JP6927528B2 - プレススルーパック包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、固形薬剤が一個ずつ収容されるポケット部を有するプレススルーパック錠片を包装するプレススルーパック包装体に関する。
一般に、シート状のプレススルーパック錠片1は、例えば図14に示すように、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる矩形の基材シート30に設けた多数のポケット部2に、丸形錠剤やカプセル剤等の固形薬剤M1を一個ずつ収容すると共に、該基材シート30の背面側にアルミ箔等からなる可破断性の蓋フィルム31を貼着して封止したものであり、表面側に膨出したポケット部2を指先で押し潰すことにより、該ポケット部2内の固形薬剤M1が蓋フィルム31を突き破って放出されるようになっている。
ところで、プレススルーパック錠片1は、基材シート30に設けた分割線32で手折りしてポケット単位に分離できるものであったが、その分離したプレススルーパック錠片1を破封せずに丸ごと服用してしまい、基材シート30の角で食道等の消化管を傷つけて出血したり、その傷から重篤な合併症を引き起こしたりする事故が多発していた。或いは特に高齢者の場合に手作業が不自由で固定薬剤M1の取り出しが困難であったり、一錠数万円もする高価なプレススルーパック錠片1から一錠ずつ固形薬剤M1を取り出して服用する際に誤って紛失する事例も少なくなかった。
そこで、本発明者等は先に、誤飲防止用として、例えば図15(a)に示すように、平坦形態のプレススルーパック錠片1Aとして接着や溶着等の固着手段34を形成したプレススルーパック錠片1Aを特別に製作し、この特別製作のプレススルーパック錠片1Aを折曲線33等によって角筒状又は円筒状に折曲又は湾曲させて、このプレススルーパック錠片1Aの両端部を固着手段34によって固着することによって、図15(b)に示すように、全体が蓋フィルム31を内面側としポケット部2の突出した基材シート30を表面側とする筒状形態、例えば三角筒状又は四角筒状或いは円筒状の立体形状としたプレススルーパック包装体P1を提案している(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許第4538530号公報 特許第4538531号公報 特許第4696175号公報 特許第5897908号公報
図15(b)に示すような筒状形態のプレススルーパック包装体P1では、ポケット単位に分離できず、固形薬剤M1を取り出すには各ポケット部2を指で押し潰して破封するしかないから、服用者が破封せずに包装体ごと飲み込む懸念はない。しかしながら、このようにプレススルーパック包装体P1を筒状形態に形成して三角筒状又は四角筒状或いは円筒状の立体形状とするためには一般に使用されているシート状のプレススルーパック錠片1を用いることができず、三角筒状又は四角筒状或いは円筒状の立体形状とするためにポケット部2の配列間隔を変えたり、基材シート30の両端部に接着や溶着等の固着手段34を形成したプレススルーパック錠片1Aを特別に製作しなけれはならず、非常に製作費が高騰して実用的ではないという難点があった。
本発明は上述の事情に鑑みて、図14に示すような一般に使用されているシート状のプレススルーパック錠片1をそのまま採用して、プレススルーパック包装体を製作することによって、結果的に安価なプレススルーパック包装体を提供することが可能とすることを目的とするものである。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1に係る発明は、固形薬剤M1が収容されるポケット部2を有するプレススルーパック錠片1を包装するプレススルーパック包装体Pであって、
該プレススルーパック包装体Pは、1枚の所定の形状に打ち抜き裁断された紙製のシート材PAによって形成されるものであって、
該シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6が形成され、
該二重側片部7の前記外部側側片部4と前記内部側側片部5との間に前記プレススルーパック錠片1が挟み込み保持され、
該二重側片部6の中央部位を中央部二重側片部7となし、前記中央部二重側片部7を挟んでその左右側縁部に前記横折り曲げ線3に直交する右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9とが形成され、中央部二重側片部7の右側縁部に右側縦折り曲げ線8を介して右側部二重側片部10が連続形成され、中央部二重側片部7の左側縁部に左側縦折り曲げ線9を介して左側部二重側片部11が連続形成され、前記中央部二重側片部7を挟んで右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に夫々略V字状に折り曲げることによって該中央部二重側片部7とその両側部に連続形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11とによって三角筒状体が形成され、
該三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合することによって三角筒状包装体が形成されてなることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、二重側片部6を形成する前記外部側側片部4と前記内部側側片部5とのうち、前記外部側側片部4の前記右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々の線上長手方向にスリット14が形成され、しかして該二重側片部6を前記中央部二重側片部7を挟んで右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部6の前記外部側側片部4に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記スリット14によって吸収するようにした請求項1に記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
請求項3に係る発明は、二重側片部6を形成する前記外部側側片部4と前記内部側側片部5とのうち、前記外部側側片部4の前記右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々線上長手方向に切り込み15が形成され、しかして二重側片部6を前記中央部二重側片部7を挟んで右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部6の前記外部側側片部4に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記切り込み15によって吸収するようにした請求項1に記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
請求項4に係る発明は、前記二重側片部6のの前記外部側側片部4と前記内部側側片部5との間に挟み込み保持させる前記プレススルーパック錠片1の前記ポケット部2の表面が露出するとともに、該ポケット部2の背面から固形薬剤M1を放出するための貫通孔16が夫々形成されてなる請求項1〜3の何れかに記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
請求項5に係る発明は、前記三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか一方に形成されるとともに、該係合用舌片17が差し込み係合される係合孔18が右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか他方に形成され、前記係合用舌片17を前記係合孔18に差し込み係合することによって右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11は互いに係合されて三角筒状包装体が形成されてなる請求項1〜4の何れか記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
請求項6に係る発明は、前記三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか一方と係合用舌片17との間に右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか他方に重合する重合片17Aが形成され該重合片17Aを介して係合用舌片17が係合孔18に係合するようになっている請求項5に記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
請求項7に係る発明は、前記中央部二重側片部7の内部側側片部5の端縁に中央部吻合用舌片19を設け、左右両側部二重側片部10,11の外部側側片部4の端縁にも同じく左右両側部吻合用舌片20,21を設け、左右両側部の二重側片部6が前記係合用舌片17と前記係合孔18によって互いに係合され三角筒状包装体としてなる際に、前記中央部吻合用舌片19と前記左右両側部吻合用舌片20,21とが互いに差し違いに差し込まれることによってこれらの吻合用舌片19〜21が互いに吻合係合され、これらの吻合用舌片19〜21によって前記三角筒状包装体の三角筒状開口部22が閉塞されるようになっている請求項5又6に記載のプレススルーパック包装体Pとしている。
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1に係る発明によれば、固形薬剤M1が収容されるポケット部2を有するプレススルーパック錠片1には何ら細工することなく、プレススルーパック錠片1をそのまま用いるようにしたため、従来のように特別仕様のプレススルーパック錠片1Aを製作する必要がないから、それだけ安価に製作することができる。
さらに、請求項1に係る発明は、シート状のプレススルーパック錠片1を三角筒状包装体によって包装して、この包装状態でプレススルーパック錠片1から固形薬剤M1を取り出すようにしたことを特徴とするものである。
そして、三角筒状包装体は、1枚の所定の形状に打ち抜き裁断された紙製のシート材PAによって形成されるものであって、紙製のシート材PAは、例えば、厚紙やボール紙等の台紙が使用され、これを裁断機によって打ち抜き形成されるものであるから、量産に適しており、安価に製作することができる。
そして、該シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6が形成されるようにした。これがためにプレススルーパック包装体Pの側片部は二重構造となり、型崩れすることなく強固にその形態を維持することができる。
そして、この二重側片部6の前記外部側側片部4と前記内部側側片部5との間に前記プレススルーパック錠片1が挟み込み保持されるようにした。このようにプレススルーパック錠片1を二重側片部7に挟み込むだけで接着等の必要性がないからその装着が容易である。
特に、プレススルーパック錠片1を二重側片部6に挟み込むだけで保持されているから、二重側片部6の二重の折り畳み状態から開放することによって、使用済みのプレススルーパック錠片1を新しいプレススルーパック錠片1に取り替えることができ、数次にわたってプレススルーパック包装体Pとして使用することができるため、使用者にとって有益である。
そして、シート材PAを上述のように二重に折り重ねてから、この二重側片部6の中央部位を中央部二重側片部7となし、その後は、シート材PAに裁断形成された形態に合わせて、前記中央部二重側片部7を挟んでその左右側縁部に前記横折り曲げ線3に直交する右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9とが形成され、中央部二重側片部7の右側縁部に右側縦折り曲げ線8を介して右側部二重側片部10が連続形成され、中央部二重側片部7の左側縁部に左側縦折り曲げ線9を介して左側部二重側片部11が連続形成され、前記中央部二重側片部7を挟んで右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を前記縦折り曲げ線8,9を中心に夫々略V字状に折り曲げることによって該中央部二重側片部7とその両側部に連続形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11とによって三角筒状体が形成され、該三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合することによって三角筒状包装体としてプレススルーパック包装体Pが形成されるから、プレススルーパック包装体Pを形成するための工程が単に折り曲げ工程と係合工程とによって形成されるからその組み立て作業が容易である。又、何ら接着等の固着手段を採用するものでないから分解が容易であり、分解することによって上述のように使用済みのプレススルーパック錠片1を容易に取り替えることができ、実用的でもある。
請求項2に係る発明によれば、二重側片部6を形成する前記外部側側片部4と前記内部側側片部5とのうち、前記外部側側片部4の前記右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々の線上長手方向にスリット14が形成され、しかして該二重側片部6を前記中央部二重側片部7を挟んで右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部6の前記外部側側片部4に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記スリット14によって吸収するようにしたため、外部側側片部4と内部側側片部5とからなる二重側片部6を折り曲げる際に、特に外部側側片部4がその折り曲げ線部分に作用する折り曲げ抵抗負荷によって凹み等の皺や型崩れを発生することがなく、正確容易に二重側片部6の折り曲げ作業を行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、二重側片部6を形成する前記外部側側片部4と前記内部側側片部5とのうち、前記外部側側片部4の前記右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々線上長手方向に切り込み15が形成され、二重側片部6を前記中央部二重側片部7を挟んで右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部6の前記外部側側片部4に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記切り込み15によって吸収するようにしたため、外部側側片部4と内部側側片部5とからなる二重側片部6を折り曲げる際に、特に外部側側片部4がその折り曲げ線部分に作用する折り曲げ抵抗負荷によって凹み等の皺や型崩れを発生することがなく、正確容易に二重側片部6の折り曲げ作業を行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、前記二重側片部6の前記外部側側片部4と前記内部側側片部5との間に挟み込み保持させる前記プレススルーパック錠片1の前記ポケット部2の表面が露出するとともに、該ポケット部2の背面から固形薬剤M1を放出するための貫通孔16が形成されてなるため、二重側片部6に挟み込み保持されたプレススルーパック錠片1のポケット部2が外部側側片部4に設けた貫通孔16から突出して押し破りやすくなるとともに、該ポケット部2に収容されている固形薬剤M1を内部側側片部5に設けた貫通孔16より容易に取り出すことができる。
この場合に、プレススルーパック包装体Pを使用することなくプレススルーパック錠片1単体でポケット部2を押し破りし、内部の固形薬剤M1を取り出そうとすれば、特に高齢者等の手作業が困難な使用者にあっては、ポケット部2の押し破り作業が困難な場合が多々あるが、本発明にあっては、二重側片部6の外部側側片部4及び内部側側片部5が一種の梃子作用として働き、それに囲まれたポケット部2を貫通孔16から軽い力で押し破ることができ、高齢者等の手作業が困難な使用者に手軽に使用することができる。
又、本発明にあっては、三角筒状包装体に組み立てたプレススルーパック包装体Pとして使用するものであるが、その組み立て途上で、請求項1に説明しているように、シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5との二重に折り重なった二重側片部6に形成し、この二重側片部6の前記外部側側片部4と前記内部側側片部5との間に前記プレススルーパック錠片1が挟み込み保持された状態で、すなわち、二重側片部6からなるシート状態で使用することもできる。すなわち、プレススルーパック錠片1単体でポケット部2を押し破りし、内部の固形薬剤M1を取り出そうとすれば、特に高齢者等の手作業が困難な使用者にあっても、二重側片部6の外部側側片部4及び内部側側片部5が一種の梃子作用として働き、それに囲まれたポケット部2を貫通孔16から軽い力で押し破ることができ、高齢者等の手作業が困難な使用者に手軽に使用することができる。
請求項5に係る発明によれば、前記三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか一方に形成されるとともに、該係合用舌片17が差し込み係合される係合孔18が右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか他方に形成され、前記係合用舌片17を前記係合孔18に差し込み係合することによって右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11は互いに係合されて三角筒状包装体が形成されてなるから、係合用舌片17を係合孔18に係合することによって、プレススルーパック包装体Pを形成するための工程が単に折り曲げ工程と係合工程とによって形成されるからその組み立て作業が容易である。又、何ら接着等の固着手段を採用するものでないから分解が容易であり、分解することによって上述のように使用済みのプレススルーパック錠片1を容易に取り替えることができ、実用的でもある。
請求項6に係る発明は、前記三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか一方と係合用舌片17との間に右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の何れか他方に重合する重合片17Aが形成され該重合片17Aを介して係合用舌片17が係合孔18に係合するから、重合片17Aを形成することによって、右側部二重側片部10又は左側部二重側片部11の中央部分に係合孔18を配置することができ、係合用舌片17の係脱を容易に行うことができる。
請求項7に係る発明は、前記中央部二重側片部7の内部側側片部5の端縁に中央部吻合用舌片19を設け、左右両側部二重側片部10,11の外部側側片部4の端縁にも同じく左右両側部吻合用舌片20,21を設け、左右両側部の二重側片部6が前記係合用舌片17と前記係合孔18によって互いに係合され三角形状包装体としてなる際に、前記中央部吻合用舌片19と前記左右両側部吻合用舌片とが互いに差し違いに差し込まれることによってこれらの吻合用舌片が互いに吻合係合され、これらの吻合用舌片によって前記三角形状包装体の三角筒状開口部22が閉塞されるから、3片の吻合用舌片19〜21を形成することによって、前記三角筒状包装体の強度を高く維持することができ、三角筒状のプレススルーパック包装体Pの変形を確実に防止することができる。
特に上記3者の吻合用舌片19〜21が互いに離脱しないよう規制されて吻合係合されることによって、二重側片部6の外部側側片部4と内部側側片部5は互いに強くその二重に重なった状態が維持され、二重側片部6の外部側側片部4と内部側側片部5との間に挟み込まれたプレススルーパック錠片1のポケット部2を貫通孔16を介して押圧力をかけて貫通孔16を介して指先で押し潰し該ポケット部2内の固形薬剤M1が蓋フィルム31を突き破って放出する際に、指先の押圧力によってプレススルーパック錠片1を挟み込む内外部側片部4,5の二重に重なった状態から内部側側片部5が離反して、該内部側側片部5が前記三角筒状包装体の筒状内部に変位してその貫通孔16から固形薬剤M1を筒状内部に放出することが困難になるということはない。
本発明の第1実施形態に係るプレススルーパック包装体及びプレススルーパック錠片を例示し、(a)は、プレススルーパック包装体の背面側の展開図となるシート材の平面図であり、(b)は、プレススルーパック錠片の平面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を組み立てる状態を例示し、(a)は、プレススルーパック包装体にプレススルーパック錠片を装着する状態を示す斜視図であり、(b)は、プレススルーパック包装体に装着したプレススルーパック錠片をプレススルーパック包装体の外部側側片部と内部側側片部とで挟持する状態を示す斜視図であり、(c)は、そのA−A断面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を組み立てる状態を例示し、(a)は、プレススルーパック包装体にプレススルーパック錠片を挟持してプレススルーパック包装体を平坦状とした状態を示す斜視図であり、(b)は、プレススルーパック錠片を挟持したプレススルーパック包装体を三角筒状に折り曲げる状態を示す斜視図であり、(c)は、そのB−B断面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を組み立てる状態を例示し、(a)プレススルーパック錠片を挟持したプレススルーパック包装体を三角筒状に折り曲げた状態を示す斜視図であり、(b)は、その平面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態を例示し、図4(a)のC−C断面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態を例示し、図5の要部を拡大して示す断面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態において、固形薬剤を取り出す動作を例示する図4(a)のC−C断面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態において、固形薬剤を取り出す動作を例示する斜視図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を平坦状とした状態において、固形薬剤を取り出す動作を例示する斜視図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体の変形例を例示し、(a)プレススルーパック錠片を挟持したプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態を示す斜視図であり、(b)は、プレススルーパック包装体を三角筒状に折り曲げるときの状態を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係るプレススルーパック包装体及びプレススルーパック錠片を例示し、(a)は、プレススルーパック包装体の背面側の展開図となるシート材の平面図であり、(b)は、プレススルーパック錠片の平面図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を組み立てる状態を例示し、(a)は、プレススルーパック包装体にプレススルーパック錠片を装着する状態を示す斜視図であり、(b)は、プレススルーパック包装体にプレススルーパック錠片を挟持してプレススルーパック包装体を平坦状とした状態を示す斜視図であり、(c)は、プレススルーパック錠片を挟持したプレススルーパック包装体を三角筒状に折り曲げる状態を示す斜視図である。 同実施形態に係るプレススルーパック包装体を組み立てる状態を例示し、プレススルーパック錠片を挟持したプレススルーパック包装体を三角筒状とした状態を示す斜視図である。 従来の実施形態に係るシート形態のプレススルーパック錠片を示す斜視図である。 従来の実施形態に係るプレススルーパック錠片及びプレススルーパック包装体を例示し、(a)は、固着手段を形成したシート形態のプレススルーパック錠片を示す斜視図であり、(b)は、筒状形態としたプレススルーパック包装体を示す斜視図である。
<第1実施形態>
以下に、本発明に係るプレススルーパック包装体の第1実施形態について、図1〜図10を参照して具体的に説明する。
本実施形態に係るプレススルーパック包装体Pは、図1(b)に示すように、固形薬剤M1(図7〜図9参照)が一個ずつ収容されるポケット部2を有するプレススルーパック錠片1を包装するものである。プレススルーパック包装体Pは、図1(a)に示すように、1枚の所定の形状に打ち抜き裁断された紙製のシート材PAによって形成されるものであって、図2及び図3(a)に示すように、シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6が形成され、二重側片部6の中央部位を中央部二重側片部7となし、中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5との間にプレススルーパック錠片1が挟み込み保持され、中央部二重側片部7を挟んでその左右側縁部に横折り曲げ線3に直交する右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9とが形成され、中央部二重側片部7の右側縁部に右側縦折り曲げ線8を介して右側部二重側片部10が連続形成され、中央部二重側片部7の左側縁部に左側縦折り曲げ線9を介して左側部二重側片部11が連続形成され、図3(b)及び図3(c)に示すように、中央部二重側片部7を挟んで右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に夫々略V字状に折り曲げることによって中央部二重側片部7とその両側部に連続形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11とによって三角筒状体が形成され、図4(a)に示すように、三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合することによって三角筒状包装体が形成されてなるものである。
図1(b)に示すように、プレススルーパック錠片1は、基材シート(図示せず)の表面側へ膨出する複数のポケット部2に固形薬剤M1が収容され、複数のポケット部2が基材シートの背面側に貼着した可破断性の蓋フィルム(図示せず)によって封止される一般に使用されているシート状のものである。プレススルーパック錠片1は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性樹脂からなる矩形の透明な基材シートと、基材シートの表面側へ有底円筒状(ドーム形状)に膨出するように形成され、内部に錠剤やカプセル剤等の固形薬剤M1(図7〜図9では、例えば、錠剤)を一個ずつ収容する複数箇所(図1(b)では、例えば、5箇所)のポケット部2と、基材シートの背面側に貼着して密閉封止され、アルミ箔等からなる可破断性の蓋フィルムと、を備えている。このようなプレススルーパック錠片1から固形薬剤M1を取り出すには、表面側に膨出したポケット部2を指先で押し潰すことによって、ポケット部2内の固形薬剤M1を背面側の蓋フィルムを突き破って放出するようになっている。
図1(a)に示すように、シート材PAは、1枚の矩形状の板紙(例えば、厚紙やボール紙等の台紙)からなる紙製のブランクシートを、所定の形状の抜き型を備えた裁断機を使用して打ち抜き裁断することによって、1枚の展開図となるように形成したものである。シート材PAは、詳細には、上下方向(縦方向)の中央部に設けられ、左右方向(横方向)にまっすぐ延びる横折り曲げ線3と、横折り曲げ線3の上部に設けられ、三角筒状(図4(a)参照)としたときに外部側に配置される矩形状の外部側側片部4と、横折り曲げ線3の下部に設けられ、三角筒状としたときに内部側に配置される矩形状の内部側側片部5と、を備えている。さらに、シート材PAは、外部側側片部4と内部側側片部5とを重なるように折り畳むことによって、プレススルーパック錠片1を挟持して平坦状(図3(a)参照)とするために、外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6と、二重側片部6の外部側側片部4及び内部側側片部5の左右方向の中央部に夫々設けられる縦長矩形の中央部二重側片部7と、中央部二重側片部7の外部側側片部4及び内部側側片部5の右側に夫々隣接して設けられ、上下方向にまっすぐ延びる右側縦折り曲げ線8と、中央部二重側片部7の外部側側片部4及び内部側側片部5の左側に夫々隣接して設けられ、上下方向にまっすぐ延びる左側縦折り曲げ線9と、二重側片部6の外部側側片部4及び内部側側片部5の右側縦折り曲げ線8を挟んだ右側部に夫々設けられる縦長矩形の右側部二重側片部10と、二重側片部6の外部側側片部4及び内部側側片部5の左側縦折り曲げ線9を挟んだ左側部に夫々設けられる縦長矩形の左側部二重側片部11と、を備えている。さらに、シート材PAは、二重側片部6の外部側側片部4と内部側側片部5とのうち、外部側側片部4の右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々の線上長手方向に複数箇所(図1(a)では、夫々3箇所)配置される瓢箪形状のスリット14を備えている。さらに、シート材PAは、中央部二重側片部7の外部側側片部4及び内部側側片部5夫々の左右方向の中央部に上下方向に複数箇所(図1(a)では、夫々5箇所)等配され、外部側側片部4と内部側側片部5との間に挟み込み保持させるプレススルーパック錠片1のポケット部2の表面が露出するとともに、ポケット部2の背面から固形薬剤M1を放出するための円形状の貫通孔16を備えている。さらに、シート材PAは、左側部二重側片部11の外部側側片部4の左側に隣接して設けられ、上下方向にまっすぐ延びる重合片側縦折り曲げ線17Aaと、左側部二重側片部11の外部側側片部4の重合片側縦折り曲げ線17Aaを挟んだ左側部に設けられる舌片形状の重合片17Aと、重合片17Aの左側部の複数箇所(図1(a)では、2箇所)に配置され、右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための五角形状に突出する係合用舌片17と、右側部二重側片部10の外部側側片部4の左右方向の中央部のやや左寄り部分の複数箇所(図1(a)では、2箇所)に配置され、係合用舌片17が差し込み係合される矩形状の貫通孔からなる係合孔18と、を備えている。さらに、シート材PAは、中央部二重側片部7の内部側側片部5の下側に隣接して設けられ、左右方向にまっすぐ延びる中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19aと、中央部二重側片部7の内部側側片部5の中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19aを挟んだ下部に設けられる三角形状に突出する中央部吻合用舌片19と、右側部二重側片部10の外部側側片部4の上側に隣接して設けられ、左右方向にまっすぐ延びる右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20aと、右側部二重側片部10の外部側側片部4の右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20aを挟んだ上部に設けられる三角形状に突出する右側部吻合用舌片20と、左側部二重側片部11の外部側側片部4の上側に隣接して設けられ、左右方向にまっすぐ延びる左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aと、左側部二重側片部11の外部側側片部4の左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aを挟んだ上部に設けられ、中央部吻合用舌片19及び右側部吻合用舌片20が互いに差し違いに差し込まれることによって互いに吻合係合される三角形状に突出する左側部吻合用舌片21と、を備えている。
図1(a)及び図2に示すように、横折り曲げ線3は、左右方向に延びる直線状の折りスジであって、外部側側片部4と内部側側片部5との間に左右方向に延びるように形成され、詳細には、外部側側片部4の左側部二重側片部11と内部側側片部5の左側部二重側片部11との間、外部側側片部4の中央部二重側片部7と内部側側片部5の中央部二重側片部7との間、外部側側片部4の右側部二重側片部10と内部側側片部5の右側部二重側片部10との間に夫々左右方向に延びるように形成され、外部側側片部4と内部側側片部5とを重なるように折り畳むための折り曲げ部分である。図1(a)及び図3に示すように、右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9は、上下方向に延びる直線状の折りスジであって、外部側側片部4の中央部二重側片部7と外部側側片部4の右側部二重側片部10との間、内部側側片部5の中央部二重側片部7と内部側側片部5の右側部二重側片部10との間、及び、外部側側片部4の左側部二重側片部11と外部側側片部4の中央部二重側片部7との間、内部側側片部5の左側部二重側片部11と内部側側片部5の中央部二重側片部7との間に夫々上下方向に延びるように形成され、折り畳まれた外部側側片部4及び内部側側片部5を折り曲げて三角筒状とするための折り曲げ部分である。図1(a),図3〜図6に示すように、重合片側縦折り曲げ線17Aaは、上下方向に延びる直線状の折りスジであって、重合片17Aと外部側側片部4の左側部二重側片部11との間に上下方向に延びるように形成され、係合用舌片17を係合孔18に差し込むときに、重合片17Aを折り曲げるための折り曲げ部分である。図1(a)及び図4に示すように、中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19a,右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20a,左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aは、左右方向に延びる直線状の折りスジであって、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21と外部側側片部4及び内部側側片部5との間に左右方向に延びるように形成され、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を折り曲げるための折り曲げ部分であって、具体的には、内部側側片部5の中央部二重側片部7と中央部吻合用舌片19との間、外部側側片部4の右側部二重側片部10と右側部吻合用舌片20との間、外部側側片部4の左側部二重側片部11と左側部吻合用舌片21との間に夫々左右方向に延びるように形成され、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を夫々折り曲げるための折り曲げ部分である。なお、図1(a)に示すシート材PAは、裁断機の抜き型が押圧される表面と逆側の背面側の展開図を図示したものであって、図1(a)に示す横折り曲げ線3,右側縦折り曲げ線8,左側縦折り曲げ線9,重合片側縦折り曲げ線17Aa,中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19a,右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20a,左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aは、図1(a)の背面と逆側の表面を打ち抜き裁断と同時にスジ押しすることによって、シート材PAの図示しない表面側に山折り(凹部、溝部)を形成することによって、シート材PAの図1(a)に示す背面側に谷折り(凸部、山部)を形成したものである。
図1(a)及び図2(a)に示すように、外部側側片部4は、プレススルーパック錠片1のポケット部2が貫通して突出する貫通孔16が形成される縦長矩形状の中央部二重側片部7と、中央部二重側片部7の右側端部に右側縦折り曲げ線8及びスリット14を介して一体形成され、中央部のやや左寄り部分に係合孔18が形成される縦長矩形状の右側部二重側片部10と、中央部二重側片部7の左側端部に左側縦折り曲げ線9及びスリット14を介して一体形成され、左端部に重合片側縦折り曲げ線17Aaを介して重合片17Aが一体形成される縦長矩形状の左側部二重側片部11と、を備えている。内部側側片部5は、プレススルーパック錠片1の蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が放出される貫通孔16が形成され、外部側側片部4の中央部二重側片部7の下部に同一形状となるように横折り曲げ線3を介して一体形成される縦長矩形状の中央部二重側片部7と、内部側側片部5の中央部二重側片部7の右側端部に右側縦折り曲げ線8を介して一体形成され、外部側側片部4の右側部二重側片部10の下部に同一形状となるように横折り曲げ線3を介して一体形成される縦長矩形状の右側部二重側片部10と、内部側側片部5の中央部二重側片部7の左側端部に左側縦折り曲げ線9を介して一体形成され、外部側側片部4の左側部二重側片部11の下部に同一形状となるように横折り曲げ線3を介して一体形成される縦長矩形状の左側部二重側片部11と、を備えている。図1(a)に示すように、プレススルーパック包装体Pは、複数のポケット部2が貫通して突出する複数の外部側側片部4の貫通孔16を有する外部側側片部4と、蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が放出される複数の内部側側片部5の貫通孔16を有する内部側側片部5と、を重なるように折り畳むことによって、外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6をなすとともに、プレススルーパック錠片1を挟持して平坦状(図3(a)参照)とするとともに、折り畳まれた外部側側片部4及び内部側側片部5を折り曲げて三角筒状(図4(a)参照)となるように構成されている。図2(a)に示すように、プレススルーパック錠片1は、複数箇所(図2(a)では、例えば、5箇所)のポケット部2が夫々複数箇所(図2(a)では、例えば、5箇所)の外部側側片部4の貫通孔16を貫通して突出するように裏返した状態で、外部側側片部4の中央部二重側片部7の2点鎖線で示す矩形状部分に装着される。そして、図2(b)及び図2(c)に示すように、プレススルーパック包装体Pは、プレススルーパック錠片1の蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が放出されるように、ポケット部2の背面を封止する蓋フィルムの複数箇所(図2(b)及び図2(c)では、例えば、5箇所)の円形部分に夫々複数箇所(図2(b)及び図2(c)では、例えば、5箇所)の内部側側片部5の貫通孔16が配置されるように、外部側側片部4に内部側側片部5を重なるように折り畳むことによって、図3(a)に示すように、プレススルーパック錠片1を挟持して平坦状となるように構成されている。
図1(a)及び図4(a)に示すように、二重側片部6を形成する外部側側片部4と内部側側片部5とのうち、外部側側片部4の右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9との夫々の線上長手方向にスリット14が形成され、しかして二重側片部6を中央部二重側片部7を挟んで右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部6の外部側側片部4に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記スリット14によって吸収するようにしている。具体的には、図1(a)に示すように、スリット14は、外部側側片部4の中央部二重側片部7と外部側側片部4の右側部二重側片部10との間の右側縦折り曲げ線8と、外部側側片部4の左側部二重側片部11と外部側側片部4の中央部二重側片部7との間の左側縦折り曲げ線9との夫々複数箇所(図1(a)では、夫々3箇所)配置される瓢箪形状のスリットである。スリット14は、シート材PAを打ち抜き裁断するときに同時に形成されるようになっている。本実施形態によれば、外部側側片部4と内部側側片部5とからなる二重側片部6を折り曲げる際に、特に外部側側片部4がその折り曲げ線部分に作用する折り曲げ抵抗負荷によって凹み等の皺や型崩れを発生することがなく、正確容易に二重側片部6の折り曲げ作業を行うことができる。
図1(a)に示すように、二重側片部6の中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5とに、外部側側片部4と内部側側片部5との間に挟み込み保持させるプレススルーパック錠片1のポケット部2の表面が露出するとともに、ポケット部2の背面から固形薬剤M1を放出するための貫通孔16が形成されている。外部側側片部4の貫通孔16は、外部側側片部4の中央部二重側片部7の中央部に上下方向に複数箇所(図1(a)では、5箇所)等配される円形状の貫通孔であって、図2(a)に示すように、プレススルーパック錠片1のポケット部2が貫通して突出するものである。外部側側片部4の貫通孔16は、シート材PAを打ち抜き裁断するときに同時に形成されるようになっている。内部側側片部5の貫通孔16は、内部側側片部5の中央部二重側片部7の中央部に上下方向に複数箇所(図1(a)では、5箇所)等配される円形状の貫通孔であって、図2(b)及び図2(c)に示すように、プレススルーパック錠片1の蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が放出されるように、ポケット部2の背面を封止する蓋フィルムの複数箇所(図2(b)及び図2(c)では、例えば、5箇所)の円形部分に対応する位置に配置されるものである。内部側側片部5の貫通孔16は、外部側側片部4の貫通孔16と同一形状かつ同一間隔となるように形成されている。内部側側片部5の貫通孔16は、シート材PAを打ち抜き裁断するときに同時に形成されるようになっている。本実施形態によれば、中央部二重側片部7の挟み込み保持されたプレススルーパック錠片1のポケット部2が外部側側片部4に設けた貫通孔16から突出して押し破りやすくなるとともに、ポケット部2に収容されている固形薬剤M1を内部側側片部5に設けた貫通孔16より容易に取り出すことができる。この場合に、プレススルーパック包装体Pを使用することなくプレススルーパック錠片1単体でポケット部2を押し破りし、内部の固形薬剤M1を取り出そうとすれば、特に高齢者等の手作業が困難な使用者にあっては、ポケット部2の押し破り作業が困難な場合が多々あるが、本実施形態にあっては、中央部二重側片部7の外部側側片部4及び内部側側片部5が一種の梃子作用として働き、それに囲まれたポケット部2を貫通孔16から軽い力で押し破ることができ、高齢者等の手作業が困難な使用者に手軽に使用することができる。
図1(a),図3〜図6に示すように、三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が左側部二重側片部11に形成されるとともに、係合用舌片17が差し込み係合される係合孔18が右側部二重側片部10に形成され、係合用舌片17を係合孔18に差し込み係合することによって右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11は互いに係合されて三角筒状包装体が形成されている。そして、三角筒状体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための係合用舌片17が形成される左側部二重側片部11と係合用舌片17との間に右側部二重側片部10に重合する重合片17Aが形成され重合片17Aを介して係合用舌片17が係合孔18に係合するようになっている。重合片17Aは、左側部二重側片部11の外部側側片部4の重合片側縦折り曲げ線17Aaを挟んだ左側部に設けられる舌片形状のものである。係合用舌片17は、重合片17Aの左側部の複数箇所(図1(a)では、2箇所)に配置され、右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合するための五角形状に突出するものである。係合孔18は、右側部二重側片部10の外部側側片部4の左右方向の中央部のやや左寄り部分の複数箇所(図1(a)では、2箇所)に配置され、係合用舌片17が差し込み係合される矩形状の貫通孔からなるものである。本実施形態によれば、係合用舌片17を係合孔18に係合することによって、プレススルーパック包装体Pを形成するための工程が単に折り曲げ工程と係合工程とによって形成されるからその組み立て作業が容易である。又、何ら接着等の固着手段を採用するものでないから分解が容易であり、分解することによって上述のように使用済みのプレススルーパック錠片1を容易に取り替えることができ、実用的でもある。さらに、本実施形態によれば、重合片17Aを形成することによって、右側部二重側片部10又は左側部二重側片部11の中央部分に係合孔18を配置することができ、係合用舌片17の係脱を容易に行うことができる。なお、本実施形態では、係合用舌片17及び重合片17Aが左側部二重側片部11に形成され、係合孔18が右側部二重側片部10に形成されていたが、これに限らず、例えば、係合用舌片17及び重合片17Aを右側部二重側片部10に形成し、係合孔18を左側部二重側片部11に形成してもよい。
図1(a)及び図4に示すように、中央部二重側片部7の内部側側片部5の端縁に中央部吻合用舌片19を設け、右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11の外部側側片部4の端縁にも同じく右側部吻合用舌片20及び左側部吻合用舌片21を設け、左右両側部の二重側片部6が係合用舌片17と係合孔18によって互いに係合され平面視略三角形状の包装立方体としてなる際に、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21が互いに差し違いに差し込まれることによって中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21が互いに吻合係合され、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21によって平面視略三角形状の包装立方体の三角筒状開口部22が閉塞されるようになっている。具体的には、図1(a)に示すように、中央部吻合用舌片19は、内部側側片部5の中央部二重側片部7の下部に中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19aを介して一体形成される三角形状の舌片である。すなわち、中央部吻合用舌片19は、プレススルーパック錠片1が挟持される内部側側片部5の中央部二重側片部7に形成されるとともに、プレススルーパック錠片1が挟持される外部側側片部4の中央部二重側片部7に形成されないようになっている。右側部吻合用舌片20は、外部側側片部4の右側部二重側片部10の上部に右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20aを介して一体形成される三角形状の舌片である。左側部吻合用舌片21は、外部側側片部4の左側部二重側片部11の上部に左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aを介して一体形成される三角形状の舌片である。図4(a)及び図4(b)に示すように、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21は、中央部吻合用舌片19の頂部を右側部吻合用舌片20の基部の下側に押し込み、右側部吻合用舌片20の頂部を左側部吻合用舌片21の基部の下側に押し込み、左側部吻合用舌片21の頂部を中央部吻合用舌片19の基部の下側に押し込むことによって、底が抜けないように底ロックされた三角形状の地獄底となっている。本実施形態によれば、3片の中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を形成することによって、平面視略三角筒状の包装立方体の強度を高く維持することができ、三角筒状のプレススルーパック包装体Pの変形を確実に防止することができる。さらに、本実施形態によれば、中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を設けることによって、複数の固形薬剤M1を取り出すときには、三角筒状のプレススルーパック包装体Pの一端側の中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を下向きにして破封し、図8に示すように、プレススルーパック包装体Pの他端側の三角筒状開口部22を下向きにすることによって、落下する複数の固形薬剤M1を空いた掌で容易かつ確実に受け取ることができる。さらに、本実施形態によれば、中央部吻合用舌片19が、プレススルーパック錠片1が挟持される内部側側片部5の中央部二重側片部7に形成されるとともに、プレススルーパック錠片1が挟持される外部側側片部4の中央部二重側片部7に形成されないようになっているから、例えば、中央部吻合用舌片19が外部側側片部4の中央部二重側片部7に形成されている場合には、固形薬剤M1を取り出すためにポケット部2を指先で押し潰したとき、プレススルーパック錠片1が挟持される外部側側片部4である外部側側片部4の中央部二重側片部7が指先で内側に押圧され、これに伴い中央部吻合用舌片19が内側に押圧され、三角筒状のプレススルーパック包装体Pが変形するという問題があったが、本実施形態によれば、中央部吻合用舌片19が外部側側片部4の中央部二重側片部7に形成されていないから、ポケット部2を指先で押し潰しても、中央部吻合用舌片19が内側に押圧されなくなり、もって、三角筒状のプレススルーパック包装体Pの変形を確実に防止することができる。
本実施形態に係るプレススルーパック包装体Pを組み立てるには、まず、図1(a)に示すように、ブランクシートを打ち抜き裁断すると同時にスジ押しすることによって、外部側側片部4,内部側側片部5,スリット14,貫通孔16,係合用舌片17,重合片17A,中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21,横折り曲げ線3,右側縦折り曲げ線8,左側縦折り曲げ線9,重合片側縦折り曲げ線17Aa,中央部吻合用舌片側横折り曲げ線19a,右側部吻合用舌片側横折り曲げ線20a,左側部吻合用舌片側横折り曲げ線21aを有する1枚の展開図となるようにシート材PAを形成し、このシート材PAを裏返した状態とする。次いで、図2(a)に示すように、裏返した状態のシート材PAの外部側側片部4の中央部二重側片部7の2点鎖線で示す矩形状部分に、5箇所のポケット部2が夫々5箇所の外部側側片部4の貫通孔16を貫通して突出するように裏返した状態のプレススルーパック錠片1を装着する。次いで、図2(b)及び図2(c)に示すように、プレススルーパック錠片1を外部側側片部4に装着した状態で、蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が放出されるように、ポケット部2の背面を封止する蓋フィルムの5箇所の円形部分に夫々5箇所の内部側側片部5の貫通孔16が配置されるように、外部側側片部4に内部側側片部5を重なるように折り畳むことによって、外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6を形成する。かくして、図3(a)に示すように、プレススルーパック錠片1が外部側側片部4と内部側側片部5とで挟持された平坦状となるプレススルーパック包装体Pが組み立てられる。次いで、図3(b)及び図3(c)に示すように、平坦状となるプレススルーパック包装体Pの折り畳まれた外部側側片部4及び内部側側片部5の両端部を折り曲げることによって、図4(a)に示すように、三角筒状となるプレススルーパック包装体Pが組み立てられる。このとき、図4(a),図5,図6に示すように、三角筒状としたときに折り曲げられた係合用舌片17を係合孔18に挿入することによって、外部側側片部4の左側部二重側片部11及び外部側側片部4の右側部二重側片部10を互いに係合するとともに、図4(a)及び図4(b)に示すように、中央部吻合用舌片19の頂部を右側部吻合用舌片20の基部の下側に押し込み、右側部吻合用舌片20の頂部を左側部吻合用舌片21の基部の下側に押し込み、左側部吻合用舌片21の頂部を中央部吻合用舌片19の基部の下側に押し込むことによって、三角形状の地獄底となる中央部吻合用舌片19,右側部吻合用舌片20,左側部吻合用舌片21を形成する。かくして、このようにして、図3(a)に示すように、平坦状となるプレススルーパック包装体Pが組み立てられるとともに、図4(a)に示すように、三角筒状となるプレススルーパック包装体Pが組み立てられる。
本実施形態に係る三角筒状のプレススルーパック包装体Pを使用するには、図8に示すように、プレススルーパック包装体Pの一端側の三角筒状開口部22を下向きとなるように片手で把持した状態で、ポケット部2を指先(図8では、例えば、親指の腹部分)で押し潰すことによって、図7に示すように、蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が、内部側側片部5の貫通孔16を介してプレススルーパック包装体Pの三角筒状内部空間23に放出され、図8に示すように、プレススルーパック包装体Pの一端側の三角筒状開口部22から放出される。
一方、図9に示すように、平坦状のプレススルーパック包装体Pを使用するには、例えば、係合用舌片17及び重合片17Aを内部側側片部5の左側部二重側片部11に折り曲げた状態とし、外部側側片部4を前面側とし、外部側側片部4及び内部側側片部5の両端部を両手で把持した状態でポケット部2を指先で押し潰すことによって、蓋フィルムが破断して固形薬剤M1が、内部側側片部5の貫通孔16を介してプレススルーパック包装体Pの後面側(内部側側片部5側)から下方に放出される。
以上説明した本実施形態によれば、固形薬剤M1が収容されるポケット部2を有するプレススルーパック錠片1には何ら細工することなく、プレススルーパック錠片1をそのまま用いるようにしたため、従来のように特別仕様のプレススルーパック錠片1Aを製作する必要がないから、それだけ安価に製作することができる。さらに、本実施形態においては、このシート状のプレススルーパック錠片1を平面視略三角筒状の包装立方体によって包装して、この包装状態でプレススルーパック錠片1から固形薬剤M1を取り出すようにしたことを特徴とするものである。そして、平面視略三角筒状の包装立方体は、1枚の所定の形状に打ち抜き裁断された紙製のシート材PAによって形成されるものであって、紙製のシート材PAは、例えば、厚紙やボール紙等の台紙が使用され、これを裁断機によって打ち抜き形成されるものであるから、量産に適しており、安価に製作することができる。そして、シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6が形成されるようにした。これがためにプレススルーパック包装体Pの側片部は二重構造となり、型崩れすることなく強固にその形態を維持することができる。そして、この二重側片部6の中央部位を中央部二重側片部7となし、この中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5との間にプレススルーパック錠片1が挟み込み保持されるようにした。このようにプレススルーパック錠片1を中央部二重側片部7に挟み込むだけで接着等の必要性がないからその装着が容易である。特に、プレススルーパック錠片1を中央部二重側片部7に挟み込むだけで保持されているから、中央部二重側片部7の二重の折り畳み状態から開放することによって、使用済みのプレススルーパック錠片1を新しいプレススルーパック錠片1に取り替えることができ、数次にわたってプレススルーパック包装体Pとして使用することができるため、使用者にとって有益である。そして、シート材PAを上述のように二重に折り重ねてから、その後は、シート材PAに裁断形成された形態に合わせて、中央部二重側片部7を挟んでその左右側縁部に横折り曲げ線3に直交する右側縦折り曲げ線8と左側縦折り曲げ線9とが形成され、中央部二重側片部7の右側縁部に右側縦折り曲げ線8を介して右側部二重側片部10が連続形成され、中央部二重側片部7の左側縁部に左側縦折り曲げ線9を介して左側部二重側片部11が連続形成され、中央部二重側片部7を挟んで右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を縦折り曲げ線8,9を中心に夫々略V字状に折り曲げることによって中央部二重側片部7とその両側部に連続形成される右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11とによって平面視略三角筒状の立方体が形成され、三角筒状の立方体の右側部二重側片部10及び左側部二重側片部11を互いに係合することによって平面視略三角筒状の包装立方体としてプレススルーパック包装体Pが形成されるから、プレススルーパック包装体Pを形成するための工程が単に折り曲げ工程と係合工程とによって形成されるからその組み立て作業が容易である。又、何ら接着等の固着手段を採用するものでないから分解が容易であり、分解することによって上述のように使用済みのプレススルーパック錠片1を容易に取り替えることができ、実用的でもある。さらに、本実施形態にあっては、平面視略三角筒状の包装立方体に組み立てたプレススルーパック包装体Pとして使用するものであるが、その組み立て途上で、シート材PAを横折り曲げ線3を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部4と内部側側片部5との二重に折り重なった二重側片部6に形成し、この二重側片部6の中央部位を中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5との間にプレススルーパック錠片1が挟み込み保持された状態で、すなわち、二重側片部6からなるシート状態で使用することもできる。すなわち、プレススルーパック錠片1単体でポケット部2を押し破りし、内部の固形薬剤M1を取り出そうとすれば、特に高齢者等の手作業が困難な使用者にあっても、中央部二重側片部7の外部側側片部4及び内部側側片部5が一種の梃子作用として働き、それに囲まれたポケット部2を貫通孔16から軽い力で押し破ることができ、高齢者等の手作業が困難な使用者に手軽に使用することができる。
さらに、本実施形態によれば、プレススルーパック包装体Pが、外部側側片部4と内部側側片部5とを重なるように折り畳むことによって、プレススルーパック錠片1を挟持して平坦状とするとともに、折り畳まれた外部側側片部4及び内部側側片部5を折り曲げて三角筒状となるように構成されているから、プレススルーパック包装体Pの加工、組み立て等の製造工程が簡素かつ容易となり、従来のプレススルーパック錠片折曲体のように、種類の異なる固形薬剤M1が収容されるプレススルーパック錠片1毎に異なる金型を製造する必要がないから、製造費を低減することができるとともに、薬局においてプレススルーパック包装体Pを組み立てることができるから、薬局が平坦状と三角筒状との2つの提供形態を選択することができる。さらに、本実施形態によれば、プレススルーパック包装体Pが、三角筒状となるように構成されているから、特に手が震えるような高齢者の場合であっても、三角筒状のプレススルーパック包装体Pの一端側の三角筒状開口部22を下向きにして破封し、落下する固形薬剤M1を直接口に投薬することができるから、固形薬剤M1の散逸を防止することができる。さらに、本実施形態によれば、三角筒状のプレススルーパック包装体Pと従来のプレススルーパック錠片1との差別化を図ることができるから、特に高価な固形薬剤M1をポケット部2に収容した場合であっても、プレススルーパック包装体Pの紛失を防止することができるとともに、狭心症やてんかんの発作時に使用される血管拡張剤や抗てんかん薬等の緊急薬剤である固形薬剤M1をポケット部2に収容した場合であっても、発作時においてプレススルーパック包装体Pをすぐに取り出して服用することができる。さらに、本実施形態によれば、外部側側片部4及び内部側側片部5を折り畳む前のシート形態のプレススルーパック包装体Pを薬局に提供することができるから、プレススルーパック包装体Pが嵩張ることがなくなり、もって、プレススルーパック包装体Pの運搬や保管が容易になる。さらに、本実施形態によれば、ポケット部2の周囲の外部側側片部4に服用日時や服用方法等の投薬情報を記載することができるから、ポケット部2における固形薬剤M1の収容状態及びポケット部2の周囲の外部側側片部4に記載された投薬情報を視覚的に容易に把握することができ、これにより、誤飲や飲み忘れを確実に防止することができる。
本実施形態にあっては、外部側側片部4と内部側側片部5とが二重に折り重なった二重側片部6の中央部位の中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5とに貫通孔16が上下同列に形成され、この中央部二重側片部7の外部側側片部4と内部側側片部5との間にプレススルーパック錠片1が挟み込み保持されるようになっているが、これに限定されることはなく、例えば図1の(a)に示すように、図中左側部の左側部二重側片部11の外部側側片部4と内部側側片部5とにも、仮想線で示すように貫通孔16が上下同列に形成され、この左側部二重側片部11の外部側側片部4と内部側側片部5との間にもプレススルーパック錠片1が挟み込み保持されるようにしてもよい。
<変形例>
なお、本実施形態では、二重側片部6を形成する外部側側片部4と内部側側片部5とのうち、外部側側片部4の右側縦折り曲げ線8と、外部側側片部4の左側縦折り曲げ線9との夫々の線上長手方向にスリット14が形成されていたが、これに限らず、例えば、図10に示すように、外部側側片部4の右側縦折り曲げ線8と、外部側側片部4の左側縦折り曲げ線9との夫々線上長手方向にからなる切り込み15(半切り、ハーフカット)が全体にわたって形成されていてもよい。本変形例によれば、外部側側片部4と内部側側片部5とからなる二重側片部6を折り曲げる際に、特に外部側側片部4がその折り曲げ線部分に作用する折り曲げ抵抗負荷によって凹み等の皺や型崩れを発生することがなく、正確容易に二重側片部6の折り曲げ作業を行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係るプレススルーパック包装体の第2実施形態について、図11〜図13を参照して具体的に説明する。なお、以下では、第1実施形態と同一の構成には、同一の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。
まず、第1実施形態のプレススルーパック錠片1は、図1(b)に示すように、複数のポケット部2を備えるとともに、第1実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図1(a)に示すように、複数の貫通孔16を備えていたが、本実施形態のプレススルーパック錠片1は、図11(b)に示すように、単一のポケット部2を備えるとともに、本実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図11(a)に示すように、単一の貫通孔16を備えている。さらに、第1実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図1(a)に示すように、係合用舌片17及び係合孔18が複数箇所に配置されていたが、本実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図11〜図13に示すように、係合用舌片17及び係合孔18が1箇所に配置されている。さらに、第1実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図1(a)に示すように、スリット14が右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9の夫々に複数箇所配置されていたが、本実施形態のプレススルーパック包装体Pは、図11〜図13に示すように、スリット14が右側縦折り曲げ線8及び左側縦折り曲げ線9の夫々に1箇所配置されている。なお、本実施形態のプレススルーパック包装体Pのその他の構成、組立方法、使用方法については、第1実施形態のプレススルーパック包装体Pのその他の構成、組立方法、使用方法と同様である。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態のプレススルーパック包装体Pと同様に、量産に適しており、安価に製作することができる。さらに、本実施形態によれば、特に高価な固形薬剤M1をポケット部2に収容した場合であっても、プレススルーパック包装体Pの紛失を防止することができるとともに、緊急薬剤である固形薬剤M1をポケット部2に収容した場合であっても、発作時においてプレススルーパック包装体Pをすぐに取り出して服用することができる。
1 プレススルーパック錠片
2 ポケット部
3 横折り曲げ線
4 外部側側片部
5 内部側側片部
6 二重側片部
7 中央部二重側片部
8 右側縦折り曲げ線
9 左側縦折り曲げ線
10 右側部二重側片部
11 左側部二重側片部
14 スリット
15 切り込み
16 貫通孔
17 係合用舌片
17A 重合片
17Aa 重合片側縦折り曲げ線
18 係合孔
19 中央部吻合用舌片
19a 中央部吻合用舌片側横折り曲げ線
20 右側部吻合用舌片
20a 右側部吻合用舌片側横折り曲げ線
21 左側部吻合用舌片
21a 左側部吻合用舌片側横折り曲げ線
22 三角筒状開口部
23 三角筒状内部空間
M1 固形薬剤
P プレススルーパック包装体
PA シート材

Claims (7)

  1. 固形薬剤が収容されるポケット部を有するプレススルーパック錠片を包装するプレススルーパック包装体であって、
    該プレススルーパック包装体は、1枚の所定の形状に打ち抜き裁断された紙製のシート材によって形成されるものであって、
    該シート材を横折り曲げ線を中心に略V字状に折り曲げることによって外部側側片部と内部側側片部とが二重に折り重なった二重側片部が形成され、
    該二重側片部の前記外部側側片部と前記内部側側片部との間に前記プレススルーパック錠片が挟み込み保持され、
    該二重側片部の中央部位を中央部二重側片部となし、該中央部二重側片部を挟んでその左右側縁部に前記横折り曲げ線に直交する右側縦折り曲げ線と左側縦折り曲げ線とが形成され、中央部二重側片部の右側縁部に右側縦折り曲げ線を介して右側部二重側片部が連続形成され、中央部二重側片部の左側縁部に左側縦折り曲げ線を介して左側部二重側片部が連続形成され、前記中央部二重側片部を挟んで右側部二重側片部及び左側部二重側片部を右側縦折り曲げ線及び左側縦折り曲げ線を中心に夫々略V字状に折り曲げることによって該中央部二重側片部とその両側部に連続形成される右側部二重側片部及び左側部二重側片部とによって三角筒状体が形成され、
    該三角筒状体の右側部二重側片部及び左側部二重側片部を互いに係合することによって三角筒状包装体が形成されてなるプレススルーパック包装体。
  2. 二重側片部を形成する前記外部側側片部と前記内部側側片部とのうち、前記外部側側片部の前記右側縦折り曲げ線と左側縦折り曲げ線との夫々の線上長手方向にスリットが形成され、しかして該二重側片部を前記中央部二重側片部を挟んで右側縦折り曲げ線及び左側縦折り曲げ線を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部の前記外部側側片部に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記スリットによって吸収するようにした請求項1に記載のプレススルーパック包装体。
  3. 二重側片部を形成する前記外部側側片部と前記内部側側片部とのうち、前記外部側側片部の前記右側縦折り曲げ線と左側縦折り曲げ線との夫々線上長手方向に切り込みが形成され、しかして二重側片部を前記中央部二重側片部を挟んで右側縦折り曲げ線及び左側縦折り曲げ線を中心に略V字状に折り曲げる際に、二重側片部の前記外部側側片部に作用する折り曲げ抵抗負荷を前記切り込みによって吸収するようにした請求項1に記載のプレススルーパック包装体。
  4. 前記二重側片部の前記外部側側片部と前記内部側側片部とに、該外部側側片部と該内部側側片部との間に挟み込み保持させる前記プレススルーパック錠片の前記ポケット部の表面が露出するとともに、該ポケット部の背面から固形薬剤を放出するための貫通孔が夫々形成されてなる請求項1〜3の何れかに記載のプレススルーパック包装体。
  5. 前記三角筒状体の右側部二重側片部及び左側部二重側片部を互いに係合するための係合用舌片が右側部二重側片部及び左側部二重側片部にの何れか一方に形成されるとともに、該係合用舌片が差し込み係合される係合孔が右側部二重側片部及び左側部二重側片部の何れか他方に形成され、前記係合用舌片を前記係合孔に差し込み係合することによって右側部二重側片部及び左側部二重側片部は互いに係合されて三角筒状包装体が形成されてなる請求項1〜4の何れか記載のプレススルーパック包装体。
  6. 前記三角筒状の立方体の右側部二重側片部及び左側部二重側片部を互いに係合するための係合用舌片が形成される右側部二重側片部及び左側部二重側片部の何れか一方と係合用舌片との間に右側部二重側片部及び左側部二重側片部の何れか他方に重合する重合片が形成され該重合片を介して係合用舌片が係合孔に係合するようになっている請求項5に記載のプレススルーパック包装体。
  7. 前記中央部二重側片部の内部側側片部の端縁に中央部吻合用舌片を設け、左右両側部二重側片部の外部側側片部の端縁にも同じく左右両側部吻合用舌片を設け、左右両側部の二重側片部が前記係合用舌片と前記係合孔によって互いに係合され三角筒状包装体としてなる際に、前記中央部吻合用舌片と前記左右両側部吻合用舌片とが互いに差し違いに差し込まれることによってこれらの吻合用舌片が互いに吻合係合され、これらの吻合用舌片によって前記三角筒状包装体の三角筒状開口部が閉塞されるようになっている請求項5又は6に記載のプレススルーパック包装体。
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