JP6939822B2 - 鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法 - Google Patents

鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼帯の幅方向両縁部を剪断する鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法に関し、特に鋼帯裏面に凸部を生ずることなく剪断する鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法に関する。
熱延鋼帯、冷延鋼帯などの鋼帯の連続処理ラインでは、圧延などによる幅方向端部の形状の乱れを除去したり、鋼帯の幅を最終製品の製品寸法に切り揃えたりする目的で、鋼帯の幅方向両端部をサイドトリマー(以下、トリマーとも略記する)を用いて切り落とす作業(剪断作業)が行われる。
このサイドトリマーによる鋼帯の剪断後には、鋼帯の裏面に刃跡疵が発生したり、鋼帯の剪断面にかえりが発生したり、種々の欠陥が生じることが問題となる。
鋼板の裏面に刃跡疵が発生するのを防止するものとして、例えば特許文献1に示すものが従来知られている。
特許文献1に示す鋼板のサイドトリマ装置は、上側円形刃を下側円形刃に対してライン内側に配設し、上側円形刃の内側に上側円形刃と同径の円板状合成樹脂リングを密着させ、下側円形刃に近接して鋼板の裏面に配設された板受を設けている。そして、鋼板の両縁部をトリミングする際に板受によって鋼板を受けた状態で鋼板の両縁部をトリミングし、鋼板の裏面に下刃によるすり疵が入るのを防止している。
また、鋼板の剪断面にかえりが発生しないようにするものとして、例えば特許文献2に示すものが知られている。
特許文献2に示すトリム方法は、金属板の縁部を連続的に切断・分離するトリム方法において、第1工程において上・下丸刃により金属板の縁部に沿って連続的に板厚方向の切り込みを設けて、未分離の金属板縁部を形成する。その後、第2工程において上・下に設けた回転丸刃により、第1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対して7〜60degの角度θの±5deg内の方向に剪断変形を連続的に与えることにより、未分離の金属板縁部を分離するものである。
更に、サイドトリマーの刃欠けの発生を抑制するものとして、例えば特許文献3に示すものが知られている。
特許文献3に示すサイドトリマーナイフは、0.05〜0.3Rの範囲で刃先に面取り加工を行ったものである。
特開昭63−139607号公報 特開昭64−11705号公報 特開昭61−244407号公報
しかしながら、これら従来の特許文献1乃至3に示すものにあっては、鋼板の裏面に刃跡疵が発生するのを防止したり、鋼板の剪断面にかえりが発生しないようにしたりすることはできるが、トリミング時に発生する後述する鋼帯裏面の凸部に対しては効果がないという問題点がある。
図6は、鋼帯裏面の凸部及びトリム圧痕疵を説明するための図であり、(a)はコイル状に巻かれた製品を示す概略斜視図、(b)はコイルの幅方向エッジ部の断面拡大図、(c)は製品表面のトリムエッジ近傍に生じたトリム圧痕疵を示す図である。
鋼帯裏面の幅方向の縁部近傍には、図6(b)に示すように、鋼帯の幅方向の縁部を剪断した後に下方に突出する凸部が生じ(凸部が生じる理由については後述する)、この鋼帯裏面の凸部がコイル巻き取り時に図6(b)に示すように凸部の下方にある製品表面を押圧し、図6(c)に示すように製品表面に線状の押し疵(トリム圧痕疵)が発生する。このトリム圧痕疵は、鋼帯裏面の凸部に対応し製品のトリムエッジ近傍(トリムエッジからX(数ミリ)の内側)に発生する。
従って、本発明は、この従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、製品表面にトリム圧痕疵を生じさせることがないように、鋼帯の裏面に凸部を生じさせることなく鋼帯の幅方向両縁を剪断することができる鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋼帯の裏面に凸部が生じる原因について究明し、その結果、下側円形刃の外周面の一部を剪断時の鋼帯裏面とほぼ同様の角度に形成して鋼帯材料を逃がすようにすることにより、鋼帯の裏面に凸部が発生することが防止できることを見出した。
図7は、トリム圧痕疵の原因である鋼帯裏面の凸部の発生を説明するための図であり、(a)は通板素材である鋼帯をサイドトリマーの上側円形刃と下側円形刃で剪断する様子を示す斜視図、(b)は剪断直前の要部の断面図、(c)は剪断直後の要部の断面図である。
図7(a)に示すように、サイドトリマーでは、上側円形刃が下側円形刃に対して通板素材(鋼帯)の幅方向外側に設置されている。そして、鋼帯の幅方向縁部を剪断する際には、図7(b)に示すように、通板素材(鋼帯)の剪断始めに上側円形刃が通板素材(鋼帯)に接触し、その後、上側円形刃によって下側円形刃の外周面に通板素材(鋼帯)が押し付けられ、更に図7(c)に示すように、下側円形刃の外周面に通板素材(鋼帯)が押し付けられながら剪断が終了する。この際に、通板素材(鋼帯)の裏面のうち下側円形刃の外周面との接触部分が塑性変形することにより、凸部(図7(b)で破線円形で裏面凸部と表示)が発生する。
従って、下側円形刃の外周面の一部を剪断時の鋼帯裏面とほぼ同様の角度に形成して鋼帯材料を逃がすようにすることにより、鋼帯の裏面に凸部が発生することが防止できると考察した。
よって、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る鋼帯のサイドトリマーは、パスライン上を搬送される鋼帯の幅方向両側に設けられ、前記鋼帯の幅方向両縁を剪断する左右二組の上側円形刃及び下側円形刃を備え、前記上側円形刃が前記下側円形刃に対して鋼帯の幅方向外側に設置された鋼帯のサイドトリマーにおいて、前記下側円形刃の外周面の前記上側円形刃側の端部に、前記上側円形刃側の側面に近づくにつれて前記下側円形刃の径が小さくなるように前記下側円形刃の軸方向に対し所定の傾斜角度で傾斜するテーパ面が形成されたことを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る鋼帯の剪断装置は、前述の鋼帯のサイドトリマーを備えることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る鋼帯の剪断方法は、前述の鋼帯の剪断装置を用いて鋼帯の幅方向両縁を剪断することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る鋼帯の製造方法は、前述の鋼帯の剪断方法により鋼帯の幅方向両縁を剪断して、鋼帯の幅方向両端部の形状の乱れを除去することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る鋼帯の製造方法は、前述の鋼帯の剪断方法により鋼帯の幅方向両縁を剪断して、鋼帯の幅方向を切り揃えることを要旨とする。
本発明に係る鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法によれば、製品表面にトリム圧痕疵を生じさせることがないように、鋼帯の裏面に凸部を生じさせることなく鋼帯の幅方向両縁部を剪断することができる鋼帯のサイドトリマー、鋼帯の剪断装置、鋼帯の剪断方法及び鋼帯の製造方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る鋼帯のサイドトリマーを備えた鋼帯の剪断装置の概略構成を示す正面図である。 図1に示すサイドトリマーを備えた鋼帯の剪断装置で鋼帯の幅方向両縁部を剪断している様子を示す正面図である。 図1に示すサイドトリマーにおける下側円形刃の外周面近傍を拡大して示す図である。 図1に示すサイドトリマーを備えた剪断装置を用いて鋼帯の幅方向両縁部を剪断している様子を拡大して示し、(a)は剪断直前の下側円形刃の外周面近傍の断面図、(b)は剪断直後の下側円形刃の外周面近傍の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るサイドトリマーにおける下側円形刃の外周面近傍を拡大して示す図である。 鋼帯裏面の凸部及びトリム圧痕疵を説明するための図であり、(a)はコイル状に巻かれた製品を示す概略斜視図、(b)はコイルの幅方向エッジ部の断面拡大図、(c)は製品表面のトリムエッジ近傍に生じたトリム圧痕疵を示す図である。 トリム圧痕疵の原因である鋼帯裏面の凸部の発生を説明するための図であり、(a)は通板素材である鋼帯をサイドトリマーの上側円形刃と下側円形刃で剪断する様子を示す斜視図、(b)は剪断直前の要部の断面図、(c)は剪断直後の要部の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係る鋼帯のサイドトリマーを備えた鋼帯の剪断装置の概略構成が示され、図2には、図1に示すサイドトリマーを備えた鋼帯の剪断装置で鋼帯の幅方向両縁部を剪断している様子が示されている。
図1及び図2に示す剪断装置1は、熱延工程及び酸洗工程の後工程で用いられるものであり、熱延による幅方向端部の形状の乱れを除去したり、鋼帯Sの幅を最終製品の製品寸法に切り揃えたりする目的で、鋼帯Sの幅方向両縁を切り落とす(剪断する)ものである。
この剪断装置1は、サイドトリマー10を備えている。サイドトリマー10は、パスラインPL上を搬送される鋼帯Sの幅方向両側に設けられ、鋼帯Sの幅方向両縁を剪断する左右二組の上側円形刃11及び下側円形刃12を備えている。図1及び図2において、左側はDR側(駆動側)、右側はOP側(作業者側)である。
各組の上側円形刃11及び下側円形刃12は、図示しないハウジングに回転自在に軸支された上側駆動軸(図示せず)及び下側駆動軸(図示せず)のそれぞれに着脱自在に取り付けられている。サイドトリマー10とこれらハウジング等とにより鋼帯の剪断装置1は構成される。
そして、各組の上側円形刃11及び下側円形刃12において、上側円形刃11は、下側円形刃12に対して鋼帯Sの幅方向外側に設置されている。また、上側円形刃11はパスラインPLの上側に設置され、下側円形刃12はパスラインPLの下側に設置される。
また、各上側円形刃11の幅方向内側面11aには、上ゴムリング13が固定され、各下側円形刃12の幅方向内側面12cには、下ゴムリング14が固定されている。上ゴムリング13及び下ゴムリング14は、鋼帯Sの幅方向両縁を剪断する際に、鋼帯Sが上側円形刃11及び下側円形刃12の内刃に接触して疵がつくのを防止する機能を有する。
また、左右の上側円形刃11間であってパスラインPLの上側には一対の押さえロール16が設けられ、鋼帯Sの幅方向ほぼ中央部であってパスラインPLの下側には板受ロール15が設けられている。
そして、下側円形刃12の外周面12aの上側円形刃11側の端部には、図3に示すように、上側円形刃11側の側面、即ち幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し所定の傾斜角度α1で傾斜するテーパ面12dが形成されている。
また、下側円形刃12は、図3に示すように、テーパ面12dに上側円形刃11側の側面、即ち幅方向外側面12bと反対側でつながり、テーパ面12dに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し所定の傾斜角度α2で傾斜する補助テーパ面12eを有している。そして、補助テーパ面12eの下側円形刃12の軸方向に対する傾斜角度α2は、テーパ面12dの下側円形刃12の軸方向に対する傾斜角度α1よりも小さい。
ここで、下側円形刃12の外周面12aに、テーパ面12d及び補助テーパ面12eを形成するには、下側円形刃12の板厚をwとした場合、先ず、下側円形刃12の外周面12aにおいて下側円形刃12の幅方向外側面12bから長さL2のところにあるポイントP2から幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し傾斜角度α2で傾斜する補助テーパ面12eを形成する。次いで、補助テーパ面12eにおいて下側円形刃12の幅方向外側面12bから長さL1のところにあるポイントP1から幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し傾斜角度α1で傾斜するテーパ面12dを形成する。
このように、下側円形刃12の外周面12aにテーパ面12dを形成したことにより、剪断時に鋼帯Sの材料がテーパ面12dを介して幅方向外側面12b側に逃げ、鋼帯Sの裏面凸部が生じるのを阻止することができる。
また、下側円形刃12の外周面12aに補助テーパ面12eを形成したことにより、次の効果がある。
補助テーパ面12eを形成せずに、下側円形刃12の外周面12aから直接、テーパ面12dを形成すると、下側円形刃12の外周面12aと下側円形刃12のテーパ面12dとの交点に形成される角部によって鋼帯Sの裏面にすり疵が発生するおそれがある。下側円形刃12の外周面12aと下側円形刃12のテーパ面12dとの間を延びる補助テーパ面12eを形成することにより、その角部が平らになり鋼帯Sの裏面にすり疵が発生するおそれを回避できる。また、下側円形刃12の外周面12aに補助テーパ面12eを形成したことにより、剪断時に鋼帯Sの材料が補助テーパ面12e及びテーパ面12dを介して幅方向外側面12b側に逃げ、材料の逃げ量が増加するので、鋼帯Sの裏面凸部が生じるのを阻止する効果を増大できる。
ここで、テーパ面12dの傾斜角度α1は、1°〜10°であることが好ましい。傾斜角度α1が1°未満であると、剪断時に幅方向外側面12b側に逃げる鋼帯Sの材料量が少なく、鋼帯Sの裏面に高さの低い凸部が生じてしまうことがあるからである。一方、傾斜角度α1が10°よりも大きいと、下側円形刃12のテーパ面12dと補助テーパ面12eとの交点をなすポイントP1に形成される角部がやや鋭角気味となり、その角部によって鋼帯Sの裏面にすり疵が発生するおそれがあるからである。テーパ面12dの傾斜角度α1は、3°〜5°がより好ましく、4°程度が最も好適である。
また、補助テーパ面12eの傾斜角度α2は、テーパ面12dの傾斜角度α1よりも小さければよく、限定されるものではないが、α1/2程度の角度であることが好ましい。
また、図1及び図3に示すように、前述したテーパ面12d及び補助テーパ面12eが下側円形刃12の板幅方向の中心に対して線対称に下側円形刃12の幅方向内側面12c側にも形成されている。
これにより、下側円形刃12の幅方向外側面12b側での鋼帯Sの剪断によって刃が摩耗した場合、下側円形刃12を内外ひっくり返して下側円形刃12の幅方向内側面12c側を幅方向外側に配置して鋼帯Sの剪断を行い、この際にテーパ面12d及び補助テーパ面12eを介して鋼帯Sの材料を逃がすようにすればよい。
このように構成されたサイドトリマー10を備えた剪断装置1で鋼帯Sの幅方向縁部を剪断する際の作用について、図4を参照して詳細に説明する。
鋼帯Sの幅方向縁部を剪断する際には、図4(a)に示すように、鋼帯Sの剪断始めに上側円形刃11が鋼帯Sの表面に接触し、その後、上側円形刃11によって下側円形刃12の外周面12aに鋼帯Sの裏面が押し付けられ、更に、上側円形刃11によって下側円形刃12の補助テーパ面12e及びテーパ面12dに鋼帯Sの材料が逃げつつ鋼帯Sの裏面が押し付けられる。そして、図4(b)に示すように、下側円形刃12の外周面12a、補助テーパ面12e及びテーパ面12dに鋼帯Sの裏面が押し付けられながら剪断が終了する。この際に、鋼帯Sの裏面のうち下側円形刃12の外周面12aとの接触部分が塑性変形するが、鋼帯Sの材料が補助テーパ面12e及びテーパ面12dを介して幅方向外側面12b側に逃げ、鋼帯Sの裏面に凸部が生じるのを阻止することができる。これにより、製品表面にトリム圧痕疵を生じさせることがないように、鋼帯Sの裏面に凸部を生じさせることなく鋼帯Sの幅方向両縁を剪断することができる。
そして、このような鋼帯Sの剪断方法により鋼帯Sの幅方向両縁を剪断して、鋼帯Sの幅方向両端部の乱れを除去し、鋼帯Sの製造をすることができる。
また、このような鋼帯Sの剪断方法により鋼帯Sの幅方向両縁を剪断して、鋼帯Sの幅方向を切り揃え、鋼帯Sの製造をすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る鋼帯のサイドトリマーについて図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るサイドトリマーにおける下側円形刃の外周面近傍を拡大して示す図である。
第2実施形態に係るサイドトリマーは、図1乃至図4に示す第1実施形態に係るサイドトリマー10と基本構成は同様であるが、下側円形刃12の形状が相違している。
即ち、第2実施形態に係る鋼帯のサイドトリマーにおける下側円形刃12の外周面12aの上側円形刃11側の端部には、図3に示すように、上側円形刃11側の側面、即ち幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し所定の傾斜角度α1で傾斜するテーパ面12dが形成されている。但し、下側円形刃12は、第1実施形態に係る鋼帯のサイドトリマー10における下側円形刃12と異なり、補助テーパ面12eを有していない。
ここで、下側円形刃12の外周面12aに、テーパ面12dを形成するには、下側円形刃12の板厚をwとした場合、下側円形刃12の外周面12aにおいて下側円形刃12の幅方向外側面12bから長さL1’のところにあるポイントP1’から幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し所定の傾斜角度α1で傾斜するテーパ面12dを形成する。
第2実施形態に係る鋼帯のサイドトリマー及びこのサイドトリマーを備えた鋼帯の剪断装置によれば、下側円形刃12の外周面12aの上側円形刃11側の端部に、上側円形刃11側の側面、即ち幅方向外側面12bに近づくにつれて下側円形刃12の径が小さくなるように下側円形刃12の軸方向に対し所定の傾斜角度α1で傾斜するテーパ面12dが外周面12aから直接形成されている。これにより、鋼帯Sの幅方向縁部を剪断する際に、鋼帯Sの材料がテーパ面12dを介して幅方向外側面12b側に逃げ、鋼帯Sの裏面に凸部が生じるのを阻止することができる。製品表面にトリム圧痕疵を生じさせることがないように、鋼帯Sの裏面に凸部を生じさせることなく鋼帯Sの幅方向両縁を剪断することができる。
なお、テーパ面12dの傾斜角度α1は、第1実施形態と同様に、1°〜10°であることが好ましい。傾斜角度α1が1°未満であると、剪断時に幅方向外側面12b側に逃げる鋼帯Sの材料量が少なく、鋼帯Sの裏面に高さの低い凸部が生じてしまうことがあるからである。一方、傾斜角度α1が10°よりも大きいと、下側円形刃12のテーパ面12dと外周面12aとの交点をなすポイントP1’に形成される角部がやや鋭角気味となり、その角部によって鋼帯Sの裏面にすり疵が発生するおそれがあるからである。テーパ面12dの傾斜角度α1は、3°〜5°がより好ましく、4°程度が最も好適である。
また、図5に示すように、前述したテーパ面12dが下側円形刃12の板幅方向の中心に対して線対称に下側円形刃12の幅方向内側面12c側にも形成されている。
これにより、下側円形刃12の幅方向外側面12b側での鋼帯Sの剪断によって刃が摩耗した場合、下側円形刃12を内外ひっくり返して下側円形刃12の幅方向内側面12c側を幅方向外側に配置して鋼帯Sの剪断を行い、この際にテーパ面12dを介して鋼帯Sの材料を逃がすようにすればよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1実施形態において、テーパ面12d及び補助テーパ面12eを下側円形刃12の板幅方向の中心に対して線対称に下側円形刃12の幅方向内側面12c側に形成する必要は必ずしもない。
また、第2実施形態において、テーパ面12dを下側円形刃12の板幅方向の中心に対して線対称に下側円形刃12の幅方向内側面12c側に形成する必要は必ずしもない。
1 鋼帯の剪断装置
10 サイドトリマー
11 上側円形刃
11a 幅方向内側面
12 下側円形刃
12a 外周面
12b 幅方向外側面(下側円形刃の上側円形刃側の側面)
12c 幅方向内側面
12d テーパ面
12e 補助テーパ面
13 上ゴムリング
14 下ゴムリング
15 板受ロール
16 押さえロール
α1 テーパ面の傾斜角度
α2 補助テーパ面の傾斜角度
PL パスライン
S 鋼帯

Claims (7)

  1. パスライン上を搬送される鋼帯の幅方向両側に設けられ、前記鋼帯の幅方向両縁を剪断する左右二組の上側円形刃及び下側円形刃を備え、前記上側円形刃が前記下側円形刃に対して鋼帯の幅方向外側に設置されるとともに、前記上側円形刃及び前記下側円形刃のそれぞれの軸及び外周面を剪断される前記鋼帯に対して平行に配置した鋼帯のサイドトリマーにおいて、
    前記下側円形刃の外周面の前記上側円形刃側の端部に、前記上側円形刃側の側面に近づくにつれて前記下側円形刃の径が小さくなるように前記下側円形刃の軸方向に対し所定の傾斜角度で傾斜するテーパ面が形成され
    前記上側円形刃及び前記下側円形刃による前記鋼帯の剪断の際に、前記鋼帯の裏面のうち前記下側円形刃の外周面との接触部分が塑性変形するとともに、前記鋼帯の材料が前記テーパ面を介して前記下側円形刃の前記上側円形刃側の側面側に逃げることを特徴とする鋼帯のサイドトリマー。
  2. 前記下側円形刃は、前記テーパ面に前記上側円形刃側の側面と反対側でつながり、前記テーパ面に近づくにつれて前記下側円形刃の径が小さくなるように前記下側円形刃の軸方向に対し所定の傾斜角度で傾斜する補助テーパ面を有し、該補助テーパ面の前記下側円形刃の軸方向に対する傾斜角度は、前記テーパ面の前記下側円形刃の軸方向に対する傾斜角度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の鋼帯のサイドトリマー。
  3. 前記テーパ面の前記下側円形刃の外周面に対する傾斜角度は、1〜10°であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼帯のサイドトリマー。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の鋼帯のサイドトリマーを備えることを特徴とする鋼帯の剪断装置。
  5. 請求項4に記載の鋼帯の剪断装置を用いて鋼帯の幅方向両縁を剪断することを特徴とする鋼帯の剪断方法。
  6. 請求項5に記載の鋼帯の剪断方法により鋼帯の幅方向両縁を剪断して、鋼帯の幅方向両端部の形状の乱れを除去することを特徴とする鋼帯の製造方法。
  7. 請求項5に記載の鋼帯の剪断方法により鋼帯の幅方向両縁を剪断して、鋼帯の幅方向を切り揃えることを特徴とする鋼帯の製造方法。
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