JP5529598B2 - 竪樋 - Google Patents

竪樋 Download PDF

Info

Publication number
JP5529598B2
JP5529598B2 JP2010057830A JP2010057830A JP5529598B2 JP 5529598 B2 JP5529598 B2 JP 5529598B2 JP 2010057830 A JP2010057830 A JP 2010057830A JP 2010057830 A JP2010057830 A JP 2010057830A JP 5529598 B2 JP5529598 B2 JP 5529598B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rainwater
venturi
opening
cylindrical member
gutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010057830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011190617A (ja
Inventor
幸二 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2010057830A priority Critical patent/JP5529598B2/ja
Publication of JP2011190617A publication Critical patent/JP2011190617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5529598B2 publication Critical patent/JP5529598B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、雨水を流下させて排水管に導くための竪樋に関する。
従来、住宅などには、屋根から流れ落ちる雨水を受ける軒樋と、集水器や呼び樋を介して軒樋に繋げられ、軒樋に集められた雨水を排水管に導くための竪樋とを備えた雨樋(雨樋装置)が設置されている。また、竪樋は、熱膨縮などによる変位・変形を吸収するために、その下端部側を排水管に取り付けた筒状の排水管カバー(竪樋保護カバー)に上下方向に摺動可能に繋げて設けられている。
一方、この種の雨樋には、住宅などの外観を損なうことなく単位時間当たりの排水量を増加させて、大雨時でも好適に雨水を排水管に排出できるようにすることが求められている。
これに対し、サイフォンの原理を利用することにより、従来の雨樋よりも単位時間当たりの排水量を増加させることを可能にした雨樋が提案、実用化されている(例えば、特許文献1参照)。このサイフォンの原理を利用した雨樋は、排水管カバー内に、排水管カバーとの間に隙間をあけて有底筒状の水封部材(有底筒体)が配設され、竪樋の下端部を水封部材内に挿入して、竪樋から流出する雨水を水封部材で受けるように構成されている。
このように構成した雨樋においては、水封部材内の水位が竪樋の下端部(下端面)の位置に達した状態で竪樋の下端部の開口が水封部材内の雨水により封鎖されるため、軒樋から竪樋に大量の雨水が流入したときには、雨水が竪樋内に溜まる。そして、竪樋内に溜まる雨水が増えてゆき、竪樋の下端部の位置において、竪樋内に溜まった雨水から作用する圧力が水封部材内の雨水から作用する圧力よりも大きくなると、竪樋内に溜まった雨水がその自重によって水封部材内に落下し、水封部材内の雨水が溢れ出し、水封部材と排水管カバーの間の隙間を流下して排水管に排出される。このとき、竪樋内に溜まった雨水がサイフォン現象によって順次下方に引っ張られ、自然落下するときの流速よりも大きな流速で竪樋内を流下することになる。これにより、竪樋の径を大きくすることなく(住宅などの外観を損なうことなく)、単位時間当たりの排水量を増加させることが可能になる。
特開2005−330666号公報
しかしながら、サイフォンの原理を利用した上記従来の雨樋においては、排水管カバー内に水封部材を設けることで、従来よりも大きな排水管カバーが必要になる。このため、大きな排水管カバーが住宅などの外観に影響を与えたり、また、外壁などに突起物がある場合に、大きな排水管カバーが突起物に干渉して製品自体の取り付けができなくなるおそれがあった。
なお、竪樋の径を小さくして、水封部材ひいては排水管カバーを小さくすることも考えられるが、この場合には、竪樋に異物が詰まりやすくなるという不都合が生じてしまう。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1記載の竪樋は、軸線方向を上下方向に向けて配設され、雨水を流下させて排水管に導くための竪樋であって、雨水の流路となる内部に流路面積を減少させるように設けられ、雨水の計画排水量に応じて形状が設定されるベンチュリ部を備え、一定流量以上の雨水が竪樋に流入した際に、前記ベンチュリ部が抵抗となって該ベンチュリ部の上方に雨水の滞留を生じさせ、滞留した雨水から作用する圧力が前記ベンチュリ部による抵抗力を上回って前記滞留した雨水が前記ベンチュリ部を流下するとともに、前記ベンチュリ部から下方に負圧を生じさせ、前記ベンチュリ部で生じさせた負圧によって前記滞留した雨水を引っ張って流下させるように構成されていることを特徴とする。
請求項2記載の竪樋は、請求項1記載の竪樋において、前記ベンチュリ部が、中心軸線方向を竪樋の軸線方向に向け、且つ竪樋の内周面との間に隙間をあけて配設された筒状部材と、該筒状部材の上端部側に一体に設けられ、前記滞留した雨水から作用する圧力に応じて前記筒状部材の上端部側の開口を開閉する開閉部材とを備えて構成されていることを特徴とする。
請求項1記載の竪樋においては、雨水の流路となる内部に、流路面積を減少させるように設けられたベンチュリ部を備えることで、一定流量以上の雨水が竪樋に流入した際に、ベンチュリ部が抵抗となってこのベンチュリ部の上方に雨水の滞留を生じさせることができる。そして、滞留した雨水から作用する圧力(滞留した雨水の自重)がベンチュリ部による抵抗力を上回って、滞留した雨水がベンチュリ部を急激に流下することにより、ベンチュリ部から下方に負圧を生じさせることができる。このため、ベンチュリ部を流下する雨水の流速を増大させることが可能になるとともに、滞留した雨水を継続的(持続的)に引っ張って流下させることが可能になる。これにより、従来のように水封部材を設けたり、竪樋の径を大きくすることなく、大雨時に、雨水が竪樋の内部を自然流下する場合よりも単位時間当たりの排水量(雨水の計画排水量、雨水の処理能力)を増加させることが可能になる。
また、このようなベンチュリ効果(あるいはベンチュリ効果に類似の効果)を発揮するベンチュリ部が竪樋の内部に設けられているため、住宅などの外観に影響を与えたり、外壁などにある突起物に干渉して製品自体の取り付けに支障をきたすことなく、単位時間当たりの排水量を増加させることが可能になる。
さらに、ベンチュリ部が筒状部材と筒状部材の上端部側の開口を開閉する開閉部材とを備えて構成されているため、通常の降雨時には、雨水を竪樋の内周面と筒状部材の外周面の間の隙間を流通(流下)させて排水管に排出することができる。
一方、大雨時に、竪樋の内周面と筒状部材の外周面の間の隙間が満たされる一定流量以上の雨水が竪樋に流入した際には、筒状部材と、筒状部材の開口を閉塞した閉姿勢の開閉部材とが抵抗となってベンチュリ部の上方に雨水を滞留させることができる。また、筒状部材と開閉部材による抵抗力を上回る一定値以上の圧力が滞留した雨水から開閉部材に作用すると、開閉部材が開動して筒状部材の上端部側の開口を開き、滞留した雨水を筒状部材の内部に急激に流通させることが可能になる。
そして、滞留した雨水が急激に筒状部材の内部を流通するとともに、ベンチュリ部から下方に負圧が生じて、ベンチュリ部を流通する雨水の流速を増大させることが可能になる。また、負圧によって大きな流速で雨水が流通するとともに、ベンチュリ部の上方に滞留した雨水を継続的に下方に引っ張って流下させることが可能になる。これにより、従来のように水封部材を設けたり、竪樋の径を大きくすることなく、大雨時に、雨水が竪樋の内部を自然流下する場合よりも単位時間当たりの排水量(雨水の計画排水量、雨水の処理能力)を増加させることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る雨樋(雨樋装置)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る竪樋を示す図であり、ベンチュリ部の開閉部材が筒状部材の開口を閉塞した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る竪樋を示す図であり、ベンチュリ部の開閉部材が開動して筒状部材の開口を開放した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る竪樋のベンチュリ部の開閉部材が圧力に応じて開閉する状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る竪樋のベンチュリ部の変形例を示す図である。
以下、図1から図4を参照し、本発明の一実施形態に係る竪樋について説明する。本実施形態は、住宅などに設置される雨樋(雨樋装置)の竪樋に関するものであり、特に、住宅などの外観を損なうことなく、単位時間当たりの排水量を増加させることを可能にする竪樋に関するものである。
はじめに、図1に示すように、本実施形態の雨樋1は、屋根T1の軒先から流れ落ちる雨水Wを受ける軒樋2と、軒樋2に取り付けられた集水器(排水ドレン)3と、住宅などの外壁T2に沿って軸線O1方向を上下方向に向けて配設された竪樋4と、竪樋4の上端部4aと軒樋2(集水器3)を繋ぐ呼び樋5と、地中に埋設された排水管6に取り付けられ、竪樋4の下端部4b側を上下方向に摺動可能に支持し、竪樋4を排水管6に接続しつつ竪樋4の熱膨縮などによる変位・変形を吸収するための筒状の排水管カバー7とを備えて構成されている。そして、この雨樋1は、降雨時に屋根T1から流れ落ちて軒樋2に集められた雨水Wを、集水器3から呼び樋5、呼び樋5から竪樋4に導き、竪樋4の内部を流下させて排水管6に排出させる。
一方、本実施形態の竪樋4は、雨水Wの流路となる内部に、ベンチュリ効果(あるいはベンチュリ効果と類似の効果)を発揮し、単位時間当たりの排水量(雨水の計画排水量、雨水の処理能力)を増加させるためのベンチュリ部10を備えている。ベンチュリ部10は、雨水Wの流路となる内部に流路面積を減少させるように設けられ、雨水Wの計画排水量に応じてその形状や配置等が設定され、本実施形態では、ベンチュリ部10が竪樋4の下端部4bから例えば10cm程度上方に配設されている。
また、本実施形態のベンチュリ部10は、図2及び図3に示すように、円筒状の筒状部材11と、筒状部材11を支持して竪樋4の軸線O1方向の所定位置に固定するための固定部材12と、筒状部材11の中心軸線O2方向上端部11a側の開口11bを開閉する開閉部材13とを備えて構成されている。
筒状部材11は、竪樋4の内径よりも外径を小さくして形成され、中心軸線O2方向を竪樋4の軸線O1方向に向けて配設されている。また、この筒状部材11は、中心軸線O2を竪樋4の軸線O1と同軸上に配して設けられている。これにより、筒状部材11は、その外周面11cと竪樋4の内周面4cとの間に隙間Hをあけた状態で竪樋4の内部に設けられている。
固定部材12は、一端を筒状部材11の外周面11cに固着して筒状部材11の径方向外側に延設された支持部12aと、支持部12aの他端に繋げて設けられた固定部12bとを備えて形成されている。そして、この固定部材12は、例えば接着剤を用いるなどして固定部12bを竪樋4の内周面4cに固着することにより、筒状部材11の中心軸線O2方向を竪樋4の軸線O1方向に向け、且つ竪樋4の内周面4cとの間に所定の隙間Hをあけた状態で筒状部材11を保持(支持)し、筒状部材11をこの状態で竪樋4の内部の所定位置に固定して配設している。
開閉部材13は、円板状に形成したフラップであり、中心を通り径方向に延びる屈曲線Sを境に両側の一方のフラップ部13aと他方のフラップ部13bがそれぞれ、屈曲線S周りに屈曲可能(回動可能)に形成されている。また、この開閉部材13は、屈曲線S上の外周縁部を筒状部材11の内周面11dに繋げて支持され、筒状部材11の上端部11a側に一体に設けられている。そして、この開閉部材13は、図2に示すように、両フラップ部13a、13bが屈曲していない初期姿勢(閉姿勢)の状態で筒状部材11の上端部11a側の開口11bを閉塞させる。また、両フラップ部13a、13bに上方から(両フラップ部13a、13bの上面側から)一定値以上の圧力Pが作用すると、図3に示すように、両フラップ部13a、13bがそれぞれ、屈曲線S周りに下方に屈曲して開姿勢となり、筒状部材11の上端部11a側の開口11bを開放させる。また、開姿勢の状態で上方からの圧力Pが一定値を下回るとともに初期姿勢の状態に復帰して筒状部材11の上端部11a側の開口11bを閉塞させる。
なお、開閉部材13は、例えば、弾性部材を用いて開閉部材13自体を形成して、屈曲線S周りに両フラップ部13a、13bを屈曲させるようにしたり、フラップ部13a、13bを初期姿勢にする方向に付勢するバネ部材(弾性部材)を設けるようにすることで、作用する圧力Pの大きさに応じて筒状部材11の開口11bを自動的に開閉するように(初期姿勢から開姿勢に、開姿勢から初期姿勢に自動的に開閉動するように)構成することができる。
そして、このように構成した本実施形態の竪樋4は、その内部にベンチュリ部10が設けられていることにより、ベンチュリ部10を設けた部分の流路面積が他の部分の流路面積よりも減少している。
次に、上記構成からなるベンチュリ部10を備えた本実施形態の竪樋4の作用及び効果について説明する。
本実施形態の竪樋4においては、通常の降雨時、図1及び図4(a)に示すように、軒樋2から集水器3、呼び樋5を通じて竪樋4に流入した雨水Wが、竪樋4の内周面4cを伝って流下し、排水管6に排出される。このとき、雨水Wは、竪樋4の内周面4cとベンチュリ部10の筒状部材11の外周面11cの間の隙間Hを流通して排水管6に導かれる。このため、開閉部材13は、閉姿勢の状態で保持され、筒状部材11は、その開口11bが開閉部材13によって閉塞された状態で保持されている。
一方、図1及び図4(b)に示すように、大雨時、竪樋4の内周面4cと筒状部材11の外周面11cの間の隙間Hが雨水Wで満たされる一定流量以上の雨水Wが軒樋2から集水器3、呼び樋5を通じて竪樋4に流入した際には、はじめに、筒状部材11と閉姿勢の開閉部材13が抵抗となってベンチュリ部10の上方の竪樋4の内部に雨水Wが滞留し始める。また、順次竪樋4に雨水Wが流入して、滞留した雨水W’の水位が徐々に上がってゆく。
そして、図1及び図4(c)に示すように、滞留した雨水W’の水位が上がり、筒状部材11と開閉部材13による抵抗力を上回る一定値以上の圧力P(滞留した雨水W’の自重による圧力)が滞留した雨水W’から開閉部材13に作用すると、開閉部材13の両フラップ部13a、13bが屈曲線S周りに下方に屈曲(回動)して初期姿勢から開姿勢になる。これにより、筒状部材11の上端部11a側の開口11bが開き、滞留した雨水W’が圧力Pによって筒状部材11の内部を急激に流通(流下)する。
このとき、開閉部材13の両フラップ部13a、13bが閉姿勢になって、滞留した雨水W’が急激に筒状部材11の内部を流通するとともに、筒状部材11の内部(流通する雨水W)、ベンチュリ部10の下方が減圧状態になり(ベンチュリ部10から下方に負圧が生じ)、竪樋4の内部を雨水Wが自然流下する場合よりも、ベンチュリ部10を流通する雨水Wの流速が増大する。このように負圧を生じさせて大きな流速で雨水Wが流通するとともに、ベンチュリ部10の上方に滞留した雨水W’が順次下方に引っ張られ、継続的に大きな流速で(ひいては大きな流量で)流下してゆくことになる。
そして、このように竪樋4の内部に設けたベンチュリ部10がベンチュリ効果(ベンチュリ効果と類似の効果)を発揮し、このベンチュリ部10がきっかけになって大きな流速で雨水Wが流下し続けるため、従来の雨樋のように水封部材を設けたり、竪樋4の径を大きくすることなく、単位時間当たりの排水量が増加することになる。これにより、竪樋4がベンチュリ部10を備えることで雨樋1(竪樋4)の雨水処理能力が高まり、大雨時に軒樋2から雨水Wが溢れてしまうようなことが抑制される。
また、軒樋2から集水器3、呼び樋5を通じて竪樋4に流入する雨水Wの流量が一定流量を下回り、滞留した雨水Wの量が減ると、自動的に開閉部材13が初期姿勢に戻って筒状部材11の開口11bが閉塞され、竪樋4の内周面4cと筒状部材11の外周面11cの間の隙間Hのみから雨水Wが流下することになる。
したがって、本実施形態の竪樋4においては、図1及び図4に示すように、雨水Wの流路となる内部に、流路面積を減少させるように設けられたベンチュリ部10を備えることで、一定流量以上の雨水Wが竪樋4に流入した際に、ベンチュリ部10が抵抗となってこのベンチュリ部10の上方に雨水Wの滞留を生じさせることができる。そして、滞留した雨水W’から作用する圧力Pがベンチュリ部10による抵抗力を上回って、滞留した雨水W’がベンチュリ部10を急激に流下することにより、ベンチュリ部10から下方に負圧を生じさせることができる。このため、ベンチュリ部10を流下する雨水Wの流速を増大させることが可能になるとともに、滞留した雨水W’を継続的(持続的)に引っ張って流下させることが可能になる。
また、ベンチュリ部10が筒状部材11と筒状部材11の上端部11a側の開口11bを開閉する開閉部材13とを備えて構成されているため、通常の降雨時には、雨水Wを竪樋4の内周面4cと筒状部材11の外周面11cの間の隙間Hを流通(流下)させて排水管6に排出することができる。
一方、大雨時に、竪樋4の内周面4cと筒状部材11の外周面11cの間の隙間Hが満たされる一定流量以上の雨水Wが竪樋4に流入した際には、筒状部材11と、筒状部材11の開口11bを閉塞した閉姿勢の開閉部材13とが抵抗となってベンチュリ部10の上方に雨水Wを滞留させることができる。また、筒状部材11と開閉部材13による抵抗力を上回る一定値以上の圧力Pが滞留した雨水W’から開閉部材13に作用すると、開閉部材13が開動して筒状部材11の上端部11a側の開口11bを開き、滞留した雨水W’を筒状部材11の内部に急激に流通させることが可能になる。
そして、滞留した雨水W’が急激に筒状部材11の内部を流通するとともに、ベンチュリ部10から下方に負圧が生じて、ベンチュリ部10を流通する雨水Wの流速を増大させることが可能になる。また、負圧によって大きな流速で雨水Wが流通するとともに、ベンチュリ部10の上方に滞留した雨水W’を継続的に下方に引っ張って流下させることが可能になる。
これにより、本実施形態の竪樋4によれば、従来のように水封部材を設けたり、竪樋4の径を大きくすることなく、大雨時に、雨水Wが竪樋4の内部を自然流下する場合よりも単位時間当たりの排水量(雨水の計画排水量)を増加させることが可能になる。
また、このようなベンチュリ効果(あるいはベンチュリ効果に類似の効果)を発揮するベンチュリ部10が竪樋4の内部に設けられているため、住宅などの外観に影響を与えたり、外壁T2などにある突起物に干渉して製品自体の取り付けに支障をきたすことなく、単位時間当たりの排水量を増加させることが可能になる。
さらに、既設の竪樋4(雨樋1)にベンチュリ部10を取り付けることで、既設の竪樋4に対しても容易に本実施形態の作用効果を付与することが可能である。
以上、本発明に係る竪樋の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、ベンチュリ部10が、筒状部材11と固定部材12と開閉部材13を備えて構成されているものとしたが、例えば図5(及び図1)に示すように、ベンチュリ部10が、竪樋4の内周面4cから軸線O1側(内側)に突出する突部14を備え、この突部14によって竪樋4の流路面積を減少させるように設けられていてもよい。
そして、このように構成した場合においても、本実施形態と同様、通常の降雨時に、軒樋2から集水器3、呼び樋5を通じて竪樋4に流入した雨水Wが、竪樋4の内周面4cを伝って、さらにベンチュリ部10の突部14の表面を伝って流下し排水管6に排出される。
また、大雨時に一定流量以上の雨水Wが竪樋4に流入した際には、突部14が抵抗となってベンチュリ部10の上方に雨水Wが滞留し、この滞留した雨水W’がベンチュリ部10を流通するとともに、ベンチュリ部10から下方に負圧が生じ、竪樋4の内部を雨水Wが自然流下する場合よりも、ベンチュリ部10を流通する雨水Wの流速が増大する。このため、ベンチュリ部10の上方に滞留した雨水W’が順次下方に引っ張られ、継続的に大きな流速で(ひいては大きな流量で)流下してゆくことになる。
これにより、竪樋4の内部に設けたベンチュリ部10がこのようなベンチュリ効果を発揮し、このベンチュリ部10がきっかけになって大きな流速で雨水Wが流下し続け、従来のように水封部材を設けたり、竪樋4の径を大きくすることなく、やはり、竪樋4の内部を雨水Wが自然流下する場合よりも単位時間当たりの排水量を増加させることが可能になる。
ここで、例えば竪樋継手で一対の竪樋4を接合する場合に、竪樋継手が竪樋4の内周面4cから内側に突出していると、上記のようなベンチュリ効果が偶発的に得られる可能性がある。しかしながら、図5に示すような突部14を備えたベンチュリ部10は、所望の排水量(雨水の計画排水量、従来の竪樋に対する排水の増加量)を予め設定し、これに応じて突部14の表面形状、突部14の突出量(ベンチュリ部10の流路面積)などが設定される。このため、竪樋継手などで偶発的にベンチュリ効果が得られる場合とは、その効果(性能)が著しく異なることは言うまでもない。また、竪樋4の周方向に繋がる環状の突部14を備えてベンチュリ部10を構成した場合には、竪樋4の内径が小径になり、異物が詰まりやすくなってしまうおそれがある。このため、このような異物の詰まりを防止(抑止)することが必要な場合には、竪樋4の周方向に分離して(不連続にして)形成した複数(あるいは単数)の突部14を備えてベンチュリ部10を構成すればよい。
また、これに関連して、竪樋継手にベンチュリ部10を設けてもよく、この場合には、ベンチュリ部10を備えた竪樋継手とこの竪樋継手で接合する竪樋4の全体で本発明に係る竪樋が構成されることになる。
1 雨樋(雨樋装置)
2 軒樋
3 集水器(排水ドレン)
4 竪樋
4a 上端部
4b 下端部
4c 内周面
5 呼び樋
6 排水管
7 排水管カバー(竪樋保護カバー)
10 ベンチュリ部
11 筒状部材
11a 上端部
11b 開口
11c 外周面
12 固定部材
12a 支持部
12b 固定部
13 開閉部材
13a 一方のフラップ部
13b 他方のフラップ部
14 突部
H 隙間
O1 竪樋の軸線
O2 ベンチュリ部(筒状部材)の中心軸線
P 圧力
S 屈曲線
T1 屋根
T2 外壁
W 雨水
W’ 滞留した雨水

Claims (1)

  1. 軸線方向を上下方向に向けて配設され、雨水を流下させて排水管に導くための竪樋であって、
    雨水の流路となる内部に流路面積を減少させるように設けられ、雨水の計画排水量に応じて形状が設定されるベンチュリ部を備え、
    一定流量以上の雨水が竪樋に流入した際に、前記ベンチュリ部が抵抗となって該ベンチュリ部の上方に雨水の滞留を生じさせ、
    滞留した雨水から作用する圧力が前記ベンチュリ部による抵抗力を上回って前記滞留した雨水が前記ベンチュリ部を流下するとともに、前記ベンチュリ部から下方に負圧を生じさせ、
    前記ベンチュリ部で生じさせた負圧によって前記滞留した雨水を引っ張って流下させるように構成され
    前記ベンチュリ部が、中心軸線方向を竪樋の軸線方向に向け、且つ竪樋の内周面との間に隙間をあけて配設された筒状部材と、該筒状部材の上端部側に一体に設けられ、前記滞留した雨水から作用する圧力に応じて前記筒状部材の上端部側の開口を開閉する開閉部材とを備えて構成されていることを特徴とする竪樋。
JP2010057830A 2010-03-15 2010-03-15 竪樋 Active JP5529598B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010057830A JP5529598B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 竪樋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010057830A JP5529598B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 竪樋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011190617A JP2011190617A (ja) 2011-09-29
JP5529598B2 true JP5529598B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=44795806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010057830A Active JP5529598B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 竪樋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5529598B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002144A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Sekisui Chem Co Ltd 雨樋システム
JP6194445B2 (ja) * 2013-02-26 2017-09-13 丸一株式会社 排水装置
JP6285986B2 (ja) * 2016-06-08 2018-02-28 積水化学工業株式会社 雨樋システム
JP6927759B2 (ja) * 2017-06-20 2021-09-01 積水化学工業株式会社 雨水排水装置
JP6962983B2 (ja) * 2019-09-30 2021-11-05 積水化学工業株式会社 雨水排水配管構造および配管部材

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2568052Y2 (ja) * 1990-09-28 1998-04-08 タカラスタンダード株式会社 流し台、洗面台等のオーバーフロー部の構造
JP4589656B2 (ja) * 2004-05-18 2010-12-01 積水化学工業株式会社 雨樋装置
JP4603061B2 (ja) * 2008-03-18 2010-12-22 タキロン株式会社 サイホン式雨水排水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011190617A (ja) 2011-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5529598B2 (ja) 竪樋
US20130248016A1 (en) Apparatus for the collection of rainwater from a downpipe
JP2016194214A (ja) 雨水排水システム
JP2019007340A5 (ja) 排水部材及び雨樋
US20150008229A1 (en) Rain Water Divert and Collection Device
JP5923757B2 (ja) 雨樋構造
KR20170064301A (ko) 홍수시 덮개가 자동으로 개방되는 맨홀의 구조
JP3747288B2 (ja) 雨水ます用防臭装置
JP5828066B2 (ja) 雨樋構造
JP2009062701A (ja) 樋配管システム
JP4589656B2 (ja) 雨樋装置
JP5285232B2 (ja) 排水用配管構造
JP2009057730A (ja) 雨樋構造
JP4926824B2 (ja) 雨樋構造
JP4424240B2 (ja) 竪樋・配水管トラップ構造
EP2757203A1 (en) Siphon with enlarged water seal
JP6579509B2 (ja) 継手
JP6001754B1 (ja) 側溝用雨水排水装置
JP5092689B2 (ja) 屋根排水装置
JP4321489B2 (ja) 竪樋・排水管トラップ構造
JP2019214879A (ja) 軒樋構造および建物
JP7195515B2 (ja) 雨水分岐継手
KR200289031Y1 (ko) 상, 하 이동 웨어형 자동 유량조절 장치
KR100783936B1 (ko) 옥상용 배수관 조립체
JP5006858B2 (ja) 排水ホース接続継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140417

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5529598

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151