JP6935095B2 - 床用目地カバー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、隣接する構造物の床相互間の目地を覆う床用目地カバー装置に関する。
免震建物等の構造物の周囲には、隣接する構造物との間に比較的広幅の目地が形成されており、かかる目地の床部分に配設される床用目地カバー装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる床用目地カバー装置は、隣接する構造物の床相互間の目地にカバー体を差し渡して、該カバー体の一端を、カバー体が揺動可能となるよう一方の床に連結される連結端とし、該カバー体の他端を、他方の床の側縁に摺動可能に乗載される自由端としている。そして、地震時において、一方の構造物と他方の構造物とが近接したり離れたりするように相対変位すると、カバー体の自由端が他方の構造物の床上を摺動してその相対変位に追従するようになっている。
図16(a)に示すように、カバー体Cの連結端Hを一方の床Pに連結する従来構成としては、連結端側の床Pの側縁に、水平受縁Eと垂直縁Fを備えてなる保持受枠Dを配設して、該保持受枠Dの水平受縁Eから上方に突出する螺子棒Gを設けるとともに、カバー体2の連結端Hの底部に螺子棒Gが遊嵌する上下方向の挿通孔Jを形成し、螺子棒Gと挿通孔Jの遊嵌状態で、螺子棒Gの上端部に挿通孔Jからの脱落を防止する抜止手段Kを装着する構成が知られている。また、かかる従来構成では、垂直縁Fに溶接したアンカーLを、床スラブNに埋設された鉄筋Tに溶接することにより、保持受枠Dを連結端側の床Pに固定している。
特開2001−294892号公報
ところで、上記従来構成にあっては、地震時や通行時に、カバー体Cに対して自由端方向(図16中の左方向)の力が加わると、カバー体2の連結端Hが、垂直縁Fに当接する定常位置(図16(a)参照)から、挿通孔Jと螺子棒Gの遊びの範囲内で自由端方向に移動することとなる。そして、かかる自由端方向の移動は、螺子棒Gが挿通孔Jの孔縁と当接した位置で規制される(図16(b)参照)。このように、従来構成では、カバー体2の連結端Hの自由端方向への移動を螺子棒Gによって規制しているため、螺子棒Gにはカバー体Cに加わる自由端方向の負荷に耐え得る強度が求められる。
ここで、カバー体Cに加わる自由端方向の負荷の大きさは、床用目地カバー装置の配設場所によって変動する。例えば、カバー体Cの上を自動車等が通行する場所では、カバー体Cに対して自由端方向に強い負荷が加わることが想定されるため、螺子棒Gには比較的高い強度が要求される。従来構成では、このように螺子棒Gに高い強度が要求される場合は、螺子棒Gの配設本数を増やしたり、太い螺子棒Gを用いたりして対応している。しかしながら、螺子棒Gの配設本数を増やすためには製造時の工数を増やさなくてはならず、また、通常サイズよりも太い螺子棒Gは高価であるため、いずれの場合もコスト面での負担が大きいという問題がある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、カバー体の連結端の自由端方向の移動を、強固に、かつ、低コストで規制し得る床用目地カバー装置の提供を目的とする。
本発明は、隣接する構造物の床相互間の目地に差し渡されるカバー体を備え、カバー体の一端を、カバー体が揺動可能となるよう一方の床の側縁に連結される連結端とし、カバー体の他端を、他方の床の側縁に摺動可能に乗載される自由端とする床用目地カバー装置において、水平受縁と該水平受縁の外端から上方に立ち上がる垂直縁とを備え、一方の床の側縁に配設されて、水平受縁上にカバー体の連結端を支持する保持受枠と、水平受縁から上方に突出する螺子棒と、水平受縁から上方に突出する、螺子が形成されていない金属棒とを備えてなり、カバー体の連結端の底部には、前記螺子棒と前記金属棒を遊嵌させる挿通孔が形成されており、前記螺子棒には、カバー体の連結端の上方移動を所定高さで規制する抜止手段が装着され、前記金属棒の側面には、前記挿通孔の孔縁と当接することにより、カバー体の連結端の自由端方向の移動を所定位置で規制する係止面が形成されていることを特徴とする床用目地カバー装置である。
かかる構成にあっては、螺子棒が抜止手段によってカバー体の上方移動を規制し、金属棒がカバー体の自由端方向への移動を規制するため、金属棒を太くすれば、カバー体に加わる自由端方向への強い負荷に耐えることが可能となる。ここで、螺子棒は、一定以上の太さのものとなると、汎用性が低くなって、コストが大幅に増大することとなるが、金属棒であれば、太径のものを低コストで入手できる。したがって、本発明によれば、カバー体の連結端の自由端方向の移動を強固に規制し得る床用目地カバー装置を、従来構成に比べて低コストで実現できるという利点がある。
本発明にあって、前記金属棒の側面の下部には、垂直縁方向に向けて下り勾配で傾斜する案内傾斜面が形成され、該案内傾斜面の上方に前記係止面が形成される構成が提案される。かかる構成にあっては、カバー体に自由端方向の力が加わると、カバー体の連結端は、挿通孔の孔縁と案内傾斜面との案内作用によって、案内傾斜面に乗り上げるように斜め上方に移動し、その後、挿通孔の孔縁が金属棒の係止面に当接した位置で、自由端方向の移動を規制されることとなる。このため、かかる構成では、カバー体が、自由端方向の力から解放されると、カバー体の連結端は、案内傾斜面の上を垂直縁方向に滑り落ちるように移動して、垂直縁に近接する位置に復帰することとなる。このように、かかる構成によれば、金属棒によって、連結端の自由端方向の移動を規制しつつ、保持受枠の垂直縁とカバー体の連結端との間に隙間が拡大したままとなるのを防止可能となる。
また、本発明にあって、保持受枠の水平受縁の下面には、床スラブに埋設される鉄筋に溶接されるアンカーが固着されており、前記金属棒は、水平受縁を貫通してアンカーに固着されている構成が提案される。かかる構成にあっては、金属棒がアンカーに直接固着されるため、保持受枠を介して金属棒をアンカーに固定する従来構成に比べて、金属棒の強度を向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、カバー体の連結端の自由端方向の移動を強固に規制し得る床用目地カバー装置を、従来構成に比べて低コストで実現可能となる。
実施例1にかかる床用目地カバー装置の施工状態を示す平面図である。 (a)は、図1中のA−A線断面図であり、(b)は、図1中のB−B線断面図である。 一枚のカバー体2を分離して示す床P,Qの斜視図である。 螺子棒14の固定態様を示す説明図である。 金属棒15の固定態様を示す説明図である。 (a)は、図2(a)中のX部分拡大図であり、(b)は、図2(b)中のY部分拡大図である。 螺子棒14と中央挿通孔17の嵌合態様を示す説明図である。 金属棒15と側部挿通孔18の嵌合態様を示す説明図である。 カバー体2の自由端2bが上方に揺動した状態の縦断面図である。 カバー体2の連結端2aが上方に移動した状態の、(a)螺子棒14部分と(b)金属棒15部分の拡大断面図である。 カバー体2の連結端2aが自由端方向に移動した状態の、(a)螺子棒14部分と(b)金属棒15部分の拡大断面図である。 金属棒15と側部挿通孔18の嵌合態様を示す説明図であり、(a)連結端2aが定常位置にある状態を示し、(b)は金属棒15の係止面15aと側部挿通孔18の孔縁18aが当接した状態を示す。 実施例2に係る金属棒35を示す説明図である。 実施例2に係る金属棒35部分の拡大断面図であり、(a)は連結端2aが定常位置にある状態を示し、(b)は連結端2aが定常位置から自由端方向に移動した状態を示す。 実施例3に係る螺子棒14及び金属棒15の配置を示す説明図である。 従来の床用目地カバー装置において、カバー体Cの連結端Hが定常位置にある状態(a)と、定常位置から自由端方向に変位した状態(b)とをしめす拡大断面図である。
本発明の実施形態を、以下の実施例により説明する。なお、図1に示すように、以下の説明にあって、「目地方向」とは目地Sに沿った方向を指し、「目地幅方向」とは目地方向と直交し、目地Sを横切る方向を指す。また、「自由端方向」とは、目地幅方向であって、連結端2aから自由端2bに向かう方向を指す。
図1,2において、Pは緩衝機能を備えた免震構造物の床、Qは該免震構造物の周囲に形成された非免震構造物(人工地盤等)の床である。2つの床P,Qの間には所定幅の目地Sが形成されており、該目地Sによって、地震時に免震構造物と非免震構造物との相対的な揺れを吸収し得るようになっている。本実施例の床用目地カバー装置は、かかる目地Sを覆うように配設される。
床用目地カバー装置は、目地Sの間に差し渡されて目地Sを覆う矩形板状のカバー体2を備えてなる。カバー体2は、図1,2に示すように、免震構造物側の端部を、カバー体2が揺動可能となるように床Pに連結される連結端2aとし、非免震構造物側の端部を、床Qの上に摺動可能に乗載される自由端2bとしている。また、床用目地カバー装置は、免震構造物の床Pに配設されてカバー体2の連結端2aを支持する保持受枠3と、非免震構造物の床Qに配設されてカバー体2の自由端2bを支持する摺動受枠4とを備えている。保持受枠3と摺動受枠4は、夫々の床P,Qの側縁に目地方向に沿って配設されて、目地幅方向に対向するよう配置される。そして、図1に示すように、保持受枠3及び摺動受枠4が配設された目地Sに沿って、複数個のカバー体2が連続状に配置される。
図3に示すように、カバー体2は、横並びに配置した5本の角パイプ状のフレーム10の上に、天板11を固着してなるものである。カバー体2の連結端2aには、床Pとの連結強度を向上させるために、肉厚金属板からなる補強板12が底部の全幅に亘ってフレーム10に溶接されている。なお、カバー体2を構成するフレーム10、天板11、及び補強板12は、スチールやステンレス等によって構成されるものである。
図2に示すように、非免震構造物の床Qの側縁には、カバー体2の自由端2bの厚みに相当する深さで窪ませた支持段縁R2が目地方向に沿って形成されており、摺動受枠4は、該支持段縁R2を覆うように配設される。具体的には、摺動受枠4は、支持段縁R2の上面を覆う水平状の凹部受縁4aと、床Qの上面を覆う床受縁4cとが、所定傾斜角度で傾斜する傾斜縁4bを介して連成されてなるものである。常態では、カバー体2の自由端2bは、凹部受縁4aに摺動可能に乗載され、カバー体2の天板11が、床受縁4cまで突出して、床受縁4cの上面に当接している。
図2,3に示すように、免震構造物の床Pの側縁には、カバー体2の連結端2aの厚みに相当する深さで窪ませた支持段縁R1が目地方向に沿って形成されており、保持受枠3は、該支持段縁R1を覆うように配設される。保持受枠3は、水平受縁3aと該水平受縁3aの外端から上方に立ち上がる垂直縁3bとを備えた断面略L字状に形成されており、該水平受縁3aにカバー体2の連結端2aが乗載されて、連結端2aの底部に溶接された補強板12の底面と、水平受縁3aの上面とが当接することとなる。この保持受枠3は、水平受縁3aに連結端2aが乗載された状態で、カバー体2の上面が、免震構造物の床Pの上面と略面一となるように、該床Pの側縁に配設される。なお、保持受枠3は、ステンレス製又はスチール製の帯状鋼板を長手方向に沿って屈曲させてなるものである。
図3に示すように、保持受枠3の水平受縁3aの上面からは、螺子棒14と金属棒15とが鉛直上方に突出している。螺子棒14は、各カバー体2の連結端2aの中央部と重なる位置に一本ずつ配設され、金属棒15は、各カバー体2の連結端2aの両側部と重なる位置に一本ずつ配設される。
図4に示すように、螺子棒14は、ボルトの軸部によって構成されるものであり、ボルトの頭部14aは水平受縁3aの下底面に溶接され、ボルトの軸部である螺子棒14のみが水平受縁3aを貫通して鉛直上方に突出している。また、図4に示すように、保持受枠3の裏側には、螺子棒14の配設部位近傍にアンカー30aが溶接されており、ボルトの頭部14aは、アンカー30aとも溶接される。アンカー30aは、2本のアングル31a,31bをL字状に溶接してなるものであり、横方向のアングル31aが水平受縁3aの下面に溶接され、縦方向のアングル31bが垂直縁3bの背面に溶接される。そして、ボルトの頭部14aは、横方向のアングル31aに溶接されている。
図5に示すように、金属棒15は、断面矩形状をなすスチール製の角棒からなるものである。金属棒15の配設部位には、水平受縁3aの下面に、一本のアングルからなるアンカー30bが溶接されており、金属棒15は、その下端部が水平受縁3a及びアンカー30bを貫通した状態で、水平受縁3aとアンカー30bとに夫々溶接されている。金属棒15は、垂直に立ち上がる一側面15aを、保持受枠3の垂直縁3bと対向させるように配設されており、後述するように、垂直縁3bと対向する当該一側面15aが、カバー体2の連結端2aの自由端方向への移動を規制する係止面を構成する。
図6(a),6(b)に示すように、床スラブNには、予め上方に突出する鉄筋Tが埋設されており、保持受枠3の施工時には、保持受枠3の裏側に溶接されたアンカー30a,30bをかかる鉄筋Tに溶接することで、保持受枠3が床Pに対して固定される。そして、その後、モルタル等の舗装材Mが、保持受枠3と床スラブNとの間に充填される。
カバー体2の連結端2aは、螺子棒14及び金属棒15を介して、免震構造物の床Pに連結される。具体的には、図1に示すように、カバー体2の連結端2aには、中央部の底部に中央挿通孔17が形成され、両側部の底部に側部挿通孔18が形成されており、連結端2aを水平受縁3aに乗載した状態で、螺子棒14が中央挿通孔17に挿入され、かつ、各金属棒15が各側部挿通孔18に挿入される。
図6(a)及び図7に示すように、中央挿通孔17は矩形状の孔であり、中央のフレーム10の底部及び補強板12を貫通するように形成される。螺子棒14は、横断面形状が中央挿通孔17よりも小さく、かつ、中央挿通孔17の厚みよりも長いものであり、連結端2aを水平受縁3aに乗載した状態で、螺子棒14は、中央挿通孔17に遊嵌して、その上端部をフレーム10の内部に突出させている。そして、螺子棒14が中央挿通孔17に遊嵌した状態で、螺子棒14に抜止手段が装着される。抜止手段は、連結端2aの上方移動を所定高さで規制することにより、螺子棒14の中央挿通孔17からの脱落を防止するものである。具体的には、螺子棒14に外嵌するワッシャ21と、螺子棒14の上端部に螺着するナット22とによって構成される。ワッシャ21は、外径が中央挿通孔17よりも大きく、内径がナット22よりも小さいものであり、カバー体2の連結端2aが床Pから浮き上がって、中央挿通孔17が螺子棒14の上端部の高さとなった時に、ワッシャ21を介してナット22が中央挿通孔17の外周部と係合することで、連結端2aの上方移動が当該高さで規制される。また、中央挿通孔17の上方には、抜止手段を装着するための円形開口部23が形成される。円形開口部23は、天板11及びフレーム10の上部を貫通する、ワッシャ21よりも大きな開口部であり、ワッシャ21及びナット22の着脱時以外は、キャップ24によって閉塞される。
図6(b)及び図8に示すように、側部挿通孔18は矩形状の孔であり、両側のフレーム10の底部及び補強板12を貫通するように形成される。金属棒15は、横断面形状が側部挿通孔18よりも小さく、かつ、側部挿通孔18の厚みよりも長いものであり、連結端2aを水平受縁3aに乗載した状態で、金属棒15は、側部挿通孔18に遊嵌して、その上端部をフレーム10の内部に突出させている。ここで、金属棒15は、矩形断面の四辺が目地幅方向と目地方向に沿うように配置されており、また、側部挿通孔18は、矩形の孔縁の四辺が目地幅方向と目地方向に沿うように形成される。なお、螺子の形成されていない金属棒15には抜止手段は装着されず、カバー体2の上部には、側部挿通孔18の上方に開口部等は形成されていない。
上述のように、カバー体2の連結端2aは、底部の中央挿通孔17と側部挿通孔18を、上方に突出する螺子棒14と金属棒15に遊嵌させることによって床Pに連結されるため、カバー体2は、連結端2aを中心に自由端2b側を上下に揺動可能となっている。このため、本実施例の床用目地カバー装置は、図9に示すように、地震時に両側の床P,Qが上下方向に相対変位した場合に、自由端2bを上下に揺動させることで、床P,Qの上下方向の相対的な動きに追従する。また、地震時に両側の床P,Qが相互に接近する方向に変位した場合には、摺動受枠4の傾斜縁4bの案内作用によって、自由端2bを上方に揺動させて床Qの上面に乗り上げさせることで、当該接近方向の相対的な動きに追従する。
カバー体2の連結端2aの連結構造について詳述すると、カバー体2の連結端2aは、図6に示すように、保持受枠3の水平受縁3a及び垂直縁3bと当接する位置を定常位置としている。かかる定常位置では、カバー体2の上面と床Pの上面が隙間なく隣接するとともに、カバー体2の連結端2aは、水平受縁3aによって安定に支持される。そして、自由端2b側を上下に揺動可能とするために、連結端2aは、かかる定常位置から、遊びの範囲内で、上方と自由端方向とに移動可能に保持される。具体的には、連結端2aは、図10に示すように、中央挿通孔17の外周部がワッシャ21を介してナット22と係合する位置まで、定常位置から上方移動可能となっている。なお、金属棒15には、抜止手段が装着されていないため、金属棒15は、連結端2aの上方移動を規制しない。
一方、連結端2aは、図11に示すように、金属棒15の係止面15aが、側部挿通孔18の、垂直縁3b側の孔縁18aに当接して、金属棒15と側部挿通孔18が目地幅方向に係合する位置まで、自由端方向に移動可能となっている。ここで、図12に示すように、金属棒15の規制面15aと、側部挿通孔18の垂直縁3b側の孔縁18aは、自由端方向と直交するよう形成されており、連結端2aが自由端方向に移動した際に、規制面15aと当該孔縁18aが自由端方向に面接触することで、連結端2aの自由端方向の移動を、金属棒15によって確実に規制し得るよう構成されている。なお、金属棒15と側部挿通孔18の遊嵌に比べて、螺子棒14と中央挿通孔17の遊嵌は、自由端方向に余裕があるため、金属棒15と側部挿通孔18が目地幅方向に係合した状態(図11(b)参照)でも、螺子棒14は中央挿通孔17とは係合せず(図11(a)参照)、螺子棒15は連結端2aの自由端方向の移動を規制しない。
このように、本実施例では、連結端2aの上方移動は、中央挿通孔17とナット22の係合によって規制され、連結端2aの自由端方向の移動は、金属棒15と側部挿通孔18の係合によって規制される。このため、カバー体2の連結端2aが定常位置から自由端方向に移動する際の荷重は、螺子棒14には加わらず、金属棒15に加わることとなる。ここで、本実施例の床用目地カバー装置を、カバー体2の上を自動車が通行する場所に配設する場合は、カバー体2に対して自由端方向の強い力が頻繁に加わるため、金属棒15には高い強度が要求されるが、金属棒15は螺子が形成されていないスチール製の角棒であり、断面積の大きいものを低廉に入手可能であるため、金属棒15の太さを増すことによって、低コストで高い強度を実現できる。このように、本実施例にあっては、螺子が形成された螺子棒14は連結端2aの上方移動の規制のみに寄与し、螺子が形成されていない角棒からなる金属棒15によって連結端2aの自由端方向の移動を規制するため、連結端2aの自由端方向の移動を、低コストで強固に規制できるという利点がある。
また、本実施例では、金属棒15の下端部が、鉄筋Tに溶接されるアンカー30bに溶接されるため、金属棒15の下端部を保持受枠3のみに溶接して保持する構成に比べて、金属棒15の強度を向上させることができるという利点がある。
本実施例は、金属棒の形状を実施例1から変更したものである。なお、以下に説明する構成以外の構成は、実施例1と共通であるため、図中で共通符号を付すとともに、詳細な説明を省略する。
本実施例は、図13に示すように、金属棒35に、保持受枠3の垂直縁3bの方向に向けて下り勾配で傾斜する案内傾斜面35bを形成したものである。具体的には、案内傾斜面35bは金属棒35の側面の下部に形成され、金属棒35の側面の上部には、垂直に立ち上がる係止面35aが案内傾斜面35bと上下に連続するよう形成される。
かかる構成にあっては、連結端2aの定常位置(図14(a)参照)において、地震時や車両通行時にカバー体2に対して自由端方向の強い力が加わると、側部挿通孔18の孔縁18aと案内傾斜面35bの案内作用によって、連結端2aは、案内傾斜面35bに乗り上げるように斜め上方に移動し、図14(b)に示すように、案内傾斜面35bに乗り上げた後に、側部挿通孔18の孔縁18aと係止面35aが当接することによって自由端方向の移動を規制される。かかる構成によれば、図14(b)のように、連結端2aが案内傾斜面35bに乗り上げた状態で、カバー体2が自由端方向の外力から解放されると、連結端2aは、乗り上げた案内傾斜面35bの上を垂直縁3b方向に滑り落ちるように移動して定常位置(図14(a)参照)に復帰することとなる。このように、本実施例によれば、金属棒35によって、連結端2aの自由端方向の移動範囲を規制しつつ、保持受枠3の垂直縁3bとカバー体2の連結端2aとの間に隙間が生じたままになることを防止することができる。
本実施例は、螺子棒と金属棒の配置を実施例1から変更したものである。なお、以下に説明する構成以外の構成は、実施例1と共通であるため、図中で共通符号を付すとともに、詳細な説明を省略する。
本実施例は、図15に示すように、螺子棒14と金属棒15を近接配置するとともに、カバー体2の連結端2aに、螺子棒14及び金属棒15に遊嵌する共通の挿通孔19を形成したものである。本実施例にあっても、螺子棒14に装着された抜止手段(ワッシャ21及びナット22)と挿通孔19の係合によって、連結端2aの上方移動が規制され、また、挿通孔19の孔縁19aが、金属棒15の係止面15aに当接することによって、連結端2aの自由端方向の移動が規制される。このように、本発明に係る螺子棒及び金属棒は、近接配置して、共通の挿通孔に遊嵌させるようにしてもかまわない。
なお、本発明の床用目地カバー装置は、上記実施例の構成に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更可能である。例えば、本発明は、床用目地カバー装置のカバー体の連結構造に係るものであり、摺動受枠やカバー体の自由端側の構造は、適宜変更可能である。
また、上記実施例のカバー体2は、並置した角パイプ状のフレーム10に天板11を乗載してなる構成であるが、本発明に係るカバー体の基本構成は、かかる構成に限られず、適宜変更可能である。
また、実施例では、ワッシャ21及びナット22が、螺子棒14の抜止手段を構成しているが、抜止手段は、中央挿通孔17を挿通し得ない大きさのナットのみによって構成してもよい。また、本発明に係る螺子棒には、カバー体の上下動を抑制するコイルバネを外嵌させても良い。また、本発明に係る螺子棒は、少なくとも上端部に螺子が形成されたものであればよく、全長に亘って螺子が形成されたものに限られない。
また、上記実施例に係るカバー体2は、免震構造物の床Pに連結端2aを連結しているが、非免震構造物の床Qに連結端2aを連結してもかまわない。また、本発明の床用目地カバー装置は、目地を介して相互に隣接する2つの免震構造物の床の間にも配設できる。
2 カバー体
2a 連結端
2b 自由端
3 保持受枠
3a 水平受縁
3b 垂直縁
4 摺動受枠
4a 凹部受縁
4b 傾斜縁
4c 床受縁
10 フレーム
11 天板
12 補強板
14 螺子棒
14a 頭部
15 金属棒
15a 係止面
17 中央挿通孔
18 側部挿通孔
18a 孔縁
19 挿通孔
19a 孔縁
21 ワッシャ
22 ナット
23 円形開口部
24 キャップ
30a,30b アンカー
31a,31b アングル
35 金属棒
35a 係止面
35b 案内傾斜面
C カバー体
D 保持受枠
E 水平受縁
F 垂直縁
G 螺子棒
H 連結端
J 挿通孔
K 抜止手段
L アンカー
M 舗装材
N 床スラブ
P,Q 床
R1,R2 支持段縁
S 目地
T 鉄筋

Claims (3)

  1. 隣接する構造物の床相互間の目地に差し渡されるカバー体を備え、カバー体の一端を、カバー体が揺動可能となるよう一方の床の側縁に連結される連結端とし、カバー体の他端を、他方の床の側縁に摺動可能に乗載される自由端とする床用目地カバー装置において、
    水平受縁と該水平受縁の外端から上方に立ち上がる垂直縁とを備え、一方の床の側縁に配設されて、水平受縁上にカバー体の連結端を支持する保持受枠と、
    水平受縁から上方に突出する螺子棒と、
    水平受縁から上方に突出する、螺子が形成されていない金属棒と
    を備えてなり、
    カバー体の連結端の底部には、前記螺子棒と前記金属棒を遊嵌させる挿通孔が形成されており、
    前記螺子棒には、カバー体の連結端の上方移動を所定高さで規制する抜止手段が装着され、
    前記金属棒の側面には、前記挿通孔の孔縁と当接することにより、カバー体の連結端の自由端方向の移動を所定位置で規制する係止面が形成されていることを特徴とする床用目地カバー装置。
  2. 前記金属棒の側面の下部には、垂直縁方向に向けて下り勾配で傾斜する案内傾斜面が形成され、該案内傾斜面の上方に前記係止面が形成されることを特徴とする請求項1に記載の床用目地カバー装置。
  3. 保持受枠の水平受縁の下面には、床スラブに埋設される鉄筋に溶接されるアンカーが固着されており、前記金属棒は、水平受縁を貫通してアンカーに固着されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床用目地カバー装置。
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