JP6941485B2 - 食品内包用チーズソース - Google Patents

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Description

本発明は、食品内包用チーズソースに関する。
チーズは、乳由来のタンパク質やカルシウムなどが豊富に含まれており、栄養面で優れた食品である。とくに、成長期の子供に対する栄養補給や、骨粗鬆症を心配する女性や高齢者に対するカルシウム補給に有効である。チーズには、原料乳を凝固させホエイを排除して、必要に応じて熟成されたナチュラルチーズ、ナチュラルチーズを原料として、水と溶融塩を添加して溶融・乳化したプロセスチーズ、ナチュラルチーズやプロセスチーズに食品や食品添加物を加え、チーズが51質量%以上で配合された原料を溶融・乳化したチーズフードに大別される。
チーズソースのような半固体状のチーズは、各種の料理を調味する、野菜や果物等を浸す、製菓や製パンの生地へ練り込む等の目的で広い用途が期待される。チーズソースは、風味や食感以外にも、成形のし易さ等の作業特性の良否が、製品価値を左右する大きな要素となっており、例えば、良好な塗り広がり易さ(スプレダビリティー)を有するチーズスプレッドが提案されている(特許文献1)。
一方、ハンバーグ等の食品に内包されるチーズソースは、食品へ内包する際の作業性(例えば、内包のための成形のしやすさ)、食品内包後の調理・冷凍・解凍等の影響等、チーズスプレッドとは異なる特性が求められる。
特許第3004911号公報
本発明は、食品内包用チーズソースであって、食品へ内包する際の作業性が良好であり、耐熱保形性に優れ、かつ風味も良好な食品内包用チーズソースの提供を目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含む安定化剤を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)を提供する。
[1]原料チーズ、安定化剤、並びに水を含有する、食品内包用チーズソースであって、
安定化剤が、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含む、チーズソース。
[2]食品が、加熱処理用の食品である、[1]に記載のチーズソース。
[3]チーズソースの水分含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜56重量%である、[1]又は[2]に記載のチーズソース。
[4]安定化剤の含有量が、チーズソースの全重量に対して0.1〜1.0重量%である、[1]〜[3]のいずれかに記載のチーズソース。
[5]原料チーズの含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜80重量%である、[1]〜[4]のいずれかに記載のチーズソース。
[6]原料チーズ、安定化剤、並びに水を混合して混合物を得る混合工程と、
得られた混合物を加熱・乳化する加熱乳化工程とを含む、チーズソースの製造方法であって、
安定化剤が、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含む、方法。
[7]製造されるチーズソースの水分含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜56重量%である、[6]に記載の方法。
[8]製造されるチーズソースの安定化剤の含有量が、チーズソースの全重量に対して0.1〜1.0重量%である、[6]又は[7]のいずれかに記載の方法。
[9]製造されるチーズソースの原料チーズの含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜80重量%である、[6]〜[8]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、食品内包用チーズソースであって、食品へ内包する際の作業性が良好であり、耐熱保形性に優れ、かつ風味も良好な食品内包用チーズソースを提供することができる。
図1は、チーズソースの耐熱保形性の判定方法において、加熱後のチーズソースの比較を示した図である。チーズソース内の矢印はチーズソースの最長となる軸(長軸)を表し、チーズソース外の矢印は、ろ紙の外周からチーズソースまでの最小距離を表す。上は表1に示す基準により〇と判定されるチーズソース、下は×と判定されるチーズソースを例示している。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、「質量」で表される百分率や部は「重量」で表される百分率や部と同義である。
[チーズソース]
本発明のチーズソースは、原料チーズ、安定化剤、並びに水を含有し、安定化剤が、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含むものである。
本発明において、「チーズソース」とは、0〜80℃で流動性を有するチーズ含有食品である。「0〜80℃で流動性を有する」とは、固化することなく流動性を保持していることをいい、かかるチーズソースの流動性を示す指標として、80℃における粘度が0.01〜200Pa・sであるものであることが好ましい。
流動性は粘度計(例えば、リオン株式会社製「ビスコテスター VT−04F」)により測定できる。本発明において、チーズソースの80℃における粘度は0.01〜200Pa・sであることが好ましく、10〜100Pa・sであることがより好ましく、20〜60Pa・sであることがさらに好ましい。チーズソースの80℃における粘度が上記範囲であると、冷蔵した後の包餡作業時に所望の流動性を有し、食品に内包する際の作業特性が改善できる。
また、本発明のチーズソースはチーズを主原料とするチーズ含有食品であって、チーズソースは、公正競争規約で定義されるチーズフードや「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(乳等省令)のプロセスチーズに分類される。
また、「主原料」は、全原料中において最も高い割合で存在する原料を意味し、原料チーズがチーズソースの全重量に対して51重量%以上であることが好ましく、52重量%以上がより好ましく、53重量%以上がさらに好ましい。原料チーズはチーズソースの全重量に対して70重量%以下であってよく、80重量%以下であってよい。
本発明で使用する原料チーズは、特に制限されないが、超硬質チーズ(特別硬質チーズ)、硬質チーズおよび半硬質チーズからなる群から選ばれる少なくとも一種を含んでいることが好ましい。なお、前記チーズの分類は、チーズの国際規格(CODEX STAN A−6−1978,Rev.1−1999,Amended 2003)において、脂肪以外のチーズ重量中の水分含有量[%](MFFB)により規定されている。
超硬質チーズは、MFFBが51%未満のものを指し、例えば、パルメザンチーズやグラナチーズ等が挙げられる。
硬質チーズは、MFFBが約49〜56%のものを指し、例えば、ゴーダチーズ、エダムチーズ、エメンタールチーズ、チェダーチーズ等が挙げられる。
半硬質チーズは、MFFBが約54〜69%のものを指し、例えば、ポールデュサリュ、セントポーリン、ブリックチーズ、ロックフォールチーズ、サムソーチーズ、マリボーチーズ等が挙げられる。
また、再製チーズも使用することができる。再製チーズとは、ナチュラルチーズを既にプロセスチーズ化したものを指す。
水は、チーズソースを所望の粘度および硬度とするために配合される。水は、食品に配合できるものであれば、特に限定されず、例えば、蒸留水、脱イオン水、水道水、上水等が挙げられる。
水は、製造されるチーズソースの水分含有量が40〜56質量%となるように配合するのが好ましく、より好ましくは42〜54質量%、さらに好ましくは44〜50質量%となるように、その配合量を調整することが好ましい。上記したように、原料チーズには水分が含まれているため、この原料チーズ中の水分を含めたチーズソースの全量に対する水分含有量を上記範囲とする。チーズソースの水分含有量が上記範囲であれば、チーズソースにおける原料チーズの比率を高くすることができるため、チーズの風味を向上させることができる。なお、水の配合量としては、例えば、16〜26質量%程度であることが好ましく、原料チーズの水分含有量を考慮して適宜調整すればよい。
なお、チーズソースの水分含有量は以下の混砂法で測定することができる。
[水分含有量]
(1) ケイ砂15〜20g及び小ガラス棒を入れたアルミ製秤量皿を、102°Cに設定した熱風循環式乾燥機で1時間乾燥した後、デシケーター中で約30分間放冷する。
(2) 精密秤で秤量皿の重さを秤量した後、1.5〜2.0gの試料を精秤する。
(3) ホットプレート上で加熱しながらガラス棒で静かにかき混ぜる。
(4) 乾燥してケイ砂がサラサラになったら、秤量皿を102°Cに設定した熱風循環式乾燥機で2時間乾燥した後、デシケーター中で約30分間放冷する。
(5) 精密秤で秤量し、次式より水分[%]を求める。
水分[%]=(試料質量−乾燥後質量)÷試料質量×100
本発明のチーズソースに含まれる安定化剤は、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含むものであれば、特に制限されず、他の従来公知の安定化剤を合わせて使用することができる。他の安定化剤としては、例えば、トラガントガム、カラヤガム、ガッティガム、ペクチン、ラーチガム、サイリウムシードガム、キンスシードガム、寒天、アルギン酸、ファーレセレラン、馬鈴薯澱粉、葛澱粉、タピオカデンプン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、大豆タンパク、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸ソーダ、α化澱粉、澱粉リン酸エステルナトリウム等が挙げられる。
安定化剤の含有量は、チーズソースの全重量に対して0.1〜1.0重量%であることが好ましく、0.1〜0.8重量%であることがより好ましく、0.1〜0.5重量%であることがさらに好ましい。ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上の含有量は、チーズソースの全重量に対して0.1〜0.8重量%であることが好ましく、0.1〜0.6重量%であることがより好ましく、0.1〜0.5重量%であることがさらに好ましい。安定化剤を上記の範囲にすることで、本発明のチーズソースの内包作業性、耐熱保形性及び冷却後の流動性をさらに改善することができる。
本発明のチーズソースは、リン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩等の通常のプロセスチーズの製造に用いられる溶融塩を用いることができる。溶融塩は、特に限定されないが、例えば、モノリン酸一ナトリウム、モノリン酸二ナトリウム、モノリン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラメタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カルシウム等が挙げられる。溶融塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶融塩の配合量は特に断りがない限り、無水物換算での配合量である。リン酸塩およびその他の溶融塩の配合量は、合計量として、原料チーズの合計量(100重量%)に対して、通常0.1〜5重量%であり、0.5〜4重量%が好ましく、1.5〜3.5重量%がより好ましく、1.5〜2.5重量%がさらに好ましい。
本発明のチーズソースは、さらに乳化剤を含むことができる。乳化剤としては、例えば、高級脂肪酸モノグリセリド、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、ペンタグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノラウレート、テトラグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノオレート、デカグリセリンモノオレート、デカグリセリンエルカ酸エステルなど)、有機酸(酢酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、ジアセチル酒石酸など)モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、ショ糖エルカ酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステルなど)、(植物、卵黄、分別、乳など)レシチン、酵素分解レシチン(例えば、酵素分解大豆レシチン、リゾレシチンなど)、カゼインナトリウムなどを挙げることができる。これらの群より単独、または2種以上の乳化剤を任意の割合で組み合わせて用いることもできる。
乳化剤の含有量は、チーズソースの全重量に対して0.01〜2.0重量%であることが好ましく、0.1〜1.5重量%であることがより好ましく、0.2〜1.0重量%であることがさらに好ましい。ただし、乳化剤を含まなくても良い。
チーズソースのpHは、実際に製造されるチーズソースの粘度および硬度や、製造中の乳化安定性、微生物学的な保存性に寄与する。本発明のチーズソースに用いられるpH調整剤には、乳酸や炭酸ナトリウムなど、一般のプロセスチーズ製造に用いられているpH調整剤を用いることができる。
pH調整剤は、実際に製造されるチーズソースのpHが好ましくは4.0〜6.5、より好ましくは5.0〜6.0、さらに好ましくは5.2〜5.8となるように、その配合量を調整することが好ましい。
本発明のチーズソースは、さらに酸味料を含むことができる。酸味料としては、例えば、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、グルコン酸、アジピン酸、フィチン酸、グルコノデルタラクトン、アスコルビン酸等が挙げられる。
酸味料の含有量は、チーズソースの全重量に対して0.1〜1.0重量%であることが好ましく、0.2〜0.8重量%であることがより好ましく、0.3〜0.6重量%であることがさらに好ましい。
本発明のチーズソースは、フレーバーや調味料等の添加剤を必要とするものではないが、所望によりこれらの他の添加剤を含むことができる。この任意の成分は、特に限定されないが、例えば、甘味類、フルーツ加工品、野菜加工品、乳製品、チョコレート、調味料等が挙げられる。具体的には、甘味類としては、液糖、水あめ、砂糖、蜂蜜、メープルシロップ等、フルーツ加工品としては、ジャム、マーマレード、フルーツソース、果汁等、野菜加工品としては、野菜ペースト、野菜汁、餡等、乳製品としては、クリーム、発酵乳等が、調味料としては、食塩、マヨネーズ、酵母エキス等が挙げられる。
チーズソースは製造後、通常、チューブ容器、ドレッシング容器、瓶、ピロー、袋状の包材等に充填され、その不使用時には、冷蔵室等に保存できる。そして、その使用時すなわち食品への内包作業時に、冷蔵室から取り出して使用できる。2〜10℃付近の低温で保存されたチーズソースを、食品に内包する際の成形の作業性等の観点から、本発明のチーズソースは、10℃における硬度が10〜200gであることが好ましく、12〜125gであることがより好ましく、15〜70gであることがさらに好ましく、30〜60gであることがさらに一層好ましい。
本発明のチーズソースは食品内包用である。内包とは、チーズソースの全表面積の80%以上がチーズソース以外の食品に覆われている状態を意味する。チーズソースの全表面積の90%以上がチーズソース以外の食品に覆われていてもよく、チーズソースが完全にチーズソース以外の食品に覆われていてもよい。
本発明のチーズソースが内包される食品としては、例えば、包餡食品の生地が挙げられる。この場合、チーズソースは、包餡食品の中種として用いられる。包餡食品の生地としては、例えば、ハンバーグ、つくね、コロッケ、ソーセージ、つみれ、かまぼこ、ちくわ、中華饅頭の饅頭生地、餃子の皮、焼売の皮、春巻きの皮、小龍包の皮、カルツォーネのピザ生地等が挙げられる。
本発明のチーズソースが内包される食品は、加熱処理用であることが好ましい。本発明のチーズソースは、耐熱保形性に優れているため、加工工程又は調理工程において加熱処理される食品に内包されるチーズソースとして特に適しているからである。加工工程の加熱処理としては、例えば、レトルト殺菌等の殺菌処理、調理工程の加工処理としては、例えば、フライパンによる調理、オーブン調理、湯煎調理、蒸し器等を用いた蒸気による調理等が挙げられる。加熱処理温度としては、例えば、70〜90℃、90〜110℃、又は110〜130℃が挙げられる。加熱処理時間としては、5〜10分、10〜15分、又は15〜20分が挙げられる。
[チーズソース製造方法]
本発明のチーズソースは、原料チーズ、安定化剤(ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含む)、並びに水を混合して混合物を得る混合工程と、得られた混合物を加熱・乳化する加熱乳化工程とを経て製造することができる。
混合工程および加熱乳化工程は、原料チーズを加熱溶融して乳化する公知の装置を用いて実施することができる。このような装置としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、横型クッカー、高速剪断乳化釜、連続式熱交換機(ショックステリライザー、コンビネーター)等が挙げられる。また、該装置とホモジナイザー、インラインミキサー、コロイドミル等の乳化機を使用した均質化工程を組み合わせることも可能である。
本発明では、まず、原料チーズ、安定化剤(ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含む)、並びに水、さらに必要に応じて溶融塩・乳化剤を混合して混合物を得る混合工程を行う。
混合工程では、上記原料の他に、副原料を適宜用いてもよい。副原料としては、例えば、増粘多糖類、香料、乳素材、デンプン、ゼラチン、動物油脂、植物油脂等が挙げられる。
混合工程では、原料チーズは粉砕して混合することが好ましい。原料チーズを他の原料と混合する前に粉砕しておけば、後の加熱乳化工程での加熱溶融が容易となる。原料チーズの粉砕手段としては、通常公知の手段、例えば、チョッパー等で切断し、粉砕すればよい。
本発明では、続いて、上記混合工程により得られた混合物を加熱・乳化する加熱乳化工程を行う。
加熱乳化工程では、粉砕された原料チーズ、本発明の安定化剤、乳化剤、溶融塩、水、および必要により副原料が添加された混合物を高速剪断乳化釜に投入し、撹拌しながら加熱溶融する。溶融終了後は均質化し(均質化工程)、充填する(充填工程)。
加熱乳化工程における加熱乳化温度(到達温度)は、80〜100°Cの範囲が好ましく、85〜90°Cの範囲がより好ましい。加熱乳化温度が前記範囲であると、良好な乳化安定性が得られ、粘度の上昇と風味の低下を抑制できるため好ましい。加熱乳化時間は、2〜10分間の範囲が好ましく、5〜8分間の範囲がより好ましい。加熱乳化時間が前記範囲であると、良好な乳化安定性が得られ、粘度の上昇と風味の低下を抑制できるため好ましい。加熱乳化は通常撹拌しながら行われる。
均質化工程における均質化圧は、例えば、1〜15MPaであってよい。
均質化工程後は、適宜冷却操作を施し、本発明のチーズソースが得られる。
[チーズソース評価方法]
本発明者らは、チーズソースをハンバーグ等の食品へ実際に内包して試験することなく、チーズソースを以下の各種試験により評価することで、食品への内包に適した特性を有するチーズソースを選抜できる方法を新たに見出した。
1.内包作業性
チーズソースをハンバーグ等の食品へ内包する際の作業性は、チーズソースの粘度と関連性が高い。粘度は、粘度計(リオン株式会社製「ビスコテスター VT−04F」)により測定する。80℃に達温したチーズソースをステンレス製カップ(3号カップ、リオン株式会社製)に9分目まで充填し、粘度計でそれぞれ測定する。ローターには、1号ローター(リオン株式会社製)を使用する。
本願明細書において「食品へ内包する際の作業性に優れたチーズソース」とは、上記方法により測定したチーズソースの粘度が0.01〜200Pa・sであるチーズソースを意味する。
2.耐熱保形性
加熱処理後のチーズソース性状としては、ハンバーグ等に内包して加熱した際に適度に形が残りつつも、ナチュラルチーズのようにとろけ出すことが要求されている。すなわち、加熱処理時に流れだすことは不適であり、加熱処理時に硬化し変形がみられないことも不適である。そこで、ハンバーグ等にチーズソースを内包して加熱した際の合否と、相関のあるモデル系を構築した。一般的なハンバーグの調理時間については、10分間(中火)が想定され、チーズソース内部の温度が90℃程度まで到達することから、以下のような試験方法を考案した。
(1)90mmろ紙(5A)に、円形の金型を用いてチーズソース(10g)を中央部に配置する。
(2)90mmガラスシャーレに、配置する。
(3)イオン交換水(1ml)をろ紙へ滴下する。
(4)シャーレの蓋をしてエアオーブンにて90℃、10分間加熱し、加熱後の外観を観察する。
(5)加熱後のチーズソースについて、最長となる軸を判定し、その長さ(mm)を測定する(図1)。
(6)また、ろ紙の外周からチーズソースまでの最も近い位置を判定し、そこから外周までの距離(mm)を測定する(図1)。
上記の方法により測定した結果に基づき、チーズソースの耐熱保形性を下記の表に示す基準で判定する。
Figure 0006941485
本願明細書において「耐熱保形性に優れたチーズソース」とは、上記の測定方法及び基準に基づき、〇であると判定されるチーズソースを意味する。
安定化剤が耐熱保形性に影響を及ぼすことは当業者にとって公知であり、一般に、チーズソース中の安定化剤の含有量が少なければ耐熱保形性は低下し、多ければ耐熱保形性は向上する。したがって、当業者であれば、表1において〇であると判定されるチーズソースを得るために、安定化剤の種類及び含有量を適宜選択することができる。
3.風味評価
専門パネル5名以上により、チーズソースを試食し、下記基準にて総合的に判断し、評価点の平均点で評価する。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価する。
5:チーズ由来の乳風味及び熟成感が鼻に抜けるように強く生じ、後味に旨味、コク味や甘味が強く感じられ、非常に好ましい
4:チーズ由来の乳風味及び熟成感がほど良く感じられ、後味にはっきりと旨味、コク味や甘味が残り、より好ましい
3:チーズ由来の乳風味及び熟成感、後味の旨味、コク味や甘味が中程度であり、好ましい
2:全体として、塩味が際立ち、香り、旨味、コク味や甘味が弱く、スッキリしていて、やや好ましい
1:チーズ由来の乳風味及び熟成感が弱く、塩味や加熱臭が強く感じられ、好ましくない
4.冷却後の流動性
チーズソースを内包したハンバーグ等は、流通の過程で冷却処理されることが多い。ハンバーグ等に内包された状態で冷却処理された場合であっても、内包されたチーズソースが適度な流動性を有することが要求されている。そこで、ハンバーグ等にチーズソースを内包して冷却処理した際の合否と、相関のあるモデル系を構築した。
チーズソースは密閉容器に充填し、10℃の冷蔵庫内で冷却する。ガラスビーカー(50mL容)に、一晩静置したチーズソースを50gで採取し、乾燥しないように密封し、10℃、4時間以上の条件で静置してから冷却する。株式会社不動工業製「レオメーター」(プランジャー:φ10mm球、貫入速度:5cm/分、貫入距離:5mm)を用いて、この得られた冷却後のチーズソースの流動性(硬度)を測定する。冷却後も適度な流動性を維持することは、冷解凍が流動性に及ぼす影響も少ないことが予測される。本願明細書において「冷却後も良好な流動性を有するチーズソース」とは、上記の測定方法により測定したチーズソースの硬度が10〜200gであるチーズソースを意味する。また、そのようなチーズソースは、食品へ内包する際の作業性に優れている。
5.乳化安定性(離水)
冷蔵(10℃)保存後の乳化安定性を評価する。専門パネル5名以上により、目視にて密封容器内のチーズソースの外観を確認し、下記の基準にて総合的に判断し、評価点の平均点で評価する。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価する。
5:水の分離が認められない程度であり、非常に好ましい
4:所々に水の斑点が視認できる程度であり、より好ましい
3:明確に水が分離し、局所的に水溜りが生じている程度であり、好ましい
2:激しく水が分離し、組織全体を水が覆っている状態であり、やや好ましくない
1:チーズ組織と水が完全に分離した状態であり、好ましくない
6.乳化安定性(オイルオフ)
熱水保持(80℃、180分)後の乳化安定性を評価する。専門パネル5名以上により、目視にて密封容器内のチーズソースの外観を確認し、下記の基準にて総合的に判断し、評価点の平均点で評価する。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価する。
5:脂肪の分離が全く認められない状態であり、非常に好ましい
4:脂肪の分離がほとんどなく、より好ましい
3:概ね脂肪の分離がなく、好ましい
2:脂肪が分離し、組織全体が黄変した状態であり、やや好ましくない
1:チーズ組織と脂肪が完全に分離した状態であり、好ましくない
上記の評価方法により、各種特性を有するチーズソースを選抜することができる。
[実施例1 新規評価方法によるチーズソースの評価]
チェダー((株)明治製)を3.8kg、DSゴーダ((株)明治製)を1.8kg、パルメザン((株)明治製)を1.0kg、モッツァレラ((株)明治製)を1.0kgで量り取り、各原料チーズを粉砕装置(株式会社なんつね製「ミートチョッパーMD−22K」)でミンチ状に粉砕し、混合装置内でこれらを均一になるまで混合した。
続いて、原料チーズをステファンクッカー(ステファン社製)に移し、溶融塩を0.26kg、酵母エキス(第一化成社製)0.07kg、食塩を0.07kg(0.5重量%)表2に示す各種の安定化剤のいずれかを0.025kg(配合率0.2重量%)又は0.05kg(配合率0.4重量%)添加し、さらに、実際に製造されるチーズソースの水分含有量が所定の割合となるように、水を加え、酸味料を用いて、溶融後のpHが約5.7となるように調整して、各種の混合物を得た。チーズソース全体の配合比(配合比1:安定化剤の配合率が0.2重量%の場合、配合比2:0.4重量%の場合、配合比3:安定化剤なしの場合)は以下の表3に示す。
Figure 0006941485
Figure 0006941485
続いて、上記で得られた各種の混合物を0.42 m/秒、1分間の条件で撹拌した後に、0.84m/秒、85℃、8分間の条件で加熱溶融して乳化させた。
次に、乳化機(プライミクス株式会社製「ホモゲナイジングミキサー」)を用いて、33.51m/秒、3分間の条件で均質化してからチーズソース1〜11を得た。安定化剤を加えず、配合比3の配合で作成した以外はチーズソース1〜11と同様の方法でチーズソース12を得た。
得られたチーズソース1〜12を、上述した新規評価方法により評価した。
(内包作業性)
チーズソース1〜12の粘度を測定した。粘度は、粘度計(リオン株式会社製「ビスコテスター VT−04F」)により測定した。80℃に達温したチーズ乳化物をステンレス製カップ(3号カップ、リオン株式会社製)に9分目まで充填し、粘度計でそれぞれ測定した。ローターには、1号ローター(リオン株式会社製)を使用した。
以下の表4に示すように、チーズソース1〜12の粘度はいずれも10〜100Pa・sであり、食品へ内包する際の作業性に優れていることが示された。
Figure 0006941485
(耐熱保形性)
チーズソース1〜12の耐熱保形性を評価した。90mmろ紙(5A)に、円形の金型を用いてチーズソース1〜12(10g)をそれぞれ中央部に配置した。次に、90mmガラスシャーレに、配置し、イオン交換水(1ml)をろ紙へ滴下した。シャーレの蓋をしてエアオーブンにて90℃、10分間加熱し、加熱後の外観を観察した。加熱後のソースについて、最長となる軸を判定し、その長さを測定した。また、ろ紙の外周から最も近い位置を判定し、そこから外周までの距離を測定した。
以下の表5に示す基準により判定したところ、チーズソース1〜7は〇と判定され、耐熱保形性に優れたチーズソースであることが示された。一方、グアーガムを含むチーズソース8、9は、長軸の長さが40mm未満であり、耐熱保形性が強すぎる、すなわち良好な流動性ではなく、好ましくない結果となった。チーズソース10及び安定化剤を含まないチーズソース12は、長軸の長さが60mmを超え、ろ紙外周からの最小距離が10mm未満となり、耐熱保形性が弱すぎる、すなわち良好な流動性ではなく、好ましくない結果となった。チーズソース11は、外観が好ましくなく、耐熱保形性が好ましくない結果となった。
Figure 0006941485
(風味評価)
専門パネル5名により、チーズソースを試食し、下記基準にて総合的に判断し、評価点の平均点で評価した。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価した。
5:チーズ由来の乳風味及び熟成感が鼻に抜けるように強く生じ、後味に旨味、コク味や甘味が強く感じられ、非常に好ましい
4:チーズ由来の乳風味及び熟成感がほど良く感じられ、後味にはっきりと旨味、コク味や甘味が残り、より好ましい
3:チーズ由来の乳風味及び熟成感、後味の旨味、コク味や甘味が中程度であり、好ましい
2:全体として、塩味が際立ち、香り、旨味、コク味や甘味が弱く、スッキリしていて、やや好ましい
1:チーズ由来の乳風味及び熟成感が弱く、塩味や加熱臭が強く感じられ、好ましくない
以下の表6に示すように、チーズソース1〜8及び12は、評価の平均点が3以上であり、風味が良好であることが示された。
一方、グアーガム0.4重量%を含むチーズソース9、κカラギナンを含むチーズソース10及び11の評価は低かった。
Figure 0006941485
以上の結果から、チーズソース1〜7は、食品へ内包する際の作業性に優れ、耐熱保形性に優れ、かつ風味も良好であることが示された。
(冷却後の流動性)
チーズソース1〜12の冷却後の流動性を評価した。チーズソースを密閉容器に充填し、10℃の冷蔵庫内で冷却した。ガラスビーカー(50mL容)に、一晩静置したチーズソースを50gで採取し、乾燥しないように密封し、10℃、4時間以上の条件で静置して冷却した。株式会社不動工業製「レオメーター」(プランジャー:φ10mm球、貫入速度:5cm/分、貫入距離:5mm)を用いて、この得られた冷却後のチーズソースの流動性(硬度)を測定した。
以下の表7に示すように、チーズソース1〜12の硬度はいずれも10〜200gであり、冷却後も良好な流動性を有し、したがって、食品へ内包する際の作業性に優れていることが示された。
Figure 0006941485
(乳化安定性(離水))
チーズソース1〜12の乳化安定性(離水)を評価した。専門パネルの5名により、冷蔵(10℃)4時間後のチーズソースについて、目視にて密封容器内のチーズソースの外観を確認し、下記の基準にて総合的に判断した。5名の評価点の平均点で評価した。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価した。
5:水の分離が認められない程度であり、非常に好ましい
4:所々に水の斑点が視認できる程度であり、より好ましい
3:明確に水が分離し、局所的に水溜りが生じている程度であり、好ましい
2:激しく水が分離し、組織全体を水が覆っている状態であり、やや好ましくない
1:チーズ組織と水が完全に分離した状態であり、好ましくない
表8に示されるように、チーズソース1〜9は、評価の平均点が3以上であり、冷蔵4時間後の乳化安定性(離水)に優れたチーズソースであることが示された。一方、κカラギナンを含むチーズソース10及び11並びに安定化剤を含まないチーズソース12の乳化安定性(離水)は劣っていた。
Figure 0006941485
(乳化安定性(オイルオフ))
熱水保持(80℃、180分)後のチーズソース1〜12の乳化安定性(オイルオフ)を評価した。専門パネルの5名により、熱水保持2時間後のチーズソースについて、目視にて密封容器内のチーズソースの外観を確認し、下記の基準にて総合的に判断した。5名の評価点の平均点で評価した。非常に好ましい:5とし〜好ましくない:1とする、5段階で評価した。
5:脂肪の分離が全く認められない状態であり、非常に好ましい
4:脂肪の分離がほとんどなく、より好ましい
3:概ね脂肪の分離がなく、好ましい
2:脂肪が分離し、組織全体が黄変した状態であり、やや好ましくない
1:チーズ組織と脂肪が完全に分離した状態であり、好ましくない
以下の表9に示すように、チーズソース1〜11は、評価の平均点が3以上であり、熱水保持後の乳化安定性に優れたチーズソースであることが示された。一方、安定化剤を含まないチーズソース12の乳化安定性は劣っていた。
Figure 0006941485
[実施例2 ハンバーグへの内包による試験]
牛豚合い挽肉600g、たまねぎ100g、卵90g、パン粉88g、牛乳150g、塩7.5g、香辛料3gを混合し、ハンバーグ生地を作成した。ハンバーグ生地90gにチーズソース2及びチーズソース12をそれぞれ10g包餡し、チーズソース入りハンバーグを製造した。以下、チーズソース2入りハンバーグを、ハンバーグA、チーズソース12入りハンバーグを、ハンバーグBと表す。チーズソース2は適度な流動性を有しており、包餡のための成形作業がしやすかった。一方、チーズソース12は、流動性が高く、流れ出てしまい包餡しにくい性状であった。
ハンバーグA及びBを、フライパンで蓋をしながら片面を中火で5分間焼いた。その後、裏返して、裏面を弱火で10分間焼いた。焼成したハンバーグA及びBの断面を切断し、チーズソースの溶け出しの程度を観察した。安定化剤を含まないチーズソース12を包餡するハンバーグBは、切断面からチーズソースが溶け出し、ハンバーグ内部が空洞化した。一方、チーズソース2を包餡するハンバーグAは、ハンバーグ内で適度に形が残りつつも、ナチュラルチーズのように適度にチーズソースが溶け出す良好な保形性を示した。
また、同様にフライパンで焼成したハンバーグA及びBを121℃で30分、シミュレーターレトルト(東洋製罐製)を使用してレトルト殺菌した後に、20℃まで冷却し、電子レンジ(東芝製、ER−C15)を用いて、90℃まで加温した。ハンバーグAでは、内包したチーズソースはハンバーグ内で適度に形が残りつつも、ナチュラルチーズのように適度に溶け出す良好な保形性を示した。一方、ハンバーグBでは、内包したチーズソースは分離が著しく、良好な保形性を有していなかった。
また、同様にフライパンで焼成したハンバーグA及びBをショックフリーザー(サンデン製、FKD−22FMTA)により−30℃で18時間、急速凍結させた後、電子レンジを用いて90℃まで解凍した。ハンバーグAでは、内包したチーズソースはハンバーグ内で適度に形が残りつつも、ナチュラルチーズのように適度にチーズソースが溶け出す良好な保形性を示した。一方、ハンバーグBでは、内包したチーズソースは分離が著しく、良好な保形性を有していなかった。チーズソース2はチーズソース12と比較して、急速凍結・解凍による影響を受けにくいことが示された。
また、同様にフライパンで焼成したハンバーグA及びBを業務用冷凍冷蔵庫(サンヨー製、SRR−E981C)により−20℃で18時間、緩慢凍結させた後、電子レンジを用いて90℃まで解凍した。ハンバーグAでは、内包したチーズソースはハンバーグ内で適度に形が残りつつも、ナチュラルチーズのように適度にチーズソースが溶け出す良好な保形性を示した。一方、ハンバーグBでは、内包したチーズソースは分離が著しく、良好な保形性を有していなかった。チーズソース2はチーズソース12と比較して、緩慢凍結・解凍による影響を受けにくいことが示された。

Claims (5)

  1. 原料チーズ、安定化剤、並びに水を含有する、食品内包用チーズソースであって、
    安定化剤が、ウエランガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、及びιカラギナンからなる群から選択される少なくとも1種以上を含
    安定化剤の含有量が、チーズソースの全重量に対して0.1〜1.0重量%であり、
    (1)円形の金型を用いて10gのチーズソースを直径90mmのろ紙の中央部に配置し、
    (2)チーズソースを配置したろ紙を直径90mmのガラスシャーレに配置し、
    (3)1mlのイオン交換水をろ紙へ滴下し、
    (4)ガラスシャーレに蓋をしてエアオーブンにて90℃、10分間加熱し、加熱後の外観を観察し、
    (5)加熱後のチーズソースの最長となる軸の長さを測定し、
    (6)ろ紙の外周からチーズソースまでの最も近い位置までの距離を測定する
    耐熱保形性試験における、最長の軸の長さが40〜60mmであり、ろ紙の外周からチーズソースまでの最小距離が10〜25mmであり、加熱後のチーズソースにオイルオフが認められない、
    チーズソース。
  2. 食品が、加熱処理用の食品である、請求項1に記載のチーズソース。
  3. チーズソースの水分含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜56重量%である、請求項1又は2に記載のチーズソース。
  4. 安定化剤の含有量が、チーズソースの全重量に対して0.1〜0.4重量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチーズソース。
  5. 原料チーズの含有量が、チーズソースの全重量に対して40〜80重量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチーズソース。
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