装置1は、バンプを用いた接合を考慮して、上記したような荷重を加えることが可能な高荷重の加圧機構59を備えている。このため、例えば電極数が数百にのぼるような半導体チップtも良好にフェイスダウン実装することができる。半導体チップtを予め設定された時間だけ加圧したら、半導体チップtの吸着を解除して、実装ツール57を元の高さまで上昇させる。実装が完了した実装ヘッド56は、受け渡しポジションP3へ向けて移動する。また、基板Wは次の実装領域が実装ポジションに位置付けられるように移動される。
上述した実装部50Aによる半導体チップtの実装工程の動作と並行して、ウエーハリングホルダ12に保持されたウエーハリング11上の半導体チップtのピッチ送り(次に取り出される半導体チップを取り出しポジションP1に位置付ける動作)と、右側ユニットBの移載部20Bの吸着ノズル24による半導体チップtの取り出しおよび実装ヘッド56への半導体チップtの受け渡し工程(工程(1)と同様の動作)とを実行する。
実装が完了した実装部50Aの実装ヘッド56を受け渡しポジションP3に向けて移動させるのと同時並行して、受け渡しポジションP3で半導体チップtを受け取った右側ユニットBの実装部50Bの実装ツール57を実装ポジションP5に移動させる。実装ポジションP5に位置付けられた実装部50Bの実装ツール57は、実装部50Aと同様な動作(工程(2)および工程(3)と同様の動作)を行うことによって、半導体チップtを基板Wの所定の実装領域に加圧して実装する。実装が完了した実装部50Bの実装ツール57は、受け渡しポジションへ向けて移動する。
上述した実装部50Aの実装ツール57による半導体チップtの受け取り動作および実装動作と、実装部50Bの実装ツール57による半導体チップtの受け取り動作および実装動作とを、ウエーハリング11の半導体チップtが無くなるまで順に繰り返し行う。すなわち、左右の移載部20A、20Bの吸着ノズル24は、半導体チップtの取り出しを交互に行い、左右の実装部50A、50Bの実装ツール57は、半導体チップtの受け取りと実装を順に行う。このようにして、ウエーハリング11の半導体チップtが無くなるまで、2つの実装部50A、50Bで半導体チップtの実装が順に行われる。
実施形態の実装装置1においては、電極数が多い半導体チップtのフェイスダウン実装に適用し得るように、実装部50(50A、50B)が高荷重の加圧機構59を備えている。このような加圧機構59は、前述したように構成部品の少なくとも一部に高剛性で重厚な部材が用いられ、また実装部50の高さ方向の寸法も大きくなることが避けられない。従来の実装装置においては、そのような加圧機構を備える実装部を適用した場合、フェイスアップ実装時に半導体チップの位置認識を行うカメラを、実装ヘッドの移動を妨げないような上方に設置している。その場合、位置認識を行うカメラと半導体チップとの距離が長くなることが避けられない。
このような点に対して、実施形態の実装装置1ではフェイスアップ実装時に半導体チップtの位置認識を行う第1のカメラ34を実装部50の支持フレーム51の下方に設けると共に、それに合わせて中間ステージ31の認識位置を支持フレーム51の下方に設定しているため、前述したように第1のカメラ34による半導体チップtの位置認識精度を高めることができる。また、フェイスアップ実装時に用いられる中間ステージ31を、フェイスダウン実装には支持フレーム51の下方に退避させることができるため、中間ステージ31がフェイスダウン実装における実装ヘッド56の移動を妨げることもない。従って、フェイスアップ実装時における半導体チップtの実装精度とフェイスダウン実装時における半導体チップtの接合性能等を共に向上させた、フェイスアップ方式およびフェイスダウン方式に兼用すること可能な実装装置1を提供することができる。
さらに、実施形態の実装装置1は、1つの部品供給部10に対して、基本的に同一構成を備える左右一対のユニットA、B、すなわち移載部20(20A、20B)、中間ステージ部30(30A、30B)、ステージ部40(40A、40B)、および実装部50(50A、50B)をそれぞれ有する左右のユニットA、Bを配置し、これらユニットA、Bの移載部20(20A、20B)で半導体チップt等の電子部品を部品供給部10から交互に取り出すように構成しているため、半導体チップtの実装時間(実装装置1としての1個の半導体チップtの実装に要するタクトタイム)を短縮することができる。従って、フェイスアップ実装時における半導体チップtの実装精度とフェイスダウン実装時における半導体チップtの接合性能等を共に向上させると共に、半導体チップtの実装時間を短縮した実装装置1を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…実装装置、10…部品供給部、11…ウエーハリング、12…ウエーハリングホルダ、20,20A,20B…移載部、23…反転機構、24…吸着ノズル、26…反転アーム、30,30A,30B…中間ステージ部、31…中間ステージ、34…第1のカメラ、40,40A,40B…基板ステージ部、41…基板ステージ、42…第2のカメラ、50,50A,50B…実装部、51…支持フレーム、52…Y方向移動ブロック、53…X方向移動装置、54…XY可動体、55…Z方向移動装置、56…実装ヘッド、57…実装ツール、60…制御部、W…基板、t…半導体チップ。

Claims (5)

  1. 部品供給部から供給された電子部品を、基板に対し、供給された姿勢を維持した非反転状態と供給された姿勢を上下に反転させた反転状態とで実装可能な実装装置であって、
    前記電子部品が実装される複数の実装領域を有する基板が載置される基板ステージと、前記基板ステージを移動させる基板ステージ移動機構とを備える基板ステージ部と、
    前記部品供給部から前記電子部品を取り出し、前記取り出した電子部品を反転可能な移載ノズルと、前記移載ノズルを移動させる移載ノズル移動機構とを備える移載部と、
    前記移載ノズルによって取り出され非反転状態の前記電子部品が載置される中間ステージと、前記中間ステージを移動させる中間ステージ移動機構とを備える中間ステージ部と、
    前記電子部品を非反転状態で実装する場合に、前記中間ステージに載置された前記電子部品を受け取り、前記電子部品を反転状態で実装する場合に、前記移載ノズルから反転状態とされた前記電子部品を受け取って前記基板に実装する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動可能に支持する支持フレームを有する実装ヘッド移動機構とを備える実装部と、
    前記中間ステージ上に載置された前記電子部品の位置を上方から認識する第1の認識部と、
    前記基板に前記電子部品を実装する実装位置に位置した前記実装ヘッドに保持された前記電子部品の位置を下方から認識する第2の認識部と、
    前記基板ステージ上の前記基板の位置を認識する第3の認識部と、
    を具備し、
    前記第1の認識部による前記電子部品の認識位置は、前記移載ノズルから前記電子部品を受け取る位置と前記実装ヘッドが前記電子部品を受け取る位置と異なる位置であって、前記実装部の支持フレームの下方の位置に設定されてなり、
    前記第1の認識部は、前記支持フレームの下方に配置され、
    前記中間ステージ移動機構は、前記中間ステージを、前記認識位置と前記実装ヘッドに前記電子部品を受け渡す位置と前記移載ノズルから前記電子部品を受け取る位置とに移動可能に構成される
    電子部品の実装装置。
  2. 前記中間ステージは、前記実装ヘッドが前記移載ノズルから前記電子部品を受け取る際に、前記認識位置に退避する、請求項1に記載の実装装置。
  3. 前記部品供給部は、前記電子部品の電極形成面を上方に向けた状態で配列された前記電子部品を有し、
    前記移載ノズルは、前記電子部品の前記電極形成面を保持し、前記保持した電子部品を前記中間ステージ上に前記電極形成面を上方に向けた状態で載置する機能と、前記保持した電子部品を前記電極形成面が下方を向くように上下反転させる機能とを有する、請求項1または請求項2に記載の実装装置。
  4. さらに、前記部品供給部の第1の側方に配置された第1のユニット、前記部品供給部を介して前記第1の側方と対向する第2の側方に配置された第2のユニットとを備え、
    前記第1および第2のユニットは、それぞれ、前記基板ステージ部、前記実装部、前記中間ステージ部、前記移載部、前記第1の認識部、前記第2の認識部、および前記第3の認識部を具備する、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の実装装置。
  5. 前記第2の認識部は、前記実装ヘッドよりも下方に位置すること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装装置。
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