JP6935684B2 - 水性化粧料 - Google Patents

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本発明は、皮膚化粧料として有用な水性化粧料に関する。
水性化粧料は、水や水溶性成分を主成分として構成され、油性成分をほとんど含まない化粧料であり、そのみずみずしい感触が好まれている。近年は、水溶性高分子により粘性を付与した水性化粧料が、高級感を与え、また使用時に、垂れ落ちずに適量を塗布できるという利便性を有するため、特に好まれている。
しかしながら、水性化粧料は油性成分をほとんど含まないことから、皮膚の塗布面で水分蒸散が起こりやすく、塗布直後は保湿感を与えられても、持続的な保湿感を与えるまでには至らないことがあった。
かかる課題を解決するために、いくつかの発明が提案されている。例えば、特許文献1には、保湿性の持続効果に優れる水性化粧料として、リゾリン脂質、ムコ多糖類、少なくとも3価アルコールと4価以上のアルコールを含む特定の多価アルコールを含有する水性化粧料が提案されている。また、特許文献2には、保湿効果の向上した水性化粧料として、マンノシルエリスリトールリピッド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンから選択される1種または2種以上、数平均分子量が200以上200,000以下のポリアルキレングリコール、および水を含有する水性化粧料が提案されている。しかしながら、上記特許文献に記載された水性化粧料は、肌にふっくらとした感触を与える効果は不十分であった。
保湿感とは、肌表面にうるおいを感じられる感触であり、ふっくら感とは、肌表面より深い部分(肌の奥)が柔らかく感じられる感触である。肌にふっくらとした感触を与えるためには、油性成分を配合するのが一般的である。しかしながら、その効果を十分に発揮させるためには、当該油性成分を多量に配合することを要する。水性化粧料に油性成分を安定に配合するためには界面活性剤の添加が必要になり、結果的に、水性化粧料の特徴であった、使用時のみずみずしい感触が低下し、さらにはべたつきを生じるという課題があった。
上記課題に対し、特許文献3には、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、架橋ポリアクリル酸、ポリアクリル酸から選択される1種以上のアクリル酸系ポリマー、水素添加大豆リン脂質、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体から選択される1種以上のリン脂質ポリマー、トリメチルグリシン、ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液を含有する皮膚用化粧料が提案されている。特許文献3に記載された皮膚化粧料は、皮膚に塗布した際に皮膚のべたつき感が抑えられ、皮膚に張りと保湿感を与えることができる。
しかし特許文献3に記載された皮膚化粧料では、保湿効果を高めることで、一時的には皮膚に張りを与えることができるが、持続的にふっくらとした感触を与えるまでには至っていない。さらに、肌に浸透したという実感を与える効果(以下、「浸透感」という)も不十分であった。
特開2012−82177号公報 特開2017−14135号公報 特開2016−98224号公報
そこで、本発明は、油性成分を極力含まない水性化粧料でありながら、浸透感に優れかつべたつきにくく、さらに保湿感に優れ、持続的に肌にふっくらした感触を与えることのできる水性化粧料を提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、(A)水素添加大豆リン脂質、コレステロール、N−アシルアミノ酸塩、および2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体により構成されるリポソーム、(B)リン脂質、(C)平均分子量が300〜5,000のポリエチレングリコール、ならびにカルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上を含有する水性化粧料とすることにより、浸透感に優れかつべたつきにくく、さらに保湿感に優れ、持続的に肌にふっくらした感触を与えることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
[1]下記(A)〜(D)を含有する、水性化粧料。
(A)(i)水素添加大豆リン脂質、(ii)コレステロール、(iii)N−アシルアミノ酸塩、および(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体であって、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸ブチル(BMA)のモル比(MPC/BMA)が9/1〜3/7である共重合体により構成されるリポソームを0.05質量%〜1質量%、
(B)リン脂質を0.1質量%〜3質量%、
(C)平均分子量が300〜5,000であるポリエチレングリコールを0.1質量%〜3質量%、ならびに
(D)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上を0.1質量%〜1.2質量%。
[2]さらに(E)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体を0.005質量%〜0.25質量%含有する、[1]に記載の水性化粧料。
本発明によれば、油性成分を極力含まない水性化粧料でありながら、浸透感に優れかつべたつきにくく、さらに保湿感に優れ、持続的に肌にふっくらした感触を与え得る水性化粧料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の水性化粧料は、以下の(A)〜(D)成分を含有する。
(A)(i)水素添加大豆リン脂質、(ii)コレステロール、(iii)N−アシルアミノ酸塩、および(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体により構成されるリポソーム;
(B)リン脂質;
(C)平均分子量が300〜5,000のポリエチレングリコール;
(D)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上。
<(A)成分>
本発明において、(A)成分として用いられるリポソームは、(i)水素添加大豆リン脂質、(ii)コレステロール、(iii)N−アシルアミノ酸塩、および(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体により構成される。
(i)水素添加大豆リン脂質としては、大豆由来のリン脂質に、常法により水素添加したものを用いることができるが、ホスファチジルコリン含有量が90質量%以上、好ましくは95重量%以上である水素添加大豆リン脂質を用いることが好ましい。かかる水素添加大豆リン脂質としては、各社より提供されている市販の製品を用いることが便利である。
(A)成分であるリポソームの調製には、水素添加大豆リン脂質は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(ii)コレステロールとしては、高等動物の組織等から抽出、精製したコレステロールを用いてもよいが、各社より提供されている市販の製品を用いることが便利である。
(A)成分として用いられるリポソームにおいて、(ii)コレステロールは(i)水素添加大豆リン脂質100質量部に対し、10質量部〜50質量部、好ましくは15質量部〜35質量部含有される。
(iii)N−アシルアミノ酸塩としては、炭素数10〜22程度のアシル基を有するグリシン、サルコシン、アラニン、N−メチル−β−アラニン等の脂肪族アミノ酸;タウリン、メチルタウリン等の含硫アミノ酸;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸等の塩が挙げられ、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有機アミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
(A)成分であるリポソームの調製には、N−アシルアミノ酸塩は1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用することもできる。なお、好ましいN−アシルアミノ酸塩として、N−ココイルサルコシンナトリウム等が例示される。
N−アシルアミノ酸塩は、自体公知の製造方法により製造して用いてもよいが、各社より提供されている市販の製品を用いることが便利である。
(A)成分として用いられるリポソームにおいて、(iii)N−アシルアミノ酸塩は(i)水素添加大豆リン脂質100質量部に対し、0.1質量部〜5質量部、好ましくは0.5質量部〜2質量部含有される。
(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸ブチル(BMA)のモル比(MPC/BMA)が9/1〜3/7である共重合体が用いられ、好ましくは、前記モル比が8/2〜6/4である共重合体が用いられる。
上記共重合体は、自体公知の方法で製造することができ、再沈殿、透析、限外ろ過等の一般的な精製方法により精製して用いることができるが、市販の製品を用いることもできる。
本発明において、(A)成分として用いられるリポソームは、上記(i)〜(iv)を混合し、静置水和法、超音波処理法等、フレンチプレス法、逆相蒸発法、界面活性剤法、エクストルージョン法、カルシウム−EDTAキレート法、凍結融解法、または真空乳化機、高圧ホモミキサー、マイクロフルイダイザー等の乳化機で処理する等の一般的な調製方法により調製することができる。また、調製されたリポソームは、フィルターろ過やゲルろ過などのサイジング操作により粒子径を揃えることができる。
さらに詳しくは、特開2012−184182号公報の[実施例]に記載された方法により調製することができ、「PRIMESOME−MB」(日油株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明において(A)成分として用いられるリポソームの平均粒径は、通常50nm〜500nmであり、好ましくは70nm〜300nmである。なお、リポソームの平均粒子径は、たとえばNICOMP粒度分布計(MODEL 370A、Particle Sizing Systems社製)等を用いて、動的光散乱を測定することによって求めることができる。
本発明の水性化粧料中における(A)成分の含有量は、0.05質量%〜1質量%であり、好ましくは、0.1質量%〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.15質量%〜0.3質量%である。
(A)成分の含有量が0.05質量%未満であると、塗布時の浸透感、保湿感、持続的なふっくら感が低下することがある。(A)成分の含有量が1質量%を超えると、べたつき感が生じることがあり、製剤の安定性が低化することがある。
<(B)成分>
本発明において、(B)成分として用いられるリン脂質は、グリセリンやスフィンゴシンを中心骨格として脂肪酸とリン酸が結合し、さらにリン酸にアルコールがエステル結合した構造を有する脂質であり、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルジグリセロール等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質等、およびこれらの水素添加物等が挙げられる。
本発明の水性化粧料には、上記リン脂質は、1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
本発明においては、アブラナ、ダイズの種子や卵黄等から抽出、精製して得られた天然のリン脂質、その酵素処理物、およびそれらの水素添加物等や、化学的合成法、発酵法等により得られたリン脂質およびそれらの水素添加物等を用いることができるが、「COATSOME NC−61」(日油株式会社製)、「ベイシスLP−20H」(日清オイリオグループ株式会社製)、「NIKKOL レシノール S−10M」(日光ケミカルズ株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明の水性化粧料中における(B)成分の含有量は、0.1質量%〜3質量%であり、好ましくは0.5質量%〜1.5質量%であり、特に好ましくは0.7質量%〜1.2質量%である。
(B)成分の含有量が0.1質量%未満であると、塗布時の浸透感、保湿感が低下することがある。(B)成分の含有量が3質量%を超えると、べたつき感が生じることがある。
<(C)成分>
本発明において(C)成分として用いられるポリエチレングリコールは、エチレングリコールが重合してなるポリエーテルであり、平均分子量が300〜5,000であるものが用いられる。ポリエチレングリコールの平均分子量は、350〜4,000であることが好ましく、400〜3,500であることが特に好ましい。本発明においては、平均分子量が300〜5,000のポリエチレングリコールであれば、異なる平均分子量を有するものを2種以上組み合わせて用いることもできる。
なお、ポリエチレングリコールの平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により、標準ポリエチレングリコールを用いて作成した検量線から求められるポリエチレングリコール換算の質量平均分子量である。
本発明においては、自体公知の方法により所望の平均分子量のポリエチレングリコールを合成して用いてもよいが、「PEG#1540」(日油株式会社製)(平均分子量=約1,500)、「PEG#4000」(日油株式会社製)(平均分子量=約3,100)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明の水性化粧料中における(C)成分の含有量は、0.1質量%〜3質量%であり、好ましくは0.2質量%〜2質量%であり、特に好ましくは0.3質量%〜1質量%である。
(C)成分の含有量が0.1質量%未満であると、保湿感が低下したり、べたつきを生じたりすることがある。(C)成分の含有量が3質量%を超えると、浸透感が低下したり、べたつきが生じたり、持続的なふっくら感が低下することがある。
<(D)成分>
本発明において(D)成分として用いられるカルボキシビニルポリマーは、ペンタエリスリトールのアリルエーテル、ショ糖のアリルエーテルまたはプロピレンアリルエーテルで架橋したアクリル酸の重合体である。
また、本発明において(D)成分として用いられるアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸と、アルキル基の炭素数が10〜30であるアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルとの共重合体を、ショ糖のアリルエーテル又はペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋したものである。
本発明においては、(D)成分として、カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上を用いることができるが、本発明の目的には、(D)成分としてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いることが好ましい。
本発明においては、カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーとして、それぞれ自体公知の方法により製造されたものを用いることができるが、カルボキシビニルポリマーとして、「シンタレンL」(和光純薬工業株式会社製)、「AQUPEC HV−505E」(住友精化株式会社製)、「CARBOPOL940」、「CARBOPOL941」(以上、ルーブリゾール アドバンスト マテリアルズ(Lubrizol Advanced Materials)社製)、およびアルキル変性カルボキシビニルポリマーとして、「AQUPEC HV−501ER」、「AQUPEC SER W−300C」(以上、住友精化株式会社製)、「CARBOPOL ULTREZ20」、「CARBOPOL ULTREZ21」、「PEMULEN TR−1」、「PEMULEN TR−2」、「CARBOPOL ETD2020」(以上、ルーブリゾール アドバンスト マテリアルズ(Lubrizol Advanced Materials)社製)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明の水性化粧料中における(D)成分の含有量は、0.1質量%〜1.2質量%であり、好ましくは0.2質量%〜0.8質量%であり、特に好ましくは0.3質量%〜0.6質量%である。
(D)成分の含有量が0.1質量%未満であると、浸透感が弱くなることがあり、(D)成分の含有量が1.2質量%を超えると、含有量に見合った効果が得られないばかりか、水性化粧料の安定性が悪化することもある。
<(E)成分>
本発明の水性化粧料は、上記(A)成分〜(D)成分に加えて、さらに(E)成分として、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体を含有することができる。
本発明において、(E)成分として用いられる上記共重合体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと、メタクリル酸ステアリルとの共重合体が好ましく用いられる。
本発明の目的には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体としては、GPC法により測定される質量平均分子量が50,000〜200,000程度のものが好ましく用いられる。
本発明の水性化粧料には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体は、1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
本発明においては、自体公知の方法により製造した2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体を用いることができるが、「Lipidure−S」、「Lipidure−NA」、「Lipidure−NR」(以上、日油株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明の水性化粧料中における(E)成分の含有量は、好ましくは0.005質量%〜0.25質量%であり、より好ましくは0.01質量%〜0.2質量%であり、特に好ましくは0.03質量%〜0.1質量%である。
本発明の水性化粧料に、(E)成分が上記含有量にて含有されると、浸透感を低下させたり、べたつきを生じることなく、保湿感および持続的なふっくら感を向上させる効果が得られる。
本発明の水性化粧料は、上記(A)〜(E)成分に加えて、少なくとも水を含有する。
水としては、化粧品用または医薬品用等として一般的に用いられる水を用いることができ、例えば、イオン交換水、精製水等を用いることができる。
本発明の水性化粧料中における水の含有量は、好ましくは50質量%〜95質量%であり、特に好ましくは60質量%〜85質量%である。
本発明の水性化粧料には、本発明の特性を損なわない範囲で、さらに、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)等の溶剤;多価アルコール(プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等)、糖アルコール(ソルビトール、マルチトール等)、アミノ酸(ピロリドンカルボン酸ナトリウム、アラニン等)、酸性ムコ多糖(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)等の保湿剤;水溶性コラーゲン、加水分解コラーゲン等の皮膚コンディションイング剤;アズレン類(アズレン、グアイアズレン、グアイアズレンスルホン酸エチル、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム等)、アラントインおよびその誘導体(アラントイン、アスコルビン酸アラントイン、アラントイングリチルレチン酸等)、ビタミン((アスコルビル/トコフェリル)リン酸カリウム、パンテノール等)、植物抽出物(カミツレ抽出物、カンゾウ抽出物、キダチアロエ抽出物等)、グリチルリチン酸およびその塩(グリチルリチン酸、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム等)、グリチルレチン酸およびその誘導体(グリチルレチン酸、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸ピリドキシン、サクシニルグリチルレチン酸二ナトリウム等)等の抗炎症・肌荒れ防止剤;ホエイ、加水分解卵殻膜、酵母抽出物、核酸類(デオキシリボ核酸、デオキシリボ核酸ナトリウム等)、植物抽出物(キダチアロエ抽出物、オタネニンジン抽出物等)等の細胞賦活剤;アスコルビン酸誘導体(アスコルビルリン酸ナトリウム、アスコルビルリン酸マグネシウム、アスコルビルグルコシド等)、アルブチン、植物抽出物(甘草抽出物、ハマメリス抽出物等)等の美白剤;界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル等);増粘多糖類(カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム等)、水溶性高分子(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン等)の増粘・ゲル化剤;pH調整剤(酢酸、酢酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム等);キレート剤(エデト酸ナトリウム等);抗酸化剤(アスコルビン酸等);防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル等);顔料;色素;香料等、一般的に皮膚化粧料に用いられる添加剤を含有させることもできる。これら添加剤は、必要に応じて、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の水性化粧料は、溶液状、懸濁液状、乳状、ゲル状、ミスト状等の形態で、化粧水、乳液、美容液等の皮膚化粧料として、好適に提供することができ、当分野で周知の一般的な製造方法、たとえば、第十七改正日本薬局方製剤総則[3]製剤各条の「外用液剤」、「ゲル剤」および「スプレー剤」等に記載された方法に準じて製造することができる。
本発明の水性化粧料は、塗布時に優れた浸透感を有し、べたつきにくく、かつ保湿感に優れ、塗布後、持続的に肌にふっくらした感触を与えることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
表1、2に示す(A)成分〜(E)成分およびその他の成分を順次精製水に溶解させて合計100質量%とし、実施例1〜7および比較例1〜4の各水性化粧料を調製した。表1、2中の各成分の含有量は、質量%にて示す。
表1、2に示す各成分としては、以下の原料を用いた。
(※1)リポソーム:「PRIMESOME−MB」(日油株式会社製)((i)水素添加大豆リン脂質、(ii)コレステロール、(iii)N−ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸ブチル(BMA)のモル比(MPC/BMA)=4/1)により構成されるリポソームを約5.6質量%含有するリポソーム分散液)
(※2)水素添加大豆リン脂質:「ベイシスLP−20H」(日清オイリオグループ株式会社製)
(※3)ポリエチレングリコール(平均分子量=約1,500):「PEG#1540」(日油株式会社製)
(※4)ポリエチレングリコール(平均分子量=約3,100):「PEG#4000」(日油株式会社製)
(※5)カルボキシビニルポリマー:「AQUPEC HV−505E」(住友精化株式会社製)
(※6)アルキル変性カルボキシビニルポリマー:「AQUPEC HV−501ER」(住友精化株式会社製)
(※7)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル共重合体:「Lipidure−NR」(日油株式会社製)(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル共重合体を5質量%含有)
(※8)グリセリン:「RG−S」(日油株式会社製)
実施例および比較例の各水性化粧料について、(1)塗布時の浸透感、(2)べたつきのなさ、(3)保湿感、(4)持続的なふっくら感を下記の評価方法により評価した。
(1)塗布時の浸透感
20名の女性(20才代〜40才代)をパネラーとして、各水性化粧料を顔面に塗布させ、顔面全体になじませた際の浸透感について、下記の評価基準により評価させた。
<評価基準>
2点:非常に速やかに肌に浸透したと感じた場合。
1点:速やかに肌に浸透したと感じた場合。
0点:肌に浸透するのが遅いと感じた場合。
評価結果について、20名の評価点の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が25点〜34点
△:合計点が15点〜24点
×:合計点が14点以下
(2)べたつきのなさ
20名の女性(20才代〜40才代)をパネラーとして、各水性化粧料を顔面に塗布させ、顔面全体になじませた際のべたつきのなさについて、下記の評価基準により評価させた。
<評価基準>
2点:全くべたつかないと感じた場合。
1点:ほとんどべたつかないと感じた場合。
0点:べたつくと感じた場合。
評価結果について、20名の評価点の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が25点〜34点
△:合計点が15点〜24点
×:合計点が14点以下
(3)保湿感
20名の女性(20才代〜40才代)をパネラーとして、各水性化粧料を顔面に塗布させ、顔面全体になじませた際の保湿感について、下記の評価基準により評価させた。
<評価基準>
2点:肌表面をしっかり保湿できていると感じた場合。
1点:肌表面をやや保湿できていると感じた場合。
0点:肌表面の保湿が足りないと感じた場合。
評価結果について、20名の評価点の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が25点〜34点
△:合計点が15点〜24点
×:合計点が14点以下
(4)持続的なふっくら感
20名の女性(20才代〜40才代)をパネラーとして、就寝前に各水性化粧料を顔面に塗布させ、顔面全体になじまさせた。翌朝、起床時の肌のふっくら感について、下記の評価基準により評価させた。
<評価基準>
2点:肌が非常にふっくらしていると感じた場合。
1点:肌がややふっくらしていると感じた場合。
0点:肌がふっくらしているとは感じなかった場合。
評価結果について、20名の評価点の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が25点〜34点
△:合計点が15点〜24点
×:合計点が14点以下
上記の評価結果は、表1、2に併せて示した。なお、表中、評価結果と併記した数値は、20名のパネラーの評価点の合計点を示す。
Figure 0006935684
Figure 0006935684
表1に示されるように、実施例1〜7の各水性化粧料については、塗布時の浸透感に優れ、かつべたつきにくく、さらに肌の保湿感に優れ、持続的にふっくらした感触が付与されたと評価された。
特に、(A)成分0.22質量%、(B)成分1.00質量%、(C)成分0.50質量%および(D)成分0.32質量%に加えて、(E)成分0.05質量%を含有する実施例1の水性化粧料は、すべての評価項目において、非常に良好な評価が得られた。
一方、表2に示されるように、比較例1〜4の水性化粧料については、以下の通り、すべての評価項目において十分な有効性の認められたものは見られなかった。
(A)成分を含有していない比較例1の水性化粧料では、塗布時の浸透感および保湿感が不十分であり、特に持続的なふっくら感が得られないと評価された。
(B)成分を含有していない比較例2の水性化粧料では、塗布時の浸透感および保湿感が不十分であり、特に持続的なふっくら感が得られないと評価された。
(C)成分を含有していない比較例3の水性化粧料では、塗布時の保湿感および持続的なふっくら感が不十分であり、特にべたつきが感じられると評価された。
(D)成分を含有していない比較例4の水性化粧料では、塗布時の浸透感が不十分であると評価された。
以上、詳述したように、本発明により、浸透感に優れ、かつべたつきにくく、さらに保湿感に優れ、持続的に肌にふっくらした感触を与え得る水性化粧料を提供することができる。
本発明の水性化粧料は、皮膚化粧料として好適に利用され得る。

Claims (2)

  1. 下記(A)〜(D)を含有する、水性化粧料。
    (A)(i)水素添加大豆リン脂質、(ii)コレステロール、(iii)N−アシルアミノ酸塩、および(iv)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体であって、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸ブチル(BMA)のモル比(MPC/BMA)が9/1〜3/7である共重合体により構成されるリポソームを0.05質量%〜1質量%、
    (B)リン脂質を0.1質量%〜3質量%、
    (C)平均分子量が300〜5,000であるポリエチレングリコールを0.1質量%〜3質量%、ならびに
    (D)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上を0.1質量%〜1.2質量%。
  2. さらに(E)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸アルキル共重合体を0.005質量%〜0.25質量%含有する、請求項1に記載の水性化粧料。
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