JP6924663B2 - パワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両 - Google Patents

パワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両 Download PDF

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Description

本発明は、混合気をエンジン本体で燃焼させて排気系部材を通じて排気するパワーユニットを、カプセル構造により囲う自動車といった車両に関する。
自動車では、近年、パワーユニットとしてバッテリおよびモータを使用する電気自動車の開発が進められている。しかしながら、電気自動車の本格的な実用化には今後の開発に委ねられている状況にある。
このため、現在および少なくとも近い未来においては、ハイブリッド自動車を含めて、混合気をエンジン本体で燃焼させる内燃機関の利用がなくなるとは考えにくい。
特開2013−119384号公報
ところで、混合気を燃焼させるエンジン本体をパワーユニットとして用いる場合、従来より燃費性能を向上させることが求められている。このために、特許文献1のようにエンジン本体を、カプセル構造で覆うことが考えられる。そして、特許文献1では、カプセル構造の前面流入口を、初期始動やキーオフ(Key−Off)時には閉鎖状態に制御し、車両走行中の冷却時には開放状態に制御する。これにより、停止中のエンジン本体の温度を閉じたカプセル構造により長期にわたって維持し、その後に、冷却されていない状態のエンジン本体において再始動をすることができる。エンジン本体が暖められた状態で再始動されることにより、冷却された状態で再始動される場合と比べて燃費性能を改善できる。
しかしながら、特許文献1のようにエンジン本体を囲うためにエンジン本体より大きいカプセル構造で覆う場合、車両の前室といった房室へ吹き込んだ外気は、カプセル構造による大きな壁に吹き付けられる。その結果、自動車の空気抵抗は大きくなると予想される。実使用での燃費性能が低下してしまう可能性があると考えられる。
このように自動車といった車両では、混合気を燃焼させるエンジン本体を含むパワーユニットの、実使用での性能を向上させることが求められている。
本発明に係るパワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両は、車両の房室に設けられて混合気をエンジン本体で燃焼させて排気系部材を通じて排気するパワーユニットを有する車両についての、少なくとも前記排気系部材を外とするとともに少なくとも前記エンジン本体を囲うカプセル構造と、前記車両の前記房室の側面に形成され、前記房室とホイールハウスの内部とを連通する連通口と、前記連通口を閉じるように可動可能に設けられる連通口開閉部材と、前記連通口開閉部材による前記連通口の開閉を制御する制御部と、を有し、前記連通口は、前記カプセル構造の前面より後側において開口する。
好適には、前記排気系部材は、少なくとも一部が前記エンジン本体または前記エンジン本体の下面から突出するオイルパンの前側を通るように設けられ、前記カプセル構造または仕切部材が、前記排気系部材と後側の前記エンジン本体または前記オイルパンとの間を仕切る、とよい。
好適には、前記カプセル構造または仕切部材は、前記車両の車幅方向の外側の端部に、斜め後ろ方向の前記連通口へ向かって傾斜した案内面を有する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記排気系部材が所定の温度以上になった場合に、前記連通口開閉部材を制御して前記連通口を開く、とよい。
好適には、前記カプセル構造に設けられ、前記排気系部材により暖められた外気を取り込む吸気開口部と、前記吸気開口部を閉じるように可動可能に設けられる吸気開閉部材と、を有し、前記制御部は、前記排気系部材が暖められた状態で前記吸気開閉部材により前記吸気開口部を閉じる場合に、前記連通口開閉部材を制御して前記連通口を開く、とよい。
好適には、前記カプセル構造は、前記車両の中において、少なくとも前記エンジン本体を囲う被覆ケース部材を有し、前記被覆ケース部材は、前記エンジン本体とともに、前記車両の骨格部材または構造部材に取り付けて支持される、とよい。
好適には、前記カプセル構造は、前記車両において、少なくとも前記エンジン本体を含む、オイルにより潤滑される機器を囲う、とよい。
好適には、前記カプセル構造は、前記車両に設けられる前記エンジン本体、エンジン補器、トランスミッション、およびハイブリッド機器の中の、少なくとも前記エンジン本体を囲う、とよい。
好適には、前記カプセル構造は、前記車両において、前記パワーユニットについての、排気管、ターボ機器、マフラ、および触媒機器を外にするように設けられる、とよい。
本発明では、車両の房室にカプセル構造を設け、このカプセル構造によりパワーユニットを有する車両についての少なくともエンジン本体を(空気層を挟むように間隔をあけて)囲う。これにより、カプセル構造の内側のエンジン本体の温度が変化し難くできる。エンジン本体が冷却されてしまうような状況下での再始動時の燃費悪化を抑制できる。
しかも、車両の房室の側面には、カプセル構造の前面より後側において開口するように、房室とホイールハウスの内部とを連通する連通口が形成される。よって、車両の房室における、房室に吹き込む外気を、連通口から房室の外へ吹き出させることができる。房室に吹き込む外気の一部は、カプセル構造の前面に当たった後、連通口から房室の外へ吹き出すことができる。特に、連通口をホイールハウスに形成することにより、走行中のホイールハウスの負圧を利用して、房室内の空気を連通口から外へ排気させることができる。その結果、車両の房室にカプセル構造を設けているにもかかわらず、房室内での外気の詰まりを抑制でき、カプセル構造による車両の空気抵抗の増加を抑制できる。車両の空力の悪化を抑制できる。
これらにより、混合気を燃焼させるエンジン本体を含むパワーユニットの、実使用での性能を向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車の説明図である。 図2は、図1の自動車に設けられるパワーユニットの説明図である。 図3は、図2のパワーユニットを囲うように設けられたカプセル装置の被覆ケース部材の説明図である。 図4は、図1の自動車の前室における被覆ケース部材およびその周辺の構成の説明図である。 図5は、図4の制御部による連通口の開閉制御のフローチャートである。 図6は、図4の被覆ケース部材の変形例の説明図である。 図7は、図5の連通口の開閉制御の変形例のフローチャートである。 図8は、ハイブリッド自動車でのパワーユニットおよびカプセル装置の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1の説明図である。
図2は、図1の自動車1に設けられるパワーユニットの説明図である。
自動車1は、車両の一例である。図1(A)は、模式的な自動車1の側面透視図である。図1(B)は、模式的な自動車1の前面透視図である。
図1および図2の自動車1は、車体2を有する。車体2の前部には、前室3が設けられる。前室3には、自動車1の骨格部材としての一対のフロントビーム5が延在する。また、前室3と乗員室4との間には、それらの隔壁(構造部材)としてのトーボード6が設けられる。
前室3には、エンジン本体11、トランスミッション12などのパワーユニットが配置される前室3が設けられる。また、車体2の床下には、前室3から車体2の後側へ向かってプロペラシャフト13が設置される。プロペラシャフト13の後端には、後側の車軸や車輪15と連結されるリアディファレンシャルギアボックス14が設けられる。
エンジン本体11は、エアクリーナ16および吸気管17を通じて吸気される外気とガソリンとの混合気を燃焼室において点火燃焼させ、燃焼した混合気の膨張圧力によりピストンをシリンダ内で降下させ、ピストンに連結された出力軸を回転させる。また、燃焼した混合気は、開いた排気弁および排気管18を通じて外へ排気される。
エンジン本体11で発生させた出力軸の回転駆動力は、トランスミッション12で減速され、プロペラシャフト13、リアディファレンシャルギアボックス14、およびリアアクスルシャフトを通じて後側の車輪15へ伝達される。また、回転駆動力の一部は、トランスミッション12で分岐され、図示外のフロントアクスルシャフトを通じて前側の車輪15へ伝達される。
この他にも図2には、自動車1に設けられるパワーユニットとして、エンジン本体11、オイルパン19、ラジエタ20、エアクリーナ16、吸気管17、排気管18、ターボ機器21、触媒機器22、トランスミッション12、プロペラシャフト13、リアディファレンシャルギアボックス14、が図示されている。
オイルパン19は、エンジン本体11の下部に、エンジン本体11と一体的に形成されている。エンジン本体11およびトランスミッション12は、オイルにより潤滑される機器である。
ラジエタ20、エアクリーナ16、吸気管17、排気管18、ターボ機器21、触媒機器22は、エンジン本体11とともに用いられるエンジン補器である。エンジン補器には、特に図示をしないがこの他にもたとえば、発電機、バッテリ、ディストリビュータ、インジェクタ、燃料タンク、ポンプ、などがある。これらのエンジン補器は、エンジン本体11の作動を助け、エンジン本体11の状態および燃焼状態を燃焼に適した範囲内とするために、エンジン本体11とともに用いられるものである。
ところで、混合気を燃焼させるエンジン本体11をパワーユニットとして用いる場合、従来より燃費性能を向上させることが求められている。
このために、図1に示すように、エンジン本体11を、被覆ケース部材31で覆うことが考えられる。
図3は、図2のパワーユニットを囲うように設けられたカプセル装置30の被覆ケース部材31の説明図である。
カプセル装置30は、被覆ケース部材31、吸気開口部32、吸気開閉部材33、を有する。
被覆ケース部材31は、略箱形状を有し、パワーユニットについてのオイルパン19が一体化されたエンジン本体11およびトランスミッション12を囲う。被覆ケース部材31は、たとえば断熱材で形成される。被覆ケース部材31は、エンジン本体11およびトランスミッション12より一回り大きいサイズの箱型に形成される。被覆ケース部材31から外へ突出するプロペラシャフト13、吸気管17、排気管18の周囲には、被覆ケース部材31の密閉性を確保するために、たとえばゴム材や樹脂材で形成された図示外のブーツが設けられる。
これにより、被覆ケース部材31は、エンジン本体11およびトランスミッション12との間に空気層を確保しつつ、これらの周囲を密閉するように囲う。エンジン本体11に設けられるインジェクタ、オイルパン19も、被覆ケース部材31に囲われる。
また、排気管18の略全体、ターボ機器21、触媒機器22、エアクリーナ16、吸気管17の略全体は、被覆ケース部材31の外に設けられる。
なお、発電機、バッテリ、ディストリビュータ、燃料タンク、ポンプなどのエンジン補器は、被覆ケース部材31の内側に設けられても、外側に設けられてもよい。
そして、被覆ケース部材31は、図1に示すように前室3において、エンジン本体11と重ねて、エンジン本体11と同じ位置で、車体2の一対のフロントビーム5の上に取り付けて支持される。被覆ケース部材31は、図1(B)に示すように一対のフロントビーム5から下へ突出することがないように設けられる。車体2の最低地上高は、被覆ケース部材31が無い場合と同じになる。
吸気開口部32は、図3に示すように被覆ケース部材31の前面下部に形成される。排気管18は、エンジン本体11の下側のオイルパン19の前側近くを通るように設けられる。
これにより、吸気開口部32は、カプセル装置30についての、オイルパン19と排気管18との間に位置する。
吸気開閉部材33は、被覆ケース部材31の吸気開口部32の上外側において、被覆ケース部材31に取り付けて一体的に設けられる。吸気開閉部材33は、被覆ケース部材31に対して上へ回動可能に設けられる。
図3(A)は、吸気開閉部材33を下げた状態である。この状態では、被覆ケース部材31の吸気開口部32が閉じられる。被覆ケース部材31は密閉され、被覆ケース部材31の内側の空間は、外側から分離され得る。
図3(B)は、吸気開閉部材33を上げた状態である。この状態では、被覆ケース部材31の吸気開口部32が開いている。吸気開口部32を通じて被覆ケース部材31の内側と外側とが連通し得る。
そして、このように吸気開閉部材33を、被覆ケース部材31の吸気開口部32の上外側において上へ回動可能に取り付けることにより、吸気開閉部材33は、被覆ケース部材31より下側へ突出しないようになる。図1に示すように、吸気開閉部材33は、車体2の一対のフロントビーム5から下へ突出しないように内側に収めて設けられる。
そして、たとえば後述する制御部44などにより、被覆ケース部材31の内外の温度の相関関係に基づいて、吸気開閉部材33による吸気開口部32の開閉を制御する。
このようなカプセル装置30の被覆ケース部材31を設けることにより、停止中のエンジン本体11の温度を閉じた被覆ケース部材31により長期にわたって維持し、その後に、冷却されていない状態のエンジン本体11において再始動をすることができる。エンジン本体11が暖められた状態で再始動されることにより、冷却された状態で再始動される場合と比べて燃費性能を改善できる。
また、オイルパン19やエンジン本体11の温度が上昇し、たとえば暖気を必要とする温度以上になると、制御部44は、吸気開閉部材33を制御して吸気開口部32を開く。これにより、被覆ケース部材31の内側へ外気を取り込み、オイルパン19やエンジン本体11を冷却できる。
しかしながら、エンジン本体11などのパワーユニットを被覆ケース部材31で囲う場合、一般的に被覆ケース部材31はエンジン本体11より大きくなる。その結果、自動車1の前室3へ吹き込んだ外気は、被覆ケース部材31による大きな壁に吹き付けられる。その結果、自動車1の空気抵抗は大きくなると予想される。実使用での燃費性能が低下してしまう可能性があると考えられる。
特に、吸気開閉部材33により吸気開口部32が閉じられている場合、自動車1の前室3へ吹き込んだ外気についての、被覆ケース部材31による大きな壁に吹き付けられた後の吹出路が無くなってしまう可能性がある。
このように車両といった自動車1では、混合気を燃焼させるエンジン本体11を含むパワーユニットの、実使用での性能を向上させることが求められている。
図4は、図1の自動車1の前室3における被覆ケース部材31およびその周辺の構成の説明図である。
自動車1の前室3の中央には、エンジン本体11やトランスミッション12を囲う被覆ケース部材31が配置される。被覆ケース部材31についての車幅方向の両側には、前室3の側面に形成されたホイールハウス23が位置する。
図4の自動車1は、連通口41、連通口開閉部材42、温度センサ43、制御部44、を有する。
連通口41は、ホイールハウス23についての前面と内側面との角部に形成される。連通口41は、前室3とホイールハウス23の内部とを連通する。
連通口41は、カプセル装置30の前面についてのオイルパン19の前側となる前面下部より後側に位置する。連通口41は、オイルパン19および吸気開口部32と同じ高さ位置に設けられている。
なお、連通口41は、カプセル装置30の前面より後側に位置すればよく、ホイールハウス23についての前面に設けられても、ホイールハウス23についての内側面に設けられていてもよい。ただし、ホイールハウス23の内側面が被覆ケース部材31と対向している場合、連通口41への流入抵抗が大きくなってしまう可能性がある。また、連通口41は、カプセル装置30の前面より前側から後側にかけて位置するように設けられてもよい。
また、連通口41は、オイルパン19および吸気開口部32より若干高い位置に設けられてもよい。
連通口開閉部材42は、連通口41を閉じるように可動可能に設けられる。連通口開閉部材42は、ホイールハウス23に取り付けて一体的に設けられる。
温度センサ43は、自動車1の前室3において排気管18の近くに配置され、外部温度として排気管18の温度を検出する。
制御部44には、温度センサ43、吸気開閉部材33、連通口開閉部材42、が接続される。
制御部44は、自動車1の状態に応じて連通口開閉部材42による連通口41の開閉を制御する。
制御部44は、たとえばマイクロコンピュータにより実現できる。専用回路として被覆ケース部材31に取り付けて設けられても、自動車1を制御するECU(Engine Control Unit)の機能として設けられてもよい。
図5は、図4の制御部44による連通口41の開閉制御のフローチャートである。
制御部44は、図5の連通口41の開閉制御を繰り返し実行する。
図5の開閉制御において、制御部44は、まず、温度センサ43から外部温度を取得する(ステップST1)。
次に、制御部44は、外部温度と、通気温度とを比較する(ステップST2)。通気温度は、たとえば排気管18が冷却を必要とする温度でよい。
外部温度が通気温度以上である場合、制御部44は、連通口開閉部材42を制御して連通口41を開く(ステップST3)。
外部温度が通気温度より低い場合、制御部44は、連通口開閉部材42を制御して連通口41を閉じる(ステップST4)。
以上のように、本実施形態では、自動車1の前室3にカプセル装置30を設け、このカプセル装置30によりパワーユニットを有する自動車1についての少なくともエンジン本体11を空気層を挟むように間隔をあけて囲う。これにより、カプセル装置30の内側のエンジン本体11の温度が変化し難くできる。エンジン本体11が冷却されてしまうような状況下での再始動時の燃費悪化を抑制できる。
しかも、自動車1の前室3の側面には、カプセル装置30の前面より後側において開口するように、前室3とホイールハウス23の内部とを連通する連通口41が形成される。よって、自動車1の前室3における、前室3に吹き込む外気の流路を、連通口41から、前室3の外へ吹き出させることができる。特に、連通口41をホイールハウス23の前側部分に形成することにより、走行中のホイールハウス23の特に前側部分での負圧を利用して、前室3に吹き込んだ外気を前室3の外へ排気させることができる。しかも、前室3においてホイールハウス23と被覆ケース部材31との隙間は狭くなり、外気が吹き込もうとする外気により、その部分での空気圧は高くなり易い。その結果、自動車1の前室3にカプセル装置30を設けているにもかかわらず、前室3内での外気の詰まりを抑制でき、カプセル装置30による自動車1の空気抵抗の増加を抑制できる。自動車1の空力の悪化を抑制できる。
これらにより、混合気を燃焼させるエンジン本体11を含むパワーユニットの、実使用での性能を向上させることができる。
本実施形態では、排気管18についての少なくとも一部がエンジン本体11またはエンジン本体11の下面から突出するオイルパン19の前側を通るように設けられているが、排気管18とその後側のエンジン本体11またはオイルパン19との間を仕切るように、カプセル装置30が設けられる。よって、高熱となる排気管18により暖められた外気が、エンジン本体11またはオイルパン19へ直接的に供給され難くなる。運転中のエンジン本体11またはオイルパン19が、排気管18の熱により過熱され難くできる。
本実施形態では、排気管18が所定の温度以上になった場合に、制御部44が連通口開閉部材42を制御して連通口41を開く。よって、排気管18の熱を、連通口41から前室3の外へ排気できる。
本実施形態では、カプセル装置30は、自動車1の前室3の中において、少なくともエンジン本体11を囲う被覆ケース部材31により構成される。そして、被覆ケース部材31は、エンジン本体11と重ねて、エンジン本体11と同じ位置で、自動車1の骨格部材または構造部材に取り付けて支持される。よって、自動車1の骨格部材または構造部材に対して、カプセル装置30の部材を、エンジン本体11などのパワーユニットと別に取り付ける必要はない。カプセル装置30を、たとえば自動車1の骨格部材または構造部材に対して独自に取り付けられるエンジンカバーやアンダーカバーなどの被覆部材で構成する場合と比べて、自動車1側において大規模の対策や変更を必要としない。また、カプセル装置30そのものを小さくすることができるので、カプセル装置30そのものも安価に製造し得る。
上記実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば上記実施形態では、被覆ケース部材31についての前面下部は、連通口41と同じ高さ位置において、車幅方向へ延在する平面に形成されている。
図6は、図4の被覆ケース部材31の変形例の説明図である。
図6において、被覆ケース部材31は、前面下部についての車幅方向の左右両端部に、案内面51が形成される。
案内面51は、斜め後ろ方向の連通口41へ向かって傾斜している。
このような案内面51を設けることにより、高熱となる排気管18により暖められた外気は、被覆ケース部材31の前面に当たった後、案内面51に沿って流れ、連通口41から排気され得る。カプセル装置30の前面に沿って、傾斜した案内面51から、連通口41へ向かってスムースに流れるようになる。カプセル装置30やその周囲において外気が乱れて滞留したりし難くできる。
図7は、図5の連通口41の開閉制御の変形例のフローチャートである。
図7において、制御部44は、ステップST2において外部温度が通気温度以上である場合に、カプセル装置30の吸気開口部32の開閉状態を判断する(ステップST11)。そして、吸気開口部32が閉じている場合、連通口開閉部材42を制御して連通口41を開く(ステップST3)。これに対して、吸気開口部32が開いている場合、連通口開閉部材42を制御して連通口41を閉じる(ステップST4)。
このように吸気開口部32が開いている場合には連通口41を閉じることにより、前室3に流れ込んだ外気を、被覆ケース部材31へ流入させることを阻害しないようにできる。
また、カプセル装置30を閉じた状態においては、排気管18の熱を、連通口41から前室3の外へ排気できる。
図8は、ハイブリッド自動車でのパワーユニットおよびカプセル装置30の説明図である。
図8には、トランスミッション12に電気モータ61が取り付けられている。電気モータ61には、図示外のコンバータを通じて複数の電池セルが接続される。電気モータ61を駆動することにより、トランスミッション12を通じで駆動力をプロペラシャフト13に伝達させることができる。
このようなパワーユニットの構成である場合、カプセル装置30の被覆ケース部材31は、エンジン本体11、エンジン補器、トランスミッション12とともに、ハイブリッド機器としての電気モータ61やコンバータを囲うように設けられてよい。この場合、電気モータ61やコンバータを、摩擦抵抗などが運転に適した状態になるように暖めることが可能である。また、被覆ケース部材31の内を二室に分けて、一方にエンジン本体11などを収め、他方にハイブリッド機器を収めるようにしてもよい。この場合、部屋ごとに個別の温度に保温させることも可能になる。
上記実施形態では、カプセル装置30の被覆ケース部材31の前面下部が、貫通口と同じ高さ位置となっている。
この他にもたとえば、被覆ケース部材31から下へ向かって仕切板を設け、この仕切板が貫通口と同じ高さ位置となってもよい。また、仕切板についての車幅方向両端部には、案内面51を形成してもよい。このような仕切り板は、被覆ケース部材31と同様に、連通口41と同じ高さ位置または少し上側の位置において、排気管18と後側のエンジン本体11またはオイルパン19との間を仕切ることかできる。
1…自動車(車両)、2…車体、3…前室(房室)、4…乗員室、5…フロントビーム、6…トーボード、11…エンジン本体、12…トランスミッション、13…プロペラシャフト、14…リアディファレンシャルギアボックス、15…車輪、16…エアクリーナ、17…吸気管、18…排気管、19…オイルパン、20…ラジエタ、21…ターボ機器、22…触媒機器、23…ホイールハウス、30…カプセル装置、31…被覆ケース部材、32…吸気開口部、33…吸気開閉部材、41…連通口、42…連通口開閉部材、43…温度センサ、44…制御部、51…案内面、61…電気モータ

Claims (9)

  1. 車両の房室に設けられて混合気をエンジン本体で燃焼させて排気系部材を通じて排気するパワーユニットを有する車両についての、少なくとも前記排気系部材を外とするとともに少なくとも前記エンジン本体を囲うカプセル構造と、
    前記車両の前記房室の側面に形成され、前記房室とホイールハウスの内部とを連通する連通口と、
    前記連通口を閉じるように可動可能に設けられる連通口開閉部材と、
    前記連通口開閉部材による前記連通口の開閉を制御する制御部と、
    を有し、
    前記連通口は、前記カプセル構造の前面より後側において開口する、
    パワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両。
  2. 前記排気系部材は、少なくとも一部が前記エンジン本体または前記エンジン本体の下面から突出するオイルパンの前側を通るように設けられ、
    前記カプセル構造または仕切部材が、前記排気系部材と後側の前記エンジン本体または前記オイルパンとの間を仕切る、
    請求項1記載のパワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両。
  3. 前記カプセル構造または仕切部材は、前記車両の車幅方向の外側の端部に、斜め後ろ方向の前記連通口へ向かって傾斜した案内面を有する、
    請求項1または2記載のパワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両。
  4. 前記制御部は、前記排気系部材が所定の温度以上になった場合に、前記連通口開閉部材を制御して前記連通口を開く、
    請求項1から3のいずれか一項記載のパワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両。
  5. 前記カプセル構造に設けられ、前記排気系部材により暖められた外気を取り込む吸気開口部と、
    前記吸気開口部を閉じるように可動可能に設けられる吸気開閉部材と、
    を有し、
    前記制御部は、前記排気系部材が暖められた状態で前記吸気開閉部材により前記吸気開口部を閉じる場合に、前記連通口開閉部材を制御して前記連通口を開く、
    請求項1から3のいずれか一項記載のパワーユニットを囲うカプセル構造を有する車両。
  6. 前記カプセル構造は、前記車両の中において、少なくとも前記エンジン本体を囲う被覆ケース部材を有し、
    前記被覆ケース部材は、前記エンジン本体とともに、前記車両の骨格部材または構造部材に取り付けて支持される、
    請求項1から5のいずれか一項記載の車両のパワーユニットのカプセル装置。
  7. 前記カプセル構造は、前記車両において、少なくとも前記エンジン本体を含む、オイルにより潤滑される機器を囲う、
    請求項1から6のいずれか一項記載の車両のパワーユニットのカプセル装置。
  8. 前記カプセル構造は、前記車両に設けられる前記エンジン本体、エンジン補器、トランスミッション、およびハイブリッド機器の中の、少なくとも前記エンジン本体を囲う、
    請求項1から7のいずれか一項記載の車両のパワーユニットのカプセル装置。
  9. 前記カプセル構造は、前記車両において、前記パワーユニットについての、排気管、ターボ機器、マフラ、および触媒機器を外にするように設けられる、
    請求項1から8のいずれか一項記載の車両のパワーユニットのカプセル装置。

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