JP6857540B2 - エキスパンションジョイント構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エキスパンションジョイント構造に関する。
免震構造が採用されている建物や橋梁等の免震構造物において、免震構造物と、免震構造物と隣り合う外溝地盤等の非免震構造物との間には、地震時に生じる免震構造物と非免震構造物との相対移動による相互の干渉を防ぐために、エキスパンションジョイント構造が設けられている。
一般的なエキスパンションジョイント構造には、免震構造物と非免震構造物との間に形成された免震クリアランスと呼ばれる隙間を覆うとともに、免震構造物と非免震構造物との相対移動に追随可能なエキスパンションジョイントカバーが備えられており、このエキスパンションジョイントカバーによって免震クリアランスを安全に塞ぐとともに、免震構造物と非免震構造物との相対移動を許容することができる。
エキスパンションジョイント構造には、跳上式エキスパンションジョイントや段差式エキスパンションジョイント等のさまざまなものがある。例えば、特許文献1には、建造物の床躯体間の間隙を金属製の床パネルカバーで覆うとともに、床パネルカバーの裏面の少なくとも中央側に補強リブが設けられた床躯体用エキスパンションジョイントが開示されている。
一方、免震構造物のエントランス前に設けられるエキスパンションジョイント構造においては、免震構造物と隣り合う外溝地盤上に設けられる舗装部に対する意匠性が損なわれないようにすることが望まれているが、エキスパンションジョイントカバーは、一般に金属製なので、意匠性が損なわれてしまうことが懸念される。
例えば、エキスパンションジョイントカバーの表面に、タイルやブロック等の舗装部と同様の材料により化粧を施し、舗装部との意匠上の一体化を図ることが考えられるが、免震構造物と非免震構造物との相対移動に追随可能となるように、エキスパンションジョイントカバーを連結金物でピン接合する等して取り付ける必要があり、この取り付け部が必然的に外から見えてしまう。これにより、エキスパンションジョイントカバーが存在することが一目瞭然となり、意匠性が損なわれてしまうことが懸念される。
特開平10−2026号公報
本発明は係る事実を考慮し、周囲に対するエキスパンションジョイント構造の意匠性を向上させることを課題とする。
第1態様の発明は、免震構造物から外溝地盤の上へ張り出し、前記免震構造物と前記外溝地盤との間に設けられた溝部を跨ぐ張出部と、前記張出部とスペースをあけて前記外溝地盤の上に設けられた舗装部と、前記スペースに複数敷き詰められ、前記張出部に押されることにより前記スペースから押し出されるブロックと、を有するエキスパンションジョイント構造である。
第1態様の発明では、張出部と舗装部との間にあけられたスペースにブロックを複数敷き詰めてエキスパンションジョイント構造を構成することにより、周囲に対するエキスパンションジョイント構造の意匠性を向上させることができる。
また、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤に対する免震構造物の水平移動量)を超えて外溝地盤に対して免震構造物が水平移動したとき、スペースに複数敷き詰められたブロックが張出部に押されることにより、このスペースから押し出される。そして、地震が収まった後に、複数のブロックをスペースに敷き詰め直すことにより、短時間で容易にエキスパンションジョイント構造を修復することができる。すなわち、修復時間や修復手間の低減を図ることができる。
第2態様の発明は、第1態様のエキスパンションジョイント構造において、前記ブロックには傾斜面が形成され、隣り合う前記ブロックの前記傾斜面同士が面している。
第2態様の発明では、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤に対する免震構造物の水平移動量)以下で外溝地盤に対して免震構造物が水平移動したとき、隣り合う一方のブロックの傾斜面を他方のブロックが上下に滑ることで、スペースに敷き詰められた複数のブロックをこのスペース内に維持させることができる。
第3態様の発明は、第1又は第2態様のエキスパンションジョイント構造において、前記スペースに複数敷き詰められた前記ブロックには、紐部材が貫通している。
第3態様の発明では、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤に対する免震構造物の水平移動量)を超えて外溝地盤に対して免震構造物が水平移動し、スペースに複数敷き詰められたブロックがこのスペースから押し出されたときに、地震が収まった後に紐部材を引っ張ることによって、複数のブロックを簡単にスペースに敷き詰め直すことができる。
本発明は上記構成としたので、周囲に対するエキスパンションジョイント構造の意匠性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造を示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す正面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す正面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るブロックを示す正面図である。 図12(a)、図12(b)、図12(c)、及び図12(d)は、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造の作用を示す側面断面図である。 従来のエキスパンションジョイント構造を示す側面断面図である。 図14(a)、図14(b)、及び図14(c)は、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造のバリエーションを示す側面断面図である。 図15(a)及び図15(b)は、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造のバリエーションを示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造のバリエーションを示す平面図である。 図17(a)、図17(b)、図17(c)、及び図17(d)は、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造のバリエーションを示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係るブロックのバリエーションを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るブロックのバリエーションを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るブロックのバリエーションを示す正面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造について説明する。
図1の側面断面図、及び図2の平面図に示すように、エキスパンションジョイント構造10は、張出部12、及び複数のブロック14を有して構成され、免震建物16のエントランス前に設けられている。
免震建物16は、基礎18と、免震装置としての積層ゴム支承20と、積層ゴム支承20により基礎18上に免震支持された上部構造物としての免震構造物22とを有して構成されている。
張出部12は、免震構造物22の側壁から、免震構造物22の周囲に設けられた外溝地盤24の上へ張り出し、免震構造物22と外溝地盤24との間に設けられた溝部26を跨ぐように配置されている。また、張出部12は、上面に床タイル44が貼られて、エントランス部42を構成している。
外溝地盤24の上方には、コンクリートによって形成された直方体状のブロック30を複数敷き詰めて形成された舗装部28が設けられている。舗装部28は、舗装部28の端面と張出部12の端面との間にスペース32をあけて設けられている。
ブロック14は、スペース32において、免震構造物22の側壁面と平行な水平方向のX方向と、X方向と直交する水平方向のY方向とへ、複数敷き詰められて、エキスパンションジョイント部40を構成している。ブロック14は、コンクリートによって形成された部材であり、ブロック30を形成している材料と同じ材料によって形成されている。
外溝地盤24の上面には、砕石層34が形成され、この砕石層34の上面には、クッション層としての砂層36が形成されている。また、砂層36の上面には、低摩擦シート38が設けられ、この低摩擦シート38の上面に、ブロック30、14が敷き詰められている。
図2に示すように、舗装部28の隣りに配置された一列分のブロック14(以下、「ブロック14A」とする)は、図3の側面図、図4の平面図、及び図5の正面図に示すような形状に形成されている。また、張出部12の隣りに配置された一列分のブロック14(以下、「ブロック14C」とする)は、図6の側面図、図7の平面図、及び図8の正面図に示すような形状に形成されている。さらに、ブロック14Aとブロック14Cとの間に配置された三列分のブロック14(以下、「ブロック14B」とする)は、図9の側面図、図10の平面図、及び図11の正面図に示すような形状に形成されている。
このように、ブロック14Bは、側面視にて平行四辺形の形状となっており、ブロック14Aは、側面視にてブロック14BのY方向左側の側面となる傾斜面を鉛直面にした形状となっており、ブロック14Cは、側面視にてブロック14BのY方向右側の側面となる傾斜面を鉛直面にした形状となっている。すなわち、ブロック14のY方向の側面には、傾斜面が形成されており、隣り合うブロック14の傾斜面同士(図1の例では、ブロック14AのY方向右側の傾斜面とブロック14BのY方向左側の傾斜面、ブロック14BのY方向右側の傾斜面とブロック14BのY方向左側の傾斜面、ブロック14BのY方向右側の傾斜面とブロック14CのY方向左側の傾斜面)が面している。
なお、ブロック14Aは、免震建物16に残留変形が生じた際において、隙間なくブロック14を敷き詰めるための調整用ブロックとなっている。ブロック14Aは、免震建物16に残留変形が生じた際に、スペース32にブロック14B、14Cを敷き詰めた残りのスペースに隙間なくブロック14Aを配置できる形状に形成する。このため、ブロック14Aは、加工し易い材料で形成するのが好ましい。
次に、本発明の実施形態に係るエキスパンションジョイント構造の作用と効果について説明する。
本実施形態のエキスパンションジョイント構造10では、図12(a)の側面断面図に示すように、通常時においては、舗装部28、エキスパンションジョイント部40、及びエントランス部42が、面一の水平面となり、バリアフリーになっている。
また、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤24に対する免震構造物22の10〜15cm程度の水平移動量)以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が上下に滑ることで、ブロック14は、図12(a)、図12(b)、図12(a)、図12(c)の側面断面図に示される挙動をこの順に繰り返し、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14をこのスペース32内に維持させる。そして、地震が収まった後には、舗装部28、エキスパンションジョイント部40、及びエントランス部42が、面一の水平面となった状態に戻る。なお、「レベル1」の地震とは、免震建物16の耐用年数中に一度以上受ける可能性がある、加速度200ガル(速度25カイン)程度の中規模の地震を意味する。
さらに、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤24に対する免震構造物22の10〜15cm程度の水平移動量)を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、図12(d)の側面断面図に示すように、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出される。そして、地震が収まった後に、複数のブロック14をスペース32に敷き詰め直すことにより、エキスパンションジョイント部40を修復する。
よって、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10は、図1に示すように、張出部12と舗装部28との間にあけられたスペース32にブロック14を複数敷き詰めてエキスパンションジョイント部40を構成することにより、周囲に対するエキスパンションジョイント構造10の意匠性を向上させることができる。例えば、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10のように、舗装部28の材料に合わせた材料でブロック14を形成すれば、意匠性を向上させることができる。
免震構造物のエントランス前に設けられるエキスパンションジョイント構造においては、免震構造物と隣り合う外溝地盤上に設けられる舗装部に対する意匠性が損なわれないようにすることが望まれているが、エキスパンションジョイント構造を構成するエキスパンションジョイントカバーは、一般に金属製なので、意匠性が損なわれてしまうことが懸念される。
そこで、図13の側面断面図に示されているエキスパンションジョイント構造46のように、エキスパンションジョイントカバー48の表面に、床タイルやブロック等(図13の例では、床タイル50)の舗装部52と同様の材料により化粧を施し、舗装部52との意匠上の一体化を図ることが考えられるが、免震構造物54と非免震構造物としての外溝地盤56との相対移動に追随可能となるように、エキスパンションジョイントカバー48を連結金物(図13の例では、蝶番58)でピン接合する等して取り付ける必要があり、この取り付け部60が必然的に外から見えてしまう。また、エキスパンションジョイントカバー48の先端部には、この先端部の前方に形成されたスペース62を塞ぐための補助カバー64が設けられており、この補助カバー64も必然的に外から見えてしまう。
そして、取り付け部60や補助カバー64が外から見えることにより、エキスパンションジョイントカバー48が存在することが一目瞭然となり、意匠性が損なわれてしまうことが懸念される。
これに対して、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10は、図1に示すように、複数敷き詰められたブロック14によってエキスパンションジョイント部40が構成されているので、エキスパンションジョイントカバーをピン接合する連結金物やエキスパンションジョイントカバーの先端部に設けられる補助カバー等を不要とし、周囲との意匠上の一体化を図って、周囲に対するエキスパンションジョイント構造10の意匠性を向上させることができる。
また、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10は、図12(b)に示すように、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤24に対する免震構造物22の10〜15cm程度の水平移動量)以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が上下に滑ることで、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14をこのスペース32内に維持させることができる。
さらに、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10は、図12(d)に示すように、地震により所定の閾値(例えば、レベル1の地震において想定される外溝地盤24に対する免震構造物22の10〜15cm程度の水平移動量)を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出される。そして、地震が収まった後に、複数のブロック14をスペース32に敷き詰め直すことにより、短時間で容易にエキスパンションジョイント構造10(エキスパンションジョイント部40)を修復することができる。すなわち、修復時間の低減を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では、ブロック14の形状を、図3〜11に示す形状とした例を示したが、ブロック14の形状は、図12(b)に示すように、地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときに、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が上下に滑ることで、ブロック14をスペース32内に維持させることができ、図12(d)に示すように、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときに、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、スペース32から押し出されることができる形状であればよい。
例えば、図14(a)〜(c)に示すエキスパンションジョイント構造66のように、ブロック14C、14Dをスペース32に複数敷き詰めてエキスパンションジョイント部68を構成するようにしてもよい。
エキスパンションジョイント構造66では、図14(a)の側面断面図に示すように、通常時においては、舗装部28、エキスパンションジョイント部68、及びエントランス部42が、面一の水平面となり、バリアフリーになっている。
また、地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、隣り合う一方のブロック14Dの傾斜面を他方のブロック14Cが上下に滑ることで、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14C、14Dはこのスペース32内に維持され、地震が収まった後には、舗装部28、エキスパンションジョイント部68、及びエントランス部42が、面一の水平面となった状態に戻る。
さらに、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、図14(b)及び図14(c)の側面断面図に示すように、スペース32に複数敷き詰められたブロック14Cが張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出される。そして、地震が収まった後に、複数のブロック14C、14Dをスペース32に敷き詰め直すことにより、エキスパンションジョイント部68を修復する。
また、ブロック14の寸法は、以下の様にして設定することができる。例えば、図9に示すブロック14Bにおいて、幅Wを20cm、高さHを10cmとし、免震構造物22の許容変形レベル(地震後にエキスパンションジョイント部40が元通りになる変形レベル)を15cm、設計免震クリアランスを60cmとすると、Y方向(図1を参照のこと)へ並べる必要なブロック14の数は3つとなる。
そこで、3つのブロック14で合計15cmの変形(許容変形レベル)を許容するためには、1つのブロック14当たりで5cmの変形が必要となる。
張出部12から最も離れた位置に配置されたブロック14が最も回転して大きく変形するので、1つのブロック14当たりの変形代を5cmの2倍と設定すれば、10cmとなる。
よって、ブロック14の傾斜面の長さLがこの変形代10cm以上であれば、許容変形レベル以下の地震において、ブロック14をスペース32内に維持させることができる。
例えば、ブロック14の角度θが45°の場合、L=H/sinθ=10/sin45°=14.14cmとなり、変形代10cm以上となるので、許容変形レベル以下の地震において、ブロック14をスペース32内に維持させることができる。
また、例えば、図9に示すブロック14Bにおいて、幅Wを20cm、高さHを30cmとし、免震建物16の許容変形レベル(地震後にエキスパンションジョイント部40が元通りになる変形レベル)を20cm、設計免震クリアランスを80cmとすると、Y方向(図1を参照のこと)へ並べる必要なブロック14の数は4つとなる。
そこで、4つのブロック14で合計20cmの変形(許容変形レベル)を許容するためには、1つのブロック14当たりで5cmの変形が必要となる。
張出部12から最も離れた位置に配置されたブロック14が最も回転して大きく変形するので、1つのブロック14当たりの変形代を5cmの2倍と設定すれば、10cmとなる。
よって、ブロック14の傾斜面の長さLがこの変形代10cm以上であれば、許容変形レベル以下の地震において、ブロック14をスペース32内に維持させることができる。
例えば、ブロック14の角度θが45°の場合、L=H/sinθ=30/sin45°=21.2cmとなり、変形代10cm以上となるので、許容変形レベル以下の地震において、ブロック14をスペース32内に維持させることができる。
また、本実施形態では、ブロック14をコンクリートによって形成した例を示したが、ブロック14は、他の材料で形成してもよい。例えば、ブロック14は、木製、鋼製、樹脂製等としてもよい。また、ブロック14の傾斜面に、低摩擦シートを貼り付けたり、表面処理を施したりなどして、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が適切に上下に滑るように、ブロック14の傾斜面の摩擦係数を設定してもよい。
さらに、本実施形態では、免震構造物22の水平移動量の閾値を、レベル1の地震において想定される外溝地盤24に対する免震構造物22の10〜15cm程度の水平移動量とした例を示したが、この閾値は、適宜設定すればよい。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、スペース32にブロック14を複数敷き詰めてエキスパンションジョイント部40を構成した例を示したが、図15に示すように、スペース32に複数敷き詰められたブロック14を貫通する紐部材70を設けるようにしてもよい。
紐部材70は、ブロック14に設けられた貫通孔72に摺動可能に挿通しており、一方の端部74がブロック14Aに固定され、他方の端部76が基礎18に設けられた擁壁78に固定されている。また、紐部材70は、スペース32にブロック14が複数敷き詰められた図15(a)の状態において、弛みを有する長さになっている。
そして、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対して免震構造物22が水平移動し、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出されたときに、図15(b)の側面断面図に示すように、地震が収まった後に紐部材70を引っ張ることによって(矢印80)、複数のブロック14を簡単にスペース32に敷き詰め直すことができる。
また、本実施形態では、図12(b)〜(d)に示すように、地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が上下に滑ることで、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14をこのスペース32内に維持させ、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出される例を示したが、図16の平面図に示すエキスパンションジョイント構造82のように、X方向とY方向の両方向に対して、このように作用させてもよい。
すなわち、地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してX方向又はY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、隣り合う一方のブロック14の傾斜面を他方のブロック14が上下に滑ることで、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14をこのスペース32内に維持させ、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してX方向又はY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、スペース32に複数敷き詰められたブロック14が張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出されるようにしてもよい。
図16では、エントランス部84を取り囲むようにしてエキスパンションジョイント部86が配置され、エキスパンションジョイント部86を取り囲むようにして舗装部88が配置されている。
エントランス部84は、上面に床タイル44が貼り付けられた張出部90によって構成され、舗装部88は、ブロック30を複数敷き詰めることにより構成されている。
また、図16、及び図16のA−A断面図である図17(a)に示すように、エキスパンションジョイント部86は、ブロック14E、14F、14Gを複数敷き詰めることにより構成されている。
ブロック14Eは、舗装部88の隣りに一列に配置され、ブロック14Gは、張出部90の隣りに一列に配置されている。また、ブロック14Fは、ブロック14Eとブロック14Gとの間に配置されている。
ブロック14E、14F、14GのX方向とY方向の側面には、傾斜面が形成されており、隣り合うブロック14の傾斜面同士が面している。例えば、ブロック14Fは、図18の側面図、図19の平面図、及び図20の正面図に示すような形状に形成されている。
エキスパンションジョイント構造82では、図17(a)の側面断面図に示すように、通常時においては、舗装部88、エキスパンションジョイント部86、及びエントランス部84が、面一の水平面となり、バリアフリーになっている。
また、地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してX方向へ免震構造物22が往復して水平移動したとき、ブロック14E、14Fの傾斜面をブロック14Fが上下に滑ることで、ブロック14Fは、図17(a)、図17(b)、図17(a)、図17(c)の側面断面図に示される挙動をこの順に繰り返し、スペース32に敷き詰められた複数のブロック14E、14F、14Gはこのスペース32内に維持される。そして、地震が収まった後には、舗装部88、エキスパンションジョイント部86、及びエントランス部84が面一の水平面となった状態に戻る。
さらに、地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してX方向へ免震構造物22が往復水平移動したときには、図17(d)の側面断面図に示すように、スペース32に複数敷き詰められたブロック14Fが張出部12に押されることにより、このスペース32から押し出される。そして、地震が収まった後に、複数のブロック14E、14F、14Gをスペース32に敷き詰め直すことにより、エキスパンションジョイント部86を修復する。
地震により所定の閾値以下で外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したとき、及び地震により所定の閾値を超えて外溝地盤24に対してY方向へ免震構造物22が往復水平移動したときのブロック14E、14F、14Gの挙動については、エキスパンションジョイント構造10のブロック14と同様なので、説明を省略する。
また、本実施形態では、図1に示すように、免震建物16のエントランスにエキスパンションジョイント構造10を適用したが、本実施形態のエキスパンションジョイント構造10は、免震建物16の他の部分に適用してもよい。また、免震建物16は、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、CFT造(Concrete-Filled Steel Tube:充填形鋼管コンクリート構造)、それらの混合構造など、さまざまな構造や規模のものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、66、82 エキスパンションジョイント構造
12、90 張出部
14、14A、14B、14C、14D、14E、14F、14G ブロック
22 免震構造物
24 外溝地盤
26 溝部
28、88 舗装部
32 スペース
70 紐部材

Claims (3)

  1. 免震構造物から外溝地盤の上へ張り出し、前記免震構造物と前記外溝地盤との間に設けられた溝部を跨ぐ張出部と、
    前記張出部とスペースをあけて前記外溝地盤の上に設けられた舗装部と、
    前記スペースに複数敷き詰められ、前記張出部に押されることにより前記スペースから押し出されるブロックと、
    を有するエキスパンションジョイント構造。
  2. 前記ブロックには傾斜面が形成され、隣り合う前記ブロックの前記傾斜面同士が面している請求項1に記載のエキスパンションジョイント構造。
  3. 前記スペースに複数敷き詰められた前記ブロックには、紐部材が貫通している請求項1又は2に記載のエキスパンションジョイント構造。
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