〔実施形態1〕
本発明の一実施の形態について図1〜図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。
まず、本実施形態に係る通信システムの概略構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システム100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、通信システム100は、加熱調理器1と、クラウドサーバ200(サーバ)と、携帯端末装置300と、無線LANアクセスポイント101と、インターネット102(通信ネットワーク)と、データ通信ネットワーク103と、基地局104とを含んで構成されている。
加熱調理器1は、無線LAN(Local Area Network)に接続して通信を行う機能を備えている。無線LANアクセスポイント101は、加熱調理器1とともに建屋400内に設置された電波中継機である。
クラウドサーバ200は、加熱調理器1に関する情報、特にメニューに関するメニュー情報を登録している。クラウドサーバ200は、インターネット102に接続されており、インターネット102を介して加熱調理器1および携帯端末装置300と通信することができる。
携帯端末装置300は、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末装置であり、無線LANを含むインターネット通信の機能を備えている。携帯端末装置300は、携帯電話ネットワークに含まれる基地局104およびデータ通信ネットワーク103を介してインターネット102と接続される。あるいは、携帯端末装置300は、図示しない公衆無線LANアクセスポイントを介してインターネット102と接続される。また、携帯端末装置300は、建屋400内において、無線LANアクセスポイント101と接続可能であり、無線LANアクセスポイント101を介してもインターネット102と接続される。
続いて、加熱調理器1について詳細に説明する。
図2は、加熱調理器1の外観の構成を示す斜視図である。図3は、加熱調理器1の内部の構成を示す斜視図である。
図2および図3に示すように、加熱調理器1は、本体部2と、蓋体3と、内鍋4とを備えている。
図3に示すように、本体部2は、内部に内鍋4を収容する筐体(外鍋)である。本体部2は、外ケース21と、内ケース22とを有している。外ケース21は外装体である。
電源コードは、外ケース21の例えば背面側に設けられている。外ケース21と内ケース22との間の空間の背面側には、図示はしないが、電源回路やインバータ回路等を含む電源部、上記の電源コードを巻き取るコードリール等が配置されている。
内ケース22は、外ケース21の内側に配置され、その内部に内鍋4を保持する。内ケース22は、耐熱性および電気絶縁性を有する材料で形成されている。
内ケース22には、内鍋4を加熱する誘導コイル5および後述する内鍋4の温度を検出する温度センサ6が設けられている。誘導コイル5は、本体部2の内部に内鍋4を収容した状態で内鍋4に接触する位置に配置されている。温度センサ6は、本体部2の内部に内鍋4を収容した状態で内鍋4に接触する位置に配置されている。
蓋体3は、外蓋31、内蓋32および撹拌機構33を備えている。外蓋31は、ヒンジ部7を介して外ケース21に組み付けられている。これにより、蓋体3は、内鍋4の開口部4aを開閉するように、本体部2に回動可能に支持されている。
内蓋32は、外蓋31における内鍋4との対向面側に、着脱可能に取り付けられている。内蓋32の一部には、ガラスあるいは透明樹脂等の透明材料からなる透明部32aが設けられている。
一方、外蓋31における透明部32aと重なる部分には、透明部32aの少なくとも一部を露出させる窓部31aが設けられている。窓部31aは、貫通口もしくはガラスや透明樹脂等の透明材料からなり、透明部32aを介して内鍋4の内部を確認することができるようになっている。
また、外蓋31の上面には、操作および表示のための操作表示部34が設けられている。操作表示部34は、表示パネル341と、スタート・決定ボタン342と、第1送りボタン343と、第2送りボタン344と、戻るボタン345と、問合せボタン346と、取消しボタン347と、予約ボタン348とを有している。
表示パネル341は、ユーザが選択する各項目を表示するために設けられている。項目としては、メニュー、設定、再加熱等が挙げられる。表示パネル341には、複数の項目が1つの画面に表示されている。当該画面においては、複数の項目のうちの1つが選択されていることを示すように、文字と背景とが他の項目と反転した状態で表示されている(反転表示)。また、表示パネル341は、複数の項目が1つの画面で表示しきれない場合は、複数の画面を切り替えて表示する。
スタート・決定ボタン342は、後述する予約調理を含む調理の開始を指示するための操作ボタンである。また、スタート・決定ボタン342は、表示パネル341に表示されている、ユーザの決定が必要な事項を決定するための操作ボタンとしても機能する。
第1送りボタン343は、表示パネル341に表示された項目を選択するために、上記の反転表示の位置を順方向に移動させる操作ボタンである。第1送りボタン343を1回押す操作が行われると、反転表示が後の項目に移動する。反転表示が画面の最後の項目にある状態で第1送りボタン343を1回押す操作が行われると、表示パネル341には次の画面が切り替わって表示される。
第2送りボタン344は、表示パネル341に表示された項目を選択するために、上記の反転表示の位置を逆方向に移動させる操作ボタンである。第2送りボタン344を1回押す操作が行われると、反転表示が前の項目に移動する。反転表示が画面の最後の項目にある状態で第2送りボタン344を1回押す操作が行われると、表示パネル341には前の画面が切り替わって表示される。
戻るボタン345は、前の画面に表示を戻す操作ボタンである。
上記の第1送りボタン343、第2送りボタン344および戻るボタン345は、項目を選択するための操作ボタン部349を構成している。
問合せボタン346は、クラウドサーバ200への問い合わせ行うための操作ボタンである。
取消しボタン347は、操作ボタン部349を用いて操作した結果の設定などを取り消すための操作ボタンである。
予約ボタン348は、調理仕上がり時刻を予約する予約調理の設定を行うための操作ボタンである。この予約ボタン348を操作することによって、後述する予約受付部111(図5参照)が起動する。
蓋体3の内部には、制御基板8、モータ9およびスピーカ10が設けられている。制御基板8は、後述する制御系の部品が実装された基板である。モータ9は、撹拌機構33を回転させるための駆動源として設けられている。スピーカ10は、後述するように音声を出力するために設けられている。
撹拌機構33は、内蓋32における内鍋4との対向面側に、着脱可能に取り付けられている。撹拌機構33は、回転体333を備えるとともに、第1回転アーム331および第2回転アーム332を備えている。
撹拌機構33は、図示しない回転軸により、内蓋32を介して、外蓋31に、回転可能に支持されている。回転軸は、図示しない駆動力伝達機構(プーリ、ベルト機構等)を介してモータ9の駆動軸に連結されている。
また、回転体333は、外蓋31に着脱可能に取り付けられている。図示はしないが、回転体333における、外蓋31との対向面側には、上記回転軸の一方の端部が突出して設けられている。上記回転軸は、一方の端部が外蓋31における図示しない連結軸に着脱可能に連結されて、連結軸と一体に回転する。上記回転軸は、回転体333に対して回転可能となっている。
第1回転アーム331および第2回転アーム332は、それらの一端が、それぞれ回転体333に連結されており、回転体333とともに回転する。第1回転アーム331および第2回転アーム332は、それぞれ、図3に実線で示す倒伏状態と、図3に二点鎖線で示す起立状態とをとり得る。
蓋体3を閉め、第1回転アーム331および第2回転アーム332を、図3に矢印で示すように起立させた状態で回転させることにより、内鍋4に収容した被加熱物を撹拌することができる。加熱調理器1は、第1回転アーム331および第2回転アーム332により、内鍋4に収容した被加熱物を自動で撹拌することが可能である。
内鍋4の上部の外周縁部の一部には、第1把手部41および第2把手部42が、互いに対向して設けられている。第1把手部41および第2把手部42は、例えばプラスチック等、耐熱性および電気絶縁性を有する材料で形成される。
続いて、加熱調理器1の制御系について説明する。図4は、加熱調理器1の制御系の構成を示すブロック図である。図5は、加熱調理器1のモータ制御系の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、加熱調理器1は、制御系の主要部として、CPU11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13とを備えている。また、加熱調理器1は、モータ9を駆動するモータ駆動回路14と、スピーカ10を駆動するスピーカ駆動回路15と、時計回路16と、通信部17とを備えている。
CPU11は、ROM12に格納された制御プログラムを実行することによって、各部を制御する。具体的には、CPU11は、操作表示部34の表示制御、操作表示部34への操作の受け付け、誘導コイル5のオン・オフ制御および温度制御、モータ駆動回路14およびスピーカ駆動回路15の駆動制御、通信部17の制御などを行なう。
モータ駆動回路14は、CPU11から出力される駆動データに基づいてモータ9に印加する駆動電圧を生成する。また、スピーカ駆動回路15は、CPU11から出力されるデジタルの音声データをアナログの音声信号に変換するA/D変換器、音声信号を増幅するアンプなどを含む回路である。時計回路16は、現在時刻を提供するために設けられている。通信部17は、無線LANによる通信を行うための通信回路を含む部分である。
次に、加熱調理器1のシステム構成について説明する。
図5は、加熱調理器1のシステム構成を示すブロック図である。
図5に示すように、加熱調理器1は、調理仕上がり時刻を予約設定する予約設定部110と、調理を制御する調理制御部120とを有している。
予約設定部110は、操作表示部34を用いてユーザによって設定された調理の予約情報を受け付けて、クラウドサーバ200に通知するとともに、携帯端末装置300による予約情報の変更要求を受けて、予約情報を変更する。予約設定部110は、これらの機能を実現するために、予約受付部111と、予約登録部112と、予約変更部113とを有している。
予約受付部111は、ROM12に予め記憶されているメニューデータMDから、ユーザによって指定されたメニューに対応するメニューデータMDを読み出す。予約受付部111は、このメニューデータMDと、ユーザによって設定(予約)された調理仕上がり予定時刻(以降「予約時刻」と称する)の時刻データTDとを組み合わせた予約データRD(予約情報)を生成する。また、予約受付部111は、生成した予約データRDをRAM13に書き込む。
ここで、メニューデータMDは、人数、材料、調理時間、調理パターン(加熱温度、撹拌機構33の可動タイミングなど)、材料の投入タイミングといった、後述する調理制御部120が指定されたメニューの調理を実行するために各部を制御する各種の情報である。
予約登録部112は、予約受付部111によって生成された予約データRDをクラウドサーバ200に登録するために、予約データRDをクラウドサーバ200へ送信するように通信部17を制御する。
予約変更部113は、携帯端末装置300から予約時刻の変更の要求を受けたとき、時刻データTDで規定される予約時刻が、変更可能であるか否かを判定する。予約変更部113は、予約時刻の変更が変更可能な時間条件を満たすときに、RAM13に記憶されている時刻データTDを要求に応じて書き替えるとともに、クラウドサーバ200へ予約時刻を変更したことを通知(変更完了通知)するように通信部17を制御する。また、予約変更部113は、予約時刻の変更が変更可能な時間条件を満たさないために不可であるときに、クラウドサーバ200へ予約時刻の変更が不可であることを通知(変更不可通知)するように通信部17を制御する。
また、予約変更部113は、ユーザが操作表示部34を操作することでも、予約時刻の変更が変更可能な時間条件を満たすときに、RAM13に記憶されている時刻データTDを要求に応じて書き替えるとともに、予約時刻を変更したメッセージを表示パネル341に表示させる。
調理制御部120は、RAM13に記憶されている予約データRDのメニューデータMDに基づいて、調理を実行するために各部を制御する。具体的には、調理制御部120は、温度センサ6による検出温度に基づいて内鍋4の温度を監視しており、内鍋4の温度がメニューデータMDに規定された所定の温度となるように、誘導コイル5のオン・オフおよび温度を制御する。また、調理制御部120は、メニューデータMDに規定されたメニューに応じて食材を撹拌するために撹拌機構33を稼働させるときに、撹拌機構33を回転させるタイミング、撹拌機構33の回転方向などを制御するように、モータ駆動回路14を制御する。また、調理制御部120は、調理における各タイミング(調理開始時、調理終了時、食材投入時、調理終了の規定時間前など)でユーザにそれぞれのタイミングに応じた報知音声をスピーカ10が出力するように、スピーカ駆動回路15を制御する。
調理制御部120は、調理における時間管理を行うために、時間管理部121を有している。時間管理部121は、予約データRDにおけるメニューデータMD(調理時間)および時刻データTDから調理開始時刻を算出し、時計回路16から出力される現在時刻に基づいて、調理開始時間に達したことを調理制御部120に通知する。また、時間管理部121は、メニューデータMDおよび現在時刻に基づいて、調理制御部120が上記のように誘導コイル5、モータ駆動回路14およびスピーカ駆動回路15を制御するタイミングを生成する。
調理制御部120は、予約ボタン348の操作後にスタート・決定ボタン342が操作されることによって、予約調理を開始し、通常の調理と同じように加熱調理を実行するように各部を制御する。また、調理制御部120は、予約調理において、加熱調理が終了すると、内鍋4の温度を加熱調理時の温度より低い一定の温度に維持させる保温状態となるように誘導コイル5を制御する。そして、調理制御部120は、保温状態から、予約時刻に料理が食べごろの温度になるまで再加熱するように誘導コイル5を制御する。
調理制御部120は、調理が終了したことをクラウドサーバ200へ通知するように通信部17を制御する。
加熱調理器1を用いない煮込み料理等の調理においては、通常、ユーザが付きっきりで食材をかき混ぜなければならない。これに対し、加熱調理器1を用いれば、調理制御部120が上記のように各部を制御することにより、内鍋4に食材を入れてスタート・決定ボタン342を押すだけで、自動的に食材の撹拌および内鍋4の温度調整を行って調理することができる。
引き続き、クラウドサーバ200について説明する。
図6は、クラウドサーバ200のシステム構成を示すブロック図である。
図6に示すように、クラウドサーバ200は、インターネット102を介して加熱調理器1および携帯端末装置300のいずれとも通信が可能である。また、クラウドサーバ200は、サーバコンピュータであり、記憶装置201と、通信部202とを備えている。また、クラウドサーバ200は、予約データRDを管理するために、予約データ管理部203を備えている。
記憶装置201は、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量の装置である。記憶装置201は、予約データRDをユーザごとに記憶している。
通信部202は、インターネット通信を行うための通信回路を含む部分である。
予約データ管理部203は、予約データ取得部203aと、予約データ提供部203bと、中継処理部203cとを有している。
予約データ取得部203aは、加熱調理器1から送信されて通信部202によって受信された予約データRDを取得して、記憶装置201に書き込む。
予約データ提供部203bは、携帯端末装置300から予約データRDの送信の要求を受けたときに、記憶装置201から読み出した予約データRDを携帯端末装置300に送信するように通信部202を制御する。
中継処理部203cは、加熱調理器1と携帯端末装置300との間のデータのやり取りを中継する。具体的には、中継処理部203cは、携帯端末装置300からの時刻データTDの変更要求を加熱調理器1に転送するように通信部202を制御する。また、中継処理部203cは、加熱調理器1から送信された、時刻データTDの変更完了通知および時刻データTDの変更不可通知を携帯端末装置300に転送するように通信部202を制御する。さらに、中継処理部203cは、時刻データTDの変更完了通知を受けると、記憶装置201における予約データRD(時刻データTD)を変更後の内容に書き替える。
引き続き、携帯端末装置300について説明する。
図7は、携帯端末装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。図8は、携帯端末装置300のシステム構成を示すブロック図である。
まず、携帯端末装置300のハードウェア構成について説明する。
携帯端末装置300は、専用のOS(Operating System)を実装した通信端末装置であり、以下のように、アプリケーションプログラムを実行する環境を備えている。
図7に示すように、携帯端末装置300は、CPU(Central Processing Unit)301と、RAM(Random Access Memory)302と、ROM(Read Only Memory)303と、補助メモリ304と、表示パネル305(表示部)と、タッチパネルを306と、スピーカ307と、通信部308とを備えている。
CPU301は、携帯端末装置300のシステムプログラムを実行する処理装置である。具体的には、CPU301は、システムプログラムの実行に際して、RAM302、補助メモリ304、タッチパネル306などからデータを受け取り、当該データに対して演算または加工を施した結果を、RAM302、補助メモリ304、表示パネル305などに出力する。
RAM302は、携帯端末装置300における主記憶装置を構成するメモリであり、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などによって構成される。
ROM303は、システムプログラムの他、携帯端末装置300の起動時やリセット時に実行されるBIOS(Basic Input Output System)などの、携帯端末装置300の動作に不可欠なプログラムを記憶している。
補助メモリ304は、アプリケーションプログラムを記憶するために設けられている。補助メモリ304は、例えばフラッシュメモリによって構成されている。
表示パネル305は、携帯端末装置300の基本操作を実現するための画面、アプリケーションプログラムが実行された結果として表示される画面などを表示するために設けられている。表示パネル305としては、液晶表示パネル、EL(Electro-Luminescence)表示パネルなどの平板型表示パネルが用いられる。
タッチパネル306は、表示パネル305上に配置されており、表示パネル305に表示された画面上でのタッチ操作を受け入れて、タッチ操作信号を入力信号として出力する。
スピーカ307は、携帯端末装置300の操作音、アプリケーションプログラムが実行された結果として出力される音声などを出力するために設けられている。
通信部308は、インターネット102を介した通信および携帯電話ネットワークを介した通信を行うための通信回路を含む部分である。
次に、携帯端末装置300のシステム構成について説明する。
図8に示すように、携帯端末装置300は、予約変更処理を行うための予約変更処理部310を有している。予約変更処理部310は、予約変更受付部311(取得部)と、時刻変更設定部312(変更要求生成部)とを有している。
予約変更受付部311は、予約変更処理部310の起動時に、クラウドサーバ200から予約データRDを取得して、RAM302に書き込んでおく。予約変更受付部311は、RAM302に記憶されている予約データRDに基づいて、予約されているメニューおよび予約時刻を表示するための後述する予約メニュー画面320(図10の(a)参照)を表示する。また、予約変更受付部311は、メニューデータMDに基づいて、予約されているメニューの詳細を表示するための後述するメニュー詳細画面330(図10の(b)参照)を表示する。また、予約変更受付部311は、当該メニュー詳細画面330における予約時刻の変更の操作を受けて、時刻変更設定部312に予約時刻変更の要求があったことを通知する。
時刻変更設定部312は、予約変更受付部311からの上記の通知を受けると、予約データRDの時刻データに基づいて、予約時刻を変更する変更要求を生成する。時刻変更設定部312は、変更要求を生成するために、後述する予約時刻変更画面340(図10の(c)参照)を表示するように表示パネル305を制御する。また、時刻変更設定部312は、予約時刻変更画面340上でのユーザの操作によって時刻の変更が決定されると、変更された時刻データTDをクラウドサーバ200に送信するように通信部308を制御する。
上記のように構成される通信システム100による予約時刻を変更する動作について説明する。
図9は、携帯端末装置300による予約時刻変更の処理手順を示すフローチャートである。図10の(a)〜(e)は携帯端末装置300によって表示される各画面を示す図である。
まず、加熱調理器1が無線LANアクセスポイント101に接続されている必要がある。このため、ユーザは、操作表示部34の表示パネル341に表示されるガイドメッセージにしたがって、接続のための手続を行う。具体的には、ユーザは、表示パネル341に表示される、無線LANのオン・オフを選択する画面、無線LANアクセスポイント101への接続に同意を求める画面、接続動作の指示入力を促す画面において、スタート・決定ボタン342を操作することで、接続のための手続を実行する。
加熱調理器1がこのようにして無線LANアクセスポイント101に接続された状態で、ユーザが予約時間を設定してスタート・決定ボタン342を操作すると、予約受付部111は、予約データRDを、通信部17に、加熱調理終了時刻、予約限界時刻などの情報と併せてクラウドサーバ200へ送信させる。これにより、クラウドサーバ200には、予約データRDが登録される。
加熱調理終了時刻は、予約調理の開始とともに開始する加熱調理の終了時刻であり、メニューによって定まる。
加熱限界時刻は、予約開始時刻から、加熱せずに保温状態を維持したまま食材が傷まない限界の時間(例えば12時間)後の時刻である。
このような状態で、携帯端末装置300において予約変更処理部310が起動すると、予約変更処理部310は、図9のフローチャートに示す手順にしたがって、予約変更処理を実行する。
まず、予約変更受付部311は、図10の(a)に示す予約メニュー画面320を表示パネル305に表示させる(ステップS1)。予約メニュー画面320は、予約されたメニュー(予約メニュー)の名称を明示するメニュー名表示部320aを有している。メニュー名表示部320aは、メニュー詳細画面330を呼び出すために、メニュー詳細画面330とリンクされている。
次いで、予約変更受付部311は、予約メニュー画面320上で予約メニューが選択されたか否かを判定する(ステップS2)。予約メニューの選択は、ユーザが予約メニュー画面320上でメニュー名表示部320aをタップすることで行われる。予約変更受付部311は、予約メニューが選択されるまで待機する(ステップS2のNO)。
予約変更受付部311は、予約メニュー画面320上で予約メニューが選択されたと判定すると(ステップS2のYES)、図10の(b)に示すメニュー詳細画面330を表示パネル305に表示させる(ステップS3)。メニュー詳細画面330は、予約メニューの詳細(人数、材料、カロリーなど)を明示するとともに、予約時刻の変更を指示するための指示ボタン330aを有している。
次いで、予約変更受付部311は、メニュー詳細画面330上で指示ボタン330aが操作されることによって時刻変更が指示されたか否かを判定する(ステップS4)。予約変更受付部311は、時刻変更が指示されるまで待機する(ステップS4のNO)。
予約変更受付部311が、メニュー詳細画面330上で時刻変更が指示されたと判定すると(ステップS4のYES)、時刻変更設定部312は、図10の(c)に示す予約時刻変更画面340を表示パネル305に表示させる(ステップS5)。
予約時刻変更画面340は、予約時刻変更画面340上でのX1方向へのフリック操作(スクロール操作)によって、表示される時刻が戻る方向に予約時刻変更画面340を移動させる。一方、予約時刻変更画面340は、予約時刻変更画面340上でのX2方向へのフリック操作によって、表示される時刻が進む方向に予約時刻変更画面340を移動させる。また、予約時刻変更画面340は、ユーザによって指定された時刻を変更すべき予約時刻(変更時刻)として決定するための決定ボタン340aを有している。
また、予約時刻変更画面340は、予約時刻の変更が可能な後述する時間範囲を明示している。このため、時刻変更設定部312(時間範囲表示制御部)は、予約を変更しようとしている現在時刻を基準として、後述する予約変更部113が定める上記の時間範囲を算出して、当該時間範囲を表示パネル305に表示させる。
次いで、時刻変更設定部312は、予約時刻変更画面340上で決定ボタン340aが操作されることによって、指定された時刻が変更時刻として決定されたか否かを判定する(ステップS6)。時刻変更設定部312は、変更時刻が決定されるまで待機する(ステップS6のNO)。
時刻変更設定部312が、指定された時刻が変更時刻として決定されたと判定すると(ステップS6のYES)、通信部17は、時刻変更設定部312の制御によって、当該変更時刻のデータ(変更時刻データ)をクラウドサーバ200に送信する(ステップS7)。
ここで、クラウドサーバ200は、受信した変更時刻データを時刻データTDの変更要求として受けて、中継処理部203cによって加熱調理器1に転送する。加熱調理器1において、予約変更部113は、受信した変更時刻データから、変更時刻の受け付けが可能であるか否かを判定する。予約変更部113は、具体的には、以下のように(1)〜(3)のそれぞれの場合に規定される時間範囲に変更時刻があるか否かで、変更時刻の受け付けが可能であるか否かを判定する。また、予約変更部113は、(4)の場合には、予約変更の可能な時間範囲外であるため、変更を受け付けない。
(1)加熱調理終了時刻まで1時間以上ある場合
加熱調理終了時刻から加熱限界時刻までの時間範囲
(2)加熱調理終了時刻まで1時間未満である場合
現在時刻から1時間後より加熱限界時刻までの時間範囲
(3)加熱調理終了時刻から変更締切時刻(予約時刻の30分前)まで
現在時刻から1時間後より加熱限界時刻までの時間範囲
(4)変更締切時刻以降である場合
変更不可
例えば、朝7時に予約時刻14時で予約(加熱調理終了時刻:10時)を開始した場合、予約時刻の変更が受け付け可能となるのは、7時から13時30分までである。
ここで、現在時刻7時30分に予約時刻を変更する場合、加熱調理終了時刻と現在時刻との差が1時間以上であることから、(1)の場合に相当するので、予約時刻の変更可能範囲は、10時から19時までとなる。
また、現在時刻9時20分に予約時刻を変更する場合、加熱調理終了時刻と現在時刻との差が1時間未満であることから、(2)の場合に相当するので、予約時刻の変更可能範囲は、10時20分から19時までとなる。
さらに、現在時刻11時に予約時刻を変更する場合、(3)の場合に相当するので、予約変時刻の変更更可範囲は、12時から19時までとなる。
予約変更部113は、変更時刻の受け付け(予約事項の変更)が不可であると判定した場合、変更不可通知を生成する。一方、変更時刻の受け付けが可能であると判定した場合、RAM13における時刻データTDの予約時刻を変更時刻に書き替えて、変更完了通知を生成する。通信部17は、予約変更部113からの変更完了通知または変更不可通知をクラウドサーバ200に送信すると、クラウドサーバ200は、受信した変更完了通知または変更不可通知を、中継処理部203cによって携帯端末装置300に転送する。
携帯端末装置300において、予約変更受付部311は、所定時間内に変更不可通知を受信したか否かを判定する(ステップS8)。予約変更受付部311は、所定時間内に変更不可通知を受信したと判定すると(ステップS8のYES)、図10の(d)に示すエラー通知画面350を表示パネル305に表示させる(ステップS9)。エラー通知画面350は、設定時間が誤りであるため、再設定を促すメッセージを明示している。
予約変更受付部311は、所定時間内に変更不可通知を受信したと判定すると(ステップS8のNO)、変更完了通知を受信したか否かを判定する(ステップS10)。予約変更受付部311は、変更完了通知が受信されるまで待機する(ステップS10のNO)。
予約変更受付部311は、変更完了通知を受信したと判定すると(ステップS10のYES)、図10の(e)に示す変更完了通知画面360を表示パネル305に表示させて(ステップS11)、処理を終える。変更完了通知画面360は、予約時刻を変更したことを通知するメッセージを明示している。
以上のように、本実施形態に係る通信システム100において、加熱調理器1は、インターネット102に接続されるクラウドサーバ200を介して携帯端末装置300と通信可能に設けられている。また、加熱調理器1は、予約時刻をクラウドサーバ200に登録しておくことで、携帯端末装置300が、クラウドサーバ200から予約時刻を取得して予約時刻の変更を要求すると、その要求をクラウドサーバ200経由で受けて、予約時刻を変更する。
これにより、帰宅予定が変わるなどの理由によって予約時刻を変更したい場合に、外出先から携帯端末装置300を操作することによって予約時刻を変更することができる。また、携帯端末装置300は、無線LANアクセスポイント101にも接続可能であるので、建屋400内において、加熱調理器1が設置された部屋とは異なる場所から、予約時刻を変更することができる。これにより、わざわざ加熱調理器1が設置された部屋に行って予約時刻を変更する必要がなくなる。
また、予約時刻の変更要求をそのまま受け付けると、調理仕上がりの状態に加熱過多や加熱不足といった不具合が生じる虞がある。そこで、携帯端末装置300の変更要求に対して、上述のように予約時刻の予約メニューの調理に支障を来さないと想定される時間範囲でしか予約時刻を変更できないように変更に制限を設けている。これにより、上記のような調理仕上がりの状態に不都合が生じることを抑制できる。
なお、本実施形態1では、加熱調理器1が、予約時刻の変更が受け付け可能であるか否かを判定するが、クラウドサーバ200または携帯端末装置300が、この判定を行ってもよい。ただし、初期の予約データRDは、加熱調理器1において設定されることから、クラウドサーバ200または携帯端末装置300が同じ予約データRDを保持して、上記の判定に応じて予約時刻を書き替えることをすると、加熱調理器1、クラウドサーバ200および携帯端末装置300の間で予約データRDの不一致が生じる可能性がある。このような不都合が生じないようにするには、加熱調理器1が予約データRDを一元的に管理することが望ましい。
また、本実施形態では、撹拌機構33を備えた加熱調理器1について説明した。本発明は、このような加熱調理器1に限らず、インターネット102に接続可能に構成することができれば、炊飯器、オーブンレンジなどの加熱調理器にも適用が可能である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図1、図11および図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図11は、本実施形態に係る加熱調理器1Aのシステム構成を示すブロック図である。図12は、本実施形態に係るクラウドサーバ200Aのシステム構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る通信システム100は、加熱調理器1Aと、クラウドサーバ200Aと、携帯端末装置300と、無線LANアクセスポイント101と、インターネット102と、データ通信ネットワーク103と、基地局104とを含んで構成されている。
図11に示すように、加熱調理器1Aは、実施形態1の加熱調理器1における調理制御部120に代えて調理制御部120Aを有している以外は、加熱調理器1と同様に構成されている。
調理制御部120Aは、加熱調理器1における調理制御部120に発話制御部122が追加されている。また、ROM12には、所定のタイミング(調理開始時、調理終了時など)に発話する発話データUDが記憶されている。発話データUDによる発話内容としては、調理開始時に発話される「調理を始めます」というメッセージや、調理終了時に発話される「仕上がりました」というメッセージが挙げられる。
本実施形態における時間管理部121は、上記のタイミングに達すると、それぞれのタイミング通知をクラウドサーバ200に送信するように通信部17を制御する。タイミング通知は、タイミングの情報(調理開始時、調理終了時など)を含んでいる。
発話制御部122は、クラウドサーバ200から送信された後述する広告発話データADに基づいて、スピーカ10により広告音声を出力するように、スピーカ駆動回路15に音声データを出力する。また、発話制御部122は、タイミング通知のクラウドサーバ200への送信から所定時間の間にクラウドサーバ200から広告発話データADを受信しなかった場合、ROM12に記憶されている規定の発話データADに基づいて音声を出力するように、スピーカ駆動回路15に音声データを出力する。
広告発話データADの発話内容としては、調理開始時に発話される「調理を始めます。××××(企業名)の○○○(商品名(例えば調味料))を使った□□□(料理名)もおいしいよ。」というメッセージや、調理終了時に発話される「××××(企業名)が仕上がりをお知らせしました。」というメッセージが挙げられる。広告発話データADの発話内容は、例えば広告主から提供される広告内容によって定められている。
図12に示すように、クラウドサーバ200Aは、実施形態1のクラウドサーバ200に広告発話制御部204が追加されている。また、記憶装置201には、予約データRD以外に、上記の広告発話データADが記憶されている。
広告発話制御部204は、通信部202が加熱調理器1Aの時間管理部121からタイミング通知を受信すると、タイミング通知で規定されるタイミングの情報に応じた広告発話データADを記憶装置201から読み出して、加熱調理器1Aに送信するように通信部202を制御する。
本実施形態の通信システム100は、上記のように構成されることにより、加熱調理においてユーザが注意する所定のタイミングに広告情報を音声にて出力する。これにより、広告効果をより高めることができる。また、クラウドサーバ200Aを運営するクラウドサービスの提供者は、広告収入を得ることができる。
なお、上記のタイミングとしては、調理開始時および調理終了以外に、調理終了から所定時間前のタイミングや、食材投入のタイミングなど様々なタイミングが存在する。したがって、各タイミングに広告発話することにより、広告効果をより高めることができる。
また、クラウドサーバ200Aの記憶装置201に、ユーザによる加熱調理器1Aの使用状況(調理実績など)を蓄積しておけば、広告発話制御部204が、よく利用するメニューなどに応じて広告発話データADを選んで加熱調理器1Aに提供するようにしてもよい。これにより、さらに広告効果を高めることができる。
ここで、広告発話制御部204は、加熱調理器1Aからタイミング通知を受信すると、携帯端末装置300に広告発話データADを送信するようにしてもよい。携帯端末装置300は、この広告発話データADを受けて、表示パネル305(出力部)に広告情報を表示させたり、スピーカ307(出力部)から広告音声を出力させたりしてもよい。また、クラウドサーバ200Aから、予約時刻の変更完了通知と併せて広告発話データADを携帯端末装置300に送信するようにしておく。これに応じて、予約変更受付部311(出力制御部)は、広告発話データADに基づいて、表示パネル305に広告情報を含む変更完了通知画面360を表示させたり、スピーカ307に広告音声を出力させたりしてもよい。
加熱調理器1Aにおいても、発話制御部122が、予約変更部113から変更完了通知が出力されるタイミングで、クラウドサーバ200から送信された広告発話データADに基づいてスピーカ10に広告音声を出力させてもよい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図1、図13および図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図13は、本実施形態に係る加熱調理器1Bのシステム構成を示すブロック図である。図14は、本実施形態に係るクラウドサーバ200Bのシステム構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る通信システム100は、加熱調理器1Bと、クラウドサーバ200Bと、携帯端末装置300と、無線LANアクセスポイント101と、インターネット102と、データ通信ネットワーク103と、基地局104とを含んで構成されている。本実施形態に係る通信システム100では、クラウドサーバ200Bが、加熱調理器1Bに対して質問を提供することに応じて加熱調理器1Bから得られた回答に基づいてメニューを推薦する。
図13に示すように、加熱調理器1Bは、クラウドサーバ200Bとの対話を制御する対話制御部130を有している。対話制御部130は、質問要求部131と、質問表示制御部132と、質問回答部133と、推薦メニュー表示制御部134とを有している。
質問要求部131は、操作表示部34の問合わせボタン346への操作に基づいて、クラウドサーバ200Bに対して質問の提供を要求する。質問表示制御部132は、質問回答部133は、クラウドサーバ200Bから提供された質問を表示するように表示パネル341を制御する。質問回答部133は、ユーザによる操作ボタン部349の操作に応じて決定された回答をクラウドサーバ200Bへ送信するように通信部17を制御する。推薦メニュー表示制御部134は、クラウドサーバ200Bから提供された推薦メニューを表示するように表示パネル341を制御する。
クラウドサーバ200Bにおける記憶装置201には、質問データ群QDが記憶されるとともに、推薦パターンデータベースRPDBが構築されている。
質問データ群QDは、加熱調理器1Bに提供する多数の質問を含んでいる。質問は、ユーザの属性、趣味・嗜好、感情、状態など、あらゆる方面で設定されており、複数の選択肢から1つを選択する択一式で用意される。例えば、ユーザの属性に関する質問としては、住所、ペットの有無、子供の有無、ユーザの年齢層などが挙げられる。また、趣味・嗜好に関する質問としては、好きな花、好きな果物、好きなゲームなどが挙げられる。また、感情に関する質問としては、今日の気分などが挙げられる。また、状態に関する質問としては、疲れているか、暑がりか、などが挙げられる。
推薦パターンデータベースRPDBは、質問に対する回答と、推薦するメニューとを関連付けた推薦パターンを蓄積したデータベースである。
また、クラウドサーバ200Bは、メニュー推薦部205を有している。メニュー推薦部205は、質問提供部205aと、推薦メニュー決定部205bとを有している。
質問提供部205aは、記憶装置201に記憶されている質問データ群QDからランダムに3つの質問を選んで加熱調理器1Bに提供する。質問提供部205aは、1つの質問に対する回答を加熱調理器1Bから受信するごとに次の質問を加熱調理器1Bに提供していく。質問提供部205aは、同じ質問を繰り返して提供しない。
推薦メニュー決定部205bは、質問に対する回答を検索キーとして推薦パターンデータベースRPDBを検索し、ヒットしたメニューを推薦メニューとして抽出して、加熱調理器1Bに提供する。推薦メニュー決定部205bが推薦メニューを抽出するルールは、特に限定されないが、例えば、3つの質問への回答に対してそれぞれ3つの異なるメニューがヒットした場合、1つ目の質問への回答に対するメニューを選択するというルールが挙げられる。
上記のように構成される加熱調理器1Bおよびクラウドサーバ200Bによれば、ユーザが求めるメニューや食材が明確でない場合、メニューや食材には関係ない質問に対する回答を集めて、その回答に基づいてメニューを提案する。これにより、ユーザが具体的なメニューや食材をイメージできない場合、質問から得られた情報に基づいてメニューを提案するので、場面に応じたリアルタイム性の高いメニューを推薦することができる。また、単にランダムにメニューを選んで提案するのでは面白みに欠けるが、メニューや食材には関係ない質問を提供することでユーザに親しみを感じさせることができる。
また、質問に対するユーザの回答と、質問時に実施されたメニューとを対応付けて推薦パターンデータベースRPDBに蓄積していくことにより、ユーザの嗜好や、ユーザのメニュー選択の傾向がわかるようになる。したがって、そのような傾向も推薦メニューを決定する際の判断基準に付加して、メニューを提案してもよい。これにより、よりユーザの嗜好によりフィットしたメニューを提案することができる。
なお、質問データ群QDには、多数の質問が用意されているが、質問を繰り返さないために、質問の不足が想定される。このような場合は、例えば、質問提供部205aがインターネット102を介してニュースサイトなどから質問の材料となる言葉などを収集して質問を作成してもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
加熱調理器1,1A,1Bの制御ブロック(予約設定部110および調理制御部120,120A)と、クラウドサーバ200,200A,200Bの制御ブロック(予約データ管理部203、広告発話制御部204およびメニュー推薦部205)と、携帯端末装置300の制御ブロック(予約変更処理部310)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、加熱調理器1,1A,1B、クラウドサーバ200,200A,200Bおよび携帯端末装置300は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラム(例えば調理予約プログラムおよび予約変更プログラム)の命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って(ロードして)実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。また、本発明は、上記プログラムを内蔵するコンピュータプログラムプロダクトの形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る加熱調理器は、通信ネットワークを介してサーバと通信可能に接続される加熱調理器1,1Aであって、指定されたメニューの調理の終了を規定する予約時刻を設定する予約設定部(予約受付部111)と、前記メニューおよび前記予約時刻のそれぞれのデータを含む予約データRDをサーバ(クラウドサーバ200,200A)に登録する予約登録部112と、前記サーバに登録された前記予約データRDを取得した携帯端末装置300によってなされた前記予約時刻の変更要求を、前記サーバを介して受けると、設定された前記予約時刻を前記変更要求に応じて変更する予約変更部113と、を備えている。
上記の構成によれば、帰宅予定が変わるなどの理由によって予約時刻を変更したい場合に、外出先から携帯端末装置を操作することによって予約時刻を変更することができる。
本発明の態様2に係る加熱調理器は、上記態様1において、前記予約変更部113が、前記変更要求に応じた前記予約時刻の変更を前記メニューの調理に支障を来さないと想定される時間範囲に制限してもよい。
上記の構成によれば、調理仕上がりの状態に加熱過多や加熱不足といった不具合が生じることを抑制することができる。
本発明の態様3に係る加熱調理器は、上記態様2において、前記予約変更部113が、前記時間範囲外の前記変更要求をした前記携帯端末装置300に対して前記予約時刻の変更が不可であることを通知してもよい。
上記の構成によれば、ユーザに予約時刻の再設定を促すことができる。
本発明の態様4に係る携帯端末装置は、通信ネットワークを介してサーバと通信可能に接続される携帯端末装置であって、前記通信ネットワークを介して前記サーバと通信可能に接続される加熱調理器によって設定され、かつ前記サーバに登録された、指定のメニューの調理の終了を規定する予約時刻および前記メニューのそれぞれのデータを含む予約データを前記サーバから取得する取得部と、取得された前記予約データから得た前記予約時刻を変更する変更要求を生成する変更要求生成部と、を備えている。
上記の構成によれば、外出先などの加熱調理器から離れた場所から、容易に予約時刻を変更することができる。
本発明の態様5に係る携帯端末装置は、上記態様4において、表示部と、予約時刻の変更が可能な時間範囲を前記表示部に表示させる時間範囲表示制御部と、をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、携帯端末装置のユーザが予約時刻の変更が可能な時間範囲を把握することができる。それゆえ、当該時間範囲外で予約時刻の変更を設定することを容易に回避して、適正な予約変更を行うことができる。
本発明の態様6に係る携帯端末装置は、上記態様4または5において、前記変更要求に応じて前記加熱調理器における前記予約時刻が変更されると、前記加熱調理器からサーバを介して送信された前記予約時刻の変更完了通知と、前記サーバから取得した広告情報とを出力部に併せて出力させる出力制御部をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、ユーザが注意する予約時刻の変更完了通知と併せて広告情報が出力されるので、広告効果を高めることができる。
本発明の各態様に係る加熱調理器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記加熱調理器が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記加熱調理器をコンピュータにて実現させる調理予約プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
また、本発明の各態様に係る携帯端末装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記携帯端末装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記携帯端末装置をコンピュータにて実現させる予約変更プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。