JP2013256455A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、植物由来のグラミナン構造フルクタンを皮膜形成成分及び/又は保湿成分と組み合わせた皮膚外用剤を提供することによって、安全性が高く、水分保持力を高めることによりアトピー性皮膚炎症状を持つ肌の状態を整え、乾燥やかゆみなどの症状を改善あるいは予防することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る皮膚外用剤は、ラッキョウ等の植物から抽出されたグラミナン構造フルクタン抽出物を水に溶解して調製した水溶液に、ヒアルロン酸ナトリウム等の皮膜形成成分及び/又は保湿成分を添加して作製することができる。作製した皮膚外用剤を肌表面に塗布することで、皮膚状態の改善効果が得られ、アトピー性皮膚炎症状に有効である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係る皮膚外用剤は、ラッキョウ等の植物から抽出されたグラミナン構造フルクタン抽出物を水に溶解して調製した水溶液に、ヒアルロン酸ナトリウム等の皮膜形成成分及び/又は保湿成分を添加して作製することができる。作製した皮膚外用剤を肌表面に塗布することで、皮膚状態の改善効果が得られ、アトピー性皮膚炎症状に有効である。
【選択図】なし
Description
本発明は、優れた保湿効果、荒れ肌改善効果、かゆみ防止効果及び皮膚状態改善効果を発揮して、肌の乾燥やアトピー性皮膚炎等の肌の好ましくない状態を改善する皮膚外用剤に関するものである。
環境の変化や食生活の変化に伴いアトピー性皮膚炎はますます増加し、深刻化している。アトピー性皮膚炎の原因については未だ明らかにされていないが、その症状として肌の乾燥、炎症、かゆみなどが挙げられ、かゆみによる掻き壊し、黄色ブドウ球菌などの病原菌が患部に繁殖することが肌の状態をさらに悪くすることが知られている。医学的な治療としては対処的なステロイド剤の投与や抗ヒスタミン剤の投与であるが、それらの副作用の面でも問題があった。
そのため、アトピー性皮膚炎に至らないように、肌の状態を改善する皮膚外用剤が提案されている。例えば、特許文献1では、ホスファチジル基を多糖類及びその誘導体の水酸基に直接導入してなる両親媒性多糖類を含有する皮膚外用剤を用いる点が記載されている。また、特許文献2では、皮膚浸透促進剤に、天然高分子を含有するようにした点が記載されている。
こうした皮膚外用剤には、上述した特許文献に記載されているように、天然高分子の多糖類としてフルクタンが用いられる場合がある。フルクタンは、ネギ属に属する植物、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ等の球根部、キク科オグルマ属の植物(Inula)のキクイモ等をはじめ、ダリア、ゴボウ、アザミ、タンポポ、ヤムイモ、アーティチョーク(朝鮮あざみ)、チコリ、葛芋、リュウゼツラン(竜舌蘭)、アスパラガス、サヤマメ、リーキ、ヤーコン、小麦といった植物体に含まれる水溶性の食物繊維で、貯蔵多糖として植物体内に蓄積されている。このうちチコリやダリアの根部などから抽出したフルクタンは果糖がβ2→1グリコシド結合した直鎖状のフルクタンでイヌリンと呼ばれ、工業的な製造が行われている。一方、ラッキョウやニンニク、タマネギなどのネギ属の植物にもフルクタンは含まれ、とくにラッキョウに多量に含まれるフルクタンは、イヌリンとは異なり冷水可溶で、イヌリンよりも高分子で、分子量分布の幅も広く、結合様式にβ2→1グリコシド結合及びβ2→6グリコシド結合を分岐状に併せ持つグラミナン構造フルクタンであることが知られている。
そこで、本発明は、植物由来のグラミナン構造フルクタンを皮膜形成成分及び/又は保湿成分と組み合わせた皮膚外用剤を提供することによって、安全性が高く、水分保持力を高めることによりアトピー性皮膚炎症状を持つ肌の状態を整え、乾燥やかゆみなどの症状を改善あるいは予防することを目的とする。
本発明に係る皮膚外用剤は、植物由来のグラミナン構造フルクタンと、皮膜形成成分及び/又は保湿成分とを含有する。さらに、前記グラミナン構造フルクタンを0.001重量%〜30.0重量%含有する。さらに、前記皮膜形成成分及び/又は前記保湿成分は、レバン;イヌリン;グリセリン及びその誘導体;ジプロピレングリコール(DPG);1−3ブチレングリコール(BG);プルラン;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ローカストビーンガム;ポリビニルカーボマー共重合体;アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体;ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン;2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体;コラーゲン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ヒアルロン酸並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコール及びそれらの誘導体;セラミド及びその誘導体;スフィンゴ脂質及びその誘導体;レシチン及びその誘導体;コレステロール及びその誘導体;エラスチン及びその誘導体;アミノ酸並びにその塩類及び誘導体;ポリクオタニウム−51;ベタイン;ピロリドンカルボン酸(PCA)並びにその塩類及び誘導体;尿素並びにその塩類及び誘導体;合成ペプチド並びにその塩類及び誘導体;ポリグルタミン酸並びにその塩類及び誘導体;アルファヒドロキシ酸並びにその塩類及び誘導体;アルブミン;酵母エキス;菌発酵物;シルク並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;カゼイン、グルコサミンなどのムコ多糖類並びにそれらの加水分解物、塩類及び誘導体;キチン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キトサン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ホエイ;褐藻エキス;紅藻エキス;緑藻エキス;セルロース並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラフィノース;脂肪酸並びにその塩類及び誘導体;デキストリン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;グルコン酸塩;スクワラン及びその誘導体;スクワレン及びその誘導体;アルカンジオール類;チューペロース多糖類;ケラチン及びその誘導体;でんぷん並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラクトフェリン;植物エキス;アルギン酸並びにその塩類及び誘導体;トレハロース及びその誘導体;アラビアゴム;ガラクタン;寒天;クインスシード;グァーガム;トラガントガム;ペクチン;マンナン;カードラン;キサンタンガム;サクシノグルカン;デキストラン;ゼラチン;フィブロイン;ポリアクリル酸ナトリウム;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート;含水二酸化ケイ素;軽質無水ケイ酸;コロイダルアルミナ;ベントナイト;ラポナイトからなる群から選択される1種又は2種以上である。さらに、前記皮膜形成成分及び/又は前記保湿成分を0.001重量%〜30.0重量%含有する。さらに、抗炎症成分として、カンゾウ根エキス;グリチルリチン酸の塩及びその誘導体;グリチルレチン酸の塩類及びその誘導体;アラントイン;クオタニウム−73;クオタニウム−51;クオタニウム−45;パントテン酸並びにその塩及び誘導体;ヘスペリジン;乳酸塩及びその誘導体;リゾチーム塩及びその誘導体;アズレン及びその誘導体;ステアロイル乳酸塩からなる群から選択される1種又は2種以上を配合する。さらに、前記抗炎症成分を0.001重量%〜10.0重量%含有する。
本発明は、植物由来のグラミナン構造フルクタンを皮膜形成成分及び/又は保湿成分と組み合わせることで、優れた保湿効果、荒れ肌改善効果、かゆみ防止効果、皮膚状態改善効果を持つことにより、肌の乾燥やアトピー性皮膚炎等の肌の好ましくない状態を改善するのに有用な皮膚外用剤を得ることができる。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。本発明で用いるグラミナン構造フルクタンは、原料としては、グラミナン構造フルクタンを含有する植物が用いられる。原料としては、ネギ属に属する植物、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ等の球根部、キク科オグルマ属の植物(Inula)のキクイモ等をはじめ、ダリア、ゴボウ、アザミ、タンポポ、ヤムイモ、アーティチョーク(朝鮮あざみ)、チコリー、葛芋、リュウゼツラン(竜舌蘭)、アスパラガス、サヤマメ、リーキ、ヤーコン、小麦といった植物が挙げられる。抽出効率の面からみると、グラミナン構造フルクタンを乾燥物中に60%以上含有するラッキョウが好ましい。
こうした原料は、生のままで使用してもよいが、収穫後凍結処理したものや乾燥させたものでも使用できる。なお、生のままで使用する場合には、時間が経過するとともにフルクタンの含有量が低下するので、収穫後できるだけ早期に処理することが望ましい。原料は、予め粉砕処理するか、ホモジナイザー、パルパー粉砕器等の処理装置を用いて細かく粉砕することでフルクタンの抽出効率を向上させることができる。粉砕処理後の粒子のサイズは、10μm〜1000μmが好ましく、10μm〜100μmがより好ましい。
原料には水を添加して抽出処理を行う。添加する水量は、生の原料又は凍結した原料の場合には、原料1重量部に対して1〜4重量部の水を加えることが望ましいが、水を加えることなく処理することもできる。乾燥した原料の場合には、1重量部に対して5〜10重量部の水を加えることが望ましい。水は、飲料用の水を使用すればよく、水道水でもかまわない。
ネギ属に属する植物、例えば、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ等の球根部を用いる場合には、アンモニアが含まれるが、原料を投入した溶液では球根部中に多く含まれる有機酸により酸性を呈する。そして、抽出工程中にアンモニアが揮発するとさらに溶液の酸性化が進行するようになる。フルクタンは、酸性の溶液中では分解して低分子化するため、処理中はアルカリ性の状態を維持することが望ましい。そのため、抽出用の水にpH調整剤を添加しpHを調整して予めアルカリ性の状態に調製しておく。このことにより、植物体に含まれる蛋白質は変性して、沈殿となり、加熱工程を組み合わせることで除去することができる。原料に抽出用の水を添加した初期状態での抽出液のpHは8〜10の範囲に設定しておくことが好ましい。また、最終的に得られるフルクタンを食品用として用いる場合、pHを5.5〜7.5に調整しておくことが望ましいと言われているが、初期状態の抽出液を予め上記のpHの範囲に設定してアルカリ性に調製しておくことで、以後の工程でできるだけpH調整を行なわずに最終的なpHを5.5〜7.5とすることができ、pH調整工程を最小限に抑えて製造工程を簡略化することが可能となる。
初期状態の抽出液のpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムといったものが挙げられる。水酸化カルシウムは、抽出液の蛋白質成分や余分なミネラル成分を除去する特性を備えていることから、pH調整剤として好ましい。また、抽出液を加熱する場合抽出液内の有機酸(クエン酸、リンゴ酸、コハク酸等)がカルシウムと結合するようになり、結合物質は温度が高い程溶解しにくくなって沈殿するようになるので、有機酸の除去の観点からも水酸化カルシウムは好適である。また、抽出液を食品用に用いる場合でも、水酸化カルシウムに含まれるカルシウムが液中に残留しても問題ない。
なお、抽出液の濾過処理後に、脱塩装置、アニオン樹脂及びカチオン樹脂等により処理して上述した水酸化カルシウムと同様の除去工程を行うのであれば、水酸化カルシウム以外のpH調整剤を用いても構わない。また、水酸化カルシウムを用いる場合、抽出用の水に溶解しにくいので、予め抽出用の水に添加して撹拌した後原料に添加すれば、pHが上記の範囲に設定されたアルカリ性で安定した初期状態の抽出液を得ることができる。
粉砕した原料に、pH調整剤を添加した抽出用の水を加えて、常温状態で1時間程度撹拌して抽出液を調製する。次に、調製した抽出液を加熱温度40℃〜100℃及び加熱時間30分〜1440分、より好ましくは加熱温度65℃〜95℃及び加熱時間30分〜300分で加熱処理する。加熱処理では、原料から十分にフルクタンの抽出を行い、抽出液の殺菌処理を行うとともに抽出液に含まれるアンモニアを揮発させることができる。また、アルカリ性の抽出液を加熱することでカルシウムが沈殿するようになり、カルシウムを除去することができる。
加熱処理後、抽出液が60℃になるまで強制的に冷却処理を行う。60℃まで抽出液を冷却することで、メイラード反応を抑制するとともにフルクタンの分解による低分子化を抑止することができる。冷却処理した抽出液を常温状態で一晩放置した後、抽出液に活性炭を添加して撹拌し、活性炭に臭み成分や着色物質を吸着させる処理を行う。使用する活性炭の量は、乾燥重量に換算した原料1重量部に対して0.1〜1重量部が好ましく、0.3〜1.0重量部がより好ましい。処理時間は30分〜120分が望ましく、処理温度は20℃以下又は40℃以上に設定すれば微生物等の影響を抑制することができるが、臭み成分及び着色物質の吸着には、20℃以下又は40℃〜50℃が好ましい。処理温度を40℃〜50℃に設定すれば、以後の濾過処理の際に抽出液の粘度を低くして処理時間を短縮することができる。
次に、抽出液の濾過処理を行い、抽出液中の原料の残渣等の沈殿物や処理に用いた活性炭等の物質を除去する。濾過処理には、綿布ろ過、有効壁遠心分離機、デラバル型遠心分離機、スクリューデカンタ、シャープレス型遠心分離器といった公知のものを使用することができる。また、こうした濾過処理の後、フィルタープレス、精密濾過器による精密濾過処理を行うようにしてもよい。濾過処理の際の温度は、20℃以下又は40℃以上に設定して微生物等の影響を抑制することが望ましい。なお、濾過処理は、活性炭処理と同時に行うこともできる。
次に、濾過処理した抽出液を減圧濃縮する。減圧濃縮処理には、グローバル濃縮機、薄膜遠心濃縮機、フラッシュエバポレーター、凍結濃縮機といった公知の装置を使用することができる。減圧濃縮時には抽出液からアンモニアが揮発するようになるが、上述したように抽出液をアルカリ性に調製しておくことで、抽出液が酸性化せずにフルクタンの分解を防止することができる。原料によっては減圧濃縮の際に抽出液が酸性とならないようにpH調整が必要な場合があるが、その場合には濃縮処理前に水酸化カルシウム等のpH調整剤を再度添加すればよい。濃縮処理の際の温度は、減圧下で35℃〜65℃が望ましい。濃縮処理により得られる濃縮固形分の濃度は、Brix=10%〜70%が望ましい。乾燥粉末を製造する場合には、Brix=10%〜50%が望ましく、濃縮液として保存する場合には、Brix=50%〜70%が望ましい。なお、濃縮処理の際に処理液を80℃以上に加熱して殺菌処理することが望ましい。
濃縮処理後、凍結乾燥又は噴霧乾燥等の公知の乾燥方法により乾燥処理する。また、乾燥処理前に加熱温度80℃以上加熱時間30分で濃縮液を加熱しながら撹拌して殺菌することが望ましい。殺菌処理には、プレートヒーター、チューブラ殺菌機を使用するとよい。
以上のように処理することで、品質の安定したグラミナン構造フルクタン抽出物を高い収率で量産化することが可能となる。なお、グラミナン構造フルクタン抽出物は、用途に応じて、上述の濾過処理した抽出液、上述の減圧濃縮した抽出液又は乾燥させた粉末として製造すればよい。こうして、グラミナン構造フルクタンの含有量が75%以上の抽出物を得ることができる。
また、フルクタンの品質を高めるためには、濃縮液を膜精製して低分子化したフルクタンを除去するようにすればよい。フルクタンの純度を高めるためには、抽出液に高濃度のエタノールを添加してフルクタンを沈殿させ、沈殿したフルクタンを濾過処理により回収する精製処理を繰り返すことで、低分子の不純物を除去した高純度のフルクタンを製造することができる。
得られたグラミナン構造フルクタンは、植物から抽出した天然素材で安全性が高く、高い水溶性を有し、冷水でも溶ける特性を備えている。そして、グラミナン構造フルクタンの分子量は、1,000〜150,000と広い分子量分布を有しているため、低分子による肌への浸透効果を有するとともに高分子による肌の保護効果を併せて有している。
また、グラミナン構造フルクタンの皮膚外用剤中での配合量は、0.001重量%〜30.0重量%、好ましくは0.1重量%〜10.0重量%である。配合量が0.001重量%より少ないと十分な皮膚状態の改善効果を得ることができず、また30.0重量%を超えて配合すると、経時安定性などの点で十分でない。
グラミナン構造フルクタンと組み合せる皮膜形成成分及び/又は保湿成分は、皮膚外用剤として通常用いられている成分であれば、特に限定されるものではないが、具体的には、以下のものが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を適宜組み合せて使用することができる。
(1)レバン;イヌリン;ケラチン分解物等のタンパク質;キチン及びその誘導体;キトサン及びその誘導体;アラビアガム;ローカストビーンガム;カラギーナン;プルラン;マルメロ;寒天;グリセリン及びその誘導体;ジプロピレングリコール(DPG);1−3ブチレングリコール(BG);プルラン;ローカストビーンガム;コラーゲン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ヒアルロン酸並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコール及びそれらの誘導体;セラミド及びその誘導体;スフィンゴ脂質及びその誘導体;レシチン及びその誘導体;コレステロール及びその誘導体;エラスチン及びその誘導体;アミノ酸並びにその塩類及び誘導体;ポリクオタニウム−51;ベタイン;ピロリドンカルボン酸(PCA)並びにその塩類及び誘導体;尿素並びにその塩類及び誘導体;合成ペプチド並びにその塩類及び誘導体;ポリグルタミン酸並びにその塩類及び誘導体;アルファヒドロキシ酸並びにその塩類及び誘導体;アルブミン;酵母エキス;菌発酵物;シルク並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;カゼイン、グルコサミンなどのムコ多糖類並びにそれらの加水分解物、塩類及び誘導体;キチン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キトサン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ホエイ;褐藻エキス;紅藻エキス;緑藻エキス;ラフィノース;脂肪酸並びにその塩類及び誘導体;デキストリン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;グルコン酸塩;スクワラン及びその誘導体;スクワレン及びその誘導体;アルカンジオール類;チューペロース多糖類;ケラチン及びその誘導体;でんぷん並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラクトフェリン;植物エキス;アルギン酸並びにその塩類及び誘導体;トレハロース及びその誘導体;ガラクタン;寒天;クインスシード;グァーガム;トラガントガム;ペクチン;マンナン;カードラン;キサンタンガム;サクシノグルカン;デキストラン;ゼラチン;フィブロイン;含水二酸化ケイ素;軽質無水ケイ酸;コロイダルアルミナ;ベントナイト;ラポナイト
(2)セルロース類:メチルセルロース、エチルセルロース、カチオン化セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びそれらの誘導体
(3)カルボキシビニルポリマー:カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びにそれらのカルシウム塩、カリウム塩及び誘導体
(4)アクリル樹脂:ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸アミド、ポリN-イソプロピルアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ナトリウム、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ナトリウム、アクリル酸・スチレン・メタクリル酸アンモニウム共重合体、アクリル酸・スチレン共重合体、アクリル酸・メタクリル酸アミド共重合体、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸エチル・アクリル酸アミド・アクリル酸共重合体、アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸共重合体、アクリル酸オクチル・スチレン共重合体、アクリル酸オクチル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・ヒドロキシメタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸ブチル・ヒドロキシメタクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸メチル・スチレン共重合体、アクリル酸メトキシエチル・アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸メトキシエチル・アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、メタクリル酸・スチレン共重合体、メタクリル酸・メタクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸オクチル共重合体
(5)シリコーン類:アルキル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、高重合メチルポリシロキサン
(6)アルキッド樹脂:イソフタル酸系アルキッド樹脂、エポキシ変性フタル酸系アルキッド樹脂、コハク酸系アルキッド樹脂、シクロヘキサン系アルキッド樹脂、シクロヘキセン系アルキッド樹脂、フタル酸系アルキッド樹脂、ロジン変性マレイン酸系アルキッド樹脂
(7)オレフィン・無水マレイン酸共重合体及びその塩:エチレン・無水マレイン酸共重合体、イソブチレン・無水マレイン酸ナトリウム共重合体
(8)エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂オレイン酸エステル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂ステアリン酸エステル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂リシノレイン酸エステル、エポキシ樹脂牛脂脂肪酸エステル、エポキシ樹脂鯨油脂肪酸エステル
(9)ビニルピロリドン系ポリマー:ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ジエチル硫酸ビニルピロリドン・N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体
(10)両性高分子:N−メタクリロイルエチルーN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ステアリル共重合体、N−メタクリロイルエチルーN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体
(11)合成電解質ポリマー:ポリ塩化メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム
(12)その他のポリマー:ポリビニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、スチレン・メチルスチレン・インデン共重合体、トルエンスルホンアミド樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール・エピクロルヒドリン・ヤシ油アルキルアミン・ジプロピレントリアミン縮合物、ポリエチレングリコール・エピクロルヒドリン・牛脂アルキルアミン・ジプロピレントリアミン縮合物、ポリビニルアセタールジエステルアミノアセテート、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、水素添加スチレン・メチルスチレン・インデン共重合体、無水マレイン酸・ジイソブチレン共重合体ナトリウム、ナイロン6、ナイロン6,6、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、酢酸ビニル・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン液、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液
上記した皮膜形成成分及び/又は保湿成分のうち、レバン;イヌリン;グリセリン及びその誘導体;ジプロピレングリコール(DPG);1−3ブチレングリコール(BG);プルラン;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ローカストビーンガム;ポリビニルカーボマー共重合体;アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体;ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン;2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体;コラーゲン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ヒアルロン酸並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコール及びそれらの誘導体;セラミド及びその誘導体;スフィンゴ脂質及びその誘導体;レシチン及びその誘導体;コレステロール及びその誘導体;エラスチン及びその誘導体;アミノ酸並びにその塩類及び誘導体;ポリクオタニウム−51;ベタイン;ピロリドンカルボン酸(PCA)並びにその塩類及び誘導体;尿素並びにその塩類及び誘導体;合成ペプチド並びにその塩類及び誘導体;ポリグルタミン酸並びにその塩類及び誘導体;アルファヒドロキシ酸並びにその塩類及び誘導体;アルブミン;酵母エキス;菌発酵物;シルク並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;カゼイン、グルコサミンなどのムコ多糖類並びにそれらの加水分解物、塩類及び誘導体;キチン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キトサン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ホエイ;褐藻エキス;紅藻エキス;緑藻エキス;セルロース並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラフィノース;脂肪酸並びにその塩類及び誘導体;デキストリン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;グルコン酸塩;スクワラン及びその誘導体;スクワレン及びその誘導体;アルカンジオール類;チューペロース多糖類;ケラチン及びその誘導体;でんぷん並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラクトフェリン;植物エキス;アルギン酸並びにその塩類及び誘導体;トレハロース及びその誘導体;アラビアゴム;ガラクタン;寒天;クインスシード;グァーガム;トラガントガム;ペクチン;マンナン;カードラン;キサンタンガム;サクシノグルカン;デキストラン;ゼラチン;フィブロイン;ポリアクリル酸ナトリウム;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート;含水二酸化ケイ素;軽質無水ケイ酸;コロイダルアルミナ;ベントナイト;ラポナイトが好ましい。
皮膜形成成分及び/又は保湿成分の配合量は、皮膜形成成分及び/又は保湿成分の具体的な種類や、皮膚外用剤のタイプ、他の配合成分との関係により適宜選択することが可能であるが、皮膚外用剤全体の0.001重量%〜30.0重量%で配合することが好ましく、0.01重量%〜20.0重量%で配合することがさらに好ましい。配合量が0.001重量%未満では、十分な皮膚状態改善効果を得ることが困難であり、30.0重量%を超えると、粘度が高くなりすぎて肌の表面で延展しにくくなる傾向がある。また、皮膜形成成分は1種を選択して配合しても2種以上を組み合わせて配合しても良い。
皮膚外用剤には、抗炎症成分を添加することで、アトピー性皮膚炎等に対してさらに改善効果が得られる。抗炎症成分としては、カンゾウ根エキス;グリチルリチン酸の塩及びその誘導体;グリチルレチン酸の塩類及びその誘導体;アラントイン;クオタニウム−73;クオタニウム−51;クオタニウム−45;パントテン酸並びにその塩及び誘導体;ヘスペリジン;乳酸塩及びその誘導体;リゾチーム塩及びその誘導体;アズレン及びその誘導体;ステアロイル乳酸塩が挙げられ、これらのものから1種又は2種以上を組み合せて配合することが好ましい。また、抗炎症成分の配合量は、抗炎症成分の具体的な種類や、皮膚外用剤のタイプ、他の配合成分との関係により適宜選択することが可能であるが、皮膚外用剤全体の0.001重量%〜10.0重量%で配合することが好ましい。
本発明は、化粧水、乳液、美容液、クリーム等の基礎化粧料、口紅、ファンデーションなどのメーキャップ化粧料、頭髪洗浄料、育毛剤等の頭髪化粧料、石鹸等の洗浄料に用いることができ、形態に制限があるものではない。
また、本発明は、化粧料又は医薬部外品として用いる場合、グラミナン構造フルクタン及びそれと組み合せる皮膜形成成分及び/又は保湿成分の他に通常用いられる他の成分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明が実施例によって制限されるものではない。
<グラミナン構造フルクタンの製造>
原料として乾燥ラッキョウを粒径2mm以下となる程度に粉砕して用い、原料500kgに対して10倍量の抽出用の水を添加してグラミナン構造フルクタン抽出物を作製した。抽出用の水として、pH調整剤である水酸化カルシウム6.9kgを水道水に添加して撹拌し、十分溶解させたものを準備した。抽出用の水に原料を投入し、常温で1時間撹拌して抽出液を調製した後、95℃で1時間加熱処理した。加熱処理した抽出液を60℃に強制冷却して3時間撹拌した後、活性炭250kgを添加して1時間撹拌して活性炭処理を行い、40℃〜45℃の温度状態を維持しながら珪藻土により濾過処理を行った。次に、処理された抽出液を減圧濃縮処理した後、85℃の温°状態で1時間加熱して殺菌処理した。加熱後噴霧乾燥して粉末状のグラミナン構造フルクタン抽出物を254kg得た。
原料として乾燥ラッキョウを粒径2mm以下となる程度に粉砕して用い、原料500kgに対して10倍量の抽出用の水を添加してグラミナン構造フルクタン抽出物を作製した。抽出用の水として、pH調整剤である水酸化カルシウム6.9kgを水道水に添加して撹拌し、十分溶解させたものを準備した。抽出用の水に原料を投入し、常温で1時間撹拌して抽出液を調製した後、95℃で1時間加熱処理した。加熱処理した抽出液を60℃に強制冷却して3時間撹拌した後、活性炭250kgを添加して1時間撹拌して活性炭処理を行い、40℃〜45℃の温度状態を維持しながら珪藻土により濾過処理を行った。次に、処理された抽出液を減圧濃縮処理した後、85℃の温°状態で1時間加熱して殺菌処理した。加熱後噴霧乾燥して粉末状のグラミナン構造フルクタン抽出物を254kg得た。
得られたグラミナン構造フルクタン抽出物は、グラミナン構造フルクタンの含有量が81.5%で、含まれるグラミナン構造フルクタンの分子量は、6,000〜100,000であった。
<荒れ肌改善効果試験>
得られたグラミナン構造フルクタン抽出物を用いて以下の配合割合で皮膚外用剤を調製した。
グラミナン構造フルクタン抽出物 1.0重量%
BG 5.0重量%
ペンチレングリコール 3.0重量%
カルボマー 1.0重量%
水 90.0重量%
原料水にグラミナン構造フルクタン抽出物を投入して撹拌することで溶解させて水溶液を調製し、基材としてBG、ペンチレングリコール及びカルボマーを添加して十分に撹拌してクリーム状の皮膚外用剤を調製した。
得られたグラミナン構造フルクタン抽出物を用いて以下の配合割合で皮膚外用剤を調製した。
グラミナン構造フルクタン抽出物 1.0重量%
BG 5.0重量%
ペンチレングリコール 3.0重量%
カルボマー 1.0重量%
水 90.0重量%
原料水にグラミナン構造フルクタン抽出物を投入して撹拌することで溶解させて水溶液を調製し、基材としてBG、ペンチレングリコール及びカルボマーを添加して十分に撹拌してクリーム状の皮膚外用剤を調製した。
調製された皮膚外用剤を使用した荒れ肌改善効果試験を行った。荒れ肌改善効果試験は、上腕部に荒れ肌を有する20〜30歳の被験者10人を対象に1週間連続塗布し、その効果を評価した。すなわち、被験者の左側上腕試験部位に1日1回、約1.0gの皮膚外用剤を塗布し、試験開始前および試験終了後の皮膚の状態を皮膚水分含量測定機(株式会社インテグラル製;型式MDS800)により測定した。測定では、皮膚外用剤を塗布していない右側上腕部を対照とした。皮膚の状態の改善率は、塗布前の水分量を100%として、塗布後の水分の増加率を算出して、皮膚乾燥度の改善率とした。
試験前後の試験部位と対照部位の判定結果を比較し、皮膚乾燥度が20%以上改善された場合を「有効」、10%以上20%未満改善された場合を「やや有効」、10%未満でほとんど変化が無かった場合を「無効」とした。試験結果は、「有効」が2人、「やや有効」が4人、「無効」が4人であった。したがって、有効とした被験者が半分以上となり、グラミナン構造フルクタンにより荒れ肌に対してある程度の改善効果がみられた。
<官能テスト1(アトピー肌改善効果)>
上述のように作製したグラミナン構造フルクタン抽出物を用い、皮膜形成成分及び/又は保湿成分として、ヒアルロン酸ナトリウム(株式会社資生堂製)、スクワラン(日光ケミカルズ株式会社製)又はコラーゲン(新田ゼラチン株式会社製)とそれぞれ組み合せて、表1の実施例1から3に示す配合割合で組み合せた皮膚外用剤を、上述した荒れ肌改善効果試験の場合と同様に作製した。また、比較例1から6として、グラミナン構造フルクタン抽出物を配合せずに、皮膜形成成分及び/又は保湿成分のみで単独又は2種類を組み合せた皮膚外用剤を作製した。
上述のように作製したグラミナン構造フルクタン抽出物を用い、皮膜形成成分及び/又は保湿成分として、ヒアルロン酸ナトリウム(株式会社資生堂製)、スクワラン(日光ケミカルズ株式会社製)又はコラーゲン(新田ゼラチン株式会社製)とそれぞれ組み合せて、表1の実施例1から3に示す配合割合で組み合せた皮膚外用剤を、上述した荒れ肌改善効果試験の場合と同様に作製した。また、比較例1から6として、グラミナン構造フルクタン抽出物を配合せずに、皮膜形成成分及び/又は保湿成分のみで単独又は2種類を組み合せた皮膚外用剤を作製した。
そして、アトピー性皮膚炎による肌の乾燥、かゆみ等を訴える女子被験者(20歳〜30歳)20人に皮膚外用剤を1日2回(朝・夕)連続4週間塗布して4週間後の効果を評価した。
評価結果は、皮膚水分含量、皮膚のカサカサ感、つっぱり感、かゆみの各項目に対して、カサカサ感が改善した、皮膚が滑らかになった、かゆみが改善したと回答した人数を調査し、表2の基準で評価した。
また、被験者に対して上述した荒れ肌改善効果試験を行い、「有効」及び「やや有効」(10%以上改善)となった者の人数を調査した。評価結果及び人数を表1に併せて示す。
評価結果をみると、グラミナン構造フルクタン抽出物に皮膜形成成分及び/又は保湿成分を配合した実施例1から3は、皮膚水分保持量、荒れ肌改善効果、アトピー肌改善効果の点で優れていることが示されており、グラミナン構造フルクタンを配合していない比較例1から6に比べても優れた効果を有している。
<官能テスト2(アトピー肌改善効果)>
上述のように作製したグラミナン構造フルクタン抽出物に、皮膜形成成分及び/又は保湿成分として実施例1と同様のスクワラン及びコラーゲンを組み合せたものに、さらに抗炎症成分として、グリチルリチン酸2K(アルプス薬品工業株式会社製)及びアズレン(アルプス薬品工業株式会社製)を表3の実施例4から6に示す配合割合で組み合せた皮膚外用剤を、上述した荒れ肌改善効果試験の場合と同様に作製した。また、比較例7及び8として、皮膜形成成分及び/又は保湿成分と配合せずにグラミナン構造フルクタン抽出物及び抗炎症成分を組み合せた皮膚外用剤を作製した。
上述のように作製したグラミナン構造フルクタン抽出物に、皮膜形成成分及び/又は保湿成分として実施例1と同様のスクワラン及びコラーゲンを組み合せたものに、さらに抗炎症成分として、グリチルリチン酸2K(アルプス薬品工業株式会社製)及びアズレン(アルプス薬品工業株式会社製)を表3の実施例4から6に示す配合割合で組み合せた皮膚外用剤を、上述した荒れ肌改善効果試験の場合と同様に作製した。また、比較例7及び8として、皮膜形成成分及び/又は保湿成分と配合せずにグラミナン構造フルクタン抽出物及び抗炎症成分を組み合せた皮膚外用剤を作製した。
そして、官能テスト1と同様に、アトピー性皮膚炎による肌の乾燥、かゆみ等を訴える女子被験者(20歳〜30歳)20人に試料を1日2回(朝・夕)連続4週間塗布して4週間後の効果を評価した。試験結果は、皮膚水分含量、皮膚のカサカサ感、つっぱり感、かゆみの各項目に対して、カサカサ感が改善した、皮膚が滑らかになった、かゆみが改善したと回答した人数を調査し、表2の基準で評価した。
また、被験者に対して上述した荒れ肌改善効果試験を行い、「有効」及び「やや有効」(10%以上改善)となった者の人数を調査した。評価結果及び人数を表3に併せて示す。
評価結果をみると、グラミナン構造フルクタン抽出物に皮膜形成成分及び/又は保湿成分を配合した実施例4から6は、皮膚水分保持量、荒れ肌改善効果、アトピー肌改善効果の点で優れていることが示されており、皮膜形成成分及び/又は保湿成分を配合していない比較例7及び8に比べても優れた効果を有している。
Claims (8)
- 植物由来のグラミナン構造フルクタンと、皮膜形成成分及び/又は保湿成分とを含有する皮膚外用剤。
- 前記グラミナン構造フルクタンを0.001重量%〜30.0重量%含有する請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記皮膜形成成分及び/又は前記保湿成分は、レバン;イヌリン;グリセリン及びその誘導体;ジプロピレングリコール(DPG);1−3ブチレングリコール(BG);プルラン;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ローカストビーンガム;ポリビニルカーボマー共重合体;アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体;ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン;2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体;コラーゲン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ヒアルロン酸並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコール及びそれらの誘導体;セラミド及びその誘導体;スフィンゴ脂質及びその誘導体;レシチン及びその誘導体;コレステロール及びその誘導体;エラスチン及びその誘導体;アミノ酸並びにその塩類及び誘導体;ポリクオタニウム−51;ベタイン;ピロリドンカルボン酸(PCA)並びにその塩類及び誘導体;尿素並びにその塩類及び誘導体;合成ペプチド並びにその塩類及び誘導体;ポリグルタミン酸並びにその塩類及び誘導体;アルファヒドロキシ酸並びにその塩類及び誘導体;アルブミン;酵母エキス;菌発酵物;シルク並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;カゼイン、グルコサミンなどのムコ多糖類並びにそれらの加水分解物、塩類及び誘導体;キチン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;キトサン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ホエイ;褐藻エキス;紅藻エキス;緑藻エキス;セルロース並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラフィノース;脂肪酸並びにその塩類及び誘導体;デキストリン並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;グルコン酸塩;スクワラン及びその誘導体;スクワレン及びその誘導体;アルカンジオール類;チューペロース多糖類;ケラチン及びその誘導体;でんぷん並びにその加水分解物、塩類及び誘導体;ラクトフェリン;植物エキス;アルギン酸並びにその塩類及び誘導体;トレハロース及びその誘導体;アラビアゴム;ガラクタン;寒天;クインスシード;グァーガム;トラガントガム;ペクチン;マンナン;カードラン;キサンタンガム;サクシノグルカン;デキストラン;ゼラチン;フィブロイン;ポリアクリル酸ナトリウム;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート;含水二酸化ケイ素;軽質無水ケイ酸;コロイダルアルミナ;ベントナイト;ラポナイトからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 前記皮膜形成成分及び/又は前記保湿成分を0.001重量%〜30.0重量%含有する請求項3に記載の皮膚外用剤。
- 抗炎症成分として、カンゾウ根エキス;グリチルリチン酸の塩及びその誘導体;グリチルレチン酸の塩類及びその誘導体;アラントイン;クオタニウム−73;クオタニウム−51;クオタニウム−45;パントテン酸並びにその塩及び誘導体;ヘスペリジン;乳酸塩及びその誘導体;リゾチーム塩及びその誘導体;アズレン及びその誘導体;ステアロイル乳酸塩からなる群から選択される1種又は2種以上を配合する請求項1から4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- 前記抗炎症成分を0.001重量%〜10.0重量%含有する請求項5に記載の皮膚外用剤。
- 化粧料である請求項1から6のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- 医薬部外品である請求項1から6のいずれかに記載の皮膚外用剤。
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