JP6941777B2 - 発光素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、発光素子の製造方法に関する。
一般に、半導体発光素子は、例えばサファイア基板の上に化合物半導体層をエピタキシャル成長させたウェーハをダイシングすることによって得られる。ウェーハをダイシングする手段としては、基板内部にレーザ光を集光させて改質領域を形成し、この改質領域から伸展する亀裂を起点にウェーハを分割するレーザステルスダイシングが知られている。
特開2008−78440号公報
本開示は、分割前のレーザ光照射工程において、高い破断強度を維持しつつ、亀裂の蛇行を抑制することができる発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様によれば、発光素子の製造方法は、第1面および第2面を有する基板と、前記第1面に設けられた半導体構造とを有するウェーハにおける前記基板の前記第2面側から前記基板の内部にレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、前記レーザ照射工程の後に、前記ウェーハを複数の発光素子に分離する分離工程と、を備える。前記レーザ光照射工程は、前記基板の内部に、前記第2面に平行な第1方向に沿って前記レーザ光を第1照射ピッチで走査し、複数の第1改質領域を形成する第1走査工程と、前記第1走査工程の後、前記第1改質領域と前記第2面との間に、前記第1方向に沿って前記レーザ光を前記第1照射ピッチよりも広い第2照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第2改質領域を形成する第2走査工程と、前記第2走査工程の後、前記第2改質領域の範囲内である深さに前記第1方向に沿って前記レーザ光を、前記第2走査工程における前記レーザ光の出力よりも高い出力で、かつ、前記第2照射ピッチよりも狭く、前記第1照射ピッチよりも広い第3照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第3改質領域を形成する第3走査工程と、を有する。
本開示の一態様によれば、発光素子の製造方法は、第1面および第2面を有する基板と、前記第1面に設けられた半導体構造とを有するウェーハにおける前記基板の前記第2面側から前記基板の内部にレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、前記レーザ光照射工程の後に、前記ウェーハを複数の発光素子に分離する分離工程と、を備え、前記レーザ光照射工程は、前記基板の内部に最初にレーザ光を照射する第1走査工程であって、前記第2面に平行な第1方向に沿って前記レーザ光を第1照射ピッチで走査し、複数の第1改質領域を形成する前記第1走査工程と、前記第1走査工程の後、前記第1改質領域と前記第2面との間に、前記第1方向に沿って前記レーザ光を前記第1照射ピッチよりも広い第2照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第2改質領域を形成する第2走査工程と、前記第2走査工程の後、前記第2改質領域の範囲内である深さに前記第1方向に沿って前記レーザ光を、前記第2走査工程における前記レーザ光の出力よりも高い出力で、かつ、前記第2照射ピッチよりも狭い第3照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第3改質領域を形成する第3走査工程と、を有する。
本開示の発光素子の製造方法によれば、分割前のレーザ光照射工程において、高い破断強度を維持しつつ、亀裂の蛇行を抑制することができる。
本発明の一実施形態の発光素子の製造方法で用いられるウェーハの模式断面図。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図。 本発明の一実施形態の第1走査工程におけるレーザ光照射部の模式平面図。 本発明の一実施形態の第1走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の第1走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の第2走査工程におけるレーザ光照射部の模式平面図。 本発明の一実施形態の第2走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の第2走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の第3走査工程におけるレーザ光照射部の模式平面図。 本発明の一実施形態の第3走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の第3走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法に関する実験結果を例示するグラフ図である。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
図1は、本発明の一実施形態の発光素子の製造方法で用いられるウェーハWの模式断面図である。
ウェーハWは、基板10と半導体構造20とを有する。基板10は、第1面11と、第1面11とは反対側の第2面12とを有する。半導体構造20は第1面11に設けられている。
基板10は、例えば、サファイア基板である。第1面11は、例えば、サファイアのc面である。なお、第1面11は、c面に対して半導体構造20を結晶性よく形成できる範囲で傾斜していても良い。
半導体構造20は、例えば、InAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y<1)で表される窒化物半導体を含む。半導体構造20は、活性層を含み、活性層が発する光のピーク波長は、例えば、360nm以上650nm以下である。
本実施形態の発光素子の製造方法は、基板10の内部にレーザ光を照射する工程と、レーザ光照射工程の後に、ウェーハWを複数の発光素子に分離する工程とを有する。
図2および図3は、レーザ光照射工程を示すウェーハWの模式平面図である。
X方向およびY方向は、図1に示す基板10の第1面11および第2面12に対して平行な面内において互いに直交する2方向である。
レーザ光照射工程は、X方向に沿う複数回のレーザ光の走査によりX方向に沿う複数本のダイシングラインL1を形成する工程(図2)と、ダイシングラインL1を形成した前または後に、Y方向に沿う複数回のレーザ光の走査によりY方向に沿う複数本のダイシングラインL2を形成する工程(図3)とを有する。例えば、X方向はサファイアのm軸方向に沿い、Y方向はサファイアのa軸方向に沿う。
ダイシングラインL1、L2は、レーザ光照射により基板10の内部に形成される後述する複数の改質領域の列に対応する。
照射されたレーザ光は基板10の内部の特定の深さの位置において集光され、その位置にレーザ光のエネルギーが集中する。このレーザ光の照射部(集光部)に、レーザ光照射を受けていない部分よりも脆化した改質領域が形成される。
レーザ光は、例えばパルス状に出射される。レーザ光源として、例えば、Nd:YAGレーザ、チタンサファイアレーザ、Nd:YVO4レーザ、または、Nd:YLFレーザなどが用いられる。レーザ光の波長は、基板10を透過する光の波長である。レーザ光は、例えば、800nm以上1200nm以下の範囲にピーク波長を有する。
図4および図5は、分離工程を示すウェーハWの模式平面図である。
レーザ光照射工程の後、例えばまずダイシングラインL1に沿った分割工程が行われる。図4に示すように、ウェーハWは複数のバー30に分離される。この後、ダイシングラインL2に沿った分割工程が行われ、図5に示すように、ウェーハWは複数の発光素子50に分離される。
以下、レーザ光照射工程の詳細について説明する。
本実施形態において、レーザ光照射工程は、第1走査工程と、第2走査工程と、第3走査工程とを有する。例えば、まず、X方向に沿った第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程により前述したダイシングラインL1が形成され、この後、Y方向に沿った第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程により前述したダイシングラインL2が形成される。本実施形態では、第1走査工程と、第2走査工程と、第3走査工程を有するレーザ光照射工程をX方向及びY方向の両方向において行っているが、X方向及びY方向のいずれか一方向にのみ行うものであっても上述した効果を奏する。
以下の例では、Y方向に沿った第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程について説明するが、X方向に沿った第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程についても同様に行われる。
図6Aは第1走査工程におけるレーザ光照射部のZ方向から見た図であり、図6Bは第1走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図である。
図6Bおよび図6Cにおいて、Z方向はウェーハWの厚さ方向に沿い、X方向およびY方向に直交する。図6Bは、レーザ光の走査方向であるY方向に沿った断面を表し、図6Cは、レーザ光の走査方向に直交するX方向に沿った断面を表す。
第1走査工程では、第2面12側から基板10の内部に、Y方向に沿ってレーザ光を第1照射ピッチで離散的に走査する。この第1照射ピッチの走査により、複数の第1改質領域a1がY方向に沿って互いに重なり合うように密に形成される。
第1走査工程におけるレーザ光の出力は、0.05W以上0.2W以下であることが好ましく、例えば0.14Wである。第1照射ピッチは、2.5μm以下であることが好ましく、例えば1.5μmである。
基板10の厚さは約150μmである。第1走査工程におけるレーザ光のフォーカス位置の設定値は、例えば、第2面12から20〜50μmの深さの位置が挙げられる。
レーザ光の照射で形成された第1改質領域aは応力を発生させ、その応力により亀裂cが生じる。六方晶であるサファイアのa軸方向はc面側から見て60°間隔で3方向が存在し、亀裂cは図6Aに示すようにa軸の3方向に沿って形成されやすい。
後述する検証により、ウェーハWの破断強度はレーザ光の照射ピッチに強く依存し、レーザ光の照射ピッチを小さくすることで、高い破断強度が得られることがわかった。レーザ光の照射ピッチが小さくなると、レーザ光の照射で形成される改質領域がより密に形成される。改質領域を密に形成することで改質領域内に空隙が存在しにくくなり、高い破断強度が得られると考えられる。
本実施形態では、第1走査工程において、複数の第1改質領域a1をY方向に沿って互いに重なり合うように密に形成することで、ウェーハWの破断強度を高くすることができる。これにより、分離工程前におけるレーザ照射工程中での意図しないウェーハWの割れを抑制することができる。
以下、第1走査工程における第1照射ピッチの条件に関しての検証結果について説明する。
本検証においては、基板10として、厚さが200μmのサファイア基板を用いた。試料の平面形状は、辺の長さが10.2mmの正方形である。試料の中央部に、照射条件を変えたレーザ光を照射した。レーザ光を、サファイア基板のm軸に沿って照射した。レーザ光の照射の後に、試料の破断強度を測定した。破断強度の測定において、試料に加えられるヘッドの押し込み速度は、0.05mm/secである。
試料SP11においては、レーザ光の出力は、0.35Wであり、レーザ光の照射ピッチは、1.5μmである。試料SP11において、レーザ光のパルス幅は、5.0psである。
試料SP12においては、レーザ光の出力は、0.35Wであり、レーザ光の照射ピッチは、2.0μmである。試料SP12において、レーザ光のパルス幅は、5.0psである。
試料SP13においては、レーザ光の出力は、0.35Wであり、レーザ光の照射ピッチは、2.5μmである。試料SP13において、レーザ光のパルス幅は、5.0psである。
試料SP14においては、レーザ光の出力は、0.35Wであり、レーザ光の照射ピッチは、3.0μmである。試料SP14において、レーザ光のパルス幅は、5.0psである。
このように、試料SP11〜SP14において、レーザ光の照射条件のうち、出力、パルス幅は同じ値であり、照射ピッチの値が変更される。
図9は、この検証結果を例示するグラフ図である。
図9の縦軸は、破断強度(ニュートン:N)である。図9には、上記の試料SP11〜SP14の破断強度が示されている。図9で示される試料SP11〜SP14の破断強度は、それぞれの試料SP11〜SP14に対して5回測定を行い、それらの測定で得られた値の平均値である。
試料SP11(照射ピッチが1.5μm)における破断強度は、3.8Nであった。
試料SP12(照射ピッチが2.0μm)における破断強度は、2.3Nであった。
試料SP13(照射ピッチが2.5μm)における破断強度は、1.6Nであった。
試料SP14(照射ピッチが3.0μm)における破断強度は、0.6Nであった。
図9から分かるように、破断強度は、レーザ光の照射ピッチに強く依存する。照射ピッチを小さくすることで、高い破断強度が得られる。照射ピッチが2.5μmのときの破断強度は、照射ピッチが3.0μmのときの破断強度の2倍以上であり、さらに、照射ピッチが2.0μm、1.5μmと小さくなるほど破断強度が高くなる。この実験結果より、高い破断強度を与えることが目的の第1走査工程における第1照射ピッチは、2.5μm以下が望ましい。
上記実験においては、レーザ光は、サファイア基板のm軸に沿って照射される。レーザ光がサファイア基板のa軸に沿って照射される場合においても、図9と同様の結果が得られると考えられる。
第1走査工程の後、第2走査工程が行われる。図7Aは第2走査工程におけるレーザ光照射部の模式平面図であり、図7Bおよび図7Cは第2走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図である。図7Bは、レーザ光の走査方向であるY方向に沿った断面を表し、図7Cは、レーザ光の走査方向に直交するX方向に沿った断面を表す。
第2走査工程では、基板10の内部における第1改質領域a1と第2面12との間の領域に、第2面12側から、Y方向に沿ってレーザ光を第2照射ピッチで離散的に走査する。この第2照射ピッチの走査により、複数の第2改質領域a2がY方向に離散的に形成される。
第2走査工程におけるレーザ光の出力は、0.05W以上0.2W以下であり、例えば0.10Wである。第2照射ピッチは、第1走査工程における第1照射ピッチよりも広く、m軸方向の走査の場合には3μm以上5μm以下であり、例えば3.5μmであり、a軸方向の走査の場合には5μm以上10μm以下であり、例えば6.5μmである。第2走査工程におけるレーザ光のフォーカス位置の設定値は、第1走査工程におけるレーザ光のフォーカス位置の設定値よりも浅く、例えば、第2面12から10〜35μmの深さの位置が挙げられる。
例えば、第1改質領域a1のように改質領域が重なるように密に並ぶと、上記3方向に延びる亀裂のうち走査方向(この例ではY方向)以外の方向に伸びる亀裂同士が繋がりやすく、亀裂が蛇行しやすい。
一方、第2走査工程では、第1走査工程における第1照射ピッチよりも広い第2照射ピッチでレーザ光を照射することで、第1改質領域a1よりもピッチが広い第2改質領域a2が形成される。これにより、図7Aに示すように、走査方向以外の方向に伸びる亀裂c同士の繋がりを抑制しつつ、走査方向に伸びる亀裂c同士を繋げて、走査方向に沿って蛇行を抑えて亀裂cを伸展させることができる。
第2走査工程の後、第3走査工程が行われる。図8Aは第3走査工程におけるレーザ光照射部のZ方向から見た図であり、図8Bおよび図8Cは第3走査工程におけるレーザ光照射部の模式断面図である。図8Bは、レーザ光の走査方向であるY方向に沿った断面を示す。なお、図8Bにおいては、第2改質領域a2は破線で示す。図8Cは、レーザ光の走査方向に直交するX方向に沿った断面を示す。
第3走査工程では、基板10の内部における第2改質領域a2の範囲内である深さに、第2面12側から、Y方向に沿ってレーザ光を第3照射ピッチで離散的に走査する。この第3走査工程により、第2改質領域a2の範囲内である深さに複数の第3改質領域a3がY方向に沿って第2改質領域a2よりも密に形成される。
第3走査工程におけるレーザ光の出力は、第2走査工程におけるレーザ光の出力よりも高く、0.1W以上0.5W以下であり、例えば0.14Wである。第3照射ピッチは、第1走査工程における第1照射ピッチよりも広く、第2走査工程における第2照射ピッチよりも狭く、2μm以上4μm以下であり、例えば2μmである。第3走査工程におけるレーザ光のフォーカス位置の設定値は、第2走査工程と同じであり、例えば、第2面12から10〜35μmの深さの位置が挙げられる。
レーザ光照射工程におけるレーザ光の出力が高いほどウェーハWの厚さ方向に亀裂cを伸展させやすいが、一方で、亀裂cの蛇行が生じやすい。前述した第2走査工程では、第3走査工程よりも低いレーザ光出力で、走査方向に沿った蛇行が抑制された亀裂を形成する。そして、第3走査工程においては、第2走査工程よりも高いレーザ光出力かつ狭いピッチで走査することで、第2走査工程で形成した亀裂cをウェーハWの厚さ方向に蛇行が抑制されたまま伸展させやすくできる。
ここで、亀裂が発生するメカニズムは、改質領域が形成されることにより発生する応力が、亀裂が発生することにより開放されことによる。照射ピッチを狭くしすぎると、亀裂により応力が開放された改質領域に近接して改質領域を形成することとなる。従って、そのような亀裂を有する改質領域に近接する改質領域には応力が発生しにくく、亀裂が発生しにくい。従って、第3走査工程では、第1走査工程における第1照射ピッチよりも広い第3照射ピッチで走査することで、第2走査工程で形成された亀裂を伸展させやすくすることができる。
前述したような第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程を行うことで、分割前のレーザ光照射工程において、高い破断強度を維持しつつ、亀裂の蛇行を抑制することができる。この結果、レーザ光照射工程における意図しない割れ、および分割後の発光素子の欠けを抑制することができ、生産性を向上できる。
なお、第1走査工程は、第2走査工程および第3走査工程よりも半導体構造20に近い領域へのレーザ光照射なので、レーザ光の出力を例えば0.2W以下に抑えることで半導体構造20へのダメージを抑制することができる。
また、第1走査工程により形成された図6Cに示す亀裂cが、第2改質領域a2および第3改質領域a3が形成される領域まで到達していると、第1走査工程で形成された亀裂cの影響を受けて、第2走査工程で形成される亀裂が蛇行しやすくなる。そのような蛇行した亀裂は、第3走査工程で伸展させたとしても、蛇行して伸展してしまう。
そこで、第2走査工程においては、レーザ光を、第1改質領域a1から第2面12に向かう方向に伸展する亀裂cよりも第2面12側に走査する。そのように第2走査工程を行うことで、第3走査工程における亀裂の伸展において蛇行が抑制される。また、第1走査工程におけるレーザ光の出力を例えば0.2W以下とすることで、第1改質領域a1から第2面12に向かう方向に伸展する亀裂cが、長くなりすぎない。従って、レーザ光の出力を0.2W以下とすることにより、亀裂cが第2改質領域a2および第3改質領域a3が形成される領域まで到達することを防ぐことができる。
本実施形態では、レーザ照射において、X方向に沿う前述した第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程を先に行ったが、Y方向に沿う第1走査工程、第2走査工程、および第3走査工程を先に行ってもよい。
レーザ光照射工程の後、例えば、まず図4に示すようにダイシングラインL1に沿ってウェーハWを複数のバー30に分離する。その後、図5に示すようにダイシングラインL2に沿ってウェーハWを複数の発光素子50に分離する。例えば押圧部材を用いてウェーハWに力を加えることで、バー30への分離、および発光素子50への分離が行われる。
分離された発光素子50の側面には、前述した改質領域a1〜a3が、改質領域a1〜a3がない部分よりも表面粗さが大きい領域として露出する。
以上、具体例を参照しつつ、本開示の実施形態について説明した。しかし、本開示は、これらの具体例に限定されるものではない。本開示の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本開示の要旨を包含する限り、本開示の範囲に属する。その他、本開示の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本開示の範囲に属するものと了解される。
10…基板、11…第1面、12…第2面、20…半導体構造、50…発光素子、a1…第1改質領域、a2…第2改質領域、a3…第3改質領域

Claims (7)

  1. 第1面および第2面を有する基板と、前記第1面に設けられた半導体構造とを有するウェーハにおける前記基板の前記第2面側から前記基板の内部にレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、
    前記レーザ光照射工程の後に、前記ウェーハを複数の発光素子に分離する分離工程と、
    を備え、
    前記レーザ光照射工程は、
    前記基板の内部に、前記第2面に平行な第1方向に沿って前記レーザ光を第1照射ピッチで走査し、複数の第1改質領域を形成する第1走査工程と、
    前記第1走査工程の後、前記第1改質領域と前記第2面との間に、前記第1方向に沿って前記レーザ光を前記第1照射ピッチよりも広い第2照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第2改質領域を形成する第2走査工程と、
    前記第2走査工程の後、前記第2改質領域の範囲内である深さに前記第1方向に沿って前記レーザ光を、前記第2走査工程における前記レーザ光の出力よりも高い出力で、かつ、前記第2照射ピッチよりも狭く、前記第1照射ピッチよりも広い第3照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第3改質領域を形成する第3走査工程と、
    を有する発光素子の製造方法。
  2. 第1面および第2面を有する基板と、前記第1面に設けられた半導体構造とを有するウェーハにおける前記基板の前記第2面側から前記基板の内部にレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、
    前記レーザ光照射工程の後に、前記ウェーハを複数の発光素子に分離する分離工程と、
    を備え、
    前記レーザ光照射工程は、
    前記基板の内部に最初にレーザ光を照射する第1走査工程であって、前記第2面に平行な第1方向に沿って前記レーザ光を第1照射ピッチで走査し、複数の第1改質領域を形成する前記第1走査工程と、
    前記第1走査工程の後、前記第1改質領域と前記第2面との間に、前記第1方向に沿って前記レーザ光を前記第1照射ピッチよりも広い第2照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第2改質領域を形成する第2走査工程と、
    前記第2走査工程の後、前記第2改質領域の範囲内である深さに前記第1方向に沿って前記レーザ光を、前記第2走査工程における前記レーザ光の出力よりも高い出力で、かつ、前記第2照射ピッチよりも狭い第3照射ピッチで走査し、前記基板の内部に複数の第3改質領域を形成する第3走査工程と、
    を有する発光素子の製造方法。
  3. 前記第1照射ピッチは、2.5μm以下である、請求項1または2に記載の発光素子の製造方法。
  4. 前記第3照射ピッチは、前記第1照射ピッチよりも広い、請求項に記載の発光素子の製造方法。
  5. 前記第1走査工程における前記レーザ光の出力は、0.2W以下である、請求項1〜のいずれか1つに記載の発光素子の製造方法。
  6. 前記第2走査工程において、前記レーザ光を前記第1改質領域から前記第2面に向かう方向に伸展する亀裂よりも前記第2面側に走査する、請求項1〜のいずれか1つに記載の発光素子の製造方法。
  7. 前記第1走査工程、前記第2走査工程、および前記第3走査工程を、前記第1方向に交差する第2方向にも行う、請求項1〜のいずれか1つに記載の発光素子の製造方法。
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