JP6927759B2 - 雨水排水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、雨水を排水するための雨水排水装置に関する。
近年、集中豪雨の頻度が増加していることに伴って、建物の屋根雨水を効率よく排水するために、雨水配管が大型化してきている。
これに対して、サイフォン現象を用いることで、雨水配管の小口径化と雨水立て管本数の削減を可能とする雨水排除手段が用いられている。
例えば、特許文献1には、大雨のときにサイフォン現象によって大量の雨水を極めて効率よく排水でき、コストアップや家屋の外観を損なうことがないサイフォン式雨水排水装置について開示されている。
特開2004−308399号公報(特許第4130616号公報)
しかしながら、上記従来の雨水排水装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された雨水排水装置は、軒先に取り付けられた軒樋の底部に、家屋の外壁材に沿って配管される。しかし、近年、非住宅ビルでは、ビル外観の意匠性の問題から、雨水配管は屋内に設置される。
例えば、サイフォン現象を利用した雨水排水装置では、サイフォン現象による引力と重力とが加算されて雨水が大きな位置エネルギーを持つ。このため、特に、雨水排水装置が高層建造物へ導入された場合には、雨水を排水する際に、下流側の配水管の接続部分が破壊されたり、排水量をコントロールすることが困難になったりするおそれがある。
そこで、縮径部分において、排水中におけるエネルギー損失を大きくして安定的に排水していくことが行われるが、縮径部位において発生する騒音が大きくなるおそれがある。
本発明の課題は、効率よく雨水を排水するとともに、騒音を低減することが可能な雨水排水装置を提供することにある。
第1の発明に係る雨水排水装置は、建造物の屋内においてスラブを貫通するように設置される雨水排水装置であって、第1配管部と、第2配管部と、縮径部と、を備えている。第1配管部は、断面視が略円形であって、第1直径の外径を有する。第2配管部は、断面視が略円形であって、第1配管部の第1直径よりも小さい第2直径の外径を有する。縮径部は、第1配管部と第2配管部とを連結し、第1直径から第2直径まで外径を縮小する。縮径部は、スラブの近傍に配置されている。
ここでは、例えば、マンションやビル等の建造物のスラブを貫通するように屋内に設けられた雨水排水装置において、第1配管部と、第1配管部よりも外径が小さい第2配管部と、第1配管部と第2配管部とを連結する縮径部と、を備えている。そして、縮径部は、スラブの近傍に配置されている。
これにより、雨水の排水時に雨水の位置エネルギーが大きい場合でも、縮径によってエネルギー損失を大きくして安定的に排水するとともに、最も騒音が大きくなりやすい縮径部を、スラブの近傍に配置することで、騒音の発生要因となる振動の発生を抑制することができる。
この結果、効率よく雨水を排水するとともに、騒音を低減することができる。
第2の発明に係る雨水排水装置は、第1の発明に係る雨水排水装置であって、縮径部は、スラブの上面から0.7m以下の高さ位置に配置されている。
ここでは、縮径部の設置位置を、スラブ上面からの高さによって規定している。
これにより、縮径によってエネルギー損失を大きくして安定的に排水するとともに、スラブの近傍に縮径部を配置することで、騒音の発生要因となる振動の発生を抑制することができる。
第3の発明に係る雨水排水装置は、第1または第2の発明に係る雨水排水装置であって、第1配管部と第2配管部との外径断面比は、0.52以上、0.73以下である。
ここでは、第1配管部から第2配管部を連結する縮径部における縮径の程度が、外径断面比として0.52〜0.73の範囲になるように設定されている。
これにより、縮径部において、雨水の落下時に生じるエネルギー損失を大きくして、適切な水量で安定的に排水することができるとともに、上述した縮径部のスラブ近傍への配置によって騒音の発生も抑制することができる。
第4の発明に係る雨水排水装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る雨水排水装置であって、第2配管部を、スラブに対して接続する接続部材を、さらに備えている。
ここでは、所定の接続部材を用いて、第2配管部をスラブに対して接続する。
これにより、スラブの近傍に縮径部が配置されるように、第2配管部を固定することができる。
第5の発明に係る雨水排水装置は、第4の発明に係る雨水排水装置であって、接続部材は、スラブの上面から0.2m以内の高さ位置において、第2配管部をスラブに対して接続する。
ここでは、上述した接続部材を用いて、スラブの上面から所定の高さ位置(0.2m)に、第2配管部を接続する。
これにより、スラブの上面に近接するように第2配管部を接続することで、スラブの近傍に縮径部が配置されるように、第2配管部を固定することができる。
第6の発明に係る雨水排水装置は、第4または第5の発明に係る雨水排水装置であって、接続部材は、床バンドまたは立てバンドである。
ここでは、接続部材として、床バンド、または立てバンドを用いている。
これにより、簡易な構成の接続部材を用いて、安価かつ容易に、第2配管部をスラブに対して固定することができる。
第7の発明に係る雨水排水装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る雨水排水装置であって、第1・第2配管部によって排水される雨水にサイフォン現象を生じさせるサイフォン発生部を、さらに備えている。
ここでは、第1・第2配管部を介して排水される雨水に対してサイフォン現象を作用させるサイフォン発生部を設けている。
ここで、サイフォン発生部は、第1・第2配管部よりも上流側に配置されていてもよいし、第1・第2配管部の内部に設けられていてもよい。
これにより、排水される雨水にサイフォン現象による引力を働かせることで効率よく排水することができるとともに、その際に生じる騒音の発生を抑制することができる。
本発明に係る雨水排水装置によれば、効率よく雨水を排水するとともに、騒音を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る雨水排水装置を含む排水システムの構成を示す概略図。 図1の排水システムに含まれる雨水排水装置の構成を示す概略図。 本発明の他の実施形態に係る雨水排水装置に含まれる接続部材の構成を示す斜視図。 本発明の実施例1〜実施例6による騒音低減効果を検証した結果を示す図。 本発明の比較例1〜比較例5において発生する騒音を検証した結果を示す図。 本発明の他の実施形態に係る雨水発生装置に含まれるサイフォン発生器の構成を示す斜視図。
本発明の一実施形態に係る雨水排水装置10について、図1および図2を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態に係る雨水排水装置10は、図1に示すように、建造物30に設置された雨水排水システム50の一部を構成する。
なお、図1に示す建造物30は、3階建てのビルであって、1階と2階との間、2階と3階との間に、それぞれスラブ20が設けられている。
(雨水排水システム50)
雨水排水システム50は、図1に示すように、雨水排水装置10と、ルーフドレン21と、集水管22と、排水口23とを備えている。
ルーフドレン21には、ビル等の建造物30の陸屋根上に降った雨水を集水管22に雨水を流し込むとともにごみの流入を防止するための金具が設けられている。そして、ルーフドレン21は、図1に示すように、建造物30の屋根伝いに片側3箇所ずつ、計6箇所に設置されている。
なお、ルーフドレン21は、例えば、外径が50Aであって断面が円形の配管を用いることができ、開口部にスリット状のゴミ除けが配置されており、外径が65Aの配管を介して、集水管22に接続されていてもよい。
集水管22は、ルーフドレン21から排水された雨水を受けて、雨水排水装置10に導くために設けられている。そして、集水管22は、図1に示すように、建造物30の陸屋根の側方において、雨水排水装置10との接続側に向かって下方傾斜するように配置されている。さらに、集水管22は、雨水の移動方向における下流側の端部において雨水排水装置10と接続されている。
なお、集水管22は、例えば、断面形状が、円形、楕円形、あるいは略U字形の部材を用いることができる。
排水口23は、図1に示すように、雨水排水装置10の最下流側と接続されており、集水管22から雨水排水装置10を介して集められた雨水を、地面近くにおいて排水する。
なお、排水口23は、例えば、外径が100A〜150Aであって断面が円形の配管を用いることができる。そして、雨水排水装置10との接続部分に配置されており外径が100Aの配管と、排水側の端部に配置されており外径が150Aの配管とを組み合わせて用いてもよい。
(雨水排水装置10)
雨水排水装置10は、図1に示すように、ビル等の建造物30の屋内(外壁の内側)に、各階のスラブ20を貫通するように配置されている。そして、雨水排水装置10は、集水管22によって集められた雨水を略鉛直方向に沿って移動させ、排水口23から排水する。さらに、雨水排水装置10は、図2に示すように、第1配管部11と、縮径部12と、第2配管部13と、接続部材14とを備えている。
なお、図2に示す雨水排水装置10は、建造物30の各階に設けられたスラブ20に対して1つずつ設けられているものとする。
第1配管部11は、PE(ポリエチレン)製の管状部材であって、図2に示すように、略鉛直方向に沿って配置されており、外径aを有している。そして、第1配管部11は、その下端部において縮径部12と接続されている。
なお、第1配管部11の外径aは、例えば、呼び径が125A(外径a=約140mm)、呼び径100A(外径a=約114mm)等の配管を用いることができる。
縮径部12は、PE(ポリエチレン)製の管状部材であって、図2に示すように、第1配管部11と第2配管部13とを連結するために設けられている。そして、縮径部12は、上端部の外径が第1配管部11の外径と同等であって、下端部の外径が第2配管部13の外径等と同等になるように、上端部から下端部にかけて外径が縮小するように形成されている。
本実施形態の雨水排水装置10では、図2に示すように、縮径部12が各階のスラブ20の近傍に配置されている。
具体的には、縮径部12が、上面20aから所定の高さh1の位置に配置されるように、第2配管部13がスラブ20に対して固定されている。
ここで、縮径部12が配置される高さh1は、スラブ20の上面20aから0.7m以内の範囲であることが好ましい。
これにより、雨水排水装置10において雨水を排水する際に騒音が発生しやすい縮径部12がスラブ20の近傍に配置されているため、縮径部12に生じる振動を効果的に抑制することができる。
この結果、縮径部12において生じる騒音を効果的に低減することができる。
なお、縮径部12の高さh1の位置は、スラブ20の上面20aから0.5m以内の高さ位置であることがより好ましい。
この場合には、縮径部12を、スラブ20の上面20aのさらに近傍に配置することができるため、縮径部12において発生する振動・騒音をさらに効果的に抑制することができる。
また、縮径部12の高さh1が0.7mよりも大きくなると、縮径部12の振動抑制効果が機能しにくくなって騒音抑制効果も小さくなってしまう。
よって、縮径部12の高さh1は、0.7m以下、より好ましくは0.5m以下であることが好ましい。
第2配管部13は、PE(ポリエチレン)製の管状部材であって、図2に示すように、略鉛直方向に沿って配置されており、外径bを有している。そして、第2配管部13は、その上端部において縮径部12と接続されている。さらに、第2配管部13は、各階のスラブ20に形成された貫通穴に挿入された状態で、後述する接続部材14を用いて固定されている。
なお、第2配管部13の外径bは、例えば、呼び径が100A(外径b=約114mm)、呼び径80A(外径b=約89mm)等の配管を用いることができる。
すなわち、第1配管部11として、外径aが125A(外径a=約140mm)の配管を用いる場合には、第2配管部13として、外径bが100A(外径b=約114mm)の配管を用いることができる。また、第1配管部11として、外径aが100A(外径a=約114mm)の配管を用いる場合には、第2配管部13として、外径bが80A(外径b=約89mm)の配管を用いることができる。
ここで、縮径部12における縮径の程度としては、例えば、第1配管部11の外径断面積((a/2)×π)と第2配管部13における外径断面積((b/2)×π)の比が、0.52以上、0.73以下の範囲内になるように設定されている。
これにより、縮径部12において、雨水排水装置10を介して排水口23から排出される雨水のエネルギー損失を効果的に増大させて、排水口23から安定的に雨水を排水することができる。また、排水時における雨水のエネルギーを効果的に抑制することで、排水口23等が破損してしまうことを防止することができる。
ここで、縮径部12における第1配管部11から第2配管部13への縮径の程度を、外径断面積比で0.52以上とすることにより、排水される雨水のエネルギー損失を適度な範囲としつつ、騒音抑制効果も得ることができる。
一方、縮径部12における第1配管部11から第2配管部13への縮径の程度を、外径断面積比で0.73以下とすることにより、効率的に騒音を抑制することができる。
なお、外径断面比が0.52未満であると、エネルギー損失が大きくなって騒音自体が大きくなりすぎるため、騒音抑制効果が小さくなってしまう。また、外径断面比が0.73を超えると、エネルギー損失が小さくなって騒音が発生しにくくなるため、騒音抑制効果を必要としない。
また、縮径部12における第1配管部11から第2配管部13への縮径の程度は、外径断面積比で0.5以上、0.74以下とすることがより好ましい。
接続部材14は、第2配管部13をスラブ20に対して固定するための部材であって、図2に示すように、2つの部材を用いて第2配管部13の外周面を保持部14aによって挟み込むように固定する、いわゆる床バンド等の部材を用いることができる。
本実施形態の雨水排水装置10では、図2に示すように、接続部材14を用いて、第2配管部13がスラブ20の上面20aからの高さh2が0.2m以内に配置されるように、第2配管部13とスラブ20とを接続する。
これにより、スラブ20の上面20aに近接するように第2配管部13を接続することで、スラブ20の近傍に縮径部12が配置されるように、第2配管部13を固定することができる。
仮に、第2配管部13と接続部材14との接続部分の高さh2が0.2m以上である場合には、スラブ20からの距離が離れすぎて騒音抑制効果が小さくなってしまう。
よって、第2配管部13と接続部材14との接続部分の高さh2は、上述したように、スラブ20の上面20aから0.2m以内であることが好ましく、さらに0.1m以内であることがより好ましい。
また、第2配管部13のスラブ20の貫通方法については、特に限定されるものではなく、スラブ20内にモルタルによって埋設されてもよいし、グラスウールなどで周囲を覆った状態でスラブ20を貫通して貫通部分の隙間をモルタルで埋め戻してもよく、最終的に、接続部材14を用いてスラブ20に接続されていればよい。
さらに、第2配管部13は、防火区画のスラブ20を貫通する位置に設けられる場合には、スラブ20に形成される貫通穴の部分に防火区画貫通処理が施された後、接続部材14を用いて接続されていればよい。
以下、上記実施形態に係る雨水排水装置10において、第1配管部11の外径a、第2配管部13の外径b、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1(位置)、接続部材14の取り付け高さh2(位置)を変化させた際に、縮径部12において発生する音の大きさ(dB)を測定した結果を示す。
なお、以下の実施例、比較例では、第1・第2配管部11,13および縮径部12として、PE製であって肉厚がSDR(Standard Dimension Ratio)11の配管を用いた。
また、縮径部12付近において発生する音の測定は、20mの高さに第1配管部11を設置して、サイフォン現象を発生させて20L/sの流量で排水し、10mの高さ位置に遮音室を設置して実施した。
なお、遮音室における測定は、暗騒音が22dB以上26dB以下の環境下において、騒音計を用いて以下の条件で実施した。
・測定レンジ ・・・・・・・20〜70dB、30〜80dB
・周波数分析 ・・・・・・1/1オクターブバンド
・周波数補正回路・・・A特性
・動特性 ・・・・・・・・・・FAST
・測定時間 ・・・・・・・・5秒
・計測値・・・・・・・・・オールパス値
本発明の実施例1では、第1配管部11の外径a=140mm、第2配管部13の外径b=114mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.66、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.5m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、65dBであった。
本発明の実施例2では、第1配管部11の外径a=140mm、第2配管部13の外径b=114mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.66、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.1m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、60dBであった。
本発明の実施例3では、第1配管部11の外径a=114mm、第2配管部13の外径b=89mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.61、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.5m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、68dBであった。
本発明の実施例4では、第1配管部11の外径a=114mm、第2配管部13の外径b=89mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.61、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.1m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、62dBであった。
本発明の実施例5では、第1配管部11の外径a=89mm、第2配管部13の外径b=76mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.73、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.1m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、58dBであった。
本発明の実施例6では、第1配管部11の外径a=125mm、第2配管部13の外径b=90mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.52、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.1m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、62dBであった。
本発明の実施例7では、第1配管部11の外径a=114mm、第2配管部13の外径b=89mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.61、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.7m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、69dBであった。
(実施例1〜7のまとめ)
以上、実施例1〜7の結果から、上述した実施形態において説明した数値範囲になるように構成することで、縮径部12周辺から発生する排水時の音の大きさは、58dB〜69dBの範囲に低減することができた。
比較例
次に、本発明の騒音低減効果を立証するための比較例として、縮径部12の高さh1、接続部材14の取り付け高さh2を変化させた場合の排水時における騒音の大きさについて検証した結果を以下に示す。
比較例1
比較例1では、第1配管部11の外径a=140mm、第2配管部13の外径b=114mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.66、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=1.3m、接続部材14の取り付け高さ=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、74dBであった。
ここで、比較例1では、上記実施例1と比較して、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1のみを変化させている。
よって、比較例1の結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1が0.5mから1.3mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1を1.3mから0.5mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが74dBから65dBまで(マイナス9dB)低減できることが分かった。
比較例2
比較例2では、第1配管部11の外径a=140mm、第2配管部13の外径b=114mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.66、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=0.5m、接続部材14の取り付け高さ=0.3mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、72dBであった。
ここで、比較例2では、上記実施例1と比較して、接続部材14の取り付け高さh2のみを変化させている。
よって、比較例2の結果から、接続部材14の取り付け高さh2が0.01mから0.3mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、接続部材14取り付け高さh2を0.3mから0.01mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが72dBから65dBまで(マイナス7dB)低減できることが分かった。
比較例3
比較例3では、第1配管部11の外径a=114mm、第2配管部13の外径b=89mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.61、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=1.5m、接続部材14の取り付け高さ=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、75dBであった。
ここで、比較例3では、上記実施例3と比較して、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1のみを変化させている。
よって、比較例3の結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1が0.5mから1.5mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1を1.5mから0.5mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが75dBから68dBまで(マイナス7dB)低減できることが分かった。
比較例4
比較例4では、第1配管部11の外径a=89mm、第2配管部13の外径b=76mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.73、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=1.5m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、73dBであった。
ここで、比較例4では、上記実施例5と比較して、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1のみを変化させている。
よって、比較例4の結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1が0.1mから1.5mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1を1.5mから0.1mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが73dBから58dBまで(マイナス15dB)低減できることが分かった。
比較例5
比較例5では、第1配管部11の外径a=125mm、第2配管部13の外径b=90mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.52、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=1.5m、接続部材14の取り付け高さh2=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、80dBであった。
ここで、比較例5では、上記実施例6と比較して、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1のみを変化させている。
よって、比較例5の結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1が0.1mから1.5mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1を1.5mから0.1mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが80dBから62dBまで(マイナス18dB)低減できることが分かった。
比較例6
比較例6では、第1配管部11の外径a=114mm、第2配管部13の外径b=89mm、第1配管部11と第2配管部13との外径断面積比=0.61、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1=1.0m、接続部材14の取り付け高さ=0.01mとした。
このとき、縮径部12周辺から発生する音の大きさは、73dBであった。
ここで、比較例6では、上記実施例3と比較して、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1のみを変化させている。
よって、比較例6の結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1が0.5mから1.0mに大きくなったことで、騒音が増大したことが分かる。
この結果から、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1を1.0mから0.5mに縮めることで、排水時に発生する騒音レベルが73dBから68dBまで(マイナス5dB)低減できることが分かった。
(実施例1〜7および比較例1〜6のまとめ)
以上のように、実施例1〜7と比較例1〜6とを比較した結果、本発明に係る実施例1〜7の構成によれば、排水時における騒音レベルは、58〜69dBであった。
一方、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1および接続部材14の取り付け高さh2を、実施例から変化させた比較例1〜6の構成によれば、排水時における騒音レベルは、72〜80dBであった。
よって、縮径部12のスラブ20の上面20aからの高さh1をスラブ20の近傍における所定の範囲に配置することで、縮径部12の振動を抑制して、縮径部12周辺において発生する騒音レベルを低減できることが分かった。
さらに、接続部材14の取り付け高さh2を、スラブ20の近傍における所定の範囲に配置することで、縮径部12の振動を抑制して、縮径部12周辺において発生する騒音レベルを低減できることが分かった。
なお、第1配管部11、縮径部12、および第2配管部13の外表面にグラスウール(24K、20mm厚)等の防音材を巻きつけることで、排水時における騒音を8〜10dB低下させることができる。
よって、本実施例の構成によれば、グラスウール等の防音材を用いることなく、防音材を巻きつけた構成と同等の騒音低減効果を得ることができることが分かった。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、接続部材14をスラブ20の上面20a付近に設け、第2配管部13とスラブ20とを接続した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、接続部材として床バンドを用いて固定する際に、スラブ20の上面20aの近傍に接続部材14を固定できない場合には、図3に示すように、高さh2が0.2m以下となる高さ位置において、第2配管部13を固定するために、脚部114bを設けた接続部材114を用いてもよい。
ここで、接続部材114は、図3に示すように、保持部114a、2本の脚部114b、土台部114c、および固定ボルト114dを有している。
保持部114aは、図3に示すように、中央部分において第2配管部13の外表面を2つの部材によって挟み込むように支持する半円弧状の部分と、半円弧状の部分の両端に設けられた板状の部分とを有している。そして、2つの保持部114a,114aは、板状の部分に形成された貫通穴に挿入される4本の固定ボルト114dによって固定されている。
脚部114bは、図3に示すように、断面視において略L字型の部材であって、略鉛直方向に沿って配置されており、保持部114aの両端に接続されている。
土台部114cは、図3に示すように、板状の部材であって、脚部114bの下端部に接続されており、スラブ20の上面20aに固定される。
固定ボルト114dは、図3に示すように、第2配管部13の外表面を保持する保持部114aの左右2箇所ずつに形成された貫通穴に挿入されている。そして、固定ボルト114dは、保持部114a,114a同士、保持部114aと脚部114bとを接続する。
このように、接続部材114を用いて、所定の高さh2の範囲内になるようにスラブ20に対して第2配管部13を固定することで、上記と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、接続部材14として、床バンドを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、接続部材として、立てバンドを用いてもよい。
また、接続部材の表面に生じる結露等が問題となる場合には、接続部材として、Uバンドにスリーパが付された部材とL字金物とを組み合わせた構成を用いてもよい。
(C)
上記実施形態では、第1配管部11、縮径部12、第2配管部13として、PE製の管状部材を用いて雨水排水装置10を構成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、PE以外にも、PP(ポリプロピレン)等の他のオレフィン系樹脂や、PVC(塩ビ)等の他の樹脂を用いて、雨水排水装置を構成する各部材を形成してもよい。
この場合でも、上記実施形態と同様に、雨水排水装置の軽量化を図ることができるとともに、スラブ貫通部の施工性および配管全体の施工性を向上させることができる。
(D)
上記実施形態では、サイフォン現象を用いることなく雨水を効率よく排水する構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図6(a)および図6(b)に示すサイフォン発生器60を、図1に示すルーフドレン21に1つずつ配置してもよい。
サイフォン発生器60は、外周側から流入してくる雨水を集めて円筒部分から下方へ落下させる。
この場合には、サイフォン発生器60によって誘発されるサイフォン現象を活用して、さらに効率よく雨水を排水することができる。
本発明の雨水排水装置は、効率よく雨水を排水するとともに、騒音を低減することができるという効果を奏することから、各種排水装置に対して広く適用可能である。
10 雨水排水装置
11 第1配管部
12 縮径部
13 第2配管部
14 接続部材
14a 保持部
20 スラブ
20a 上面
21 ルーフドレン
22 集水管
23 排水口
30 建造物
50 雨水排水システム
60 サイフォン発生器
114 接続部材
114a 保持部
114b 脚部
114c 土台部
114d 固定ボルト
a,b 外径
h1,h2 高さ

Claims (4)

  1. 建造物の屋内においてスラブを貫通するように設置される雨水排水装置であって、
    断面視が略円形であって、第1直径の外径を有する第1配管部と、
    断面視が略円形であって、前記第1配管部の前記第1直径よりも小さい第2直径の外径を有する第2配管部と、
    前記第1・第2配管部によって排水される雨水にサイフォン現象を生じさせるサイフォン発生部と、
    前記第1配管部と前記第2配管部とを連結し、前記第1直径から前記第2直径まで外径を縮小する縮径部と、
    前記第2配管部を、前記スラブに対して接続する接続部材と、
    を備え、
    前記第1配管部と前記第2配管部との外径断面比は、0.52以上0.73以下であり、
    前記縮径部は、前記スラブの上面から0.7m以下の高さ位置に配置されている、
    雨水排水装置。
  2. 前記接続部材は、前記スラブの上面から0.2m以内の高さ位置において、前記第2配管部を前記スラブに対して接続する、
    請求項に記載の雨水排水装置。
  3. 前記接続部材は、床バンドまたは立てバンドである、
    請求項またはに記載の雨水排水装置。
  4. 前記スラブが、前記建造物の屋内で各階に設けられ、前記第2配管部は、前記スラブ内にモルタルで埋設される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の雨水排水装置。
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