JP6941747B1 - 塗料組成物、半硬化膜、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法 - Google Patents

塗料組成物、半硬化膜、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アフターキュアすることで耐薬品性及び耐摩耗性に優れた硬化膜を形成しうる、タックフリー性及びアンチブロッキング性に優れているとともに、優れた加温伸張性を有する半硬化膜を形成することが可能な紫外線硬化型の塗料組成物を提供する。【解決手段】プラスチック製の基材上にコーティングされる紫外線硬化型の塗料組成物である。以下に定義されるタックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)と、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)とを含有する。[タックフリー性]:ポリエチレンテレフタレート製のフィルムに乾燥膜厚3μmとなるように紫外線硬化型樹脂(A)の酢酸エチル溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥して塗工膜を形成する。形成した塗工膜同士が接触するように2つのフィルムを積層するとともに、積層方向に500gf/cm2の荷重を負荷して1分間放置後に、フィルム同士が貼り付かずに剥離する。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線硬化型の塗料組成物、半硬化膜、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法に関する。
近年、車両の内外装の他、建材や家電機器等の各種物品を構成するための材料として加飾フィルムの需要が増大している。加飾フィルムの塗膜に共通して求められる性能としては、高成形性、耐摩耗性、及び耐耐薬品性等がある。
加飾フィルムは、通常、フィルムインサート成形やインモールド成形等の種々の成形方法で利用される。被加飾体の形状の多様化に伴い、加飾フィルムに対しては、加熱成形工程(数十℃以上の温度条件下)での屈曲性や延伸性(以下、「加温伸張性」とも記す)を有することが要求される。このため、加飾フィルムの保護膜についても加温伸張性を有することが要求される。
このような状況の下、フィルムインサート成形やインモールド成形等の成形方法に適用しうる成形性を有する加飾フィルム用の塗工膜を形成可能な紫外線硬化型の塗料組成物が提案されている。例えば、紫外線硬化型の塗料組成物を半硬化させた半硬化樹脂層を有するフィルム積層体を使用し、射出成形後にアフターキュアして半硬化樹脂層を完全硬化させる成形体の製造方法が提案されている(特許文献1)。
また、未硬化又は半硬化状態の樹脂層を有する、射出成形時の熱でアフターキュアする三次元加飾用フィルムが提案されている(特許文献2)。さらに、紫外線硬化性の樹脂を含む未硬化状態のハードコート層を有するインモールド用転写箔が提案されている(特許文献3)。また、活性エネルギー線硬化性の樹脂組成物を含有する、成形後にアフターキュアして硬化させるハードコート層を有する転写シートが提案されている(特許文献4)。
特開2015−066778号公報 特開2019−089243号公報 特許第5891590号公報 特許第4994307号公報
しかし、特許文献1で提案された方法の場合、高温で成形する場合には成形品を安定して製造することが困難であるとともに、半硬化樹脂層がカチオン硬化性であることから、長時間加熱する必要があり、汎用的なグラビア印刷にはさほど適した方法であるとは言えなかった。
また、特許文献2で提案された加飾用フィルムは、十分な硬度を得るには一定の厚さ以上となるように樹脂層を塗工形成する必要があり、コスト面で課題があった。さらに、特許文献3で提案された転写箔を構成するハードコート層は、耐薬品性や耐熱性の面で必ずしも十分であるとは言えなかった。また、特許文献4で提案された転写シートを構成する樹脂組成物はイソシアネート成分を含有するため、増粘しやすいとともに、離型層からの剥離制御が困難になりやすいといった課題があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、アフターキュアすることで耐薬品性及び耐摩耗性に優れた硬化膜を形成しうる、タックフリー性及びアンチブロッキング性に優れているとともに、優れた加温伸張性を有する半硬化膜を形成することが可能な紫外線硬化型の塗料組成物を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、上記の塗料組成物を用いて形成される半硬化膜、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示す塗料組成物が提供される。
[1]紫外線照射により硬化する、プラスチック製の基材上にコーティングされる紫外線硬化型の塗料組成物であって、以下に定義されるタックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)と、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)と、を含有し、前記紫外線硬化型樹脂(A)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び二重結合当量が450g/eq以下のアクリル(メタ)アクリレート樹脂の少なくともいずれかであり、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、水酸基及び3以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位(a)と、ジオールに由来する構成単位(b)と、環状構造を持ったジイソシアネートに由来する構成単位(c)と、を有し、前記ジオールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種の短鎖ジオールである塗料組成物。
[タックフリー性]:厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムに乾燥膜厚3μmとなるように紫外線硬化型樹脂(A)の酢酸エチル溶液(固形分25質量%)を塗工した後、100℃で1分間乾燥して塗工膜を形成する。形成した塗工膜同士が接触するように2つのフィルムを積層するとともに、積層方向に500gf/cmの荷重を負荷して1分間放置後に、フィルム同士が貼り付かずに剥離する。
[2]前記紫外線硬化型樹脂(A)の含有量が、固形分を基準として、85質量%以上である前記[1]に記載の塗料組成物。
[3]前記光重合開始剤(B)が、ベンゾフェノン骨格を有する前記[1]又は[2]に記載の塗料組成物。
[4]前記光重合開始剤(B)の含有量が、前記紫外線硬化型樹脂(A)100質量部に対して、2〜10質量部である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の塗料組成物。
また、本発明によれば、以下に示す半硬化膜が提供される。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の塗料組成物で形成された塗工膜に紫外線を照射して半硬化させた半硬化膜。
[6]前記紫外線が、350〜450nmの波長域内に最も強い放射強度のピークを有する前記[5]に記載の半硬化膜。
[7]120℃の加温条件下における加温伸長度が、100%以上である前記[5]又は[6]に記載の半硬化膜。
さらに、本発明によれば、以下に示す加飾成形品及びその製造方法が提供される。
[8]プラスチック製の基材と、前記基材の少なくとも一部の表面上に配設される、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の塗料組成物で形成された塗工膜を硬化させた硬化膜と、を備える加飾成形品。
[9]プラスチック製の基材の少なくとも一部の表面に前記[5]〜[7]のいずれかに記載の半硬化膜を配設する工程と、配設した前記半硬化膜を含む部分を成形加工した後、前記半硬化膜に紫外線又はその他の活性エネルギー線を照射して硬化膜を形成する工程と、を有する加飾成形品の製造方法。
本発明によれば、アフターキュアすることで耐薬品性及び耐摩耗性に優れた硬化膜を形成しうる、タックフリー性及びアンチブロッキング性に優れているとともに、優れた加温伸張性を有する半硬化膜を形成することが可能な紫外線硬化型の塗料組成物を提供することができる。また、本発明によれば、上記の塗料組成物を用いて形成される半硬化膜、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法を提供することができる。
<塗料組成物>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の一実施形態は、紫外線照射により硬化する、プラスチック製の基材上にコーティングされる紫外線硬化型の塗料組成物であり、タックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)(以下、「(A)成分」とも記す)と、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)(以下、「(B)成分」とも記す)と、を含有する。以下、本実施形態の塗料組成物の詳細について説明する。
本発明者らは、紫外線を照射する前(紫外線未照射時)の段階でタックフリー性を有するとともに、好ましくは指触にて乾燥性を示す紫外線硬化型樹脂(A)を主成分とし、この紫外線硬化型樹脂(A)とともに、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)を用いることで、加温伸張性が大幅に向上した半硬化膜を製造可能な塗料組成物が得られることを見出し、本発明に至った。さらに、この塗料組成物を用いて形成した塗工膜に特定波長域の紫外線を照射することで、得られる半硬化膜の加温伸張性がより向上することも見出した。
(紫外線硬化型樹脂(A))
(A)成分は、紫外線照射により硬化する、以下に定義されるタックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂である。このようなタックフリー性の(A)成分を主成分として含有させることで、タックフリー性を有する取り扱いが容易な半硬化膜を形成可能な塗料組成物とすることができる。
[タックフリー性]:厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムに乾燥膜厚3μmとなるように紫外線硬化型樹脂(A)の酢酸エチル溶液(固形分25質量%)を塗工した後、100℃で1分間乾燥して塗工膜を形成する。形成した塗工膜同士が接触するように2つのフィルムを積層するとともに、積層方向に500gf/cmの荷重を負荷して1分間放置後に、フィルム同士が貼り付かずに剥離する。
塗料組成物中の(A)成分の含有量は、塗料組成物中の固形分を基準として、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましく、85質量%以上であることが特に好ましい。
(A)成分としては、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び二重結合当量が450g/eq以下のアクリル(メタ)アクリレート樹脂の少なくともいずれかを用いる。3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、1分子中に3以上の(メタ)アクロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート樹脂である。また、二重結合当量とは、アクリロイル基1個当たりの分子量(g/eq)を意味する。これらの樹脂の重量平均分子量は、塗料組成物の粘度を考慮すると、100,000以下であることが好ましい。本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される、ポリスチレン換算の値である。
3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、水酸基及び3以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位(a)と、ジオールに由来する構成単位(b)と、環状構造を持ったジイソシアネートに由来する構成単位(c)とを有する樹脂を用いることができる。
構成単位(a)を構成する多官能(メタ)アクリレートモノマーは、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかが好ましい。構成単位(b)を構成するジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコール等の短鎖ジオール;ビスフェノールA等の芳香族ジオール;等を挙げることができる。これらのジオールに由来する構成単位(b)を有することで、後述するイソホロンジイソシアネート等の環状構造をもったジイソシアネートに由来する構成単位(c)が密に繰り返して連続した構造を有するウレタン(メタ)アクリレート樹脂とすることができる。環状構造をもったジイソシアネートに由来する構成単位(c)が密に繰り返して連続した構造を有するウレタン(メタ)アクリレート樹脂を用いることで、タックフリー性により優れた半硬化膜を形成することができるとともに、耐薬品性及び耐摩耗性等により優れた硬化膜を形成可能な塗料組成物とすることができる。なお、構成単位(b)を構成するジオールは、エチレングリコールが特に好ましい。
構成単位(c)を構成する環状構造を持ったジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(水添XDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、及び1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアナート(水添TDI)等の脂環族ジイソシアネート;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,2’−MDI、2,4’−MDI、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−TDI、m−キシリレンジイソシアネート(XDI)、及び1,4−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等を挙げることができる。なかでも、耐光性等を向上させる等の観点から、脂環族ジイソシアネートが好ましく、イソホロンジイソシアネート(IPDI)がさらに好ましい。
二重結合当量が450g/eq以下のアクリル(メタ)アクリレート樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルと(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体のグリシジル基(エポキシ基)に、(メタ)アクリル酸を反応させて得られる反応物等を用いることができる。アクリル(メタ)アクリレート樹脂の二重結合当量は、400g/eq以下であることが好ましく、350g/eq以下であることがさらに好ましい。
(A)成分としては、溶剤で希釈されたものを用いることができる。また、任意の(メタ)アクリレートモノマーで希釈された(A)成分を用いることもできる。本実施形態の塗料組成物は、(A)成分以外の樹脂やオリゴマー等をさらに含有してもよい。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリレートモノマー等のエチレン性不飽和二重結合を有する成分をさらに含有させることができる。
(光重合開始剤(B))
(B)成分は、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤であり、いわゆる「Norrish II型」の光重合開始剤である。このような分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)と、タックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)とを組み合わせることで、加温伸張性に優れた半期羽化膜を形成可能な塗料組成物とすることができる。
(B)成分としては、塗工膜が着色しにくく、安価で相溶性も高いことから、ベンゾフェノン骨格を有するものが好ましい。ベンゾフェノン骨格を有する光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,4−ジメチルベンゾフェノン、3−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル]−2−トシル−2−メチル−1−プロパノン等を挙げることができる。
塗料組成物中の分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)の含有量は、紫外線硬化型樹脂(A)100質量部に対して、2〜10質量部であることが好ましく、3〜7質量部であることがさらに好ましい。(B)成分の含有量を上記範囲内とすることで、(A)成分を有効に半硬化させて、タックフリー性及び加温伸張性により優れた半硬化膜を形成可能な塗料組成物とすることができる。
塗料組成物には、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)以外のその他の光重合開始剤をさらに含有させてもよい。その他の光重合開始剤は、紫外線等の活性エネルギー線によりラジカルを発生させて重合を開始させることが可能なものであればよい。その他の光重合開始剤としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−エトキシ−2−フェニルアセトフェノン、m−クロロアセトフェノン、4−tert−ブチルフェニル(メチル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−メチルプロパノン、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルフォリノブチロフェノン等のアルキルフェノン類及びアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;ミヒラーケトン類;アシルホスフィンオキサイド類;ベンジル類;過酸化物等を挙げることができる。なかでも、実用性及び最終物性等の観点から、アルキルフェノン類及びアセトフェノン類が好ましい。さらに、公知の硬化促進剤を併用してもよい。
(溶剤)
塗料組成物には、有機溶剤等の溶剤をさらに含有させることができる。すなわち、(A)成分及び(B)成分を適当な有機溶剤に溶解し、希釈させた状態で用いることができる。有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ノルマルヘキサンなどの炭化水素類;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルセロソルブなどのグリコールエーテル類;を挙げることができる。
(無機フィラー)
塗料組成物には、無機フィラー及び有機フィラー等のフィラーをさらに含有させることができる。フィラーを含有させることで、形成される硬化膜の耐摩耗性、意匠性、耐ブロッキング性、及び帯電防止性等を向上させることができるとともに、屈折率を調整することもできる。無機フィラーとしては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化インジウム等を挙げることができる。有機フィラーとしては、アクリルビーズ、ウレタンビーズ等を挙げることができる。
(その他の成分)
塗料組成物には、各種の添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、熱可塑性樹脂、帯電防止剤、ワックス、熱安定剤、難燃剤、消臭剤、紫外線吸収剤(UVA)、ラジカル捕捉剤(HALS)、界面活性剤等を挙げることができる。紫外線吸収剤やラジカル捕捉剤を含有させることで、形成される硬化膜の耐候性をさらに向上させることができるために好ましい。また、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤を含有させることで、形成される硬化膜の耐溶剤性や防汚性を向上させることができるために好ましい。
(基材)
塗料組成物は、プラスチック製の基材上にコーティングして用いられる。すなわち、本実施形態の塗料組成物を用いることで、各種成形品を加飾するのに好適な加飾フィルムを得ることができる。すなわち、加飾フィルムは、フィルム状でプラスチック製の基材と、この基材の少なくとも一方の面上に配設される、前述の塗料組成物で形成された塗工膜を半硬化させた半硬化膜、又は完全に硬化させた完全硬化膜と、を備える。
基材を構成するプラスチック(樹脂)としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)等を挙げることができる。なかでも、車両内外装の加飾用途ではPMMAやPCが好ましい。基材は、積層フィルムであることも好ましい。フィルム状の基材の厚さは、操作性及び加工性等の観点から、25〜500μmであることが好ましい。
基材の塗料組成物が塗布される面(硬化膜が配設される面)は、塗料組成物の密着性を向上させる目的で、表面処理されていることが好ましい。表面処理としては、プライマー処理、サンドブラスト処理、溶剤処理などの表面凹凸化処理;コロナ放電処理、クロム酸処理、オゾン・紫外線照射処理などの酸化処理;などを挙げることができる。一方、加飾フィルムをインモールド転写に用いる場合、塗料組成物との剥離性を向上させる目的で、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、又はフッ素樹脂等によってプラスチック基材の表面が離型処理されていることが好ましい。
<半硬化膜>
本発明の一実施形態である半硬化膜は、前述の塗料組成物で形成された塗工膜に紫外線を照射して半硬化させたものである。半硬化膜は、従来公知の方法にしたがって製造することができる。例えば、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、ナイフコート、ダイコート、スクリーンコートなどの公知のコーティング方法で基材の表面に塗料組成物を塗布して塗工膜を形成する。次いで、形成した塗工膜に所定線量の紫外線を照射し、塗工膜を半硬化させて半硬化膜を形成することができる。塗工膜の厚さは、用途に応じて適宜設定すればよい。塗工膜の厚さは3〜5μmとすることが好ましい。塗工膜を半硬化させるための紫外線の照射量は、ブロッキングが発生しない最低光量とすることが好ましく、例えば、波長365nmにおける積算光量が10〜50mJ/cmとなるように紫外線の照射量を調整することが好ましい。
塗工膜に紫外線を照射するには、ランプを備える紫外線照射装置を使用することができる。ランプとしては、半硬化させるための積算光量を制御しやすく、長寿命な無電極ランプ(例えば、Haraeus社製等)が好ましい。無電極ランプには、通常、Hバルブ、Dバルブ、及びVバルブ等の発光スペクトルの異なるランプバルブが用意されている。いずれのランプバルブを用いた場合であっても、350〜450nmの波長域内に最も強い放射強度のピークを有する紫外線を照射することができる。なかでも、Dバルブが好ましい。照射する紫外線の波長(ランプバルブの種類)を選択することで、形成される半硬化膜の加温伸張性を設計することができる。
本実施形態の半硬化膜は、前述の塗料組成物を半硬化させて形成される膜であることから、加温伸張性に優れている。具体的には、本実施形態の半硬化膜の120℃の加温条件下における加温伸長度は、好ましくは100%以上であり、さらに好ましくは120%以上、特に好ましくは150%以上である。このため、本実施形態の半硬化膜は深絞り等の複雑な形状の成形物にも対応可能であり、フィルムインサート成形やインモールド転写成形のいずれにも適用することができる。
<加飾成形品>
本発明の一実施形態である加飾成形品は、プラスチック製の基材と、この基材の少なくとも一部の表面上に配設される、前述の塗料組成物で形成された塗工膜を硬化させた硬化膜とを備える。また、本実施形態の加飾成形品の製造方法は、プラスチック製の基材の少なくとも一部の表面に前述の半硬化膜を配設する工程と、配設した半硬化膜を含む部分を成形加工した後、半硬化膜に紫外線又はその他の活性エネルギー線を照射して硬化膜を形成する工程と、を有する。すなわち、塗料組成物を用いて形成した塗工膜を半硬化させて得た半硬化膜をアフターキュアすることで(A)成分を完全に硬化させて硬化膜(完全硬化膜)を形成することができる。
半硬化膜に紫外線又はその他の活性エネルギー線を照射してアフターキュアする。なお、紫外線等を照射する以外にも、例えば、半硬化膜を加熱してアフターキュアし、完全硬化膜を形成することもできる。半硬化膜に紫外線等を照射するには、キセノンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、無電極ランプ、LEDランプ、キセノンフラッシュランプ、エキシマランプ等を備えた公知の紫外線照射装置や電子線照射装置を使用することができる。
前述の通り、本実施形態の半硬化膜は、優れた加温伸張性を有するとともに、アフターキュアすることで耐薬品性及び耐摩耗性に優れた完全硬化膜を形成しうる膜である。このような優れた特性を有する完全硬化膜を備える本実施形態の加飾成形品の具体例としては、車両内外装、建材内外装、家電、モバイル用途等を挙げることができる。
なお、塗料組成物を塗工して形成した塗工膜には、硬化の有無に関わらず、耐指紋拭き取り性や反射防止性等の機能性を付与することを目的として、薄膜状の各種機能層を積層させてもよい。積層させる各種機能層の厚さは、半硬化膜等の加温伸張性や、完全硬化膜の耐薬品性及び耐摩耗性を阻害しない厚さとすることが好ましく、例えば、100nm以下とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
<紫外線硬化型樹脂(A)のタックフリー性の評価>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムに乾燥膜厚3μmとなるように紫外線硬化型樹脂(A)((A)成分)の酢酸エチル溶液(固形分25質量%)を塗工した後、100℃で1分間乾燥して塗工膜を形成した。形成した塗工膜同士が接触するように2つのフィルムを積層するとともに、積層方向に500gf/cmの荷重を負荷して1分間放置した。そして、放置後のフィルム同士が貼り付かずに剥離した場合に、「タックフリー性を有する樹脂である」と評価した。
<アクリルアクリレート樹脂の製造>
(製造例1)
メタクリル酸グリシジル(GMA)73部及びメタクリル酸メチル(MMA)17部を、酢酸ブチル中で常法にしたがって溶液重合し、エポキシ基を有するアクリル樹脂を得た。アクリル酸(AA)10部を添加し、エポキシ基と開環反応させた。冷却後に酢酸ブチルを添加し、アクリルアクリレート樹脂(1)(二重結合当量260g/eq、固形分40%)を得た。得られたアクリルアクリレート樹脂(1)はタックフリー性を有しており、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算の値)は、約50,000であった。
(製造例2〜4)
表1に示す二重結合当量となるように、GMA、MMA、及びAAの量を適宜変更したこと以外は、前述の製造例1と同様にして、アクリルアクリレート樹脂(2)〜(4)を得た。アクリルアクリレート樹脂(2)及び(3)はタックフリー性を有しており、アクリルアクリレート樹脂(4)はタックフリー性を有していなかった。得られたアクリルアクリレート樹脂(2)〜(4)の重量平均分子量を表1に示す。
Figure 0006941747
<ウレタンアクリレート樹脂の製造>
(製造例5)
ペンタエリスリトールトリアクリレート2,328部、エチレングリコール262部、ジブチル錫ラウレート4部、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)8部、及び酢酸プロピル4,000部を反応容器に入れた。内容物を均一に撹拌するとともに、60℃に制御しながら、イソホロンジイソシアネート(IPDI)1,410部を投入した。その後、70℃で15時間撹拌して反応を完結させ、6官能のウレタンアクリレート樹脂(1)(固形分50%)を得た。得られたウレタンアクリレート樹脂(1)はタックフリー性を有しており、重量平均分子量は約3,000であった。
(製造例6)
6官能のウレタンアクリレート(商品名「EBECRYL 1290」、ダイセル・オルネクス社製)をウレタンアクリレート樹脂(2)とした。このウレタンアクリレート樹脂(2)はタックフリー性を有さず、重量平均分子量は1,000であった。
ウレタンアクリレート樹脂の種類を表2に示す。
Figure 0006941747
<光重合開始剤(B)の用意>
以下に示す光重合開始剤を用意した。
・SB−P1710:ベンゾフェノン(分子内水素引き抜き型の光重合開始剤に該当する)、商品名「SB−P1710」、双邦實業股分有限公司製
・SB−P1714:α−ヒドロキシアセトフェノン(分子内水素引き抜き型の光重合開始剤に該当しない)、商品名「SB−P1714」、双邦實業股分有限公司製
<塗料組成物の製造>
(実施例1)
アクリルアクリレート樹脂(1)100部(固形分)、及びSB−PI710 4部を混合した後、適量の酢酸エチルを添加して希釈し、塗料組成物1(固形分25%)を得た。
(実施例2〜6、比較例1〜6)
表3に示す組成としたこと以外は、前述の実施例1と同様にして、塗料組成物2〜12(固形分25%)を得た。
Figure 0006941747
<半硬化膜及び完全硬化膜の製造>
(実施例7)
易接着PETフィルムの表面に塗料組成物1を、乾燥膜厚3μmとなるようにDバー#8を使用して塗工した。100℃の乾燥機を使用して40秒間乾燥し、塗工膜を形成した。無電極ランプ(Heraeus社製、ランプバルブ:Hバルブ、40%出力)を使用し、波長365nmにおける積算光量が約25mJ/cmとなるように塗工膜に紫外線を照射して半硬化させ、半硬化膜を形成した。
無電極ランプ(Heraeus社製、ランプバルブ:Hバルブ、100%出力)を使用し、波長365nmにおける積算光量が約300mJ/cmとなるように半硬化膜に紫外線を照射して完全硬化させ、完全硬化膜を形成した。
(実施例8〜16、比較例7〜12)
表4に示す種類の塗料組成物を用いるとともに、表4に示すランプバルブを備えた無電極ランプを使用して紫外線を照射したこと以外は、前述の実施例7と同様にして、半硬化膜及び完全硬化膜を形成した。
<評価>
(1)タックフリー性(TF性)
紫外線照射前の塗工膜を指触してタックフリー性の有無(〇:タックフリー性あり、×:タックフリー性なし)を判断した。結果を表4に示す。
(2)アンチブロッキング性(AB性)
形成した半硬化膜同士が接触するようにフィルムを積層するとともに、積層方向に10gの荷重を負荷して30秒間放置した後、以下に示す評価基準にしたがって半硬化膜のアンチブロッキング性を判断した。結果を表4に示す。
○:貼り付きなし
△:剥離までに若干間があったが、界面に異常なし
×:剥離しない又は界面に異常あり
(3)加温伸張性
半硬化膜を幅10mm×長さ110mmのサイズに切断して試験片を作製した。引張試験機(商品名「AGS−X」、島津製作所社製)を使用し、作製した試験片について、チャック間距離60mm、120℃雰囲気、50mm/minの速度で引張試験を実施した。チャック間距離が120mmとなった時点での伸びを「100%」とする加温伸張度を測定した。結果を表4に示す。なお、加温伸長度100%以上のものを「合格」と評価した。
(4)耐薬品性
完全硬化膜の表面に手肌用の化粧料(商品名「ニュートロジーナ」(登録商標)(SPF100+)、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製)を直径30mmの円を描くように綿棒で塗布した。80℃の乾燥機中に3時間放置した後、完全硬化膜の表面を布で乾拭きし、膜表面を目視観察して完全硬化膜の耐薬品性を5段階(劣1→・・・→5優)で評価した。結果を表4に示す。なお、「3」以上を合格と評価した。
(5)耐RCA摩耗性
RCA摩耗試験機(NormanTool社製)を使用し、完全硬化膜の表面を荷重175gで50回摩擦する摩擦試験を実施した。摩擦試験後の膜表面を目視観察して完全硬化膜の耐RCA摩耗性を5段階(劣1→・・・→5優)で評価した。結果を表4に示す。なお、「3」以上を合格と評価した。
Figure 0006941747
分子内水素引き抜き型の光重合開始剤に該当するSB−P1710のみを(B)成分として用いた実施例7〜10では、加温伸張度がいずれも150%以上であり、完全硬化膜の耐薬品性及び耐RCA摩耗性についても、比較例7〜10と同等であった。すなわち、実施例7〜10の半硬化膜は成形性に優れているとともに、成形後にアフターキュアすることで、α−開裂型の光重合開始剤であるSB−P1714を用いた場合と同等の耐薬品性及び耐RCA摩耗性を有する完全硬化膜が得られたことがわかる。
SB−P1710とSB−P1714を併用した実施例11及び12に比して、SB−P1710のみを(B)成分として用いた実施例9及び10では、半硬化膜の加温伸張性が向上した。また、SB−P1710とSB−P1714を併用した場合であっても、350〜450nmの波長域内に最も強い放射強度のピークを有するDバルブを用いて紫外線を照射した実施例15及び16では、半硬化膜の加温伸張性が向上した。分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(SB−P1710)が350nm以下の短波長側に主な吸収波長を有する一方で、Dバルブから発する紫外線の波長域の放射強度は、Hバルブから発する紫外線の波長域の放射硬度に比して弱い。これにより、SB−P1710の反応性が低下して、実施例15及び16の半硬化膜の加温伸張性が向上したと考えられる。なお、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(SB−P1710)のみを(B)成分として用い、かつ、Dバルブを用いて紫外線を照射した実施例13及び14では、半硬化膜の加温伸張性がさらに向上した。以上より、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤を(B)成分として用いることが必須であることがわかる。
二重結合当量の値が大きいアクリルアクリレート樹脂(4)を用いた比較例11では、半硬化膜の加温伸張性が良好である一方で、完全硬化膜の耐薬品性及び耐RCA摩耗性が低下した。これより、アクリルアクリレート樹脂の二重結合当量は450g/eq以下であることが好ましいと考えられる。
タックフリー性を有しないウレタンアクリレート樹脂(2)を用いた比較例12では、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(SB−P1710)を用いても、半硬化膜の加温伸張性は向上しなかった。これより、タックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)と、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)との組み合わせが重要であることがわかる。
本発明の塗料組成物は、加飾成形品を製造するための材料として有用である。

Claims (9)

  1. 紫外線照射により硬化する、プラスチック製の基材上にコーティングされる紫外線硬化型の塗料組成物であって、
    以下に定義されるタックフリー性を有する紫外線硬化型樹脂(A)と、
    分子内水素引き抜き型の光重合開始剤(B)と、を含有し、
    前記紫外線硬化型樹脂(A)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び二重結合当量が450g/eq以下のアクリル(メタ)アクリレート樹脂の少なくともいずれかであり、
    前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、水酸基及び3以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位(a)と、ジオールに由来する構成単位(b)と、環状構造を持ったジイソシアネートに由来する構成単位(c)と、を有し、
    前記ジオールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種の短鎖ジオールである塗料組成物。
    [タックフリー性]:厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムに乾燥膜厚3μmとなるように紫外線硬化型樹脂(A)の酢酸エチル溶液(固形分25質量%)を塗工した後、100℃で1分間乾燥して塗工膜を形成する。形成した塗工膜同士が接触するように2つのフィルムを積層するとともに、積層方向に500gf/cmの荷重を負荷して1分間放置後に、フィルム同士が貼り付かずに剥離する。
  2. 前記紫外線硬化型樹脂(A)の含有量が、固形分を基準として、85質量%以上である請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 前記光重合開始剤(B)が、ベンゾフェノン骨格を有する請求項1又は2に記載の塗料組成物。
  4. 前記光重合開始剤(B)の含有量が、前記紫外線硬化型樹脂(A)100質量部に対して、2〜10質量部である請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗料組成物で形成された塗工膜に紫外線を照射して半硬化させた半硬化膜。
  6. 前記紫外線が、350〜450nmの波長域内に最も強い放射強度のピークを有する請求項5に記載の半硬化膜。
  7. 120℃の加温条件下における加温伸長度が、100%以上である請求項5又は6に記載の半硬化膜。
  8. プラスチック製の基材と、
    前記基材の少なくとも一部の表面上に配設される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗料組成物で形成された塗工膜を硬化させた硬化膜と、を備える加飾成形品。
  9. プラスチック製の基材の少なくとも一部の表面に請求項5〜7のいずれか一項に記載の半硬化膜を配設する工程と、
    配設した前記半硬化膜を含む部分を成形加工した後、前記半硬化膜に紫外線又はその他の活性エネルギー線を照射して硬化膜を形成する工程と、を有する加飾成形品の製造方法。
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