JP6933931B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6933931B2
JP6933931B2 JP2017146003A JP2017146003A JP6933931B2 JP 6933931 B2 JP6933931 B2 JP 6933931B2 JP 2017146003 A JP2017146003 A JP 2017146003A JP 2017146003 A JP2017146003 A JP 2017146003A JP 6933931 B2 JP6933931 B2 JP 6933931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemical conversion
electrode
hydration
film
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017146003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019029463A (ja
Inventor
修平 榎
修平 榎
裕太 清水
裕太 清水
雅彦 片野
雅彦 片野
敏文 平
敏文 平
藤本 和也
和也 藤本
慎也 曾根
慎也 曾根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Nippon Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA, Nippon Light Metal Co Ltd filed Critical TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2017146003A priority Critical patent/JP6933931B2/ja
Priority to CN201880049389.5A priority patent/CN110959184B/zh
Priority to US16/634,188 priority patent/US11626257B2/en
Priority to PCT/JP2018/021518 priority patent/WO2019021638A1/ja
Priority to TW107120294A priority patent/TWI758492B/zh
Publication of JP2019029463A publication Critical patent/JP2019029463A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6933931B2 publication Critical patent/JP6933931B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/052Sintered electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/0029Processes of manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/042Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by the material
    • H01G9/045Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by the material based on aluminium
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/055Etched foil electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

本発明は、アルミニウム電極を化成したアルミニウム電解コンデンサ用電極、およびその製造方法に関するものである。
アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜が形成されたアルミニウム電解コンデンサ用電極を製造するにあたっては、アルミニウム電極を純水等の水和処理液中に浸漬してアルミニウム電極に水和皮膜を形成する水和工程を行った後、アルミニウム電極を化成液中で化成する化成工程を行う。化成液としてアジピン酸アンモニウム等を配合した有機酸系化成液や、ホウ酸あるいはその塩を含むホウ酸系化成液が用いられる。化成液として有機酸系化成液を用いた場合、ホウ酸系化成液を用いた場合より高い静電容量が得られる。
しかしながら、有機酸系化成液の場合、化成皮膜内やアルミニウム電極の多孔質層内に取り残された有機酸系化成液が、その後の熱デポラリゼーション処理の際に燃焼して化成皮膜や多孔質層が破壊されるという問題がある。これに対して、ホウ酸系化成液は、有機酸系化成液を用いた場合と違って、熱デポラリゼーション処理の際に燃焼するという事態が発生せず、かつ、有機酸系化成液より火花放電電圧が高いという利点がある。
一方、中高圧化成に関し、水和工程の後、アルミニウム電極をリン酸水溶液等に浸漬し、その後、化成工程を行う技術が提案されている(特許文献1〜5参照)。例えば、特許文献1に記載の技術では、水和工程の後、還元剤として、次亜リン酸、亜リン酸やその塩等を0.05質量%から5.0質量%含む処理液にアルミニウム電極を60℃の温度で5分間浸漬し、その後、化成工程を行うことにより、漏れ電流を低減する。特許文献2に記載の技術では、水和工程の後、弱酸として、リン酸を配合した処理液にアルミニウム電極を浸漬し、その後、化成工程を行うことにより、化成皮膜の耐水和性を向上させる。特許文献3〜5に記載の技術では、水和工程の後、リン酸を配合した処理液にアルミニウム電極を浸漬することにより、化成工程で形成された水和皮膜表面の羽毛状の皮膜を除去し、その後、化成工程を行う。
特許第3295841号公報 特開昭59−89796号公報 特開昭60−35511号公報 特開昭60−35512号公報 特開昭60−35513号公報
本願発明者は、ホウ酸系化成液を用いて静電容量の高いアルミニウム電解コンデンサ用電極を製造することを検討してきた結果、ホウ酸系化成液を用いて化成工程を行った際、図6(化成皮膜のホウ素含有量と静電容量との関係を示すグラフ)に示すように、化成皮膜内に取り込まれたホウ素量が多い場合に静電容量が低下するという新たな知見を得た。その理由は、ホウ酸系化成液を用いて化成を行うと、水和皮膜に吸着したホウ酸イオンが化成皮膜内に取り込まれ、その結果、化成皮膜の誘電率が低下するためと考えられる。さらに、本願発明者らは、化成皮膜内へのホウ酸の取り込み量は、化成工程の前に水和工程
で形成した水和皮膜の影響を受けるという新たな知見を得た。また、ホウ酸の取り込みを減らすためには、水和皮膜にリンを強く結合させておくことが有効で、そうするためには、水和工程(第1水和工程)を施した後のアルミニウム電極を温度が70℃以上でリンを含む水溶液で水和させることが効果的であることを多くの実験により見出した。
なお、化成工程を行う前に形成した水和皮膜に対して、特許文献1〜5に記載の技術を適用した場合には、化成皮膜内のホウ素量の低減が不十分である。その理由は、特許文献1〜5に記載のいずれの技術においても、水和工程において水和皮膜を形成した後、リンを含む処理液にアルミニウム電極を浸漬しても、リンを含む処理液にアルミニウム電極を浸漬した際に水和皮膜に強く結合するリン酸が少ないか、水和皮膜の表層が溶解するだけである。このため、ホウ酸系化成液中で化成した際、水和皮膜へのホウ酸イオンの吸着をリン酸が結合した水和皮膜によって抑制できないので、化成皮膜中にホウ酸が取り込まれることを抑制することができないためと考えられる。
また、特許文献1に記載の技術では、水和工程(第1工程)の後、第2工程において、次亜リン酸、亜リン酸やその塩等を0.05質量%から5.0質量%含む処理液にアルミニウム電極を浸漬するため、水和工程で形成された水和皮膜が第2工程で溶解されるおそれがある。その場合、水和皮膜の脱水反応による化成皮膜の生成が抑制されるため、化成時間が長くなる分、化成皮膜内へのホウ酸の取り込み量が増大してしまうと考えられる。また、特許文献1に記載の技術では、第2工程において、60℃という低い温度の処理液にアルミニウム電極を浸漬するため、水和皮膜に強く結合するリン酸が少なく、水和皮膜に対する結合が弱いリン酸が多い。そのため、その後の化成工程でリン酸が水和皮膜から離脱して化成液中に溶出しやすくなってしまう。その結果、化成液中のリン酸濃度が高くなってしまい、正常な化成皮膜が形成されず、化成皮膜中の欠陥が増加して耐水和性が低下するという問題もある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、耐水和性が高く静電容量の向上を図ることができるアルミニウム電解コンデンサ用電極、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜が形成されたアルミニウム電解コンデンサ用電極において、前記化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、10mm×50mmアルミニウム電解コンデンサ用電極を温度が95℃以上の純水に60分±1分間浸漬した後、温度が85±2℃の7質量%ホウ酸水溶液(温度が70±2℃における比抵抗が75±3Ωm、かつ、温度が50±2℃におけるpHが2.7から4.2)中で2.0±0.2mAの直流の定電流を流した際に定格皮膜耐電圧の90%に相当する電圧に到達するまでの時間(秒)を耐水和性としたとき、耐水和性が100秒以下であることを特徴とする。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極においては、ホウ酸系化成液を用いて化成皮膜を形成したため、化成皮膜がホウ素を含有しているが、化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、従来例と比較して化成皮膜のホウ素含有量が少ない。このため、化成皮膜中のホウ酸またはホウ素に起因する誘電率の低下を抑制することができるので、静電容量の向上を図ることができる。また、耐水和性が100秒以下であるため、耐水和性に優れている。
本発明は、皮膜耐電圧が400V以上である場合に特に効果的である。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極において、前記化成皮膜を切断した際
に切断面で露出する空孔の数が150個/μm2以下であることが好ましい。かかる態様によれば、化成皮膜を切断した際に切断面で露出する空孔(欠陥)の数が150個/μm2以下であり、従来例と比較して化成皮膜中の欠陥が少ない。このため、化成皮膜の表面から水が浸入しにくいので、化成皮膜が水和劣化しにくく、化成皮膜の耐水和性を向上することができる。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法では、純水、またはリン濃度が4質量ppm以下となるようにリン酸またはリン酸塩が配合された水溶液からなる、温度が70℃以上の第1水和処理液にアルミニウム電極を浸漬する第1水和工程と、前記第1水和工程の後に、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合され、pHが3.0から9.0で、温度が70℃以上の第2水和処理液に前記アルミニウム電極に浸漬する第2水和工程と、前記第2水和工程の後、前記アルミニウム電極をホウ酸系化成液中で化成するホウ酸化成処理を少なくとも含み、前記アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜を形成する化成工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法では、第1水和工程でアルミニウム電極に水和皮膜を形成した後、第2水和工程では、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合された第2水和処理液にアルミニウム電極を浸漬する。その際、第2水和処理液は、リン濃度が低く、pHが3.0から9.0であるため、アルミニウム電極では、第1水和工程で形成した水和皮膜の溶解よりも、リン酸が結合した水和皮膜の成長が進行する。また、第2水和工程では、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、リン酸が強く結合した水和皮膜が成長する。このようにして水和皮膜を形成したアルミニウム電極を化成すると、化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、化成皮膜のホウ素含有量が少ない。このため、化成皮膜中のホウ酸またはホウ素に起因する誘電率の低下を抑制することができるので、静電容量の向上を図ることができる。その理由は、第2水和工程において形成された水和皮膜は、リン酸が強く結合しているため、化成液中のホウ酸が水和皮膜に吸着することを抑制するので、ホウ酸が化成皮膜内に取り込まれることを抑制することができるためと考えられる。また、第2水和工程では、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、化成工程においてリン酸が水和皮膜から離脱して化成液中に溶出することを抑制することができると考えられる。従って、化成液中のリン酸濃度が高くなることを抑制することができるので、化成皮膜が適正に形成される。それ故、化成皮膜中の欠陥を減らすことができるので、耐水和性を向上することができる。なお、ホウ酸系化成液で化成を行った場合、化成皮膜がホウ素を含有することを避けることが困難であるため、各種実験の結果、化成皮膜は、少なくとも100質量ppmのホウ素を含有することになる。
本発明は、前記化成工程において、皮膜耐電圧が400V以上の化成皮膜を形成する場合に特に効果的である。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法では、前記第1水和工程および前記第2水和工程が終了した時点において、前記第1水和工程および前記第2水和工程によって前記アルミニウム電極に形成された水和皮膜の質量の前記アルミニウム電極の前記第1水和工程前の質量に対する割合をx質量%としたとき、皮膜耐電圧Vf(V)およびx質量%が、以下の条件式
(0.01×Vf)≦x≦(0.017×Vf+28)
を満たすことが好ましい。水和皮膜の量が上記条件式の下限を下回ると、化成工程において過剰な発熱が起きてしまい、健全な化成皮膜が形成されない。また、水和皮膜の量が上記条件式の上限を上回ると、厚く形成した水和皮膜によって化成液が化成皮膜の欠陥に浸透することが妨げられるので、化成皮膜の欠陥の修復が妨げられる。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法において、前記化成工程で用いる化成液のリン濃度が4質量ppm以下であることが好ましい。化成工程においては、リン酸が水和皮膜から離脱して化成液中に溶出するが、その場合に、化成液のリン濃度が4質量ppmを超えると、健全な化成皮膜が形成されず、化成皮膜中の欠陥が増大し、耐水和性が低下する。これに対して、化成液のリン濃度が4質量ppm以下であれば、健全な化成皮膜が形成され、化成皮膜中の欠陥を減少させることができるので、耐水和性を向上することができる。
本発明において、前記第2水和処理液は、オルトリン酸、次亜リン酸、亜リン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を含む態様を採用することができる。本発明において、前記第2水和処理液は、オルトリン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を含む態様
を採用することができる。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極においては、ホウ酸系化成液を用いて化成皮膜を形成したため、化成皮膜がホウ素を含有しているが、化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、従来例と比較して化成皮膜のホウ素含有量が少ない。このため、化成皮膜中のホウ酸またはホウ素に起因する誘電率の低下を抑制することができるので、静電容量の向上を図ることができる。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法では、第1水和工程でアルミニウム電極に水和皮膜を形成した後、第2水和工程では、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合された第2水和処理液にアルミニウム電極を浸漬する。その際、第2水和処理液は、リン濃度が少なく、pHが3.0から9.0であるため、アルミニウム電極では、第1水和工程で形成した水和皮膜の溶解よりも、リン酸が結合した水和皮膜の成長が進行する。また、第2水和工程では、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、リン酸が強く結合した水和皮膜が成長する。このようにして水和皮膜を形成したアルミニウム電極を化成すると、化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、化成皮膜のホウ素含有量が少ない。このため、化成皮膜中のホウ酸またはホウ素に起因する誘電率の低下を抑制することができるので、静電容量の向上を図ることができる。また、第2水和工程では、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、化成工程においてリン酸が水和皮膜から離脱して化成液中に溶出することを抑制することができる。従って、化成液中のリン酸濃度が高くなることを抑制することができるので、化成皮膜が適正に形成される。それ故、化成皮膜中の欠陥を減らすことができるので、耐水和性を向上することができる。
本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法を示す工程図である。 本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法において、化成液中のリン濃度と耐水和性との関係を示すグラフである。 本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法において水和工程(第1水和工程および第2水和工程)で生成するアルミニウム水和皮膜量の適正な範囲を示すグラフである。 アルミニウム電解コンデンサ用電極の化成皮膜中の空孔(欠陥)の検査方法を示す説明図である。 アルミニウム電解コンデンサ用電極の化成皮膜中の空孔(欠陥)の説明図である。 化成皮膜のホウ素含有量と静電容量との関係を示すグラフである。
(アルミニウム電解コンデンサ用電極)
本発明では、アルミニウム電解コンデンサ用電極を製造するにあたって、アルミニウム電極の表面に化成を行ってアルミニウム電解コンデンサ用電極を製造する。アルミニウム電極としては、アルミニウム箔をエッチングした箔や、アルミニウム粉体を焼結してなる多孔質層がアルミニウム芯材の両面に積層された多孔性アルミニウム電極等を用いることができる。アルミニウム箔をエッチングした箔は、通常トンネル状のピットが形成された多孔質層を備えている。多孔性アルミニウム電極は、例えば、厚さが10μm〜200μmのアルミニウム芯材の両面の各々に1層当たりの厚さが5μm〜1000μmの多孔質層が形成されている。かかる多孔質層は、平均粒径D50が0.5μmから100μmのアルミニウム粉体を焼結してなる層であり、アルミニウム粉体は、互いに空隙を維持しながら焼結されている。
(アルミニウム電解コンデンサの構成)
化成済みのアルミニウム電極(アルミニウム電解コンデンサ用電極)を用いてアルミニウム電解コンデンサを製造するには、例えば、化成済みのアルミニウム電極(アルミニウム電解コンデンサ用電極)からなる陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介在させて巻回してコンデンサ素子を形成する。次に、コンデンサ素子を電解液(ペースト)に含浸する。しかる後には、電解液を含んだコンデンサ素子を外装ケースに収納し、封口体でケースを封口する。かかる構成のアルミニウム電解コンデンサにおいて、化成皮膜の耐水和性が低いと、アルミニウム電解コンデンサ用電極を保存中に化成皮膜が空気中の水分によって劣化し、アルミニウム電解コンデンサの特性が低下することがある。また、アルミニウム電解コンデンサを製造した後、化成皮膜が電解液中の水分によって劣化すると、アルミニウム電解コンデンサの信頼性が低下する。従って、アルミニウム電解コンデンサ用電極には高い耐水和性が要求される。
また、電解液に代えて固体電解質を用いる場合、化成済みのアルミニウム電極(アルミニウム電解コンデンサ用電極)からなる陽極箔の表面に固体電解質層を形成した後、固体電解質層の表面に陰極層を形成し、しかる後に、樹脂等により外装する。その際、陽極に電気的接続する陽極端子と陰極層に電気的接続する陰極端子とを設ける。この場合、陽極箔が複数枚積層されることがある。かかる構成のアルミニウム電解コンデンサでは、アルミニウム電解コンデンサ用電極の耐水和性が低いと、樹脂等の外装を介して侵入した水分によって化成皮膜が劣化することから、アルミニウム電解コンデンサ用電極には高い耐水和性が要求される。
(アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法)
図1は、本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法を示す工程図である。図2は、本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法において、化成液中のリン濃度と耐水和性との関係を示すグラフである。図3は、本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法において水和工程(第1水和工程および第2水和工程)で生成するアルミニウム水和皮膜量の適正な範囲を示すグラフである。
図1に示すように、本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法では、第1水和工程ST1において、アルミニウム箔をエッチングした箔や、アルミニウム粉体を焼結してなる多孔質層がアルミニウム芯材の両面に積層された多孔性アルミニウム電極等のアルミニウム電極を温度が70℃以上、より具体的には、温度が70℃から100℃までの第1水和処理液に浸漬してアルミニウム電極に水和皮膜を形成する。
第1水和工程ST1で用いる第1水和処理液は、純水、またはリン濃度が4質量ppm以下となるようにリン酸またはリン酸塩が配合された水溶液からなる。第1水和処理液が
リン酸またはリン酸塩が含んでいるとは、オルトリン酸、次亜リン酸、亜リン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を純水に添加したことを意味する。第1水和処理液のpHは6.0〜7.5である。なお、第1水和処理液のリン濃度が4質量ppmを超えると、第1水和工程ST1での水和皮膜の生成量が少なくなるため、化成を開始する時点での水和皮膜の厚さが不足し、健全な化成皮膜を形成できなくなる。
次に、第2水和工程ST2を行う。第2水和工程ST2では、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合された第2水和処理液にアルミニウム電極を浸漬する。その結果、アルミニウム電極では、水和皮膜が成長する。すなわち、第2水和処理液は、リンを含んでいるが、リン濃度が少なく、pHが3.0から9.0であるため、アルミニウム電極では、第1水和工程で形成した水和皮膜の溶解よりも、リン酸が結合した水和皮膜の成長が進行する。従って、第2水和処理液のリン濃度やpHが上記の条件を外れると、第2水和工程ST2での水和皮膜の生成量が少なくなり、極端な場合、水和皮膜の溶解が発生する。その結果、化成を開始する時点での水和皮膜の厚さが不足し、健全な化成皮膜を形成できなくなる。
第2水和処理液は、オルトリン酸、次亜リン酸、亜リン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を含んでおり、pHは3.0から9.0である。第2水和工程ST2を行う際の温度は、70℃以上、より具体的には、70℃から100℃である。
次に、化成工程ST3を行い、アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜を化成する。次に、アルミニウム電極を純水で洗浄した後、乾燥を行えば、化成皮膜を形成した電解コンデンサ用アルミニウム電極を得ることができる。かかる化成工程ST3では、水和皮膜の脱水反応と、アルミニウムの陽極酸化反応の両方によって化成皮膜が形成される。
化成工程ST3は、アルミニウム電極をホウ酸系化成液中で化成するホウ酸化成処理を少なくとも含んでいる。すなわち、化成工程ST3では、全ての工程をホウ酸系化成液中での化成を行ってもよいし、ホウ酸系化成液中での化成と、アシピン酸アンモニウム等の有機酸を用いた有機酸系化成液中での化成とを組み合わせてよい。ホウ酸系化成液は、ホウ酸あるいはその塩を含む水溶液であり、90℃で測定した比抵抗が10Ωmから1500Ωmであり、化成液の液温が40℃から95℃の条件下でアルミニウム電極に化成を行う。有機酸系化成液の場合、50℃で測定した比抵抗が5Ωmから500Ωmの水溶液中において、液温が40℃から90℃の条件下でアルミニウム電極に化成を行う。
ホウ酸系化成液中での化成と有機酸系化成液中での化成とを組み合わせる場合、例えば、化成電圧、あるいは化成電圧より低い電圧まで有機酸系化成液中での化成を行った後、ホウ酸系化成液中での化成を行う。化成の途中で化成液を化成液の種類を切り換える場合、アルミニウム電極を純水で洗浄する。なお、ホウ酸系化成液以外の化成液中での化成としては、リン酸系化成液での化成をホウ酸系化成液中での化成と組み合わせてもよい。
いずれの化成液を用いる場合でも、化成工程の途中では、1回以上の減極工程と、再化成工程とを行う。減極工程としては、アルミニウム電極を加熱する熱デポラリゼーション処理や、リン酸イオンを含む水溶液等にアルミニウム電極を浸漬する液中デポラリゼーション処理等のデポラリゼーション処理を行う。熱デポラリゼーション処理では、例えば、処理温度が450℃〜550℃であり、処理時間は2分〜10分である。液中デポラリゼーション処理では、20質量%〜30質量%リン酸の水溶液中において、液温が60℃〜70℃の条件で皮膜耐電圧に応じて5分〜15分、アルミニウム電極を浸漬する。なお、
液中デポラリゼーション処理では、アルミニウム電極に電圧を印加しない。化成電圧まで昇圧する途中に、リン酸イオンを含む水溶液中にアルミニウム電極を浸漬する中間処理を行ってもよい。かかる中間処理では、液温が40℃から80℃であり、60℃で測定した比抵抗が0.1Ωmから5Ωmであるリン酸水溶液にアルミニウム電極を3分から30分の時間で浸漬する。かかる中間処理によれば、化成工程ST3で析出した水酸化アルミニウムを効率よく取り除くことができる。また、中間処理によって、化成皮膜内にリン酸イオンを取り込むことができるので、沸騰水や酸性溶液への浸漬に対する耐久性を向上することができる等、化成皮膜の安定性を効果的に向上することができる。
本形態では、化成工程ST3で使用する化成液のリン濃度を4質量ppm以下に管理する。化成工程ST3で使用する化成液のリン濃度が4質量ppmを超えた場合には、図2に示すように、化成皮膜の成長が健全に行われないため、化成皮膜中の欠陥量が増大して耐水和性が悪化してしまう。
また、本形態では、第1水和工程ST1および第2水和工程ST2が終了した時点において、水和皮膜の量は、第1水和工程ST1および第2水和工程ST2によって増加した質量の割合xを以下の式(数1)で表したとき、図3に実線L11で示すxの下限から、図3に破線L12で示すxの上限までの範囲とすることが好ましい。
Figure 0006933931
より具体的には、化成皮膜の最終的な皮膜耐電圧をVf(V)とし、第1水和工程ST1および第2水和工程ST2によって増加した質量の割合をxとしたとき、xの下限を示す実線L11は、以下の式
x=(0.01×Vf)
で表される。また、xの上限を示す破線L12は、以下の式
x=(0.017×Vf+28)
で表される。
従って、本形態では、皮膜耐電圧Vf(V)および割合x(質量%)が、以下の条件式
(0.01×Vf)≦x≦(0.017×Vf+28)
を満たすように、第1水和工程ST1および第2水和工程ST2の条件を設定することが
好ましい。水和皮膜の量が適正であると、化成工程ST3において少ない電気量で十分に厚い化成皮膜を形成することができる。これに対して、xが上記条件式の下限を下回ると、化成工程ST3において過剰な発熱が起きてしまい、健全な化成皮膜が形成されない。
(アルミニウム電解コンデンサ用電極)
図6を参照して説明したように、化成皮膜内に取り込まれたホウ素量が多い場合に静電容量が低下する傾向にある。一方、本実施形態で製造したアルミニウム電解コンデンサ用電極は、ホウ酸系化成液を用いて化成皮膜を形成したため、化成皮膜がホウ素を含有しているが、化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、化成皮膜のホウ素含有量が少ない。このため、化成皮膜中のホウ酸またはホウ素に起因する誘電率の低下を抑制することができるので、静電容量の向上を図ることができる。
その理由は、以下のように考えられる。本形態で、図1に示す第1水和工程ST1においてアルミニウム電極に水和皮膜を形成した後、第2水和工程ST2では、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合された第2水和処理液にアルミニウム電極を浸漬し、水和皮膜を成長させる。その際、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、リン酸が強く結合した水和皮膜が成長する。このため、化成液中のホウ酸が水和皮膜に吸着することを抑制するので、ホウ酸が化成皮膜内に取り込まれることを抑制することができる。
また、第2水和工程ST2では、第2水和処理液の温度が70℃以上であるため、リン酸が強く結合した水和皮膜が成長する。このため、化成工程ST3においてリン酸が水和皮膜から離脱して化成液中に溶出することを抑制することができる。従って、化成液中のリン酸濃度が高くなることを抑制することができるので、化成皮膜が適正に形成される。それ故、化成皮膜中の欠陥を減らすことができるので、耐水和性を向上することができる。
また、本形態のアルミニウム電解コンデンサ用電極においては、図4および図5を参照して説明するように、化成皮膜を切断した際に切断面で露出する欠陥(空孔)の数が150個/μm2以下、さらには、欠陥の数は、100個/μm2以下である。従って、化成皮膜の表面から水が浸入しにくいので、化成皮膜が水和劣化しにくく、化成皮膜の耐水和性を向上することができる。
(化成皮膜中の欠陥の検査方法)
図4は、アルミニウム電解コンデンサ用電極の化成皮膜中の空孔(欠陥)の検査方法を示す説明図である。図5は、アルミニウム電解コンデンサ用電極の化成皮膜中の空孔(欠陥)の説明図である。なお、図5では、空孔の存在が分かりやすいように、空孔の多い化成皮膜の断面をFE−SEMで観察した写真を示してある。
図4(a)および図5には、アルミニウム箔をエッチングした箔に化成皮膜を形成したアルミニウム電解コンデンサ用電極に対して、表面に沿うように化成皮膜を切断した場合を示してあり、トンネル状のピットが黒色領域として示されている。また、ピットの周りに化成皮膜が存在している。また、図5に示すように、化成皮膜の切断面では空孔(欠陥)が露出するので、1μm2当たりの空孔の数を計測することができる。
なお、図4(b)に示すように、化成皮膜をピットに沿うように切断してもよく、この場合も、化成皮膜の切断面では空孔(欠陥)が露出するので、1μm2当たりの空孔の数を計測することができる。
(実施例)
次に、本発明の実施例等を説明する。表1には、アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造条件(条件1〜13)の第1水和工程ST1および第2水和工程ST2の条件(リン濃度、pH、温度、時間)を示してある。表2には、アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造条件(条件1〜13)の化成工程ST3の条件(ホウ酸濃度、ホウ酸アンモニウム濃度、リン濃度、pH、温度)を示してある。表3には、アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造条件(条件1〜13)に対応するアルミニウム電解コンデンサ用電極の特性(ホウ素含有量、静電容量比、耐水和性)を示してある。
条件1〜13のいずれにおいても、アルミニウム電極として、平均粒径D50が3μmのアルミニウム粉体を焼結してなる多孔質層がアルミニウム芯材の両面にそれぞれ50μm積層された多孔性アルミニウム電極を用いた。
第1水和工程ST1で用いた第1水和処理液、および第2水和工程ST2で用いた第2水和処理液のリン濃度とpHは、85%のオルトリン酸とアンモニア水で調整した。
化成工程ST3で用いた化成液は、ホウ酸およびホウ酸アンモニウムを純水に溶解させたホウ酸系化成液であり、化成工程ST3の全体において、ホウ酸系化成液を用いた化成を行った。また、化成工程ST3では、40g/L、70℃のオルトリン酸水溶液への浸漬1回と、500℃の熱処理によるデポラリゼーション処理3回とを行った。化成電圧は600Vである。
ホウ素含有量は、化成後のアルミニウム電極(アルミニウム電解コンデンサ用電極)を9Mの硫酸で溶解した後、ICP発光分析によってホウ素量(Xbmg)を定量した。上記と同様の化成を行った別の試料を上記と同じ面積分準備して質量を測定後、メタノールに臭素を溶解した溶液に浸漬して金属として存在するアルミニウムを溶解し、溶解後の化成皮膜の質量(X0mg)を測定した。これらの数値を用いて、以下の式からホウ素含有量を算出した。
ホウ素含有量=(Xb/X0)×106質量ppm
耐水和性の測定は、EIAJ RC 2364Aに規定された「アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の試験方法」に従って測定した結果であり、例えば、耐水和性は、95℃以上の純水中に60±1分間浸漬した後に定電流を印加した際の皮膜耐電圧まで昇圧するまでの時間(秒/s)で示してある。より具体的には、10mm×50mmアルミニウム電解コンデンサ用電極を温度が95℃以上の純水に60分±1分間浸漬した後、温度が85±2℃の7質量%ホウ酸水溶液(温度が70±2℃における比抵抗が75±3Ωm、かつ、温度が50±2℃におけるpHが2.7から4.2)中で2.0±0.2mAの直流の定電流を流した際に定格皮膜耐電圧の90%に相当する電圧に到達するまでの時間(秒)を耐水和性とする。
Figure 0006933931
Figure 0006933931
Figure 0006933931
表1〜3に示す条件1〜13のうち、条件1、2、9、10、12、13が本発明の実施例であり、条件3〜7、11は比較例であり、条件8は従来例である。
表1〜3に示すように、条件1〜4、9、10〜13では、第1水和工程ST1において、アルミニウム電極を第1水和処理液に浸漬した後、第2水和工程ST2において、温度が95℃の第2水和処理液に浸漬しているため、化成皮膜中のホウ素含有量が6000質量ppm以下である。従って、条件8(従来例)を基準にした場合、静電容量が5%以上増大している。
また、条件1〜4、9、10〜13のうち、条件1、2、9、10、12、13(実施例)では、化成液中のリン濃度が各々、0質量ppm、4質量ppmであるため、欠陥の少ない化成皮膜を形成することができる。より具体的には、化成皮膜を切断した際に切断面で露出する空孔の数が150個/μm2以下であった。それ故、条件1、2、9、10、12、13によれば、耐水和性が100秒以下の優れたアルミニウム電解コンデンサ用電極を得ることができる。
これに対して、条件3、4(比較例)では、化成液中のリン濃度が各々、8質量ppm、20質量ppmであるため、化成皮膜の欠陥が増大し、耐水和性が低下する傾向にある。その理由は、化成液中に存在するリン酸イオンによって化成皮膜とアルミニウムが部分
的に溶解し、健全な化成皮膜が形成されないので、欠陥が増大すると考えられる。条件3、4では、化成皮膜を切断した際に切断面で露出する空孔の数が150個/μm2を超えていた。
従って、化成液中のリン濃度については、4質量ppm以下に維持することが好ましい。上記の検討において、条件12(実施例)では、静電容量が11%増加している理由は、第2水和工程ST2で用いた第2水和処理液のpHが3.2であり、他の実施例より低いため、水和皮膜とリン酸が良く反応し、強く結合しているリン酸が他の実施例に比べて特に多いので、ホウ素の取り込みを抑制する効果が大きいためと考えられる。
一方、条件5(比較例)では、第1水和工程ST1でリンが20ppm(4ppm以上)の水和処理液に浸漬しているので、リン酸の存在によって水和反応が阻害され、十分な厚さの水和皮膜が形成されない。このため、化成時間が長く、化成皮膜中のホウ素含有量が6000質量ppmを越えてしまい、条件8(従来例)を基準にした場合、静電容量が3%しか増大していない。また、化成皮膜に多数の欠陥が存在するため、耐水和性が低下する傾向にある。なお、化成皮膜を切断した際に切断面で露出する空孔の数が150個/μm2以上であった。
また、条件6(比較例)では、第2水和工程ST2での水和処理液の温度が30℃であるため、リン酸が強く結合した水和皮膜が形成されないため、化成皮膜中のホウ素含有量が6000質量ppmを越えており、静電容量が増大していない。
また、条件11(比較例)では、第2水和工程ST2で用いた水和処理液のpHが3.0より低いため、第1水和工程ST1で形成した水和皮膜を溶解する作用が強く、耐水性が低下している。
また、条件7(比較例)では、第2水和工程ST2での水和処理液の温度が30℃であるが、第2水和工程ST2で用いた水和処理液のリン濃度が4000質量ppmである。このため、化成皮膜中のホウ素含有量が6000質量ppm以下であり、条件8(従来例)を基準にした場合、静電容量が4%増大している。但し、第2水和工程ST2での水和処理液の温度が30℃であるため、リンと水和皮膜との結合が弱く、アルミニウム電極から化成液にリン酸が溶出しやすい。このため、同一の化成液でアルミニウム電極に対する化成を5回以上、繰り返すと、化成液中のリン濃度が5質量ppmまで増大する。その結果、条件1〜4の比較結果から分かるように、化成皮膜の耐水和性が低下する。従って、第2水和工程ST2で用いる水和処理液(第2水和処理液)については、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmであって、温度が70℃以上であることが好ましい。これに対して、条件13(実施例)では、条件7に対して第2水和処理液の温度を95℃に変更しただけであるが、水和皮膜と強く結合したリン酸が多くなるので、化成液にリン酸が溶出し難くなる。このため、条件7で見られたような化成の繰り返しによるリン濃度の上昇が発生しなかった。
(その他の実施の形態)
上記実施形態では、化成工程ST3の前に、水和工程として、第1水和工程ST1および第2水和工程ST2を行ったが、第2水和工程ST2の後にさらに水和工程(第3水和工程)を1回あるいは複数回、行ってもよい。この場合、第3水和工程でも用いる水和処理液は、リン濃度が0〜5000質量ppm、pHが3.0〜9.0、温度が70℃以上とする。
上記実施例では、アルミニウム電極として、アルミニウム粉体を焼結してなる多孔質層がアルミニウム芯材の両面に積層された多孔性アルミニウム電極を用いたが、アルミニウ
ム箔をエッチングした箔を用いた場合も同様な結果が得られている。
また、上記実施例以外にも各種条件を検討した結果、上述した条件を満たしていれば、皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜において、静電容量を向上し、さらには、化成皮膜の耐水和性を向上することができるという結果が得られている。特に皮膜耐電圧が400V以上の化成皮膜は、化成中に欠陥が修復されにくい等の問題があるが、上述した条件を満たしていれば、欠陥等の発生を抑制することができ、耐水和性等を向上することができるという結果が得られている。
ST1…第1水和工程、ST2…第2水和工程、ST3…化成工程

Claims (9)

  1. アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜が形成されたアルミニウム電解コンデンサ用電極において、
    前記化成皮膜のホウ素含有量が100質量ppmから6000質量ppmまでであり、
    10mm×50mmアルミニウム電解コンデンサ用電極を温度が95℃以上の純水に60分±1分間浸漬した後、温度が85±2℃の7質量%ホウ酸水溶液(温度が70±2℃における比抵抗が75±3Ωm、かつ、温度が50±2℃におけるpHが2.7から4.2)中で2.0±0.2mAの直流の定電流を流した際に定格皮膜耐電圧の90%に相当する電圧に到達するまでの時間(秒)を耐水和性としたとき、
    耐水和性が100秒以下であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用電極。
  2. 前記皮膜耐電圧が400V以上であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極。
  3. 前記化成皮膜を切断した際に切断面で露出する空孔の数が150個/μm2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極。
  4. 純水、またはリン濃度が4質量ppm以下となるようにリン酸またはリン酸塩が配合された水溶液からなる、温度が70℃以上の第1水和処理液にアルミニウム電極を浸漬する第1水和工程と、
    前記第1水和工程の後に、リン濃度が4質量ppmから5000質量ppmとなるようにリン酸またはリン酸塩が配合され、pHが3.0から9.0で、温度が70℃以上の第2水和処理液に前記アルミニウム電極に浸漬する第2水和工程と、
    前記第2水和工程の後、前記アルミニウム電極をホウ酸系化成液中で化成するホウ酸化成処理を少なくとも含み、前記アルミニウム電極に皮膜耐電圧が200V以上の化成皮膜を形成する化成工程と、
    を有することを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
  5. 前記化成工程では、皮膜耐電圧が400V以上の化成皮膜を形成することを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
  6. 前記第1水和工程および前記第2水和工程が終了した時点において、前記第1水和工程および前記第2水和工程によって前記アルミニウム電極に形成された水和皮膜の質量の前記アルミニウム電極の前記第1水和工程前の質量に対する割合をx質量%としたとき、皮膜耐電圧Vf(V)およびx質量%が、以下の条件式
    (0.01×Vf)≦x≦(0.017×Vf+28)
    を満たすことを特徴とする請求項4または5に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
  7. 前記化成工程で用いる化成液のリン濃度が4質量ppm以下であることを特徴とする請求項4から6までの何れか一項に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
  8. 前記第2水和処理液は、オルトリン酸、次亜リン酸、亜リン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項4から7までの何れか一項に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
  9. 前記第2水和処理液は、オルトリン酸、二リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項4から7までの何れか一項に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法。
JP2017146003A 2017-07-28 2017-07-28 アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法 Active JP6933931B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017146003A JP6933931B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法
CN201880049389.5A CN110959184B (zh) 2017-07-28 2018-06-05 铝电解电容器用电极及其制造方法
US16/634,188 US11626257B2 (en) 2017-07-28 2018-06-05 Electrode for aluminum electrolytic capacitor and method for manufacturing same
PCT/JP2018/021518 WO2019021638A1 (ja) 2017-07-28 2018-06-05 アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法
TW107120294A TWI758492B (zh) 2017-07-28 2018-06-13 鋁電解電容器用電極及其製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017146003A JP6933931B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019029463A JP2019029463A (ja) 2019-02-21
JP6933931B2 true JP6933931B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=65039595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017146003A Active JP6933931B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11626257B2 (ja)
JP (1) JP6933931B2 (ja)
CN (1) CN110959184B (ja)
TW (1) TWI758492B (ja)
WO (1) WO2019021638A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4318513A1 (en) * 2022-08-04 2024-02-07 ECPE Engineering Center for Power Electronics GmbH Method for manufacturing a polymer electrolytic (pedot/pss) anodic capacitor

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6990974B2 (ja) * 2017-02-09 2022-01-12 日本軽金属株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法
CN112071648B (zh) * 2020-07-13 2021-10-08 新疆众和股份有限公司 一种五级磷酸盐化成工艺
CN112017865B (zh) * 2020-07-24 2022-07-08 东莞东阳光科研发有限公司 一种降低化成箔漏电流的水合处理方法
CN113627015B (zh) * 2021-08-10 2022-06-14 吴江飞乐天和电子材料有限公司 电容器级磷酸盐性能优化方法
CN113764191B (zh) * 2021-09-14 2022-08-30 南通海星电子股份有限公司 一种抑制Al(OH)3结晶生成的低压电极箔制造方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5989796A (ja) 1982-11-12 1984-05-24 Hitachi Condenser Co Ltd 電解コンデンサ用アルミ箔の製造方法
JPS6035511A (ja) 1983-08-08 1985-02-23 日立コンデンサ株式会社 電解コンデンサ用アルミ箔の製造方法
JPS6035513A (ja) 1983-08-08 1985-02-23 日立コンデンサ株式会社 電解コンデンサ用アルミ箔の製造方法
JPS6035512A (ja) 1983-08-08 1985-02-23 日立コンデンサ株式会社 電解コンデンサ用アルミ箔の製造方法
US4481083A (en) * 1983-08-31 1984-11-06 Sprague Electric Company Process for anodizing aluminum foil
JPH04364019A (ja) * 1991-06-10 1992-12-16 Nichicon Corp 電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3309176B2 (ja) * 1996-04-02 2002-07-29 日本軽金属株式会社 中高圧アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の化成方法
JPH1154381A (ja) * 1997-08-01 1999-02-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3295841B2 (ja) * 1998-06-15 2002-06-24 日本蓄電器工業株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
US20030224110A1 (en) * 2002-06-03 2003-12-04 Kemet Electronics Corporation Process for producing a conductive polymer cathode coating on aluminum capacitor anode bodies with minimal anodic oxide dielectric degradation
JP2007036048A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nichicon Corp アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
CN1873865B (zh) * 2006-04-05 2010-12-22 江苏中联科技集团有限公司 提高铝电解电容器用电极箔比容的制造方法
CN101246779B (zh) * 2008-02-22 2010-08-18 乳源瑶族自治县东阳光化成箔有限公司 一种中高压化成箔的制造方法
CN101425386A (zh) * 2008-07-29 2009-05-06 东莞市东阳光电容器有限公司 一种采用超声波制造铝电解电容器阳极箔的制备方法
CN103354941B (zh) * 2010-12-30 2016-09-28 新疆众和股份有限公司 铝电解电容器用阳极箔的制备方法
CN102324323B (zh) * 2011-07-12 2013-04-24 乳源瑶族自治县东阳光化成箔有限公司 一种中高压化成箔的制造方法
KR101273348B1 (ko) * 2011-12-08 2013-06-11 삼영전자공업(주) 알루미늄 전해 콘덴서용 전극박 및 그 제조방법
CN105405658B (zh) * 2015-11-30 2018-11-06 新疆西部宏远电子有限公司 一种高压螺栓式铝电解电容器用阳极箔的纯无机酸化成工艺
CN106252081B (zh) * 2016-08-11 2019-01-29 四川立业电子有限公司 一种电极氧化复合介质膜及其制备方法
CN106328380A (zh) * 2016-08-19 2017-01-11 李安平 电解电容器阳极箔制造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4318513A1 (en) * 2022-08-04 2024-02-07 ECPE Engineering Center for Power Electronics GmbH Method for manufacturing a polymer electrolytic (pedot/pss) anodic capacitor
WO2024028392A1 (en) * 2022-08-04 2024-02-08 Ecpe Engineering Center For Power Electronics Gmbh Method for manufacturing a polymer electrolytic capacitor

Also Published As

Publication number Publication date
US11626257B2 (en) 2023-04-11
TWI758492B (zh) 2022-03-21
JP2019029463A (ja) 2019-02-21
WO2019021638A1 (ja) 2019-01-31
CN110959184B (zh) 2022-06-10
US20200227209A1 (en) 2020-07-16
TW201910563A (zh) 2019-03-16
CN110959184A (zh) 2020-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6933931B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極およびその製造方法
TWI576876B (zh) Manufacturing method of electrodes for aluminum electrolytic capacitors
EP1028441A1 (en) Solid electrolytic capacitor electrode foil, method of producing it and solid electrolytic capacitor
EP3389064B1 (en) Method for manufacturing aluminum electrolytic capacitor electrode
CN110592637A (zh) 化成箔的制备方法及其应用
JP5004844B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
JP2000068159A (ja) 固体電解コンデンサ用電極箔、その製造方法及び固体電解コンデンサ
WO2011013375A1 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP5798279B1 (ja) タングステン系コンデンサ素子の製造方法
JPWO2010013701A1 (ja) ニオブ固体電解コンデンサの製造方法
JP2021185626A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極
JPH1032146A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
WO2015166670A1 (ja) タングステン系コンデンサ素子の製造方法
JP2010003996A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP5940222B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子の陽極体及びその製造方法
JP2007036043A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2021027120A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2008091358A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2005142343A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP5276566B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2008282994A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH0337855B2 (ja)
JP4942837B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP2005154868A (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法
JP2003243259A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6933931

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150